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白墨 の俳句

白墨 の俳句
白墨

ががんぼう黒板を恋ひ狂ひをる 辻桃子
かなかなやチョークのごはぬまま仏 栗生純夫 科野路
こころまで消す黒板よ遠い雷 対馬 康子
ぬぐはれてある黒板や事務始 五十嵐播水
ハンカチのチョークに汚れ今日終る 森田峠 避暑散歩
ペンだこにつきし白墨年つまる 行方克己 無言劇
メーデー無縁黒板に文字強く書く 鍵和田[ゆう]子 未来図
ものすべて黒板拭きも梅雨に入る 加倉井秋を 午後の窓
よきひげもチョークまみれのピエロ我 篠原鳳作
わが似顔黒板に消す冬の暮 登四郎
わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ 友岡子郷 遠方
永遠に黒板をぬぐひたまひけり 栗生純夫 科野路
夏蝶の去り白墨の音戻る 藤井彰二
果樹園の黒板蜂の影ながく 中戸川朝人 残心
花びらにチョークの粉やシクラメン 山下 渓水
花大根チョークは白でいいですか 濱垣和子
汗すがしく白墨の香の添へりけり 中戸川朝人 残心
屑チョーク棄てし春水茜せり 友岡子郷 遠方
古暦白墨の粉うつすらと 岩田由美
黒板といふ黒見つめ受験待つ 櫻井幹郎
黒板と靴下同じ夢を見き 攝津幸彦
黒板と黒板拭と冬休 三橋敏雄(1920-2002)
黒板にDo your best ぼたん雪 神野紗希
黒板にあしたの予定虹二重 藺草慶子
黒板にチヨークの音や目借時 福川悠子
黒板にまづ名前かく新教師 高野清美
黒板にわが文字のこす夏休み 福永耕二
黒板に画かるる似顔麦の秋 松村多美
黒板に高き桁木や夜学寺 河野静雲 閻魔
黒板に今日のメニユーや銀杏黄葉 矢崎千枝
黒板に桜の花文字入園す 高澤良一 石鏡
黒板に三寒の日の及びけり 島谷征良
黒板に残す数式冴返る 小野恵美子
黒板に書きつつ浮かぶ落椿 高澤晶子
黒板に拭き残りの字そぞろ寒 加藤憲曠
黒板に人間と書く桜桃忌 井上行夫
黒板に濁点残る秋の暮 久保純夫 熊野集
黒板に挽歌と書きぬ冬青空 井上弘美
黒板に繭玉の影受験塾 沢木欣一
黒板に明日の予定虹二重 藺草慶子
黒板のつくづく黒き休暇明 片山由美子
黒板のはしにさがれる烏瓜 比叡 野村泊月
黒板の奥に雨ふる海がある 的野雅一
黒板の黒を鎮めてほととぎす 鈴木修一
黒板の字のうすれゆく目借時 田谷芳江
黒板の遅日の文字の消し残し 中村汀女
黒板の朝の漆黒スイートピー 片山由美子 天弓
黒板の文字の正しき寒の雨 石田郷子
黒板の文字大きくて冬至なり 都筑智子
黒板の裏の海原夏期講座 橋本鶏二
黒板はかなしい突端 行き倒れ 野ざらし延男
黒板はひらがなばかり花林檎 吉原文音
黒板をかがみとする娘春の雷 対馬康子 吾亦紅
黒板をしばし離れて咳こめる 藺草慶子
黒板をねんごろに消し憂国忌 柏原眠雨
黒板をはみ出す折れ線グラフ夏 益永涼子
黒板負ふごと八月の駅の夜空 友岡子郷 遠方
黒板塀無花果多き小道かな 正岡子規
山桜白墨の粉飛んでゆく 岸本尚毅
自分本位四月の黒板はざらざら 荒井良子
七夕の近き黒板拭きにけり 藺草慶子
秋風の黒板拭をはたきをり 猪俣千代子 堆 朱
十五夜と黒板に書きしるすのみ 木村蕪城 一位
春の蚊がとまり白墨まみれの手 日原傳
飾かけ厨黒板ぬぐはれて 五十嵐播水
拭き浄めたりし黒板年つまる 行方克己 無言劇
辛夷より白きチョークを置きにけり 西嶋あさ子
雪の記憶かの教室のチョーク音 大井雅人 龍岡村
雪の連山見つつチョークの粉払ふ 森田公司
卓に白墨立て教へ子と夏嶺恋ふ 友岡子郷
短日の白墨は折れ易きかな 行方克己 無言劇
苧環を見むと白墨にまみれたる 宇多喜代子
朝の飛雪チョークの角を指で丸め 友岡子郷 遠方
冬の月肩のチョークを打ち払ふ 林原耒井 蜩
冬の鵙チョーク踏まるるたび砕け 行方克己 知音
冬海のごとき黒板背にありぬ 井上弘美
冬虹見し瞳を黒板にかがやかす 宮坂静生 青胡桃
東風吹くや黒板消せばみどりいろ 辻桃子
梅雨寒の教師にチョーク折れ易き 藤井吉道「氷室山」
白墨の汽車昏れ遠いわが啄木 森武司
白墨の字がよくのりて霜見ゆる 飴山實 『少長集』
白墨の手をはたきをり夕桜 永井龍男
白墨の手を洗ひをり星祭 三谷道子
白墨の手を洗ひをる野分かな 草田男
白墨の手を洗ひ居る野分かな 中村草田男
白墨の尻ぽつきりと寒かりき 平井照敏 天上大風
白墨の匂かぎいる冬菫 宇多喜代子
白墨の埃冬日の窓開くる 波多野爽波 鋪道の花
白墨ほど桃の花間の灯台は 友岡子郷 日の径
白墨ほど桃の花間の燈台は 子郷
白墨一本手ぐさに雲の鱗見る 友岡子郷 遠方
塀が黒板がはりや雪の青果市 宮坂静生 青胡桃
木の葉もて拭く手のチョークさへづれり 木下夕爾
夜もとる白墨オリオンの凍て全身に 中島斌男
夜学果てて黒板に書きのこすこと 木村蕪城 一位
夜学教師黒板の奥へ帰りけり 味元昭次
優曇華や黒板拭きは落ち易し 加倉井秋を
林間学校黒板が先に着く 櫻井幹郎
鶯に白墨の手をやすめをり 上村占魚 鮎
鵙とほく鳴き黒板に芭蕉の句 中島斌男
鶲来て白墨のちひさき木箱 正木ゆう子 静かな水
白墨 補遺

くさめして黒板ぬらす秋の風 能村登四郎
こまごまと黒板使ふ鳥曇 廣瀬直人
チョークにて引つ繰りかへす甲虫 阿波野青畝
チョークぽきぽき折って この秋 告白癖 伊丹三樹彦
わが似顔黒板に消す冬の暮 能村登四郎
下萌ゆる黒板拭を百たたき 上田五千石 風景
寒むや我生涯に侍すチョーク筥 能村登四郎
菊提げて帰る白墨まみれの手 津田清子
黒板と黒板拭と冬休 三橋敏雄
黒板のさむざむひかり字をかくす 篠原梵 年々去来の花 皿
黒板の何も書かれず卒業日 鷹羽狩行
黒板の遅日の文字の消し残し 中村汀女
黒板の面積へ風邪の顔を対す 橋閒石 無刻
黒板を背の歳月や百舌鳥とほし 能村登四郎
秋の交番黒板拭に蜆蝶 中村草田男
十五夜と黒板に書きしるすのみ 木村蕪城 一位
春の岬白いチョークで灯台で 楠本憲吉 方壺集
生涯のチョーク折れ易し山の枯れ 橋閒石
雪しづく看護黒板けふ黒し 鷹羽狩行
白墨の円地に描きて春逝かす 能村登四郎
白墨の字がよくのりて霜見ゆる 飴山實
白墨の手を洗ひをる野分かな 中村草田男
白墨の尻ぽつきりと寒かりき 平井照敏 天上大風
白墨の埃冬日の窓開くる 波多野爽波 鋪道の花
夜学果てて黒板に書きのこすこと 木村蕪城 一位
欲しきものマッチ白墨落葉踏む 岡本眸
鶯に白墨の手をやすめをり 上村占魚 鮎
以上

by 575fudemakase | 2018-03-05 11:16 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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