2017年 03月 16日 ( 6 )

成木責 の俳句

成木責 の俳句

成木責

例句を挙げる。

これ以上疎遠となれば成木責め 相原左義長
伐る話などしたるのみ成木責め 山本きよ子
凍鶏は生めよ成木は成れと責む 百合山羽公 寒雁
声ほどに力は入れず成木責 猪俣千代子
夜をこめて成木責めきし深眠り 菊地一雄
太陽も責めに加はり成木責 池田秀水
山里にむかしのままの成木責 清水美京
成木責(なりきぜめ)しつつ故郷は持たざりき 加藤秋邨 吹越
成木責ほつたらかしといふ柚子に 茨木和生
成木責兄は大猿われ小蟹 加藤知世子
成木責大藁屋にて子沢山 甲斐遊糸
成木責大里郡いまもあり 田中午次郎
成木責日照雨に濡れて終りけり 皆川盤水
成木責昼湯に浸り見てをりぬ 古川芋蔓
成木責火の用心の旗ゆれる 坂井三輪
成木責父につきゆき囃したる 瀧澤伊代次
成木責白神山に響きけり 斎藤耕心
成木責鳶の狂ひとなりにけり 石田勝彦
打つたびに朝日こぼせり成木責 佐野鬼人
朝酒の酔ほんのりと成木責 中島静江
木の汁が鉈をぬらせる成木責 瀧澤伊代次
東鶏は生めよ成木は成れと責む 百合山羽公
枝振りの悪きは打たれ成木責め 高橋利雄
柿の木の深傷は成木責せしか 小島禾汀
槐には軽打してゆく成木責 中戸川朝人 尋声
狂言の物腰そろと成木責 赤松薫子
越中に父幼くて成木責め 沢木欣一
雪原に汽笛の沈む成木責 石田波郷
なりまをしそろと云ふまで木を責むと 相生垣瓜人 明治草抄
木も責めず鬼をも打たず卑怯なり 相生垣瓜人 明治草抄
生り木責め思想が密となるならば 竹中宏 饕餮
眠る木を責め苛みて何かせむ 相生垣瓜人
裸木を責めて興ぜむ日ともせり 相生垣瓜人 明治草抄
責め苦にも遭はざりし木の静かなり 相生垣瓜人

成木責 補遺

咳くがごとくなれども成木責 加藤秋邨
成木責しつつ故郷は持たざりき 加藤秋邨
成木責透きとほる声にて母子 加藤秋邨
成木責鳶の狂ひとなりにけり 石田勝彦 百千
鶏犬の声家毎に成木責 右城暮石 一芸

以上

by 575fudemakase | 2017-03-16 08:58 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)

成人の日 の俳句

成人の日 の俳句

成人の日

例句を挙げる。

かなしくも成人の吾子ひるがへり 岸田稚魚 筍流し
かの雛僧成人しをり涅槃像 河野静雲 閻魔
ひきもきらず成人式の娘らは 行方克巳
よそほひて成人の日の眉にほふ 猿山木魂
われに声似て成人の日の長子 大熊輝一 土の香
一番寺の鐘乱打成人の日の老人 原子公平
交響曲成人を祝ぐ音量か 辻田克巳
人夫らに成人の日の天あたたか 古賀まり子
八方の嶺吹雪きをり成人祭 福田甲子雄
君たちの福良雀よ成人祭 岡井省二
孫の買ふ成人の日の宝くじ 河野 ヨネ
山に来て成人祭の焚火あと 吉田鴻司
山頂を征し成人祝ぐ仲間 山田弘子 こぶし坂
岸壁を駈けあがる波成人日 中村明子
帆柱に成人の日の風鳴れり 原田青児
帯より上に成人の日の呼吸富めり 平井さち子 完流
征く旗を知らぬ集ひや成人祭 國安半久
徴兵も成人の日もないまんま 小沢信男
成人のその日を以て改名す 星野立子
成人の夜やどこへゆく二三男 萩原麦草 麦嵐
成人の夜を家継がぬ子が泊る 萩原麦草 麦嵐
成人の子の出づる道雪を掃く 加藤耕子
成人の子の名大きく箸紙に 渡辺恭子
成人の帰港の漁夫をまづ祝げり 前田 青紀
成人の日ぞこころよき雷わたる 椎橋清翠
成人の日ぞへんぽんと鳩舎の旗 磯貝碧蹄館 握手
成人の日ぞ大雪もたのもしき 細川加賀 生身魂
成人の日にあかがりの手を見ざる 川崎展宏
成人の日に後れゐし宮の梅 太田 喜堂
成人の日のヨット部のみな湖へ 中條弘子
成人の日の一日を著疲れて 市橋山斗
成人の日の大鯛は虹の如し 水原秋櫻子
成人の日の天守より海を見き 伊東宏晃
成人の日の子の母として化粧ふ 毛塚静枝
成人の日の昏れぎはの波荒ぶ 館岡沙緻
成人の日の晴着着て墓参り 清崎敏郎
成人の日の母として厨ごと 今井千鶴子
成人の日の汝が袖に風遊ぶ 高木晴子
成人の日の海碧く沖より醒む 大須賀浅芳
成人の日の白妙ぞ子の下着 黒田櫻の園
成人の日の白椿一穢なし 五十嵐播水
成人の日の眼の澄みや機械工 野村喜舟
成人の日の破れた灯に巣のもやもや 竹中宏 饕餮
成人の日の総身に釦かけ 大澤ひろし
成人の日の美しき見舞客 田畑美穂女
成人の日の腕突き出し献血す 奈良文夫
成人の日の華やぎにゐて弧り 楠本憲吉
成人の日の華やぎに今日居らむ 竹腰八柏
成人の日の裏富士のうつくしき 勝又一透
成人の日の躬を縛す紐いくつ 岸風三樓
成人の日の長身よ明眸よ 山本蛍村
成人の日の風寒し海からも 皆川白陀
成人の日の髭落す管楽士 澤田緑生
成人の日は恋人の恋人と 如月真菜
成人の日やセーターの静電気 牧野桂一
成人の日や口紅の色変へて 吉田洋一
成人の日や寂寞と虎見をり 小坂順子
成人の日や川上へ波ぐんぐん 上村敦子
成人の日富士見ゆるまで空晴れて 山本 武司
成人の晴着の群れに道譲る 原村進一
成人の晴着もまじるカーフェリー 佐々木平一
成人式うぐひす餅のやうになァれ 筑紫磐井 花鳥諷詠
成人式へ女の歩幅となる晴着 抜山易子
成人式済みたる男女腕をくみ 里見宜愁
成人式終りおおまたの青年たち 菊地一風
成人祭幼きものは雀らよ 西岡正保
成人祭憶せぬ顔のかなしさよ 及川貞 夕焼
敦盛塚成人の日の娘が訪へる 大星たかし
日が包む成人の日の真白鳩 中条明
日本語半端英語カタコト成人す 藤田湘子 てんてん
樹氷林照り成人を祝ぐ日なり 米谷静二
水打たれ成人の日の駅賑ふ 岡田日郎
水車小屋出る成人の若者ら 萩原麦草 麦嵐
滾り出す鍋成人の日なりけり 高尾方子
漁継ぎて成人の日の波高し 野原春醪
熱燗に成人の子の黙しゐる 菊地美恵子
爪研いで成人の日の乙女はも 石塚友二
父情訥々成人の日の旗の竿 栗生純夫 科野路
猪鍋や成人の日の平家村 長谷川史郊
白き帆や成人の日の海緊り 池田秀水
祝ふかに成人の日の鶴舞へり 清水基吉
神鏡に成人式の雪降れり 江口竹亭
粉雪舞ふ成人の日の記念樹へ 福田甲子雄
聖黒衣成人式の晴着中 下村ひろし
職すでに身につきゐたり成人祭 下村ひろし 西陲集
色あふれ成人の日の昇降機 斎藤道子
花さはに温室より届く成人祭 塩谷はつ枝
華美ひと色に成人式の子女あはれ 相馬遷子 雪嶺
蝶擦過成人の吾子かなた過ぎ 香西照雄 素心
袂もて成人の娘にぶたれけり 椎橋清翠
足袋きよく成人の日の父たらむ 能村登四郎
道に弾む成人の日の紙コップ 秋元不死男
鏡の空賜わりてこそ成人日 楠本憲吉
陽へ通る鼻筋成人の日なり 木村蕪城 寒泉
雪の嶺成人の日を照り通す 相馬遷子 山河
雲なす木目成人の日の机拭き 能村登四郎
成人の日の諸星の華やげる 高澤良一 暮津

成人の日 補遺

かなしくも成人の吾子ひるがへり 岸田稚魚 筍流し
すくすくと成人せしに母着せぬ 平畑静塔
カフェグレコ成人の日のハムエッグ 亭午 星野麥丘人
反橋を越え成人の日の裳裾 鷹羽狩行
君たちの福良雀よ成人祭 岡井省二 明野
天守で指す母校 成人の日の袖 振り 伊丹三樹彦
子供の日子供に帰れと大人の日 山口青邨
成人に麗日老に四温かな 百合山羽公 樂土以後
成人のその日を以て改名す 星野立子
成人の日いきなり雪の平手打ち 鈴木真砂女 紫木蓮
成人の日なり雨ふる門の梅 山口青邨
成人の日のなごみたる道の見ゆ 岸田稚魚 紅葉山
成人の日のストールの中に顔 鷹羽狩行
成人の日の壁鏡ゆづりあひ 鷹羽狩行
成人の日の大鯛は虹の如し 水原秋櫻子 殉教
成人の日の子に母を父讃ふ 中村草田男
成人の日の晴着着て墓参り 清崎敏郎
成人の日の枝紅に枝垂桃 山口青邨
成人の日の紅粉花の苗緑十字 山口青邨
成人の日の絵硝子の使徒パウロ 燕雀 星野麥丘人
成人の日の華やぎにいて孤り 楠本憲吉 孤客
成人の日も紅粉花の苗育ちつつ 山口青邨
成人の日や水仙の青莟 山口青邨
成人の日や芬々と材木屋 石田勝彦 雙杵
成人の日をありがたく老の身も 山口青邨
成人の案内真理に七日粥 角川源義
成人祭えび茶式部の現れし 百合山羽公 樂土以後
成人祭憶せぬ顔のかなしさよ 及川貞 夕焼
日本語半端英語カタコト成人す 藤田湘子 てんてん
紅粉花の苗わかつ成人の日の客に 山口青邨
紅粉花育つ成人の日の旗風に 山口青邨
華美ひと色に成人式の子女あはれ 相馬遷子 雪嶺
蝶擦過成人の吾子かなた過ぎ 香西照雄 素心
足袋きよく成人の日の父たらむ 能村登四郎
鏡の空賜わりてこそ成人日 楠本憲吉 方壺集
陽へ通る鼻筋成人の日なり 木村蕪城 寒泉
雪の嶺成人の日を照り通す 相馬遷子 山河
雪山へ成人の日の道通ず 百合山羽公 樂土
雲なす木目成人の日の机拭き 能村登四郎
青髭もたてて即ち成人す 百合山羽公 樂土以後

以上

by 575fudemakase | 2017-03-16 08:53 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)

えんぶり の俳句

えんぶり の俳句

えんぶり

例句を挙げる。

えんぶりの列整へば山重なり 加藤憲曠
えんぶりの摺り抜けて行く風の街 村田近子
えんぶりの笛いきいきと雪降らす 村上しゆら
えんぶりの笛恍惚と農夫が吹く 草間時彦
えんぶりの逸(はぐ)れ大黒舞ひて寒し 村上しゆら
えんぶりの雪照り道を影の列 加藤憲曠
えんぶりや土も香にたつ雪畳 林 翔
えんぶりや烏帽子地に摺る子らの舞 太田三菜子
えんぶりや雪にぬくもりあるごとし 北嶋淑晃
えんぶりや雪の鍛冶町大工町 藤木倶子
えんぶりや雪止んでなほ雪催 藤木倶子
えんぶり笛山より春を引き連るる 苫米地優子
おでん焼藷えんぶりの尾にゐて寧し 小林康治 玄霜
日の厚みえんぶり組の出揃へば 阿部思水
えぶり棒雪の女体を突きにけり 沢木欣一 遍歴
えぶり舞ふるさとの血が濃くなるよ 木附沢麦青
えぶり鉦囃せば海のふぶきだす 宮岡計次
はだれ野のはだら雪踏みえぶり来る 阿部信子
住み古りて他郷は知らず杁(えぶり)笛 栗山光子
日あたれる方に座を占めえぶり鉦 木内彰志

えんぶり 補遺

えんぶりの笛恍惚と農夫が吹く 草間時彦 中年
えんぶりの綿菓子売に飛び附く雪 草間時彦 中年
えんぶりは「摺る」舞士の親しさに 林翔
えんぶりや土も香にたつ雪畳 林翔
えんぶり衆白き夜雲の田へ帰る 金子兜太
おでん焼藷えんぶりの尾にゐて寧し 小林康治 玄霜
きろきろえんぶり少年尿で刺す地の虫 金子兜太
日は雲をまろめまろめつ杁(えぶり)唄 林翔
旧正の闇累々と杁(えぶり)摺る 角川源義
雨に出てえんぶりを引くごろを牽く 上田五千石『琥珀』補遺
青天に湧く粉雪やえんぶり踊り 草間時彦 中年
飛ぶ雪やえんぶり太鼓のけぞり打つ 草間時彦 中年

以上

by 575fudemakase | 2017-03-16 08:34 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)

初観音 の俳句

初観音 の俳句

初観音

例句を挙げる。

あねいもと初観音へ手を結ぶ 西尾桃子
ぬかるみに筵敷きつめ初観音 野瀬美智子
ふだらくの初観音へ川蒸汽 川端茅舎
ふだらくの海鳴りきこゆ初観音 青木綾子
仲見世や初観音の雪の傘 増田龍雨 龍雨句集
僧の蝋燭のみの無飾や初観音 松波陽光城
初観音人形焼を買ふ列に 瀧春一
初観音午後の風音つのりけり 林 明子
初観音大提灯の下歩む 大脇芳子
初観音庫裡に入る人鯉もてり 則近文子
初観音晴天の藍無尽蔵 小川原嘘帥
初観音木彫の御手の荒れ給ふ 萩原幸子
初観音梅のかげさす茶店かな 織田烏不関
初観音母の匂ひの飴買へば 大沢ひろし
初観音灯のおぼおぼと櫛買へり 中村ひろ子
初観音痩身にして千手仏 柳田隅子
初観音紅梅焼のにほひかな 川端茅舎
初観音雪の六波羅蜜寺まで 黒田杏子 花下草上
初観音韋駄天堂も詣でけり 増田龍雨 龍雨句集
千灯の吾が一灯や初観音 湖城公子
大道絵奔馬を白く初観音 上井正司
御符受ける人波揺れて初観音 稲葉みどり
木堂の見えて進めず初観音 牛円竹代
母が血をわれに分けし日初観音 赤松子
法悦の婆うち揃ひ初観音 仁田籌子
礎石見て初観音へこゝろざし 泉刺花
紅玉の目を嵌むる鳩初観音 中原鈴代
美麗なる楊貴妃の像初観音 辰巳光子
裸身なる初観音を拝しけり 岸 風三楼
近道にちんや横町初観音 中 火臣
通り魔ぞ初観音の少女掏摸 静 良夜
風荒れて初観音の湖国かな 永井由紀子
鳩が呑むみ手洗あふれ初観音 神尾嘉津子

ふだらくの初観音へ川蒸汽 川端茅舎
初観音あへて後生を願はねど 上村占魚
初観音紅梅焼のにほひかな 川端茅舎

以上

by 575fudemakase | 2017-03-16 08:31 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)

初不動 の俳句

初不動 の俳句


初不動

例句を挙げる。

いづこなる水の声々初不動 玉置 仙蒋
ざわめきの瀬音をなせり初不動 吉村秋川
たわたわと降りくる鳩や初不動 山口青邨
ぬかるみにうるむ灯のあり初不動 八木林之助
人の囲を覗けば蛇や初不動 小森白芒子
信心に末法はなし初不動 山口笙堂
初不動ひねもす山のよく晴れて 田口秀子
初不動帰りの厚き肉啖ふ 菖蒲あや
初不動梅咲くとしもなかりけり 道芝 久保田万太郎
初不動浪花ことばで水を掛け 中村芳子
初不動火攻めの御幣躍りけり 泉並末香
初不動煙の中に厄払ふ 中野美智子
初不動田に荒鐘の風吹いて 田村奎三
初不動百円で買ふ香の束 布野想夕
初不動門前町の鰻の香 片山桃弓
初不動雑魚の佃煮売つてをり 宮田 要
前髪にちらつく雪や初不動 石田波郷
劫火浴びられしことあり初不動 瀬木清子
北空へ片寄る雲や初不動 福川悠子
参詣の早くも群聚初不動 高浜虚子
咽喉もとを焼く甘酒の初不動 遠山弘子
堂裏に小滝二すぢ初不動 吉川草莱
大護摩のはじまるしじま初不動 井口蛇渓
奪ひ買ふ火伏のうちは初不動 早坂さき
宝満山おろし音なす初不動 中村文平
山裾へ参道細る初不動 北原木犀
山鳴りも二日を経たり初不動 飯野燦雨
引く鈴に山籟つのる初不動 北光丘
打つ鐘の一山制す初不動 小川てる子
掌を合はすことが幸せ初不動 堀米 康
支那服の女易者や初不動 加納朝子
日だまりに祈祷を待てり初不動 川口 修
日の出見し洲崎の戻り初不動 中野三允
朝護摩供早や群参の初不動 松田空如
正月の末の寒さや初不動 道芝 久保田万太郎
母懐ふ老の感傷初不動 富安風生
漬物の店の賑はふ初不動 村上辰良
火事めきて大香炉の初不動 長谷川督江
灯る頃雪となりたり初不動 堀 文子
狛犬の光る眼と合ひ初不動 室田東洋女
瓔珞に護摩火かゞやき初不動 和田花青
稚子抱ける母の祈りや初不動 斎藤竹水
綿菓子のほそりて帰る初不動 井口詞音子
綿菓子の貌のほどにも初不動 山口青邨
綿飴の吹き飛んで来る初不動 笹川星二
護摩の火を揺るがす太鼓初不動 長屋秋蝉洞
豆煎りの炭が焔となる初不動 伊藤いと子
辰巳妓のきほひは今も初不動 真鍋蟻十
辰巳風吹いて深川初不動 竹内大琴子
長男も我も酉年初不動 増田平才奈
風止みて冱てやはらぎぬ初不動 田島群峰
風車田かぜ冷たき初不動 国光勢津子
駒下駄の橋わたりくる初不動 角川春樹



初不動 補遺

たわたわと降りくる鳩や初不動 山口青邨
佃煮の漆光りや初不動 岡本眸
御目黒ければ尊体もまた初不動 山口青邨
横張の鼻の雄雄しき初不動 上村占魚
海照ふ崖曲辿り初不動 上村占魚
綿菓子の貌のほどにも初不動 山口青邨

以上

by 575fudemakase | 2017-03-16 08:27 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)

人日 の俳句

人日 の俳句

人日

きら~と人日にあり露西亜菓子 長谷川かな女 雨 月
一誌負ふ人日水のごとく暮れ 中尾杏子
人ごみにをり人日は昨日なり 勝又民樹
人の日と思へばをしき曇りかな 梅室
人の日に喧嘩の声の聞ゆるぞ 尾崎紅葉
人の日に帝のことぞ思はるる 後藤比奈夫
人の日の人にも逢はで暮れにけり 角川照子
人の日の古き事する伏家かな 蕉雨
人の日の墓に備への竹箒 熊田侠邨
人の日の鰈は空に透きにけり 加藤三七子
人の日や読みつぐグリム物語 前田普羅
人の日を振り向けばなし影形 鈴木六林男
人形の浮く人日の舟溜 松原雅子
人日にして陣痛をみな待機 赤松[けい]子 白毫
人日に拘わりのなき朝餉なり 鈴木句秋
人日に殺生の糸垂れており 西野昌男
人日のあかるすぎたる汀かな 西村純吉
人日のこころ放てば山ありぬ 長谷川双魚 『ひとつとや』
人日のすとんと昏れて了ひけり 杉元零
人日のちらちら雪の影を地に 阿部みどり女
人日のはつしはつしと琴高音 河野多希女 月沙漠
人日のはやも木の棘魚の棘 竹部千代
人日のはや灯りし駐在所 富沢政子
人日のひと日海鳴り身に育つ 秋山素子
人日のポケットベルの鳴りにけり 北見さとる
人日の下着ましろな湖漁師 茨木和生 野迫川
人日の人影さして竹そよぐ 菅裸馬
人日の佳き日ざし踏み池めぐる 井手由紀江
人日の分校教師茶わん酒 佐藤古城
人日の厨に暗き独言 角川源義
人日の厨に暗く独言 角川源義
人日の地べたに九官鳥笑ふ 熊谷愛子
人日の声を聞きたく把る電話 斎藤道子
人日の夕凍み頃をふらり行く 佐藤鬼房
人日の夕日のなかを雨が降る 内田美紗
人日の夕日の中を雨が降る 内田美紗 誕生日
人日の夜の服寝敷く教師たり 淵脇 護
人日の夫に私室を訪はれをり 岩淵喜代子 朝の椅子
人日の女ばかりの集りに 星野立子
人日の女男と起きにけり 後藤夜半 翠黛
人日の子と会ふや道延々たり 成田千空 地霊
人日の客をもてなす炭の色 山田弘子 こぶし坂
人日の家を出てゆくごみ袋 森田智子
人日の富士晴れ行くや船飾 大谷句佛 我は我
人日の寝坊日雇落葉かく 岩田昌寿 地の塩
人日の少し重たきたなごころ 加藤耕子
人日の影をゆるりと飛行船 坂井二輪
人日の戸に昭和果つ雨の音 加藤 耕子
人日の手の平に汲む神の水 川島維春
人日の掌にきらきらと蒔絵粉 本谷久邇彦
人日の日もて終りし昭和かな 稲畑汀子
人日の日を分け合ひし烏骨鶏 天野きく江
人日の明日より仏語教師なり 平井照敏 天上大風
人日の暮れて眼鏡を折り畳む 岩城久治
人日の朝食の湯気を藁盒子 尾亀清四郎
人日の椀に玉子の黄味一つ 野澤節子
人日の椀に玉子の黄身一つ 野澤節子 『駿河蘭』
人日の歩道橋より見おおせり 五島高資
人日の母のおもかげかげろへり 石原舟月
人日の水打つてより小商ひ 清水基吉
人日の水輪湖心に漁夫ひとり 猿渡道子
人日の沈痾宿痾を踏み臺に 中原道夫
人日の海を出たがる波頭 東野鷹志
人日の海蒼々と磯料理 藤田枕流
人日の灯ともしてすぐ夕ごころ 神尾久美子
人日の灯の明るくて奈良漬屋 吉田成子
人日の田ともしてすぐ夕ごころ 神尾久美子
人日の田に出て遠し松並木 黒木久枝
人日の真夜中に足洗いけり 五島高資
人日の空のさみしき葛西橋 増成栗人
人日の空のぼりつめ観覧車 星野恒彦
人日の粥さみどりに噴きこぼれ 田中俊尾
人日の粥を福煮と伊賀をんな 北村保
人日の納屋にしばらく用事あり 山本洋子
人日の耳掻きの塗り剥げてゐる 高澤良一 石鏡
人日の肝胆沈む枕かな 宇多喜代子 象
人日の芋の煮えゐて誰もゐず 小島千架子
人日の葱雑炊となりにけり 田中玲子
人日の藪に声なき墓どころ 服部嵐翠
人日の言葉を水に流しやる 佐藤鬼房
人日の谷より上がるうすけむり 中道昭子
人日の赤き実こぼす床の花 櫨木優子
人日の足冷え拾ふ叔母の骨 詫摩まつ子 『卒寿』
人日の過ぎゆくさまを二階より 天野蘇鉄
人日の野辺に昭和の終る雨 落合水尾
人日の金の乏しき膝抱いて 清水基吉 寒蕭々
人日の雨の濡らしてゆく半旗 山田弘子 こぶし坂
人日の雨ややのこる舞子浜 大峯あきら 鳥道
人日の雨青年をおびやかす 原裕 青垣
人日の雪山ちかき父母の墓 石原舟月 山鵲
人日の雪山近き父母の墓 石原舟月
人日の雲あふれくる竹どころ 友岡子郷
人日の雲の遊べる桐林 石川辛夷
人日の雲層々と昭和果つ 中村明子
人日の青木の葉照り恃みをり 舘岡沙緻
人日の風鳴りとほす磯畑 大嶽青児
人日の鴨居支ひの身丈かな 能村研三 鷹の木 以後
人日やいと不味げなる池の鯉 山本紫黄
人日やうしろにばかり山の音 細川加賀 『傷痕』
人日やしづかにどもりわれ老いし 片桐千東
人日やすでに火入れの登窯 加吉宗也
人日やにぎたまもまた臓のうち 野澤節子 『駿河蘭』
人日やはや文机のうす埃 猪狩銀龍
人日やふところの手が腹を掻く 鈴木鷹夫 春の門
人日やみどり児にまた智恵一つ 藤陵紫泡
人日やゲームを降りる勇気欲し 朱間繭生 銀化
人日や上履ゑんじいろに替へ 南典二
人日や五寸釘では間に合わず 相原左義長
人日や人の香ほのとわれを過ぐ 原コウ子
人日や人湧く寺の力餅 安部登女
人日や何を尽さば妻癒えむ 神原栄二
人日や十顆の胡桃減りもせず 佐藤鬼房
人日や古き映画に原節子 木内満子
人日や夕日の彫りし雑木山 加藤三七子
人日や寝酒にまとふ風邪の神 角川源義
人日や山のいかるが庭へ来て 中山泉
人日や島に十戸の寂もどる 林原和枝
人日や帯織る町の藍にほひ 瓜生和子
人日や常のごとくにもの仕入れ 鈴木真砂女 夕螢
人日や幸福論は棚に置く 小林円
人日や廊下の艶に日のあそび 今野福子
人日や打揃ひ来し女客 岸風三樓
人日や抱き寄せて梳く母の髪 宮本みさ子
人日や掌篇ほどの恋もして 鈴木栄子
人日や日暮れて鯛のすまし汁 秋篠光広
人日や早なりはひのおのがじし 高橋淡路女 梶の葉
人日や昭和を楯のわれも老ゆ 江ほむら
人日や木堂いづる汗けぶり 一茶
人日や江戸をとどむる百花園 針谷圭一
人日や江戸千代紙の紅づくし 木内彰志
人日や河童の皿に灯がともり 小林一子
人日や海鵜は高き杭を得て 玉木郁子
人日や淡き人影こちらむく 秋元清澄
人日や温もり残る椅子に掛く 徳丸峻二
人日や灰汁のしぶとき豆を煮て 永野ヤヨイ
人日や獣舎に隣る飼育室 井上康明
人日や畦いく曲りして戻る 飴山實
人日や白磁の壷と月桂樹 滝浪 武
人日や端の焦げたる火伏札 関戸靖子
人日や粥に小匙の塩加減 伊藤白雲
人日や綿菓子立たせ出来あがる 飯塚ゑ子
人日や老婆の足音糸のごとし 神山冬崖
人日や耳のうしろの風の音 川上弘子
人日や聞き違へたり死と詩のこと 西村葉子
人日や読みつぐグリム物語 前田普羅 新訂普羅句集
人日や身の上相談ラジオより 塩川祐子
人日や都はなれて宇治木幡 太谷句仏
人日や金の乏しき膝抱いて 清水基吉
人日や長子に頒つ居を得たり 角川源義
人日や雀一羽の枝のたわみ 大澤保子
人日や髪を染むるに鍵かけて 吉田つよし
人日や鴉が笑ふやうに鳴き 式地須磨
人日や鶏豚狗*てい野にあそび 林翔
人日を猫の足跡大股に 伊藤 梢
人日を窯出しの日と定めけり 加藤三七子
何もなく人日の手の置きどころ 栗林千津
何をもて人日の客もてなさん 高浜虚子(小諸に在り)
円山や人日の人ちらほらと 池尾ながし
庭のもの焚き人日の暮れにけり 大木さつき
晴朗の人日暮れて友は亡き 下村ひろし 西陲集
耳さとくゐて人日の雑木山 菅原鬨也
蘭めでて人日の客みなをみな 小松崎爽青
被爆址に人日の客情脆し 下村ひろし 西陲集
賀状机辺に散つて人日たよりなし 石原八束
雁がねに人の日過ぎぬ菜に通へ 五明

人日 補遺

うごきそめし影に朝靄七日粥 桂信子 花影
すゞしろや春も七日を松の露 田川鳳朗
なゝくさやさてはことしも七日立 諷竹
ふれみぞれ柊の花の七日市 其角
ややうすくやや熱くして七日粥 鷹羽狩行
一月五日七日と過ぎ弟らと麦畑の緑 中川一碧樓
七日なり鵯も頻に囃しをり 相生垣瓜人 明治草
七日病みなぬかのみどりやや重し 岡本眸
七種や七日居りし鶴の跡 松岡青蘿
七草のすずしろばかり七日粥 右城暮石 虻峠
三ッ栗に中の七日をおもふ夜ぞ 加藤曉台
人の日といふ家の中忘れをり 岡井省二 前後
人の日と云ふなり荒き風吹けり 相生垣瓜人 負暄
人の日と思へばをしき曇哉 桜井梅室
人の日に帝のことぞ思はるる 後藤比奈夫
人の日の枯枝にのるひかりかな 飯島晴子
人の日や小松菜うりも野の姿 寥松
人の日や読みつぐグリム物語 前田普羅 普羅句集
人日のわが身占ふこともなし 山口青邨
人日の一触に咲く燐寸の火 鷹羽狩行
人日の厨に暗く独言 角川源義
人日の塞神目ひらく捨達磨 角川源義
人日の夕凍み頃をふらり行く 佐藤鬼房
人日の女男と起きにけり 後藤夜半 翠黛
人日の寒気ずしりといさぎよし 佐藤鬼房
人日の日の蕩々と庵の空 富安風生
人日の日もて終りし昭和かな 稲畑汀子
人日の日雀がとほる辛夷の木 岡井省二 鹿野
人日の明日より仏語教師なり 平井照敏 天上大風
人日の母を見舞へば泣くばかり 佐藤鬼房
人日の汀あかりの白綸子 岡井省二 大日
人日の田子の素袍や嘉儀をいふ 飯田蛇笏 心像
人日の遊動円木一押しす 飯島晴子
人日の鍋に火の舌這はすなり 上田五千石 琥珀
人日の雨に濡るるといふことも 稲畑汀子
人日の雨青年をおびやかす 原裕 青垣
人日も過ぎし思ひの葱きざむ 能村登四郎
人日やいまさら師恩見えかくれ 能村登四郎
人日やはかるに足らぬ米を研ぎ 鈴木真砂女 居待月
人日やひと駅のつて酢を買ひに 飴山實 句集外
人日やレタスの翅を食べ余し 上田五千石 琥珀
人日や三輪に古りたる道祖神 星野麥丘人
人日や十顆の胡桃減りもせず 佐藤鬼房
人日や坂下りて用ひとつ足し 鷹羽狩行
人日や寝酒にまとふ風邪の神 角川源義
人日や常のごとくにもの仕入れ 鈴木真砂女 夕螢
人日や牛にもならずながらへて 山口青邨
人日や長子に頒つ居を得たり 角川源義
人日を出でて夢二の版画買ふ 松崎鉄之介
六日八日中に七日のなづなかな 鬼貫
厭ふにあらず人日こもるばかりかな 星野麥丘人
商売に本腰入るる七日かな 鈴木真砂女 夕螢
子ら来ねば餅も減らずよ七日粥 安住敦
小畑にくさぐさ摘まん七日粥 飴山實 句集外
息白く七日の家長家を出づ 石田波郷
成人の案内真理に七日粥 角川源義
昼酒も七日校正始めにて 星野麥丘人
松七日喪中を楯の旅に過ぐ 伊藤白潮
松七日思ひうするるごとく過ぐ 上田五千石『天路』補遺
梅さげて來る禮者や七日過 正岡子規 礼者
橋の歩に出るや七日の朝鴉 蘆本
母のある睦月七日の寒かな 松窓乙二
永かりし昭和は人日にて結ぶ 阿波野青畝
火を焚いて七日の榧の木のほとり 岡井省二 鹿野
炬燵居のふた草あらぬ七日粥 角川源義
炭なりて眠れる竃の七日かな 石川桂郎 高蘆
町川の七日の瀞のかいつぶり 上田五千石 天路
磯節の磯人日の日を享けて 飯島晴子
祝ふけふ七日の月の児びたひ 浪化
粥腹に七日の朝日たのめなし 上田五千石『琥珀』補遺
腓返りす人日ののつけから 能村登四郎
膝立ててさて人日の青畳 鷹羽狩行
若餅や薺の七日過ぎて後 正岡子規 若餅
草の香をまづかしこみて七日粥 上田五千石『琥珀』補遺
蓬莱のかち栗かぢる七日哉 正岡子規 蓬莱
薄らがぬ喉の痛みや七日粥 佐藤鬼房
豆腐屋の来る隔日の七日かな 石川桂郎 高蘆
身のうちの人日はやも翳り来て 能村登四郎
遠き音風音となり七日粥 橋閒石 朱明
酒断つて七日の床をぬけいだす 石川桂郎 四温
雑文に追はれ過しぬ松七日 石塚友二 玉縄以後
額にさす須臾の朝日や七日粥 佐藤鬼房

以上

by 575fudemakase | 2017-03-16 08:20 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)


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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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