2017年 07月 31日 ( 2 )

靭草 九輪草 カラマツ草 の俳句

靭草 九輪草 カラマツ草

靫草

例句を挙げる。

ありふれし花とて眺め空穂草 手塚美佐
うつぼぐさ川霧さりしあかるさに 川島彷徨子 榛の木
うつぼ草いさぎよき恋したきかな 加藤三七子
うつぼ草うすむらさきに窓昏るる 釘宮のぶ
うつぼ草ひよどり草の古墳かな 西本一都 景色
うつぼ草レール撤去の空地かな 草野駝王
うつぼ草安寿の塚は田の中に 数馬あさじ
うつぼ草一本摘みて勿来裏 和田耕三郎
うつぼ草豊かに八ケ岳の雲霽らす 雨宮抱星
うつぼ草夕べの色に蝶眠る 河野静雲
やまなみを四方に立てて靱草 小宮山政子
音に出てすぐ上がる雨うつぼ草 伊藤いと子
夏枯草の畦に座れば雨落つる 西口百艸
山二つ影の相寄るうつぼ草 古舘曹人 砂の音
紫は僧衣に如かずうつぼ草 神尾久美子 桐の木
水汲女夏枯草を黒衣にて 加藤耕子
石くれを仏と祀りうつぼ草 西本一都 景色
迷恨と鳴く蛙ゐて夏枯草 長谷川かな女 雨 月

九輪草

あたらしき落石のみぞ九輪草 水原秋櫻子 殉教
せせらぎをわかてる岩に九輪草 水原秋櫻子 蘆雁
綾を織る流れや九輪草揺るる 小路智壽子
雨吸つて一山深し九輪草 堀田澄子(夏爐)
雲上に朝の牧澄む九輪草 有働亨 汐路
牛去りし泉に赤し九輪草 相馬遷子 山国
九輪草いづかたよりか平安琵琶 後藤真佐子
九輪草ふるさと詩碑も雨滴して 及川貞 夕焼
九輪草供へて句碑をひらきけり 水原秋櫻子 緑雲
九輪草九輪つらぬくきつね雨 岡部義男「卒業歌」
九輪草屈めば峡の小学校 長谷部房江(青樹)
九輪草山路の邑に花すぎぬ 水原秋櫻子 蘆雁
九輪草僧のうしろを子が走り 中澤水葩(群青)
九輪草不倫苦倫と咲きのぼる 田邊香代子
九輪草弁財天の島に殖え 阿波野青畝
九輪草万の蕾のゆれかはし 小路紫峡(ひいらぎ)
山荘の離々たる辻や九輪草 水原秋櫻子 蘆雁
山門と中せど低し九輪草 阿波野青畝
水底に澄む落石や九輪草 水原秋櫻子 蘆雁
牧場を獣医が走る九輪草 矢野きよ子
霧に濡れ実も九つの九輪草 大島民郎
野仏のみんな丸顔九輪草 中川ゆうじ

カラマツ草

白雲の雲影よぎるカラマツ草 高澤良一 宿好

by 575fudemakase | 2017-07-31 16:32 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

雷雨 の俳句

雷雨 

玻璃窓の中の灯影雷雨かな 日野草城
沛然と地平線より雷雨急 加藤耕子
棗より合歓あはれなり大雷雨 石田波郷
孑孑の浮いて晴れたる雷雨かな 村上鬼城
埓あらぬ牧草地帯雷雨くる 上田五千石『天路』補遺
六角堂六面しぶく雷雨かな 赤松[ケイ]子
路地の路地ひとかげあらず雷雨来る 三橋敏雄
蓮の葉や雷雨の中に飜り 浅井啼魚
霊還る雷雨の屋根の雀かな 加藤秋邨
冷肉の芯の桃色雷雨来る 田川飛旅子
凌霄にふたゝび迫る雷雨かな 清原枴童 枴童句集
琉璃に飛び来る油虫雷雨激し 右城暮石 句集外 昭和三十五年
立てかけし葭簀に秋の雷雨かな 石田勝彦 秋興
李笊雷雨きてゐる海の村 田中裕明 山信
雷嫌ひなりし鏡花の日の雷雨 黒田桜の園
雷雨来て牡丹一夜にくづれたり 細見綾子
雷雨来ていきいきしたる女かな 山田弘子 懐
雷雨予報髭ふりやまぬ油虫 上田五千石『田園』補遺
雷雨日々じやがいも畑花ざかり 瀧 春一
雷雨中別なる降りになる音す 右城暮石
雷雨中燈のかたどれるビルディング 松崎鉄之介
雷雨中駈けて林間学舎の子 中原一樹
雷雨待つ船みな錨投げにけり 水原秋桜子
雷雨後の磧を赤毛馬とゆく 佐藤鬼房
雷雨後の風通りゐる麻衣 森澄雄
雷雨後の森を駈けぬけボート乗りに 中山純子
雷雨去り別の夕暮来たりけり 滝青佳
雷雨去り聖歌しづかなりつづく 橋本多佳子
雷雨去り少女スターの写真見る 坪内稔典
雷雨去りあさがほ蔓が太息す 松村蒼石
雷雨去つて月夜となりし銀河かな 高橋馬相 秋山越
雷雨乾く今日のベンチを老いて待つ 三橋敏雄
雷雨過のいよいよ涼しモオツアルト 森澄雄
雷雨過ぎ大気冷たく空薔薇色 川端茅舎
雷雨過ぎし校庭電車の灯がひろがる 桜井博道 海上
雷雨以後二三夜聞けり青葉木菟 村山故郷
雷雨やむ鼻のつめたき幼児抱く 松村蒼石 春霰
雷雨やむ月に杣家のかけろ鳴く 飯田蛇笏 霊芝
雷雨の白き飛沫こもらす電話器愛す 赤尾兜子 蛇
雷雨です。以上、西陣からでした 中原幸子
雷雨すぎ正座の客に杉の箸 桂信子 黄 瀬
雷雨くる兆し異境の沓の音 対馬康子 愛国
雷雨あと馬鈴薯露呈臍も二三 香西照雄 素心
雷雨あと鍬切れのよく土起す 林火
夕刊の束投ぐ雷雨熄みし駅 右城暮石 上下
夕ベ子を怒らせをれば雷雨来ぬ 三橋鷹女
夕かっと映え雷雨前彼我黙り 伊丹三樹彦
夜の雷雨砲車に光りては消ゆる 長谷川素逝 砲車
夜の雷雨朝も降りつぐ月見草 残鐘 三橋敏雄
夜の雷雨沼なす道に立ち憩ふ 相馬遷子 山国
夜の雷雨終焉黒部の水増さん 福田蓼汀 秋風挽歌
木々の風雷雨はれたる雫哉 星野麦人
鳴瀧を宇多野に抜けし日雷 雨滴集 星野麥丘人
鳴神の舞台も街も雷雨して 片岡我当
帽の露振つて雷雨の蒙古人 加藤秋邨
訪れて雷雨の中に話しけり 楠目橙黄子 橙圃
保姆と児等一かたまりや大雷雨 城殿としお
復員の姿に雷雨衝き来る 山口青邨
病み漂う麻酔の一夜大雷雨 中島斌雄
発電所雷雨の中に灯れり 清崎敏郎
箱庭にはげしき雷雨人馬消ゆ 山口青邨
白日忌師をおどろかす大雷雨 松田碧霞
熱雷雨船室の鏡花卉驕る 宮武寒々 朱卓
猫まじり悲鳴まじりの雷雨かな 平井照敏 猫町
日輪も転ぶ浅間の雷雨かな 中村草田男
二礼二拍手のちの一礼くる雷雨 対馬康子 吾亦紅
二三片烏雷雨にうたれ飛び 川端茅舎
南国の雷雨をもつて城隠す 佐野まもる
独奏や雷雨を厚き壁に絶ち 津田清子
東京は雷雨と聞きし柿若葉 永井龍男
土間いちめん雷雨負ひきし桑ひろぐ 大野林火 白幡南町 昭和三十二年
渡し場の雷雨に佇つや鬼女めくも 鍵和田[ゆう]子 浮標
電話鳴るや雷雨過ぎたる窓の空 碧雲居句集 大谷碧雲居
電柱に注ぎて雷雨滝なせり 右城暮石 句集外 昭和四十三年
電線に雀向き合ひ雷雨来る 右城暮石 句集外 昭和五十年
店番やならひの如く来る雷雨 及川貞 夕焼
蝶の羽のどつと流るゝ雷雨かな 茅舎
竹落葉一トよせにせよ雷雨過ぐ 右城暮石 句集外 昭和十七年
谷川の瀬音のこりて雷雨去る 緒方氷果
只一人雷雨を冒す夏野かな 石井露月
大雷雨沛然と事忘れたり 岸田稚魚 紅葉山
大雷雨鬱王と合ふあさの夢 赤尾兜子(1925-81)
大雷雨鬱王と会ふあさの夢 兜子
大雷雨鬱王と会うあさの夢 赤尾兜子
大雷雨悠然とゆく一人ありぬ 臼田亜郎 定本亜浪句集
大雷雨友の柩を包みけり 川元安子
大雷雨博覧会を襲ひけり 池田秀水
大雷雨芭蕉舷々相摩して 野見山朱鳥 曼珠沙華
大雷雨真夜に秋来るおもひかな 及川貞
大雷雨女友だち来てをりぬ 須川洋子
大雷雨産屋の樹々を日々洗ひ 野見山朱鳥
大雷雨国引の嶺々発光す 鬼村破骨
大雷雨見舞あきらめ戻りけり 石田あき子 見舞籠
大雷雨巨樹にはりつき草刈女 西山泊雲 泊雲句集
大雷雨去りよみがへる駅の時計 右城暮石 声と声
大雷雨去りて青磁の湖となる 伊東みのり
大雷雨烏賊火またたくこともなし 鈴木貞雄
大雷雨ラムネ飲みいるわれは男 赤尾兜子 歳華集
大雷雨やりすごしたる朴の花 大橋敦子
大雷雨ぺんぺん草は立ち向ふ 藤田湘子 てんてん
大雷雨ひとりの蚊帳のなまぐさし 石塚友二 方寸虚実
大雷雨ばり~芭蕉八つ裂きに 川端茅舎
大雷雨あり鴎外の忌の真昼 九鬼あきゑ
草田男忌雷雨のあとの月赫し 佐藤えつ子
草の中に鶯啼ける雷雨かな 白水郎句集 大場白水郎
草の中に鶯鳴ける雷雨かな 大場白水郎 散木集
雪崩跡叩く雷雨のマチガ沢 小野宏文
石室の石呻るよに雷雨かな 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
石の蟇雷雨に摶たれひかりだす 赤尾兜子 歳華集
西明るし市電ひたすら雷雨衝く 右城暮石 声と声
瀬音消えたちまち至る雷雨かな 稲畑汀子
雀翔ち雷雨終りにちかづけり 松村蒼石 雪
杉の形に父ゐて秋の大雷雨 栗林千津
吹落す樫の古葉の雷雨かな 村上鬼城
吹浦の闇の匂へる激雷雨 佐藤鬼房
人うとき温泉宿にあらぶ雷雨かな 飯田蛇笏 山廬集
親燕雷雨の中を餌を捕りに 山口誓子
真っ先に尾長孔雀の雷雨避く 右城暮石 上下
上流の雷雨知らせて釣仲間 西村正子
初蛙聞きし宵大雷雨あり 村山故郷
衆目のばらに雷雨のあがりたる 阿部みどり女
秋暑し東京の夜を雷雨ぐせ 松崎鉄之介
指切りて鮮血に雷雨沛然たり 松崎鉄之介
山祗の灯もまたたきて大雷雨 富安風生
山刀伐峠を越え来し夜の雷雨かな 松崎鉄之介
山中のいづこ雷雨か洗ひ牛 村越化石 山國抄
山谷の忽ちひびく雷雨かな 日野草城
山川を打ちゆがめたる大雷雨 上村占魚 『一火』
山国の雷雨にはてし祭かな 松崎鉄之介
山桑に朝の雷雨が一束 佐藤鬼房
咲きのこる躑躅の花に雷雨かな 岸本尚毅 鶏頭
砂山に波及びゐる雷雨かな 野村喜舟 小石川
艮(うしとら)に怺へこらへて雷雨の木 佐藤鬼房
今年竹弓のごときを雷雨打つ 細見綾子
今宵こそ逢ふべかりしに大雷雨 深川正一郎
黒人の濡れて歩める雷雨かな 林徹
行水や雷雨を催さず 福田井村
紅蓮白蓮咲き立つ雷雨の後の息 赤尾兜子 歳華集
枯松に雷雨けろりと去りし天 右城暮石 句集外 昭和三十三年
犬が鎖曳きずる音し雷雨止む 右城暮石 虻峠
琴星はさだかに市の雷雨かな 宮武寒々 朱卓
暁の雷雨を蝉が鳴きとほす 右城暮石 句集外 昭和二十三年
吉野葛買ふや雷雨を避けし簷 中川 石野
帰省すや雷雨のあとの町さびれ 五十嵐播水 播水句集
咳ごもる毬つきの唄激雷雨 佐藤鬼房
海蝕の貝塚なりや激雷雨 佐藤鬼房
魁けて山藤黄葉雷雨急 阿部みどり女
花菖蒲紫消ぬる雷雨かな 山口青邨
花胡麻も末となりたる雷雨かな 高橋馬相 秋山越
奥駈の行の最初に雷雨浴ぶ 津田清子
煙突の煙現はれ雷雨去る 右城暮石 上下
一憂あり一雷雨あり我鬼忌の夜 村山故郷
一夜吹き荒れし雷雨もわが旅路 稲畑汀子
一方に月さしかゝる雷雨かな 原石鼎 花影
一天に明暗しるき雷雨かな 吉川与音 『琴柱』
一斉に死者が雷雨を駆け上る 片山桃史
一時代駈け抜けしごと雷雨去る 吉岡翠生
一山に警策くだる大雷雨 富安風生
磯菜つみ春の雷雨にぬれにけり 西島麦南 人音
をみなごの杞憂一過の雷雨かな 岩田昌寿 地の塩
むきだしの岩になりたや雷雨浴び 佐藤鬼房
み鏡に火のはしりたる雷雨かな 大橋櫻坡子 雨月
ミシシピのおほつごもりの雷雨かな 仙田洋子 雲は王冠
フリードリヒ・ニイチエのごとき雷雨かな 平井照敏
ふとけむり柩車ましぐら雷雨に消ゆ 加藤知世子 花寂び
ナイアガラ水煙倍にして雷雨 竹中碧水史
ざりがにのはさみ蒼くて雷雨かな 岸本尚毅
ゴルファーを一擲したる雷雨かな 鈴木油山
かもめーる五通の濡れて来る雷雨 鈴木鷹夫 千年
かく刳りしよべの雷雨か萩山路 皆吉爽雨 泉声
えごの花地に叩きつけ雷雨過ぐ 堀 古蝶

by 575fudemakase | 2017-07-31 16:30 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

プロフィールを見る

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

カテゴリ

全体
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
未分類

以前の記事

2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

奉灯会 の俳句
at 2017-08-22 17:14
後評(2017・8)
at 2017-08-20 18:37
2017年 8月 ねずみのこ..
at 2017-08-18 05:18
蝉時雨 の俳句
at 2017-08-17 12:39
落蝉 の俳句
at 2017-08-17 12:37

外部リンク

記事ランキング