2017年 12月 18日 ( 3 )

観覧車 の俳句

観覧車 の俳句

観覧車

いとたかき淵へかゴンドラ瀧こえる 竹中宏 句集未収録
いわし雲ビル屋上の観覧車 竹澤 聡
お台場のあぢさゐ色の観覧車 高澤良一 素抱
がうがうと雲湧く九月観覧車 寺澤慶信
ゴンドラから姥子の小さき秋が見ゆ 鈴木栄子
ゴンドラに乗りて花の世を離る 岸原清行
ゴンドラに乗り込む兜虫をさげ 和田崎増美(雨月)
ゴンドラに乗るとき冬の月傾ぐ 佐藤 博重
ゴンドラの陰通りゆく日の盛り 稲畑汀子
ゴンドラの影の横切れり捩花 行方克己 知音
ゴンドラの影の遅々たり大氷河 西条ゆき「夕陽」
ゴンドラの窓拭き男冬ぬくし 桑原芳彦
ゴンドラの宙に踏み出す青山河 徳田千鶴子
ゴンドラの発つ春山の一拠点 大橋敦子 手 鞠
ゴンドラの離れぬ月に遊びけり 高木晴子 花 季
ゴンドラや空中遊歩の大枯野 遊佐光子
ゴンドラ行く雪降る宙は雪に満ち 有働 亨
つちふるや乗る人のなき観覧車 瀧登喜子
ゆるやかに愛されてをり観覧車 松本恭子 二つのレモン 以後
一月の空に静止の観覧車 本宮哲郎
一人だけ死ぬ冬空の観覧車 磯貝碧蹄館
一人にも動くゴンドラ冬紅葉 岡田順子
炎日のひとを容れざる観覧車 中島斌雄
夏寒しひと日動かぬ観覧車 伊藤幸子
花の山からゴンドラの急降下 岩切恭子
花屋敷冬の日の乗る観覧車 高澤良一 燕音
花岩菲ゴンドラおそるおそる着く 沼けい一
蒲公英や空より戻る観覧車 佐藤幸子
寒鴉のせて夕日の観覧車 柴田襄子
観覧車てっぺんに来て春の海 横田昌子
観覧車のてっぺんにをりみどりの日 牧野春江
観覧車ゆつくり回す若葉風 渡井一峰
観覧車よりの眺めの子供の日 清崎敏郎
観覧車より春荒の椎の梢 辻桃子
観覧車より東京の竹の春 黛まどか
観覧車より夕焼のありつたけ 土肥あき子
観覧車一席づつの初明り 塩川雄三
観覧車回れよ回れ思ひ出は君には一日我には一生 栗木京子
観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生 栗木京子
観覧車空に見られるために乗り 佐孝石画
観覧車降り黄落の地を踏める 隅田恵子
観覧車秋の夜空にかたまれる 阿部みどり女
観覧車天上天下左右小春 田中由子
観覧車動き動かず初霞 六本和子
観覧車背比べして春休み 武田和郎
銀漢のはづれにまはる観覧車 谷口摩耶
五月の空を四分さぐる観覧車 横山白虹
鯖雲の鱗数へて観覧車 大塚とめ子
視界ゼロ霧にゴンドラ揺れはじむ 岩崎照子
若草に我がゴンドラの影進む 西村和子 夏帽子
秋山路ありゴンドラを羨まず 百合山羽公 寒雁
秋晴の観覧車乗るまでもなし 高澤良一 暮津
終発のゴンドラに霧殺到す 池上和子
十二月緘じて空中観覧車 松山足羽
春光のてつぺんにあり観覧車 佐野すすむ
新涼や空の深さを観覧車 田山諷子
身に入むや観覧車の灯真夜に消ゆ 村田美穂子
人絶えぬ西日にとどく観覧車 仙田洋子 橋のあなたに
人日の空のぼりつめ観覧車 星野恒彦
星合の空でゴンドラすれ違ふ 山崎みのる
清和なる天に遊べる観覧車 落合ひろ恵(松籟)
赤き肩掛け四時には点る観覧車 大橋沙知
雪嶺へ通ふゴンドラ外より鍵 大橋敦子
大阪の残暑真つ赤な観覧車 平松美知子
地に帰る星座になれぬ観覧車 かわにし雄策
天高し登山ゴンドラ片猿臂 百合山羽公 寒雁
冬空を押しあげてゆく観覧車 塩川雄三
凍星やおほかた空(から)の観覧車 片山由美子 風待月
梅雨空を押上げのぼる観覧車 中里泰子
白南風や海一望の観覧車 倉田静子
八月六日朝の空に観覧車 森田智子
氷壁に着くゴンドラの終の駅 山口誓子
風邪声も押しこめゴンドラ揺らぎ発つ 平井さち子 鷹日和
噴水の強弱観覧車をまわす 中塚忠則
母と児で月へゆきます観覧車 土谷多賀司
北颪ゴンドラ動く気配なく 武田光子
霧襖ゴンドラ宙へ突き出さる 溝口 昭二
立冬や白骨都市の観覧車 和田悟朗
旅の身を預け遅日の観覧車 山田弘子 こぶし坂
薔薇の風を汲みあげくみあげ観覧車 渡辺恵美
驟雨来空ゴンドラを送りけり 高澤良一 宿好

観覧車 補遺

いと易く妻との昇天 観覧車 伊丹三樹彦
お手玉に似たるゴンドラ雲涼し 阿波野青畝
ゴンドラに浮き雪渓に立つ不思議 百合山羽公 樂土
ゴンドラの 何の頓挫か いっさい霧 伊丹三樹彦
ゴンドラの 来し方行方の 索断つ霧 伊丹三樹彦
ゴンドラのはるか下方の雪煙 右城暮石 句集外 昭和四十四年
ゴンドラの酔ひ高山病一合目 百合山羽公 樂土
ゴンドラの静止とおもふ雲涼し 阿波野青畝
ゴンドラは振子を演じ紅葉狩 阿波野青畝
ゴンドラを乗り捨て暑き山の駅 雨滴集 星野麥丘人
ひぐらしが啼くゴンドラの最終便 鷹羽狩行
ふぶく中ゴンドラは定められた道 平畑静塔
ペンキ屋の春のゴンドラ最上階 岡本眸
夏山の神ゴンドラを小突くらし 百合山羽公 樂土
寒やゴンドラ揺れて発つ揺れて着く 鷹羽狩行
観覧車よりの眺めの子供の日 清崎敏郎
岩燕 ガム噛む僕らのゴンドラ 截り 伊丹三樹彦
秋山路ありゴンドラを羨まず 百合山羽公 寒雁
職業的会釈を雪のゴンドラより 山口誓子
新雪や山のゴンドラに犬も乗る 村山故郷
雪の降る宙ゴンドラに女子ひとり 山口誓子
雪嶺に凍て観覧車解を待つ 山口誓子
停電のゴンドラに坐す霧の宙 右城暮石 句集外 昭和四十八年
天高し登山ゴンドラ片猿臂 百合山羽公 寒雁
登山客替へてゴンドラ猿臂張る 百合山羽公 樂土
氷壁に着くゴンドラの終の駅 山口誓子
老鴬やゴンドラに透く人の数 鷹羽狩行

以上

by 575fudemakase | 2017-12-18 09:19 | 無季 | Trackback | Comments(0)

海豹 の俳句

海豹 の俳句

海豹

アザラシのほえるがごときいびきかな 岡村ともみ
あざらしの仔にはゆりかご流氷来 佐藤シズ
あざらしの腹の上なる春入日 高澤良一 素抱
アザラシの立泳ぎつつ鯵丸呑み 上原瑞子 『燈台草』
あざらしの涙をもつて年明くる 森田 廣
あざらしの啼き声昏れる管理棟 穴井太 天籟雑唱
あざらし見て夕焼いろの肉を買う 岸本マチ子
海豹となり寝返りを打つ虚空 羽石昭子
海豹のひとり遊びや流氷原 杉山鶴子
海豹の泳ぐ手見ゆる春の水 磯貝碧蹄館
海豹の見に来て観られお江戸かな 関戸一正
海豹の池にうつれる花篝 岸風三楼 往来
海豹もくる陽が潮流となるわが家 高野ムツオ 陽炎の家
海豹を載せ流氷の迫りくる 墓田いさを
喝采に海豹の芸ひとつのみ 金井文子
岩むらに潜む海豹ひそみ観る 深谷雄大
熊となり海豹となる夏の雲 法本フミ女
薫風や海豹の頭の濡れどほし 水原秋櫻子
月の濱に身は四十の海豹か 藤後左右
孤独無限あざらし温む水くぐり 稲垣きくの 牡 丹
春眠の海豹(トッカリ)を見に町の犬 平井さち子 紅き栞
水上にアザラシの息うそ寒し 高澤良一 鳩信
船長の怒鳴るごとくに海豹告ぐ 小林雪雄 『海明け』
着膨れて海豹の貌してゐたる 長谷川櫂 虚空
冬波や浜のあざらしまで幾重 鈴木幸江
北海は海豹泳ぐときむらさき 富澤赤黄男
夜霧さむし海豹などは灯なく寝む 藤田湘子(1926-)
欄干の朱のあざらしき神迎へ 谷口ゆり女
流氷の親に乗り添ふ子アザラシ 福田惟子

海豹 補遺

あざらしの潜きたのしむ寒の水 日野草城
ころりんと胡麻斑海豹氷上に 松崎鉄之介
さんま落下天より海豹の口ヘ 山口青邨
伊藤柏翠アザラシの帽端然と 飯島晴子
薫風や海豹の頭の濡れどほし 水原秋櫻子 晩華
破籐椅子海豹の皮掛け敷きて 山口青邨
夜霧さむし海豹などは灯なく寝む 藤田湘子

以上

by 575fudemakase | 2017-12-18 09:14 | 無季 | Trackback | Comments(0)

後評(2017・12)

後評(2017・12)


2017年 12月 ねずみのこまくら句会の諸句


 「ふるさと」を歌ひて締める年忘

(確かに忘年会は「締める」と言う言葉がふさわしい)

 ゼブラ歩道音符のごとき木の葉かな

(確かに「ゼブラ歩道」は平行線だらけ。だから音符が出てくるのか?)

 どこまでもどこへもゆける刈田みち

(「どこまでもどこへもゆける」と言う措辞が適切であろう)

 ひとつ垂る植ゑし覚えのなき糸瓜

(伏兵に唖然!)

 ゆつくりと野の色変はる初時雨

(どちらかと言えばモノトーンに近い色彩であろう…。初時雨を絵に書かば…と言ったところ。)

 顔にほんのりスマホ明かりやクリスマス

(近頃の待合の景か?)

 菊日和花舗は朝より濡れてをり

 鶏小屋の屋根に三本干し大根

 鍵盤に冬日の反射構わず弾く

(読み手を演奏者の立場に引き込む手法…に注目。)

 枯野揺らしハーレーダビッドソンの列

(確かにアレが来ると野辺は仰天する)

 山茶花の花びら剥がれ飛びにけり

(確かに山茶花には「剥がれ散る」と言う姿態あり)

 山低く入日の遅き小春村

(何でもない表現をとっているが何処か味のある一句)

 子らの継ぐ人形浄瑠璃冬うらら

(地方に地方らしさ、即ち伝統が遺る)

 手に乗りてわたしの一部雪ぼたる

(「わたしの一部」に稚拙を感じるかそれとも納得を感じるか?両論あろう…)

 受付にごろんとかりん植物園

(最近、地方には観光体験型植物園が増えているのだろう)

 秋の海ちりめんぢやこのほどの波

(もう一寸的確な表現欲しい処である。例えば「ちりめんぢやこ程の小波」とか)

 秋霖や介護に暮れる友をふと

(秋霖を契機に友のことがふと… 巧まぬ詩情である)

 小流れに映る紅葉と空の青

(小気味よい程に色彩を取り込んだ)

 小六月眠さふに見ゆ藁ボツチ

(小品然としている処がいい)

 笑ひ声絶えぬ家族や花八手

(花房が混んでいる処が賑やかでよい)

 鯛焼に観てきし芝居の話など

(鯛焼といふ当て方がいい)

 町石に紅葉傘なす高野道

(「町石」と言ふ措辞が効いていよう)

 長元坊柱状節理の崖の上

(長元坊はどこかお坊さんのような響きを持つ)

 通夜の家照らし出したる冬の月

(冬の月夜の通夜の情感を確かに上手く引き出している)

 冬館窓に色なき空映す

(冬空と言えば確かに彩色なき空ですネ)

 島かげの遠ちに島かげ蜜柑山

(伊豆七島辺りの景を想像した。もしくは瀬戸内海辺りか?)

 豆稲架組む飛鳥大仏おん前に

(飛鳥大仏と言えば斑鳩の田畑の拡がりが自ずから感得される。作者は豆稲架を持って来たが、私は白菜を持ち出した。拙句は 白菜をどかと仏へ飛鳥人)

 動き出す池泉の景色雪ぼたる

(「池泉(ちせん)」という言葉が効いている)

 熱燗や錫盃に錫徳利

(「錫盃に錫徳利」とは或る時代性を感じさせる。作者はそうゆう年齢なのだと…)

 夫の戒名喬き松とよ日脚伸ぶ

(夫を偲ぶにこんなやり方があつたのかと感心する)

 風呂吹き料理るなべて面取懇ろに

 目瞑りて寒さ寄せじと朝着替ふ

(朝、肌着を着替える時の様か?上着の筒っぽに躰を通す時の状況を言うたのか?)

 門前に草鞋となるや今年藁

(見方の問題。このようにも謂へると…)

 葉表は吉と拾へり朴落葉

(吉凶を占うごとく落葉を拾うとは微笑ましい)

 竜の玉秘めごともなき齢かな

(「竜の玉」と言ったら「秘む」だろう。「秘め」を媒介して「齢」に繋ぐ。なるほどである)

 蓮枯れて泡も立たぬ放生池

(泡(あぶく)。ルビの問題を提起して置いた。一目で読者に判らせる親切心も重要と)

 筥迫を幾度も落とし七五三

(落とし易い代表「筥迫」とも…)

 蘊蓄に離れられなく菊の前

(菊展に行くと熱心に説明してくれる解説員が居るものだ)

 飄飄と付かず離れず番鴨


by 575fudemakase | 2017-12-18 04:31 | ねずみのこまくら句会 | Trackback | Comments(0)


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by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
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尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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