カテゴリ:夏の季語( 1742 )

梅雨夕焼 の俳句

梅雨夕焼 の俳句

ししうどの曳きたる影や梅雨夕焼 ふけとしこ 鎌の刃
シヨベルカー梅雨夕焼ヘ口を開く 杉山とし
リリーマルレーン梅雨夕焼は屍の炎 熊谷愛子
わが声にわが子らを呼ぶ梅雨夕焼 千代田葛彦 旅人木
蟻なども群れてはにほふ梅雨夕焼 篠田悌二郎
思はずも遠くに来たる梅雨夕焼 佐藤美恵子
主の御手の釘大いなり梅雨夕焼 古賀まり子 緑の野以後
昇天の合掌そろふ梅雨夕焼 下村ひろし 西陲集
前を帰るはケインズ学派梅雨夕焼 寺井谷子
梅雨夕焼こんにやくいもの葉にすこし 長谷川素逝 暦日
梅雨夕焼阿波の*すくも(草冠に染)の香なりけり 黒田杏子 花下草上
梅雨夕焼一羽の鴉こゑ忘れ 細川加賀 生身魂
梅雨夕焼火のやうやがて水のやう 原田暹「百鳥俳句選集」
梅雨夕焼算盤塾に子等昏む 田川飛旅子 花文字
梅雨夕焼少年の四肢細く白く 福田蓼汀 山火
梅雨夕焼少年の手の単語帳 村田みのる
梅雨夕焼世の隅家の隅に縫ふ 馬場移公子
抱きいづるみづ児と染まり梅雨夕焼 赤松[けい]子 白毫
磔像下の古きオルガン梅雨夕焼 冨田みのる

by 575fudemakase | 2017-07-06 05:03 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

天瓜粉

天瓜粉

例句を挙げる。

うすれゆく五感もよしや天瓜粉 岡本まち子
おとなしくなれば眠たき天瓜粉 山田弘子 初期作品
かたちなき空美しや天瓜粉 三橋敏雄 *シャコ
この頃のにくまれ口や天瓜粉 石井とし夫
ちよぼちよぼと目鼻可愛し天瓜粉 長谷川かな女
ちんぽこの不意の噴水天瓜粉 江尻三社
ほとばしる乳にむせぶ児天瓜粉 高城美枝子
まみどりの秘境に叩く天瓜粉 櫂未知子 蒙古斑
みどり児のよろこぶ手足天瓜粉 加藤宗一
みどり児の固き拳や天瓜粉 吉田昭二
みめよくてにくらしき子や天瓜粉 飯田蛇笏 霊芝
やゝ鼻のひくきが愛嬌天瓜粉 長田有旦
ギブスして神なる笑ひ天花粉 浅井洲風
仁王立ちせる夫に振る天瓜粉 井村順子
六尺の夫の背中へ天瓜粉 上原勝子
切り岸の母おそろしき天瓜粉 廣嶋美恵子
地平雷兆しつつあり天瓜粉 佐々木有風
夕月や子の顔白き天瓜粉 星野麦人
大き目に大きな泪天瓜粉 吉本 昴
天瓜粉いくたび母を裏返す 増本加津子
天瓜粉おまけ一つの背に丸く 墓田まさこ
天瓜粉けふもあしたもなく楽し 永井龍男
天瓜粉この子僧には育てまじ 藤岡千恵
天瓜粉この骨盤に吾の居し 斎藤美規
天瓜粉しんじつ吾子は無一物 鷹羽狩行(1930-)
天瓜粉つけし子原爆図を仰ぐ 磯貝碧蹄館
天瓜粉に笑むや二つのさきがけ歯 阿波野青畝
天瓜粉のおでこ並べて縁ゆふべ 清原枴童 枴童句集
天瓜粉の匂ひを散らす暗らき方 細見綾子 花寂び
天瓜粉の子に雨の色きかれたる 神崎徒怒
天瓜粉はたき分別盛りなり 鈴木栄子
天瓜粉まだ土知らぬ土踏まず 古賀まり子
天瓜粉まへは打たせず逃げまはる 長谷川双魚 『ひとつとや』
天瓜粉まみれの孫をすくひあげ 田中暖流
天瓜粉まみれの老の喉ぼとけ 後藤夜半 底紅
天瓜粉何掴まんとする手足 西村和子 夏帽子
天瓜粉吾子の睫毛が蘂となり 鷹羽狩行 誕生
天瓜粉夕べ海鳥撒くごとし 友岡子郷 春隣
天瓜粉大好き妻のすつぽんぽん 谷山桃村
天瓜粉子の寝し刻の妻の刻 太田蓁樹
天瓜粉子らに痩せ腕太肉 水原春郎
天瓜粉子供の頃の夕方よ 杉本零
天瓜粉宵月白く打たれけり 野村喜舟
天瓜粉役者のやうな一人っ子 古柴和子
天瓜粉打たるゝ子をぞ吾も欲し 杉山岳陽 晩婚
天瓜粉打ちしみどり児借りて抱く 和田 祥子
天瓜粉打つて乳房を子に与ふ 吉種千鶴子
天瓜粉打てばほのかに匂ひけり 日野草城
天瓜粉月下の風にはげにけり 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
天瓜粉父の言霊消えやすき 如月真菜
天瓜粉病友と背を叩きあふ 石田あき子 見舞籠
天瓜粉病夫励ます語はひとつ 石田あき子 見舞籠
天瓜粉祖父母がかりに子は育つ 塩谷はつ枝
天瓜粉非番の夫を裏返す 瀬間 陽子
天瓜粉額四角にたゝきやる 久保より江
天花粉つけて赤ん坊できあがる 坊城俊樹
天花粉幼なの手足逃げやすし 谷中隆子
天花粉眠たき孫をうらがへす 大溝白日夢
嬰の四肢の弾みて勁し天瓜粉 伊東宏晃
子につけて吾にも匂ふ天瓜粉 土井糸子
子の中の愛憎淋し天瓜粉 高野素十
子は三界の首枷でよし天瓜粉 成瀬櫻桃子 素心
寝返りをさせて泣かせて天瓜粉 佐々木久菊
山脈の荒々しくも天瓜粉 飯島晴子
心得て目をつむる子よ天瓜粉 中川弘陽
息つめて叱られてゐる天瓜粉 徳田千鶴子
打擲に似て天瓜粉こころよき 大竹きみ江
教師批判する子の頸の天瓜粉 川村紫陽
晩年の子を鍾愛す天瓜粉 日野草城
母となりし声のゆとりや天瓜粉 岡田 和子
泣顔のしほらしき子よ天瓜粉 松藤夏山 夏山句集
湯上がりの鼻すじ通す天瓜粉 佐藤照美
湯上りの子をうらがへし天瓜粉 中村秋晴
生れきてこの世に十日天瓜粉 長谷川櫂 蓬莱
病みぬれば天瓜粉打つ香にも噎せ 野沢節子
直情の眉の太さや天瓜粉 岡部名保子
眦にひかる泪や天瓜粉 矢島渚男
睡たさのうなじおとなし天瓜粉 水原秋櫻子
祖母も打たるるままや天瓜粉 白岩 三郎
種ゑ疱瘡つきし一顆も天瓜粉まみれ 篠原梵
笑うても泣いても良い子天瓜粉 吉村圭石
羽交締めされしわんぱく天瓜粉 斉藤浩美
聴診器あてゝ輪のつく天瓜粉 大槻右城
育つ子の光と影に天瓜粉 千田稲人
胸いつぱい天瓜粉ふり女工たり 菖蒲あや 路 地
鏡にも手のあと白し天瓜粉 岡本松濱
高這の児を追ひかけて天瓜粉 畑中 圓子
髪かいて額まろさや天瓜粉 長谷川かな女
髪掻きあげてまろき額や天瓜粉 龍胆 長谷川かな女
鼻先のちよこんと高し天瓜粉 鈴木貞雄


以上



by 575fudemakase | 2017-06-29 13:24 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

野蒜の花 の俳句

野蒜の花

花らしくなくて野蒜の花とかや 石井とし夫
君知るや野蒜の花の赤きをば 野村喜舟 小石川
出水に咲く野蒜の水輪昏れきりぬ 大熊輝一 土の香
道のべによろつきて咲く野蒜かな 村上鬼城
道のべによろめきて咲く野蒜かな 村上鬼城
野蒜咲き幾日を濁る小田の水 林蓬生
野蒜咲き蜆貌なるひと日かな 桑原三郎
野蒜咲く花の命のながきかな 山崎国子
野蒜咲く殆んど中途半端にて 高田風人子

by 575fudemakase | 2017-06-18 16:46 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

米搗虫 の俳句

米搗虫

何の事米搗虫の空おどり 篠原弘脩
祈るとき米搗虫の気配あり 対馬康子
勤(いそ)しみし米搗虫が鳴き厭きし 相生垣瓜人
象潟や米搗虫の手より立つ 加藤治美
叩頭虫を毀していたる少女なり 大口元通
飛び跳ねて逆さばかりの米搗虫 廣瀬町子
鼻先に米搗虫や来て搗ける 石塚友二
米搗虫泣く児へ出でて跳ねにけり 小沼伸子
米搗虫倦まず米搗く夜の机 上村占魚
米搗虫死んだふりして死んでいる 苅部牧生
米搗虫弾み囲炉裏にころげ込む 小島火山
米搗虫米搗くを見ていて倦かず 守屋直樹
米搗虫夢の毀れし掌に搗かし 大木石子
鳴神も叩頭虫もほとめけり 相生垣瓜人 明治草抄

米搗虫 補遺

鳴神も叩頭虫もほとめけり 相生垣瓜人 明治草
勤しみし米搗虫が搗き厭きし 相生垣瓜人 明治草
阿れる叩頭虫を蔑みぬ 相生垣瓜人 明治草


by 575fudemakase | 2017-06-18 16:44 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

紅鱒 の俳句

紅鱒

鍋洗ふ前紅鱒の列通る 野村泊月
地吹雪の果に池あり紅鱒あり 西東三鬼
水底に紅鱒の影秋めきぬ 中條睦子
紅鱒棲む急流にして谺せり 高澤良一 石鏡
紅鱒群粛々ときぬ秋日射す 浅原六朗 紅鱒群
紅鱒の斑をこぼさずに焼かれけり 渡辺恭子
紅鱒の川瀬のぼりて夏めきぬ 富田潮児
紅鱒の棲める流れと聞くばかり 稲畑汀子
紅鱒あまたみな交遊の身を曲げつつ 中村草田男

紅鱒 補遺

遊女の紅鱒のごとよそほへる 山口青邨
女来て紅鱒他愛なく釣られ 橋閒石 朱明
紅鱒提げて神父の孤影月に離る 中村草田男
紅鱒に石割るひびき金の蝿 飯田龍太


by 575fudemakase | 2017-06-18 16:42 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

夏蕨 の俳句

夏蕨

あく抜きて隣家に分ける夏蕨 松本サキ子
いしぶみは峠の名のみ夏蕨 大岳水一路
くるしくも雨こゆる野や夏わらび 白雄
せせらぎに親しみ行くや夏蕨 大沢起佐
とるほどは無くて山麓夏わらび 及川貞 夕焼
ほきと折れしまま胸中に夏蕨 石寒太 炎環
みよしのや荷ほどに採れて夏蕨 及川 貞
雨あとの眩しき日差夏蕨 茨木和生 遠つ川
遠囃子椀に沈みし夏蕨 野沢節子 鳳蝶
夏わらびここに眠りて日暮まで 田中裕明 花間一壺
夏わらび戸毎に干せる宇陀の里 つじ加代子
夏わらび手に殖やしゆく塩の道 和知喜八
夏わらび折ればはろかに父の声 澤野純子「未来図合同句集」
夏わらび尼の手籠に見えてをり 蓑口祈水
夏わらび谿に真深く雲しづむ 河野南畦
夏蕨いつぽん長けてねむい朝 小出しづ子
夏蕨おのづと山着なじみたる 佐々木とく子 『土恋』
夏蕨井に浸せしを忘れきし 鳴戸幸子
夏蕨一寸先の闇握る 田邊香代子「破綻の雲」
夏蕨遠山見ゆるころ夕餉 大野林火
夏蕨興亡のいま亡に帰し 上田五千石
夏蕨壮年の男に捲毛二三 香西照雄 素心
夏蕨摘むやをみなら手甲して 西尾秀東子
夏蕨摘む一束にならずとも 茨木和生 三輪崎
夏蕨天草島の山高し 中村汀女
夏蕨能登も奥なる坊泊り 大橋越央子
海鳴りの遠く近くに夏わらび 佐々木蓉子
灰汁抜きの灰の軽さよ夏蕨 佐藤東北夫
旧道は消ゆるほかなし夏蕨 西本一都 景色
欠け欠けて遊女の墓や夏蕨 柏 禎
戸隠の夕日に摘めり夏蕨 近藤喜代子
甲斐駒や牛の踏みゆく夏蕨 永沼弥生
高原の観光ホテル夏蕨 赤星水竹居
採るほどは無くて山麓夏わらび 及川貞
山火事のありたる地肌夏蕨 茨木和生
山住のこころ足らふや夏蕨 木村蕪城 一位
山荘にとどく大束夏わらび 米沢登秋
山荘の庭に長けけり夏蕨
首塚や人ものぼらぬ夏蕨 山店 芭蕉庵小文庫
終点のレール反り立ち夏蕨 中村すみを
焼きし野の拓かずもある夏蕨 比叡 野村泊月
上州を訪へば茶受けの夏蕨 吉居珪子
石負女の幸一握の夏蕨 西本一都 景色
川の合ふところで別れ夏蕨 中戸川朝人 尋声
痩畑の又野にかへる夏蕨 比叡 野村泊月
大皿に釘で彫りたる夏蕨 長谷川 櫂
鳥鳴いて谷静かなり夏蕨 夏蕨 正岡子規
鳥啼いて谷静なり夏蕨 正岡子規
天領のことば廃れし夏わらび 道山昭爾
踏み迷ふことも楽しや夏蕨 稲畑汀子
道のべにおきある籠に夏蕨 木村蕪城
入日の前の土の明るさ夏蕨 桂信子 黄 瀬
百人の人にもてなす夏蕨 都甲 君子
夫見ゆる距離たもち摘む夏蕨 塩野光子(麻苧)
蕗束のほか細束の夏蕨 茨木和生 丹生
碧空に消ゆる雲あり夏蕨 岡田日郎
墓の字につかふ長鋒夏わらび 宇佐美魚目
庖丁の切れ味返す夏わらび 福富みさ子
豊潤に照る日曇る日夏蕨 小林堪信
万葉の安騎野にたけし夏蕨 小竹よし生
目溢れのとびとびなれど夏わらび 大堀徳恵
落し来る筏の上の夏蕨 今村晩果
旅びとに古塔かたぶく夏わらび 稲垣きくの
旅びとに古塔かたむく夏わらび 稲垣きくの 黄 瀬
老い母よ祈り惚けし夏蕨 小檜山繁子
俎にあまりて丈の夏わらび 田村木国
甕伏せしあたりもつとも夏蕨 つじ加代子
茹でゝ喰ふ興安嶺の夏蕨 楠目橙黄子 橙圃
蹠から古道のしめり夏わらび 林和琴(草苑)


夏蕨 補遺

ありがたや山深く折りし夏蕨 山口青邨
とるほどは無くて山麓夏わらび 及川貞 夕焼
みちのくの山は深しや夏蕨 山口青邨
一籠の活けしが如く夏蕨 山口青邨
遠囃子椀に沈みし夏蕨 野澤節子 鳳蝶
仮初に摘みて摘み溜む夏蕨 右城暮石 句集外 昭和五十二年
夏わらび傷つき籠る千余人 水原秋櫻子 殉教
夏蕨雨の最中に届きけり 大野林火 潺潺集 昭和四十三年
夏蕨遠山見ゆるころ夕餉 大野林火 飛花集 昭和四十五年
夏蕨奥山の爺もてきたる 山口青邨
夏蕨戒壇院が忽とあり 岡井省二 前後
夏蕨海の起伏を丘にまで 上田五千石『琥珀』補遺
夏蕨興亡のいま亡に帰し 上田五千石『琥珀』補遺
夏蕨骨の中にも折れてをり 飯島晴子
夏蕨壮年の男に捲毛二三 香西照雄 素心
夏蕨大き身振をして捨てし 右城暮石 散歩圏
夏蕨摘みゆき吾を距てたる 上田五千石『琥珀』補遺
記紀の世の吉野にたけて夏蕨 松崎鉄之介
山住のこころ足らふや夏蕨 木村蕪城 一位
尺にたらぬささやき神に夏蕨 松崎鉄之介
朝市や峠越え来し夏蕨 水原秋櫻子 緑雲
鳥鳴いて谷静かなり夏蕨 正岡子規 夏蕨
道のべにおきある籠に夏蕨 木村蕪城 一位
日輪がころころ昇り夏わらび 橋閒石 微光以後
療園の屍室別棟夏蕨 右城暮石 句集外 昭和三十六年
林帯の湖に拳振る夏蕨 角川源義

by 575fudemakase | 2017-06-18 16:40 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

常盤木落葉 の俳句

常盤木落葉

山蛙常盤木落葉時しらず 臼田亜浪
常盤木の落葉に鳥の声凄し 常磐木落葉 正岡子規
常盤木の落葉ばかりの隈もあり 比叡 野村泊月
常盤木の落葉踏みうき別かな 高浜虚子
掃き集め常盤木落葉ばかりなる 高浜年尾
沈丁の葉も常盤木の落葉かな 野村喜舟

常盤木落葉 補遺

夜昼となく常盤木に落葉舞ひ 飯田龍太
常盤木の落葉に鳥の声凄し 正岡子規 常磐木落葉

by 575fudemakase | 2017-06-18 16:36 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

練供養 の俳句

練供養

すぐかしぐ稚児の冠練供養 福原実砂
み仏の一歩は重し練供養 小川杜子「貴船菊」
み仏の濡れて歩みぬ練供養 松浦其国
もの言うて菩薩親しも練供養 今井妙子(雨月)
一歩出し面の重たげ練供養 小島千架子
一役のかなひし父や練供養 松岡汀月
雨雲の塔に降り来し練供養 徳岡洋子
雅楽の音木々にこだます来迎会 中橋文子
脚長き菩薩増えたる練供養 高松早基子
隈笹のくまのこぞりて練供養 木村虹雨
懸橋に団扇の波や来迎会 石原芳枝(阿吽)
肩怒る菩薩の在はす練供養 原田しずえ
現し世の風に砂とび練供養 舘野翔鶴
行列の稚児が泣き出す練供養 塩崎 緑
昨夜の雨二上山を洗ひ練供養 石垣青☆子
山椒の花や当麻の練供養 飴山實 『花浴び』以後
諸菩薩の丈に高低く練供養 秦羚羊子
杖つける菩薩もありて練供養 吉田まさふみ
浄土への橋は木の橋練供養 古杉長子
足運びもとなき菩薩練供養 今村泗水
足老いて仏よろめく練供養 井上玉枝
稚児つひに抱かれて雨の練供養 判治遼子
抽ん出て青年菩薩練供養 西野白水
二上は雨にかくれて練供養 河合佳代子
二上山へ日の傾きし来迎会 山田春生
姫餅をつまみよばれぬ練供養 早船白洗
百姓の今日は菩薩や練供養 小更汎生
付き人と道行めくや練供養 増田なづな
附き人が菩薩を煽ぐ練供養 右城暮石
菩薩みな黄金の面や練供養 荒川優子
菩薩みな頭でっかち練供養 成瀬桜桃子
菩薩みな頭でつかち練供養 成瀬桜桃子
菩薩みな付人多し練供養 香川はじめ
菩薩面こもる人息練供養 大橋敦子
菩薩面とれば老婆や来迎会 越桐三枝子
菩薩面重なつてくる練供養 茂 恵一郎
法然の誕生の寺練供養 上田土筆坊
茂りから鳥の音近し練供養 麦水
葉ばかりとなりし牡丹や練供養 森田木亭
来迎会夕日を負ひてもどりけり 久慈君子
練供養その先にある大夕焼 松本 旭
練供養とて少女行き菩薩行き 大野おさむ
練供養まこと練る僧遅れ来る 磯野充伯
練供養犬は浄土へ駆けて行く 石井ぎ一
練供養軒に泳げるくもの糸 小島火山
練供養御身丈低き一菩薩 鎌田真松
練供養今日を限りの浄土なり 浜端順子
練供養衆生の塵を浴びたまふ 山田弘子 螢川
練供養出を待つ膝に菩薩面 堤照佳
練供養進む西方夕茜 藪本文子
練供養翠微の雨のなか進む 高木石子
練供養待ちくたぶれし久米の子ら 民井とほる
練供養待つ間の老婆多弁なり 小林実美
練供養地蔵菩薩は緋の衣 延江金児
練供養稚児には長き時間かな 佐伯ツヤ子
練供養稚児の欠伸を貰ひけり 瀬野美和子 『毛馬堤』
練供養稚児も浄土へ渡りゆく 出口巡一路
練供養中将姫は駕籠に乗り 池田黙々子
練供養二つの塔を望み来し 青木月斗
練供養拝む筵を借りにけり 橋本月路
練供養菩薩が人の名で呼ばる 木村一朝
練供養菩薩足どりおぼつかなし 塩川雄三
練供養有縁の人らつどひ米て 高田明子
練供養老幼これに従へり 山崎ひさを
練供養老幼これに随へり 山崎ひさを
曼陀羅に丸餅供へ練供養 武田多津子

練供養 補遺

練供養稚児の菩薩も加はりて 右城暮石 句集外 昭和四十五年
練供養春日輪も歩をとどめ 水原秋櫻子 緑雲
母の手に稚児の手しかと練供養 右城暮石 句集外 昭和四十五年
附人に足もとまかす練供養 右城暮石 句集外 昭和四十七年
附き人も羅漢顔にて練供養 右城暮石 句集外 昭和四十五年
附き人が菩薩を煽ぐ練供養 右城暮石 虻峠
山椒の花や当麻の練供養 飴山實 句集外
飲み食ひも供養の一つ曼荼羅会 右城暮石 虻峠

by 575fudemakase | 2017-06-18 16:27 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

黒船祭 の俳句

黒船祭

ペリー祭海碧ければ空もまた 坂本登美子(海)
花蘇鉄黒船の世は嘸やさぞ 高澤良一 随笑
海桐咲き下田黒船祭かな 山崎ひさを
金髪の女水兵ペリー祭 平田マサ子
駆逐艦沖に黒船祭来る 名高栄美子
交響楽「黒船」さくら吹雪くなり 伊達甲女
高潮に黒舟祭ユツカ咲く 石原舟月
高潮に黒船祭ユッカ咲く 石原舟月
号砲の鳴りて黒船祭来る 高橋悦男
黒舟と果てて漂ふ灯籠かな 阿波野青畝
黒船に乗りて来るかや四月馬鹿 大谷句佛 我は我
黒船に傳馬のたかる小春かな 小春 正岡子規
黒船の噂も知らず薄荷摘み 芥川龍之介
黒船の霞むと見えて失せにけり 会津八一
黒船の黒の淋しさ靴にあり 攝津幸彦
黒船の時と同じにかたつむり 大木石子
黒船の瀬戸に入りけり雲の峰 夏目漱石 明治二十九年
黒船の雪にもならで寒げなり 寒し 正岡子規
黒船を閉じこめいたる椿かな 中村 和弘
黒船祭終へたる雨の青芒 松村蒼石 春霰
春風や黒船雲をいづる見ゆ 春風 正岡子規
蛸壺の蟹が貌出す黒船祭 芦澤芦水

黒船祭 補遺

撥ね髭ひねる水兵 黒船祭 晴れ 伊丹三樹彦
春風や黒船雲をいづる見ゆ 正岡子規 春風
黒船の雪にもならで寒げなり 正岡子規 寒し
黒船に傳馬のたかる小春かな 正岡子規 小春
黒舟と化けて漂ふ灯箭かな 阿波野青畝
寒月に黒船遠きはしけ哉 内藤鳴雪


by 575fudemakase | 2017-06-18 16:25 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

茄子植う の俳句

茄子植う

うら廣く秋の茄子も植ゑてあらん 秋茄子 正岡子規
うら廣し秋の茄子も植ゑてあらん 秋茄子 正岡子規
サンディゴに二年過ごす娘茄子植うる 菅野イチ子 『花漆』
なつかしき世に茄子の苗植えてゐる 藤田あけ烏
ひと夜さにあがりし雨や茄子植うる 上村占魚
茄子トマト植ゑて猿との智恵競べ 大原紀峰
茄子の紺転がして刃の入れどころ 植松てる
茄子を植う屋根の亜鉛の斑らな斑 島崎千秋
茄子を植ゑをり増水の鈴鹿川 藤田あけ烏
茄子植うやうらわかき日の雨合羽 石田波郷
茄子植うや大祖父よりの鍬の艶 佐藤桂水
茄子植うる手も潮さびや伊勢の国 宇佐美魚目 天地存問
茄子植うる人に尋てさがの庵 士朗「幣ふくろ」
茄子植えて新日月のまた来る 百合山羽公
茄子植ゑし今日の余白の恵み雨 萩生田四頭火
茄子植ゑし土の湿りや神父の眼 桜井博道 海上
茄子植ゑてかみなり癖のつきにけり 藤岡筑邨
茄子植ゑてしばらく雲とあそびけり 藤岡筑邨
茄子植ゑててのひらに神宿りけり 藤岡筑邨
茄子植ゑてわが晩年の始まるか 金箱戈止夫
茄子植ゑて一番花を心待ち 上田 幸子
茄子植ゑて寒暖さだめなき日かな 甲田鐘一路
茄子植ゑて還暦三日過ぎにけり 淵脇 護
茄子植ゑて歳月に枠はめにけり 藤岡筑邨
茄子植ゑて新日月のまた来る 百合山羽公
茄子植ゑて長逗留の義母帰る 中村真砂雄
茄子植ゑて電車の風をかぶりたり 太田鴻村 穂国
茄子植ゑて婦唱夫隨の一日かな 川村紫陽
茄子植ゑて仏が好きになりにけり 梅原悠紀子
茄子植ゑて夕餉遅るゝ厨ごと 永井寿子
茄子苗を植ゑてくれよと旅に出づ 細見綾子
茄子苗を植ゑて夜雨の音うれし 若杉和子
茄子苗を貰うて植ゑて妻機嫌 上村占魚 球磨
茄子苗植う穴掘りかけて逝かれけり 高澤良一 暮津
蚕のひまを植ゑに茄子苗南瓜苗 長谷川素逝 村
四五日の旅より帰り茄子植うる 大賀 賢子
植え穴へ茄子苗つぎつぎ農母子 古沢太穂 古沢太穂句集
植ゑてある茄子のそばに人の立つ 岸本尚毅 舜
植ゑられし茄子に麦の折れかかり 京極杞陽 くくたち上巻
逝きし婢の植ゑたる茄子の食べ頃に 稲畑汀子
唐茄子の苗四五植うる狭簷下 石塚友二 方寸虚実
二三本茄子植えて雲待ちをりぬ 牧石剛明
廃屋にあらず茄子苗植ゑてあり 岡田日郎
夫の植ゑし茄子の馬にて夫の来る 高橋かつえ
無愛想も似たもの夫婦茄子植うる 川村紫陽
良き父とほめられ茄子を植ゑにけり 八塚青磁
老農は茄子の心も知りて植う 高浜虚子

茄子植う 補遺

うら廣く秋の茄子も植ゑてあらん 正岡子規 秋茄子
うら廣し秋の茄子も植ゑてあらん 正岡子規 秋茄子
瓜茄子を植ゑて臨済禅寺かな 右城暮石 句集外 昭和五十五年
茄子を植うはや蕾もつたのもしや 山口青邨
茄子を植う朝靄むせぶばかりなり 山口青邨
茄子植うやうらわかき日の雨合羽 石田波郷
茄子植うるにも風除の柵を立て 清崎敏郎
茄子植ゑて新日月のまた来る 百合山羽公 寒雁
茄子植ゑて世評うかがふこともなし 山口青邨
茄子苗を植うべく深き穴掘りて 細見綾子
茄子苗を植ゑてくれよと旅に出づ 細見綾子
茄子苗を貰うて植ゑて妻機嫌 上村占魚 球磨
蚕のひまを植ゑに茄子苗南瓜苗 長谷川素逝 村
唐茄子の苗四五植うる狭簷下 石塚友二 方寸虚実

by 575fudemakase | 2017-06-18 16:23 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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