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義経忌

義経忌

例句を挙げる。

朝焼けのただごとならず義経忌 三谷良子
海道は緋牡丹明り義経忌 小枝秀穂女
男帯きりり締めたり義経忌 北 光星
義経忌判官贔屓いまの世も 宇都木水晶花
義経忌昨日の蝶の今日も来る 土田澪子
鄙に残る祭文節や義経忌 名和三幹竹

以上
by 575fudemakase | 2014-05-30 09:14 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

ナイター

ナイター

例句を挙げる。


むざと立つナイター照塔寒の富士 鍵和田[ゆう]子 未来図
ナイターと言へど広島夕焼けて 福来一々
ナイターに息はづむとは告げざりし 中村汀女
ナイターに見る夜の土不思議な土 山口誓子
ナイターのいみじき奇蹟現じけり 水原秋桜子(1892-1981)
ナイターのここが勝負や蚊喰鳥 水原秋桜子(1892-1981)
ナイターのテレビに睦む一家族 塙 きく
ナイターのテレビ淡しや稚内 大島民郎
ナイターの万燭逃れきれざる蛾 本田青棗
ナイターの余光ざわめく樫若葉 根岸たけを
ナイターの光彩の裡夜学了ふ 能村登四郎
ナイターの光芒大河へだてけり 水原秋櫻子
ナイターの八回までは勝ちゐしを 大島民郎
ナイターの凱歌の渦に吾子も居む 千手 和子
ナイターの判官びいき昂じけり 大島民郎
ナイターの合間に映る月まろく 星野あい子
ナイターの喚声とどく宮の森 三原清暁(春耕)
ナイターの坩堝の中に身を置きて 山本美津
ナイターの声飛び込んで電車過ぐ 河野南畦
ナイターの外くらがりを壜積む音 町山直由
ナイターの大旗が揺れ漢揺れ 菅原星夫
ナイターの奇跡頼みや喜雨亭忌 白岩 三郎
ナイターの強燭を我が胸に享く 右城暮石 上下
ナイターの投手最も照らさるる 榎本冬一郎
ナイターの最上段にあり孤独 南雲愁子
ナイターの最上段に子と並ぶ 岩崎健一
ナイターの果てたる風の吹きそめし 西村和子 夏帽子
ナイターの歓声原爆ドーム押す 宮丸千恵子(春月)
ナイターの灯がひまはりの辺に届く 廣瀬町子「夕紅葉」
ナイターの灯にさんさんと通り雨 福永鳴風「杉と泰山木」
ナイターの灯の圏外に車群る 桂信子
ナイターの点燈しなほ薄暮なる 岩崎健一「江東」
ナイターの燭浴び緻密なる芝生 塚腰杜尚
ナイターの球目にのこり天の川 田中冬二 俳句拾遺
ナイターの監督の皺大写し 東野鷹志(陸)
ナイターの芝の青肌堪能す 河野南畦 『風の岬』
ナイターの芝生一人の守備範囲 今瀬剛一「新船」
ナイターの芝生役手こそ孤立像 河野南畦 『風の岬』
ナイターの蟻出てくるよパンの為 平畑静塔
ナイターの音消して見る負け試合 深澤厚子
ナイターの風出でてより逆転打 能村研三
ナイターの首位くつがへる風の日々 堀田敏子
ナイターも終り無聊の夜となりぬ 岸風三樓
ナイターやツキのはじめのはたゝ神 水原秋櫻子「晩華」
ナイターや一つ国家に異民族 河合公代
ナイターや浜風今日も勝拾ひ 綿谷ただ志
ナイター中継月蝕を拾ひけり 上谷昌憲
ナイター映ゆ夜学子充つる一電車 能村登四郎
ナイター果つ握りつぶして紙コップ 奈良文夫
ナイター洩る隣家近しさ覚えけり 高澤良一 随笑
ナイター観る吾が身もいつか負けがこむ 瀧 春一
メガホンを首に吊してナイター果つ 秋川ハルミ
一人居のナイターあるは拍手して 水野 柿葉
入港の街ナイターの灯らしきもの 茨木和生 木の國
勤の鞄しかと抱へてナイター観る 滝春一
妻さそひ来しを烈風の初ナイター 黒木 野雨
延長となるナイターの同点打 ささき万稚
暮れ切らぬ宙ナイターの光張る 茨木和生 木の國
歓呼まばら暑きナイター恋しかり 安井信朗
祈雨の護符またナイターを流しけり 大島民郎
統計的人間となりナイターに 中村和弘
羽田の灯見えナイターの灯をさがす 大島民郎
肌あはぬ上司ナイターの階にあり 清水基吉
若者を真似てナイター観る夜かな 中保 郁子
賞与得し顔ナイターの灯に浮かす 的野雄「青玄同人句集」
遠空にナイター明り亀乾く 秋元不死男
野の花にナイターの灯の及びけり 松本みどり
長押に挿す団扇ナイターより戻り 鈴木栄子


以上
by 575fudemakase | 2014-05-30 09:12 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

海亀

海亀

例句を挙げる。

きらきらと海亀の尻卵産む 三浦晴子 『晴』
卵産む海亀に日ののぼり来し 山崎一角
夏の月なき夜をたのみ海亀来 松尾緑富
夜は鵜に晝の眠りは海亀に 田中裕明 先生から手紙
海亀が頭を上げて見る走り梅雨 上野さち子
海亀と頭突く子 都心のガラス黙り 伊丹啓子
海亀に丑満の月欠けてあり 岸善志
海亀に八十粁の浜ありし 河野美奇
海亀に灯を当てて蹤く汀まで 友岡子郷 翌
海亀のかへるころなる松の風 藺草慶子「遠き本」
海亀のスープを啜るスキー靴 角川春樹
海亀の剥製のある夜学かな 岸本尚毅
海亀の子の共喰ひをすぐ覚ゆ 三浦晴子 『晴』
海亀の孵化まつ波の子守唄 内田尚子
海亀の帰る卯浪の道ありて 稲畑汀子 汀子第二句集
海亀の愚へかへらむと沖へ向く 正木ゆう子 静かな水
海亀の揚るやも時化浪も凪ぎ 山崎一角
海亀の旅せはしきに見て飽かず 水原秋桜子
海亀の来る町の辻掃きゐたり 友岡子郷 翌
海亀の波盛り上げて現はれし 稲畑広太郎
海亀の消えしあたりの波やさし 美馬風史
海亀の涙とおもふ石拾ふ 柴原未知代
海亀の涙もろきは我かと思ふ 田中裕明
海亀の涙透明であり崩る 大西政司
海亀の産卵の浜明易し 矢澤賢一
海亀の産卵薬師みそなはす 松林朝蒼「楮の花」
海亀の甲羅ゆらめく望の潮 深谷雄大
海亀の耳のあたりにものをいふ 田中裕明 先生から手紙
海亀の肉食い念仏踊の顔を塗る 嵩元黄石
海亀の臍の緒を引き遊びをり 三浦晴子 『晴』
海亀の足跡ブルの軌跡めく 三浦晴子 『晴』
海亀の過ぎし曲線天の川 九鬼あきゑ
海亀の骸たゞよふ首ふりて 森田峠 避暑散歩
海亀は海へ戻りぬ天の川 金子青銅
海亀を待つ蒲生田の夜蝉鳴き 藤江駿吉
海亀を捕へて放つ祭あり 田中裕明 先生から手紙
海亀を旅せはしきに見て飽かず 水原秋櫻子
海亀を背負ひてあるく男かな 加藤あい沙(魚座)
海亀を覆して測る雨の中 友岡子郷「翌」
海亀を見る愉しさの休診日 林孝太郎
海亀を見送る曉の波にぬれ 橋田憲明
海亀帰るゆるゆるさらさら姫小石 ひらきたはじむ
燈台がともる海亀縛られて 山口誓子
産卵の海亀黒き岩めけり 三浦晴子 『晴』
粥のごとき朝日保養所海亀飼い 竹内義聿
赤海亀くるてふ浜の夕ほてり 辻美奈子



以上
by 575fudemakase | 2014-05-30 09:12 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

晶子忌

晶子忌

例句を挙げる。

をだまきに水鏡侍す晶子の忌 鍵和田[ゆう]子 浮標
人怖れず世に阿らず晶子の忌 大橋敦子(雨月)
口紅の汗かいてゐる晶子の忌 黛まどか
地下街を行く水のあり晶子の忌 松原良介
夏の月櫛のかたちに晶子の忌 吉田ひろし
夫の目を髪が意識す晶子の忌 下川初秋(あすか)
小説の冒頭夜空晶子の忌 神尾久美子 桐の木
晶子忌の堺の街に刃物買ふ 越桐三枝子
晶子忌の大事にしまふ筆一本 禰寝雅子「未来図合同句集」
晶子忌の蛍も恋の火を育て 井沢正江 湖の伝説以後
晶子忌やはげしき恋も才のうち 青木綾子
晶子忌や両手にあます松ぼくり 永島靖子「眞晝」
晶子忌や削りて紅き鰹節 櫨木優子
晶子忌や壺にあふるる紅薔薇 片山由美子 風待月
晶子忌や小さく咲いて濃紫陽花 那須雛子
晶子忌や針をつきさす赤い布 藤岡筑邨
書くもののはや反古めきぬ晶子の忌 片山由美子 天弓
木洩日のつぶらを踏みて晶子の忌 片山由美子「風待月」
音高く日傘ひらきぬ晶子の忌 渡邊千枝子

以上
by 575fudemakase | 2014-05-29 09:23 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

姫女苑

姫女苑

例句を挙げる。

くたびれて唾の甘さよ姫女苑 小川軽舟
ひめじおん野を飾れ働らく者の幸へ 田川飛旅子 花文字
ひめじょおん作り込まない庭が好き 高澤良一 石鏡
ひめじよおん朝方一度降ったきり 高澤良一 素抱
オフエリアの抱く姫女苑野外劇 伊藤いと子
不確かな絆に縋り姫女苑 きよみ
喪籠りの庭隅に咲く姫女苑 詫摩まつ子 『卒寿』
地下鉄の地上に出でて姫女苑 小川金魚
姫女苑ことさら淡き昼の月 窪田玲女
姫女苑さらりと風の吹く日なり 高澤良一 暮津
姫女苑しろじろ暮れて道とほき 伊東月草
姫女苑・姫女苑・姫女苑手の火傷あり 四ッ谷 龍
姫女苑伸びて咲き満つ埋立地 山口恵子
姫女苑林の口を明るうす 阿部みどり女
姫女苑泪もろきも師に似たる 成田昭男
姫女苑雪崩れて山の風青し 阿部みどり女(駒草)
常の日のつねのかなしみ姫女苑 鍵和田釉子
汝にいま人語注がれ姫女苑 楠本憲吉
江戸開府よりの石垣姫女苑 村上秋嶺(青樹)
濁流の洲に残りたる姫女苑 福田甲子雄
石塀に午後の窶れや姫女苑 岡本眸
結界や雲の絶間の姫女苑 上谷昌憲
若者立ち尻形残すひめじよおん 小室善弘
道の辺の草とし刈られ姫女苑 山崎笙司(若葉)
雑草といふ草はなし姫女苑 古川充子
雨窶れして姫女苑姫女苑 松山足羽


以上
by 575fudemakase | 2014-05-29 09:04 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

多佳子忌

多佳子忌

例句を挙げる。

修二会女座求めて青衣多佳子の忌 加倉井秋を
北見れば星うすうすと多佳子の忌 門屋文月「かりそめに」
和鋏の鈴耳につく多佳子の忌 鳥居美智子
多佳子の忌の怒濤にぬれし足洗ふ 川島千枝
多佳子忌と知るや知らずや蛍とぶ 西村風香
多佳子忌の崖あをあをと滴れり 上野さち子
多佳子忌の浜の昼顔百淡し 百合山羽公
多佳子忌の濤の捨身や操舵室 田中水桜(さいかち)
多佳子忌の白いさぎよし外出着 つじ加代子
多佳子忌の白鷺家の前に立つ 清水昇子
多佳子忌の高階に泛くエレベーター 桂信子
多佳子忌や七曜啼けり白孔雀 本橋定晴
多佳子忌や紅あはあはと梅の尻 青木重行
多佳子忌や脱ぎし衣のうづくまり 小布施呉爾子(狩)
多佳子忌を過ぎたる誰もいない海 平松良子(白露)
夜の海に向きてひとりや多佳子の忌 田口俊子(濱)
後れ毛煙るごときひといて多佳子の忌 楠本憲吉
海の紺いつまでも紺多佳子の忌 塩川雄三
湖へ浸すハンカチ多佳子の忌 北見さとる
燈台の白染める陽よ多佳子の忌 桂信子 花寂び 以後
田川にて足洗ひしよ多佳子の忌 平畑静塔「栃木集」
百合剪つて崖を荒らせり多佳子の忌 橋本美代子
絨毯に螢火ひろふ多佳子の忌 鷹羽狩行
葉桜の大柄洩れ日多佳子の忌 堀内薫
薔薇の首グラスに泛かせ多佳子の忌 内田美紗 浦島草
襞多きカーテンを閉づ多佳子の忌 本多脩
身擦りあふ鯉の昂ぶり多佳子の忌 鍵和田釉子
長良川一気通過や多佳子の忌 人見 郁


以上
by 575fudemakase | 2014-05-29 09:03 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

辰雄忌

辰雄忌

例句を挙げる。

北国のりんだうの濃し辰雄の忌 河野照子
山荘にパン焼く匂ひ辰雄の忌 森田君子(かたばみ)
旅にして聴く筒鳥も辰雄の忌 安住 敦
早苗田に水波立つや辰雄の忌 安田千夜子
細道となりて並べず辰雄の忌 岩淵喜代子 朝の椅子
苺出てけふ辰雄忌のゼミナール 能村登四郎「合掌部落」
荒碾きのモンブラン点て辰雄の忌 岡部義男「百々川」
辰雄の忌近し古墳にえご咲けば 大島民郎
辰雄忌の卓に若葉の山葡萄 倉橋羊村「渾身」
辰雄忌の店頭に坐すチェロ一つ 岡田貞峰
辰雄忌の朴を仰ぎて蕾なし 大島民郎
辰雄忌の林に羽摶つもの多し 山田みづえ
辰雄忌の郭公身近にて鳴けり 山崎ひさを
辰雄忌の麦穂ひらきぬ花のごと 林翔 和紙
辰雄忌や林に拾ふ鳥の羽根 久保和子
辰雄忌や梅花空木の白き空 小林百合恵(往還)

以上
by 575fudemakase | 2014-05-28 08:57 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

マーガレット

マーガレット

例句を挙げる。

よき朝がマーガレットに来てをりし 篠原樹風
ファウストのマーガレットに又会ひし 星野 椿
マーガレットそれより白き産着干す 対馬康子 愛国
マーガレット主の椅子を犬が占め 中村汀女
マーガレット何処にも咲いて蝦夷も奥 高浜年尾
マーガレット夕昏れ収め切れずをり 小笠原てい
マーガレット山雲は野に翼垂れ 有働亨 汐路
マーガレット東京の空よごれたり 阿波野青畝
マーガレット氷河への径石ころ径 有働亨 汐路
マーガレット猫額の庭満たしけり 中村汀女「芽木威あり」
マーガレット眩しき島のチャペルかな 岩崎照子
人去れりマーガレットの白さわぐ 阿部みどり女
兎波マーガレットに駈け寄りぬ 高澤良一 さざなみやつこ
子の瞳マーガレットに囲まれて 山下亜紀
蝦夷に咲くマーガレットは野の花よ 稲畑汀子
門入ればマーガレットの咲いてをり 星野 椿
陶乾くマーガレットの風たえず 江口竹亭
風白しマーガレットを野に置きて 稲畑汀子
風眩しマーガレットの果は海 水田むつみ
髪黒くマーガレットの中に立つ 高浜虚子


以上
by 575fudemakase | 2014-05-28 08:56 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

業平忌

業平忌

例句を挙げる。

あぢさゐに茜濃くなる業平忌 柴田白葉女 『朝の木』
うきぐさの花のあはれや業平忌 奈良鹿郎
ご先祖に会つたことなし業平忌 桑原三郎 晝夜 以後
さざなみの鳰の細り音業平忌 秋山幹生「春容」
たそがれの水紋に痴れ業平忌 大庭紫逢
つひにゆく心余りて業平忌 川崎展宏 冬
みちのくの信夫の高湯業平忌 遠藤梧逸
わが好きな井筒の謡業平忌 吉井莫生
われもまた三河をみなや業平忌 伊藤萩絵
イヤリング失くして戻る業平忌 黛 まどか
フランソワーズモレシヤンと居る業平忌 千原草之
一つ咲く菖蒲を剪りぬ業平忌 富安風生
一と所画く八つ橋業平忌 後藤夜半 底紅
三河女と早苗取ろうよ業平忌 松本たかし
人を待つ時のしづかに業平忌 岩田由美
佐保路ゆく身に旅塵なし業平忌 井沢正江
傘の内顔のぞかるる業平忌 大石悦子 群萌
在五忌の伝業平の山の墓 茨木和生 往馬
夕ベより集ふ文の徒業平忌 山田弘子 懐
夜を光る水ひたひたと業平忌 小松崎爽青
夢に来し男は誰ぞ業平忌 関口ふさの「晩晴」
大方は哀れをうたひ業平忌 清水基吉(日矢)
寝て脱げる靴下長し業平忌 緋乃道子
小町忌のなき淋しさや業平忌 野村喜舟
山寺に絵像かけたり業平忌 高濱虚子
山寺のはなやぐ一と日業平忌 田畑美穂女
山杯にしろり明けたり業平忌 加藤郁乎 江戸桜
干傘の飛びころげたり業平忌 辻桃子
座布団を折りて枕や業平忌 上野一孝「萬里」
御像をけはひまゐらせ業平忌 河村宰秀
情淡く熱淡く老い業平忌 林翔 和紙
扇もて西日さへぎる業平忌 森澄雄
打興ず男女の声や業平忌 野村泊月
抜き捨てし草もさみどり業平忌 茨木和生 丹生
断髪のえりあし青し業平忌 日野草城「青芝」
族の夢に貌のあまたや業平忌 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
日の本の男の子かなしも業平忌 三橋鷹女(1899-1972)
早苗田にあやめ立ち添ふ業平忌 松本たかし
東路にけふは業平忌なりけり 下村梅子
業平忌あつものの蓋の露しとど 高橋睦郎 荒童鈔
業平忌いまも浅間にけむり立ち 藤岡筑邨「蒼滴集
業平忌おりたつ池に杜若咲く 高橋淡路女 梶の葉
業平忌かもめの声の潮さび 永方 裕子
業平忌きのふと過ぎし講義かな 森田峠 避暑散歩
業平忌きれずわかれず書を典ず 加藤郁乎「江戸桜」
業平忌何時なりしかとたかし忌に 成瀬正とし 星月夜
業平忌修しごころの草笛か 大橋敦子 匂 玉
業平忌女は怨み易きかな 加藤三七子
業平忌少女のすなる男役 井上皆子
業平忌左遷といふ語いまもなほ あかぎ倦鳥(初蝶)
業平忌水辺の言葉水に消え 上田五千石
業平忌男もすなるピアスかな 居田小夜子(山茶花)
業平忌老いの声音のさわやかに 久保田万太郎
業平忌萱草の雨もこの日より 岡井省二「鹿野」
業平忌赤き蒲団のほされけり 高柳重信
歩かぬは流離より憂し業平忌 花田春兆
母と居れば君来ましけり業平忌 松古堂
水音のどこから夢の業平忌 寺井谷子
沢の蟹ほのぼの紅し業平忌 神尾久美子 桐の木
流れ藻のからみからまる業平忌 橋間石「和栲」
海道に籬し居りて業平忌 後藤夜半 翠黛
消えさうに月の繊さよ業平忌 小松崎爽青
深山蝶青しるく舞ふ業平忌 山田弘子 螢川
温習の老妓ばかりや業平忌 河野静雲
湯上りの軽き立膝業平忌 藤田郁子
牡丹の荒れまく惜しき業平忌 相生垣瓜人
男にも云へぬ一行業平忌 田中水桜
男享年五十六業平忌 川崎展宏
老女ともなりゆくわが身業平忌 下村梅子
老残のこと伝はらず業平忌 能村登四郎 咀嚼音
聳え立つ恋の峠や業平忌 京極杞陽
草庵にひろごる蝌蚪や業平忌 水原秋桜子
貝に描かれたる業平の忌なりけり 加倉井秋を
造りもの井筒に芒業平忌 井上格志
遺されし男友達業平忌 山田弘子
野あやめは指貫のいろ業平忌 村上 光子
青簾かけたり此日業平忌 増田龍雨 龍雨句集
在五忌のゆかりの寺を訪ねけり 近藤明子
在五忌の伝業平の山の墓 茨木和生 往馬
在五忌を昨日に水無き橋渡る 佐野美智
文机に書措かず在五中将忌 阿波野青畝
水うまき夕を在五中将忌 上村占魚 鮎
老人にきし在五忌の女客 中西夕紀(晨)


以上
by 575fudemakase | 2014-05-28 08:55 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

穴子

穴子

例句を挙げる。

ひきだしの中段あたりくねる穴子 坪内稔典
ひらかれて穴子は長き影失ふ 上村占魚
一太刀に穴子の頭飛びにけり 小澤實(1956-)
一桶の寿司ことごとく穴子寿司 小澤實
一組の夫婦竿てふ穴子釣る 中村春逸
一舟の夜へつづくなり穴子筒 柴崎七重
上方の穴子押鮨春の宵 國島十雨
夕河岸を穴子釣舟出るところ 滝本除夜子
夜の底の藻屑の穴子釣られけり 松田季風
夜の海の底つつきゐる穴子釣 斉木永久
尾道や手押車の穴子売 沖 鴎潮
山盛りや頭ついたる焼穴子 岡井省二
底潮の荒れかこちをり穴子釣 野原春醪
待ちし甲斐ありし茶店の穴子飯 稲畑汀子
揚げ舟に憑きゐる鼠海鰻釣り 米沢吾亦紅 童顔
播州の海の明るき穴子かな 成瀬櫻桃子
朝市や捨値となりし穴子鳴く 西村梛子
棍棒のごとき穴子が釣れにけり 橋本 榮治
水槽に水溢れしめ漁穴子 高澤良一 素抱
水涸れの年の大きな穴子かな 斎藤夏風
港を出る船のあかるさ穴子釣 瀧春一 菜園
無雑作な殺意つぎつぎ穴子割く つじ加代子
爆発の記事に座りて穴子釣る 大石雄鬼
父の日は哀しからずや穴子鮨 依光陽子
犇いて口中しろき穴子かな 山西雅子
穴子の目油に濡れてゐるやうな 中田剛 珠樹以後
穴子丼食べ播州の旅半ば 岡田日郎
穴子割く天井高き魚市場 栗山妙子
穴子割く舟宿の昼冬うらら 青木重行
穴子漁船待ち顔の嬶衆 高澤良一 素抱
穴子白焼どこかで始まる人の離別 藤本常彦
穴子縄沈む標旗の赤や青 小池ミネ
穴子舟けふは化粧ふて囃子舟 高澤良一 寒暑
穴子釣るや汐の満ちくる船溜り 野村喜舟
穴子釣る舟夕月にところ得て 三田青里
穴子食み世の趨勢を窺へり 老川敏彦
穴子食む船笛近き子の住所 田中芙美
穴子鮨買つて乗り継ぐ連絡船 池田秀水
竿先の鈴闇に鳴る穴子釣 松本幹雄
縦長の割れ目に穴子が入ります 猪原丸申
観能を中座して来し穴子めし 伊藤白潮
釣りあぐる穴子はなやか夜光虫 春木狂花
鰻より穴子を裂くは滑らざる 尾崎木星
寿司喰いねぇ江戸っ子好みの穴子寿司 高澤良一 暮津

以上
by 575fudemakase | 2014-05-27 08:51 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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