後評(2017・10)

後評(2017・10)



10屈みたる夜店に背後よりの声

(夜店では、後ろから無防備に声を懸けられる恐れがある…)

12雲映す満満のダム鵙日和

(状景をピシと堅めた一句)

13前垂れ・帽子地蔵も後の更衣

(世話役のおばあさんが見えてくる。)

14測量の一歩の碑文秋高し

(伊能忠敬か最上左内かの碑文?)

16夫の寝息聞きて認む良夜かな

(「認(したた)む」とあるから手紙か何かを書き付けているのか?)

18残る蚊に付き纏はるる動物園

(曇日の動物園と言った感じ?小さな古臭い動物園がふさわしい。)

20枯れ蟷螂迫る都電に斧振りあげ

(都電と言えば荒川線?何か勘違いして斧振り上げたか?)

24小鳥来る動物園の供養祭

(私的には、横浜 野毛動物園のつがるさんの末期を知っている。)

27椋一群千鳥破風の天守過ぐ

(キッチリと城を詠めた。)

31爽やかや大仏東(あずま)男振り

(「秋爽の大佛東(あずま)男振り」もあると思った)

39錆び鮎の水滴らす笹の上

(捕獲された一抹の哀れさは出ている。)

40師の家は水の上町月澄めり

(「水の上町」は確か濱の先達、上野さんの棲んだところ。これ知らない方には無縁の句だろう。知己には見逃せない一句。この解釈の多様さが俳句の面白さ。)

43街で遭ふ女医先生の夏帽子

(先生の別の一面見たような…)

49秋果盛る寂しがりやの夫忌日

(「夫忌日」は少し苦しい。ここは字余りの「夫の忌日」でよいのでは…)

52日時計を自慢の教会色鳥来

(ある程度立派な教会らしさが出た。)

54新松子監視カメラの屋敷うち

(首相官邸などこんな具合…)

57宿坊に御師の法話と猿酒

(古臭いが出来上がっている)

60老い母の採り零さじと零余子摘む

(「情」で攻めて来た)

63桐一葉太閤の太刀歯こぼれなし

(秀吉の家紋は確か桐。天守閣かどこかで詠んだのだろう)

64花野あり孔雀の遊ぶワイナリー

(「孔雀の遊ぶワイナリー」はいい。「花野あり」のところまだ上がありそうであるがこれでヨシとして置こう。)

66躓きて満月一瞬吹っ飛べり

(なかなか豪快である。)

68大阪城矢狭間(やざま)をよぎる月の猫

(「らしさ」は出ていると思う。大阪城なんかに行ったことはないんだが…)

73譲り合ひ汲める長寿の水澄めり

(滝の前などでよく見る光景)

74議事堂を弓張月の渡りゆく

(「弓張月」がどうして出てくるのか調べた。馬琴の椿説弓張月で、為朝の「鵺退治」と言うのがある。これが昨今国会で物議を醸している、与党の隠蔽体質暴きと関係あるのか?上記が無くとも「議事堂」と「弓張月」の関係は何となく面白い。どっちみち、時事俳句は一過性のもの。)

77亡き夫の机に月の客となる

(客と己れを客観視した。)

82望の夜の確と唐破風千鳥破風

(天守閣あたりだろうか?)

87東京の地下は洞なり雁渡し

(オリンピック目掛け東京は今、穴ポコだらけ。それに天空の雁を合わせた。)

91汐木焼く煙に釣瓶落としの日

(正統派ならこう来るのであろう。まあ常道。)

96秋の滝をんなが脚を組むやうに

(女が組むのであるから白足であろう。何処と無くエロチック)

98あさがほを破りしほどの雨上がる

(「破りしほど」の措辞がいい)

100水底の石を晒して水澄めり

(晒すとは、だれの目にもつく、むき出しの状態に置くことと辞書にある。「晒す」が効いている。)

104せり上がる城の煌煌月真澄

(色の表記はないが白。白鷺城といったところ…)

105何か始まる湖面に霧の這ひ出でて

(「何か始まる」が軽く意表を衝く)

109バスに乗り遅れて釣瓶落としかな

(気を落としたところに差し込んで来たのは…)

117空堀に萩や芒や月祀る

(城址にての月見。感じ出ている)

119民宿のおやじが頼り茸採り

(「おやじが頼り」などと打ち砕けてていい)

120駅弁も茶も売り切れや豊の秋

(何もかも売り切れていたか?)

122蔦紅葉搦め手登る二手三手 

(「二手三手」と追い込んだところが手柄)

130秋冷の池は五重の塔沈め

(よくある景だ。山口なら瑠璃光寺。)

145サフランの花を巡らせ人嫌ひ

(「人嫌ひ」と庭主の心理を描写した)

148手鏡に鏡のやうな月映す

(月、ピカピカしてたんだろうネ)

150篁の股間に谺ばつたんこ

(「股間に谺」とは大胆に言った)

155肩車ひ孫と爺の地蔵盆

(目線が肉親へと向いたところが面白かった)

165ストレッチャー入れてドア閉づそぞろ寒

(自分のこと言っているのだろうなぁ…)

166翅ふるはせ水吸ふ秋の揚羽かな

(よく見る光景だが、「秋の揚羽」で多少利いたか)

168かつて観し敦煌の月けふの月

(「懐古」には弱い)

178虎尾草のくすぐつてゐる山の空

(一寸と洒落たが許容できる範囲だ)

185夢結びしか山査子の実の真っ赤

(何の夢か判らんが達成感は真紅に通ず)

189富士薊もう一花の穂絮抱き

(もう一華やぎといったところ…。「一花」と「一華」では雲泥の差あり)


句の評などと言うものは、元来大層なものじゃない、読み手がそれを読んで、そこに

流れたたわい無い気分のようなものだと思っている。それ以上のものなんかじゃ決してない。


以上















# by 575fudemakase | 2017-10-15 18:21 | ねずみのこまくら句会 | Trackback | Comments(0)

秋曇 の俳句

秋曇 の俳句

秋曇

しづけさのおのれに咽び秋曇 森澄雄 四遠
たらちねの母君の仆を秋曇 石塚友二 方寸虚実
つながれて犬秋曇の石に坐し 阿部みどり女
にはとりの飼はれて肥ゆる秋曇り 雨宮きぬよ
やうやくに黍の穂曲る秋曇り 飯田蛇笏
芦も鳴らぬ潟一面の秋ぐもり 室生犀星 魚眠洞發句集
一天に暁紅を刷り秋曇 富安風生
火にちかく邯鄲の鳴く秋ぐもり 飯田蛇笏 春蘭
江戸つ子は華堂氏で終り秋曇る 長谷川かな女 花 季
汐上げてゐる流木の秋ぐもり(桑名) 細川加賀 『生身魂』
秋陰や生木に五寸釘のあと 鯉江一童子
秋陰をまとへる海女の素描かな 大橋敦子
秋曇のどこかまぶしく海の上 阿部みどり女
秋曇の幹の褐色ドラン死す 桂信子 女身
秋曇の目の前にある松の幹 桂信子 遠い橋
秋曇や山路に深き轍あと 阿部みどり女
秋曇や手のなき兵士うしろむき 細谷源二 鐵
秋曇り上野に来れば晴れしかな 長谷川かな女 雨 月
秋曇赤城は桑のはてを占む 瀧春一 菜園
秋曇男の裏地いつも紺 香西照雄 素心
秋曇売れし後拭く屋台店 中村草田男
小車の花立ち伸びて秋曇り 東壷
大蘇鉄秋陰の根が海鳴りす 渡辺恭子
滝上や大瀬のよどむ秋曇り 飯田蛇笏 霊芝
断ってばかりの家居秋ぐもり 高澤良一 石鏡
鳶の輪の遠のいてゆく秋ぐもり 塩崎敦子
蝿たゞに死ぬ日をみたり秋曇 暁台
髪刈れば母また小さし秋曇 古賀まり子 緑の野以後
頒布振れば隔たる船や秋曇 杉田久女
文字を覆ふ秋曇の影淡きかな 阿部みどり女
弁当を覗かれている秋曇り 平山道子
珈琲は手の中の沼秋ぐもり 皆吉司
蘆も鳴らぬ潟一面の秋ぐもり 室生犀星

秋曇 補遺

しづけさのおのれに咽び秋曇 森澄雄
たらちねの母君の仆を秋曇 石塚友二 方寸虚実
やうやくに黍の穂曲る秋ぐもり 飯田蛇笏 春蘭
因果めくヂンタの音あり秋曇 中村草田男
円柱の高さに触れし秋ぐもり 岡井省二 五劫集
火にちかく邯鄲かきて秋ぐもり 飯田蛇笏 心像
火にちかく邯鄲の鳴く秋ぐもり 飯田蛇笏 春蘭
街道に暁の灯のこり秋曇 桂信子 花影
倶利伽羅をすぎて杉生の秋曇り 村山故郷
雑魚ばかり釣れる河口の秋曇り 橋閒石
山雀の眉間の白や秋曇 原石鼎 花影
首切る工場秋曇の水を運河に吐ざ 金子兜太
秋陰の身構へもなき烏城かな 山田みづえ 草譜
秋陰の濃く通夜堂といふとかや 後藤比奈夫
秋陰やある日銀座で鴉啼き 鈴木真砂女
秋曇とてはつきりと塔は見ゆ 後藤比奈夫
秋曇の幹の褐色ドラン死す 桂信子 女身
秋曇の巷蛸の重さも想ひ棄て 渡邊白泉
秋曇の林檎拭きをはり嘔吐せり 渡邊白泉
秋曇や手のなき兵士うしろむき 細谷源二 鐵
秋曇り午前はゐし藻刈舟 能村登四郎
秋曇る一本松の岩裂く根 西東三鬼
秋曇山なす錆び罐の顔鉄線の手等 金子兜太
秋曇男の裏地いつも紺 香西照雄 素心
秋曇売れし後拭く屋台店 中村草田男
船笛の頭上に割れて秋曇し 鷹羽狩行
滝上や大瀬のよどむ秋曇り 飯田蛇笏
啄みてただ秋陰の烏骨鶏 石田波郷
土耳古桔梗秋陰の天やはらかし 山田みづえ 手甲
蝿たゞに死ぬ日をみたり秋曇 加藤曉台
領布振れば隔たる船や秋曇 杉田久女


# by 575fudemakase | 2017-10-15 09:20 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

2017年 10月 ねずみのこまくら句会の諸句

2017年 10月 ねずみのこまくら句会の諸句



予選でザッと句を抜いてみたら、下記の如くとなった。

句の前の番号は、選句稿の通し番号


5星のこと良く知る人と登山小屋

6夫と繰る旅のアルバム月今宵

7ゆく川の流れは絶えず梅花藻咲く

10屈みたる夜店に背後よりの声

11蜂の子を目出度きものと奨めらる

12雲映す満満のダム鵙日和

13前垂れ・帽子地蔵も後の更衣

14測量の一歩の碑文秋高し

15丹精の新米くれて恵比須顔

16夫の寝息聞きて認む良夜かな

18残る蚊に付き纏はるる動物園

20枯れ蟷螂迫る都電に斧振りあげ

21露しぐれ萩は真白にうち伏して

24小鳥来る動物園の供養祭

27椋一群千鳥破風の天守過ぐ

29手捻りの猪口にて啜る走り蕎麦

31爽やかや大仏東(あずま)男振り

33己が身を先づは労はる敬老日

35滝音を心静かに茶屋にかな

39錆び鮎の水滴らす笹の上

40師の家は水の上町月澄めり

43街で遭ふ女医先生の夏帽子

47切り口に種の埋もる西瓜かな

49秋果盛る寂しがりやの夫忌日

50爽やかや車中にすくと盲導犬

52日時計を自慢の教会色鳥来

54新松子監視カメラの屋敷うち

57宿坊に御師の法話と猿酒

58師系みな子規に繋がる獺祭忌

59その中に姉の笛吹く虫時雨

60老い母の採り零さじと零余子摘む

63桐一葉太閤の太刀歯こぼれなし

64花野あり孔雀の遊ぶワイナリー

66躓きて満月一瞬吹っ飛べり

68大阪城矢狭間(やざま)をよぎる月の猫

73譲り合ひ汲める長寿の水澄めり

74議事堂を弓張月の渡りゆく

76従軍の子規仕込み杖身に入めり

77亡き夫の机に月の客となる

82望の夜の確と唐破風千鳥破風

87東京の地下は洞なり雁渡し

88立待の雨音強し早寝かな

91汐木焼く煙に釣瓶落としの日

93猪の皮山影に干す渓の宿

94葱を植う一日を畝に屈まりて

96秋の滝をんなが脚を組むやうに

98あさがほを破りしほどの雨上がる

100水底の石を晒して水澄めり

104せり上がる城の煌煌月真澄

105何か始まる湖面に霧の這ひ出でて

109バスに乗り遅れて釣瓶落としかな

111天守閣下りるに纏ふ秋思かな

117空堀に萩や芒や月祀る

118稲架掛けや稲たば少しねぢりては

119民宿のおやじが頼り茸採り

120駅弁も茶も売り切れや豊の秋

122蔦紅葉搦め手登る二手三手 

130秋冷の池は五重の塔沈め

134名月や水の冷くるダムの上

136木洩れ日の揺るる甘酒飲みにけり

141ポケットの柴栗ひとつお地蔵へ

144秋の声石の蛙の耳澄ます

145サフランの花を巡らせ人嫌ひ

148手鏡に鏡のやうな月映す

150篁の股間に谺ばつたんこ

153打ち損じなるも新蕎麦香り佳し

155肩車ひ孫と爺の地蔵盆

161吹かれゐて気ままがよろし葛の花

165ストレッチャー入れてドア閉づそぞろ寒

166翅ふるはせ水吸ふ秋の揚羽かな

168かつて観し敦煌の月けふの月

176秋刀魚焼く男ひとりの昼餉かな

178虎尾草のくすぐつてゐる山の空

180秋燕や空き家となれる軒端の巣

185夢結びしか山査子の実の真っ赤

186山霧に巻かれて下るループ橋

187残る虫鳴かずに縋る力石

189富士薊もう一花の穂絮抱き


以上















# by 575fudemakase | 2017-10-14 22:20 | ねずみのこまくら句会 | Trackback | Comments(0)

新嘗祭 の俳句

新嘗祭 の俳句

新嘗祭

やぶかうじ大嘗祭のはじまると 松澤 昭
医王晴れ新嘗祭の太鼓鳴る 前田時余
灯れる新嘗祭の二重橋 京極杞陽 くくたち上巻
柊にからみし旗や新嘗祭 高橋秋耕子
氷屋の猫いなくなる大嘗祭 須藤徹
奉納の繭も慈姑も新嘗祭 三谷いちろ
籾すりの新嘗祭を知らぬかな 新嘗祭 正岡子規
夕ノ儀暁ノ儀や新嘗祭 京極杞陽 くくたち上巻

新嘗祭 補遺

籾すりの新嘗祭を知らぬかな 正岡子規 新嘗祭
大嘗会御用に建てし酒の蔵 阿波野青畝



# by 575fudemakase | 2017-10-13 07:03 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)

さふらん の俳句

さふらん の俳句

さふらん

*さふらんの花や男のやさしきとき 村田仁子
*さふらんの咲く日無数の死を想ふ 大佐優
*さふらんや童女ドイツ語愛らしく 渋谷 道
*さふらんを咲かせすぎたる男かな 柿本多映
Q氏晩年サフランも牛も不思議 高橋たねを
サフランが開きぬ今朝の雪晴に 鈴木洋々子
サフランが朝の肉噛む月曜日 坪内稔典
さふらんに凝った字を当つ俳諧師 高澤良一 寒暑
サフランに土の爽涼あさゆふべ 飯田蛇笏 雪峡
サフランに埋もれし父という廃駅 渋谷道
サフランの一球おまけこゑ弾む 高澤良一 素抱
サフランの一列の白闇匂ふ 岡田透子 『珊瑚樹』
サフランの花の馬鹿馬鹿しさに惚れ 高澤良一 素抱
さふらんの花は紫冬ざるゝ 比叡 野村泊月
サフランの花や岬の療養所 松原文子
サフランの花をぐるりと雨しぶき 鷹羽狩行
サフランの花を心にとどむる黄 後藤比奈夫
さふらんの花群るるがにかぎろひて嗚呼あてどなくひとを恋ひをり 村上一郎
さふらんの花踏まじとす蜜柑山 佐野まもる 海郷
サフランの花片言を置くごとし 細田寿郎
サフランの球選る手許明るかり 高澤良一 素抱
サフランの午後の吟遊詩人かな 沢木美子
サフランの紫閉ぢぬ聖母像 河地翠
サフランの十一月の畑荒れ 黒田杏子 花下草上
さふらんの想ひを描くやうに咲く 高澤良一 随笑
サフランの霧がいくつも犬の霊 八木三日女
さふらんや一ト日は些事の積み重ね 高澤良一 随笑
サフランや印度の神は恋多き 正木ゆう子
サフランや映画はきのう人を殺め 宇多喜代子
サフランや姉居し頃の蓄音機 木村十三
サフランや雪解雫の音戸樋に 星野立子
サフランや読書少女の行追ふ目 石田波郷
サフランを小さな鉢に移しけり スコット別天女
サフランを誰かが買へり枯燈台 細見綾子
サフランを庭の百花のはじめとす 福田蓼汀
サフランを摘みたる母も叔母もなし 青柳志解樹
サフラン咲く結婚の日は霜降りし 津田翠女
さふらん酒飲むに似合ひの端居かな 影島智子
サフラン買ふ客筋それとなく見をり 高澤良一 素抱
フランソワーズのさふらんの芽と歯ぶらしと 山地春眠子
闇に白きサフランの列直哉の忌 岡田透子 『珊瑚樹』
影足せば*さふらんの言葉流れる 新間絢子
花サフラン久女読むとき情濃ゆく 高岡すみ子
花サフラン咲かせ局長職を退く 阿部寿雄
花サフラン木框に残つたるごつちや咲 梅林句屑 喜谷六花
街頭売りサフランを買ふ五六球 高澤良一 素抱
孤児にはや異人のにほひ花サフラン 鍵和田[ゆう]子 未来図
午後のみの日差しに並び咲くサフラン 柿村新樹
高熱に効くサフランのをしべ摘む 高島 みどり
秋蝶やサフラン色の便り書く 仙田洋子 雲は王冠
少年の牙はさふらんそしてさんざし 阿部完市 軽のやまめ
食卓にサフランライス小鳥来る 東 静子
心眼にサフランの蕋あざやかに 阿部みどり女
戦争をする気のサフランが育つ 宇多喜代子 象
灯台の*さふらん畠珠洲岬 沢木欣一
白紙に委任の愛の手形ぞサフランは 原子公平
病牛がサフランねぶる春の影 飯田蛇笏
北窓開けサフラン色のスープ煮る 平吹史子
無医村の雨サフランに雁のこゑ 宮武寒々 朱卓
恋文ととられてもよし花サフラン 樋口知津
狼煙燈台へ冬のサフラン畑上る 細見綾子 黄 炎

さふらん 補遺

サフランに似てをり誰も知らぬ花 後藤比奈夫
サフランに土の爽涼あさゆふべ 飯田蛇笏 雪峡
サフランの花を心にとどむる黄 後藤比奈夫
サフランの花咲けり「猿も出て来らし」 右城暮石 天水
サフランもつて迅い太子についてゆく 飯島晴子
サフランを誰かが買へり枯燈台 細見綾子
ランプまはすとさふらん色の諸国にて 飯島晴子
海と陸の日を*さふらんとともにせり 岡井省二 鯨と犀
垣裾サフラン「おばあさん児」も旅立てかし 中村草田男
塵蒙に在りさふらんの花十日 佐藤鬼房
病牛がサフランねぶる春の影 飯田蛇笏 春蘭
擁き締め乞へばサフラン揺れますよ 楠本憲吉 隠花植物
狼煙燈台へ冬のサフラン畑上る 細見綾子

以上




# by 575fudemakase | 2017-10-04 20:09 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)


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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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