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拙句 阿波踊り (高澤良一)

拙句 阿波踊り (高澤良一)


高張のずうんと高く蜂須賀連 寒暑

沿道に汗を振りまき阿呆連 寒暑

綺麗どころ前面に立て殿様連 寒暑

阿波踊目抜きにかかりハイヤットサ 寒暑

阿呆連奴踊りにくったくた 寒暑

飛び込んでもう止められぬ阿波踊 寒暑

阿波女踊り手付きが身上よ 寒暑

水飴のやうに伸す腰阿波踊 寒暑

男踊り日本一の尻ばしょり 寒暑

阿波踊りそこは素通りぞろぞろ連 ぱらりとせ

よしこのに腕まくりしてうづうづ連 ぱらりとせ


(末尾は句集名)


尚、阿波踊り〜よしこの の粋な文句を掌に取って見るのも一興である。以下 参照まで。


【阿波踊り 〜よしこの】


<はやし>

(ア ヤットサーヤットサー ア ヤットヤット)

(アーラエライヤッチャ エライヤッチャ ヨイヨイヨイヨイ)     ※適宜挿入される


○阿波の殿様 蜂須賀公が 今に残せし 阿波踊り(盆踊り)


○阿波の徳島 城下の町は 今も踊りの ぞめき唄


○月の眉山 浮かれて浮いて 様は踊りの 夕化粧


○秋の時雨れに 紅葉を染めて 流れ筏の 吉野川


○踊り踊らば 品よく踊れ 品の良い娘を 嫁にとる


○阿波の徳島 十郎兵衛娘 お鶴いとしや 巡礼歌


○巡礼お鶴の あの菅笠に いとし涙の 雨が降る


○手ぶり足ぶり 七つの海を 越えて見せたい 阿波踊り


○阿波の城山 昔も今も ぞめき踊りの 声がする


○野辺の草木は 刈り取られても 土に思いの 根を残す


○阿波へ阿波へと 流れる潮は やがて鳴門の 渦となる


○風がそよそよ 浮気の風で 滝の山から 花咲かす


○思う汐先 恋路の底へ 深う鳴門の 渦がまく


○阿波はよいとこ 蜂須賀様の お威勢踊に 夜が明ける


○滝の桜と 心の花を 徒に散らさす まぜが吹く


○まぜがそよそよ 浮名の風で 滝の山から 花咲かす


○盆の月夜は 新町川に 今も藍蔵 思い出す


○こうも鳴門で 未練の深み それで渦ほど 気がまわる


○盆に見せたい 編笠姿 誰と踊ろか 宵星に


○顔は見えねど 編笠越しに 主を見初めた 盆踊り


○阿波の踊り子 よしこの囃子 盆の三日を 町々へ


○盆の踊りと 眉山の桜 聞かせやりたい 阿波だより


○歌え歌えと 急き立てられて 歌いかねます ひよこ鳥


○ままよままよと 捨ておく気なら 初手に手出しは せぬがよい


○惚れた惚れぬは 目元で分かる 惚れた目元は 糸柳


○鳥もはらはら 夜もほのぼのと 鐘も鳴ります 寺々に


○越すに越したが 新町橋は 月を隠した 恋の闇



<唄ばやし>

●踊る阿呆に 見る阿呆 同じ阿呆なら 踊らにゃ損々


●新町橋まで行かんか 来い来い


●お先のお方に お負けなよ わたしは負けるの 大嫌い


●大谷通れば石ばかり 笹山通れば笹ばかり 猪豆喰うて ホーイホイホイ


●ひょうたんばかりが浮きものか 私の心も浮いてきた ホーラ浮いた浮いた


(ウィキペディアより)



以上


# by 575fudemakase | 2019-08-21 02:56 | 自作 | Trackback | Comments(0)

2019年 8月 ねずみのこまくら句会の諸句

2019年 8月 ねずみのこまくら句会の諸句


 「せみ塚」を撫でて初蝉鳴くを待つ 

 クリムトのダナエに会はむ薄衣

 はまなすや番屋に干さる潜水服

 ペダル踏む大夕焼に包まれて

 ままごとの支払ひはドル小判草

 一生のいまをスマホと汗まみれ

 稲は穂に畦を吹き出すもぐら水

 園児らの昼寝抱っこのぬいぐるみ

 遠雷や返信を書きそびれたり

(書きそびる返信一つ遠き雷:そびれるの文語形 そびるを活用したらよい)

 下心もて妻につぐビールかな

 夏深しうたた寝覚ます雷一つ

 花びらに翳一つ無し花海芋

 岩高蘭露びつしりと溶岩覆ふ

 蛍袋風評は聞き流すべし

 迎え火焚く乳飲み子入れて十五人

 県界尾根真教寺尾根夏空へ

 御会所に帯の根付の鈴涼し

 今朝の秋tシャツ肌に心地よし

(t?T)

 三線に日焼け媼の唄透る

 傘で傘分け行く銀座梅雨寒し

 山越えの夏花に露の名残りかな

 子等来る日ちらし寿司でも作ろうか

 市民権得たり男がさす日傘

 自転車を車に乗せて帰省の子

 七変化変化尽くして雨に佇つ

 手拭をひさぎ打水たつぷりと

 手八丁母似と言われ心太

 珠は魂月下美人のひらき初む

 十品盛る加賀の小鉢や夏料理

 出格子に花火を見れば夢二の絵

 署に耐ふと老の一徹たまご掛け

(署?暑)

 宵祭奥へ奥へと屏風立て

 伸びをする猫に弾けて鳳仙花

 森林浴生まれたてなる空気吸ひ

 深閑たる蟻地獄なり平和なり 

 水打つて爺のさぐれる腰手ぬぐひ

 鮮魚店すっぽん仕入れ土用入

 藻畳にきりなく散りて百日紅

(藻畳に止めなくちるさるすべり ここはひらかな表記で情景と一体の優しさを演出すべき)

 打水の清しき風を仏間まで

 炭坑節のみに加はる踊りの輪

 地平まで青田草取る四つん這ひ

 天牛のよぢ上りゆく草の先

 熱帯夜嘆きつ夫の大鼾

 麦茶一気投資話を突っぱねる

(一気?一気に)

 八月や父の遺影の丸眼鏡

 包丁の切れ味鈍き残暑かな

 霧襖抜け来て人の顔となる

 門火焚く青物横丁店先に

 油照りもの憂き午後の漁師町

 憂さ忘れしばらく田水沸く音を

 揚花火生絹(すずし)のひかりありにけり

 落鮎や奥久慈泊まり雨となり

 立石寺千段の磴汗清し

 老夫婦冷房温度が揉める種

夕菅や看取りの日々のなつかしき

 俎板に収まりきれぬ鱧捌く

 椨の木の大きな繁り子等を待つ

 蝮歯を研ぐてふ山蕗「ふき」の茎太し

 閻王の無言の喝や珊瑚の実

 弁慶草かつと照り出す雨上り

蹲いに令和初秋の水鏡

以上


# by 575fudemakase | 2019-08-18 19:06 | ねずみのこまくら句会 | Trackback | Comments(0)

狩人

狩人

あの山の向うの山の猪猟師 宇多喜代子 象
いとどしき猟夫の狐臭炉のほとり 山口誓子
いま逢ひし猟夫の銃の音ならむ 大橋桜坡子
おそろしや鵜捕の猟夫そこにひそみ 山口青邨
かなかなにマタギ皮足袋雪恋ふや 石川桂郎 高蘆
かまへつつ猟人の靴地をゑぐる 菅原鬨也
きらりとし錆色となり猟夫の眼 斎藤玄
キリストに肖る日曜日の猟夫 阿部娘子
くろがねの銃より固き猟夫の眼 小川原嘘帥
けものみち猟夫の刺し子紺匂ふ 鈴木竜骨
こんにやく村逢ひし猟夫も犬も老ゆ 中戸川朝人 残心
しづもれり猟夫と犬の入りし径 品川鈴子
すぎゆきし猟夫の道の懸るのみ 後藤夜半 翠黛
ストローの泡をそのまま猟夫呑む 大石雄鬼
その猟夫猪に間違へられやすし 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
たちどまる猟夫に田の面ただならず 和田暖泡
どぶろくや鉄砲磨く阿仁マタギ 佐藤牧羊
ひとりひとり猟師が過ぐる葉のない一本の朴の木 安斎櫻[カイ]子
ふりむかず猟夫は雪の山に入る 本多 勝彦
ふり返る猟人の眼の血帯びたり 能村登四郎
みな猟夫正月餅を搗かぬ村 羽部洞然
めつむりて猟夫がなぞる空の創 本庄登志彦
一日見ざれば三秋のごとしかの猟人 金子兜太
奥の間に寝物語す猟師かな 松藤夏山 夏山句集
海を見て猟夫がしばし歩をとどむ 山口波津女
獲物なき猟夫は天を射ちて去る 篠田悦子
獲物なき猟夫無聊の大焚火 沢 聰
鴨打つて犬より速き猟師かな 滝沢一久
寒昴猟夫その犬といふ順序に 山口誓子
巌で指ぬぐひ猟夫の昼餉済む 鷹羽狩行
眼ばたきて堪ふ猟夫の身の殺気 橋本多佳子
魚食べし臭ひ猟夫にありにけり 鈴木節子
熊の仔のつながれてゐるマタギ宿 鈴木大林子
熊撃ちし猟夫に一日客絶えず 黒坂紫陽子
熊穴を出づとマタギの里うごく 戸口千恵子
月いでて猟夫になくや山がらす 飯田蛇笏
月影に跳ね鯉ねらふ猟師かな 江州関半村-宮城氏 俳諧撰集「有磯海」
月中の怪に射かけたる猟夫かな 飯田蛇笏 霊芝
犬と犬猟夫と猟夫すれちがふ 田中九青
犬と息合せて猟夫機を狙ふ 山下美典
犬にパン与ふ猟夫の何も食はず 右城暮石 上下
犬の眼と鋭さ同じ猟夫の眼 松村竹炉
犬馴らす牧の猟夫の肥後訛 坂本竜門
犬連れて干し烏賊がくれ猟師来る 小原菁々子
県道をどこまで歩く猪猟師 右城暮石 句集外 昭和四十四年
肩にせる銃身細き猪猟師 右城暮石 上下
枯木の中猟師の横顔よ去る 安斎櫻[カイ]子
狐負ひ勇者のごとく猟夫来る 三浦妃代 『花野に佇つ』
後の世も猟夫となりて吾を追へ 藺草慶子
御降に猟夫はとほくゆきにけり 田中裕明 花間一壺
構へたる猟夫の跨間レール馳す 佐野まもる
行きすぎし猟夫の笛やあらぬ方 楠目橙黄子 橙圃
行きずりの銃身の艶猟夫(さつを)の眼 鷲谷七菜子(1923-)
行き逢ひて猟夫とかはす言葉なし 橋本美代子
行ずりの銃身の艶猟夫の眼 鷲谷七菜子
高千穂の夜明早めし猟夫かな 岩下悦子
妻の葬杣や猟夫も集ひけり 三浦勲 『生きる』
殺生の一の鑑札罠猟師 百合山羽公 樂土
山晴るる猟夫ごくごく水を飲む 下村志津子
山落葉猟夫口笛に犬を呼ぶ 村山古郷
思はざる猟夫に逢へり根雪来て 太田 蓁樹
時正の日猟師の茶の子貰ひけり 三宅嘯山
自然薯掘る杣と猟夫の腕比べ 三浦勲 『生きる』
狩人とおもふてくれな鹿の声 桃先
狩人と別れ我らは葬ひに 芝崎芙美子
狩人にこそ角はあれ鹿の声 横井也有 蘿葉集
狩人に世辞の一つも茶屋女房 虚子
狩人に撫でてもらふや紀州犬 阿波野青畝
狩人のことりともせず寝ねにけり 宮坂静生
狩人のサンタ袋を空にせず 平畑静塔
狩人の眼窩に熱し春の潮 金箱戈止夫
狩人の鹿を見はづすかすみかな 為有
狩人の矢手におもたし菊の花 紫貞女
狩人の来てゐる宿に鉱山人も 山口青邨
狩人の鐵砲見ゆる薄かな 正岡子規 薄
狩人やいつ髪そりて秋の風 牡年
狩人を呼びまはるかやきじの声 水田正秀
狩人を呼まはるかやきじの声 正秀
狩人帽子の人に夜ごとの雪女 佐々木とく子 『土恋』
秋の水猟人犬と渡りけり 尾崎迷堂 孤輪
銃斜に負うて猟夫の優男 日野草城
銃床地につけて猟夫も道迷ふ 津田清子 礼 拝
初雪の道猟人の影みたり 川島彷徨子 榛の木
傷付きに出掛ける犬も狩人も 櫂未知子 貴族
神棚に征露丸置き猟夫小屋 後藤青峙
身構へし猟夫にけろり犬戻る 右城暮石 散歩圏
水澄むに映りて星の狩人よ 下田稔
杉山へ猟夫のごとく深入りし 野澤節子
雪汚れ放題の街 猟人去る 伊丹三樹彦
雪中や絶対にして猟夫の意志 橋本多佳子
雪林の遅月に逢ふ猟夫父子 飯田蛇笏 家郷の霧
雪林の猟夫を近み月上る 飯田蛇笏 家郷の霧
雪嶺へ戸口のくらさ猟夫住む 星眠
霜どけのささやきをきく猟夫かな 飯田蛇笏
霜とけの囁きをきく猟夫かな 飯田蛇笏
霜溶けの囁きを聴く猟夫かな 飯田蛇笏
大樹林猟夫にひくき月盈ちぬ 飯田蛇笏 霊芝
大霜の墓突つ切つて猟夫ゆく 羽田 岳水
大和なる高天が原を猟夫馳す 阿波野青畝
谷うつぎマタギの嫌ふ花といふ 星野佑美(青嶺)
谷出づる猟夫の見えて梅白し 宮津昭彦
猪の足跡のぞく猟師かな 原石鼎
猪猟師犬も車も置き去りに 右城暮石 句集外 昭和六十三年
猪猟師全部揃ひて出発す 右城暮石 天水
猪猟師焚く火に童女まつはれり 右城暮石 一芸
朝霧や狩人に逢ひ杣に逢ひ 由井蝴蝶
釣人の猟人のごとく多摩をゆく 山口青邨
鉄砲まつり秩父の猟夫総出かな 松崎鉄之介
天城雪なし猟人北風に吹かれ去ぬ 臼田亜郞 定本亜浪句集
田の土の微光をいとひ夕猟人 飯島晴子
冬来ると夕焼烈し猟師町 小川幸子
頭巾着たる猟師に逢ひぬ谷深み 夏目漱石 明治三十二年
入替り猟師ものせぬ月見哉 吏全
能登島へ猟人乗せて舟いそぐ 清水青柳
萩咲いてマタギの里のダムの音 神田典夫
飯食ひし箸折り捨てて猪猟師 茨木和生 遠つ川
飛火野を猟夫よこぎる影荒く 塚本邦雄
尾花咲き猟夫ら富士をうしろにす 臼田亜郞 定本亜浪句集
鼻すこし曲りてゐたる猟師かな 肥田埜勝美
武装して猟師厠を出で来る 田川飛旅子
歩きゐし猟夫堤の上になし 山口誓子
朴咲くや水を励みのマタギ村 上田五千石『琥珀』補遺
末黒野の果てに猟師と遊女墓 脇坂啓子
面伏に猟人過ぎぬ乱れ萩 橋閒石
毛皮着て猟夫なんめり汽車待つは 石塚友二
木地山の木地師は猟師初しぐれ 高田貴霜
雄々しさや猟夫が眉につもる雪 久米三汀
夕芦原行きて猟夫の肩没す 湘子
夕蘆原行きて猟夫の肩没す 藤田湘子
落鮎の行衛たづぬる猟師哉 為有
落葉松は透く猟夫にもけものにも 津田清子
落葉踏む猟夫の肩にまた落葉 山田麗眺子
立ち去りし猟夫の殺気残りをり 原田青児
猟犬と知るうしろより猟夫来て 山口波津女
猟犬と猟人道路鏡を来る 右城暮石 虻峠
猟師(またぎ)消ゆ老いも死もなく雪空に 佐藤鬼房
猟師~他の産なきか堅田雁 角上
猟師のあと寒気と殺気ともに過ぐ 森澄雄
猟師出現 立つは対の鴨 対の鴨 伊丹三樹彦
猟師消ゆ老いも死もなく雪空に 佐藤鬼房 朝の日
猟師達かどでの熱茶すゝりけり 松藤夏山 夏山句集
猟人が示しし泉つめたしや 成田千空 地霊
猟人に彩羽見せとぶ雉子かな 野村喜舟 小石川
猟人のわしれるあとに石叩 軽部烏帽子 [しどみ]の花
猟人の紅帽犬は喜べり 山口誓子
猟人の痩躯長身その犬も 後藤比奈夫
猟人の鉄鉋うつや雪の中 炭 太祇 太祇句選後篇
猟人の読み耽りゐる洋書かな 松藤夏山 夏山句集
猟人の念仏を聞く新茶かな 麦水「葛箒」
猟人の夢見て鹿の角落す 鹿の角落 正岡子規
猟人の毛帽雪つきやすしあはれ 橋本多佳子
猟人の里にゐるなる眼蓋かな 久米三汀
猟人の里に居るなる眼蓋かな 久米正雄 返り花
猟人や釣の小舟をとしわすれ 東皐
猟人ゆく雪の間道肩揺りゆり 鷲谷七菜子 雨 月
猟人を招じ入れたる山日和 猪俣千代子 秘 色
猟人赤く駈くる一瞬没る冬日 伊丹三樹彦
猟人通る空しく海を撃ちしなり 山口誓子
猟夫きて催眠術の本買へり 大石雄鬼
猟夫と逢ひわれも蝙蝠傘肩に 山口誓子
猟夫と鴨同じ湖上に夜明け待つ 津田清子
猟夫の死颪にも似て犬の啼く 中山フジ江 『富士南』
猟夫の瞳きびしくてまたさびしさよ 石原舟月
猟夫の目して人混みに紛れ入る 川口 襄
猟夫の目犬の目風の中を行く 畑中次郎
猟夫らは四温の月に顔並めぬ 飯田蛇笏 心像
猟夫われ御狩の勢子の裔にして 中村左兵子
猟夫過ぎ夕月の冷えまさりけり 松崎鉄之介
猟夫居て行くをためらふ河原径 本久義春
猟夫行くさきざき青き天緊る きくちつねこ
猟夫行く日本海の磯づたひ 菖蒲あや あ や
猟夫伏せ一羽より目を離さざる 後藤雅夫
猟夫立つすでに殺生界の舟 橋本多佳子
猟夫老い岩頭に風聴きてをり 菅原鬨也
游ぎ越猟師が犬や春の水 三宅嘯山
雉子を負ひ空港ロビー狩人も 大野林火 月魄集 昭和五十四年
霙るるや猟夫踏み来る水辺萱 金子 潮

以上

# by 575fudemakase | 2019-08-16 12:35 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)

狩猟

狩猟

あかつきの灯を煌々と狩の宿 力石郷水
あす越ゆる天城山あり狩の宿 福田蓼汀
おのづから湖も明け暮れ猟期待つ 阿波野青畝
お狩場のいま名園として紅葉 鷹羽狩行
けつまずくものの多かりし狩の宿 伊藤白潮
この國のながき雪解に猟期去る 百合山羽公 春園
さつき会ひしばかりの猟男まじりをる 辻桃子
しんかんと猟期ま近き山の樹々 船越淑子
その昔蒙昧宿や狩の宿 辻桃子
ただ一つよき部屋をもつ狩の宿 山口青邨
つながれてゐて猟犬の沼へ吠ゆ 石井とし夫
どどーんと轟く連山猟期入る 藤田真寛
ともしびのこんなに暗し狩の宿 辻桃子
ねむりても猟犬の耳すぐ動く 北村俶子
のしかゝりのしかゝり玉せゝる勢子 永田蘇水
ハンターに蹤き猟犬の走りづめ 鷹羽狩行
ひかり来しは猟銃音のあとの鳩 桂郎
ぴつたりと猟犬を着け若き腰 熊谷愛子
ふところの木菟をとりだす猟男かな 百合山羽公 春園
ふる雪に犬も退屈狩の宿 三好雷風
ほーほいと兎追い出す吾は勢子ぞ 千曲山人
まんさくの咲くと狩場も雪褪せぬ 百合山羽公 春園
阿蘇野焼き今や遅しと勢子の衆 古賀幹人
一湾をたあんと開く猟銃音 山口誓子
姥百合の猛き実こぞり猟期来る 星野 秀則
煙より低く野焼の勢子走る 稲畑汀子
奥の間の軸は古俳句狩の宿 山口青邨
牡丹の芽日なかに戻りゐる猟男 岡井省二 明野
火の山の闇深かりし狩の宿 蓮尾美代子
火を点ける勢子は火の中蘆を焼く 石井とし夫
階段が土間へすとんと狩の宿 見学 玄
獲物なき帰途の足どり猟犬も 小坂蛍泉
獲物無きわれと猟犬秋の暮 青葉三角草
角切の勢子の法被のおろし立て 武藤舟村
角切や鹿に追はるる勢子もあり 津川万千代
角切りの勢子の四五人引きずられ 池谷 陶魚
角切りの幔幕勢子ら持つて張る 池田秀水
角伐の勢子頭とし祓はるる 吉川一竿
角伐らるる鹿より勢子の息荒し 檜紀代
角伐らる鹿より勢子の息荒し 檜紀代
額縁に犬の賞状猟期来る 中戸川朝人
蒲団まで凍てし固さの狩の宿 檜 紀代
鴨撃は猟男にあらじ鴨くさし 斎藤玄 狩眼
寒明くる狩場のくもり月を得し 飯田蛇笏 白嶽
間を置かぬ猟銃音に殺意満つ 山本歩禅
寄生木の実の艶かに猟期来ぬ 岡田 貞峰
気負ひ勢子梵天の渦崩したり 河野多希女 月沙漠
鏡台や猟銃音の湖心より 藺草慶子
熊を貼り猪を敷き狩の宿 若井菊生
熊供養勢子は古代をよそほへり 小野誠一
熊穴を出るころ忙し狩の宿 石井国夫
熊笹に初猟の胸打たせ行く 岡田 貞峰
渓流を渡る猟銃手にしかと 右城暮石 句集外 昭和二十八年
繋がれてもう猟犬でなくなりし 山田千恵女
鶏を追ふ駄犬ゐて猟期待つ 阿波野青畝
撃たれざる猟銃光る冬の壁 赤尾兜子 蛇
犬を呼ぶ空砲一つ猟期果つ 矢田鹿苑子 『白雲悠々』
犬曳いて勢子の一手は渉る 田畑比古
言葉ころす猟銃に弾罩めし後は 津田清子
枯芒狩場の割符拾ひけり 青嵐
枯蘆や猟犬乗せて一軽舸 水原秋櫻子
吾が立てる野を猟銃の弾走れり 山口誓子
御狩場の天に犇めく冬木の芽 加藤 一郎
口紅の音なく折れて猟期来る 鳥居真里子
口太き猟銃憎む吾が為し得ること 山口誓子
高空を鞭打つ風や猟期来ぬ 岡田貞峰
骨を折る犬や狩場の握りめし 三宅嘯山
砂浜の駭きやみし猟銃音 山口誓子
鮭漁へ暁一番の勢子の声 石田章子 『雪舞』
鮭網へ年端もゆかぬ勢子走る 阿波野青畝
笹原に匿す猟銃炭焼夫 右城暮石 句集外 昭和三十七年
三枚の猪の皮干し猟期果つ 安田春峰
山の端の星の大粒狩の宿 戸口千枝子
山の冷猟男の体躯同じ湯に 森澄雄
山険し猟銃の口下方に向け 右城暮石 声と声
山毛欅に日の高く猟犬ねむるなり 秋元草日居
山脉に初猟の日のしづむなる 銀漢 吉岡禅寺洞
四日はや猟銃音が雪に鳴る 太田 嗟
子供たち眠れる狩の宿を出づ 松藤夏山 夏山句集
死火山に食ひ込みし空猟銃音 鍵和田[ゆう]子 未来図
持てるだけの綿菓子猟銃の森に入る 八木三日女
次を待つ猟銃音のつひになし 原田青児
自動車に乗る猟犬や真つ先に 青葉三角草
鹿と勢子息合ひしとき角切らる 藤本朝海
鹿の血に幕汚したる狩場哉 許六
鹿頑張れ勢子も頑張れ角を伐る 堀 康恵
鴫走る田水猟期の初めかな 河東碧梧桐
湿林に曾比かがやきて猟期了ふ 松村蒼石 寒鶯抄
実物を嗅がせ猟犬訓練す 右城暮石 散歩圏
主より犬の逸りて猟期来る 篠田和子
手配書の写真が貼られ狩の宿 高須のぶを
狩の宿オロチヨンの子はもの言はず 田村了咲
狩の宿へんろのみちの淋しさに 阿波野青畝
狩の宿よき月を見て寝たりけり 田村木国
狩の宿一番鶏の鳴きにけり 松藤夏山
狩の宿階下激しき口喧嘩 辻桃子
狩の宿月をさへぎるものもなし 田村木国
狩の宿夫と来て雪匂ひつつ 小池文子 巴里蕭条
狩の宿眇の老が帳場守る 白石よしを
狩山に入りて猟犬まづ漏らす 平畑静塔
狩場にて鵜の修羅篝したたりづめ 橋本多佳子
狩猟音鳥膚だちて川流る 平井さち子 紅き栞
狩猟器の弧を壁に掛け 昼傾く 伊丹公子 パースの秋
狩猟期に入りたり寺の裏山も 茨木和生 遠つ川
狩猟期の朝の殺気を正面にす 小松崎爽青
狩猟期の風音さとき芒原 鷲谷七菜子 花寂び
狩猟小屋銃窓に向き椅子二つ 笹原紀子
秀峰を北に重ねて狩場かな 大峯あきら 宇宙塵
秋の狩場の一軒のカレー店 伊藤多恵子
舟つこ流し川勢子に火のあられかな 葉上啓子
銃箪笥てふ古きもの狩の宿 依田秋葭
宿屋出て秋の狩場を通りけり 松瀬青々
初猟に散弾銃の音澄みて 稲畑廣太郎
初猟のすでに踏まれて水際あり 依田秋葭
初猟のまだあたたかき握り飯 大坂黎子
初猟のまづは一発試し撃ち 中村一志
初猟の雲賑かにくれにけり 原石鼎
初猟の音飛び交ひて沼明けし 石井とし夫
初猟の佳景日暮れや舟の上 飯田蛇笏 山廬集
初猟の鴨かさなりて硬直す 藤本安騎生
初猟の暁けの綺麗星沼に満つ 石井とし夫
初猟の空にもまさる湖の色 鷹羽狩行
初猟の犬まだ馴れぬ山歩き 黒米松青子
初猟の銃声さほど遠からず 佐野克男
初猟の小物といへど蔑まず 上田五千石『琥珀』補遺
初猟の沼面は雨に暁けて来し 奥田智久
初猟の第一弾の谺かな 森 竜南
初猟の第一発のこだまかな 大橋櫻坡子 雨月
初猟の朝鮮ちかし渡りけり 楠目橙黄子 橙圃
初猟の東白みに漕げる舟 水原秋桜子
初猟の日と知る鵙のけたゝまし 久米正雄 返り花
初猟の木霊が遠く重なれり 米沢吾亦紅
初猟の夜明待つ舟他にもあり 中野陽水
初猟の雉子うち返し見せくれし 後藤夜半
初猟へこんがらせいたかめく子連れ 中山フジ江 『富士南』
初猟やこの日ばかりは目覚めよく 猪子青芽
初猟やつんぼう草のなかといはず 銀漢 吉岡禅寺洞
初猟や威しの銃と知る山辺 河東碧梧桐
初猟や一水芦に澄みわたり 高野素十
初猟や一水蘆に澄みわたり 高野素十
初猟や一本蘆に澄みわたり 高野素十
初猟や月良がりしに幸乏し 阿波野青畝
初猟や紺を頒ちて空と湖 鷹羽狩行
初猟や深泥ヶ池に道をとり 山口誓子
初猟や水のひかりのおろかにも 飯島晴子
初猟や草鞋に踏む朴落葉 西山泊雲 泊雲句集
初猟や朝飯たのむ沼の茶屋 野村泊月
初猟や天彦かへす二つ弾丸 松藤夏山 夏山句集
初猟や東白みに漕げる舟 水原秋桜子
初猟や風の動かぬ夜明け前 小野寺洋子
助手席に猟犬おのれにて座る 平畑静塔
助手席へ猟銃を据ゑ出発す 奈良文夫
勝ち牛の曳き摺つてゐる勢子四人 矢島渚男 延年
小鳥哀れに焼けてかうばし初猟の日 龍胆 長谷川かな女
小柄にて扨ても賢しや狩場犬 阿波野青畝
沼の辺に犬の径あり猟期来つ 柳田たま江
沼涯のけむりが空に冴えて猟期 古沢太穂 火雲
上げ馬の勢子泥まみれ多度祭 右城暮石 虻峠
城飾る額画ら 狩猟貴族の国 伊丹三樹彦
新しき顔も一二や狩の宿 菅 直桑
森を行く夫婦に猟銃音一つ 加倉井秋を 『隠愛』
深谿に揺れ入る日の斑猟期果つ 鷲谷七菜子 銃身
深谿に揺れ入る日の班猟期果つ 鷲谷七菜子 雨 月
深谿へ勢子追ひ詰めし手負猪 伊東白楊
身につけしものみな干さる狩の宿 佐藤 健
身を振ふ猟犬の耳朶激動す 山口誓子!
人間嫌猟銃ねんごろに磨き まもる
図書は猟犬雪降る山へ眼をひらき 西川徹郎 家族の肖像
厨芥牽く老いた猟犬 ネオンの斑 伊丹三樹彦
吹きなびく片葉の芦は猟期待つ 阿波野青畝
水郷に猟銃の身細かりき 山口誓子
水草の茎あをあをと猟期来る 大木あまり
勢子たちの立ちて憩へる赤のまま 榎本 享
勢子のいま心ゆるしてゐる山火 稲畑汀子
勢子の意に添はぬ山火は叩かれし 八尋浄子
勢子の手も縄もまつすぐ犬はやる 田畑比古
勢子の息鹿より荒し角を切る 福井鳳水
勢子はみな男熊野の猪撃女 中 裕
勢子若し角切る鹿を横抱きに 谷中隆子
静臥の身猟銃の音沁み終る 山口誓子
静臥の身猟銃音の圏の中 山口誓子
石仏猟銃音に目覚めしや 山本歩禅
雪の原猟銃音がわれを撃つ 遷子
雪掘れば焚く榾ありぬ狩の宿 田村了咲
雪嶺や一つ猟銃音ありしのみ 猪俣千代子 堆 朱
舌荒れてをり猟銃に油差す 小澤 實
先へ行く猟犬唸り地に伏せる 越智条山
川狩の勢子としもなく生徒かな 比叡 野村泊月
船酔の猟犬すぐに役だたず 久米白灯
前山に棲み古る木だま狩の宿 米沢吾亦紅 童顔
疎林にて猟銃音に狙撃さる 佐野まもる
草じらみ猟犬己には脱げず 平畑静塔
村の誰にも聞こえて初発猟銃音 加倉井秋を
大宇陀の狩場のあとの水引草 矢田かずこ
大沼に雲霧こめて猟期きぬ 石原舟月 山鵲
鷹匠の系図を蔵し狩の宿 島谷王土星
鷹舞えりお狩場跡と知るごとく 岡田透子
谷戸深く猟男の棲めり鰤起し 石川桂郎 高蘆
谷戸深く猟男棲めり鰤起し 石川桂郎
弾罩めし猟銃にして是非撃ちたし 津田清子
猪犬の逸りに勢子の追ひつけず 細江ふさ女
鳥渡る初猟の父と茶を飲めば 杉本寛
鶴立つもこゝら狩場の冬田かな 喜谷六花
天使飛ぶ 鹿飛ぶ 狩猟の城は石のレース 伊丹公子 機内楽
天竜へ山崩れつつ猟期来ぬ 徳永山冬子
兎追ふ勢子に雇はれ杣の子等 有本銘仙
冬の猟銃忘却かけし遠こだま 寺山修司 未刊行初期作品
冬芒猟銃音を肩すかし 百合山羽公 寒雁
湯宿とも狩の宿ともいずれとも 石井とし夫
筒先太し梅天指して狩猟神 松崎鉄之介
筒燻れる猟銃の受け渡し 鷹羽狩行
踏段が土間へすとんと狩の宿 見學玄
闘牛の勢子の掛け声天高し 宮城朝教
闘牛の勢子を勤めて島に老ゆ 永井良
闘牛の勢子曳きずりて現れし 米田双葉子
同じ勢子また真つ先に角掴む 右城暮石 句集外 昭和四十四年
縄とびの大波小波猟期くる 大木あまり 雲の塔
縄文の裔の血騒ぐ猟期かな 加藤房子
日月の竝び懸かれる狩場かな 橋本鶏二
日本敗れたり猟銃音あざやかに 鷹羽狩行
熱高き猟銃音ののちの黙 石川桂郎 含羞
年賀してすぐ猟犬と山に入る 百合山羽公
燃えつきしあと水打つて猟期去る 飯田龍太
馬飛ばしかへり来し娘や狩の宿 田村了咲
煤隠りして猟銃を磨きをり 石原八束 『幻生花』
剥製の熊の銃きず狩の宿 後冨美恵
白樺の白極まりて猟期来る 宮澤 薫
縛されず猟犬歩き来るに会ふ 山口誓子
麦萌えて猟期の芒苅らずあり 河東碧梧桐
八重山に遠嶺そびえて猟期来ぬ 飯田蛇笏 山響集
晩餐を待てば猟銃森に鳴る 大島民郎
眉を引く鏡の中へ猟銃音 平林恵子
氷上の香を猟犬の逃さざり 荒井正隆
病む妻に走る猟犬朝の虹 金子兜太
病臥駭けば猟銃つづけ撃つ 山口誓子
敷きのべし夜具のひかりや猟期来る 藺草慶子
父とならびて初猟の銃をかまへけり 長谷川かな女 雨 月
風呂吹を食ふ猟犬も老いにけり 萩原麦草 麦嵐
鮒鮨の熟れて湖北に猟期来る 若松徳男
碧落に日の座しづまり猟期きぬ 飯田蛇笏
保養所の猟犬にして老いにけり 深見けん二 日月
包まれてゐて猟銃と解る丈 野村仙水
放たれし猟犬耳を大きくす 水田光雄
縫へと言ふ猟犬の腹裂けたるを 谷口智行
豊胸ぐんぐん伸びゆくばかり狩猟月 赤尾兜子
牧がすみ西うちはれて猟期畢ふ 飯田蛇笏 山廬集
牧霞西うちはれて猟期畢ふ 飯田蛇笏 霊芝
磨きあげし猟銃置かれ白い河床 川崎展宏
万葉の阿騎野は狩場鳥渡る 金田美那
無造作に腸置かれ狩場小屋 池田由起
娘らも勢子の鉢巻夏祭 森澄雄
明日の山月に峙つ狩の宿 米沢吾亦紅 童顔
夜もすがら猟犬さわぐ宿の月 高野素十
野の梅の咲くとしもなく猟期了ふ 米沢吾亦紅 童顔
野の風や初猟の犬すでに逸る 富田直治
野をすでに勢子の二手にわかれたる 皆吉爽雨
野火走る先へ先へと勢子の影 稲畑汀子
役に立たぬ犬にも馳走猟期終ふ 内山芳子
薬莢の笛猟犬を呼び戻す 右城暮石 虻峠
柚子山にけふ点晴の猟銃音 野澤節子 存身
落穂拾ひ阿騎の大野の狩場跡 岩崎眉乃
裏阿蘇の乾く風音猟期来る 野見山ひふみ
流れはやし猟銃肩に渉る 山口誓子
流れはやし猟銃肩に川渉る 山口誓子
流れ星大きく縦に狩の宿 岸本尚毅
梁や手拭薄き狩の宿 藤木倶子
猟期はやとしごろの目のうつくしく 田中裕明
猟期をはる少年のゆめ少女のゆめ 石田郷子
猟期果つをんな子供と括られて 小倉斑女 銀化
猟期果つ真紅のシャツを風に吊り 菅原多つを
猟期終ふ随身門の白馬かな 秋山重子
猟期待つものらの煙草火 銃砲店 伊丹三樹彦
猟期来て帳は厚みくはへたる 梅田津
猟期来る孕む女の深眠り 三浦 洋
猟犬が嗅ぎていぶかる兎罠 米沢吾亦紅
猟犬として育たずに猫を追ふ 坊城 中子
猟犬と思へど一犬走るのみ 山口誓子
猟犬と知るうしろより猟夫来て 山口波津女
猟犬と猟人道路鏡を来る 右城暮石 虻峠
猟犬に冬の茸がぞつくりと 矢島渚男 延年
猟犬のくらやみにゐるかりもがり 橋本 榮治
猟犬のごとく切り込み初ゴール 高澤良一 暮津
猟犬のつどふや息の音ばかり 岩田由美
猟犬のはじめうろうろしてをりぬ 石田郷子
猟犬の屋号を背負ひ猪を逐ふ 北條 力
猟犬の音聞きつける夏野哉 夏野 正岡子規
猟犬の気配に人の従ひて 嶋田一歩
猟犬の気負ひを放つ明けの山 羽吹利夫
猟犬の狂乱を待ち放したり 中村 和弘
猟犬の綱引き絞る切通し 嶋田一葉詩
猟犬の綱引き締る切通し 嶋田一葉詩
猟犬の行き当りたる水を呑む 右城暮石 声と声
猟犬の仔犬枯野を嗅いでばかり中村草田男
猟犬の耳立て直す距離に立つ 山口俊平
猟犬の狩入る草の嵐かな 村上鬼城
猟犬の身を紐にして跳びにけり 大串 章
猟犬の舌いきいきと杜をいづ 榎本冬一郎 眼光
猟犬の猪を追ひつめたりし声 松尾緑富
猟犬の冬田をよぎりゆく早さ 小柳裕子
猟犬の眠つてをらぬ船尾かな 夏井いつき
猟犬の木につながれて吠えやめず 右城暮石 虻峠
猟犬の目差遥かなる濁流 飯島晴子
猟犬の揺らして渡るかづら橋 石原義輝
猟犬の嗅ぎとゞまりし焚火跡 右城暮石 上下
猟犬の嗅ぐ香うすれし青麦畑 右城暮石 声と声
猟犬の嚊ぎ来し匂ひ日南に消ゆ 右城暮石 上下
猟犬の瞼を撫でて疲れ癒す 狩行
猟犬は他所もの峡の犬吠ゆる 馬場移公子
猟犬は天に及ばず地に唸る 平畑静塔
猟犬は眠り主は酒を酌む 高野素十
猟犬も丹田光を知りてゐし 右城暮石 上下
猟犬をまつ白樺のほとりかな 秋櫻子
猟犬をみないたはれる車中の眼 右城暮石 句集外 昭和三十二年
猟犬を呼ぶ指笛のこだまかな 渥美三江
猟犬を妬み番犬よく吠ゆる 阿波野青畝
猟犬を馴らすつもりの山歩き 岩瀬良子
猟犬を放ちたし大湿地帯 右城暮石 虻峠
猟犬を放ち遊ばす猟期前 右城暮石 天水
猟犬を連れ田仕舞の椎葉人 田上さき子
猟犬猛り猪出ず月が出たそうな 金子兜太
猟銃が俳人の中通りけり 矢島渚男
猟銃に山川の涸れひびきたり 山口誓子
猟銃のこだまは別の銃のごと 皆吉爽雨
猟銃の一発に沼引き締まる 町田しげき
猟銃の一文字ひく谺かな 清崎敏郎
猟銃の音ひろがりて海辺なす 山口誓子
猟銃の角度変らず野を進む 林 翔
猟銃の三代三丁木天蓼酒 中戸川朝人 星辰
猟銃の重くてすぐに返しけり 鈴木鷹夫 風の祭
猟銃の重さ殺生知らぬわれ 百合山羽公 寒雁
猟銃の銃口ひかる軒つらら 佐川広治
猟銃の鉄の感触少女に貸す 草間時彦
猟銃の筒先吾へ向けて寄る 山口誓子
猟銃もて川底覗ふ若き工員 殿村莵絲子 牡 丹
猟銃も女も寝たる畳かな 吉田汀史
猟銃をさげし女のイヤリング 矢口由起枝
猟銃をむけるや犬の眼あをみたる 川島彷徨子 榛の木
猟銃を肩にして行く鴉ばかり 右城暮石 句集外 昭和二十四年
猟銃を肩に松よき名勝地 山口誓子
猟銃を肩に雪解の山の町 松崎鉄之介
猟銃を持たせてもらひすぐ返す 藤田湘子
猟銃を鹿は静かに見据ゑけり 櫂 未知子
猟銃を手にして父の墓通る 右城暮石 声と声
猟銃を拭ひ憑きたるもの落とす 藤井亘
猟銃を折るサディズムや水仙に 田川飛旅子 『山法師』
猟銃を提げ農園の雪みだす 大島民郎
猟銃を抱かせてもらふさくらの夜 鳥居真里子
猟銃音ありたる方へ魅せらるる 猪俣千代子 秘 色
猟銃音いつしか鬼を養ひぬ 小泉八重子
猟銃音かへらざる友ばかりなり 堀口星眠 青葉木菟
猟銃音タァーンとひとつ冬霞 行方克己 無言劇
猟銃音たちまち過去へ雪降りつむ 千代田葛彦 旅人木
猟銃音ネッカチーフがたしかに赤 原コウ子
猟銃音ふたたび水の流れそむ 大串章
猟銃音わが山何を失ひし 橋本多佳子
猟銃音峡の暮色の抗はず 馬場移公子
猟銃音渓をさまよふ暮色かな 石田阿畏子
猟銃音枯葦全身もて尖る 森田かずや
猟銃音湖氷らんとしつつあり 相馬 遷子
猟銃音湖北の天を深くせり 長田等
猟銃音吾が発熱の地つづきに 山口誓子
猟銃音紺色の服畦遠く 大野林火 青水輪 昭和二十四年
猟銃音殺生界に雪ふれり 橋本多佳子
猟銃音山重なるを知らすなり 大野林火 飛花集 昭和四十五年
猟銃音散るは雪光と見たるのみ 鷲谷七菜子
猟銃音散るは雪光と児たるのみ 鷲谷七菜子 雨 月
猟銃音而して後ひと歩む 山口誓子
猟銃音出て見れば田の霧ふのみ 山口誓子
猟銃音水面すれすれ鴫か逃げ 石川桂郎 四温
猟銃音青菜畑に蝶がゆれ 大井雅人 龍岡村
猟銃音鳥落つ空を捨て切れず 河野南畦 湖の森
猟銃音電線走り去るごとし 鷹羽狩行
猟銃音父母の墓山その裏山 杉本寛
猟銃音歩む腓に響きたり 山口誓子
猟銃音夕ベ母子の黙ふかし 馬場移公子
猟男のあと寒気と殺気ともに過ぐ 森 澄雄
猟男らの焚火竹伐るまんまんと 岡井省二 明野
猟夫われ御狩の勢子の裔にして 中村左兵子
林中にて吐胸衝かるる猟銃音 山口誓子
林中に火の香が走り猟期来る 白岩 三郎
浪うつてよせ来る勢子や花薄 川上不白
老鹿の勢子を一瞥してゆけり 中川歓子
老人も猟犬も走るよ虹の渚 金子兜太
湾青し猟期最後の雉子撃たれ 大岳水一路
杣のみち靄がゝりして猟期畢ふ 飯田蛇笏
檜の幹の暗紅しるく猟期来る 正木ゆう子 静かな水
梵天勢子裸の肌に雪の湯気 林 翔
聲高に野焼がへりの勢子らしき 石川星水女
舳先にて猟犬舟のゆくて知る 静塔
蒟蒻に馬の踏こむ狩場哉 建部巣兆
雉鳩は路地に動かぬ初猟日 品川桂風
鷽替の勢子先づ禰宜の神酒を受く 福井大節

以上

# by 575fudemakase | 2019-08-16 12:34 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)

拙句 枯銀杏 (高澤良一)

拙句 枯銀杏 (高澤良一)

いてふの木枯れて素性といふが見え    鳩信
きな臭き八幡宮の枯公孫樹    鳩信
枝ぶりのどうしてかうなる枯いてふ    さざなみやつこ
青天に米点打ちて公孫樹枯る    さざなみやつこ
大往生遂げむばかりの枯公孫樹    さざなみやつこ
入り組めるいてふの枯枝枯枝に日    ももすずめ

(末尾は句集名)

以上

# by 575fudemakase | 2019-08-16 12:32 | 自作 | Trackback | Comments(0)


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《方法1》 残暑 の例句を調べる
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次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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