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若鮎

若鮎

例句を挙げる。

うの花や小鮎さぱしるほそ流 中勘助
かげろふと共にちらつく小鮎哉 圃水
かゞやける瀬波にまぎれ上り鮎 森田峠 避暑散歩
ちと追へばちゝと隠るゝ小鮎かな 民部里静
とほく見て息ととのふる鮎汲衆 坂巻純子
のぼりつめ若鮎ふいに影濃くす 鎌倉佐弓
ひらめきて魚梯を遡る小鮎見し 長井伯樹
よく見れば小鮎走るや水の底 吟江
ゐるはゐるは小鮎ういもの石めぐり 臼田亞浪 定本亜浪句集
三寸は楽に小鮎の育ちかな 尾崎紅葉
五日経ぬあすは戸無瀬の鮎汲ん 向井去来
夢さめて鮎汲みに出づ庵主かな 尾崎迷堂 孤輪
奔流に血噴き若鮎突かれけり 中島斌男
小鮎汲み暮れたる空に雪の比良 西村公鳳
小鮎汲柳しばしば潜りけり 至青
小鮎釣る橋より上の渡りかな 子規句集 虚子・碧梧桐選
山川の心驚く小鮎かな 徳永山冬子
岩打つて滝となる瀬や小鮎汲む 杉下青蛙
挑灯で若鮎を売る光かな 炭 太祇 太祇句選後篇
杉山のどこか火を焚き上り鮎 神尾久美子 桐の木
楽しみは浅瀬にあるや小鮎汲み 井上井月
次々と水に刺さりて上り鮎 小島 健
比良かくす雨いくたびや小鮎汲 笹井武志
水ナ上の神召し給ふ小鮎かな 尾崎迷堂 孤輪
水匂ふとは上り鮎匂ふこと 藤崎久を
浅き瀬に若鮎走る夕かな 徳野
清瀧や夕月かけて小鮎飛 弄我
獺にもとられず小鮎釣り来し夫をかし 杉田久女
玉川や小鮎たばしる晒し布 子規句集 虚子・碧梧桐選
筏過ぎて水澄めり又小鮎かな 雉子郎句集 石島雉子郎
紀の川に貴志川落る小鮎かな 仲岡楽南
花の散る拍子に急ぐ小鮎哉 一茶 ■文化七年庚午(四十八歳)
若鮎に朝日さばしる杉の山 大串章
若鮎のあはれひれさへととのへし 阿片瓢郎
若鮎のうさん臭きを放ちけり 櫂未知子 蒙古斑
若鮎のうす墨の香を一夜の灯 渡辺桂子
若鮎のひかりを水にもどしけり 吉野俊二
若鮎の二タ手になりて上りけり 正岡子規
若鮎の二手になりて上りけり 獺祭書屋俳句帖抄上巻 正岡子規
若鮎の光る水さへ胸痛む 百合山羽公 故園
若鮎の小石かくれにこゝかしこ 鳴雪句集 内藤鳴雪
若鮎の川はうねうね白神岳ヘ 佐々木とみ子
若鮎の強火に反りて木曾の宿 鷹羽狩行
若鮎の影一燈に流れけり 石田阿畏子
若鮎の波打つさまに焼かれたる 永島靖子
若鮎の瀬につく水の浅きかな 守水老遺稿 寺野守水老
若鮎の無数のひかり放流す 和田祥子
若鮎の生きの伝はるたなごころ 加藤知世子
若鮎の白浪ものが美しき 筑紫磐井 婆伽梵
若鮎の遡上うながす岳の雨 野原春醪
若鮎の釣らるる糸も光りつつ 立石勢津子
若鮎の雲母走りや土佐一宮 山地春眠子
若鮎の飴煮つめゐる小暗きに 加藤耕子
若鮎の魚籠を狭しと跳ねにけり 藤井寿江子
若鮎の鰭ふりのぼる朝日かな 蓼太
若鮎やうつつ心に石の肌 稲津空 (いなずぎくう)(1663-1733)
若鮎やとゞろと踏めば橋の下 幽南
若鮎や国有林にけむり立つ 中拓夫
若鮎や水さへあれば岩の肩 炭 太祇 太祇句選後篇
若鮎や波のすれあふ波の音 古館曹人
若鮎や瀬音つのれる南朝址 高橋好温
若鮎や生家は水の音ばかり 高野ムツオ
若鮎や背すじゆるさぬ身のひねり 井上井月
若鮎や谷の小笹も一葉行く 蕪村
若鮎や道は高きに峡の川 松根東洋城
若鮎を凝つと見ている男傘 山口 剛
若鮎を焼いて八方不義理かな 笠川弘子
若鮎を身ぬちに棲ませ早瀬波 鍵和田[ゆう]子
若鮎を鮎苗と呼び近江かな 上原 はる
茶はつまで身をうち川の小鮎汲 芙蓉花
草の葉も入れて活けおく小鮎かな 松本翠影
蓑つけて主出かけぬ鮎汲みに 高濱虚子
薄絹の水のおぼろや小鮎汲 西山泊雲
見ればただ水の色なる小鮎哉 正岡子規
遠山に雪のふたたび小鮎波 鷲谷七菜子 花寂び 以後
釣りあげし小鮎の光手につつむ 下村非文
雨にやる遊船もあり小鮎飛ぶ 河東碧梧桐
養魚池に日のよく当る小鮎かな 癖三酔句集 岡本癖三酔
鮎汲て花の夕ぐれと成にけり 妻木 松瀬青々
鮎汲に童が流す草の花 米沢吾亦紅 童顔
鮎汲の*たも網の長柄のよくしなふ 木全篝火
鮎汲の終日岩に翼かな 蕪村
鮎汲の背に風除の蓆幡 村上冬燕
鮎汲みて遠き父祖より世捨人 堀口星眠 青葉木菟
鮎汲みにみぞるる波のうちやまず 角田拾翠
鮎汲みに鉄路の野ばら暮れのこる 宮武寒々 朱卓
鮎汲みや桶に挿める岩つつじ 松瀬青々
鮎汲も酣ならむ廂かげ 宇佐美魚目
鮎汲や喜撰が嶽に雲かゝる 高井几董
鮎汲や夕冷早く峡を占め 徳永山冬子
鮎汲や比良も伊吹も薄曇 野原春醪
鮎汲や糧を忘れし巌高き 飯田蛇笏
鮎汲や裾しぼりゐる砂利の上 松香
鮎汲を見てゐて童殖え来る 米沢吾亦紅 童顔


以上
by 575fudemakase | 2014-04-14 07:37 | 春の季語 | Trackback


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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