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蜥蜴

蜥蜴

例句を挙げる。

いくすぢも雨が降りをり蜥蜴の尾 橋本鶏二 年輪
いしぶみに蜥蜴の蒼し迢空忌 角川春樹 夢殿
いつまでも尾の見えてゐる蜥蜴かな 藺草慶子
いつまでも捕手号泣す蜥蜴消え 今井 聖
うたた寝すつつじの上の瑠璃蜥蜴 高澤良一 寒暑
おらは此のしつぽのとれた蜥蜴づら 渡辺白泉(1913-69)
さんらんと蜥蜴一匹走るなり 小島政二郎
しんかんと蜥蜴が雌を抱へをり 横山白虹
すすみ寄る蜥蜴を石の炎えて待つ 谷野予志
するすると岩をするすると地を蜥蜴 山口誓子(1901-94)
つちくれに陽炎からむ青蜥蜴 石原舟月 山鵲
つと止る蜥蜴大地にま一文字 星野立子
とぶ虫の影に跳ねとび蜥蜴かな 西山泊雲 泊雲句集
どの石も蜥蜴の腹をあたためず 上田五千石 田園
なめらかに地の罅わたる青蜥蜴 福田蓼汀 秋風挽歌
はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな 京極杞陽
はしり過ぎとまり過ぎたる蜥蜴かな 京極杞陽
ひしと吐く蜥蜴の舌のかなしけれ 石嶌岳
ふふふふと地に息かけて蜥蜴出づ 高澤良一 ぱらりとせ
ふるさとをまだ知らぬ子に蜥蜴いづ 萩原麦草 麦嵐
アリゾナのあかき大地を蜥蜴駆く 仙田洋子 雲は王冠
ジャムの詩やかの蜥蜴の尾そだちゐん 川口重美
チユーリツプこゝにも蜥蜴蛾を食めり 佐野青陽人 天の川
ポンペイの蜥蜴はいつも濡れてゐる 岩淵喜代子
ワンルームマンシヨンで飼ふミニ蜥蜴 矢口由起枝
一点に目落すそこに蜥蜴ゐし 成瀬正とし 星月夜
一片の地図越えてゆく蜥蜴の歩 対馬康子 吾亦紅
三角の蜥蜴の顔の少し延ぶか 高浜虚子
下京の仁王の肩の瑠璃蜥蜴 坪内稔典
世界おほふサタンやためしに子蜥蜴蹴る 川口重美
乾きたる石鳴りもせで はしる蜥蜴 富澤赤黄男
交る蜥蜴くるりくるりと音もなし 加藤楸邨
交る蜥蜴山国の城端正に 藤岡筑邨
人に馴ることなく蜥蜴いつも走す 山口波津女
今出でし蜥蜴濡身に地蔵の辺 杉本寛
俺と逃げし蜥蜴とついに逢わざりき 稲葉直
出て遊ぶ蜥蜴に日蔭なかりけり 高浜虚子
切れて振る尾を一瞥の青蜥蜴 殿村莵絲子 花寂び 以後
切株の年輪よぎる蜥蜴かな 野村喜舟
十二月塔に蜥蜴の彫られけり 皆吉司
千年も生きてゐさうな青蜥蜴 岸川佐江
取り外しきく蜥蜴の尾置いてゆく 高澤良一 随笑
啓蟄の蜥蜴たわみて美しき 後藤夜半 底紅
啓蟄の蜥蜴に心許しをり 後藤夜半 底紅
啓蟄の蜥蜴毛虫に木影かな 『定本 石橋秀野句文集』
墓のうら蜥蜴となりて遊ぶあいつ 三谷昭 獣身
壮行や蜥蜴ら鋼相摶てり 齋藤玄 『舎木』『飛雪』
天にまだ蜥蜴を照らす光あるらし 八田木枯
太陽につるむ蜥蜴や五十路来る 橋本榮治
子蜥蜴に人見知りなどなさそうな 岸田雨童
子蜥蜴に泉がわかつ瑠璃の色 三谷昭 獣身
子蜥蜴の大蝿へ身を一擲す 矢津 羨魚
子蜥蜴やマチスの赤き絵にも這へ 小檜山繁子
密教の渓より出でず青蜥蜴 水野すみ子
寝袋が二つ干されて青蜥蜴 川崎美知子
寸刀のごと苔にあり瑠璃蜥蜴 桂樟蹊子
小走りの尼に蜥蜴のきらと刎ね 深見けん二
尾の切れし蜥蜴かくるゝ草若葉 北浪
尾失くせし蜥蜴再び吾を過ぎるな 津田清子 礼 拝
山畑に打ちし蜥蜴に立つ男 原コウ子
山畑へ行くだけの道蜥蜴出づ 大串章 百鳥
山路来れば蜥蜴神代のさまに遊ぶ 村越化石 山國抄
岩に蜥蜴蟹は木の根に海荒ぶ 金子兜太 少年/生長
崖横ぎるに小砂こぼして蜥蜴哉 西山泊雲 泊雲句集
巌割つて生まれし如き蜥蜴かな 大串 章
己が尾を咬まんと跳ねて蜥蜴哉 西山泊雲 泊雲句集
庭石の薄暑となりし蜥蜴かな 久米正雄 返り花
彩霑れて春の蜥蜴のはしりけり 篠田悌二郎 風雪前
息荒き蜥蜴の前の授乳かな 関田誓炎
惜しみなく過半を欠きし蜥蜴あり 相生垣瓜人 明治草抄
我に父母なし蜥蜴が赭土(はに)をころげ落つ 川口重美
我を見て舌を出したる大蜥蜴 高浜虚子(1874-1959)
振り向きて瞬きしたる蜥蜴かな 禰宜みさを
振り返る蜥蜴に時の過ぎてゐつ 金箱戈止夫
搦手を走す韋駄天の青蜥蜴 町垣鳴海
放心の隈に蜥蜴の指ふるる 軽部烏頭子
教師近づけば石柱を蜥蜴攀づ 榎本冬一郎 眼光
敵意満つ地やきらきらと蜥蜴の尾 中島斌雄
斑猫に濃き日蜥蜴に濃き日かな 後藤夜半 底紅
日盛や息をしてをる蜥蜴の尾 辻 桃子
日盛りを紫はしる蜥蜴かな 宮部寸七翁
春暁のみづうみ抱く大蜥蜴 竹中宏 句集未収録
春蜥蜴よりも気弱き病後かな 朝倉和江
晴天の樹の雫おつ青蜥蜴 福田甲子雄
暑き日の石にとまりて舌をはく蜥蜴は秋を思ふとなけれ 今井邦子
木洩れ日のあればとどまる蜥蜴かな 後藤夜半
未亡人邸青蜥蜴出入りして 辻田克巳
未明音皆駆くる音蜥蜴さヘ 橋本鶏二
柔らかき少年の掌の青蜥蜴 前川 実
森の奥にして性転換の蜥蜴 坂間恒子
樹に蜥蜴地を震はせて土用浪 大野林火
歯朶にゐて太古顔なる蜥蜴かな 野村喜舟
母子草うなずく海風蜥蜴の手話 八木三日女 石柱の賦
永遠がちらりと見えし蜥蜴かな 津沢マサ子
消えてより蜥蜴の蒼さ長崎忌 鍵和田釉子
混浴の洗ひ場奔る青蜥蜴 高澤良一 素抱
濃き日蔭ひいて遊べる蜥蜴かな 高浜虚子
炎天へ蜥蜴みづから色失ふ 藤田湘子 途上
炎天や切れても動く蜥蜴の尾 芥川龍之介
炎天や蜥蜴のごとき息づかひ 小島千架子
父となりしか蜥蜴とともに立ち止る 中村草田男(1901-83)
父子草と蜥蜴の手話の円形劇場 八木三日女 石柱の賦
父母未生の期懐ひをり蜥蜴の尾 篠田悌二郎
猫若く蜥蜴を捕う子供の日 長谷川かな女 花 季
玄室の蜥蜴彼の世の光もつ 町田しげき
玉黄楊を刈りこみ過ぎて蜥蜴かな 五十崎朗
璃瑠蜥蜴棲む炎天の巌幽し 内藤吐天 鳴海抄
甃坂を蜥蜴がよぎる隠れ旅 小林康治 玄霜
白き咽喉見せて蜥蜴が風を見る 河野多希女 両手は湖
白日夢吐息蜥蜴は眉持たず 河野多希女 両手は湖
目を宙に標本擬ひの大蜥蜴 高澤良一 さざなみやっこ
直はしる蜥蜴追ふ吾が二三足 石田 波郷
直走る蜥蜴追ふ吾が二三足 石田波郷
眩りとす蜥蜴の膚の日の五彩 長谷川素逝 暦日
眼もて追ひ眼もて蜥蜴をいつくしむ 川島彷徨子 榛の木
睨み合うて背縞動かさず恋蜥蜴 月舟俳句集 原月舟
石の上に蜥蜴ののれるをだまき草 遠藤梧逸
石をまわって蜥蜴神託をわする 八木三日女 石柱の賦
石をゆく蜥蜴の音を聞かざりき 山口波津女 良人
石仏に子蜥蜴の肌きらめくよ 成瀬桜桃子 風色
石棺に螺鈿とまがふ青蜥蜴 那須 乙郎
石階の二つの蜥蜴相知らず 富安風生
石階の二つの蜥蜴相識らず 富安風生
砂丘には砂のふところ春蜥蜴 百合山羽公 寒雁
神父干す木沓に蜥蜴出てあそぶ 山野邊としを
立ち止まり瞳こらせる蜥蜴かな 篠田悦子
立秋の庭石ひそと青蜥蜴 川崎俊子
緑蔭や蝶きて蜥蜴走つたり 岸風三楼 往来
縁の下の薪とれば蜥蜴出てきたり 川島彷徨子 榛の木
繁に出る仔蜥蜴家も事無くて 香西照雄 素心
罌粟ひらく蜥蜴またたくことをせず 藤岡筑邨
羊朶にゐて太古顔なる蜥蜴かな 野村喜舟
美しく勁く蜥蜴の遊ぶ庭 京極杞陽 くくたち上巻
胡座かき蜥蜴はこうもり安のさま 高澤良一 寒暑
胴走りつづいて走る蜥蜴の尾 三谷昭 獣身
腹這ひに蜥蜴ぬくもる子産石 高澤良一 ねずみのこまくら
芒の根の蜥蜴動かず去り難し 原田種茅 径
英霊の蜥蜴を少し追ひにけり 松山足羽
草枯に蚯蚓呑みゐる蜥蜴かな 雑草 長谷川零餘子
草蔭の影引き出して蜥蜴の子 古館曹人
草蔭の蔭引き出して蜥蜴の子 古舘曹人
葉が動き目を付けられぬ小蜥蜴 高澤良一 素抱
蕗の葉の下の瓦礫に蜥蜴住む 田川飛旅子 花文字
蕗の葉を傾けてゐる蜥蜴哉 篠原鳳作
虫籠に蜥蜴を入れて兄貴分 高澤良一 素抱
虫籠を覗けば何と瑠璃蜥蜴 高澤良一 素抱
虫銜へ走る親追ひ蜥蜴の子 西山泊雲 泊雲句集
蛾を食みし蜥蜴熱砂に口拭ふ 佐野青陽人 天の川
蜥蜴あそぶ殉教の崖滴りつつ 前川弘明
蜥蜴かなし尾の断面も縞をもつ 中島斌雄
蜥蜴ぢりぢり炎ゆる地べたに動きをる 太田鴻村 穂国
蜥蜴とも膝つき合へり春落葉 松山足羽
蜥蜴と吾どきどきしたる野原かな 大木あまり 雲の塔
蜥蜴の交尾ずるずると雄ひきずられ 田川飛旅子 花文字
蜥蜴の切れた尾がはねてゐる太陽 尾崎放哉
蜥蜴の子這入りたるまま東菊 松本たかし
蜥蜴の尾ちよろりと失せぬ墓参り 牛山一庭人
蜥蜴の尾切れて女の午後緊まる 中村明子
蜥蜴の尾消えて鏡の如き石 内藤吐天 鳴海抄
蜥蜴の尾草に余れる暑さかな 石川冬扇
蜥蜴の尾鋼鉄(まがね)光りや誕生日 中村草田男(1901-83)
蜥蜴の目死にて青空みてをりぬ 佐野まもる
蜥蜴の腹なんぞ見をればもう昼どき 高澤良一 素抱
蜥蜴ふととゞまり我も立ち止まる 澤 ゑい
蜥蜴まで仲間顔してしょならさま 藤岡筑邨
蜥蜴わが木蔭の中に逃げ来る 古舘曹人 砂の音
蜥蜴ゐし気配の通り過ぎにけり 稲畑汀子
蜥蜴ゐて天誅岩の上に待つ 古舘曹人 能登の蛙
蜥蜴以下啓蟄の虫くさ~なり 高浜虚子
蜥蜴光り縷の如き思念たどりゐる 内藤吐天 鳴海抄
蜥蜴出づべろんべろんと絃楽器 三橋鷹女
蜥蜴出づ驚きやすき縞を被て 鷹羽狩行 平遠
蜥蜴出づ鳥葬の国遠けれど 丸山哲郎
蜥蜴出て今年の息の早や弾む 右城暮石 上下
蜥蜴出て太陽も亦あたらしき 右城暮石 上下
蜥蜴出て太陽近くなりにけり 椎橋清翠
蜥蜴出て女曼陀羅かがやきぬ 河野多希女 納め髪
蜥蜴出て新しき家の主を眄たり 山口誓子
蜥蜴出て気高く匂ふ鉋屑 鳥居おさむ
蜥蜴出て海の蒼さに驚けり 高木公園
蜥蜴出て遊びゐるのみ牛の視野 藤田湘子
蜥蜴出て長き手紙となりにけり 中村明子
蜥蜴出て風の中より水田の香 森 澄雄
蜥蜴出で光陰をやはらかにせり 伊丹さち子
蜥蜴出る道曼陀羅の遍路道 萩原麦草 麦嵐
蜥蜴去らしむ乙女の爪は炎いろ 柴田白葉女 花寂び 以後
蜥蜴去り石切る孤独また戻る 三谷昭 獣身
蜥蜴失せ吾に逆縁の文字のこる 角川源義
蜥蜴来て喉の白さの生命かな 下山田禮子
蜥蜴来て線路しなやかなる真昼 橋口 等
蜥蜴楽し青き牛蒡の葉に乗つて 沢木欣一
蜥蜴消えて一光年を経たりけり 龍岡晋
蜥蜴濡れ石像も濡れ青修那羅 藤岡筑邨
蜥蜴照り肺ひこひことひかり吸ふ 山口誓子
蜥蜴現る徒ら心頭を擡げ 高澤良一 寒暑
蜥蜴草にその紺青を重ねたり 加藤燕雨
蜥蜴見し目もてをろがむ磨崖仏 菖蒲あや
蜥蜴走り去り時計の針となる 有馬朗人 母国
蜥蜴追ひ追ひつめ心の張り戻る 奈良文夫
蜥蜴逃げその後岩の青さかな 四ツ谷龍
蜥蜴食ひ猫ねんごろに身を舐める 橋本多佳子
蜥蜴飼う子よ夕光にははのこえ 大西健司
蝶ながるる風にはねあそぶ蜥蜴かな 飯田蛇笏 山廬集
蝶ながるゝ風にはねあそぶ蜥蜴かな 飯田蛇笏 霊芝
蠅三箇蜥蜴に与へ飽かしめつ 相生垣瓜人 明治草抄
視線あふまで青蜥蜴石にゐる 橋本美代子
貼りつきし蜥蜴の息の見えてをり 佐野喜代子
足柄古道よぎる蜥蜴の貌に冬日 高澤良一 ももすずめ
跪坐石にいま人あらず青蜥蜴 下村ひろし 西陲集
躍り入る蜥蜴に深き茂かな 岩田由美
身の危険察知蜥蜴のダッシュせり 高澤良一 寒暑
身の懈さ著莪も蜥蜴も照りいづる 山口誓子
輝ける己おそれて蜥蜴かな 中村汀女
遠目にも贄の蜥蜴の生々し 阿部みどり女
遺跡の石蜥蜴の手話を彫りとどむ 八木三日女 石柱の賦
遺跡の蜥蜴海の青さを測っている 八木三日女 石柱の賦
金の蜥蜴の金の瞳が考へをり 平井照敏 天上大風
鋏鳴る音に素早き青蜥蜴 杉山青風
闘志かなふりむきざまの蜥蜴の眼 高橋姿月
陶片の火襷あらし青蜥蜴 平子公一
雨とほき土の硬さよ蜥蜴出づ 朝倉和江
雨音に追いかけらるる蜥蜴かな 高澤良一 素抱
雲暑くなりきて出づる蜥蜴と出づる 高橋馬相 秋山越
露けさに蜥蜴のぼりゐし松の蕊 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
青竹を登りかねたる蜥蜴の子 藤田湘子 黒
青萩の反枝と見しが蜥蜴かな 石塚友二 光塵
青蜥蜴おのれ照りゐて冷え易し 野澤節子 黄 瀬
青蜥蜴かくれても神みそなはす 山口波津女 良人
青蜥蜴さます嫉妬のほむらかな 飯田蛇笏 山廬集
青蜥蜴もてカイザーの髭とせよ 有馬朗人 知命
青蜥蜴わが息しばしとめて見る 山口波津女 良人
青蜥蜴オランダ坂に隠れ終ふ 殿村菟絲子 『繪硝子』
青蜥蜴吾ゆかねば墓乾きをらむ 橋本多佳子
青蜥蜴孤独ならずよ交ひ落つ 稲垣きくの 牡 丹
青蜥蜴息を殺した華である 佃悦夫
青蜥蜴捉へきて母おびやかす 福永 耕二
青蜥蜴木下より出て母の留守 和田ゑい子
青蜥蜴消えしあたりに眩暈して 川村三千夫
青蜥蜴男のやうに目をそらす 栗島 弘
青蜥蜴空瓶粉にして埋める 真山 尹
青蜥蜴逃ぐるかたちで振り向くも 稲垣きくの 牡 丹
韓国の白磁の里の青蜥蜴 角川春樹
風吹いて古墳の土の蜥蜴かな 飯田蛇笏 霊芝
飜る蜥蜴電光石火かな 阿波野青畝
首筋のかしこさうなる蜥蜴かな 本井英
駐在所前を駈けぬけ青蜥蜴 高澤良一 ねずみのこまくら
骨片と同じ石柱蜥蜴の尿 八木三日女 石柱の賦
魚雷の丸胴蜥蜴這い廻りて去りぬ 金子兜太 少年/生長
黙視せり蝶が蜥蜴に食はるるを 相生垣瓜人 明治草抄
鼓動見つ四五歩さかれる仔蜥蜴の 川口重美
とかげの使者石をまわって陽に消ゆる 八木三日女 石柱の賦
とかげの美しい色がある廃庭 尾崎放哉
とかげの背わが目まばたく間もひかり 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
とかげ出て俄かに土の香に酔へり 河野南畦 湖の森
とかげ出て腹温めをり座禅石 邊見京子
とかげ息づく辺ぞ生涯の稿起す 中島斌男
とかげ瑠璃色長巻く日本の帯銀無地 三橋鷹女
とかげ生れ忽然として湖に向く 黒田杏子
とかげ迅し水泡音胸にはじけつつ 日野草城
とかげ這ひ縁切地蔵燭一つ 有馬籌子
一トところいつも出遊ぶとかげかな 小杉余子 余子句選
切支丹寺の蘇鉄の青とかげ 石原八束 空の渚
大緑陰人・鳩・とかげ憩はしめ 高澤良一 鳩信
柳生街道とかげは尾つぽ置き忘れ 大木あまり 雲の塔
気のすむまで髪ぐせ直す青とかげ 栗林千津
深吉野の行者貌して青とかげ 佐川広治
禁中の不思議な微笑青とかげ 山本敏倖
空梅雨に緋とかげしづむ拓地かな 飯田蛇笏
薬師寺の尻切れとかげ水飲むよ 西東三鬼(1900-62)
蟻・とかげ声持たぬ愛はげしかり 熊谷愛子

以上
by 575fudemakase | 2014-06-05 01:59 | 夏の季語 | Trackback


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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