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昼寝

昼寝

例句を挙げる。

(僧)須弥山のいづくを遊ぶ昼寝かな 尾崎迷堂 孤輪
「豆腐ノ辯」読み漁りゐて昼寝かな 高澤良一 随笑
あたりから昼寝の客や夏の亭(ちん) 桃隣 俳諧撰集「有磯海」
あなたの昼寝の後篇が好きで追ひつく 加藤郁乎
あはれ歯のおとろへやうや昼寝僧 河野静雲 閻魔
ありそめし昼寝の枕わが机辺 亀井糸游
あをあをと残りの寿命昼寝覚 鳥居美智子
いやしさの肌見えてゐる昼寝かな 岩田由美 夏安
うかうかと昼寝過ごして黄昏れぬ 柴田奈美
うき世いかに坊主となりて昼寐する 夏目漱石 明治二十九年
うつし世の音にかへりぬ昼寝覚め 阿部みどり女
うつせみを裸になつて晝寝哉 会津八一
うつぶせにねるくせつきし晝寐かな 久保田万太郎(1889-1963)
うつぶせに婢のたわいなき昼寝かな 西島麦南 人音
うとんぜられし老の昼寝よ眉下げて 細谷源二 砂金帯
お城下の晝寝の肘の幼なけれ 田中裕明 先生から手紙
お昼寝の済みしばかりの目の坐る 高澤良一 寒暑
お昼寝の面付き直せ山の神 高澤良一 鳩信
お白州に詰めゐるところで昼寝覚 高澤良一 寒暑
お臘たのむ声に覚めしや昼寝僧 柑子句集 籾山柑子
かいなづる昼寝の鬢のほつれかな 高橋淡路女 梶の葉
かかへゐし聖書の重み昼寝覚 木村蕪城 一位
かたびらのそこら縮て昼寐かな 炭 太祇 太祇句選
かびの香に昼寝してをり山の坊 高浜虚子
かへで葉をかさねしさまか晝寝覚 田中裕明 花間一壺
こそ~と昼寝もせずに児達かな 河野静雲 閻魔
ことづてよ須磨の浦わに昼寝すと 正岡子規
この刻や庫裡に晝寝の足のぞく 八木林之介 青霞集
こは大事昼寝して句を忘れたり 斎藤空華 空華句集
これよりの心きめんと昼寝かな 深見けん二
ごにょごにょと愚図りてゐしが嬰昼寝 高澤良一 素抱
ごろり昼寝ごろり水爆横にいる 千曲山人
さまざまの音がして来て昼寝覚む 右城暮石 上下
さみしさの昼寝の腕の置きどころ 上村占魚
しばらくの机辺の昼寝深かりし 亀井糸游
しみじみと吾れに逢ひ居る昼寝かな 緒方句狂
じだらくな昼寝を惟然坊然と 高澤良一 寒暑
すぐ覚めし昼寝の夢に鯉の髭 森澄雄 鯉素
ずぶ濡の蛾嵋あらはるる昼寝覚 白澤良子
せせらぎを枕の下に昼寝覚 石井龍生
そこに立つ座敷箒や晝寝覚 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
そこはかとなく昼寝すと人の云ふ 相生垣瓜人 明治草抄
その中に昼寝は入らぬ夏断かな 梅 此
たが為ぞ朝起昼寝夕涼 榎本其角
ただ昼寝してゐる如く病んでをり 川口咲子
たまさかの二日続きの晝寝かな 八木林之介 青霞集
たましひのほとほとわびし昼寝覚 日野草城
たまたまの昼寝も襷かけながら 篠原鳳作
つる~に剃りて昼寝に見えし居士 河野静雲 閻魔
としよりのよく眠らるゝ昼寝かな 松藤夏山 夏山句集
とろとろと昼寝してとろとろ覚む 大口公恵
どくだみの昼寝の水を憎みけり 佐々木六戈
どこででも昼寝すそれがひと憩ひ 高浜年尾
どったんと寝転び昼寝でもせんか 高澤良一 寒暑
どの部屋にも昼寝の蹠見えてをり 佐野達枝
なげいれて昼寝忘るる桜かな 水田正秀
なさけなき顔のオオカミウオ昼寝 高澤良一 ぱらりとせ
ぬす人の晝寐をぬける蝶々哉 幸田露伴 谷中集
はしたなき昼寝の様をみられけり 篠原鳳作
はひ上る紙魚や晝寝の足のひら 会津八一
はまなすや濤音慣れの昼寝漁夫 河野南畦 湖の森
はるかなる旅を戻りて昼寝覚 村沢夏風
はるかなる鳶へ昼寝の身を起す 村越化石 山國抄
はるかまで旅してゐたり昼寝覚 森澄雄(1919-)
ひだり腕すこし長くて昼寝せり 能村登四郎(1911-2002)
ひやひやと壁をふまへて昼寝哉 松尾芭蕉
ひるがほに昼寝せうもの床の山 翁 五 月 月別句集「韻塞」
ふうはりと梯子はづれて昼寝覚 木田千女
ふたつみつ鱗失ひ昼寝覚 正木ゆう子 静かな水
ふやけたる海女のあうらのみな晝寝 細谷源二
ふるさとの松の林へ昼寝覚 長谷川櫂 虚空
ふるさとはさみしきところ昼寝覚 青柳志解樹(1929-)
ふる里は晝寝に夢も無かるべし 会津八一
ぶなの葉の裏を見てゐる昼寝かな 藤田あけ烏 赤松
まる腰のころりと昼寝聖かな 河野静雲 閻魔
みとられて昼寝の顔を我に向け 品川鈴子
みどりごの顔そこにある昼寝覚 山下 広
みどりごをイエスの前に昼寝さす 有馬朗人 知命
みな晝寝嬰児が噴水のごとさめて 細谷源二
みんみんのしみわたりたる昼寝かな 瀧澤伊代次
むすばれて蝶も昼寝や糸ざくら 千代尼
むつくりと昼寝児ひとり起きて来し 高橋淡路女 梶の葉
むらぎものいのちしづむる晝寝かな 八木林之介 青霞集
もたいなや昼寝して聞田うへ唄 一茶 ■寛政十年戊午(三十六歳)
ものに入りものをはなれて大昼寝 宇佐美魚目 天地存問
やはらかき稚子の昼寝のつづきけり 山口誓子 激浪
やまひなきひとの昼寝を羨しめり 山口波津女
よき昼寝なりし毛布をかけありし 堺梅子
わが声がわれを欺く昼寝覚 高澤良一 寒暑
わが寝言耳にめざめし昼寝かな 阿部みどり女
わが魂に戻りし船の昼寝かな 池内友次郎 結婚まで
をさなくて晝寝の國の人となる 田中裕明 先生から手紙
をんどりの鶏冠のかわく晝寝覚 佐々木六戈 百韻反故 初學
カウベルのほかは聞こえず昼寝どき 片山由美子 風待月
ガジユマルの巌となりて昼寝覚む 五島高資
クローバに昼寝ホプラに鴉の巣 西本一都
コロンブス所縁の地にて昼寝せり 佐川広治
ニーハオと呼べどパンダの昼寝どき 大島民郎
ファドの顔上げたるごとく昼寝覚 中戸川朝人 尋声
ベンチより四肢はみだして昼寝人 菊地美恵子
レタス畑水色昼寝の農婦らに 羽部洞然
ワイキキの波音ごもり昼寝覚 古賀まり子
一つある窓山見えて昼寝かな 雑草 長谷川零餘子
一切を抛擲し去り大昼寝 高浜虚子(1874-1959)
一本の背骨はありぬ昼寝覚 黒田杏子 木の椅子
丁稚昼寝バツクミラーは雲仰ぐ 香西照雄 対話
三人の音も立てずに昼寝かな 岸本尚毅 舜
三面鏡その一面に昼寝覚む 白岩三郎
上人の昼寝さまさじ糸桜 比叡 野村泊月
上総富士へつかまり立ちの昼寝覚め 武田和郎
世の中の重荷おろして昼寝哉 正岡子規
世之介の昼寝の涎ぬぐひやれ 高澤良一 鳩信
両眼の開いて終わりし晝寝かな 藤田湘子(1926-)
丸鋸の蔭に昼寝の製材工 木村里風子
乳房張り吾子の昼寝のまだ覚めず 山崎貴子
事務多忙がばと昼寝のしたき刻 副島いみ子
二人して何もつくらず昼寝覚 鈴木六林男(1919-)
亡き夫の声のどこかに昼寝覚 宮崎みさを
亡き妹をいたはりし夢昼寝覚 佐野美智
亡き妻の昼寝の顔を忘じけり 水野 柿葉
亡妻の名を呼びし迂闊さ昼寝醒め 富田潮児
人を見て又々むりに昼寝哉 一茶
人並に昼寝したふりする子哉 一茶
人叩く音にて覚めし昼寝かな 中村哮夫
人恋ひてかなしきときを昼寝かな 高柳重信(1923-83)
人歩む二階の音や昼寝覚 西山泊雲 泊雲句集
今迄は罪もあたらぬ昼寝哉 一茶
仕事がない昼寝のからだおこされた シヤツと雑草 栗林一石路
他人の子を妻抱いてゐる昼寝覚 大島雄作
他愛なき顔して居りぬ昼寝人 高橋淡路女 梶の葉
仮りの世にけふも滞在昼寝覚め 河野静雲
住職の留守に昼寝をせしは虚子 稲畑汀子
何か負ふやうに身を伏せ夫昼寝 加藤知世子 花寂び
何の音昼寝覚ませし音つゞく 右城暮石 上下
何呼びて声のかすれし昼寝覚 山崎冨美子
余り長き昼寝なりけりと起されぬ 高浜虚子
佛壇の柘榴花散る晝寝かな 会津八一
佳き木には佳き根の走る昼寝かな 依光陽子
停年がそこに来てをり昼寝覚 福田蓼汀
偸みたる昼寝芳し事務の椅子 竹下しづの女句文集 昭和十一年
先生の句の見えてくる昼寝覚 太田土男
光陰の流るる音に昼寝覚 野見山朱鳥
入園料払ひ昼寝のパンダ見る 飯島正人
公園石垣にあぶれら昼寝八・一五 古沢太穂 古沢太穂句集
内閣を辞して薩摩に昼寐かな 子規句集 虚子・碧梧桐選
冷え返る晝寝の臍や山の宿 会津八一
刀匠の昼寝長くて風わたる 飯田蛇笏 椿花集
初昼寝あやしき笑いしたらしき 岩下四十雀
別院の三百畳に昼寝かな 宮本 旅川
剃髪は昼寝の夢でありしかな 鈴木真砂女
前掛けの汚れて白き昼寝かな 月舟俳句集 原月舟
勿体なや昼寝して聞く田植唄 一茶
午前中三面六臂午後昼寝 伊藤瓔子
半身は簾の内や昼寝人 辻桃子
南都絵図うすれうすれし昼寝覚 山本洋子
厖大なる王(ワン)氏の昼寝端午の日 西東三鬼
口あけて覚めし昼寝のかりまくら 稲垣きくの 牡 丹
古ぼけし畳の目あり昼寝覚 高澤良一 ぱらりとせ
古池の藻が蜻蛉うむ昼寝かな 龍岡晋
句帖めがね昼寝のまくらあればよし 西本一都
司書わかし昼寝を欲りし書を閲す 竹下しづの女 [はやて]
吾子昼寝なかば握りし指敏く 篠原梵
吾子晝寝足が小さき叉をつくり 篠原梵
呆と身を晝寝蒲團や風の筋 松根東洋城
唾に噎せ総毛立ちたる昼寝かな 京極杞陽 くくたち上巻
商人夫昼寝のあとに小銭落つ 八牧美喜子
四肢震ふまでに昼寝を欲りつつも 波多野爽波 鋪道の花
土工婦晝寝胸の谷間の隙だらけ 細谷源二
土工等の昼寝の刻を蝶雀 右城暮石 声と声
地獄絵を高く掛けゐし大昼寝 石寒太 翔
垂乳根の昼寝ふかぶか山の国 中山純子 沙 羅以後
墓山の墓なだれたり昼寝覚 細川加賀 生身魂
壁に倚り長き昼寝をかへりみる 大野林火
声の主一体誰や昼寝覚 高澤良一 鳩信
夏草を這上りたる晝寝かな 村上鬼城
夏風や昼寝さめたる刺青師 西島麦南 人音
夕富士となつてをりけり昼寝ざめ 嶋田一歩
夜を起きて人の昼寐ぞすさまじき 子規句集 虚子・碧梧桐選
夢のみが平凡ならず昼寝覚 嶋田一歩
夢の木に髪からませて昼寝覚 鳴戸奈菜
夢よりもまなかひ冥く昼寝ざめ 赤松[けい]子 白毫
大いなる家の暗さに昼寝覚め 行方克巳
大いなる蹉跌のごとし昼寝覚 木村敏男
大地ごと揺れゐる家に昼寝かな 長谷川櫂 虚空
大寺や山雨に覚めし總晝寝(永平寺) 内藤吐天
大広間好きなところで昼寝かな 長谷川櫂 蓬莱
大昼寝して沙悟浄の国にかな 高澤良一 随笑
大昼寝濁世に用はなかりけり 高澤良一 鳩信
大昼寝父子よく似る土踏まず 影島智子
大欠伸谿に放ちて昼寝覚 福井圭児
大蟇に晝寐人皆覚め居たり 西山泊雲
大釜を見て来て昼寝少しせり 藤田あけ烏 赤松
大鯰生かして昼寝むさぼれる 下田稔
天井に潮騒映る晝寝かな 横光利一
天寿とは昼寝の覚めぬ御姿 阿波野青畝(1899-1992)
天草を枕砂ふり女の昼寝 羽部洞然
天草干しに大股昼寝足りし海女 佐野美智
太平記戦サ永引く昼寝かな 野村喜舟 小石川
夾竹桃から 湧く風 信じ 神父昼寝 伊丹三樹彦 樹冠
女等昼寝ネオンの骨に蝉が鳴く ねじめ正也
妹現れて魂魄むすぶ昼寐かな 下村槐太 天涯
妻が来て湯をわかしをり晝寝覚 石川桂郎
妻昼寝させて暫く筆を執る 後藤夜半 底紅
嫁ケ島見えて昼寝の枕あり 木村蕪城
嬰児診るや昼寝起こされし口むすび 相馬遷子 山国
子と昼寝磧に洗濯物を干し 関森勝夫
子の写生昼寝の眼鏡濃く描く 右城暮石 声と声
子の海へ続く空得し昼寝覚 都筑智子
子やあはれ泣くにも間ある昼寝覚め 中村汀女
子を叱る昼寝の覚めし声をして 右城暮石 上下
学問に興うすき子の昼寝かな 小野 克之
孫晝寝手持無沙汰の文を書く 及川貞 夕焼
客にとる昼寝すゝぎや百日紅 五十嵐播水 播水句集
家中が昼寝してをり猫までも 五十嵐播水
家中の昼寝を赤子覚ましけり 前原早智子
寂寞と晝寝の首をまげにけり 八木林之介 青霞集
富士山に足を向けたる昼寝かな 藤松遊子
寝かへりし昼寝の僧の面らがまへ 河野静雲 閻魔
寝返りもなくて昼寝の蹠見せ 高浜年尾
寝返りを打ちてそろそろ昼寝覚め 稲畑汀子
尊氏の血の流れゐる昼寝かな 龍岡晋
小法師の来てゆり起す昼寝居士 河野静雲 閻魔
小説のこんがらかつてきて昼寝 湯浅典男
尼寺の松葉牡丹に尼昼寝 長谷川かな女 花寂び
山の日の落つれば夜や昼寝さめ 癖三酔句集 岡本癖三酔
山の晴牛乳青くさき昼寝ざめ 阿部みどり女
山の百合巨大に下の昼寝村 和知喜八 同齢
山僧の昼寝を覗く狸かな 矢ヶ崎奇峰
山入れて人の二階に晝寝かな 高橋睦郎 稽古飲食
山川のあとかたもなし昼寝覚 徳弘純 麦のほとり 以後
山水に米を搗かせて昼寝哉 一茶 ■文政六年癸未(六十一歳)
山葵田のはづれ昼寝の男ゐて 岡井省二
山雲に冷えし身を撫づ昼寝覚 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
山駕籠に昼寝さむれば身延なる 中村吉右衛門
島の子にのぞかれゐたる昼寝覚 藤原たかを
島人が来ては昼寝や崖の寺 長谷川櫂 虚空
川蟹の垣にのぼり来昼寝宿 松本たかし
巨き葉の翳振りかぶり昼寝覚 高澤良一 素抱
己が荷にもたれ昼寝の野菜売 長屋せい子
帆立貝沖へ帆走る昼寝かな 龍岡晋
帰り来て女房を起す晝寝かな 会津八一
幕切れの昼寝の中へ林檎投ぐ 和田悟朗
干してあるものの佗しき昼寐かな 上野泰
干瓢の乾く風ある長昼寝 上野波翠
干麻に汗の笠抛げ縁昼寝 西本一都 景色
年寄の日と関はらずわが昼寝 石塚友二
幼きが草のやうにも昼寝する 細見綾子 花寂び
幼子のまづ手足よりの昼寝かな 谷口桂子
店番の寸暇大事に母昼寝 三宅久美子
座敷犬人の顔して昼寝せり 竹内瑞芽
庭池の柳も眠り昼寝かな 東洋城千句
弓引きし朝の労れの昼寐かな 子規句集 虚子・碧梧桐選
引汐の沖へかたむく昼寝かな 龍岡晋
弱き身をたよりにされて昼寝かな 高田蝶衣
御僧の息もたえ~に昼寝かな 村上鬼城
微震すらも揺りあやすやうボス昼寝 香西照雄 素心
応と目をひらき再び昼寝しぬ 阿波野青畝
怪獣軍団ずらり昼寝の枕元 川村紫陽
悉く昼寝のまへと変りなし 藤田湘子
悪役の民話の婆も昼寐どき 文挟夫佐恵 遠い橋
悲しさの底踏み抜いて昼寝かな 長谷川櫂 虚空
愕然として昼寝覚めたる一人かな 河東碧梧桐
憎まれて疎まれて母昼寝せり 前山松花
我生の今日の昼寐も一大事 高濱虚子
戦争が何も変へない晝寝とは 筑紫磐井 花鳥諷詠
手のとどくところに妻子昼寝覚め 長田等
手も足もはづして昼寝したりけり 角光雄
手鞠唄耳に残りて昼寝覚 柴田奈美
拝殿に晝寝無用蝉が鳴いて居る 会津八一
指先に夢の抜け行く昼寝覚 木島斗川
掃除帰に励まされをり昼寝覚 石川桂郎 四温
掌の中に団扇ありけり昼寝覚 高澤良一 ももすずめ
掠れごゑ中途半端に昼寝して 高澤良一 寒暑
撫で廻し昼寝顔消す仏師かな 山口燕青
撫子やひとり昼寐の檜木笠 古白遺稿 藤野古白
救世軍人バスにて深き昼寝せる 北野民夫
教育のこと双肩に父晝寝 京極杞陽
文机に顔押しつけて昼寝かな 正岡子規
斎近かに昼寝さめたり芥子光る 臼田亞浪 定本亜浪句集
斬られたるごとく昼寝の道具方 吉岡桂六
旅人の昼寝のあとや草の蚤 古白遺稿 藤野古白
旅疲れにもあらねどもよき昼寝 高濱年尾 年尾句集
日盛や所かへたる昼寝犬 島村元句集
昏かりし晝寝のゆめの覚めにけり 永田耕衣 加古
昼寐して梯子とられし二階哉 蕉雨亭
昼寐人に日去りし簾巻きにけり 温亭句集 篠原温亭
昼寐人を遠ざかり居て話しけり 温亭句集 篠原温亭
昼寝から己れにかへる風の底 水内鬼灯
昼寝さめてさびしき裾のあたりかな 西島麦南 人音
昼寝さめてどちらを見ても山 種田山頭火
昼寝さめて跳ね起きたれど何もせず 月舟俳句集 原月舟
昼寝さめて鳥渡まごつく机かな 蘇山人俳句集 羅蘇山人
昼寝さめ農婦にもどる髪たばね 福田甲子雄
昼寝ざめうつしみの空あを~と 川端茅舎
昼寝ざめすぐにたすきをかけにけり 阿部みどり女 笹鳴
昼寝ざめまさしく彼の来る時刻 高濱年尾 年尾句集
昼寝ざめ剃刀研ぎのとほりけり 西島麥南 金剛纂
昼寝ざめ厨に立てり胸の汗 石塚友二 方寸虚実
昼寝ざめ大事去りたる西日かな 青峰集 島田青峰
昼寝ざめ山しつとりと近々と 阿部みどり女
昼寝ざめ臨終のごと寂かなり 近藤一鴻
昼寝ざめ花なき庭に蝶の来つ 林原耒井 蜩
昼寝しすぎて鐵押す臍に力無し 細谷源二
昼寝した手に持て居る団かな 横井也有 蘿葉集
昼寝してけふの邂逅遠くせり 伊藤敬子
昼寝してすこしこの世を留守にする 三木正美
昼寝してなほ余りあるけふの昼 高澤良一 寒暑
昼寝してみせばや庵の若葉風 内藤丈草
昼寝してゐるに戻り来静かに居 高濱年尾 年尾句集
昼寝して仏の顔となりにけり 宮武章之
昼寝して何やら機嫌良くなりし 佐藤うた子
昼寝して佛近くにめざめたる 石嶌岳
昼寝して又早寝して母一と日 高木晴子
昼寝して天下八十八夜かな 大屋達治 龍宮
昼寝して宇治と思ひし我家かな 龍胆 長谷川かな女
昼寝して恐竜の角よぎる夢 高澤良一 寒暑
昼寝して我は当家の山頭火 高澤良一 寒暑
昼寝して手足遠のく心地せり 高澤良一 寒暑
昼寝して童の頃の夢を見て 京極杞陽
昼寝して老ゆ蟻の穴深くなる 中島斌雄
昼寝して腕むっちり如来肌 高澤良一 燕音
昼寝して覚めて乾坤新たなり 高浜虚子
昼寝して雲散霧消時の枷 高澤良一 寒暑
昼寝して顔のかなしき青瓢 森 澄雄
昼寝して飛脚行き交ふ東海道 高澤良一 寒暑
昼寝するつもりがケーキ焼くことに 稲畑汀子(1931-)
昼寝するや窓の渓さへ打忘れ 尾崎迷堂 孤輪
昼寝する姿さながら一汐木 高澤良一 随笑
昼寝する母子に迷ひ蝉の鳴く 宮坂静生 青胡桃
昼寝する清潔な足母老いし 藤野 武
昼寝する猫死に時を知つてをり 谷口桂子
昼寝せしあとの枕につまづきて 石倉啓補
昼寝せし間少なくも老いたるべし 安住敦
昼寝せむ塔組みあげし匠らと 山本 源
昼寝せり風葬窟に隣りして 堀口星眠 青葉木菟
昼寝せるゼブラ縞柄パジャマかな 高澤良一 鳩信
昼寝せる妻も叱らず小商ひ 高浜虚子
昼寝せる顔の淋しく気がかりな 成瀬正とし 星月夜
昼寝とは無雑作なもの相撲部屋 松村多美
昼寝ともつかず打ち伏す疲れかな 阿部みどり女 笹鳴
昼寝なと致さんずるに訪はれけり 石塚友二 光塵
昼寝などしてゐるうちに逃げられし 辻田克巳
昼寝の児起き上りたる瞬かず 原田種茅 径
昼寝の国蝿取リボンぶら下り 西東三鬼
昼寝の夫に噛みつくやうに速達便 加藤知世子 花寂び
昼寝の子抱きて憩へり女杣 成瀬正とし 星月夜
昼寝の子絵本を風の開きとじ 上野泰 佐介
昼寝の後の不可思議の刻神父訪ふ 中村草田男
昼寝の足のうらが見えてゐる訪ふ 尾崎放哉
昼寝びと背中この世の側にして 小川双々子
昼寝よく足らひ花火の夜がくる 波多野爽波 鋪道の花
昼寝よりあぎとふ魚の如く覚む 川崎展宏
昼寝よりさめし孤りを見いでけり 成瀬桜桃子 風色
昼寝よりさめて女神の像洗ふ 有馬朗人 天為
昼寝よりさめて寝ている者を見る 鈴木六林男 悪霊
昼寝よりはじむ入院一日目 茨木和生 倭
昼寝より後姿の覚めてゐず 今橋真理子
昼寝より背を畳よりはがし起く 篠原梵 雨
昼寝より覚めし倉橋由美子とて 黒田杏子 花下草上
昼寝より覚めし心を整へぬ 深見けん二
昼寝より覚めし教師に一仕事 森田峠 避暑散歩
昼寝より覚めし浮輪を外しけり 佐々木六戈
昼寝より覚めてうまづらはぎの顔 高澤良一 ぱらりとせ
昼寝より覚めてこの世の声を出す 鷹羽狩行
昼寝より覚めてどこぞの馬の骨 高澤良一 寒暑
昼寝より覚めて腹減るめでたさよ 小島 健
昼寝より覚めればもとのひとりかな 安西可絵
昼寝より覚め父もゐず母もゐず 鷹羽狩行 五行
昼寝より身をふるはせて起き上り 成瀬正とし 星月夜
昼寝より道のしんかんたるに覚め 森澄雄
昼寝より醒めて他郷に足洗ふ 大串章 朝の舟
昼寝よリ覚めし心を整へぬ 深見けん二
昼寝一家波に畚身をもちくづす 友岡子郷 遠方
昼寝人かさと寝返りうちにけり 高澤良一 ももすずめ
昼寝人ならんでふたり風の道 岩田由美 夏安
昼寝人にこの窓ありて高きかな 青峰集 島田青峰
昼寝人仏陀は結跏し給ふに 山本歩禅
昼寝人革命以前以後を知る 山本歩禅
昼寝人顔の力のぬけてをり 加藤茶村
昼寝児のさめて座つて居りにけり 福田蓼汀
昼寝妻さめて厨へ辿るなり 皆吉爽雨
昼寝妻ちひさき鼻をつけにけり 細川加賀 生身魂
昼寝妻顔存分に眠つたり 草間時彦 櫻山
昼寝子に添ひて眠れる座敷犬 井口朝子
昼寝子に顔寄せて家追はれをり 細川加賀 『傷痕』
昼寝子に風のかたみの貝一ひら 中嶋秀子
昼寝子の浅蜊の如きこゑ洩らす 高澤良一 素抱
昼寝子の眼ふさぎたれば痩せの見ゆ 林原耒井 蜩
昼寝子の髪に汐の香残りをり 御村善子
昼寝子や少年にまだ時足らず 上田日差子
昼寝子や生れし日のごと髪濡れて 石川桂郎 含羞
昼寝子を其まゝにして簾かな 阿部みどり女 笹鳴
昼寝猫袋の如く落ちてをり 上野泰 佐介
昼寝癖つきて慌てし途中下車 田中湖葉
昼寝癖板についてはあとめんだう 高澤良一 素抱
昼寝組雑談組や山の荘 山本晃裕
昼寝茣蓙机辺の反古をあふち敷く 亀井糸游
昼寝覚あぢさし落つるまのあたり 金尾梅の門 古志の歌
昼寝覚あをあをとして肥後の国 日原傳
昼寝覚うつしみの空あを~と 川端茅舎
昼寝覚おおきい山が目のまえに 小林勇
昼寝覚このさきこゑの出ぬごとく 中戸川朝人 星辰
昼寝覚この世の涯は波白く 長谷川櫂 虚空
昼寝覚しばらく父の世にゐたる 中拓夫
昼寝覚その奥にまた夢のドア 柴田奈美
昼寝覚てのひらの斯くやはらかし 高澤良一 寒暑
昼寝覚とろんと庭木ありにけり 高澤良一 ねずみのこまくら
昼寝覚また屋根石の眼に入りぬ 下田稔
昼寝覚む動物達は踊るため 対馬康子 愛国
昼寝覚む足裏に貨車のひびきと日 原田種茅 径
昼寝覚む車窓を野山逆行して 右城暮石 上下
昼寝覚めてみれば誰かが死んでをり 石原八束 『幻生花』
昼寝覚めもつとも遠く夫の居り 八牧美喜子
昼寝覚めれば誰かが死んでをり 石原八束(1919-98)
昼寝覚め両舷に島来り去る 山口波津女 良人
昼寝覚め厨にみてる魚介あり 飯田蛇笏 山廬集
昼寝覚め又大陸の旅つゞく 高浜虚子
昼寝覚め好きになれない猫と犬 栗林千津
昼寝覚め妻子のことがかむさり来 上野泰 佐介
昼寝覚め家内暗き吾が四十 菖蒲あや 路 地
昼寝覚め小さくなりし顔洗ふ 廣岡蜻蛉子
昼寝覚め散らばる手足かき集め 多賀庫彦
昼寝覚め斜めの雨が降つてゐる 内野 修
昼寝覚め枯山水をのぼる猫 川崎展宏
昼寝覚め欠伸の顔の泣きくづれ 原田種茅 径
昼寝覚め波音高くなりゐたり 川村紫陽
昼寝覚め港に近き物の音 今井つる女
昼寝覚め遠き母いま何し給ふ 山口波津女 良人
昼寝覚め遠目に水位標白し 友岡子郷 遠方
昼寝覚め野に一筋の水奔り 高橋謙次郎
昼寝覚め青き潮路にわがゐたり 山口波津女 良人
昼寝覚め頭廻転止りゐし 木内悠起子
昼寝覚め魂息を吹きかへし 上野泰 佐介
昼寝覚やっと合点のゆく風情 高澤良一 寒暑
昼寝覚よごれし壁のありにけり 肥田埜勝美
昼寝覚わが臑の毛の鬱とあり 石嶌岳
昼寝覚われに妻子のありてをかし 大串章 山童記
昼寝覚サガンが少女創るとき 対馬康子 愛国
昼寝覚一陣の風つまさきに 高澤良一 ぱらりとせ
昼寝覚万尺の嶺にわがゐたる 相馬遷子 山國
昼寝覚五重の塔ののしかゝり 川端茅舎
昼寝覚何か探せる目付して 高澤良一 寒暑
昼寝覚六牙の白象降り佇ちて 高澤良一 随笑
昼寝覚凹凸おなじ顔洗う 西東三鬼
昼寝覚出づる言葉のあぶくめく 高澤良一 寒暑




昼寝覚友二金餓鬼の句を思ふ 細川加賀 『傷痕』
昼寝覚古井の蓋の割れてあり 佐々木六戈
昼寝覚夢のつづきの山があり 横瀬弘山
昼寝覚家内暗き吾が四十 菖蒲あや
昼寝覚山しっとりと近々と 阿部みどり女
昼寝覚島より文の届きけり 如月真菜
昼寝覚崖の上径人往かず 林原耒井 蜩
昼寝覚崖をめぐりて川速く 長谷川櫂 虚空
昼寝覚左手ふいと余りたる 大石雄鬼
昼寝覚干潟を踏めばこそばゆき 佐野まもる 海郷
昼寝覚意識いづこに不時着す 柴田奈美
昼寝覚我翩翻とひるがへり 高澤良一 素抱
昼寝覚指とけば何失はむ 櫛原希伊子
昼寝覚椰子五六本突立てり・・・タイ、インドネシア 高澤良一 ねずみのこまくら
昼寝覚死者と語りし顔拭ふ 細川加賀
昼寝覚波間に鯔の見えにけり 岩月通子
昼寝覚流れ変りて雲白く 長谷川櫂 虚空
昼寝覚潰れしこゑを立て直す 高澤良一 寒暑
昼寝覚発止といのち裏返る 野見山朱鳥(1917-70)
昼寝覚瞬きしてもひとりぼち 高澤良一 寒暑
昼寝覚祭の音となりゆくも 相馬遷子 山国
昼寝覚素通る猫が足袋履いて 高澤良一 寒暑
昼寝覚腹に溜つてゐる運河 杉野一博
昼寝覚舌の長さを競ひあふ 栗原利代子
昼寝覚芙美子「放浪記」と共に 河野多希女 月沙漠
昼寝覚花圃さんさんと日照雨して 内藤吐天 鳴海抄
昼寝覚蛙のやうなこころもち 右城暮石
昼寝覚赤き手鞠のかがられし 波多野爽波 『一筆』以後
昼寝覚軍馬の響き頭をよぎる 沢木欣一
昼寝覚遠き病舎に人しわぶき 古沢太穂 古沢太穂句集
昼寝覚針刺に針光りをり 館岡沙緻
昼寝覚頭のもやもやとれるまで 高澤良一 寒暑
昼寝覚顔が大きくなりにけり 倉本朋香
昼寝起きればつかれた物のかげばかり 尾崎放哉
昼寝起き簀戸打つ大蛾見たりけり 金尾梅の門 古志の歌
昼寝起き野に出る唄をうたひけり 金尾梅の門 古志の歌
昼寝起すな歌の茂吉も怒りしぞ 細川加賀 生身魂
昼寝顔地獄のぞきに見て立つも 井沢正江 湖の伝説
昼寝鵜のさめたるまるき目なりけり 細川加賀 生身魂
昼顔に昼寝せうもの床の山 松尾芭蕉
晝寝さめてさびしき裾のあたりかな 西島麥南
晝寝さめて雲の行方を想ふかな 会津八一
晝寝ざめ剃刀研ぎの通りけり 西島麥南
晝寝ざめ涙痕頬にありにけり 西島麥南
晝寝して等高線の粗に密に 田中裕明 櫻姫譚
晝寝せんけふも隣のいと車 森鴎外
晝寝よそふや聴き耳は立て好色話 松根東洋城
晝寝より背を畳よりはがし起く 篠原梵
晝寝より覚めて浮輪を外しけり 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
晝寝子や生れし日のごと髪濡れて 石川桂郎
晝寝未だ醒めざるに海見え来る 会津八一
晝寝覚へのこ憂しとや思ひけむ 筑紫磐井 花鳥諷詠
晝寝覚め水飲みて慾なくなりし 清水径子
晝寝覚テンサラバサラなども失せ 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
晝寝覚渓聲我を流すかと 高田蝶衣
暁に漁せし昼寝戸毎ヘビラ入れゆく 古沢太穂 古沢太穂句集
暑き日の昼寝は少し死ぬに似て 山田みづえ 木語
曳船の船を曳きゆく昼寝かな 龍岡晋
書きかけし文は炬燵に晝寝かな 会津八一
書き止めし句のたわい無し昼寝あと 高澤良一 素抱
朋友に晝寝布團を用意せり 田中裕明 花間一壺
朝寝昼寝夏の夜長し五月雨 調盞子 選集「板東太郎」
朝顔の昼寝しをふす居留守哉 尾崎紅葉
木と草と寂かにせめぎ昼寝杣 小松崎爽青
木の根に晝寝餓ゑに酔ひたる如かりき 中村草田男
末子の一指繃帯緩く昼寝せる 北野民夫
本堂や昼寝無用と貼札す 尾崎紅葉
本読めばいつか昼寝をして仕舞ふ 熊谷みどり
李斯伝を風吹きかへす昼寝かな 正岡子規
松の中いたるところに昼寝人 西山泊雲 泊雲句集
松の木に庭師来て居り昼寝覚 前田普羅
松籟に夢や通へる僧昼寝 松藤夏山 夏山句集
板敷や昼寐をめぐる山の蟻 子規句集 虚子・碧梧桐選
枕頭に木の葉うつらふ昼寝かな 金尾梅の門 古志の歌
栄坊は注射もされず死んで二畳で昼寝のよう 橋本夢道 無禮なる妻抄
桐の木の向う桐の木昼寝村 波多野爽波 『湯呑』
桑畑を山風通ふ昼寝かな 松本たかし
桜祭の賑はひよそに昼寝かな 稲葉百年
梟の置物模糊と昼寝覚 高澤良一 寒暑
棒喝をくらひしごとく昼寝覚 築城百々平
楼脚に潮満ちにけり昼寝ざめ 野村喜舟 小石川
楽寝昼寝われは物草太郎なり 夏目漱石 明治三十六年
歌垣の山ふところや昼寝覚 原裕 『出雲』
武具馬具と昼寝覚めたる人の云ふ 高澤良一 随笑
死の街と化すスペインの昼寝時 後藤綾子
母の持てくれし枕に昼寝せり 冨田みのる
母を見て又子の昼寝つゞきけり 稲畑汀子
母八十路今日の昼寝を愉しめり 栗生純夫 科野路
水おしろいは母の匂ひよ昼寝覚 永方裕子
水底を戻りしおもひ昼寝覚 朝倉和江
水晶の念珠ふれたる昼寝覚め 中嶋秀子
水甕にそつと鳥来つ昼寝時 高田蝶衣
汐引いて舟坐りゐぬ昼寝ざめ 軽部烏頭子
汲み水に落ちし松風昼寝ざめ 西山泊雲 泊雲句集
汽車を見て昼寝せむ子に又汽車くる 加藤知世子 花寂び
河童の画一枚掛けて昼寝せり 村越化石
泡沫のなほ立ち昇る昼寝覚 高澤良一 随笑
泣き寝入りしてそのまゝに昼寝の子 粟津美知子
注射針ぬうっと太き昼寝覚 高澤良一 鳩信
洗濯機の反転忙し昼寝妻 田部黙蛙
活字みな昼寝のままと思ひけり 松山足羽
流れ藻の漂ふごとく昼寝して 高澤良一 寒暑
浮浪児昼寝す「なんでもいいやい知らねえやい」 中村草田男(1901-83)
海と空よく似て昼寝さめにけり 角光雄
海上に蔓揺れてゐる昼寝覚 大屋達治 絵詞
海女の舟海女の昼寝の刻ただよふ きくちつねこ
海女昼寝ほつほつ覚める頃の波 阿波野青畝
深昼寝して蒼白に起き出づる 能村登四郎
混血幼児みな昼寝して照紅葉 及川貞 榧の實
渓音に聾ひて昼寝涼しけれ 金尾梅の門 古志の歌
湖に篠つく雨や昼寝覚 長谷川櫂 蓬莱
湯地獄を見てきし昼寝昏々と 皆吉爽雨
漁帥の吻づけ昼寝児に「起きべか」と 品川鈴子
漁村 昼寝 風に鳴るのは小判草 伊丹三樹彦
漱石子晝寝せしとの為體 筑紫磐井 花鳥諷詠
炭屋ひまさりとて昼寝もして居れず 菖蒲あや 路 地
無間への浮枕の昼寝かいくぐり 赤松[けい]子 白毫
熊の皮に昼寝の和尚松の花 河野静雲 閻魔
父の日の昼寝セットのプレゼント 高澤良一 随笑
父の齢しみじみ高き昼寝かな 阿波野青畝
父読める襖の蔭に昼寝かな 島村元句集
片づけし部屋に昼寝の枕置く 波多野爽波 鋪道の花
牽引車に昼寝の足見ゆ砂塵の空 田川飛旅子 花文字
猫を叱るや昼寝の夫がこたへをり 加藤知世子
現身の何も残らず昼寝覚め 中村汀女
瓜既に冷えてゐるなり昼寐起 武定烏人
瓜泳ぐ昼寝の村の水汲み場 太秦女良夫
生れし日より基地音が守昼寝児よ 古沢太穂 古沢太穂句集
生前葬さつさとすませ大昼寝 長谷川櫂 虚空
田に向きて昼寝姿の死もありぬ 佐々木典太
田の人よ御免候らへ昼寝蚊屋 一茶 ■文政三年庚辰(五十八歳)
田植あと昼寝の蹠やはらかし 楸邨
男樹の下の晝寝雙の足裏や風ふけよなど 安斎櫻[カイ]子
画き終へて昼寝も出来ぬ疲れかな 正岡子規
畳の目見遣り昼寝の漂流感 高澤良一 寒暑
疲れしと思ふ昼寐に時過ごし 高濱年尾 年尾句集
病む夫のわれに昼寝をせよといふ 三浦文恵
病む妻の我を見て居る昼寝かな 雑草 長谷川零餘子
病む母を遠くふるさとに来て人は晝寝時 栗林一石路
百姓昼寝熊蜂梁を打つて去る 飯田龍太
皆人の昼寝の種や夏の月 貞徳
盤鉦二点老師の昼寝醒めたりや 長谷川かな女 花 季
眉宇冷えて昼寝より蘇りけり 斎藤空華 空華句集
眠る間も妻の居ざりし昼寝覚む 右城暮石
砂漠には砂漠の時間昼寝して 稲畑汀子
神のこと聞かされてをり昼寝覚 奈良文夫
禅僧とならぶ仔猫の昼寝かな 長谷川櫂 蓬莱
禿げかゝる髪笑はるゝ昼寝かな 岡本松浜 白菊
稗蒔の鷺のふりむく昼寝かな 龍岡晋
窓形に昼寝の台や簟 松尾芭蕉
窯守の昼寝に藉きて金鳳華 山岸治子
立てこめて晝寝す若き法師哉 会津八一
童うた聞きつつ昼寝浄土かな 長道 澄江
簗しぶき空にとびをる昼寝かな 宇佐美魚目 天地存問
糊こはき帷子かぶる昼寝哉 一茶 ■享和三年癸亥(四十一歳)
糠味噌の水捨つ昼寝せず妻は 大熊輝一 土の香
紅糸を膝につけたる昼寝覚 山本洋子
紅雀主ジの昼寝鳴きにけり 野村喜舟 小石川
紙たたむ音擦過せり昼寝覚 有働 亨
累代の母恋しやな昼寝覚 三橋敏雄 畳の上
細目あけ鴨居かたむき昼寝覚め 上野泰 佐介
細脛を櫓に立てゝ昼寐かな 菅原師竹句集
緑陰のかたちに目醒め昼寝男 齋藤愼爾
線香の燃えをり昼寝お滝守 河野静雲 閻魔
緬羊は野に充ちてあり昼寝覚 田村了咲
羽化のなきにんげんにして昼寝覚 木内彰志
翔けめぐる揚羽や島の昼寝刻 堀口星眠 営巣期
老いて心たのしき時の昼寝かな 京極杞陽
老妻とけむりのやうな昼寝して 緒方敬
老師いま昼寝の大事土用東風 森澄雄 游方
老父痩せ昼寝やベッドが浮べしよ 香西照雄 素心
考へのがらりと変り昼寝覚 柏井季子
肝腎な用忘れ居たり昼寝妻 阿部みどり女 笹鳴
肩書のすべてが外れ大昼寝 市橋一男
肺強く鳴って老農昼寝せり 山口誓子
胎内のみどりに染まるまで昼寝 鎌倉佐弓 潤
胸の手が鉛の重さ昼寝覚め 橋本美代子
脛立てて昼寝 印度に生れたから 伊丹三樹彦 写俳集
腸の水の山彦昼寝覚 高澤良一 随笑
腹がけに金の一文字昼寝の嬰 山田登美子
自堕落とそしられやうがまた昼寝 高澤良一 随笑
舟底に蜑の子昼寝漕げば揺る 橋本美代子
船つけて昼寝にはまた薫る風 素丸
船の路昼寝のころは島絶えし 山口波津女 良人
船中の句会がすめば昼寝せん 高濱年尾 年尾句集
船頭の昼寝覚むれば夕御祓 岡本癖三酔
花剪つて昼寝の裾を通りたる 藤田三郎
茶屋涼しひとり残りてする昼寝 高濱年尾 年尾句集
草刈れと昼寝の童起さるる 木村蕪城 一位
草枕青藺の香して大昼寝 長谷川かな女 花寂び
草深い家の先生の昼寝驚かした事 人間を彫る 大橋裸木
荒涼と昼寝のあとの桜かな 草間時彦 櫻山
葉脈のすべて繋がる昼寝かな 五島高資
葛の葉の千枚欲しき昼寝かな 正木ゆう子 悠
蔓のびる村の昼寝のふかさだけ 中嶋秀子
蔭出でて昼寝の素足枇榔(くば)の樹下 橋本榮治 麦生
薔薇いけて君は晝寝をするやらん 会津八一
藁屋根の隅ずりさがり昼寝時 香西照雄 素心
藤の花よく晴れたれば昼寝たり 森澄雄
藻のごときもの掴みゐし昼寝覚 河原枇杷男 定本烏宙論
藻を離る気泡のごとく昼寝覚 高澤良一 ぱらりとせ
蚊帳潜り出でしところで覚む昼寝 高澤良一 随笑
蚕が桑くふ音のさやけさ昼寝する 加藤知世子
蛭の降る森逃げてきて昼寝覚 柴田奈美
蜂の巣をひとうちにして昼寝哉 成美
蜘蛛の囲にかかりて昼寝より覚めし 柴田奈美
蝉しぐれ昼寝の魂のかへり来ぬ 米沢吾亦紅 童顔
蝉もその一つに遠し昼寝覚 古館曹人
蠅に吾が墨舐めさせて晝寐かな 幸田露伴 谷中集
蠅打ちしかひなの凝や晝寝起 会津八一
血圧のための昼寝とはばからず 楓巌濤
行年を鴎の朝寝昼寝かな 渋川玄耳
衣かけてくれし気配や昼寝覚 岡田和子
襖一枚ひとまはり客昼寝せり 石川桂郎 高蘆
見つつ過ぐ土間の昼寝の蹠を 木村蕪城 寒泉
覚めて坐す処暑の昼寝の汗もなく 亀井糸游
訪ひ寄れば夏書の主の晝寝哉 会津八一
訪へる大きな声に昼寝覚 古屋敷香葎
詮無しと知る詮無しをして昼寝 高澤良一 素抱
読むことはここまでにしてあと昼寝 高澤良一 寒暑
谷川の河鹿に埋もれ昼寝かな 東洋城千句
貝虫つぶやく溝添ひの家の昼寝どきの行商人 人間を彫る 大橋裸木
貧農にかへりて昼寝大の字に 石川桂郎 含羞
赤んぼころがり昼寝の漁婦に試射砲音 古沢太穂 古沢太穂句集
赤ん坊の昼寝妨げ駄目爺 石塚友二
赤ん坊の欠伸おしゃぶりママ昼寝 高澤良一 素抱
赤寺の鬼に出逢ひし昼寝かな 龍岡晋
赤松の幹あたらしき昼寝覚め 上野さち子
足しびれて邯鄲の昼寐夢さめぬ 子規句集 虚子・碧梧桐選
足のつぼ崑崙揉みてより昼寝 高澤良一 鳩信
足の裏見えて僧都の昼寝かな 芥川龍之介
足近く落ちゐし簾昼寝覚 大橋櫻坡子 雨月
踝の汚れ切つたる昼寝かな 行方克巳
辺界に風巻き上がる昼寝覚 大道寺将司
遠き叱声遠き泣き声昼寝覚 奈良文夫
遠楡に百舌鳥の悲鳴や昼寝覚 堀口星眠 営巣期
邯鄲や酔余の昼寝泛くごとし 山口草堂
金魚守昼寝も池の水音なか 原 好郎
鉄橋下岩散乱す昼寝覚め 飯田龍太 麓の人
鉛筆を抛ちてすぐ昼寝かな 斉藤夏風
鐘長く鳴りぬ昼寝の牧夫らに 田村了咲
陶枕に昼寝て夜の磁気枕 中戸川朝人 尋声
陶枕に昼寝の猫の似てきたり 日原傳
陶枕の冷えのまにまにわが昼寝 皆吉爽雨
隨處清蔭昼寝とがめぬ御山かな 高田蝶衣
雀の声の昼寝どきの田舎へ俥で来る 人間を彫る 大橋裸木
集めたる駱駝の陰や馭者昼寝 鷲澤喜美子
雑草に昼寝の風が吹いてここにも人間が余つているんだ 橋本夢道 無禮なる妻抄
雛罌粟や笑みを浮かべて昼寝の子 金堂豊子
雨鬼風鬼夕立晴れを昼寐かな 菅原師竹句集
雲のほか動くものなし昼寝覚 土屋いそみ
雲を追ふ雲を見送る昼寝覚 市瀬元吉
雲白く何に目覚めし昼寝かな 近藤一鴻
雲表の風吹きかはる昼寝覚 手島靖一
雷をさそふ昼寐の鼾かな 子規句集 虚子・碧梧桐選
霊山や昼寐の鼾雲起る 子規句集 虚子・碧梧桐選
露草の瑠璃いちめんの昼寝覚 木村蕪城 一位
青林檎昼寝のちさき掌をはなれ 谷野予志
青空へ昼寝の犀が火をこぼす 坪内稔典
静けさを越えて音あり昼寝覚め 阿部みどり女 『陽炎』
順境や昼寝足うらの分別めき 平井さち子 完流
顔と膝おなじによごれ晝寝せる 篠原梵
顔ばせに念珠をのせて昼寝僧 菅原独去
顔痺れ昼寝終りぬ風の中 斎藤空華 空華句集
風に任す昼寝の詩集余白嬉々 宮津昭彦
風のみち探し当てたる樹下昼寝 平井さち子 鷹日和
風わたる粽の下の晝寝かな 会津八一
風をきくうつゝともなき昼寝ざめ 上村占魚 鮎
風呂水を汲むが仕事の昼寝ざめ 石塚友二 光塵
風庇昼寝も海を潜くくらさ 友岡子郷 遠方
食べこぼし蟻に与へて昼寝人 岩田由美
食器清水に浸し一山の昼寝僧 楠目橙黄子 橙圃
飲食のうしとて昼寝びたりかな 川端茅舎
餘命いくばくもなき晝寝むさぼれり 久保田万太郎 流寓抄以後
骨枯れて腰のなぞへや昼寝父 石塚友二 光塵
高浪にのまれてさめし晝寝かな 久保田万太郎 流寓抄以後
鬚白き竹の翁の昼寝かな 細川加賀 生身魂
魂が身にぶつつかり昼寝覚め 上野泰 佐介
魂にゆりおこされて昼寝覚め 上野泰(1918-73)
魂のもどりし気配昼寝人 中田みづほ
魂の抜けはててゐる昼寝かな 星野立子
魂の昼寝の身去る忍び足 上野泰 佐介
魂を宙にとどめし昼寝かな 成瀬正俊
魂屋根にのつかつてをる昼寝かな 上野泰 佐介
魂棚の見えて淋しき昼寝かな 鬼城
鰺舟の著く日暮まで昼寝かな 癖三酔句集 岡本癖三酔
鳴く鳶に旅をさびしむ昼寝覚 亀井糸游
鵜づかひの昼寝の床や蠅の声 史邦 俳諧撰集「有磯海」
鸚鵡昼寝種本尽きし老学者 香西照雄 素心
麦の青樹の青赫と昼寝さむ 野澤節子 黄 瀬
麦藁を枕に瓜の昼寐かな 赤木格堂
麻酔覚昼寝覚ではなかりけり 高澤良一 鳩信
黄蜀葵昼寝の主まだ覚めず 川崎展宏
黍の雨百姓昼寝むさぼれる 富安風生
黴に堪へぬすみ昼寝の一間かな 河野静雲 閻魔
鼻通る空気のうまき昼寝かな 京極杞陽
鼾さへ枯れ行くごとく昼寝せり 栗生純夫 科野路
龍眼の大樹が守る昼寝人 上野さち子
ひきかけて大鋸そのまゝや午睡衆 原石鼎
ピノキオの鼻長くなる午睡覚め 対馬康子 純情
モリアオガエル午睡の息の見えにけり 金田咲子 全身 以後
一夜庵午睡の枕ありにけり 比叡 野村泊月
不興なる午睡の顔を洗ひけり 西島麦南 人音
北窓を塞ぎて今日の午睡かな 永井荷風
午睡さめて一誦す額の文字かな 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
午睡さめて廊渡りゆく谿深し 比叡 野村泊月
午睡さめて静かに坐る御僧かな 比叡 野村泊月
午睡して妻の背ひろびろとありぬ 高澤良一 さざなみやっこ
午睡して待て僧戻らんと杣が云ふ 比叡 野村泊月
午睡するときロザリオを握りゐる 品川鈴子
午睡せり船の側面塗りしのみ 津田清子 礼 拝
午睡たのしげ乳ぽつちりと釦はづし 中山純子
午睡より覚めしところへ水羊羹 高澤良一 寒暑
午睡夫人不機嫌の手へ釣銭渡す 皆川白陀
午睡後を水母が浮上しつつあり 柿本多映
午睡覚めて水辺の風薫る也 山本洒石
半ば死し半ば午睡の枢密院 筑紫磐井 婆伽梵
大日本帝国その後午睡中 橋本榮治 逆旅
天安門掃きをへおごそかな午睡 竹中宏 句集未収録
小麦粉の庫にて午睡一人ならず 中島斌男
干ふどしへんぽんとして午睡かな 篠原鳳作 海の旅
昼顔の午睡の夢に窓がある 鳴戸奈菜
未草神父午睡の刻過ぎて 下村ひろし
東山と枕並ぶる午睡かな 大谷句佛 我は我
林間学校午睡の鐘の鳴りにけり 吉澤一葎
横文字のごとき午睡のお姉さん 宇多喜代子
橋下に砂利取共の午睡かな 比叡 野村泊月
海鞘食べて午睡六腑の匂ふらむ 高澤良一 ねずみのこまくら
深大に高野もどりの午睡あり 赤松[けい]子 白毫
片輸童女午睡す蝶は翅休め 成瀬桜桃子 風色
病熱の午睡白百合ありて静か 中尾白雨 中尾白雨句集
目覚めなば父惶ろしき午睡かな 原石鼎
繭白し蚕飼疲れの母午睡 瀧澤伊代次
罌粟の盛り午睡の王子紅潮す 仁平勝 花盗人
耳までの涙痕手術後の午睡 品川鈴子
耳よわき子に青杉は午睡の木 宮坂静生 山開
腰もとに斧照る杣の午睡かな 原石鼎
臥座よそに書座のまゝいつ午睡かな 松根東洋城
苔の香や午睡むさぼる杣が眉 原石鼎
薊挿し兵たくましく午睡せり 横山白虹
谷底の杣の午睡の見えて居り 比叡 野村泊月
郭公啼く修士午睡のトラピスト 石原八束 空の渚
郵便夫ら草に鞣さる午睡流域 稲岡巳一郎
ここに岡本太郎のオブジェ三尺寝 田中裕明 櫻姫譚
なるまゝになれと筆すて三尺寝 上村占魚 鮎
一のゴビ二のゴビの間に三尺寝 鳥居おさむ
三尺寝いまさら恰好つけたとて 高澤良一 寒暑
三尺寝マストの影を胸に置き 黛まどか
三尺寝大きな山を引きよせて 黛 執
三尺寝日本海に足向けて 川崎代二
傷つける獣のごとく三尺寝 岡田 貞峰
入口の柱の藤や三尺寝 妻木 松瀬青々
口あけて大工老いたり三尺寝 細谷源二 鐵
委員会裏の荷台の三尺寝 戸恒東人
娘に髪を切らせて夫の三尺寝 町田敏子
捨鐘や江口の猫の三尺寝 鳥居美智子
汽車通る倉庫の前の三尺寝 木村里風子
海峡の風を足裏に三尺寝 中井啓子
深川や腸のはみだす三尺寝 筑紫磐井 花鳥諷詠
瀬渡しの客を待つ間の三尺寝 梶原 宇良
胸中に小さき滝懸け三尺寝 高澤良一 寒暑
胸板とふ眼鏡の置き処三尺寝 小沢きく子
船の影のびしをひろひ三尺寝 中村桂次
読みかけの本のほとりに三尺寝 高澤良一 寒暑
遣りつけぬ仕事たたりて三尺寝 高澤良一 素抱
釣魚大全枕にしたり三尺寝 山口青邨
霊園に用ありて来て三尺寝 北野民夫

以上
by 575fudemakase | 2014-07-20 00:38 | 夏の季語


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by 575fudemakase

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[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

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