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枝豆

枝豆

例句を挙げる。


お袋が泣いて栄坊のお通夜になる青枝豆の莢 橋本夢道 無禮なる妻抄
ころがる枝豆畳に遠き海と山 磯貝碧蹄館
もてなしとなき枝豆の喜ばれ 後藤夜半 底紅
一壷酒のあり枝豆のありにけり 島野汐陽
人生事枝豆青くうだりけり 久保田万太郎 草の丈
付けたりの固き枝豆昼の酒 高澤良一 ぱらりとせ
冴え冴えと枝豆白磁の皿大き 河野多希女
十三夜枝豆醜にしてうまき 木津柳芽 白鷺抄
卓上や狼藉として豆のから 枝豆 正岡子規
口中に飛ばす枝豆いい感じ 高澤良一 素抱
喋らない人が枝豆食べてゐる 木暮陶句郎
大まかに枝豆ゆでる草の宿 奥寺田守
學校に行カズ枝豆賣ル子カナ 枝豆 正岡子規
守武忌枝豆皿に青く盛り 塙志津男
客散りて枝豆の殼なまなまと 小坂順子
川音や夜の枝豆つかみいづ 岩田昌寿
明月ヤ枝豆ノ林酒ノ池 名月 正岡子規
朝市の走り枝豆すぐ売れて 柿島貫之
枝豆がしんから青い獺祭忌 阿部みどり女 『光陰』
枝豆が汗かいて焼酎のおかわり 湯本放石
枝豆とコップ二つを出しておこ 関澄ちとせ
枝豆にみちのくの旅続けたる 鈴鹿野風呂 浜木綿
枝豆に下手碁も二十六夜待 洗耳
枝豆に寒風山の空あをし 高澤良一 寒暑
枝豆に手のよく伸びて聞き上手 小泉旅風
枝豆に無口の口を開きけり 三栖菜穂子
枝豆に牛の汚れの色を見る 松瀬青々
枝豆に藍色の猪口好みけり 長谷川かな女 雨 月
枝豆のあとさき鋏む語りをり 永井龍男
枝豆のすこし硬くて微笑せり 中村路子
枝豆のはじけ緑の夢ひとつ 松田 淑
枝豆の三ツ子のみどり押せば飛ぶ 久保武
枝豆の単細胞で通すなり 岡本卿子
枝豆の山より月の上りけり 会津八一
枝豆の弾けてみっつ里ごこち 増田萌子
枝豆の影濃く闇も濃かりけり 阿部みどり女
枝豆の殻ばかりうき物はなし 石井露月
枝豆の殻積む愚考重ねゐて 水口楠子 『泉汲む』
枝豆の毛の狐色峰をかし 原石鼎
枝豆の産毛を口にして痩せる 大石雄鬼
枝豆の真白き塩に愁眉ひらく 西東三鬼
枝豆の碧玉喉に飛び入りぬ 久米正雄 返り花
枝豆の緑鮮やかずんだ餅 渋谷一男
枝豆の葉の落つる日の千枚田 細見綾子 黄 炎
枝豆の葉は穴だらけ泥だらけ 梶山千鶴子
枝豆の虫噛むだばかりの怒ではあるまい 梅林句屑 喜谷六花
枝豆の豆とばしるや人の顔 星野麦人
枝豆の豆鉄砲や喉仏 矢田挿雲
枝豆の運ばれてくる通夜の席 嶋名栄子
枝豆の青すぎはぐれこころかな 吉田紫乃
枝豆の食ひ腹切らばこぼれ出む 三橋敏雄 眞神
枝豆は喰ひけり月は見ざりけり 枝豆 正岡子規
枝豆は妻のつぶてか妻と酌めば 楠本憲吉
枝豆は紫頭巾酒の名は 後藤比奈夫 めんない千鳥
枝豆は芯まで青し子の未来 村上喜代子 『雪降れ降れ』
枝豆やこんなものにも塩加減 北大路魯山人
枝豆やすぐ雰囲気に馴れる性 池田一歩
枝豆やふれてつめたき青絵皿 猿橋統流子
枝豆やまさらなにを咎めだて 稲垣きくの
枝豆やみんな多弁で大食で 桜田とく子
枝豆やモーゼの戒に拘泥し 西東三鬼
枝豆や三寸飛んで口に入る 正岡子規
枝豆や十枚そろふ手塩皿 山口たま子
枝豆や友は妻子のこと洩らす 村山古郷
枝豆や和尚手づからつまみ食 赤木格堂
枝豆や塩たつぷりと国なまり 飯村弘海
枝豆や夜空に近く座りをり 金子秀子
枝豆や媚びず衒わず痩詩人 富田潮児
枝豆や子欲しと言ふをはばかりて 今村俊三
枝豆や実なき男捨てるべし 柴田佐知子
枝豆や客に灯置かぬ月明り 粟津水棹
枝豆や寺に會する二十人 会津八一
枝豆や山科講がこゝろざし 大谷句佛 我は我
枝豆や手毬の中にオルゴール 藤岡筑邨
枝豆や断ちて忘れし酒の味 野口里井
枝豆や最終便にしろと言ふ 山田弘子 こぶし坂
枝豆や月明かに人の顔 露月句集 石井露月
枝豆や老いて自在な真砂女の句 角川春樹
枝豆や舞子の顔に月上る 高浜虚子
枝豆や芸うすき妓の爪化粧 村上喜己
枝豆や莢噛んで豆ほのかなる 松根東洋城
枝豆や記憶に穴のありしなり 中戸川朝人 星辰
枝豆や詩酒生涯は我になし 本下夕爾
枝豆や酒さめまじく黙りをる 榎本冬一郎
枝豆や雨の厨に届けあり 富安風生
枝豆や食のほそりをまのあたり 長谷川春草
枝豆をうけとるものや渋団扇 芥川龍之介 蕩々帖〔その二〕
枝豆をおせばつぶてと口の中 五十嵐播水
枝豆をおせばつぶてや口の中 五十嵐播水 播水句集
枝豆をけふのたつきにちぎりけり 清原枴童 枴童句集
枝豆をしなやかに食べ福祉論 大浦淑美
枝豆をつまむ幼児と晩酌す 矢島渚男 船のやうに
枝豆をもぎて炊ぎて庵主 星野立子
枝豆をもぎ傍の鉄鍋ヘ 高木晴子 晴子句集
枝豆をもぐは肉声よりさびし 小檜山繁子
枝豆を人待顔にたぶるかな 尾崎紅葉
枝豆を供へて馬の祠かな 安部元気
枝豆を喰へば無月の情あり 高浜虚子
枝豆を喰へば雨月の情あり 高浜虚子
枝豆を夫に背きて硬茄でに 柿本妙子
枝豆を引いて無月の戸にもどる 木村蕪城 一位
枝豆を根こそぎにしぬ佐吉多万人 高澤良一 さざなみやつこ
枝豆を海へ向かって弾き出す 白井春子
枝豆を真っ青にゆで旅疲れ 降籏幸子
枝豆を茹でたき風の吹いてくる 庄子紅子
枝豆を茹でる匂ひでありにけり 菅井たみよ
枝豆を茹でる湯気まで走りなり 高澤良一 素抱
枝豆を茹でゐる妻の夕ごゝろ 山内山彦
枝豆を酒徒と呼ばれてつまめけり 佐藤仙花
枝豆を飛ばし飛び出すフランス語 銀林晴生
枝豆を食うて小鳥に似てきたる 岡崎桂子
枝豆を食ひ静かなる特ダネ記者 広瀬一朗
枝豆を食へばう雨月の情あり 高濱虚子
枝豆ノカラ棄テニ出ル月夜カナ 枝豆 正岡子規
枝豆ノツマメバハヂク仕掛カナ 正岡子規
枝豆ノ月ヨリ先ニ老イニケリ 枝豆 正岡子規
枝豆ヤ三寸飛ンデ口ニ入ル 枝豆 正岡子規
枝豆ヤ俳句ノ才子曹子建 枝豆 正岡子規
枝豆ヤ月ハ絲瓜ノ棚ニ在リ 枝豆 正岡子規
枝豆ヤ病ノ牀ノ晝永シ 枝豆 正岡子規
枝豆ヤ盆ニ載セタル枝ナガラ 枝豆 正岡子規
正妻の外に三名枝豆食ぶ 山崎十生
湯道具を抱へ枝豆選びをり 館岡沙緻
真青に枝豆飯や一つの忌 甲斐田 久子
芋ヲ喰ハヌ枝豆好ノ上戸カナ 芋 正岡子規
話ながら枝豆をくふあせり哉 枝豆 正岡子規
青茹での枝豆かへらざる齢 榎本冬一郎


以上


by 575fudemakase | 2014-09-18 00:45 | 秋の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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