炭焼
炭焼
例句を挙げる。
きのこ図鑑蘭図鑑置き炭を焼く 茨木和生 野迫川
一年の寺の維持費の炭を焼く 西沢破風
冬海へしきりに炭を焼きにけり 小杉余子 余子句選
奥祖谷は阿波の西蔵炭を焼く 小山白楢
妨げず妨げられず炭を焼く 茨木和生 野迫川
展覧の備長炭を焼く煙 坂本 丘川
山すこし片附けるとて炭を焼く 後藤比奈夫
山そこで落ちこんでゐて炭を焼く 藤後左右
山寺の僧の生計の炭を焼く 瀬在苹果
年三日余して宇陀や炭を焼く 森澄雄
愚の如く魯の如き僧炭を焼く 能仁鹿村
楢櫟樫椎炭に焼かれけり 尾崎迷堂 孤輪
炭がまや隣の人が焼に行く 内藤丈草
炭に焼く柞(ははそ)も花の木陰かな 酒堂 俳諧撰集「藤の実」
炭に焼く柞も花の木陰かな 浜田酒堂
炭を焼くたゞそれのみのたつきかな 和田南星
炭を焼くほかにたつきのすべ知らず 小森山風郎
炭を焼く山が冷え込むまへの竈 高澤良一 寒暑
炭を焼く山のうしろは土佐の国 山岡酔花
炭を焼く煙いちにち梅林へ 宮田正和
炭を焼く男の嚏山をとぶ 只野柯舟
炭を焼く長き煙の元にあり 中村草田男
狐罠かけもし炭も焼けるかな 林夜詩桜
白炭や焼かぬ昔の雪の枝 忠知
眦に傷ある男炭を焼く 森田峠
神峯山寺鳥居のうちに炭を焼く 大橋櫻坡子 雨月
竜神の湯への山々炭を焼く 森田峠 避暑散歩
能勢街道たつた一人で炭を焼く 氷川絢子
薄雪の山に陽さすや炭を焼く 大谷句佛 我は我
貧乏も底のつきたる炭を焼く 平松竃馬
青空はどこへも逃げぬ炭を焼く 平畑静塔
おかき干して炭焼の名は源之丞 川崎展宏
のぞかれし小屋を炭焼いたく恥ぢ 戸田銀汀
ラムプ消す星か炭焼く峯の灯か 及川貞 夕焼
人の居る炭焼小屋をのぞきけり 富安風生
人間をもっとも怖る炭焼夫 右城暮石 上下
初仕事らしき炭焼き煙りかな 井尾望東
前山の炭焼煙ひろがらず 小路紫峽
啓蟄の炭焼が妻みごもれり 西島麦南 人音
寄りゆけば炭焼く人がひとりゐる 山口草堂
山国は炭焼く焔鉄路まで 辰巳秋冬
山見ては風見ては炭焼きにけり 原田照夫
峡盡きて炭焼く峯の空澄めり 及川貞 夕焼
復員のあと炭焼を続け来し 藤田美智子
河鹿鳴く炭焼小屋の夜明哉 寺田寅彦
深山に炭焼き暮るるひとりかな 飯田蛇笏 椿花集
湯のけむり炭焼くけむり無事故村 香西照雄 素心
炭木積み上げて風除け炭焼夫 後藤青峙
炭焼いて子を学校にやりにけり 柑子句集 籾山柑子
炭焼いて都知らずに老いにけり 佐々木あきら
炭焼が兎の罠を掛けに行く 滝沢伊代次
炭焼きし石組もまた廃墟たり 山口誓子
炭焼きし跡に焦げたる竹箒 瀧澤伊代次
炭焼きて孤りが年を惜しまざる 飯田蛇笏 椿花集
炭焼きのともして障子金にせり 大野林火
炭焼きの七つ道具に注連飾る 谷本 圭司
炭焼きの小屋に白粥ふつふつと 辻岡紀川
炭焼きは孤立無援に煙あぐ 末近国成
炭焼くや湯気揚げ椎肥熟しつつ 香西照雄 素心
炭焼くを業とし狭き額汚す 津田清子 礼 拝
炭焼にかへると草鞋きつく緊む 栗生純夫 科野路
炭焼に慣れて餌あさる牝鹿かな 雉子郎句集 石島雉子郎
炭焼に昼餉届けて共にせり 太田土男
炭焼に飼はれて犬の煤け貌 西村しげ子
炭焼の住める山家や緋鯉飼ふ 根岸善雄
炭焼の労に腕貸す棒秤 百合山羽公
炭焼の夜食喰ふらん月夜影 車庸 俳諧撰集「藤の実」
炭焼の女の小さき掛鏡 赤木 範子
炭焼の妻のちひさき鏡かな 船山
炭焼の小屋に白粥ふつふつと 辻岡紀川
炭焼の小屋の柱の懸鏡 清崎敏郎
炭焼の木の混める山遺りしか 高澤良一 燕音
炭焼の淋しさ甕に水充たし 原田青児
炭焼の炭俵(すご)に伏せある湯呑かな 宮城きよなみ
炭焼の芹摘みに来る那須野かな 西本一都 景色
炭焼の貌の冬ざれ岩よりも 金子兜太
炭焼の顔洗ひ居る流かな 内藤鳴雪
炭焼も神を恐るゝ夜長かな 前田普羅 春寒浅間山
炭焼や朧の清水鼻を見る 榎本其角
炭焼を捨てる若さは既になく 目黒一栄
炭焼夫消えて煙の定まれり 田中照子
狐鳴く山を炭焼下り来る 金子三郎
磯曲にも蜑が炭焼くけむり立つ 佐野まもる 海郷
祖父越えて来しかの山も炭焼くか 高濱年尾 年尾句集
緑陰に炭焼く杣の仮眠小屋 谷法幸
老しづかおのが炭焼く音の中 皆吉爽雨
茶炭焼く見せ窯ひとつ時雨れけり 手塚美佐 昔の香
金縷梅や杣炭焼は祭顔 前田普羅 飛騨紬
鳶啼くや炭焼くけむり樹海より 渡邊水巴 富士
以上
例句を挙げる。
きのこ図鑑蘭図鑑置き炭を焼く 茨木和生 野迫川
一年の寺の維持費の炭を焼く 西沢破風
冬海へしきりに炭を焼きにけり 小杉余子 余子句選
奥祖谷は阿波の西蔵炭を焼く 小山白楢
妨げず妨げられず炭を焼く 茨木和生 野迫川
展覧の備長炭を焼く煙 坂本 丘川
山すこし片附けるとて炭を焼く 後藤比奈夫
山そこで落ちこんでゐて炭を焼く 藤後左右
山寺の僧の生計の炭を焼く 瀬在苹果
年三日余して宇陀や炭を焼く 森澄雄
愚の如く魯の如き僧炭を焼く 能仁鹿村
楢櫟樫椎炭に焼かれけり 尾崎迷堂 孤輪
炭がまや隣の人が焼に行く 内藤丈草
炭に焼く柞(ははそ)も花の木陰かな 酒堂 俳諧撰集「藤の実」
炭に焼く柞も花の木陰かな 浜田酒堂
炭を焼くたゞそれのみのたつきかな 和田南星
炭を焼くほかにたつきのすべ知らず 小森山風郎
炭を焼く山が冷え込むまへの竈 高澤良一 寒暑
炭を焼く山のうしろは土佐の国 山岡酔花
炭を焼く煙いちにち梅林へ 宮田正和
炭を焼く男の嚏山をとぶ 只野柯舟
炭を焼く長き煙の元にあり 中村草田男
狐罠かけもし炭も焼けるかな 林夜詩桜
白炭や焼かぬ昔の雪の枝 忠知
眦に傷ある男炭を焼く 森田峠
神峯山寺鳥居のうちに炭を焼く 大橋櫻坡子 雨月
竜神の湯への山々炭を焼く 森田峠 避暑散歩
能勢街道たつた一人で炭を焼く 氷川絢子
薄雪の山に陽さすや炭を焼く 大谷句佛 我は我
貧乏も底のつきたる炭を焼く 平松竃馬
青空はどこへも逃げぬ炭を焼く 平畑静塔
おかき干して炭焼の名は源之丞 川崎展宏
のぞかれし小屋を炭焼いたく恥ぢ 戸田銀汀
ラムプ消す星か炭焼く峯の灯か 及川貞 夕焼
人の居る炭焼小屋をのぞきけり 富安風生
人間をもっとも怖る炭焼夫 右城暮石 上下
初仕事らしき炭焼き煙りかな 井尾望東
前山の炭焼煙ひろがらず 小路紫峽
啓蟄の炭焼が妻みごもれり 西島麦南 人音
寄りゆけば炭焼く人がひとりゐる 山口草堂
山国は炭焼く焔鉄路まで 辰巳秋冬
山見ては風見ては炭焼きにけり 原田照夫
峡盡きて炭焼く峯の空澄めり 及川貞 夕焼
復員のあと炭焼を続け来し 藤田美智子
河鹿鳴く炭焼小屋の夜明哉 寺田寅彦
深山に炭焼き暮るるひとりかな 飯田蛇笏 椿花集
湯のけむり炭焼くけむり無事故村 香西照雄 素心
炭木積み上げて風除け炭焼夫 後藤青峙
炭焼いて子を学校にやりにけり 柑子句集 籾山柑子
炭焼いて都知らずに老いにけり 佐々木あきら
炭焼が兎の罠を掛けに行く 滝沢伊代次
炭焼きし石組もまた廃墟たり 山口誓子
炭焼きし跡に焦げたる竹箒 瀧澤伊代次
炭焼きて孤りが年を惜しまざる 飯田蛇笏 椿花集
炭焼きのともして障子金にせり 大野林火
炭焼きの七つ道具に注連飾る 谷本 圭司
炭焼きの小屋に白粥ふつふつと 辻岡紀川
炭焼きは孤立無援に煙あぐ 末近国成
炭焼くや湯気揚げ椎肥熟しつつ 香西照雄 素心
炭焼くを業とし狭き額汚す 津田清子 礼 拝
炭焼にかへると草鞋きつく緊む 栗生純夫 科野路
炭焼に慣れて餌あさる牝鹿かな 雉子郎句集 石島雉子郎
炭焼に昼餉届けて共にせり 太田土男
炭焼に飼はれて犬の煤け貌 西村しげ子
炭焼の住める山家や緋鯉飼ふ 根岸善雄
炭焼の労に腕貸す棒秤 百合山羽公
炭焼の夜食喰ふらん月夜影 車庸 俳諧撰集「藤の実」
炭焼の女の小さき掛鏡 赤木 範子
炭焼の妻のちひさき鏡かな 船山
炭焼の小屋に白粥ふつふつと 辻岡紀川
炭焼の小屋の柱の懸鏡 清崎敏郎
炭焼の木の混める山遺りしか 高澤良一 燕音
炭焼の淋しさ甕に水充たし 原田青児
炭焼の炭俵(すご)に伏せある湯呑かな 宮城きよなみ
炭焼の芹摘みに来る那須野かな 西本一都 景色
炭焼の貌の冬ざれ岩よりも 金子兜太
炭焼の顔洗ひ居る流かな 内藤鳴雪
炭焼も神を恐るゝ夜長かな 前田普羅 春寒浅間山
炭焼や朧の清水鼻を見る 榎本其角
炭焼を捨てる若さは既になく 目黒一栄
炭焼夫消えて煙の定まれり 田中照子
狐鳴く山を炭焼下り来る 金子三郎
磯曲にも蜑が炭焼くけむり立つ 佐野まもる 海郷
祖父越えて来しかの山も炭焼くか 高濱年尾 年尾句集
緑陰に炭焼く杣の仮眠小屋 谷法幸
老しづかおのが炭焼く音の中 皆吉爽雨
茶炭焼く見せ窯ひとつ時雨れけり 手塚美佐 昔の香
金縷梅や杣炭焼は祭顔 前田普羅 飛騨紬
鳶啼くや炭焼くけむり樹海より 渡邊水巴 富士
以上
by 575fudemakase
| 2014-12-30 00:02
| 冬の季語
俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase

S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 | 31 |
カテゴリ
全体無季
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
ブログ
自作j
自作y
未分類
以前の記事
2023年 04月2023年 03月
2023年 02月
more...
フォロー中のブログ
ふらんす堂編集日記 By...魚屋三代目日記
My style
メモ帳
▽ある季語の例句を調べる▽
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
検索
タグ
お最新の記事
黒船来航 と 小柴港 |
at 2023-04-23 06:15 |
童子主宰・同人作品あてずっぽ.. |
at 2023-04-20 21:46 |
「詳細」秋の生活の例句 in.. |
at 2023-04-20 10:37 |
「詳細」新年の生活の例句 i.. |
at 2023-04-20 07:58 |
「詳細」新年の行事の例句 i.. |
at 2023-04-15 06:26 |
「詳細」新年の時候の例句 i.. |
at 2023-04-15 01:42 |
「詳細」新年の植物の例句 i.. |
at 2023-04-14 06:36 |
「詳細」新年の動物の例句 i.. |
at 2023-04-14 05:53 |
「詳細」新年の天文の例句 i.. |
at 2023-04-14 02:20 |
「詳細」新年の地理の例句 i.. |
at 2023-04-14 00:30 |
「詳細」秋の植物の例句 in.. |
at 2023-04-13 16:00 |
「詳細」秋の天文の例句 in.. |
at 2023-04-06 05:09 |
「詳細」秋の動物の例句 in.. |
at 2023-04-05 16:32 |
「詳細」秋の時候の例句 in.. |
at 2023-04-02 09:27 |
「詳細」秋の行事の例句 in.. |
at 2023-04-01 17:52 |
「詳細」秋の地理の例句 in.. |
at 2023-04-01 17:46 |
黛執 全句集 角川書店 (解.. |
at 2023-03-31 14:40 |
黛執 全句集 を読んで (改訂) |
at 2023-03-31 06:29 |
黛執 全句集 を読んで (高.. |
at 2023-03-27 14:06 |
黛執 全句集 を読んで (高.. |
at 2023-03-27 14:06 |