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風鈴

風鈴

例句を挙げる。

あめつちのさびしさ風鈴売通る 加倉井秋を 『隠愛』
ありたけの風鈴を吊り草田男忌 増成栗人
いち早く風鈴の知る山雨かな 南礼子
おけさ風鈴軒の高さに海見えて 角川照子
おんこの実ここに受洗の三木露風 鈴木しげを
かたむきて風鈴の鳴りつづきをり 上野泰 佐介
くろがねの風鈴納む訃報急 青木重行
くろ~と風鈴鳴りぬ胸のうち 萩原麦草 麦嵐
こゝだけに風少しあり風鈴屋 松木すゝむ
たまゆらの風を風鈴見逃さず 深町まさこ
ほととぎす風鈴はづして待つ夜かな 尚白母 俳諧撰集玉藻集
またぞろの風鈴守となりにけり 山地春眠子
ま夜中の風鈴が鳴るおそろしさ 萩原麦草 麦嵐
みな海へ行き風鈴のよく響く 町山直由
めぐりあふ書に似てハッと風鈴は 高澤良一 寒暑
もうすぐ女でなくなる風鈴の音澄めり 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
よき宵であり風鈴の江戸切子 増成栗人
グラビアの風鈴に耳すましけり 高澤良一 素抱
一ト夏を越す風鈴の音と聞けり 高澤良一 素抱
一葉家の模型つつぬけ遠風鈴 平井さち子 鷹日和
万緑になじむ風鈴昼も夜も 飯田蛇笏 椿花集
並び鳴るすこし遅れて貝風鈴 猪俣千代子 堆 朱
乳児目覚めをり風鈴の音の中 長田等
予後よきを聞きし日よりの鉄風鈴 高澤良一 ねずみのこまくら
亡き人の振るよ夜明けの風鈴は 殿村菟絲子 『樹下』
仕事人間止めて風鈴吊る家に 高澤良一 宿好
仮吊の風鈴しげく鳴りにけり 中村汀女
何しても中途半端に軒風鈴 高澤良一 随笑
兄の吊る母の風鈴鳴りにけり 黒田杏子 花下草上
六道の辻どこやらで風鈴鳴る 茂里正治
冷えて鳴る鉄風鈴ややみ市跡 大木あまり 山の夢
南部鉄風鈴その名に羞じぬ音を 高澤良一 素抱
南部風鈴鳴らして買うて旅の荷に 清水寥人
原爆に残りし町に軒風鈴 松崎鉄之介
古りてなほ鳴る風鈴を愛すなり 吉田露峯
叱られてゐて風鈴を聞きいたり 鈴木鈴風
吊したるより風鈴のこと忘れ 片山由美子 風待月
吊り古りし風鈴に音戻りけり 岸田稚魚
売れ残る風鈴の尾の落ちつかず 田中政子
夏足袋にアイロン風鈴に耳貸し 鈴木真砂女 夕螢
夜半にして風鈴鳴りぬ貧漁村 斎藤 玄
夜風くる風鈴吾子のつくろひもの 中山純子 沙羅
夢なりし貝風鈴の貝の音 神尾久美子 桐の木以後
大雪や風鈴鳴りつ暮れてゐし 渡邊水巴
天の邪鬼夜半の風鈴玩ぶ 相生垣瓜人 明治草抄
妻を死なする風鈴を吊りにけり 齋藤玄 『玄』
寒中の風鈴が鳴る四温かな 飯田蛇笏 春蘭
小波や芽柳凪ぎし余り風 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
山ざとに風鈴きけばさびしもよ 室生犀星 犀星発句集
山中の風鈴白き尾を垂らす 館岡沙緻
川風も風鈴の音も通る部屋 町春草
店仕舞の声々風鈴鳴り揃ふ 香西照雄 素心
意識あはれその風鈴の澄むことも 林原耒井 蜩
打払ふ紙魚かげもなし松の風 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
打水や檜葉そよ~と後れ風 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
新婚の新居風鈴すでになる 及川貞 夕焼
新築の風鈴吊りて住みはじむ 池田博子
曲るまで風鈴売と歩きけり 喜納とし子
書庫裏はさびし風鈴草に雨 田村了咲
月光ほろほろ風鈴に戯れ 荻原井泉水(1884-1976)
朝のまの街のしづけさ風鈴売 富田木歩
柔和なる眼が風鈴の音を追ひぬ 河野静雲 閻魔
椎のかぜ風鈴ひとつ富めるのみ 中尾白雨 中尾白雨句集
業苦呼起す未明の風鈴は 石田波郷
橋たもと風鈴売りの拭ふ汗 今泉貞鳳
檐に鳴る風鈴もなし病むなかれ 林原耒井 蜩
母の忌のはゝの風鈴吊れば鳴る 松尾ふみを
母の忌の風鈴と夜を更かしけり 久保田民三
母を死なする風鈴を吊りにけり 齋藤玄 『玄』
江の島の風連れて来し貝風鈴 榎本幸一郎
江戸風鈴わが白息に生れけり 町田しげき
江戸風鈴炎の中に生れけり 村上洋子
江戸風鈴耳聴えねど吊りにけり 羽田貞雉
泣き面のひとり来て去る駅風鈴 文挟夫佐恵 雨 月
海ねぶるには風鈴の舌短し 栗生純夫 科野路
海を恋ふ貝風鈴の鳴りやまず 高橋悦男
海楼に鳴る風鈴や書信せん 尾崎迷堂 孤輪
海風に風鈴揃ひ鳴る駅舎 茂里正治
渡さるるとき風鈴の鳴りにけり 栗島 弘
湖に沿ひきらきらと来る風鈴売 中山純子
潮鳴りや貝の風鈴響き合ふ 吉原文音
灯ともせば簀の外くらし風鈴売 木歩句集 富田木歩
焼け石に水の風鈴鳴りにけり 高澤良一 寒暑
煮えきらぬ風鈴の音とつぶやけり 高澤良一 随笑
熱の午後破れ風鈴も押し黙る 石川桂郎 含羞
瑞葦に風鈴吊りて棲家とす 竹下しづの女 [はやて]
病むわれに風鈴の音恙なし 城木タネ女
病室の竹の風鈴鳴りにけり 今井杏太郎
病篤き人に風鈴はづしけり 高橋淡路女 梶の葉
病閑に風鈴はあり千種あり 阿部みどり女
的礫や風鈴に来る葦の風 竹下しづの女句文集 昭和十一年
直江津の西は曇りの刈田風 鈴木花於
眠りよりさめし如くに落葉風 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
秋近き風鈴となりねむられぬ 三橋鷹女
稿擱けば風鈴話しかけて来し 佐伯哲草
空しきベッド風鈴時に鳴ることあり 林原耒井 蜩
笠松の笠の端見ゆる風鈴よ 尾崎迷堂 孤輪
箱から出す風鈴の尾をかばひつつ 館岡沙緻
節電や掠れて鳴れる軒風鈴 高澤良一 素抱
経あぐる僧に風鈴鳴りにけり 山本 孟辰
緘黙児と対す風鈴これに応ふ 樋笠文
耳遠き母風鈴を見てをりぬ 那須淳男
腕の中にのけぞり吾子の風鈴もとむ 篠原梵
船宿の忘れ風鈴潮じめり 石川文子
蔵座敷亡父の風鈴あり山も 町田しげき
藤長し垂れ端はねてたはれ風 鈴木花蓑句集
蚊いぶして一匹もゐず夜の風 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
蟻の葬列ゆけり風鈴仏藻花 千代田葛彦 旅人木
行きちがふ汐の香夜の香風鈴売 鳥居美智子
触れてみて江戸風鈴の音色かな 稲畑汀子
貝殻の風鈴石の家に吊る 中山純子 沙 羅以後
起き抜けのこのさびしさや軒風鈴 石川文子
路地奥に忘れ風鈴子規庵址 奈良文夫
軒ふかしこの風鈴を吊りしより 竹下しづの女句文集 昭和十一年
軒風鈴ついついこんなことまで書く 高澤良一 ぱらりとせ
軒風鈴風のいふこときかぬなり 高澤良一 素抱
逢へぬ夜の風鈴しげく鳴ることよ 中村苑子
過敏なる風鈴ありて夫婦の夜 鷹羽狩行
避暑に来て貝風鈴をつくりけり 冬葉第一句集 吉田冬葉
酌むも車座礦夫長屋の風鈴よ 小林康治 玄霜
鉄壁の心の隙に風鈴鳴る 加藤楸邨
鉄風鈴いままで睡りいま覚むる 村越化石
鉄風鈴山風ばかりうけて鳴る 村越化石
鉄風鈴鳴りぬ暮天にまぎれなく 村越化石 山國抄
長短や風鈴の声梅雨の音 百合山羽公 寒雁
隠棲に江戸風鈴のにぎやかさ 星野石雀
隧道に風鈴売の入りにけり 菅原鬨也
風かほ(薫)れ風鈴の銘(めい)も小倉山 斯波園女
風連れて風鈴売りが角曲る 比田井 耕
風鈴があればかなしき時あらん 細見綾子
風鈴が夜どほし鳴りて旅すずし 柴田白葉女 遠い橋
風鈴が残りねえやが入替る 仁平勝 東京物語
風鈴が絶ゆれば月の薄れけり 林原耒井 蜩
風鈴と仏花が紅き母の部屋 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
風鈴にあつまる風の見ゆるかな 吉田霜月
風鈴にうつりて小さき庵かな 龍胆 長谷川かな女
風鈴にきのふとすぎぬ今日と過ぎ 阿部みどり女
風鈴にとりとめもなき思ひかな 西村和子 夏帽子
風鈴にどこへも行かず暮しけり 高橋淡路女 淡路女百句
風鈴にほ句問答もあきにけり 河野静雲 閻魔
風鈴に何処へも行かず暮しけり 高橋淡路女 梶の葉
風鈴に余りある風面食らふ 高澤良一 素抱
風鈴に借浴衣して母の家 阿部みどり女 笹鳴
風鈴に吊る惜命の波郷の句 冨田みのる
風鈴に四万六千日の風 多田裕計
風鈴に夜の雨粒のつきそめし 藺草慶子
風鈴に大きな月のかゝりけり 高浜虚子
風鈴に尾をつけ箪笥に風入るる 菖蒲あや あ や
風鈴に慰められてゐるやうな 清水基吉
風鈴に或ひは触れて浴後人 阿部みどり女 笹鳴
風鈴に月見草ありそれでよし 高木晴子 晴居
風鈴に流るる霧の暁け切らず 木村蕪城 寒泉
風鈴に白波寄せてゐたりけり 大串章 百鳥
風鈴に相黙し「時」純粋なり 竹下しづの女句文集 昭和二十五年
風鈴に荒ぶる神ののりうつり 飴山實 『花浴び』以後
風鈴に起きて寝ざめのよき子かな 高橋淡路女 梶の葉
風鈴に鍋釜置きて二階窓 阿部みどり女 笹鳴
風鈴に閉ぢたる眼とも静かなり 増田龍雨 龍雨句集
風鈴に青葦あをき穂を孕む 竹下しづの女 [はやて]
風鈴に風のすぐ来る路地暮し 菖蒲あや あ や
風鈴に風月清くありにけり 野村喜舟 小石川
風鈴のうちがわ荒れてゆく月日 中西ひろ美
風鈴のかなたの闇の耕地かな 柴田白葉女 遠い橋
風鈴のかなた世に亡き友が見ゆ(鈴木雹吉澤島美世子追悼句会) 上村占魚 『方眼』
風鈴のくろがねの音陶の音 大橋敦子 手 鞠
風鈴のそれからそれと鳴ることよ 上村占魚 鮎
風鈴のそれきり鳴らず句の成らず 郡山とし子
風鈴のただ働きの労おもふ 高澤良一 寒暑
風鈴のちらかる音を掃き出せり 鷹羽狩行 遠岸
風鈴のつひにかなしき音をつたへ 久保田万太郎 流寓抄以後
風鈴のときどき人を呼ぶやうに 折井紀衣
風鈴のならねばさびしなれば憂し 赤星水竹居
風鈴のはげしく鳴れる門火かな 岸本尚毅 選集「氷」
風鈴のひとり纏へる微涼はも 相生垣瓜人 明治草抄
風鈴のふたつながらの音なりぬ 細川加賀 『玉虫』以後
風鈴のほどよく鳴る日墨を磨る 八木 實
風鈴のみな鳴るなかを通りけり 丸山しげる
風鈴のむせび鳴りして夜半さびし 原石鼎
風鈴のもつるるほどに涼しけれ 中村汀女
風鈴のもとに静かに居給へり 高濱年尾 年尾句集
風鈴のよき音に一夜僧を泊む 宮武寒々 朱卓
風鈴のわれにかへりし音一つ 轡田進
風鈴の一つ買はれて音淋し 島村元句集
風鈴の一揆の風が比叡より 古舘曹人 砂の音
風鈴の一鳴りに風絶えにけり 東洋城千句
風鈴の下にけふわれー布衣たり 富安風生
風鈴の下につながれ犬不興 後藤夜半 底紅
風鈴の下迥かなる沖つ浪 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
風鈴の二ッ一ッの音となる 峰山 清
風鈴の処に風のありにけり 藤田耕雪
風鈴の割れる音までうつくしき 谷口摩耶
風鈴の包み小指にさげ戻る 木田千女
風鈴の古りし光蔭吾が歴(へ)たり 竹下しづの女句文集 昭和二十四年
風鈴の古糸一縷震災忌 百合山羽公 寒雁
風鈴の咫尺に都会動くなり 山本歩禅
風鈴の四萬六千日の音 久保田万太郎 流寓抄以後
風鈴の垣根涼しく曲りけり 阿部みどり女 笹鳴
風鈴の夜陰に鳴りて半夏かな 飯田蛇笏 春蘭
風鈴の如き夫婦となりにけり しかい良通
風鈴の少し慌てて鳴りにけり 高澤良一 随笑
風鈴の広長舌を聞き遣るべし 高澤良一 宿好
風鈴の引き込む風の裡にをり 高澤良一 素抱
風鈴の忘れられゐて鳴りにけり 岸風三楼 往来
風鈴の手持ち無沙汰といふ風情 高澤良一 寒暑
風鈴の枯らしてしまふ廂かな 齋藤愼爾
風鈴の母亡き壁にひびきけり 今瀬剛一
風鈴の泣く夜農婦ら血を休む 佐川広治
風鈴の短き舌の古はがき 山本歩禅
風鈴の短冊の句が賢すぎ 後藤比奈夫
風鈴の空け荒星ばかりかな 芝不器男
風鈴の空の続きの加賀のくに 森功子
風鈴の空は荒星ばかりかな 芝不器男(1903-30)
風鈴の空打ときに見せにけり 高澤良一 素抱
風鈴の舌ちぎれんと鳴りしきる 長谷川櫂 蓬莱
風鈴の舌に乾きし風当たる 柴田奈美
風鈴の舌に書き添ふ蛇笏の句 青木重行
風鈴の舌のまはりのよかりけり 宮坂静生 春の鹿
風鈴の舌ひら~とまつりかな 久保田万太郎 流寓抄以後
風鈴の舌をおさへてはづしけり 川崎展宏
風鈴の赤き舌ひるがへりけり 久保田万太郎 流寓抄以後
風鈴の転がりながら鳴りにけり 須川洋子
風鈴の遠音に似たり甲斐地酒 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
風鈴の錆にはあらず青かつし 上野泰 佐介
風鈴の闇に原爆ドーム浮く 山本満義
風鈴の闇を感じて鳴りにけり 仙田洋子 橋のあなたに
風鈴の雨の音色となりにけり 奥田紫汀
風鈴の音いろは胸の辺をめぐり 松村蒼石 雪
風鈴の音が眼帯にひびくのよ 三橋鷹女(1899-1972)
風鈴の音ちぎれつつ雨となる 金子 浩子
風鈴の音にある余生愉しめり 渡辺宇免江
風鈴の音にたつなみの咲きにけり 増田龍雨 龍雨句集
風鈴の音には容喙せぬつもり 後藤夜半 底紅
風鈴の音に目つむり熱はかる 小坂みき子
風鈴の音の一つを分かち買ふ 飯島正人
風鈴の音の中なる夕ごころ 後藤比奈夫 金泥
風鈴の音の浚はれてゆくときも 後藤夜半 底紅
風鈴の音を消す風の夜空覗ふ 原田種茅 径
風鈴の音色を真似て骨休め 高澤良一 寒暑
風鈴の音色乱打に変りけり 高澤良一 寒暑
風鈴の音色気付かぬ日の哀し 今泉貞鳳
風鈴の音色美し留守の家 進藤 紫
風鈴の風つよければ吃りけり 岸風三楼 往来
風鈴の風に亡き人来てをりぬ つじ加代子
風鈴の風を待ちたる机かな 角川春樹
風鈴の風虚無僧が連れ去りぬ 大谷博光
風鈴の鳴らねば淋し鳴れば憂し 赤星水竹居
風鈴の鳴りまつはるや思ひごと 高橋淡路女 梶の葉
風鈴の鳴るに間のある南部郷 佐川広治
風鈴の鳴る一瞬の風を見る 増山至風
風鈴の鳴る家猫の多くして 岸本尚毅 舜
風鈴の鳴る父の音に母の音に 西浦一滴
風鈴はひとり遊べり夜道へ出て 川崎展宏
風鈴は優し機械と流れ作業 平畑静塔
風鈴は北上川の風に吊れ 大峯あきら 宇宙塵
風鈴は鳴りぬ燈籠は廻りけり 青木月兎
風鈴む音をば風の擾すなり 相生垣瓜人 明治草抄
風鈴もらふすぐに鳴らして二度三度 及川 貞
風鈴も暮れて了ひぬ暮れ果てぬ 石塚友二
風鈴も秋立つ音となりにけり 高橋淡路女 梶の葉
風鈴も錆びたり柿も色づけり 相生垣瓜人 明治草抄
風鈴も鳴り難くしてぢりぢりす 相生垣瓜人 明治草抄
風鈴やいそぎしりぞく過去ひとつ 赤松[ケイ]子
風鈴やいつも跼みて亡母優し 楠本憲吉
風鈴やかたづきすぎし身のまはり 塚本 久子
風鈴やがんじがらめに郁子の蔓 石田あき子 見舞籠
風鈴やさして来りしあふるき日 久保田万太郎 流寓抄以後
風鈴やすでに古典のたけくらべ 山岸 治子
風鈴やとかく話の横にそれ 鈴木真砂女 生簀籠
風鈴やとばし読みして虚子句集 菅原鬨也
風鈴やひとりに適ふ路地暮し 菖蒲あや
風鈴やめつむりておもふひととの距離 加藤楸邨
風鈴やわが家へおろす天津風 野村喜舟 小石川
風鈴やカレーつくるに刻かけて 鈴木真砂女 夕螢
風鈴や一と*かせまじる甕のぞき 猿橋統流子
風鈴や一と泣きしたる児の機嫌 高橋淡路女 梶の葉
風鈴や一夜嵐に音を絶し 野村喜舟 小石川
風鈴や一座句作に静まれば 阿部みどり女 笹鳴
風鈴や一徹が身を縛しをり 馬場移公子
風鈴や二階住みなる風通し 遠藤 はつ
風鈴や二階借りして若夫婦 吉岡 秋青
風鈴や今年は父にまだ逢はず 斉藤夏風
風鈴や余命とあらば愉しまむ 鈴木真砂女 夕螢
風鈴や借るべく決めし漁師の間 阿部みどり女 笹鳴
風鈴や反り乾きたる染の型 ふけとしこ 鎌の刃
風鈴や古典ほろぶる劫ぞなき 竹下しづの女 [はやて]
風鈴や古釘多き住居なり 島村元句集
風鈴や哀しき時は哀しき音 坂本霞城
風鈴や唐黍よりの風荒らし 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
風鈴や在家の尼の昼の酒 大木あまり 火球
風鈴や夕風立ちし人通り 青峰集 島田青峰
風鈴や天駆け巡りくる風に 長谷川櫂 虚空
風鈴や夫を待つ夜と待たぬ夜と 市ヶ谷洋子
風鈴や奥庭見えて風の樹々 柑子句集 籾山柑子
風鈴や妹が秀句を小短冊 竹冷句鈔 角田竹冷
風鈴や妻には妻のまなびごと 西本一都
風鈴や家新しき木の匂ひ 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
風鈴や川柳を詠む湯女の紐 西本一都
風鈴や揚屋格子の灯昏きに 大谷句佛 我は我
風鈴や揺れて富士山見え隠れ 五島エミ
風鈴や暑き枕を裏返す 田川飛旅子 花文字
風鈴や暗闇がよく見える人 岸本尚毅 舜
風鈴や松の籟に寺存す 前田普羅
風鈴や枕に伏してしくしく涕く 鈴木しづ子
風鈴や母屋浄房と音を分つ 島村元句集
風鈴や母探しものばかりして 鈴木しげを
風鈴や水面に残る風のあと 水谷砕壺
風鈴や泣く子なだむに医師おどけ 川村紫陽
風鈴や父耳遠く病み給ふ 高田風人子
風鈴や生涯妻の国なまり 栗田九霄子
風鈴や目覚めてけふのくらしあり 鈴木真砂女
風鈴や硯の海に映りつゝ 鈴木花蓑句集
風鈴や祈りのあとのしづけさに 澤村昭代
風鈴や肌さら~と病よき 阿部みどり女 笹鳴
風鈴や脱ぎ散らしたる衣さめたり 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
風鈴や花にはつらき風ながら 蕪 村
風鈴や草匂ふほどに水きけり 木歩句集 富田木歩
風鈴や見馴れたれども淡路島 山本梅史
風鈴や話に嘘の見えてをり 西嶋明美
風鈴や誰に気兼のなき暮し 西岡つい女
風鈴や遠くゐて我も弟子の数 碧雲居句集 大谷碧雲居
風鈴や選句に占めし梯子段 渡辺水巴 白日
風鈴や雨さらさらと稲の葉に 岸本尚毅 鶏頭
風鈴や青き空から風吹いて 長谷川櫂 蓬莱
風鈴や静かに灼くる能舞台 加古宗也
風鈴や風おもいだすたびに鳴る 勝村茂美
風鈴や風に死貌うかびたる 仙田洋子 橋のあなたに
風鈴や風強ければ音のと切れ 小杉余子 余子句選
風鈴をしまふは淋し仕舞はぬも 片山由美子(1952-)
風鈴をつとはずしけり通夜の客 赤松一鶯
風鈴をつるす忽ち顔一つ 小池文子 巴里蕭条
風鈴をはづすはげしき川風に 黒田杏子 花下草上
風鈴をもらひしまゝに吊しけり 阿部みどり女 笹鳴
風鈴を人が鳴らしてゐたる音 後藤夜半 翠黛
風鈴を作りし人の送り状 後藤夜半 底紅
風鈴を吊り明星を吊つてあり 上野泰 佐介
風鈴を吊るとたちまち忌日かな 宇多喜代子 象
風鈴を吊る古釘をさがしけり 増田龍雨 龍雨句集
風鈴を吊る軒ふかく梅雨ぐもり 飯田蛇笏 椿花集
風鈴を売る店にだけ風通る 岡田 玉水
風鈴を手に巡礼の音とかはる 古館曹人
風鈴を手渡し去りぬ川の町 久保田慶子
風鈴を鉦と聞く日のありにけり 高澤良一 素抱
風鈴を鳴らさずに過ぐ風なりき 辻桃子
風鈴を鳴らす野分に墓の群 杉山岳陽 晩婚
風鈴二つ響二いろ無人駅 川村紫陽
風鈴売荷をあげてゆき晝ひそむ 富田木歩
風鈴売鏡の中を通りけり 加藤耕子
風鈴屋こゝにまだ居ぬ湯の戻り 高橋淡路女 梶の葉
風鈴屋のやうに鳴らして女来る 筑紫磐井 花鳥諷詠
風鈴屋よろめき一度に鳴り出しぬ 須磨佳雪
風鈴屋絡みし音を解いて売る 井出和幸
風鈴屋老の弱腰たてにけり 飯田蛇笏 霊芝
風鈴狂へり夕餉おくるゝ由ありて 竹下しづの女 [はやて]
風鈴鳴り険しき眉を解きほどく 谷口桂子
飛んでくる蟄居の雨や風鈴に 古舘曹人 砂の音
ふうりんや機械の臓腑呼応して 山本敏倖
海山の音ふうりんを高く吊る 大串章 百鳥
メリハリつく家居風鈴吊りてより 高澤良一 石鏡
風鈴の臨時の舌とてボール紙 高澤良一 暮津


以上
by 575fudemakase | 2014-08-23 00:02 | 夏の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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