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眼白

眼白

例句を挙げる。


あけたてをたしかめて買ふ目白籠 正木ゆう子 静かな水
いそがしく目白花訪ひ寒櫻 八木林之介 青霞集
いちどきに目白のこゑのふえてをり 伊藤敬子
いまはただ眼白の鳴ける霧の木々 水原秋桜子
うこぎ摘む雑木林に目白ゐて 長沢ふさ
こぼれ飛ぶ目白に朝日ゆたかなり 丹羽 啓子
さざなみの色を四隣に目白鳴く 永島転石
すうと出た桜の枝に目白哉 桜 正岡子規
ひさかきの花に眼白の巣引かな 大場白水郎 散木集
へうときてへうといにたる目白哉 会津八一
バッハ聴く大人に目白の飛びこみし 宇佐美魚目 天地存問
マネキンを目白へ運び冬霞 山本鬼之助
一寸留守目白落しに行かれけん 高浜虚子
一寸留守眼白落しに行かれけん 高浜虚子
一点の黄色は目白赤椿
一羽見えてより枯枝の眼白たち 野澤節子 遠い橋
一色に目白囀る木の芽かな 浪化
一茶忌や柿より小さき目白来て 小東泰子
一通り見せ呉れ目白の軽業芸 高澤良一 素抱
三井寺の門にかけたり眼白籠 松瀬青々
二日目も戻つてをらず目白捕 茨木和生 倭
今朝も鳴きに目白が来たよ背戸の梅 寺田寅彦
佗人や眼白落しに誘はれ 尾崎迷堂 孤輪
傾けて目白の眼鏡ははの眼鏡 鳥居おさむ
凜として雲の中から目白かな 井上秋魚
凧次第にふえぬ目白台 阿部みどり女
初めての目白風より軽く来る 宗康子(対岸)
匍匐せる木を出て海へ眼白飛ぶ 茨木和生 遠つ川
南天の實をこぼしたる目白かな 南天の実 正岡子規
口笛に答へ目白の高音来る 満田玲子
呉羽山晴れて眼白の枝移り 青木和枝
団欒の灯を遠く住み目白飼う やしま季晴
固くなる目白の糞や冬近し 室生犀星 魚眠洞發句集
垣伝ふ眼白が一羽とは妙な 高澤良一 暮津
墓山に眼白啼く日を帰郷せり 宮岡 計次
夕凍みや目白のひそむ裏の畑 飴山實 辛酉小雪
大樹より囮へ目白群れこぼれ 青木路春
寒ざくら目白の群の舞ひ戻り 細川加賀 生身魂
寝食を持ち船でして目白捕 茨木和生 往馬
山の畑独りで守りて目白飼ふ 高橋利雄
山火事に追はれし目白拾ひけり 原田清正
川は名を替えて目白に別れたり 川名つぎお
巣立待つ目白餌台に今朝も来る 小寺健一
掠めゆく眼白続いてもう一羽 高澤良一 石鏡
放蕩のをんななりしが目白飼ふ 前山松花
放課後の居残りの子に目白鳴く 太田まさ子
日だまりの熟柿に来るやみな眼白 大峯あきら 宇宙塵
日向ぼこ眼白とる子を妨げそ 大橋櫻坡子 雨月
春暁の雀の中の目白かな 増田龍雨 龍雨句集
暮れ遅き空に倦みたり目白刺し 千代田葛彦 旅人木
朝の樹々眼白のこゑの降るごとし 根岸善雄
木暗がりながらたしかに眼白とぶ 鷲谷七菜子
木隱れて目白の覗く雀かな 目白 正岡子規
杉垣に眼白飼ふ家を覗きけり 寺田寅彦
来たぞ来たぞいつもの目白が蜜吸いに 高橋正子
松山に目白聴きゐる快楽かな 森田公司
枝こぼれ枝群れ移る目白かな 麓晨平
枝の目白籠の目白を見舞ひけり 巌谷小波
枝ゆらす目白が十羽猫の不思議 さかすみこ
桑の葉のよく散る日なり目白追ふ 内田わかな
梅に来て松にあふれし目白かな 木津柳芽
梅汚れ番の目白来ずなりぬ 高澤良一 宿好
梅白し目白は鳴かぬ禽ならね 林原耒井 蜩
梢より目白の囀り宇佐神社 滝沢伊代次
武蔵野の欅高枝に目白鳴く 輿石眞一
波除の内なる軒や目白籠 中山世一
深山川氷りて目白歩きをり 大峯あきら 鳥道
炭火かぎろふまひる目白の声しげき 金尾梅の門 古志の歌
目の合ふや抱卵目白目をそらす 長谷川草洲
目を止めし目白の側に目白ゐて 高澤良一 さざなみやつこ
目一杯鳴いて目白の飼はれけり 隈崎了仙
目白きき日曜の朝は床にゐむ 加藤楸郁
目白にもをされぬ鶸の羽色哉 重頼
目白の巣我一人知る他に告げず 松本たかし(1906-56)
目白の渡りきつたる橋二つ 古川塔子
目白まだ来ず水甕に水満たす 鈴木世記
目白よりさへづり品川かじりつゝ 加藤郁乎 出イクヤ記
目白らが逃げないやうに眼で応ふ 高澤良一 燕音
目白五羽捕りて杣の子餓鬼大将 三浦妃代 『花野に佇つ』
目白啼く日向に妻と坐りたり 臼田亜浪 旅人
目白折々椿の露を吸ひに来る 寺田寅彦
目白捕る黐をコッコッ叩きをり 高澤良一 さざなみやつこ
目白捕言葉も卑しからざりし 茨木和生 往馬
目白来ているしずかな鼓動たいせつに 中島伊都
目白来てゆする椿の玉雫 松本たかし
目白来て狭庭の朝のはじまりぬ 大野雑草子
目白来て鳴くや御朱印あと一寺 守わこ(童子)
目白来る夫の大声たしなめて 萩原 英子
目白来る時間紅茶を二人ぶん 長谷川晴子
目白籠吊せばしなふ冬木かな 室生犀星 魚眠洞發句集
目白籠遠汐騒に揺れやまず 大熊輝一 土の香
目白籠鳴き揺れ樹下の太極拳 奈良文夫(萬緑)
目白翔ち目にも止まらぬ一を引く 高澤良一 素抱
目白頬白赤腹小雀上野駅 攝津幸彦 未刊句集
目白飼ひ水仙つくり寺の寮 田中冬二 行人
目白飼ふ事を日課に病快く 大隈 米陽
目白鳴くあなたが遠い日曜日 隈元拓夫
目白鳴く厠つづきの家の中 飯田龍太
目白鳴く日向に妻と坐りたり 臼田亞浪 定本亜浪句集
目白鳴く磧つづきの家の中 飯田龍太
目白鳴く空ら枝に雪はあらざりき 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
目白龍吊せばしなふ冬木かな 室生犀星
目黒過ぎ目白を過ぎぬ年の暮 照敏
眼白捕入れてしづもる雑木山 白井 爽風
眼白来て庭の春秋はじまりし 稲畑汀子
眼白来て庭の楽しさ音となる 斎藤翠
眼白籠恵那晴るゝ日は簷に吊る 水谷晴光
眼白頬白一つ籠なる冬日かな 碧雲居句集 大谷碧雲居
眼白鳴くと見れば垣の眼白籠 目白 正岡子規
眼白鳴く此里下りのお乳の人 目白 正岡子規
眼白鳴く磧つづきの家の中 飯田龍太
着ぶくれて目白去りたるあとに座す 大石雄鬼
睡魔来る眼白のいつも来る時間 山田弘子 螢川
竹山や目白が啼いて寒うなる 太田鴻村 穂国
笹子来と云へば目白と正さるる 高澤良一 ねずみのこまくら
籠の目白朝日散らしてゐたりけり 八木九鬼
籠目白身近な月に落ちつかぬ 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
紅葉して目白のうたも寂びにけり 篠田悌二郎
納棺をせし祭壇に目白籠 茨木和生 倭
索道の荷のうち目白囮籠 鷹羽 狩行
綿棒の水を貰へる目白の子 原田保江(運河)
群れてゐて目白鳴くでもなき日差 中山 允晴
胃しくしく目白音立てず遊びをり 林原耒井 蜩
花に来る眼白見えつつ授業かな 木村蕪城 寒泉
花の中雀目白とこぼれ出づ 田中英子
花の山騒がしにくる目白かな 高澤良一 素抱
草むらや目白だまつて飛びうつる 目白 正岡子規
藪の中寒椿さき目白なき 田中冬二 俳句拾遺
蜜を吸ふ眼白天地を逆しまに 八島あきの
見えかくれ居て花こぼす目白かな 富安風生
見えがてに目白の籠や年の梅 依光陽子
誰やらが口まねすれば目白鳴く 目白 正岡子規
豆柿の数より眼白多きかな 木南青椒
逆しまに止まる目白を目白見て 高澤良一 さざなみやつこ
連れ立ちて去りし目白の恵方かな 永峰久比古
金銅の持仏を船に目白捕 茨木和生 往馬
鏡中の目白身を寄せ出勤せり 宮崎二健
陶工の往き来の径や眼白籠 高木良多
雨あとの紺屋と話す目白のこと 飯島晴子
雨晴れは声よく透る目白かな 米澤 徳子
雪嶺は天の奥なり目白籠 宇佐美魚目
領巾振山に目白増えたり沖つ波 斉藤夏風
風呂敷の角張るをもつ目白捕り 梶島邦子
鳥はらはらどれが目白やら頬赤やら 色鳥 正岡子規
鳥はらはらどれが頬赤やら目白やら 色鳥 正岡子規
鶯となりには見せてめ次郎かな 目白 正岡子規
鶯のうたゝ眼白の眼を妬む 鶯 正岡子規
鶯を目白を飼うて冬木宿 青木重行


以上
by 575fudemakase | 2015-02-14 00:41 | 春の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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