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若駒

若駒

例句を挙げる。

*はまなすに仔馬かくれて湖の斜里岳 石原八束 空の渚
*はまなすや仔馬は親を離れ跳び 高浜年尾
いつも親のどこかに仔馬馬柵古び 渡辺均
いま乳をのみし子馬のくび愛撫 京極杞陽
うひうひしかりしは那須の子馬たち 後藤比奈夫 花びら柚子
うまごやし仔馬がふみてやはらかき 四郎
おんばこの花に仔馬の跳ねにけり 鈴木しげを
しぐれ来と首ふり立てて三春駒 中村苑子
つきまとふ仔馬顧み田掻馬 八木澤高原
つと出でて妹の春駒いさむかな 菊池芳女
とことこと耕馬につける仔馬かな 野村泊月
はまなすや仔馬は親を離れ跳び 高濱年尾
はまなすや湖に影ゆく親仔馬 沢田しげ子
一俵は仔馬につけぬ今年米 冬葉第一句集 吉田冬葉
一番に仔馬が駆けて牧開き 瀬川としひで
世田谷に農科大学仔馬生る 六田あき子
乳のめる仔馬の首のよぢれをり 青葉三角草
乳房でつながる仔馬にひしと霧流る(那須南ケ丘牧場にて二句) 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
二度呼べばかなしき目をす馬の子は 加藤楸邨
仔馬が来馬車をひきつつ親馬来 成瀬正後
仔馬には里初めてや余花白き 大須賀乙字
仔馬にも少し荷をつけ時鳥 橋本鶏二
仔馬に叶ふ腋四すみあり春を育つ 成田千空 地霊
仔馬ねむりぬ秋雲の飛ぶにまかせ 内藤吐天
仔馬の歩み道より発す畦幾すぢ 成田千空 地霊
仔馬ひく橇をみんなが振り返る 高野素十
仔馬まだ母に寄り添ふ夕疾風 藤原たかを
仔馬らの四肢太くなり赤のまま 椙山昭三
仔馬ゐる葛の葉ずれの音きこゆ 相生垣瓜人 微茫集
仔馬帰る月夜雪稜線を負ひ 石原八束 雪稜線
仔馬引く橇をみんなが振り返る 高野素十
仔馬爽か力のいれ処ばかりの身 中村草田男
仔馬爽やか力のいれ処ばかりの身 中村草田男
仔馬跳ね日高の海のかがやけり 佐藤萌代
代かきの馬二頭立仔馬蹤く 右城暮石 上下
傍に寄りし仔馬やほとゝぎす 長谷川かな女 雨 月
冬波とともに暮れゆく母仔馬 石原八束 空の渚
初明りたてがみ白き三春駒 高木公園
北の日蝕毬に仔馬に野の弾力 北光星
唐黍喰む歯音の澄みの本曽仔馬 鷲谷七菜子 花寂び
四肢を投げ首投げ仔馬草に臥し 依田秋葭
回診の獣医に馴染む孕み馬 毛塚静枝
夏草に蹄ぬれ来る子馬哉 石井露月
夕波に駆けて仔馬よ避暑期去る 小野恵美子
夕焼の仔馬映せり天の野に 長谷川かな女 牡 丹
夕立や牧の仔馬の濡れまさり 野村喜舟 小石川
大露や馬の仔飛んで干草原 鈴鹿野風呂 浜木綿
子馬けふ呼び名貰ひぬ草の花 益本三知子
子馬身を六月の野と母にゆだね 松村蒼石 雪
孕み馬田に陽炎の一つ立ち 大畑善昭
孕馬水の迅速音もなし 龍太
寒林の仔馬を染むる海のいろ 石原八束 空の渚
山焼の灰かぶり来し仔馬かな 内藤吐天
引く馬に仔馬は駈けて青あらし 石川桂郎 含羞
後肢に仔馬の意志の躍動す 佐々木ちてき
微風にも仔馬の聡き耳二つ 柴田白葉女 『夕浪』
拓地葬短し仔馬列にあり 太田土男
授かりし仔馬の赤き寄進旗 河津 春兆
摩耶詣仔馬の旅をいとほしむ 矢田插雲
旅たのしわが乗る馬車に仔馬つき 五十嵐播水
春寒や仔馬むづかる二三日 乙字俳句集 大須賀乙字
春駒に童つきゆく浦曲みち 中川文彦
春駒のどこかをかしくかなしくて 金子のぼる
春駒の哥でとかすや門の雪 一茶 ■文化十三年丙子(五十四歳)
春駒の影たたかうて来りけり 萩原麦草 麦嵐
春駒の昨日廻りし村に泊つ 高澤良一 随笑
春駒の松にくるわや朝日かけ 鳴雪俳句集 内藤鳴雪、松浦爲王編
春駒の胸の下なる膝やすまず 草田男
春駒の鈴の音澄めり湖に来て 皆川盤水
春駒の鴎を翔たす鈴の音 皆川盤水
春駒は面のうちよりささやけり 藤井青咲
春駒やふり分け髪の振りくらべ 素 丸
春駒やぽこんぽこんと山並び 中村清子
春駒やよい子育し小屋の者 炭 太祇 太祇句選
春駒や味方但馬の盛り節 松岡金亀子
春駒や己が宿より舞ふて出づ 松瀬青々
春駒や染分手綱濃紫 籾山梓月
春駒や江を渡り来て美男村 広江八重桜
春駒や父祖の世よりの佐渡暮し 成瀬正とし
春駒や男顔なるおゝなの子 炭 太祇 太祇句選
春駒や通し土間より日本海 赤塚五行
春駒や雪の椿をくぐり来て 中島花楠
暮るる海春駒面剥ぎ怒り顔 加藤知世子 花寂び
曲り家に仔馬の育つ軒菖蒲 堤 京子
木像の仔馬鈴さげ春の宮 田村了咲
木曽に生れささゆりといふ名の仔馬 太田 嗟
木曾仔馬青栗のいが道にでて 森澄雄
木曾馬の仔が蹤きくるよ水芭蕉 北見さとる
栗の花脚の長さは尚ほ仔馬 中村草田男
桃さくや片荷ゆるみし孕馬 井上井月
歩み初む仔馬にしばし蝶の添ふ 石川文子
母のそば仔馬は男秋炉燃ゆ 中村草田男
母のゐる限り仔馬に未来あり 後藤比奈夫 花匂ひ
母の綱につまづく仔馬乳へ急き 香西照雄 素心
母の豊尾哺乳仔馬のたてがみ撫で 香西照雄 素心
母馬の駈けし早さに仔馬駈け 小林公民
水口をまつるや仔馬駈けり越ゆ 加藤かけい
波除に海女が作りし注連の屑 牧野春駒
泥に腕突きさし倒れ蓮根掘 牧野春駒
海霧残る牧の沢辺の親仔馬 高濱年尾 年尾句集
火山噴く生まれなかつた馬の仔に 高木一恵
牧の内沢あり仔馬跳ね遊び 高濱年尾 年尾句集
牧の朝昨日生れし仔馬見に 星野立子
牧草に倦きて仔馬や旅の荷嗅ぐ 香西照雄
牧草に馬も仔馬も鼻うめて 高浜虚子
田を鋤くに雪形仔馬も歩み来よ 野澤節子 遠い橋
田掻馬あがるや仔馬かけよりぬ 木村蕪城 一位
男郎花仔馬が跳ねてかくれなし 水原秋桜子
畦もどる親馬仔馬ほととぎす 木村蕪城 一位
白仔馬親へ脚挙げ蹠黒く 香西照雄 素心
百合かぐや忽ち走る仔馬かな 原石鼎
秋晴に仔馬を連れて荷馬かな 大橋櫻坡子 雨月
細き尾を仔馬ゆり来ぬ花林檎 長谷川かな女 雨 月
耳ながき仔馬あそべる袋掛 米谷静二
脚かけて人にあまゆる仔馬かな 西本一都
芍薬の珠や仔馬もつやゝかに 加藤かけい
花流れ仔馬は馬柵に瞬きぬ 金箱戈止夫
若葉道仔馬の蹄やはらかに 中島月笠 月笠句集
若駒が跳ねて蕪村の南蘋画 高澤良一 随笑
若駒にまだとびとびの牧の草 井沢正江 湖の伝説
若駒に朝日溢るる草千里 野原春醪
若駒に海原といふ碧きもの 大牧 広
若駒の柵を越えては海に沿ふ 野中亮介
若駒の濃霧を現るる膚あはれ 石橋辰之助
若駒の点となりゆく草千里 川原博美
若駒の親にすがれる大き眼よ 石鼎
若駒の野に出て敏き瞳となりぬ 桜庭梵子
若駒の駆け合ふカムイ嶺の牧に 沼澤 石次
茂みより出て従いてゆく仔馬かな 比叡 野村泊月
草を食みをりし仔馬の乳を呑む 新田充穂
草を食む顔の大小親仔馬 嶋田一歩
荷引く母の頸の上げ下げ仔馬真似て 香西照雄 素心
菎麻を倒して仔馬耳振れる 松藤夏山 夏山句集
落椿くだく音して仔馬来ぬ 石原八束 空の渚
蓼科の春雪霏々と馬の仔に 木村蕪城 一位
虎杖の花こぼしつゝ仔馬とぶ 石田雨圃子
親に尾く牧の仔馬の霧がくれ 鈴鹿野風呂 浜木綿
親馬のあとあしの辺を仔馬ゆく 星野立子
親馬のおとなしければ子馬また 森田峠
親馬の腰に頬寄せ子馬行く 京極杞陽
親馬の跳べば仔馬もとびにけり 大原 得考
親馬の鼻は子馬の何を嗅ぐ 森田峠 逆瀬川
親馬は梳らるゝ仔馬跳び 高野素十
親馬は肥えぬ仔馬は睫毛伸びし 成田千空 地霊
親馬を半周したる仔馬かな 京極杞陽
調教の仔馬の額のかまへやう 石田郷子
貌をつぶして乳のむ仔馬霧の中 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
貝寄風や米負ひ登る島杜 牧野春駒
赤馬の鼻で吹けり雀の子 一茶 ■文化八年辛未(四十九歳)
足踏の好きな仔馬でありにけり 石田響子(1958-)
足踏みの好きな仔馬でありにけり 石田郷子
跳ねるから十勝の仔馬若葉いろ 金子皆子
踊り込む春駒の背を怒濤が押す 加藤知世子
踏む大地駆くる大地のある子馬 水見寿男
蹄硬く仔馬育ちぬほととぎす 羽部洞然
蹤いて来し仔馬見てゐる馬冷す 本多 野風呂
車座の吾等を仔馬来て覗く 竹村茅雨
遠天に雪の栗駒仔馬撫づ 秋元不死男
郡上のなあふくら雀も春駒を 高澤良一 ぱらりとせ
郭公におどろく仔馬走りけり 飯塚 秀城
酔うて来し春駒みれば女なる 前川龍二
野を馳くる仔馬の足の秋天に 及川あまき
野馬追や子馬をかばひ行くもあり 三浦 光鵄
長梅雨や馬の目星の子を生みて 内田百間
霜晴れや多摩の瀬越えの母仔馬 石原八束 空の渚
霧笛鳴る岬や寄り立つ親仔馬 渡会昌広
青胡桃母馬はすぐ仔馬かばひ 田中英子
面あげて風の春駒磯いそぐ 岸田稚魚 『負け犬』
鞍つけてもらへぬうちは仔馬かな 小林沙丘子
鞍置きて馴らす仔馬や青芒 平賀扶人
音も無く仔馬来りぬ可愛らし 京極杞陽
頂上の霞に游ふ子馬哉 松瀬青々
風の萩喰むまもはねて仔馬かな 飯田蛇笏 山廬集
風光り仔馬たてがみそろひけり 平野 露子
飼はれゐて眼は従はず露の雉子 馬場移公子
飾り鞍仔馬に届く秋祭 櫻内玲子
首長く遊ぶ仔馬や田掻畦 原 石鼎
馬の仔に八十八夜の寝藁足す 三橋 迪子
馬の仔に母馬が目で力貸す 木附沢麦青
馬の仔の嘶きにまだならざりし 水本祥壱
馬の仔の尻尾みじかに土用東風 松村蒼石 寒鶯抄
馬の仔の肌色淡く風青し 滝 春一
馬の仔はつながでゆくよ秋のくれ 室生犀星 犀星発句集
馬の仔は神の一糸に吊られ起つ 北光星
馬の仔は跳ね牛の仔は伏せ牧場 檜 紀代
馬の子と牛の子とゐる野菊かな 夏目漱石 明治三十二年
馬の子に名をつける春隣りけり 柑子句集 籾山柑子
馬の子に牧夫は父のごとをりし 高橋笛美
馬の子のかけ違けりはまの月 向井去来
馬の子の故郷はなるる秋の雨 一茶
馬の子の物言ひ顔に花野かな 雉子郎句集 石島雉子郎
馬の子の轡祝ひや濁り酒 菅原師竹句集
馬の親の子をば離さず野分かな 廣江八重櫻
鬣の吹かれ子馬の風の中 瀬在苹果
鯉幟仔馬に影を蹴られけり 藤野 力
黄落や仔馬の糶のすぐ了り 水岡芳子

以上
by 575fudemakase | 2015-04-01 00:25 | 春の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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