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涅槃 の俳句

涅槃 の俳句

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涅槃 補遺

あえかなる涅槃図かかげ尼住めり 能村登四郎
あたたかき海の日差しの涅槃かな 岡井省二 大日
あてられし赤外線の寝釈迦かな 阿波野青畝
あなうらを涼しく露天寝釈迦かな 鷹羽狩行
あらかんの口開きそろひ涅槃像 阿波野青畝
いしずゑの柱のもとの寝釈迦かな 百合山羽公 春園
いつの世も月は哀しく涅槃像 後藤比奈夫
おほかたの松傷みけり涅槃寺 能村登四郎
おん涅槃とぞのどもとのいひにけり 岡井省二 五劫集
おん胸に傷はしりをり涅槃像 能村登四郎
おん顔の三十路人なる寝釈迦かな 中村草田男
お涅槃に女童の白指触れたりし 飯田蛇笏 山響集
お涅槃のからんと鳴つて母の杖 石田勝彦 雙杵
お涅槃のまくなぎ黒をしたたらす 飯島晴子
お涅槃の庫裏にて貰ふ傷ぐすり 能村登四郎
お涅槃の戻りの聲か橋の上 飯田龍太
お涅槃の蓋開いてゐる救急箱 波多野爽波
お涅槃の足脈見はなし難きよと 平畑静塔
お涅槃の頬の真赤な男の子 飯島晴子
お涅槃へ風呂敷はむらさきを選ぶ 波多野爽波
お涅槃や大風鳴りつ素湯の味 渡邊水巴 白日
お涅槃を雲の上より見給へる 平畑静塔
お蝋燭涅槃の仏陀いきいきと 阿波野青畝
かなたより賓頭廬に寄り寝釈迦まで 阿波野青畝
かはるがはる湖見て晴れし涅槃寺 岡井省二 有時
きこえざる声もただよふ寝釈迦かな 阿波野青畝
こざかしきうろくづのかげ涅槃西風 岸田稚魚
こときれししるしの右手涅槃像 森澄雄
ころがつて玉葱芽だす涅槃西風 秋元不死男
さへづりの素足くすぐる涅槃かな 森澄雄
さんしゆゆの黄の俄なり涅槃西風 石田波郷
しぐる夜は乳房ふたつに涅槃の手 飯田龍太
しみしみと積む雪となり涅槃雪 森澄雄
すね給ふ東面やネハン像 政岡子規 涅槃像
せせらぎに 寝釈迦そのまま夢見釈迦 伊丹三樹彦
そこはかと聞ゆ寝釈迦の息づかひ 後藤比奈夫
それぞれの命見て来し涅槃の日 能村登四郎
たてまつるばらを嗅ぎ居る涅槃かな 永田耕衣
つくろひし箔光るのみ涅槃像 阿波野青畝
ともしつぐ燈にさめがたき寝釈迦かな 飯田蛇笏 山響集
どぜう髭清らに涅槃され給ふ 上田五千石『森林』補遺
どつかれて木魚のをどる寝釈迦かな 阿波野青畝
なつかしの濁世の雨や涅槃像 阿波野青畝
はりつけにあらず寝釈迦は寝給へり 及川貞 夕焼
ひといろの葡萄山より涅槃西風 廣瀬直人
ふさはしき山茱萸の花涅槃にて 森澄雄
ふところを大きく涅槃し給へる 鷹羽狩行
ふところを蝶の抜け出て涅槃西風 鷹羽狩行
ふと動く寝釈迦の口や小鳥影 佐藤鬼房
ほの暗き大涅槃図の蟹つまむ 佐藤鬼房
ほろほろと龍の涙やネハン像 政岡子規 涅槃像
ぼろぼろに世界なるまで涅槃像 百合山羽公 寒雁
まつ赤なる涅槃日和の墓つばき 飯田蛇笏 春蘭
まどかなる頬に枕す寝釈迦かな 阿波野青畝
まなざしと目付の違ひ涅槃像 藤田湘子 てんてん
まんなかにごろりとおはす寝釈迦かな 日野草城
みだれなき降りとなりけり涅槃雪 上田五千石『天路』補遺
みどりごの指萌えてゐる涅槃雪 斎藤玄 狩眼
ものゝ影みな涅槃なる月夜かな 渡邊水巴 白日
もろもろを生かして涅槃したまひき 阿波野青畝
やや距りて一眸に涅槃全図 山口誓子
やゝ肥えし涅槃像にてうとまるる 能村登四郎
ガンダーラ仏陀は涅槃したまはず 阿波野青畝
ネハン会の日を開帳の初哉 政岡子規 涅槃会
ネハン会や沙羅蒲団の花の色 政岡子規 涅槃会
ネハン経めでたくかしくと結びけり 政岡子規 涅槃会
ヒンズーの寺けぢめある涅槃かな 阿波野青畝
ピエタより煌やかなる涅槃図や 相生垣瓜人 明治草抄
フラスコに指がうつりて涅槃なり 永田耕衣
フラスコを焔が灼ける涅槃なり 永田耕衣
フランスのネーハン像や外光派 政岡子規 涅槃像
一の字に遠目に涅槃したまへる 阿波野青畝
一天の妙法晴や海寝釈迦 富安風生
一湾の涅槃ぐもりといふべきか 鷹羽狩行
一肩の辺のさびしかりける寝釈迦かな 安住敦
一貧寺こんじきなさぬ寝釈迦かな 阿波野青畝
七情の外の姿や涅槃像 政岡子規 涅槃像
七月のこれ金色の涅槃佛 岡井省二 大日
下草の色の浮きたる涅槃雪 岸田稚魚
世はすこしづつ毀たれて涅槃像 能村登四郎
乗りたしと絮の待ちゐる涅槃西風 後藤比奈夫
乾坤をゑがけり涅槃者を含め 平畑静塔
五月雪踏む危ふさの涅槃坂 能村登四郎
人々の眼のなまなまし涅槃見る 飯田蛇笏 山廬集
人くさき風を始めに涅槃西風 能村登四郎
人の香を流し涅槃図掛りたる 能村登四郎
人多き庭に仏の別哉 政岡子規 涅槃会
人肌色の御像が見たき涅槃かな 能村登四郎
人間としての寝釈迦を描きたる 後藤比奈夫
仏母より大きからだの寝釈迦かな 阿波野青畝
伊香刀美の声も聞きける涅槃かな 岡井省二 鹿野
伏して泣くもの立ちて泣くもの涅槃 鷹羽狩行
伏し嘆く阿難美男や涅槃像 右城暮石 句集外 昭和四十七年
伴天連にまぎれもあらず涅槃侍者 平畑静塔
伸びやかに在す寝釈迦を拝しけり 相生垣瓜人 明治草
何處やらに蒲團を着たる涅槃像 岡井省二 猩々
信心の人とも見えず涅槃像 政岡子規 涅槃像
先が見えすぎて涅槃の晴れわたる 佐藤鬼房
八宗を寄せんと涅槃したまひし 阿波野青畝
六器までのりだしたまふ寝釈迦かな 阿波野青畝
六道の涅槃変相ゑがきけり 阿波野青畝
凍る湖かけて涅槃の雪つもる 木村蕪城 寒泉
力こぶ涅槃力士ははばかるか 平畑静塔
劫(こふ)よりも永き時まで涅槃さる 平畑静塔
北枕方位涅槃にありけるか 平畑静塔
千羽の雀入日をめぐるを涅槃の図とす 荻原井泉水
南無阿弥陀跣のくにの寝釈迦かな 阿波野青畝
古店や買人もなくて涅槃像 政岡子規 涅槃像
吊鐘の鋲を鎧ひて涅槃雪 鷹羽狩行
咲く沙羅の 枝重りして 涅槃経 伊丹三樹彦
咲く蓮に 頭擡げず 灼け寝釈迦 伊丹三樹彦
哀しき象せまく跪坐して寝釈迦かな 及川貞 夕焼
哭いてゐる舌が真赤で涅槃変 阿波野青畝
啓蟄や涅槃や空の蝸牛殻 平畑静塔
嘆きふと団欒に似て涅槃像 後藤比奈夫
嘆けるを描きて寧し涅槃図は 森澄雄
囲まれて仕合せさうな寝釈迦かな 後藤比奈夫
囲まれて居らる地上に涅槃され 平畑静塔
図にすれば涅槃安楽昼寝かも 平畑静塔
土不踏ゆたかに涅槃し給へり 川端茅舎
坐して見る立ちて見る大涅槃図を 右城暮石 虻峠
垂涎のごとき涙に涅槃泣 平畑静塔
堆きものを供へて寝釈迦かな 百合山羽公 春園
境内に日の洽しや涅槃寺 森澄雄
墨の線たどり申せば寝釈迦かな 山口青邨
壁に掛けて寝釈迦平たくありにけり 藤田湘子
声もたぬ涅槃の鯉と遊びけり 斎藤玄 雁道
夕焼けて玉の寝釈迦のうら若し 松崎鉄之介
夕雲の雨意にふくらむ入涅槃 上田五千石『森林』補遺
外灯を消しつつ涅槃日と思ふ 飯田龍太
大いなる幅解けて来て涅槃変 阿波野青畝
大いなる柱で見えぬ寝釈迦かな 阿波野青畝
大寺の本堂すごしねはん像 政岡子規 涅槃像
大幅の涅槃図の冷え垂らすなり 上田五千石『風景』補遺
大庫裡が無人になりし涅槃伽陀 阿波野青畝
大慈顔瓜人寝釈迦となられけり 百合山羽公 樂土以後
大杉に雲とどまらず涅槃変 鷹羽狩行
大欅とりまく雑木涅槃かな 平井照敏 天上大風
大津絵の筆にて涅槃し給へる 百合山羽公 樂土
大津絵の蕭条として寝釈迦かな 相生垣瓜人 微茫集
大涅槃図いづこに掛けまゐらすや 山口青邨
大涅槃天人の目にとどかしめ 平畑静塔
大瀧のはたと止んだる涅槃かな 百合山羽公 樂土
大顔をむけたまふなる寝釈迦かな 後藤夜半 翠黛
天井の闇の降りくる寝釈迦かな 福田蓼汀 山火
天彦の烏がかなし涅槃像 阿波野青畝
天際に月満を持す涅槃像 阿波野青畝
奥能登の岩海苔を噛み明日涅槃 細見綾子
女の香のわが香をきいてゐる涅槃 三橋鷹女
寝釈迦には見ゆる獣の泪かな 後藤比奈夫
寝釈迦の眉ひとすぢ閉ぢし眼ひとすぢ 山口誓子
寝釈迦より百足虫も金を頒たれたり 山口誓子
寝釈迦像人天蓋の下なるかな 山口誓子
寝釈迦山へ大傾や山桜 山口青邨
寝釈迦灼け どの木蔭にも番人見ず 伊丹三樹彦
寺に訊き寺を訪ぬる涅槃西風 山口青邨
寺浅し夕日さしこむ涅槃像 政岡子規 涅槃像
小鳥らのことばさまざま涅槃寺 鷹羽狩行
山寺や涅槃図かけて僧一人 星野立子
山川も涅槃に人りぬ牡丹焚火 平井照敏
山裾の三椏の花涅槃かな 細見綾子
山鳥の嘆く尾曳ける涅槃像 後藤夜半 底紅
岩に臥て まこと涅槃似 花の山 伊丹三樹彦
峨々たる機械にハンドルありて涅槃風 中村草田男
川高く描かれて涅槃し給へり 右城暮石 虻峠
師走なり涅槃図にあり田の音す 岡井省二 五劫集
幻想の所産なるべし涅槃図も 相生垣瓜人 明治草
幾許を泳がば鯉の涅槃かな 斎藤玄 雁道
座る余地まだ涅槃図の中にあり 平畑静塔
庫裡訪ふや大涅槃図にまづ礼し 星野立子
彫みある寝釈迦のまとひたまふもの 後藤夜半 翠黛
御僧の一樽まゐる涅槃通夜 上田五千石『風景』補遺
御涅槃のかたきまぶたや雪明り 前田普羅 普羅句集
恥の方に回り寝釈迦の頭を眺む 山口誓子
悲しむに任せて涅槃したまへり 後藤比奈夫
慟哭のさざなみめぐる涅槃像 能村登四郎
我寝釈迦かも脇腹も蓬かな 永田耕衣
房州の濤音を聞く寝釈迦かな 飯島晴子
手でさぐる鯰の洞や涅槃西風 飴山實 次の花
手枕に涅槃してをり世は櫻 森澄雄
手枕の楽寝に涅槃したまへり 上田五千石『琥珀』補遺
把栗寺の涅槃も雛も同座かな 河東碧梧桐
折りにくき膝を折りけり涅槃図に 波多野爽波
捨てぬぎの土足を跋る涅槃変 上田五千石『森林』補遺
掌の窪に在ればあるなり涅槃空 斎藤玄 狩眼
新暦の涅槃西風こそ厳しけれ 相生垣瓜人 負暄
日のさして今おろかなる寝釈迦かな 永田耕衣
日もあやに釈迦が涅槃に入るところ 相生垣瓜人 明治草抄
日照るとき金を横たふ寝釈迦かな 阿波野青畝
日照るとき魚介交り来涅槃像 阿波野青畝
早咲の菜たねも咲いて涅槃かな 阿波野青畝
明日涅槃海の夕日の火玉落つ(伊良湖岬にて二句) 細見綾子
明日涅槃空を見にまた出たりけり 細見綾子
春を待つ心即ち入涅槃 高野素十
春三月中にあはれな涅槃像 政岡子規 涅槃像
昼からや涅槃の松に馴れてをり 岡井省二 夏炉
昼ともる電球に蘂涅槃像 鷹羽狩行
暗がりに水甕覚めて涅槃雪 鷹羽狩行
暮れどきの草まつさをに涅槃の日 鷲谷七菜子 一盞
曲線のたふとかりけりネハン像 政岡子規 涅槃像
月よりも日のいろ褪せて涅槃変 鷹羽狩行
月山へ酒負ひてゆく涅槃雪 有馬朗人 耳順
有無を言はせず捲かれたり涅槃像 鷹羽狩行
朝からの雪が薄衣 涅槃釈迦 伊丹三樹彦
朱の多き涅槃図かかり湖の寺 森澄雄
来る年の涅槃を待たず逝かれけり 上田五千石『天路』補遺
林泉に暮雪の白き涅槃かな 日野草城
枯園に日は和なれや大涅槃 石塚友二 光塵
校門の樹はたのしまず涅槃西風 廣瀬直人
横浪の因は横風涅槃変 三橋敏雄
樹下輪読老女 寝釈迦を近眺め 伊丹三樹彦
歎くもの数へ切れざる涅槃像 右城暮石 虻峠
武者先生涅槃し給ひ花の雨 石塚友二 玉縄抄
死ぬ死ぬと申し給ひぬネハン像 政岡子規 涅槃像
残る蟲寝釈迦山昏れはてしかな 石田波郷
沈丁花多し涅槃の植木市 右城暮石 句集外 昭和四十七年
沙漠風邪惹いて寝釈迦に似たりけり 加藤秋邨
沙羅の花 涅槃可笑しくない齢に 伊丹三樹彦
沙羅の辺に 涅槃釈迦肥躯 ぼく痩躯 伊丹三樹彦
泣くことを止めよと涅槃したまへる 後藤比奈夫
泣くものは泣けとて涅槃したまへる 後藤比奈夫
浮世絵のくろき漢の寝釈迦かな 後藤夜半 翠黛
海に出づ涅槃の鐘声や小六月 角川源義
海の鳥来て嘆くなる寝釈迦かな 安住敦
涅槃けふ吾子の唱ひし子守歌 中村草田男
涅槃したまへり少女の朱唇もて 後藤比奈夫
涅槃し給へり往生かくせよと 後藤比奈夫
涅槃すと釈迦もひとの子母来る雲 野見山朱鳥 運命
涅槃ちかづく造花の蕋に花粉とび 三橋鷹女
涅槃の図口かげ深きへかがみけり 臼田亜浪 旅人 抄
涅槃の図生きとし生けるものを見せ 阿波野青畝
涅槃の図白きは象の歎けるなり 山口誓子
涅槃の図開けば何かこぼるるよ 山口青邨
涅槃の日以来亀鳴くことをせり 安住敦
涅槃の日心の友を訪ねばや 星野立子
涅槃の日鰻ぬるりと籠の中 飯田龍太
涅槃までついに一花もほころびず 能村登四郎
涅槃より五十日にして仏生会 政岡子規 仏生会
涅槃より今年の朧はじまりし 森澄雄
涅槃より花をつくして佛生会 森澄雄
涅槃仏にともしびを置き僧去れり 松村蒼石 雁
涅槃仏ゑくぼなきこそ惜しまるれ 能村登四郎
涅槃会にカナリア売も出てをりぬ 星野麥丘人
涅槃会にカナリヤ売も出てをりぬ 雨滴集 星野麥丘人
涅槃会に吟じて花鳥諷詠詩 川端茅舎
涅槃会に娘蛇食ふ絵看板 右城暮石 虻峠
涅槃会に生けるは梅の花を嗅ぐ 平畑静塔
涅槃会に絵解上手の嘗てなし 平畑静塔
涅槃会に西行桜枯風姿 平畑静塔
涅槃会に遅参の香をたてまつる 上田五千石『森林』補遺
涅槃会に鴉が虚声挙げをれり 相生垣瓜人 負暄
涅槃会のこゑの湖とぶゆり鴎 森澄雄
涅槃会のつんとたのしきシャボンの香 飯田龍太
涅槃会のバサと鳥たつ八重葎 飯田龍太
涅槃会の一夜は闇もなかりけり 政岡子規 涅槃会
涅槃会の人かたまつて去る暮天 飯田龍太
涅槃会の噴水懸けぬ小公園 星野麥丘人
涅槃会の月のかげさす水辺草 飯田龍太
涅槃会の樹を肉桂と思ひをる 岡井省二 鹿野
涅槃会の激しき雪となりにけり 石塚友二 玉縄抄
涅槃会の窓突兀とさるすべり 飯田龍太
涅槃会の端のドイツ鯉見てゐたり 岡井省二 五劫集
涅槃会の終りしばかり彼岸寺 右城暮石 句集外 昭和四十八年
涅槃会の鐘鳴らしけり真昼時 政岡子規 涅槃会
涅槃会の雪や女の集りに 細見綾子
涅槃会の風花日和とぞなりし 細見綾子
涅槃会や何見て帰る子供達 政岡子規 涅槃会
涅槃会や地獄大夫の名もありて 政岡子規 涅槃会
涅槃会や蚯蚓ちきれし鍬の先 政岡子規 涅槃会
涅槃会や誰が乗り捨ての茜雲 上田五千石 琥珀
涅槃会や飛ぶ鳥を見て飛ばぬ鳥 藤田湘子 てんてん
涅槃像かこむ泣き虫ばかりかな 上田五千石 風景
涅槃像一休の朝寝起しけり 政岡子規 涅槃像
涅槃像人に従ひ拝みけり 細見綾子 桃は八重
涅槃像仏一人は笑ひけり 政岡子規 涅槃像
涅槃像写真なき世こそたふとけれ 政岡子規 涅槃像
涅槃像又虫干に出たりけり 政岡子規 土用干
涅槃像胡蝶の夢もなかりけり 政岡子規 涅槃像
涅槃像見かけて鳴くや山鴉 政岡子規 涅槃像
涅槃像金ンを悲しき色として 後藤比奈夫




涅槃像黄河の沙の降る日かも 藤田湘子 てんてん
涅槃像鼠の尿もあはれなり 政岡子規 涅槃像
涅槃光禿頭翁に遍かり 上田五千石『琥珀』補遺
涅槃哭く空の奥処に昼の闇 鷹羽狩行
涅槃団子瑞雲のごと盛られたる 大野林火 方円集 昭和五十年
涅槃図にあなくづ折れず浪がしら 平畑静塔
涅槃図にあらぬ方見る羅漢あり 相生垣瓜人 明治草
涅槃図にしばし幽霊図をならべ 平畑静塔
涅槃図にとさかの朱の深哭(なげ)き 佐藤鬼房
涅槃図にはや諦観の漂へる 後藤比奈夫
涅槃図にまやぶにんとぞ読まれける 後藤夜半 翠黛
涅槃図に不参の猫よ身を売るな 有馬朗人 母国
涅槃図に佛子羅雲の紛れ居し 相生垣瓜人 明治草
涅槃図に侍れるときも鴛鴦の沓 後藤夜半 底紅
涅槃図に俗気如きも漂へり 相生垣瓜人 負暄
涅槃図に僧のわからぬこともあり 後藤比奈夫
涅槃図に和國の生の雑れり 相生垣瓜人 明治草
涅槃図に和田のうろくづ描かれず 阿波野青畝
涅槃図に嘆きすぎゐるもの賤し 後藤比奈夫
涅槃図に坐りて父を想ひけり 星野麥丘人 2005年
涅槃図に堪ふるもののなかりけり 後藤比奈夫
涅槃図に天人鬼神なくもがな 後藤比奈夫
涅槃図に女髪の鳥のうしろ向き 山口誓子
涅槃図に幼きものは描かれずに 森澄雄
涅槃図に座すならば彼の双樹蔭 上田五千石『琥珀』補遺
涅槃図に心漣立ち初め来 上野泰
涅槃図に息苦しさも漂へり 相生垣瓜人 負暄
涅槃図に日の悲しみを思ひをり 後藤比奈夫
涅槃図に月僊飼へる孔雀描き 山口誓子
涅槃図に束の間ありし夕日かな 安住敦
涅槃図に歯を食ひしばる羅漢あり 相生垣瓜人 明治草
涅槃図に泣きしねずみと野路に会ふ 野見山朱鳥 荊冠
涅槃図に泣くこと不得手げに侍る 後藤比奈夫
涅槃図に漏れたる者の歎きかな 相生垣瓜人 負暄
涅槃図に狐狸の類も雜はれり 相生垣瓜人 負暄
涅槃図に獣は獣人は人 後藤比奈夫
涅槃図に瘤悲しげに駱駝あり 後藤比奈夫
涅槃図に継ぎ目涅槃を継ぎ合はす 山口誓子
涅槃図に膝を進めて唯尊 高田風人子
涅槃図に蛇蝎加へて悲しめり 阿波野青畝
涅槃図に象と蛇との泣くを見む 相生垣瓜人 明治草
涅槃図に雀の涙象の涙 平畑静塔
涅槃図に顔寄せ俳句亡者かな 藤田湘子 てんてん
涅槃図のもの白雲も黒雲も 後藤比奈夫
涅槃図の中より出でて去る思ひ 平畑静塔
涅槃図の人ことごとく大頭 藤田湘子
涅槃図の他なにもなき寺を辞す 能村登四郎
涅槃図の前凡思ひ俗思ふ 後藤比奈夫
涅槃図の前猫よぎる小走りに 山口青邨
涅槃図の名の木ぞいまし羨しけれ 岡井省二 有時
涅槃図の垂れてこの世に裾を延べ 鷹羽狩行
涅槃図の大幅の垂れつくしけり 石田勝彦 秋興以後
涅槃図の巌のごとき古びかな 阿波野青畝
涅槃図の巧拙は措き禍々し 藤田湘子 神楽
涅槃図の旧き山河にまみえ得たり 上田五千石『琥珀』補遺
涅槃図の染みのごときも嘆けるなり 上田五千石 森林
涅槃図の泣きぶりよきを阿難とし 能村登四郎
涅槃図の泣きむし象がわが先祖 林翔
涅槃図の泣顔どれもこれも佳き 藤田湘子 てんてん
涅槃図の猫を無邪気に描きたる 後藤比奈夫
涅槃図の穢土も金泥ぬりつぶし 阿波野青畝
涅槃図の絵解の竿も伝はりぬ 後藤夜半 底紅
涅槃図の罅割れ目立つ白地出て 右城暮石 句集外 昭和三十一年
涅槃図の蝶のみ翅のたたまれず 右城暮石 句集外 昭和三十一年
涅槃図の裏にがらくたみな仏具 阿波野青畝
涅槃図の裏側をゆく人の声 桂信子 草影
涅槃図の重さ百キログラム越す 右城暮石 句集外 昭和四十九年
涅槃図の金の泥絵の寝釈迦かな 松崎鉄之介
涅槃図の鎮子の重み只ならず 平畑静塔
涅槃図の隅の隅にも哭けるもの 鷹羽狩行
涅槃図の雲硬しとも柔しとも 藤田湘子 てんてん
涅槃図の騒然たるを拝しけり 相生垣瓜人 明治草
涅槃図の騒然たる死怖れけり 能村登四郎
涅槃図や今とこしへをはみ出して 平畑静塔
涅槃図や堕ちし天人流涕し 阿波野青畝
涅槃図や幼ごころの絵解きうた 能村登四郎
涅槃図や美学といふはかくくらき 能村登四郎
涅槃図をうとむごとくに遠見たり 上田五千石『風景』補遺
涅槃図をさびしくしたる僧の咳 能村登四郎
涅槃図をしまふべけんに僧の留守 阿波野青畝
涅槃図を労作として又見たり 相生垣瓜人 明治草抄
涅槃図を外せば釘もすぐ抜かる 能村登四郎
涅槃図を巻く手にさかさなる天地 阿波野青畝
涅槃図を抜けて苦しきとりけもの 伊藤白潮
涅槃図を掛ける太釘かと思ふ 能村登四郎
涅槃図を描きたる人の生死観 後藤比奈夫
涅槃図を描きたる僧の修羅思ふ 藤田湘子 神楽
涅槃図を突つ立つて見る衆生かな 山田みづえ 木語
涅槃図を臙脂とおもひ夕ごころ 岡井省二 有時
涅槃図を舁きつつ廊を僧来る 阿波野青畝
涅槃図を花の霞の中に見し(吉野山) 細見綾子
涅槃図を見てまた月日早からむ 後藤比奈夫
涅槃図を見んと日暮れの心せく 細見綾子
涅槃図を説かれて蘭麝香も聞く 平畑静塔
涅槃図を説き本堂に子等教ふ 山口誓子
涅槃図中よりはみだして嘆く人 上田五千石『琥珀』補遺
涅槃変人面鳥身異とされず 平畑静塔
涅槃変大きな顔をまん中に 阿波野青畝
涅槃寺冬木のままの桐つつ立つ 細見綾子
涅槃寺障子細目に雪の松 星野立子
涅槃市に送る桜を横たへて 右城暮石 句集外 昭和十年
涅槃来る女にましろのたなごころ 三橋鷹女
涅槃経まで庭に来し鵯の数 能村登四郎
涅槃絵のごと木菟引の小鳥かな 右城暮石 句集外 昭和十年
涅槃絵の総ては怪を画くなり 相生垣瓜人 明治草
涅槃絵の釈迦法外に秀でけり 相生垣瓜人 負暄
涅槃絵も恐らく真を写しけむ 相生垣瓜人 明治草抄
涅槃絵も恐らく真を寫しけむ 相生垣瓜人 明治草
涅槃絵や蟇のごとくに獅子哭し 森澄雄
涅槃西風 被爆碑ばかりの街さまよい 伊丹三樹彦
涅槃西風いでて一便より欠航 上村占魚
涅槃西風並ぶ金塊見飽かぬも 松崎鉄之介
涅槃西風工都けむりを吐き暮らす 百合山羽公 故園
涅槃西風洋妾橋にゆきなやむ 伊丹三樹彦
涅槃西風濁りて浪も黄なりけり 石塚友二 光塵
涅槃西風猿の蒼肌露はるる 中村草田男
涅槃西風鈴鹿連山傷だらけ 右城暮石 句集外 昭和四十八年
涅槃西風銀座の路地はわが浄土 鈴木真砂女 紫木蓮
涅槃西風麦のくさとるひとり言 松村蒼石 寒鶯抄
涅槃風廃墟にできし砂の類 中村草田男
消壺に火のなほ醒めて涅槃像 鷹羽狩行
渋いろとならせたまひし寝釈迦かな 阿波野青畝
湖の藻にささめく小蝦涅槃西風 藤田湘子 てんてん
湖をもて耳をふたぎぬ涅槃像 岡井省二 鹿野
満月の明るく涅槃したまへり 津田清子
灰の音あつまつてくる涅槃像 飯島晴子
無性鬚病者めくなり涅槃西風 日野草城
無髯にはおはさず涅槃したまへり 阿波野青畝
燈をためて昔ながらの寝釈迦かな 大野林火 海門 昭和九年
燈明のかぎり居残る涅槃婆 上田五千石『風景』補遺
燭尽きし寝釈迦の闇に耳澄ます 鷲谷七菜子 游影
牙をもて尾をもて嘆き涅槃像 鷹羽狩行
物情の騒然として寝釈迦かな 相生垣瓜人 負暄
獣に青き獅子あり涅槃像 後藤夜半 翠黛
珍しき鳥の啼くは涅槃西風 石川桂郎 四温
生垣のとくにねんごろ涅槃雪 鷹羽狩行
生類の歎きを餘所に寝釈迦かな 相生垣瓜人 負暄
畜生の嘆きあらはに涅槃像 右城暮石 句集外 昭和四十五年
畜生の目をみひらきに涅槃哭く 上田五千石 森林
白菜の惚れ合うて居る涅槃像 永田耕衣
目もあやに釈迦が涅槃に入るところ 相生垣瓜人 明治草
目を線にして笑ふ婆涅槃雪 林翔
真つ青に湖の晴れたる涅槃粥 岡井省二 山色
真先に眠りに入りし寝釈迦山 林翔
真如堂には月のよき涅槃像 後藤比奈夫
祈れるはつぶやくに似し涅槃寺 有馬朗人 天為
秋嶺の寝釈迦の頭胸足あり 阿波野青畝
稚児たちに離れてねむる涅槃像 飯田龍太
穴を出し虫の如くに涅槃変 阿波野青畝
空溝を寝釈迦逃亡中とかや 永田耕衣
童が目守る大き頭りの寝釈迦さま 松村蒼石 雁
童児見つめて軟体の涅槃図絵 飯田龍太
竹の葉のさしちがひ居る涅槃かな 永田耕衣
竹の葉を撫で分け頼む涅槃像 永田耕衣
竹山はみどり涅槃図寂びにけり 大野林火 方円集 昭和五十年
笹舟は詩片のごとし涅槃西風 有馬朗人 耳順
篠竹を雀撓めぬ涅槃西風 星野麥丘人
米つきの涙見せたる涅槃哉 政岡子規 涅槃会
糸ほどの目なざし涅槃したまへり 阿波野青畝
紅葉寺大涅槃図を蔵しけり 安住敦
紫の雲も出て居る涅槃哉 政岡子規 涅槃会
細筆を買うて戻るや涅槃雪 鷹羽狩行
経師屋に撫でられてゐる寝釈迦かな 阿波野青畝
結界とせり涅槃図の長き箱 桂信子 草影
絵具谷にはひねもすの涅槃西風 後藤比奈夫
総涅槃なる人類の蝶蝶哉 永田耕衣
緑蔭にひろひ読みして涅槃経 飴山實 句集外
線香の灰の折れ折れ涅槃雪 鷹羽狩行
罪深き髪を赤染め涅槃雪 上田五千石『風景』補遺
美しきひとの案内や涅槃像 藤田湘子 てんてん
美しき印度の月の涅槃かな 阿波野青畝
美女更に美女涅槃哭く顔ゆがめ 山口誓子
羽衣のおん母涅槃に宙吊よ 平畑静塔
老婆には聞えて涅槃像のこゑ 鷹羽狩行
老鶯や寝釈迦に大き左耳 野澤節子 八朶集以後
肘まくら御身涅槃をふくよかに 平畑静塔
肱枕 おのが涅槃に雨声欲る 伊丹三樹彦
背きゐる猫を隠さず涅槃像 百合山羽公 樂土
背の痛み失せし寝釈迦の面輪かも 相生垣瓜人 明治草
胸元の見えて悲しき寝釈迦かな 後藤比奈夫
腕組みの腕のぬくもり涅槃雪 鷹羽狩行
良寛が涅槃の像と相寝しと 相生垣瓜人 明治草
色湧いて鯉があぎとふ涅槃かな 伊藤白潮
萬叟の涅槃図といふ僧自慢 後藤比奈夫
葛城の山懐に寝釈迦かな 阿波野青畝
薄目してみそなはすかに涅槃せる 上田五千石『天路』補遺
薇がほどけるまでの寝釈迦かな 橋閒石 和栲
藁灰の貰ひ手のなき涅槃西風 能村登四郎
藪越えて裏より這入る涅槃寺 能村登四郎
虫干や再び出たる涅槃像 政岡子規 土用干
蛇の円かなる座や涅槃像 後藤夜半 翠黛
蜿蜒と道端はあり涅槃西風 藤田湘子 てんてん
蟲けらもたかる寝釈迦は苔佛 平畑静塔
行き当りばつたりに来て寝釈迦かな 飯島晴子
裂く鯉の目には涅槃の見ゆる筈 斎藤玄 雁道
裏滝の涅槃滝とて秋のいろ 能村登四郎
複製の小涅槃図を熟視せり 相生垣瓜人 負暄
西向きに涅槃尊体寝ね給ふ 平畑静塔
見まゐらす寝釈迦あはれ蛾眉御若き 山口青邨
見苦しい仏の顔の並びけり 政岡子規 涅槃像
見覚えの出来てこのもし涅槃像 政岡子規 涅槃像
見覚えの出来てたのもし涅槃像 政岡子規 涅槃像
誰が懐炉涅槃の足に置きわすれ 川端茅舎
諸鳥のことば明晰涅槃西風 藤田湘子 てんてん
諸鳥の地に嘆かへり涅槃像 水原秋櫻子 葛飾
象を見しその足で寄る涅槃寺 能村登四郎
貝殻に溜れる雨も涅槃かな(伊良湖岬にて二句) 細見綾子
赤寺の赤絵がちなる涅槃変 野見山朱鳥 荊冠
赤肉団のらま行けるなり涅槃像 岡井省二 鯛の鯛
越の田のゆるびはじめの涅槃寺 鷲谷七菜子 花寂び
足なえの集ひのごとき涅槃変 阿波野青畝
足のうらそろへ給ひぬ涅槃像 川端茅舎
足もとに雲もゐるなり涅槃像 政岡子規 涅槃像
足揉ます寝釈迦三鬼よ冬金魚 角川源義
足音がかたまつて来る寝釈迦かな 阿波野青畝
輪中にも鉦鳴るころの涅槃かな 阿波野青畝
近海に鯛睦み居る涅槃像 永田耕衣
退きて金色の大寝釈迦のみ 山口誓子
逃亡の寝釈迦赤蜂群螫しに 永田耕衣
通天を偶々訪うて涅槃西風 高浜年尾
連れ立ちて衣袂はためく涅槃西風 森澄雄
遅日光岡寺の寝釈迦居給へり 水原秋櫻子 古鏡
道端に蘭を踏んだる涅槃変 岡井省二 猩々
遠き旅路に涅槃図のゆらゆらと 波多野爽波
酪訂に似たり涅槃をひた歎き 山口誓子
酷使して牛を涅槃に遣はさず 上田五千石『田園』補遺
釈迦の国金ンを貴び涅槃像 後藤比奈夫
釈迦の足揉みて捻りて涅槃哭く 山口誓子
金箔の兀げて尊し涅槃像 政岡子規 涅槃像
金色に涅槃し給ひ了んぬる 星野立子
金色のほのぼのにほふ寝釈迦かな 百合山羽公 春園
鎌倉に黒き海あり涅槃西風 石塚友二 光塵
門前の花菜の雨や涅槃像 飯田蛇笏 山廬集
阿蘇五岳ありあり涅槃したまへり 鷲谷七菜子 一盞
降りしらみ忽ち雪の涅槃寺 阿波野青畝
陰といふもの描かざる涅槃かな 阿波野青畝
雨滴いくつぶ枝をかざりて涅槃会や 鷲谷七菜子 一盞
雨粒の水面を戻る涅槃かな 永田耕衣
雪の日は雪みそなはす寝釈迦かな 山田みづえ 手甲
雪嶽の月涅槃図の白き月 山口誓子
雪涅槃となりにける身のほとりかな 岸田稚魚
雪涅槃榛の並木にそひてゆく 岡井省二 五劫集
雪赤城寝釈迦のなりに春呼ばふ 角川源義
雲仰ぐごと涅槃図を仰ぎける 大野林火 飛花集 昭和四十五年
霞草もて涅槃図を悼みあり 後藤比奈夫
霧をのむ瑠璃鳥や涅槃の楢林 永田耕衣
青獅子も首垂れ嘆く涅槃変 福田蓼汀 秋風挽歌
青苔の鑑賞を附す涅槃像 永田耕衣
頽齢を覆ひ給へる寝釈迦かな 相生垣瓜人 負暄
風見鶏にも旬日の涅槃西風 後藤比奈夫
風音がもつとも嘆き涅槃寺 鷹羽狩行
飛天まづ泣き涅槃図の解き始め 林翔
飲食の時刻が迫る涅槃伽陀 阿波野青畝
飼ひ猫も野良猫もゐて涅槃寺 松崎鉄之介
香焚けば翳のぼりつめ涅槃像 原裕 青垣
馬鹿長き箱涅槃図を蔵すてふ 能村登四郎
驚くに堪へし寝釈迦の巨體かな 相生垣瓜人 明治草
鬼瓦まなじり裂けて涅槃西風 中村苑子
鯉の中緋鯉一尾や涅槃寺 森澄雄
鳥ばかり見たる子供や涅槃像 政岡子規 涅槃像
鳥型を空の涅槃に押しつけて 斎藤玄 雁道
鳥獣の我ら侍りし涅槃かな 上野泰
鴛鴦の二羽ゐて涅槃釈迦嘆く 右城暮石 句集外 昭和四十七年
鼾す也涅槃の寺の裏門に 政岡子規 涅槃会
齋(とき)の膳運ぶが見えて涅槃寺 能村登四郎

以上
by 575fudemakase | 2016-03-31 17:16 | 春の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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