耕し の俳句
耕し の俳句
耕し
例句を挙げる。
あはれ衣の短かく人ら耕せる 岸風三楼 往来
いい汗をかいて一畝耕せり 城野都生子
いちじくの葉蔭に遠く耕せる 桂信子 花寂び 以後
うち晴れし耕しさみずや獺祭忌 久保田万太郎
お天道さまにご奉公とて耕すや 佐野美智
くろぐろと田毎の土を耕せる 京極杞陽 くくたち下巻
この馬と耕して子ら育てあげ 箕輪 新七
さくらより照り降り気にかけ耕せる 関森勝夫
さびしさのあかざの奥に耕せり 山本洋子
しぐれても耕すばかり輪中人 近藤一鴻
しづかなる土の遠くを耕せる 宮津昭彦
その上は雲の通ひ路耕せり 水口郁子
はや不和の三日の土を耕せる 鈴木六林男
ひもすがら耕す漢の都あと 荒井正隆
みちのくの「人」の象で耕す人 平井さち子 鷹日和
やすらふや耕す土にひた坐り 池内たけし(1889-1974)
やはらかく心耕せいわし雲 中嶋秀子
わが弾くに耕す土のひびきかな 池内友次郎 結婚まで
ゝと白く無帽の漢耕せる 京極杞陽 くくたち下巻
ドイツ人ドイツ耕しをりにけり 嶋田一歩
不義の仔を孕みぬひたに耕せり 藤後左右
人も馬も斜めに立ちて耕せり 日原傳
仰がずに比叡が見えて耕せり 茨木和生 往馬
傍らに須恵器の破片耕せり 西野敦子
出でて耕す囚人に鳥渡りけり 青峰集 島田青峰
千年の昔のごとく耕せり 富安風生
半身に口山の影耕せる 中戸川朝人 尋声
原野の耕しは真つ黒き帯一人の旅 寺田京子 日の鷹
啄木の歌少し知り耕せり 太田土男
囀りに馴れて耕す安さかな 青峰集 島田青峰
土の上のひかりをまとひ耕せる 長谷川素逝 暦日
土を耕して九十年の、この一塊の土に禮す 荻原井泉水
城あるを山人誇る耕しつつ 大野林火
城壁の中を耕す茄子の花 日原傳
塔遠み耕す人と白蝶と 和田悟朗 法隆寺伝承
墓地買うて猶葬らず耕しぬ 中塚一碧樓
天上のやうに耕しはじめたる 松澤昭 面白
天山を父とし荒土耕せる 大内君子
天近し祈りのごとく耕せば 黒鳥一司
女手に埃をあげて耕せり 高濱年尾 年尾句集
学帽のまま耕しの端を占む 中戸川朝人 残心
宍道湖につづく平らを耕せる 片山由美子 風待月
宙に鍬ひかる耕しの深からむ 中戸川朝人 残心
家墓の際まで耕し黒くせり 関森勝夫
寸馬となり豆人となり耕せる 鷹羽狩行 五行
履き替へし靴を揃へて耕せる 中戸川朝人 尋声
山口の小石捨て捨て耕せり 沢木欣一
山吹を折りかへしつゝ耕せり 前田普羅 飛騨紬
山国の小石捨て~耕せり 沢木欣一 塩田
山畑の耕し浅き桜かな 小川軽舟
山畑を耕す木ぐつ修道女 佐藤一村
山蔭に耕す音を立てにけり 野村喜舟 小石川
山鼻の天辺に人耕せる 門坂波の穂
岬人は旧暦ぐらし耕せる 文挟夫佐恵 雨 月
峡畑に寸の農婦となり耕す 西東三鬼
崇ある塚とてふれず耕せり 蓼汀
崖に見る沖浪ばかり耕せり 中島斌男
息あらく馬行く雲を耕しに 岩間愛子
我心牛の心と耕しぬ 安斎桜[カイ]子
折れし墓碑倒れし墓碑や耕しぬ 日原傳
散る桜眼中になく耕せり 川村紫陽
昏れ惜しみ去年より馴れて耕しぬ 及川貞 榧の實
星殖ゆる麦刈りし跡耕せば 茨木和生 遠つ川
春耕す農夫頑固に土守る 明才地禮子
月山の雪振り向かず耕せり 吉田鴻司
朝の耕し南へ下がる方十間 上林 裕
東にかくも透徹の月耕す音 金子兜太 詩經國風
果樹植うや庭隅の土耕して 遠藤ちづる
梅の白散れるそこより耕せり 太田土男
樹海なほ果てざる国を耕せる 木村要一郎
段畑のその天辺を耕せり 小西千年
気の遠くなるまで生きて耕して 耕一郎
海を背に流人の如く耕せる 金箱戈止夫
深く耕して夢殿みちに沿ふ 田中菅子
清水のやうな沈黙地震の山耕す 加藤知世子 花寂び
漁夫耕す蛙鳴く田の貧しくて 大熊輝一 土の香
燕返す端を耕すに道へ出て 香西照雄 対話
生くべくはかゝる焦土も耕せり 佐野まもる
生涯を耕して病む蝉しぐれ 石田あき子 見舞籠
男鹿の荒波黒きは耕す男の眼 金子兜太 蜿蜿
畑耕すにはあらねども菜を間引く 飯田蛇笏 椿花集
白馬にして耕しの野にありぬ 波多野爽波 鋪道の花
百穴の人の子孫が耕しぬ 野村喜舟 小石川
眼光をふつと消しまた耕せる 鈴木鷹夫
空にたゞ雲とんで人耕せり 高浜年尾
老婆胡桃のもとを耕し噴く浅間 西村公鳳
耕ししあと放りある日にちかな 岡本高明
耕していちにち遠き父祖の墓 黛執
耕してそのあと忘れゐるごとし 宮津昭彦
耕してその夜の星座平なり 有働亨
耕してひと日言葉を忘じをり 佐藤 国夫
耕してふるさとを捨てぬ一俳徒 大木さつき
耕してゴム手袋の型戻る 山崎 篤
耕して一日風の中にゐる 香下寿外
耕して天にのぼるか対州馬(対州馬は背ひくく、やさしけれど力強く、しかも蹄鉄を要せず) 角川源義 『神々の宴』
耕して天に到れる黍畑 石寒太 翔
耕して寂寥ゆさぶりつくすかな 沼尻玲子
耕して寓居のわれを見知るらし 百合山羽公 寒雁
耕して崖に出る村野水仙 宮田正和
耕して己の影を曝しけり 蔵千英
耕して怠けの虫を追ひ出せる 橋本榮治 麦生
耕して耕して父母消えにけり 清水志郎
耕して胴揺さぶつて牛帰る 井上純郎
耕して高き欅を野に残す 大串章(1937-)
耕して鶴をまねけよ杖の友 松岡青蘿
耕しに湖は明けゆく波きざむ 金尾梅の門 古志の歌
耕しのあと歳月が追ひかける 小泉八重子
耕しの一人が千曲近きかな 村越化石
耕しの五体しづかなリズムなり 及川貞
耕しの休んでばかり老の鍬 大野 林窓
耕しの大和たなびくところなり 佐川広治
耕しの昔の鍬を以てせり 高野素十
耕しの母石ころを子に投げて 西東三鬼
耕し馬叱られつゞけ歩き居り 櫻井土音
耕すやいりしほの鷺田にきたる 木津柳芽 白鷺抄
耕すやこころ解していくやうに 柴田奈美
耕すやぼろんぼろんと時計鳴る 細谷源二 砂金帯
耕すやむかし右京の土の艶 炭太 (たんたいぎ)(1709-1771)
耕すや七年農具とり合せ 加藤耕子
耕すや地の緊張をやはらげて 吉村ひさ志
耕すや塚にかくれて又いづる 比叡 野村泊月
耕すや大きな機械もて一人 浅利恵子
耕すや天より汗を賜りて 細谷源二 砂金帯
耕すや航跡遠くへは行かず 冨川仁一郎
耕すや鳥さへ啼かぬ山蔭に 蕪村
耕す胸の女の厚さはばたく藪 林田紀音夫
耕せし土黄に照れる枯野かな 楠目橙黄子 橙圃
耕せし日の余温ある膝の継布 久米正雄 返り花
耕せばうごき憩へばしづかな土 草田男
耕せば動き憩へばしづかな土 中村草田男
耕せば土にめがありはらわたあり 奥山甲子男
耕せば土に初蝶きてとまる 大野林火
耕せば土黒々と息をせる 倉田健一
耕せば耕すほどに村廃れ 小林呼渓
耕せり憩へりありのまま遠し 津田清子 礼 拝
耕せる土の六年深う深う 加藤耕子
耕せる老に鶫のつき添へる 小石秀子
耕耘機遠きは空を耕すや 辻田克巳
胡麻の花耕す人のみな青衣 上野さち子
自ら人ある島や耕しぬ 志田素琴
茶の花に耕す人や雲低し 青峰集 島田青峰
草焼きの煙の中を耕せり 岩淵喜代子 朝の椅子
萌ゆる色を耕してゆく土色に 及川貞 榧の實
葡萄の種子反古に吐きつゝ筆耕す 島村元句集
蛇穴をいでて耕す日に新た 飯田蛇笏 山廬集
西行のうた懐に耕せり 原裕(1930-99)
西行の寺をうしろに耕せり 佐川広治
赤人の富士を仰ぎて耕せり 大串章(1937-)
身ほとりにひかりを生みつ耕せり 古賀まり子 緑の野
遠き祖の墳墓のほとり耕しぬ 前田普羅
遠目には動かず痩田耕せる 菖蒲あや あ や
遠目には耕しの鍬遅きかな 福永鳴風
鍬先に走る雷気を猶耕す 久米正雄 返り花
鍬肩にとんと畦とび耕し女 橋本鶏二 年輪
雨歇めばたちまち出でて耕せる 林田与音
雪嶺を見て耕して長命す 田川飛旅子
霙吸ふ笹根切つては耕せり 中島斌男
霧の田を女耕し八ケ岳の裾 西村公鳳
風花のひまひまに出て耕せり 吉田鴻司
鳥海山仰ぎ仰ぎて耕せり 佐藤サチ
鳶の輪の内の行き来を耕せり 杉崎妙子
鶯や耕しかけて十坪ほど 大野林火
鷹かえる夫婦尺土を耕して 細谷源二
麻耶山にむかひて牛の耕せり 西岡和子
黙々と土と語りて耕せり 阿部みどり女
おもむろに耕牛の歩のはじまれり 徳永山冬子
つゆくさの瑠璃はみこぼす耕馬かな 西島麦南
とことこと耕馬につける仔馬かな 野村泊月
のけぞりに耕馬の向をかゆる人 元
のびちゞむ雲や耕人うづくまる 高濱年尾 年尾句集
はるばるみちのく耕馬の眼には路傍のわれ 磯貝碧蹄館 握手
ふてくされゐる耕牛や三鬼の訃 皆川白陀
丘の斜面に耕馬現れ海光る 木下夕爾
健やかな糞して耕馬曳きはじむ 松倉ゆずる
冬耕人くちびるに血を滲ませぬ 大野林火
古墳出て耕人耕馬玲瓏と 野見山朱鳥
合掌造りの闇がうごめき耕牛覚む 加藤知世子 花寂び
地のかぎり耕人耕馬放たれし 遷子
夕影にたえて嘶かざる耕馬かな 飯田蛇笏 春蘭
天に雲土に耕人かがやけり 脇本星浪
崖上の耕馬に海の裸の日 友岡子郷 遠方
弱国に耕牛の尿溜り沁む 永田耕衣 悪霊
影す耕牛春日に浮いて風の椎 岩田昌寿 地の塩
意を曲げぬらし耕牛の水を飲む 茨木和生 木の國
日かげりて遠き耕馬に悲憤見る 友岡子郷 遠方
春寒や耕人うたふ海の唄 飯田蛇笏 山廬集
春霜や耕人今日をたたへ合ひ 西山泊雲 泊雲
朝ひらき人と耕馬の髪みどり 秋元不死男
桃の木へ来て耕牛がぬすみ見する 桂信子 花寂び 以後
櫨紅葉一と枝に耕馬つながるる 瀧春一 菜園
没日の方や耕人近づく半歩半歩 岩田昌寿 地の塩
湯の宿や丘の耕人と顔合はす 瀧春一 菜園
点々と耕人の紺うすがすみ 川崎展宏
父を憶へば耕馬から泥がとぶ 友岡子郷 日の径
牧人に耕人何をいさかへる 玉越琅々
短くて耕牛にのみ通ずる語 津田清子 礼 拝
立春や耕人になく廬の犢 飯田蛇笏 山廬集
羨しと指す耕馬の島は没り日塗る 友岡子郷 遠方
耕人が抛りぬ若き鳶の屍を 堀口星眠 営巣期
耕人にあぶりて届く蓬餅 高橋[テイ]子
耕人にさゝやく鳥語こまごまと 小提灯
耕人に余呉の汀の照り昃り 長谷川久々子
耕人に信夫の鐘の鳴りにけり 青畝
耕人に傾き咲けり山ざくら 大串章(1937-)
耕人に冬の霞のかかりけり 椎橋清翠
耕人に夕日の落つる椰子の丈 桂樟蹊子
耕人に大空のあり鳶の輪 森川潔
耕人に日照雨の大地傾斜なす 岩田昌寿 地の塩
耕人に牛慕ひ寄る夕埃 久米正雄 返り花
耕人に雲雀が声の光撒く 関森勝夫
耕人のちひささ水田のげんげ 北原白秋
耕人のひとりは堆肥散らしゐる 皆川白陀
耕人のもの焚く煙火を打つては 石川桂郎 高蘆
耕人の下向けば白きまぶたなる 阿部みどり女
耕人の大きな秋の嚏かな 綾部仁喜 樸簡
耕人の左の足にすがれる子 京極杞陽
耕人の目に鳥海の雪かすむ 露月句集 石井露月
耕人の肩にて睡る夜の雲雀 磯貝碧蹄館
耕人の遠くをりさらに遠くをり 不破博
耕人の鋤き込んでゆく光かな 工藤眞一
耕人は立てりしんかんたる否定 加藤郁乎(1929-)
耕人も来て上棟の餅拾ふ 篠田悦子
耕人をはるかに涅槃し給へり 中川欣一
耕人を見てたたずみて吾弱し 木村蕪城 一位
耕牛おそろし打たれて上眼づかいする 北原志満子
耕牛が幟の部落をわけ出づる 栗生純夫 科野路
耕牛となり変りをり橇の牛 石塚友二 光塵
耕牛について或は身を反らし 高野素十
耕牛に仔牛もついて畔を跳ぶ 小原菁々子
耕牛に多摩の磧べ桐さけり 飯田蛇笏 春蘭
耕牛に就いて或は身を反らし 高野素十
耕牛に朝よりそだつ海の皺 横山白虹
耕牛に木曽三川の照り昃り 清水亮次
耕牛のふと大声を揚げにけり 楠瀬薑村
耕牛の傾きながら憩ひをり 上野泰 佐介
耕牛の動き大地の動きけり 奥田麦穂
耕牛の四肢おのづから水まつはる 右城暮石 声と声
耕牛の四肢のうちなる没日かな 那須 乙郎
耕牛の尻に脈うつ大地かな 内藤吐天 鳴海抄
耕牛の底びかりして戻りくる 成田千空 地霊
耕牛の水に尿する田の面かな 安藤橡面坊
耕牛の瞳が何ものも見て居らず 右城暮石 声と声
耕牛の腹びしよ濡れに嬬恋村 猿橋統流子
耕牛の角が沈みし麦の花 萩原麦草 麦嵐
耕牛の触れて波うつ籬かな 軽部烏帽子 [しどみ]の花
耕牛の谷を隔てゝ高く居る 高浜虚子
耕牛の足短くてれんげ田鋤く 茨木和生 木の國
耕牛の頸皺無学の祖父なつかし 香西照雄 対話
耕牛の鼻叩かれて耳ふるふ 大久保橙青
耕牛へ牛小屋くらき口ひらく 青柳志解樹
耕牛やどこかかならず日本海 加藤秋邨 雪後の天
耕牛や打たるるたびに胴の音 冬一郎
耕牛をのせて舟ゆく春の木 比叡 野村泊月
耕牛を先立て妻を従へて 板東玲史
耕牛を叱る手綱を波うたせ 国弘賢治
耕馬の胴黒奴一撥の報ここに 成田千空 地霊
耕馬の顔よごれいよいよ悍馬めく 永田耕一郎 氷紋
耕馬ゆゑだんだん強くうたれたる 細谷源二 砂金帯
耕馬明眸岬の朝風縞なして 大峯あきら
耕馬烟りくさくて父を驚かす 子郷
耕馬無く石はさびしき力持つ 成田千空 地霊
胴をもて耕牛鞭をかなしめり 榎本冬一郎
花の雲鈴を鳴らすは耕馬なり 金箱戈止夫
荒東風を頭押しに島の耕牛は 橋本榮治 麦生
蜑老いぬ話相手の耕馬また 橋本榮治 麦生
見えない道耕馬のあとから通れる道 磯貝碧蹄館 握手
身起す耕牛亡き祖父の声「よいこらさ」 香西照雄 素心
遠く赤く耕馬尾をふる真菰風 秋元不死男
野の果の耕馬動いてゐるのかしら 山田弘子 螢川
金のこと耕牛の背に向きて言ふ 金箱戈止夫
金無垢の耕牛置けり野の没日 内藤吐天 鳴海抄
降霜期耕人征きて家灯らず 竹下しづの女 [はやて]
顔天使前向き耕人うしろ向き 西東三鬼
風説もなき明るさに耕馬立つ 友岡子郷 遠方
さきはひのもとも身近く春耕土 飯田蛇笏 雪峡
叡山を背に春耕の人となる 加藤耕子
嶺の畑に僧の春耕雲雀鳴く 飯田蛇笏 椿花集
春耕のこれが今年の田の香り 米澤勝廣
春耕のひとりは鳶に掠はれん 大谷碧雲居
春耕のふたりのやがてひとりかな 石川文子
春耕のむちに月まひ風吹けり 飯田蛇笏
春耕の一鍬にして断乎たり 石川桂郎 四温
春耕の土均らされて隣り合ふ 高久田橙子
春耕の子をいたはりて妻老いぬ 飯田蛇笏 春蘭
春耕の憩ひの上衣鍬に掛く 鈴木三四郎
春耕の振り向けば父消ゆるかな 小澤克己
春耕の田や少年も個の数に 飯田龍太
春耕の鍬かたぐ柄に手をたれて 飯田蛇笏 春蘭
春耕の鍬の柄長し吉野人 細川加賀
春耕の鞭に月まひ風ふけり 飯田蛇笏 春蘭
春耕や子に従順の老ふたり 呉龍
春耕や時に咳き入る耕耘機 高木淳之介
春耕や熊野の神を住まはせて 鈴木太郎
春耕や生命線に胼胝できて 村本畔秀
春耕や農に生き行く六十路坂 土屋みね子
気負ふでもなくて春耕はかどれり 影島智子
焼けのこる納屋出て老と春耕に 亀井糸游
筑波嶺を見る春耕の鍬立てて 和井田なを
角伸びて春耕の牛帰るかな 耕衣
いい汗をかいて一畝耕せり 城野都生子
いちじくの葉蔭に遠く耕せる 桂信子 花寂び 以後
うち晴れし耕しさみずや獺祭忌 久保田万太郎
お天道さまにご奉公とて耕すや 佐野美智
くろぐろと田毎の土を耕せる 京極杞陽 くくたち下巻
この馬と耕して子ら育てあげ 箕輪 新七
さくらより照り降り気にかけ耕せる 関森勝夫
さびしさのあかざの奥に耕せり 山本洋子
しぐれても耕すばかり輪中人 近藤一鴻
しづかなる土の遠くを耕せる 宮津昭彦
その上は雲の通ひ路耕せり 水口郁子
はや不和の三日の土を耕せる 鈴木六林男
ひもすがら耕す漢の都あと 荒井正隆
みちのくの「人」の象で耕す人 平井さち子 鷹日和
やすらふや耕す土にひた坐り 池内たけし(1889-1974)
やはらかく心耕せいわし雲 中嶋秀子
わが弾くに耕す土のひびきかな 池内友次郎 結婚まで
ゝと白く無帽の漢耕せる 京極杞陽 くくたち下巻
ドイツ人ドイツ耕しをりにけり 嶋田一歩
不義の仔を孕みぬひたに耕せり 藤後左右
人も馬も斜めに立ちて耕せり 日原傳
仰がずに比叡が見えて耕せり 茨木和生 往馬
傍らに須恵器の破片耕せり 西野敦子
出でて耕す囚人に鳥渡りけり 青峰集 島田青峰
千年の昔のごとく耕せり 富安風生
半身に口山の影耕せる 中戸川朝人 尋声
原野の耕しは真つ黒き帯一人の旅 寺田京子 日の鷹
啄木の歌少し知り耕せり 太田土男
囀りに馴れて耕す安さかな 青峰集 島田青峰
土の上のひかりをまとひ耕せる 長谷川素逝 暦日
土を耕して九十年の、この一塊の土に禮す 荻原井泉水
城あるを山人誇る耕しつつ 大野林火
城壁の中を耕す茄子の花 日原傳
塔遠み耕す人と白蝶と 和田悟朗 法隆寺伝承
墓地買うて猶葬らず耕しぬ 中塚一碧樓
天上のやうに耕しはじめたる 松澤昭 面白
天山を父とし荒土耕せる 大内君子
天近し祈りのごとく耕せば 黒鳥一司
女手に埃をあげて耕せり 高濱年尾 年尾句集
学帽のまま耕しの端を占む 中戸川朝人 残心
宍道湖につづく平らを耕せる 片山由美子 風待月
宙に鍬ひかる耕しの深からむ 中戸川朝人 残心
家墓の際まで耕し黒くせり 関森勝夫
寸馬となり豆人となり耕せる 鷹羽狩行 五行
履き替へし靴を揃へて耕せる 中戸川朝人 尋声
山口の小石捨て捨て耕せり 沢木欣一
山吹を折りかへしつゝ耕せり 前田普羅 飛騨紬
山国の小石捨て~耕せり 沢木欣一 塩田
山畑の耕し浅き桜かな 小川軽舟
山畑を耕す木ぐつ修道女 佐藤一村
山蔭に耕す音を立てにけり 野村喜舟 小石川
山鼻の天辺に人耕せる 門坂波の穂
岬人は旧暦ぐらし耕せる 文挟夫佐恵 雨 月
峡畑に寸の農婦となり耕す 西東三鬼
崇ある塚とてふれず耕せり 蓼汀
崖に見る沖浪ばかり耕せり 中島斌男
息あらく馬行く雲を耕しに 岩間愛子
我心牛の心と耕しぬ 安斎桜[カイ]子
折れし墓碑倒れし墓碑や耕しぬ 日原傳
散る桜眼中になく耕せり 川村紫陽
昏れ惜しみ去年より馴れて耕しぬ 及川貞 榧の實
星殖ゆる麦刈りし跡耕せば 茨木和生 遠つ川
春耕す農夫頑固に土守る 明才地禮子
月山の雪振り向かず耕せり 吉田鴻司
朝の耕し南へ下がる方十間 上林 裕
東にかくも透徹の月耕す音 金子兜太 詩經國風
果樹植うや庭隅の土耕して 遠藤ちづる
梅の白散れるそこより耕せり 太田土男
樹海なほ果てざる国を耕せる 木村要一郎
段畑のその天辺を耕せり 小西千年
気の遠くなるまで生きて耕して 耕一郎
海を背に流人の如く耕せる 金箱戈止夫
深く耕して夢殿みちに沿ふ 田中菅子
清水のやうな沈黙地震の山耕す 加藤知世子 花寂び
漁夫耕す蛙鳴く田の貧しくて 大熊輝一 土の香
燕返す端を耕すに道へ出て 香西照雄 対話
生くべくはかゝる焦土も耕せり 佐野まもる
生涯を耕して病む蝉しぐれ 石田あき子 見舞籠
男鹿の荒波黒きは耕す男の眼 金子兜太 蜿蜿
畑耕すにはあらねども菜を間引く 飯田蛇笏 椿花集
白馬にして耕しの野にありぬ 波多野爽波 鋪道の花
百穴の人の子孫が耕しぬ 野村喜舟 小石川
眼光をふつと消しまた耕せる 鈴木鷹夫
空にたゞ雲とんで人耕せり 高浜年尾
老婆胡桃のもとを耕し噴く浅間 西村公鳳
耕ししあと放りある日にちかな 岡本高明
耕していちにち遠き父祖の墓 黛執
耕してそのあと忘れゐるごとし 宮津昭彦
耕してその夜の星座平なり 有働亨
耕してひと日言葉を忘じをり 佐藤 国夫
耕してふるさとを捨てぬ一俳徒 大木さつき
耕してゴム手袋の型戻る 山崎 篤
耕して一日風の中にゐる 香下寿外
耕して天にのぼるか対州馬(対州馬は背ひくく、やさしけれど力強く、しかも蹄鉄を要せず) 角川源義 『神々の宴』
耕して天に到れる黍畑 石寒太 翔
耕して寂寥ゆさぶりつくすかな 沼尻玲子
耕して寓居のわれを見知るらし 百合山羽公 寒雁
耕して崖に出る村野水仙 宮田正和
耕して己の影を曝しけり 蔵千英
耕して怠けの虫を追ひ出せる 橋本榮治 麦生
耕して耕して父母消えにけり 清水志郎
耕して胴揺さぶつて牛帰る 井上純郎
耕して高き欅を野に残す 大串章(1937-)
耕して鶴をまねけよ杖の友 松岡青蘿
耕しに湖は明けゆく波きざむ 金尾梅の門 古志の歌
耕しのあと歳月が追ひかける 小泉八重子
耕しの一人が千曲近きかな 村越化石
耕しの五体しづかなリズムなり 及川貞
耕しの休んでばかり老の鍬 大野 林窓
耕しの大和たなびくところなり 佐川広治
耕しの昔の鍬を以てせり 高野素十
耕しの母石ころを子に投げて 西東三鬼
耕し馬叱られつゞけ歩き居り 櫻井土音
耕すやいりしほの鷺田にきたる 木津柳芽 白鷺抄
耕すやこころ解していくやうに 柴田奈美
耕すやぼろんぼろんと時計鳴る 細谷源二 砂金帯
耕すやむかし右京の土の艶 炭太 (たんたいぎ)(1709-1771)
耕すや七年農具とり合せ 加藤耕子
耕すや地の緊張をやはらげて 吉村ひさ志
耕すや塚にかくれて又いづる 比叡 野村泊月
耕すや大きな機械もて一人 浅利恵子
耕すや天より汗を賜りて 細谷源二 砂金帯
耕すや航跡遠くへは行かず 冨川仁一郎
耕すや鳥さへ啼かぬ山蔭に 蕪村
耕す胸の女の厚さはばたく藪 林田紀音夫
耕せし土黄に照れる枯野かな 楠目橙黄子 橙圃
耕せし日の余温ある膝の継布 久米正雄 返り花
耕せばうごき憩へばしづかな土 草田男
耕せば動き憩へばしづかな土 中村草田男
耕せば土にめがありはらわたあり 奥山甲子男
耕せば土に初蝶きてとまる 大野林火
耕せば土黒々と息をせる 倉田健一
耕せば耕すほどに村廃れ 小林呼渓
耕せり憩へりありのまま遠し 津田清子 礼 拝
耕せる土の六年深う深う 加藤耕子
耕せる老に鶫のつき添へる 小石秀子
耕耘機遠きは空を耕すや 辻田克巳
胡麻の花耕す人のみな青衣 上野さち子
自ら人ある島や耕しぬ 志田素琴
茶の花に耕す人や雲低し 青峰集 島田青峰
草焼きの煙の中を耕せり 岩淵喜代子 朝の椅子
萌ゆる色を耕してゆく土色に 及川貞 榧の實
葡萄の種子反古に吐きつゝ筆耕す 島村元句集
蛇穴をいでて耕す日に新た 飯田蛇笏 山廬集
西行のうた懐に耕せり 原裕(1930-99)
西行の寺をうしろに耕せり 佐川広治
赤人の富士を仰ぎて耕せり 大串章(1937-)
身ほとりにひかりを生みつ耕せり 古賀まり子 緑の野
遠き祖の墳墓のほとり耕しぬ 前田普羅
遠目には動かず痩田耕せる 菖蒲あや あ や
遠目には耕しの鍬遅きかな 福永鳴風
鍬先に走る雷気を猶耕す 久米正雄 返り花
鍬肩にとんと畦とび耕し女 橋本鶏二 年輪
雨歇めばたちまち出でて耕せる 林田与音
雪嶺を見て耕して長命す 田川飛旅子
霙吸ふ笹根切つては耕せり 中島斌男
霧の田を女耕し八ケ岳の裾 西村公鳳
風花のひまひまに出て耕せり 吉田鴻司
鳥海山仰ぎ仰ぎて耕せり 佐藤サチ
鳶の輪の内の行き来を耕せり 杉崎妙子
鶯や耕しかけて十坪ほど 大野林火
鷹かえる夫婦尺土を耕して 細谷源二
麻耶山にむかひて牛の耕せり 西岡和子
黙々と土と語りて耕せり 阿部みどり女
おもむろに耕牛の歩のはじまれり 徳永山冬子
つゆくさの瑠璃はみこぼす耕馬かな 西島麦南
とことこと耕馬につける仔馬かな 野村泊月
のけぞりに耕馬の向をかゆる人 元
のびちゞむ雲や耕人うづくまる 高濱年尾 年尾句集
はるばるみちのく耕馬の眼には路傍のわれ 磯貝碧蹄館 握手
ふてくされゐる耕牛や三鬼の訃 皆川白陀
丘の斜面に耕馬現れ海光る 木下夕爾
健やかな糞して耕馬曳きはじむ 松倉ゆずる
冬耕人くちびるに血を滲ませぬ 大野林火
古墳出て耕人耕馬玲瓏と 野見山朱鳥
合掌造りの闇がうごめき耕牛覚む 加藤知世子 花寂び
地のかぎり耕人耕馬放たれし 遷子
夕影にたえて嘶かざる耕馬かな 飯田蛇笏 春蘭
天に雲土に耕人かがやけり 脇本星浪
崖上の耕馬に海の裸の日 友岡子郷 遠方
弱国に耕牛の尿溜り沁む 永田耕衣 悪霊
影す耕牛春日に浮いて風の椎 岩田昌寿 地の塩
意を曲げぬらし耕牛の水を飲む 茨木和生 木の國
日かげりて遠き耕馬に悲憤見る 友岡子郷 遠方
春寒や耕人うたふ海の唄 飯田蛇笏 山廬集
春霜や耕人今日をたたへ合ひ 西山泊雲 泊雲
朝ひらき人と耕馬の髪みどり 秋元不死男
桃の木へ来て耕牛がぬすみ見する 桂信子 花寂び 以後
櫨紅葉一と枝に耕馬つながるる 瀧春一 菜園
没日の方や耕人近づく半歩半歩 岩田昌寿 地の塩
湯の宿や丘の耕人と顔合はす 瀧春一 菜園
点々と耕人の紺うすがすみ 川崎展宏
父を憶へば耕馬から泥がとぶ 友岡子郷 日の径
牧人に耕人何をいさかへる 玉越琅々
短くて耕牛にのみ通ずる語 津田清子 礼 拝
立春や耕人になく廬の犢 飯田蛇笏 山廬集
羨しと指す耕馬の島は没り日塗る 友岡子郷 遠方
耕人が抛りぬ若き鳶の屍を 堀口星眠 営巣期
耕人にあぶりて届く蓬餅 高橋[テイ]子
耕人にさゝやく鳥語こまごまと 小提灯
耕人に余呉の汀の照り昃り 長谷川久々子
耕人に信夫の鐘の鳴りにけり 青畝
耕人に傾き咲けり山ざくら 大串章(1937-)
耕人に冬の霞のかかりけり 椎橋清翠
耕人に夕日の落つる椰子の丈 桂樟蹊子
耕人に大空のあり鳶の輪 森川潔
耕人に日照雨の大地傾斜なす 岩田昌寿 地の塩
耕人に牛慕ひ寄る夕埃 久米正雄 返り花
耕人に雲雀が声の光撒く 関森勝夫
耕人のちひささ水田のげんげ 北原白秋
耕人のひとりは堆肥散らしゐる 皆川白陀
耕人のもの焚く煙火を打つては 石川桂郎 高蘆
耕人の下向けば白きまぶたなる 阿部みどり女
耕人の大きな秋の嚏かな 綾部仁喜 樸簡
耕人の左の足にすがれる子 京極杞陽
耕人の目に鳥海の雪かすむ 露月句集 石井露月
耕人の肩にて睡る夜の雲雀 磯貝碧蹄館
耕人の遠くをりさらに遠くをり 不破博
耕人の鋤き込んでゆく光かな 工藤眞一
耕人は立てりしんかんたる否定 加藤郁乎(1929-)
耕人も来て上棟の餅拾ふ 篠田悦子
耕人をはるかに涅槃し給へり 中川欣一
耕人を見てたたずみて吾弱し 木村蕪城 一位
耕牛おそろし打たれて上眼づかいする 北原志満子
耕牛が幟の部落をわけ出づる 栗生純夫 科野路
耕牛となり変りをり橇の牛 石塚友二 光塵
耕牛について或は身を反らし 高野素十
耕牛に仔牛もついて畔を跳ぶ 小原菁々子
耕牛に多摩の磧べ桐さけり 飯田蛇笏 春蘭
耕牛に就いて或は身を反らし 高野素十
耕牛に朝よりそだつ海の皺 横山白虹
耕牛に木曽三川の照り昃り 清水亮次
耕牛のふと大声を揚げにけり 楠瀬薑村
耕牛の傾きながら憩ひをり 上野泰 佐介
耕牛の動き大地の動きけり 奥田麦穂
耕牛の四肢おのづから水まつはる 右城暮石 声と声
耕牛の四肢のうちなる没日かな 那須 乙郎
耕牛の尻に脈うつ大地かな 内藤吐天 鳴海抄
耕牛の底びかりして戻りくる 成田千空 地霊
耕牛の水に尿する田の面かな 安藤橡面坊
耕牛の瞳が何ものも見て居らず 右城暮石 声と声
耕牛の腹びしよ濡れに嬬恋村 猿橋統流子
耕牛の角が沈みし麦の花 萩原麦草 麦嵐
耕牛の触れて波うつ籬かな 軽部烏帽子 [しどみ]の花
耕牛の谷を隔てゝ高く居る 高浜虚子
耕牛の足短くてれんげ田鋤く 茨木和生 木の國
耕牛の頸皺無学の祖父なつかし 香西照雄 対話
耕牛の鼻叩かれて耳ふるふ 大久保橙青
耕牛へ牛小屋くらき口ひらく 青柳志解樹
耕牛やどこかかならず日本海 加藤秋邨 雪後の天
耕牛や打たるるたびに胴の音 冬一郎
耕牛をのせて舟ゆく春の木 比叡 野村泊月
耕牛を先立て妻を従へて 板東玲史
耕牛を叱る手綱を波うたせ 国弘賢治
耕馬の胴黒奴一撥の報ここに 成田千空 地霊
耕馬の顔よごれいよいよ悍馬めく 永田耕一郎 氷紋
耕馬ゆゑだんだん強くうたれたる 細谷源二 砂金帯
耕馬明眸岬の朝風縞なして 大峯あきら
耕馬烟りくさくて父を驚かす 子郷
耕馬無く石はさびしき力持つ 成田千空 地霊
胴をもて耕牛鞭をかなしめり 榎本冬一郎
花の雲鈴を鳴らすは耕馬なり 金箱戈止夫
荒東風を頭押しに島の耕牛は 橋本榮治 麦生
蜑老いぬ話相手の耕馬また 橋本榮治 麦生
見えない道耕馬のあとから通れる道 磯貝碧蹄館 握手
身起す耕牛亡き祖父の声「よいこらさ」 香西照雄 素心
遠く赤く耕馬尾をふる真菰風 秋元不死男
野の果の耕馬動いてゐるのかしら 山田弘子 螢川
金のこと耕牛の背に向きて言ふ 金箱戈止夫
金無垢の耕牛置けり野の没日 内藤吐天 鳴海抄
降霜期耕人征きて家灯らず 竹下しづの女 [はやて]
顔天使前向き耕人うしろ向き 西東三鬼
風説もなき明るさに耕馬立つ 友岡子郷 遠方
さきはひのもとも身近く春耕土 飯田蛇笏 雪峡
叡山を背に春耕の人となる 加藤耕子
嶺の畑に僧の春耕雲雀鳴く 飯田蛇笏 椿花集
春耕のこれが今年の田の香り 米澤勝廣
春耕のひとりは鳶に掠はれん 大谷碧雲居
春耕のふたりのやがてひとりかな 石川文子
春耕のむちに月まひ風吹けり 飯田蛇笏
春耕の一鍬にして断乎たり 石川桂郎 四温
春耕の土均らされて隣り合ふ 高久田橙子
春耕の子をいたはりて妻老いぬ 飯田蛇笏 春蘭
春耕の憩ひの上衣鍬に掛く 鈴木三四郎
春耕の振り向けば父消ゆるかな 小澤克己
春耕の田や少年も個の数に 飯田龍太
春耕の鍬かたぐ柄に手をたれて 飯田蛇笏 春蘭
春耕の鍬の柄長し吉野人 細川加賀
春耕の鞭に月まひ風ふけり 飯田蛇笏 春蘭
春耕や子に従順の老ふたり 呉龍
春耕や時に咳き入る耕耘機 高木淳之介
春耕や熊野の神を住まはせて 鈴木太郎
春耕や生命線に胼胝できて 村本畔秀
春耕や農に生き行く六十路坂 土屋みね子
気負ふでもなくて春耕はかどれり 影島智子
焼けのこる納屋出て老と春耕に 亀井糸游
筑波嶺を見る春耕の鍬立てて 和井田なを
角伸びて春耕の牛帰るかな 耕衣
耕し 補遺
アカシヤの耕馬にちりて薄暑かな 飯田蛇笏 山響集
あけぼのゝ雪を耕す蹄かな 蝶羽
いちじくの葉蔭に遠く耕せる 桂信子 晩春
うろこ雲神の耕しかく細か 鷹羽狩行
おどろくほど若し二月の耕人は 能村登四郎
おのづから白髪のかうべ耕せり 高屋窓秋
かぶりものはきもの捨てて耕し初む 中村草田男
くさび跡道につけ行く耕耘機 右城暮石 句集外 昭和四十年
さきはひのもとも身近く春耕土 飯田蛇笏 雪峡
ときに耕馬を空に映して大地あり 金子兜太
とどまれば鋤牛の身の暮るるなり 橋本多佳子
トラックに搬ぶ耕牛牌肉揺れ 山口誓子
のびちゞむ雲や耕人うづくまる 高浜年尾
はじめての耕しの鍬尊べり 能村登四郎
ひよろ長き影と耕すなぞへ畠 能村登四郎
ほほゑみを見せて春耕いそしむか 阿波野青畝
みづうみを光源として耕せる 上田五千石『風景』補遺
ものものし列を成し行く耕耘機 右城暮石 上下
一坪の土耕して詩を作る 山口青邨
一滴も水無き山田耕せる 右城暮石 天水
一電柱かしげるところ一耕人 中村草田男
右傾直せば左傾不機嫌耕耘機 橋本多佳子
羽後米のあとを耕すただ一田 平畑静塔
雨待てり水の無き田を耕して 右城暮石 虻峠
雲上に人現れて耕せり 鷹羽狩行
燕返す端を耕すに道へ出て 香西照雄
遠き祖の墳墓のほとり耕しぬ 前田普羅 普羅句集
遠すぎる入鹿の冤よ耕耘機 百合山羽公 樂土
鴬や耕しかけて十坪ほど 大野林火 潺潺集 昭和四十三年
夏の日へひそかな挽歌耕せり 高屋窓秋
茄子の牛耕牛ぶりに仕上りぬ 上田五千石『琥珀』補遺
角伸びて春耕の牛帰るかな 永田耕衣
岩山の寸土耕す鵙の冷 橋閒石
亀石の眠りを覚ます耕耘機 右城暮石 虻峠
菊活て閑を耕す宿直かな 其角
吉野山中耕牛が峰へ逃げ 山口誓子
丘南面の広さを讃へ耕しぬ 中村草田男
牛の尾のおのれ鞭打ち耕せる 西東三鬼
牛糞は手運び 陸耕し 天耕し 伊丹三樹彦
峡の田を耕す誰にも見下され 能村登四郎
近づきし耕耘機畦隔つのみ 右城暮石 天水
金髪にちかき耕馬や瞳黒く 中村草田男
銀鱗よ墓の附録のごと耕す 永田耕衣
桑畑の春耕長き立ち話(埼玉県高麗村二句) 細見綾子
鍬だけで来て秋の土耕せる 後藤比奈夫
畦を塗りあげて耕耘機でかへる 飴山實
茎立や耕しのみち涜れそめ 上田五千石 天路
見えざるも耕耘機行き返す音 右城暮石 虻峠
見て疲る重く田を匐ふ耕耘機 相馬遷子 山国
古墳出て耕人耕馬玲瓏と 野見山朱鳥 運命
午後四時頃に田鋤牛来りけり 山口誓子
後を子が跣足で踏むよ耕せば 能村登四郎
昂然と耕人として立つことも 山口青邨
耕しし力うべなひ深眠り 能村登四郎
耕した夕くたびれや簟 正岡子規 簟
耕して空を平らにしてゐたり 平井照敏
耕して寓居のわれを見知るらし 百合山羽公 寒雁
耕して形づくりし二タ三畝 清崎敏郎
耕して耕して土金砂子 能村登四郎
耕して罪を滅ぼす冬の波 野見山朱鳥 幻日
耕して大きくなりし手を浸す 能村登四郎
耕して頂までも雑木山 石塚友二 磯風
耕して鶴をまねけよ杖の友 松岡青蘿
耕して天にのぼるか対州馬 角川源義
耕しのつぶさに見えてかぎろへり 森澄雄
耕しのときに揃へり長柄鍬 鷹羽狩行
耕しの鍬の光の遠き景 高浜年尾
耕しの見えかくれする磯馴松 松崎鉄之介
耕しの使ひもすなる鍬のみね 石田勝彦 秋興
耕しの女が二人蝶二つ 高野素十
耕しの女ばかりの三世代 森澄雄
耕しの昔の鍬を以てせり 高野素十
耕しの土塊赫し土の貌 山口青邨
耕しの迹のみ晩鐘起一点 中村草田男
耕しも後ふり向くは怯者なり 中村草田男
耕すがよし聖餐に腹円く 平畑静塔
耕すに掘り出してや牛の角 岡井省二 鯛の鯛
耕すやぼろんぼろんと時計鳴る 細谷源二 砂金帯
耕すやむかし右京の土の艶 炭太祇
耕すややはらかにして地の応へ 能村登四郎
耕すや時を知らする汽車通る 森澄雄
耕すや小石つめたき火を発す 西東三鬼
耕すや親に似ぬ子の仁しらず 支考
耕すや世を捨人の軒端まで 露印
耕すや長城なんぞかかはらん 有馬朗人 耳順
耕すや天より汗を賜りて 細谷源二 砂金帯
耕すや土をいたはる鍬さばき 能村登四郎
耕すや土塊の香の分厚かり 飯島晴子
耕す息吹き農婦の舌は厚く素し 中村草田男
耕せし土のどこかを見較べをり 中村草田男
耕せし土塊を農婦凝と視る 山口誓子
耕せし土指して問ふ指して答ふ 中村草田男
耕せばうごき憩へばしづかな土 中村草田男
耕せばコスモスの根の細りゐし 右城暮石 句集外 昭和十四年
耕せば深き土もち梅の花 右城暮石 句集外 昭和十二年
耕せば土に初蝶きてとまる 大野林火 冬雁 昭和二十二年
耕せり近景は焼跡を掘り 鷹羽狩行
耕せり憩へりありのまま遠し 津田清子 礼拝
耕せり大秋天を鏡とし 西東三鬼
耕牛となり変りをり橇の牛 石塚友二 光塵
耕牛について或は身を反らし 高野素十
耕牛に多摩の磧べ桐さけり 飯田蛇笏 春蘭
耕牛に多摩の磧べ桐咲けり 飯田蛇笏 心像
耕牛のはじめし一歩~かな 高野素十
耕牛の一歩~の見守られ 高野素十
耕牛の一歩~を遠くより 高野素十
耕牛の傾きながら憩ひをり 上野泰 佐介
耕牛の四肢おのづから水まつはる 右城暮石 声と声
耕牛の四肢付根まで泥没す 山口誓子
耕牛の泥足舗装路を歩む 草間時彦 中年
耕牛の瞳が何ものも見て居らず 右城暮石 声と声
耕牛の瞳やマチス展けふ開く 右城暮石 句集外 昭和二十六年
耕牛の呑まぬ濃紺たひらな沼 平畑静塔
耕牛の反芻言葉待つ如く 藤田湘子
耕牛の傍目もふらず戻り来し 鷹羽狩行
耕牛の頸皺無学の祖父なつかし 香西照雄
耕牛やどこかかならず日本海 加藤秋邨
耕牛や紅梅を田の遠に置き 森澄雄
耕牛や水も日当る峡を出て 森澄雄
耕人がゐて春望の景全し 能村登四郎
耕人に海別嶽の雪痩せし 清崎敏郎
耕人に雁歩むなり禁猟地 杉田久女
耕人に山の落葉の飛ぶ日かな 松本たかし
耕人に信夫の鐘の鳴りにけり 阿波野青畝
耕人に天草の島多きかな 阿波野青畝
耕人に夕日は力ゆるめざる 鷹羽狩行
耕人のごとく瓦礫の中に立つ 鷹羽狩行
耕人のもの焚く煙火を打つては 石川桂郎 高蘆
耕人の花菜明りに立ち憩ふ 上野泰
耕人は静の墓を語りけり 阿波野青畝
耕人を右に左に支線かな 鷹羽狩行
耕人を見てたたずみて吾弱し 木村蕪城 一位
耕人を入れ一景を改めず 鷹羽狩行
耕馬に朝日天地睫毛を開けにけり 中村草田男
耕馬の日雲がよそほふ山の形 中村草田男
耕馬ゆゑだんだん強くうたれたる 細谷源二 砂金帯
耕馬白皙耕牛朝をよく鳴きて 中村草田男
耕馬疲れぬ顔のみ大きな馬なれば 中村草田男
耕馬嘶くも軍しのばるる秋の風 飯田蛇笏 白嶽
耕耘機げんげのしぶき浴びて鋤く 右城暮石 句集外 昭和四十七年
耕耘機つまづく馬の墓の前 鷹羽狩行
耕耘機とても運転慎重に 山口誓子
耕耘機の休憩機能すべて休む 右城暮石 句集外 昭和三十四年
耕耘機音出しきりて坂のぼる 右城暮石 一芸
耕耘機牛糞に似し泥落す 右城暮石 一芸
耕耘機九十九王子にて鋤けり 阿波野青畝
耕耘機向きを変へんと空廻り 清崎敏郎
耕耘機心許なき音出せり 右城暮石 天水
耕耘機辛抱強く扱へり 右城暮石 散歩圏
耕耘機水田の海を航く如し 山口誓子
耕耘機朝の桜の下通り 百合山羽公 寒雁
耕耘機入れし田のまた草青む 右城暮石 一芸
耕耘機抱きかかへて畦越さす 山口誓子
耕耘機戻る早乙女身を立てて 山口誓子
耕耘機嘶く馬を忘れゐき 加藤秋邨
昏れ惜しみ去年より馴れて耕しぬ 及川貞 夕焼
山深くかくれ耕す甘藷収穫 山口青邨
山深くして春耕の頬かむり 石田勝彦 雙杵
山吹を折りかへしつゝ耕せり 前田普羅 飛騨紬
山川の傍の春耕日もすがら 飯田蛇笏 家郷の霧
子を産みしときの力や耕せる 鷹羽狩行
獅子に似る耕牛脾に前肢かけ 山口誓子
耳に手を添へ耕し同志遠い話 西東三鬼
耳の下耕馬の目へ寄り励ましぬ 中村草田男
蛇穴をいでて耕す日に新た 飯田蛇笏
弱国に耕牛の尿溜り沁む 永田耕衣
手離して進み進ます耕耘機 山口誓子
秋に外米耕耘機いま土を足蹴 香西照雄 対話
十津河や耕人の山刀 黒柳召波
春寒や耕人うたふ海の唄 飯田蛇笏 山廬集
春耕の一鍬にして断乎たり 石川桂郎 四温
春耕の音を惜めるかの如く 飯島晴子
春耕の顔上ぐるたび雪の嶺 右城暮石 虻峠
春耕の鍬かたぐ柄に手をたれて 飯田蛇笏 春蘭
春耕の鍬使ひ見え高麗の里(埼玉県高麗村二句) 細見綾子
春耕の子をいたはりて妻老いぬ 飯田蛇笏 春蘭
春耕の田や少年も個の数に 飯田龍太
春耕の鞭に月まひ風ふけり 飯田蛇笏 春蘭
春耕の力を謝して十字切る 阿波野青畝
春耕や神座す川のみなもとを 大野林火 雪華 昭和四十年
初荷にてわが頭上ゆく耕耘機 百合山羽公 寒雁
鋤き道具外して帰る耕耘機 右城暮石 句集外 昭和四十八年
鋤牛に水田光りて際しらず 水原秋櫻子 葛飾
小春日や耕牛耕馬孜孜として 松本たかし
菖蒲田のまだ水入れず耕して 山口青邨
城あるを山人誇る耕しつつ 大野林火 潺潺集 昭和四十三年
身ぐるみ耕す鼻梁のさ馬を曳き 三橋鷹女
身起す耕牛亡き祖父の声「よいこらさ」 香西照雄 素心
人ともに耕馬疲れて路削りぬ 中村草田男
人間が耕したらしいヒヨツと鴉のいる風景 荻原井泉水
水田いまがきがきと鳴り耕耘機 加藤秋邨
水田細分耕す姿勢も激し細(こまか)し 金子兜太
崇ある塚とてふれず耕せり 福田蓼汀 山火
寸馬となり豆人となり耕せる 鷹羽狩行
正月の微醺乗り行く耕耘機 山口誓子
石抛ることを憩ひや耕せり 鷹羽狩行
舌鼓めく春耕の土切る音 中村草田男
先んじて兄耕せし迹乾く 中村草田男
千仞の谷底を牛耕せり 松崎鉄之介
全能の牛の目の玉耕せり 平畑静塔
祖師晩鐘一坪の土耕して 山口青邨
霜枯れの荏を揺る風に耕せり 飯田蛇笏 山響集
代馬のごと耕耘機叱咤せり 上田五千石『森林』補遺
大和美しみぞれ耕馬を眼にせずば 橋本多佳子
鷹かへる夫婦尺土を耕して 細谷源二 砂金帯
谷間そこにも耕す人の鍬光る 種田山頭火 自画像 層雲集
短くて耕牛にのみ通ずる語 津田清子 礼拝
断層の上下にありて耕せり 西東三鬼
段丘に耕耘機あり耕馬無し 阿波野青畝
男鹿の荒波黒きは耕す男の眼 金子兜太
地のかぎり耕人耕馬放たれし 相馬遷子 山国
地獄田といひて耕牛入れられず 高野素十
鳥雲に癩の耕し屈伸す 大野林火 青水輪 昭和二十六年
嬬恋の村のまろ肩耕せる 岸田稚魚 紅葉山
天近く耕し寄木細工もする 大野林火 月魄集 昭和五十四年
田の神の宝前として耕せり 能村登四郎
田鋤牛やすらふや前のめりして 山口誓子
土の上のひかりをまとひ耕せる 長谷川素逝 暦日
東にかくも透徹の月耕す音 金子兜太
踏切で牛に追ひつく耕耘機 鷹羽狩行
道に擦れ違ふ耕牛速歩となり 右城暮石 句集外 昭和二十八年
道も狭に耕馬の尻やすみれ花 前田普羅 普羅句集
道よけてひやりと通す田鋤牛 秋元不死男
奈良市街地を横切れる耕耘機 右城暮石 句集外 昭和三十六年
農夫と牛農夫と耕耘機が帰る 山口誓子
廃村の残す重荷の耕耘機 平畑静塔
白湯気の耕耘機亦生きものぞ 山口誓子
白馬にして耕しの野にありぬ 波多野爽波 鋪道の花
縛らるることにも魅力耕せり 秋元不死男
畑耕すにはあらねども菜を間引く 飯田蛇笏
磐梯といふ黒塊を耕せり 平井照敏
尾で拂ふ臀もろともに不用耕馬 三橋敏雄
肘張つて身をのり出して耕耘機 右城暮石 句集外 昭和六十一年
病院の影のび耕す人帰る 金子兜太
風のなか耕してゐる 種田山頭火 草木塔
復活祭泥紅緑に耕耘機 百合山羽公 寒雁
癖の馬癖あるままに耕せる 鷹羽狩行
墓地買うて猶葬らず耕しぬ 中川一碧樓
墓墳にをりをり隠れ春耕す 伊丹三樹彦
母に言はる近江春耕女ばかり 松崎鉄之介
放牧の中へ耕耘機を入れず 阿波野青畝
萌ゆる色を耕してゆく土色に 及川貞 夕焼
娘の身鍬はみづから耕しぬ 平畑静塔
野茨咲き気弱き耕馬尾をふれり 飯田蛇笏 山響集
夕さむく耕人も居ずなりにけり 阿波野青畝
夕影にたえて嘶かざる耕馬かな 飯田蛇笏 春蘭
夕影にたへて嘶かざる耕馬かな 飯田蛇笏 白嶽
夕月より微か耕す音木の実も 金子兜太
夕冷の音をきざみて耕せる 上田五千石『琥珀』補遺
離れゐて父子耕しの鍬そろふ 能村登四郎
立春や耕人になく廬の犢 飯田蛇笏 山廬集
嶺の畑に僧の春耕雲雀鳴く 飯田蛇笏
老婆来て耕人の数一つ増す 西東三鬼
磧べを焼く炎のみえて耕馬嘶く 飯田蛇笏 白嶽
蝸牛の殻まじる土耕して 中村草田男
鳧飛びて田の耕耘機威嚇せり 右城暮石 一芸
by 575fudemakase
| 2017-04-30 03:20
| 春の季語
俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase
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例1 残暑 の例句を調べる
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いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
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[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
《方法1》 残暑 の例句を調べる
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次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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