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八十八夜 の俳句

八十八夜 の俳句

八十八夜

例句を挙げる。

あかんぼに皺なき八十八夜かな 太田秋峰
うから寄り八十八夜の茶を摘める 内山 茂
きらきらと八十八夜の雨墓に 石田波郷
しら藤の見ゆる八十八夜かな 松瀬青々
すごく青い八十八夜妻病めり 佐藤鬼房
にぎやかに八十八夜赤芽樫 古舘曹人 樹下石上
ふるさとのあすは八十八夜かな 保田ゆり女
ほころびし白衣八十八夜なり 井上雪
もの刻む音の八十八夜かな 藤岡筑邨
もの種や八十八夜はまだ遠し 高野素十
わが宿の八十八夜産湯焚く 木村蕪城 一位
ゴッホの星八十八夜の木々の間に 相馬遷子
ハンカチの花降る八十八夜かな 岡田史乃
一本の杖も八十八夜にて 高橋富里
七十八や八十八夜なげきの霜 井原西鶴
二夜三夜過ぎし八十八夜かな 草間時彦
井戸の水汲むと八十八夜かな 村松ひろし
児を持たず八十八夜寒み寝る 石橋秀野
八十七夜八十八夜きのふけふ 倉田 紘文
八十八夜ことりと闇に立つ仏像 吉田透思朗
八十八夜すべての波が陸めざす 原田喬
八十八夜の山より椿かつぎ出す 青柳志解樹
八十八夜の帯を流して夜汽車の灯 すずき波浪
八十八夜の笊市に買ふ籠一つ 久保 乙秋
八十八夜ひとつ水縫ふ金の蛭 百合山羽公 寒雁
八十八夜ものの隅々眼をひらき 小檜山繁子
八十八夜をかしきものに鯉のひげ 鍵和田釉子
八十八夜八方に水ひびき 廣瀬町子
八十八夜古茶の湯加減ていねいに 及川貞
八十八夜女を仮りの峠とす 鈴木明
八十八夜控への暖炉残しをり 和田千恵子
八十八夜東京は灯を荒使い 宇咲冬男
八十八夜母逝きてより義姉残る 中拓夫
八十八夜水田の上の大桜 岡本高明
八十八夜水音を聞き惚れもして 中山純子 沙 羅以後
八十八夜海幸彦に魚群くる 佐野美智
八十八夜海見る椅子を少し引く 星 多希子
八十八夜深層水にかすかな味 田中英子
八十八夜火よりも熱き餅の白 大木あまり 火のいろに
八十八夜猿股あまた干されあり 鳴戸奈菜
八十八夜畑のように眠らんか 鳴戸奈菜
八十八夜真田村から咳ばらひ 鳥居美智子
八十八夜種井の用もなくなりぬ 皆川白陀
八十八夜笊の莢豆茶に競ふ 百合山羽公 寒雁
八十八夜老耄旅をこころざす 松村蒼石 雁
八十八夜茶汲人形も襷せよ 高橋睦郎 金澤百句
八十八夜草の匂ひの猫を抱く 坂本敏子
八十八夜過ぎ山国の白豆腐 児玉南草
八十八夜過ぎ山水の腰強し 櫛原希伊子
八十八夜都にこころやすからず 鈴木六林男
八十八夜骨壷によき益子焼 鳥居美智子
八十八夜鼠が白い米こぼす 磯貝碧蹄館
北国の春も八十八夜過ぐ 橋本春霞
半農の教師に八十八夜霜 福田蓼汀 秋風挽歌
味噌蔵の真闇八十八夜来る 西川織子
四日ひとり八十八夜机拭く 小池文子 巴里蕭条
地に置かる梵鐘八十八夜寒 谷口いつ子
塩利かせ八十八夜の飯むすぶ 山本馬句
夕虹のくきと八十八夜かな 石塚友二
夜露の蓬搗いて八十八夜かな 阿部みどり女 月下美人
夢に来し祖母恋ふ八十八夜かな 馬場移公子
太皷連の番付が来て八十八夜 長谷川かな女 花 季
子が使ふ八十八夜の文机 関戸靖子
子を産まぬ八十八夜の唇づけす 松本恭子 二つのレモン 以後
小屋を組む磧八十八夜かな 猪俣千代子 秘 色
山の湯に膝抱き八十八夜かな 木内彰志
山の風うまし八十八夜過ぐ 皆川白陀
山裾の井を汲む八十八夜かな 岡井省二
山近くありて八十八夜かな 加藤真吾
干潟饐え八十八夜雨粗し 小林康治 玄霜
廃屋の島に八十八夜来る 田村恵子
弥生土器出づるを八十八夜かな 中山純子 沙 羅以後
息深く吸ひて八十八夜寒 片山由美子 水精
手で割れる八十八夜の卵かな 吉田さかえ
抱き眠る八十八夜の火縄銃 久保純夫 熊野集
播き終へて八十八夜の月明り 木村星月夜
旅にて今日八十八夜と言はれけり 及川 貞
昨夜月夜八十八夜曇りけり 篠田悌二郎
昼寝して天下八十八夜かな 大屋達治 龍宮
月下なるものに八十八夜かな 岸田稚魚 『萩供養』
月赫つとあるのみ八十八夜かな 栗原憲司
望郷の目覚む八十八夜かな 村越化石
桑に言ふ八十八夜までの霜 長谷川素逝 村
桑の実の青き八十八夜かな 上田 花勢
楠の冷八十八夜足袋をはく 森 澄雄
歯にしみる風の八十八夜かな 手塚美佐 昔の香
母に焚く八十八夜の昼湯かな 館岡沙緻
母ねむり八十八夜月まろし 古賀まり子 緑の野
水くもる八十八夜の榧の下 岡本高明
水田辺の八十八夜星ゆたか 相馬遷子 雪嶺
沼にゐて八十八夜の猫長し 小島千架子
泊りたる祖谷の八十八夜の炉 藤岡あき
海に降る雨の八十八夜かな 大石悦子
満月の八十八夜家ぬち冷ゆ 山田 文男
灯して八十八夜夫と在り 石田あき子 見舞籠
熟睡して八十八夜かがやけり 相馬遷子 雪嶺
爺ヶ岳八十八夜の月くもる 服部鹿頭矢
犬猫に八十八夜の道濡れて 岸田稚魚 筍流し
琴立てて八十八夜雨に過ぐ 神尾久美子 桐の木
甘露煮の諸子や八十八夜寒 筒井恭子
病中のとある日八十八夜かな 斎藤玄 雁道
病室に八十八夜冷ありし 松本圭二
白杖に八十八夜の杉雫 村越化石
白骨を分けて八十八夜かな 横山笑子
目覚めゐて八十八夜の北枕 手塚美佐
磧湯の八十八夜星くらし 水原秋櫻子
種買うて母の八十八夜かな 山本輝明
筆一本洗ひ八十八夜かな 関戸靖子
箒の柄つめたき八十八夜かな 吉田明
糊効きし八十八夜のシーツかな 館岡沙緻
紺屋町八十八夜の水流す 朝倉和江
聾盲の母の八十八夜来し 萩原麦草 麦嵐
臼つくる木を見に八十八夜かな 岡本高明
花何ぞ八十八夜の茶山過ぐ 角川源義 『冬の虹』
茅野の花紅きは八十八夜なり 角川源義 『口ダンの首』
茶を買つて八十八夜知らさるる 石川桂郎 高蘆
茶畑のうねりも八十八夜かな 森田虚逸
萎れ苗いただく八十八夜かな 永田耕衣 真風
赤煉瓦うれしき八十八夜来る 田中裕明 花間一壺
逢ひに行く八十八夜の雨の坂 藤田湘子
里堂は扉ひらきぬ八十八夜 長谷川かな女 花寂び
雨粒の甘き八十八夜かな 石田阿畏子
霜害を恐れ八十八夜待つ 高濱虚子
音たてて八十八夜の背戸の水 影島智子
音立てて八十八夜の山の水 桂信子
頬白は孵へり八十八夜かな 高橋馬相 秋山越
額熱く八十八夜妻過す 清水基吉 寒蕭々
風の穴壁に八十八夜また 古舘曹人 砂の音
馬の仔に八十八夜の寝藁足す 三橋 迪子
鮭の子の下る八十八夜とか 高野素十
鳴りひそむ月の八十八夜汐 下村ひろし 西陲集
麦の穂のあをき八十八夜かな 高橋馬相 秋山越
黒文字と和菓子と八十八夜かな 玉木克子

八十八夜 補遺

きらきらと八十八夜の雨墓に 石田波郷
ゴツホの星八十八夜の木々の間に 相馬遷子 雪嶺
すごく青い八十八夜妻病めり 佐藤鬼房
でで虫をはがし八十八夜なり 岡井省二 明野
てのひらの八十八夜めく湿り 鷹羽狩行
にぎやかに八十八夜赤芽樫 古舘曹人 樹下石上
もの種や八十八夜まだ遠し 高野素十
やつれ顔撫でて八十八夜かな 岸田稚魚 紅葉山
わが宿の八十八夜産湯焚く 木村蕪城 一位
逢ひにゆく八十八夜の雨の坂 藤田湘子 途上
一碧の空なる八十八夜かな 石塚友二 玉縄以後
雨風の八十八夜すべもなし 石田波郷
家族寝て八十八夜の雨ひそと 楠本憲吉 孤客
花何ぞ八十八夜の茶山過ぐ 角川源義
絵の処女は裸で八十八夜寒 林翔
茅野の花紅ぎは八十八夜なり 角川源義
干潟饐え八十八夜雨粗し 小林康治 玄霜
桑に言ふ八十八夜までの霜 長谷川素逝 村
鶏小屋のぬくみ八十八夜霜 鷹羽狩行
月下なるものに八十八夜かな 岸田稚魚
犬猫に八十八夜の道濡れて 岸田稚魚
湖北にて諸子食ふ八十八夜冷え 森澄雄
胡麻炒りて八十八夜何始まる 能村登四郎
鯉のぼり泳ぎて八十八夜越す 平畑静塔
向き替へて八十八夜の固枕 鷹羽狩行
行脚とめてはなす八十八夜かな 正岡子規 八十八夜
紺暖簾奥の八十八夜かな 桂信子 花影
紺絣八十八夜来りけり 森澄雄
鮭の子の下る八十八夜とか 高野素十
三輪の藤宜し八十八夜より 阿波野青畝
傘干して八十八夜乾く音 能村登四郎
山裾の井を汲む八十八夜かな 岡井省二 有時
山里に花咲く八十八夜かな 正岡子規 八十八夜
児を持たず八十八夜寒み寝る 石橋秀野
七十八や八十八夜なげきの霜
捨て水のつぶやく八十八夜の土 鷹羽狩行
叔父甥ら木地師の八十八夜かな 阿波野青畝
熟睡して八十八夜かがやけり 相馬遷子 雪嶺
出流れの晩茶も八十八夜かな 正岡子規 八十八夜
小骨噛みあてて八十八夜寒 鷹羽狩行
寝むと襟合せ八十八夜かな 鷹羽狩行
身にしたしき冷えも八十八夜かな 森澄雄
水田辺の八十八夜星ゆたか 相馬遷子 雪嶺
酔へば病む頭八十八夜の雨となる 角川源義
青鉾の菅や八十八夜の暑 角川源義
雪隠も八十八夜の明るさに 鷹羽狩行
川原にて澄みたる八十八夜かな 岡井省二 五劫集
霜なくて曇る八十八夜かな 正岡子規 八十八夜
大河と顎八十八夜かな 岡井省二 猩々
茶を買つて八十八夜知らさるる 石川桂郎 高蘆
田一枚鏡や八十八夜待つ 阿波野青畝
土匂ふ雨や八十八夜過ぎ 大野林火 月魄集 昭和五十六年
灯を消せば八十八夜の扉厚し 楠本憲吉 孤客
当てにせぬ芽が出て八十八夜寒 能村登四郎
二夜三夜過ぎし八十八夜かな 草間時彦
八十八夜ひとつ水縫ふ金の蛭 百合山羽公 寒雁
八十八夜血色得し手の裏表 石田波郷
八十八夜真鯉の肌の鈍くして 飯島晴子
八十八夜吹き降りの真の闇 廣瀬直人
八十八夜先づは退院新茶かな 百合山羽公 樂土以後
八十八夜足音ひびく大地かな 大野林火 月魄集 昭和五十五年
八十八夜体叩いてとびまはる 飯島晴子
八十八夜茶山に蝶の手毬かな 平畑静塔
八十八夜突然味噌の味かはる 能村登四郎
八十八夜眉描きて女出でて行く 村山故郷
八十八夜母がゐませば鮓食べに 岸田稚魚
八十八夜母を見舞ひて雨ありぬ 雨滴集 星野麥丘人
八十八夜毛虫もすでに盛装す 百合山羽公 樂土
八十八夜木綿に肌のよみがへり 鷲谷七菜子 一盞
八十八夜老耄旅をこころざす 松村蒼石 雁
八十八夜笊の莢豆茶に競ふ 百合山羽公 寒雁
発想の湧きつぐ八十八夜かな 鷹羽狩行
半農の教師に八十八夜霜 福田蓼汀 秋風挽歌
病中のとある日八十八夜かな 斎藤玄 雁道
風の穴壁に八十八夜また 古舘曹人 砂の音
腹這へば八十八夜の雨急に 角川源義
母椅子に坐りて八十八夜なり 岡井省二 鹿野
夕虹のくきと八十八夜かな 石塚友二 曠日
嶺に瀬に撒いて八十八夜の星 鷹羽狩行
偕老の八十八夜の茶もともに 大野林火 月魄集 昭和五十六年
磧湯の八十八夜星くらし 水原秋櫻子 玄魚
簷に籠八十八夜暁けにけり 鷲谷七菜子 天鼓
醪蔵と寺と八十八夜月 岡井省二 有時

by 575fudemakase | 2017-05-12 11:23 | 春の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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