後評(2017・11)
後評(2017・11)
2017年 11月 ねずみのこまくら句会の諸句
5諾へぬ電話の切れず夜の寒し
(これ実感。ご同情申し上げます。)
10この山の夕日集めて木守柿
(うーん 五七多少難無しとせず…厳しく言えば。)
11蝦夷鹿の雄叫びあとは風の音
(良いのか悪いのか?無論句は出来ていますよ…)
16寝座探す椋鳥の騒騒逢摩時
(こんな感じは確かある)
17秋祭り十枚こはぜゆるぎなし
(いざ出陣と言ったところ)
21上の子の鼻緒直せり七五三
(これは母親でなければ出来ない句)
26噂話あれ馬追の髭動く
(話ろくすっぽ聞いてないと言うこと?なら面白い。あれ松虫は確か唱歌の一小節。凝った句だ。)
31立冬や蒼天を突く避雷針
(詠み方としては正攻法)
33唇に残る通草の甘さかな
(局所を押さえたと思った)
39凍空の羽打つ音を返し来る
(ある程度の水準には行っているのでは?)
50眠る児の掌よりこぼるる木の実かな
(「こぼるる」がいいのか「こぼれし」がいいのか)
52秋惜しむ小雨に浮かぶ石舞台
(石舞台がせり出したという感じ…烟る雨に…)
54断捨離の書棚がらんと文化の日
(私も目下その最中なのです。シーザーの「ガリア戦記」等はもう一度読みたいと残した 一冊)
57やや寒や首まで浸かる薪の風呂
(昔は皆こんなだったんじゃあ…と振り返る。)
58無花果を煮詰める雨のひと日かな
(この手の俳句は何処かで見たような…。昔「濱」の女流がよくやったのでは…。)
59同郷の牛飼の墓冬深し
(一つの物語が在るにはあるが…)
66禅林の玉砂利の音初紅葉
(オーソドックスな詠法。先づ間違いない詠法。)
79秋水の己貫くごとくゆく
(こんな秋水もあろう。心理を自句に託した。)
81秋耕の鍬音高し空高し
(内容は然程とは思うが、「高し」のリフレインに引き摺られる)
86仲見世に飴を切る音七五三
(東京の俳人ならこれぐらいはおちゃのこサイサイでは?出来てはいるが季語は未だ動くのでは?。)
87水琴窟ちんちんちんと冬に入る
(個人的には水琴窟は詠まないが、この句の七五はグーと思う)
91雁鳴くやわたし降りれば空のバス
(七五は魅力的。問題は「雁鳴く」。これ以上があるかと言う点?無論 原句で充分だが。その上…。今句会で小生が一番興味をもつたのは当句。というのは、大野林火の句に「紙漉きのこの婆死ねば一人減る 潺潺集 昭和四十一年」と言うのがあって、その口吻がこの句にも見られるのである。林火親しやである)
93千枚田守る田捨てし田草紅葉
(千枚田も荒れ出した… 市松模様に現実が…)
96化粧櫓渡り櫓と紅葉散る
(写生句 まあまあの作品)
97宮跡を巡り巡りて燕去ぬ
(未練を遺しながらと言う「情」が、吉と出るか凶と出るか?)
101絵屏風のラクダの隊商秋惜しむ
(平山郁夫の世界ですネ。それが判ったとして、この先だと言うのかここら辺でokと言うのか)
106投げ釣りや光のやうに秋の鱚
(「光のやうに」が出来ていると思う方おられると思うが、私はこここそ問題と認識している。
「光のやうに」ではまだ句を流しているレベルの話だ。)
110寄鍋を囲む二人となりにけり
(老俳人に類型がありそう。そこが一寸心配)
111日のぬくみ貰うて草のもみぢかな
(私好みの一句。叙し方も自然だし、句の構造もシンプル)
112たったいま掃いたばかりに山茶花散る
(内容は然程無いが語呂としては自然体。言い過ぎになるが、語呂だけでも俳句になるんだよと肝に命じたし!俳句をもっと広義に考えよ!が私の持論である。)
114採りたての蜜柑の届く駐在所
(駐在さんと「さん」が付く関係 。「駐在所」のところ「駐在さん」も有りかも?)
123ベランダの手摺ひやりと後の月
(「後の月」という季語は、どういうところでどう出すかが勝負処)
125黄落や鹿の歯形の残る木々
(類型なしとせずだが…)
126冬の苔日の差さぬ磴ぬめぬめと
(よくもまぁ誰も詠まぬマイナス部分の処を攻めた)
127吹き晴れの空の深さを鳥渡る
( 五七の鷹揚な持って行き方に吸い込まれる…)
132秋風や人の噂のブーメラン
(かなり省略しているが、判らないではない)
140ケリケリと渡り遅れし夜の鳧
(ケリを併せ過ぎた感もあるが、受け手により是非はマチマチか?)
141ぽきぽきと折れて水射す蓮の骨
(作者は「水射す」を言いたいんだろう?その時、蓮は単数、複数どちらが効くか?即ち「ガックリ」か「ぽきぽき」か?)
145日の落ちてぬくもり残る蜜柑山
(山窪のようなところにいるのかな?)
146ころり落つ青き柚子坊夕の鐘
(写生の一種と言ったらいいんでしょうネ 裏でリズムとっているネ)
147鮭のたうつ居繰網漁瀬の疾し
(報告 写生といったところでいやみはなく、スッキリ)
149人の影奪って秋の入日かな
(直ぐには判り難いが、ああそうかと腑に落ちるのでは…)
150白鳥の翔ちたる水のささ濁り
(出来てはいるが、まあまあと言うところか?)
151冬桜仰ぐそびらに天守閣
(寸景描写か?)
158鱗雲うろこ崩さず流れをり
(鱗雲全体が平行移動ということ。 ちょっとした発見)
159大熊手掲げ馴染みのコーヒー店
(下町の珈琲店といったところ… 私は珈琲ゼンゼン駄目だがいるいるコーヒー好き…)
161花八手かくれんぼするもの寄っといで
(「懐古」には弱い)
163葛咲くやくぐり抜けゆく川の音
(葛の紫に川音 清々しくていいじゃない)
166霜の朝硬き音立て牛乳瓶
(「硬き音立て」もいいが、それこそすこし硬き表現じゃあないか?私流だと 霜の朝ことり配達牛乳瓶 )
167猿のこしかけ夫亡き後も育ちをり
(「猿のこしかけ」はガンによいという噂を聴いたことがある。そこら辺の事が入っているんじゃないかこの句には…?)
以上

俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase
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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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