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樺の俳句

樺の俳句

いつ闌けて樺の中の秋の昼 岡井省二 鹿野
がくがくと山の電車や花かんば 藤田湘子
コタン離れ狐吹雪の鬼樺 角川源義
しらかんばだけかんば夏ゆふべなり 大石悦子 聞香
しらかんば見え老鴬の声おこる 木津 柳芽
しら雲のなごりて樺に通草垂る 飯田蛇笏 霊芝
はるかより風の蜩岳樺 佐藤鬼房
もくもくと花冷えどきの樺細工 高澤良一 宿好
ゆれやまぬ樺の花房空すがし 伊藤晴輝
一本の樺見ゆ他は一切霧 高澤良一 随笑
猿むれてうすゆきけぶる樺林 飯田蛇笏 春蘭
奥飛騨の春炉に浄し樺の燠 文挟夫佐恵 雨 月
温泉ちかき霽れまの樺に秋の蝉 飯田蛇笏
温泉ちかき霽れ間の樺に秋の蝉 飯田蛇笏 山響集
夏瀬に架す樺の荒幹二三本 中島斌男
花かんばさらさら漣立つ山湖 角田双柿
花かんば伊那より諏訪へ花嫁来 和気佐和子
花かんば北軽井沢夜明けたり 佐川広治
花かんば靄立ちこめし霧ヶ峰 石塚ユリ
花樺の花粉がすみといひつべし 伊藤凍魚
花樺空に愁ひの昏れのこり 藤田西子雲
岳樺の芽のつつましきほととぎす 西本一都 景色
岳樺阿修羅の如く裸木に 山口青邨
岳樺幹の阿修羅に秋烈日 高澤良一 ぱらりとせ
岳樺枝のたわみの若葉かな 瀧井孝作
岳樺大黄落の予感あり 松井光子
岳樺呑み込む海霧の迅さかな 高澤良一 素抱
樺・柏雪に細りし湯檜曾川 大野林火 潺潺集 昭和四十二年
樺いろの焼雲たかし南瓜咲く 高井北杜
樺いろの木の芽オンリー老いそむ家 古沢太穂 捲かるる鴎
樺と松と岩肌いだくさざめごと 日夏耿之介 婆羅門俳諧
樺ならねども一幹に西日立つ 飯田龍太
樺に張る日除や集ふ牧の牛 渡会昌広
樺の雲嶺をみたさんと溢れ出づ 飯田龍太
樺の果穂これから山に雪が降る 高澤良一 燕音
樺の花アイヌは和人より清し 飯田龍太
樺の花高きにありてみな眩し 深谷雄大
樺の花村にかもしか診療所 山口あつ子
樺の芽の赤らみはじむ湯壺の上 高澤良一 宿好
樺の幹朝霧に溶け込まんとす 高澤良一 随笑
樺の咲く山なみ低くどこまでも 飯田蛇笏
樺の山神の高峯は開かれし 平畑静塔
樺の樹の微光となりて山氷る 対馬康子 吾亦紅
樺の梢遠山かけて梅雨の糸 飯田龍太
樺の雪幽らめて樅の巨陽いづ 飯田蛇笏 霊芝
樺の中くしくも明き夕立かな 芝不器男
樺の中奇しくも明き夕立かな 芝不器男
樺の木を押すやうに切る頸動脈 攝津幸彦
樺を焚きわれ等迎ふる夏炉なり 橋本多佳子
樺芽吹く空うすぎらふ摩周越え 石原八束 空の渚
樺咲いて牧夫の村は四五戸のみ 有働亨 汐路
樺咲くや氷河に逝きしガイドの墓 有働亨 汐路
樺色の舌あやつりて蛇すべる 野見山朱鳥 曼珠沙華
樺色の頬紅風邪の夕イピスト 山口誓子
樺皮干して盆の近づく穂高町 神蔵 器
樺夕焼厨鳴るはわがための餉か 飯田龍太
樺嵐嶺々をつらねて養花天 飯田蛇笏
樺林焚けば火さへもすみにける 細谷源二 砂金帯
駒鳥やむと雨吹き上げぬ嶽樺 小松崎爽青
群青忌目路のかぎりの樺ひかり 今野福子
元日の雲運びをり樺の風 中拓夫
枯草に夕日毛羽だつ樺林 飯田龍太
湖のまつり岳樺の葉はハート形 北野民夫
降る雪の隙間隙間のしらかんば 小田允夜
黒樺に来てゐる春や雪なだれ 野村喜舟 小石川
妻は夜のみづうみ霧が樺を吹く 千代田葛彦
山の雨かんば一葉を苔に置けり 及川貞 榧の實
桟は樺の若木時鳥 橋本鶏二
慈悲心鳥悉く濡る樺の肌 和田照海
樹肌細めて冬に入らむと岳樺 松村蒼石 雁
秋晴やましろの樺はまつたけれ 石橋辰之助 山暦
秋風や葉裏返して樺木立 小森行々子
春の樺とほしと思ふうつむけば 細谷源二 砂金帯
春の日を聚め明るし樺林 小谷渓子
初蝶の樺色も佳し老いたるや 飯島晴子
水をどり樺たち鎧ふ秋の晝 飯田蛇笏 山響集
水晶島樺の樹氷の間に見ゆ 佐藤 哲
水漬く樺霧氷の岳と夜明けたり 白澤よし子
石楠のおわり草津の樺林 和知喜八 同齢
赤坊馥郁と座す花かんば 小池文子
節分の樺色深む夕まぐれ 佐藤鬼房
雪も処々樺の枝鳴りを立つ雉か 河東碧梧桐
雪渓の風に研がれて樺の幹 吉田キヨ子
雪山の肌より顕るる岳かんば 関本テル
雪中に赤芽たたえて岳樺 松村蒼石 雁
雪舞ふや樺のうしろも樺の影 福永耕二
雪嶺の肩に雲燃え樺の花 西村公鳳
戦ぎつつ萌ゆる樺の木櫟の木 高澤良一 暮津
爽籟に肌みがかれし岳樺 大川輝子
藻だたみとうつろふ樺の散り黄葉 飯田蛇笏 山響集
送り火の樺皮を焚く奈良井宿 葛西節子
大寒や松と根を組む岳樺 清水道子
鷹の巣のまぎるる樺の芽吹きけり 斎藤 道子
鷹の巣のまぎるゝ樺の芽吹きけり 斎藤道子
濁河の水を掬せば樺の花 伊藤敬子
男唄ひて湖上を帰る樺の花 野沢節子
置きざりの蒼き庭石花かんば 姥澤愛水
朝の日は真水のひかり樺の花 鷲谷七菜子
渡りつぐ鶫ひたすら樺の空 浦野芳南
冬天に透く金の葉や樺の梢 相馬遷子 山河
冬隣飛騨の暖簾の樺色勝ち 矢田鹿苑子 『白雲悠々』
冬麗の嶺へ立ち尽す岳樺 松村蒼石
乳いろの靄の吹かるる樺の花 石原八束
梅雨茸に樺色淡き夕日かげ 佐藤鬼房
罷りいで霧ひとひらや樺の沢 小池文子 巴里蕭条
飛騨人や股稗かしぐかんばの火 前田普羅 飛騨紬
父となりし子をまぶしめり樺新芽 石川文子
風音を高行かせをり花樺 石田勝彦 雙杵
米栂の憮然に舞へる樺黄葉 高澤良一 素抱
朴よりも樺の明るし山あらひ 茂恵一郎
満月の黄をしたたらす花樺 森澄雄
霧だちて金色しづむ樺の蝶 飯田蛇笏
霧呼んで行儀の悪き岳樺 高澤良一 石鏡
霧来れば阿修羅見す木ぞ岳樺 高澤良一 鳩信
霧流れ劫初のごとく樺生れつ 林翔 和紙
雷遠く雲照る樺に葛さけり 飯田蛇笏 山響集
嶽かけて牧堤の環や樺紅葉 西本一都 景色
楡に濃く樺に淡く霧流れ 田中せ紀
繃帯を巻く樺が佇ち山紅葉 和知喜八 同齢
羚羊の噛傷寒し岳樺 大立しづ

以上

by 575fudemakase | 2018-07-16 09:17 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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