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赤赤

赤赤

あかあかとあかあかあかとまんじゆさげ 角川春樹(1942-)
あかあかとイクラ丼雪もよひ 辻 桃子
あかあかといざよふ月の熊野灘 夏目隆夫
あかあかとわが行く歩道とほりたりゆく手の蔵王に雲ひとつなし 結城哀草果
あかあかとわが死後はかの唐辛子 平井照敏 猫町
あかあかとをとこが創る今年の火 小松崎爽青
あかあかと杏熟れたり梅雨曇り 内藤吐天
あかあかと一と夜の旅の花柘榴 石塚友二 光塵
あかあかと一本の道とほりたりたまきはる我が命なりけり 斎藤茂吉
あかあかと一夜の旅の花柘榴 石塚友二
あかあかと鵜匠は夜の漢かな 旭蝸牛
あかあかと駅よ線路よ終戦日 原田喬
あかあかと火を焚き年を歩ましむ 野澤節子 存身
あかあかと柿万燈や神の留守 石塚友二 磊[カイ]集
あかあかと萱と墓透く冬没日 森澄雄
あかあかと菊の咲きたる稲架を解く 岸本尚毅 舜
あかあかと吉野は藷を洗ひあげ 日原傳
あかあかと琴落ちているみち落ちている 阿部完市 にもつは絵馬
あかあかと月の障子や亥の子餅 服部嵐翠
あかあかと見えて夜振の脚歩む 軽部烏頭子
あかあかと己れ欺き返り花 中村正幸
あかあかと紅葉は焚きぬいにしへは三千の威儀おこなはれけむ 前川佐美雄
あかあかと麹のいのち冬隣 長谷川櫂 天球
あかあかと今生の柿夫に買ふ 昆ふさ子 『冬桜』
あかあかと山火の裾の阿修羅像 中田剛 珠樹以後
あかあかと山車灯し過ぐ風邪心地 内藤吐天 鳴海抄
あかあかと山焼のさま金屏に 武藤紀子
あかあかと酸の密集プラムの核(さね) 高澤良一 寒暑
あかあかと飼ひ馴らすべし鎌鼬 黒田杏子
あかあかと秋暮終りぬ樹林の家 金子兜太
あかあかと熟れてトマトの見捨てられ 山田まや
あかあかと春の雪ふる金魚玉 斎藤愼爾 冬の智慧
あかあかと藷ゆたけしや茎漬も 石田波郷
あかあかと藷洗ひあげ終戦日 高澤良一 ねずみのこまくら
あかあかと障子ともれば虫の宿 百合山羽公 春園
あかあかと唇塗る梅に負けぬやう 仙田洋子
あかあかと雛栄ゆれども咳地獄 石田波郷
あかあかと赤痢の家は灯を泄す 日野草城
あかあかと茶碗焼かるる春氷 長谷川櫂 天球
あかあかと通夜の焚火をうち囲む 鈴木 昭次
あかあかと底にさす日や晒井 会津八一
あかあかと天地の間の雛祭 宇佐美魚目
あかあかと点してみても秋灯かな 中村苑子
あかあかと灯して春の風邪ごこち 西山誠
あかあかと灯や向日葵の裏は海 大野林火 月魄集 昭和五十四年
あかあかと日の沈みゆく枯野かな 長谷川櫂 虚空
あかあかと日はつれなくも秋の風 松尾芭蕉
あかあかと日は難面(つれなく)もあきの風 芭蕉
あかあかと日は難面くも秋の風 松尾芭蕉
あかあかと日は難面もあきの風 松尾芭蕉
あかあかと白樺を透く雪解川 飯田蛇笏 雪峡
あかあかと風の上なる椿の実 今井杏太郎
あかあかと夢に綿打つ晩夏かな 小檜山繁子
あかあかと木魚は寒きいきを吹き 川端茅舎
あかあかと野は貧にして富栄えぬ 高屋窓秋
あかあかと野を焼くダヴイデひそむ野を 有馬朗人 天為
あかあかと落葉松林時雨れけり 相馬遷子 山河
あかあかと竜飛の海におつる日をおきざりにする如く帰り来 佐藤佐太郎
あかあかと寶珠のごとき月のぼる 角川春樹(1942-)
あかあかと屏風の裾の忘れもの 波多野爽波
あかあかと柩の底に冬林檎 藺草慶子
あかあかと熾りたる火や冬座敷 久保田万太郎 流寓抄
あかあか燃える火が、ふと泊る 種田山頭火 草木塔
あかしやの花を食べ擬宝珠の花を食べわが胃あかあかとなほ営めり 斎藤史
あをあをとあかあかと絵や種袋 浜 秋邨
イブの夜を沖にあかあか異国船 石川鹿童
くろぐろと行きあかあかと除夜詣 渡辺啓二郎
しとしととあかあかと雨の大文字 矢野 絢
ちちははや炉火あかあかとぢぢばばよ 平畑静塔
つる草はほろびのはてにあかあかと虚空に一つ実を育てたり 玉井清弘
とびとびに家あり柿のあかあかと 小野淳子
ひとつ家の燈のあかあかと魂祭 福田蓼汀 山火
雨後漂水山赤赤と村哀し 金子兜太
鵜の篝夜の殺生の赤々と 橋本多佳子
鵜篝やいのちあかあか人も鵜も 鍵和田[ゆう]子 浮標
黄塵の障子あかあかと日のびけり 川島彷徨子 榛の木
河口家族へ あかあか燃える 師走の魚 伊丹公子 メキシコ貝
火の山の火のあかあかと復活祭 有馬朗人 天為
火の神へ紙赤赤と初御願 當間シズ
寒々と赤々と正一位かな 岸本 尚毅
顔遠しあかあかと冬の人にまみれ 赤尾兜子 蛇
顔見世の京に入日のあかあかと 久保田万太郎 流寓抄
喜雨の灯のあかあかとして更けにけり 清崎敏郎
蟻地獄あかあかと日の果てにいる 中村加津彦
急ぐ蟻にもあかあかとつれなき日 後藤比奈夫
牛のふぐりあかあかと行く祭かな 岩田 諒
錦鯉跳ねて赤赤響きけり 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
軍人の家夏の夜をあかあかと 中村草田男
穴に入る蛇あかあかとかがやけり 沢木欣一
血縁を継ぐ赤赤と蕁麻疹 和田悟朗
鍵穴の大きく棗あかあかと 田中裕明 先生から手紙
枯野来て汽罐あかあかと口ひらく 飴山實 おりいぶ
御所柿のさも赤々と木の空に 上島鬼貫
紅葉を出て腹まで真赤赤い犀 金子兜太
黒姫の雪にあかあか沈む日は谷こえて黙すわが父に射す 田井安曇
昨日今日明日赤々と実*はまなす 成田千空「白光」
鮭のぼる肉の襤褸のあかあかと 小檜山繁子
錆止めをあかあか塗りて年用意 高澤良一 随笑
三日経て恥あかあかと滑 山口広子
山姥の顔あかあかと門火かな 沢木欣一
死後もまたあかあかと火を雪の上 有馬朗人 知命
耳朶に日のあかあかと卯波かな 岸本尚毅 鶏頭
秋のセルあかあか燭し夜も教師 能村登四郎
秋の蛇舌あかあかと押し進む 和田悟朗
舟虫や灯のあかあかと青畳 加藤楸邨
春の鳥な鳴きそ鳴きそあかあかと外の面の草に日の入る夕 北原白秋
松へ雪いまもあかあか屠馬裂かれ 宇佐美魚目 秋収冬蔵
焼夷弾あかあかひらき年明けぬ 加藤秋邨
上円き月あかあかと西に照る氷の上も血ににじみたる 尾山篤二郎
新参の身にあかあかと灯りけり 久保田万太郎
身のうちを炉火あかあかとめぐるなり 橋本鶏二
身のうちを爐火あかあかとめぐるなり 橋本鶏二
正月の夕日あかあか曼荼羅図(当麻寺) 細見綾子
製茶場の灯のあかあかと夜もすがら 森田かずを
赤々とさけり日を見ぬ沢つばき 完来
赤々とピラミドかけて月上る 寺田寅彦
赤々とまれに青々烏賊火燃ゆ 後藤比奈夫
赤々と烏賊火は遠し寝るときも 桂樟蹊子
赤々と咲いてま哀しひがんばな 日野草城
赤々と酒場ぬらるる師走かな 前田普羅
赤々と酒場ぬらるゝ師走かな 前田普羅 普羅句集
赤々と酒酔星や盆踊 肥田埜勝美
赤々と杉の葉交る斑雪かな 加瀬美代子
赤々と朝日卒寿の神無月 阿部みどり女
赤々と毒あるものも木の実降る 佐々木六戈 百韻反故 冬の皺
赤々と肉ひろげたる薬喰 千原草之
赤々と年輪みえし年木かな 加藤三七子
赤々と百日紅の旱かな 百日紅 正岡子規
赤赤と氷の音が殺し合う 川崎真彌
赤々と風さかのぼる枝椿 西山泊雲 泊雲句集
赤々と夜空縮みて虫送り 中西舗土
赤々と熾りたる火や冬座敷 久保田万太郎
赤々のあらもの~し門の松 三宅嘯山
切株のあかあかと鳥引き了へぬ 岡本眸
雪とべり蔦あかあかと芽吹けるに 有働亨 汐路
雪夜赤々汝が忌の燭を母の手に 金子晃典 『望郷独語』
戦後の子紅葉のうらに赤々と 中村草田男
禅僧が捨てて赤々牡丹の芽 加藤知世子
喪籠りの燭赤々と蕗を剥く 詫摩まつ子 『卒寿』
早蕨やあかあかと火の曼荼羅図 長谷川櫂
草市の星のはじめはあかあかと 上田日差子
草市や星のはじめはあかあかと 上田日差子
大きめの口あかあかと瓜提灯 高浜朋子
大竃あかあかと稲はこばれぬ 柴田白葉女 遠い橋
大寒の耳あかあかと洗ひ髪 岡本眸
炭火吹き顔あかあかと獄出しなり 秋元不死男
断崖の松あかあかと冬に入る なかのまさこ
竹林の洩れ日あかあか鶴啼けり 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
筑後路や麦焼きの火の赤々と 森永英子
虫追ひの火にあかあかと男かな 水田光雄「田の神」
朝あけの榾火あかあか鵜に熾す 岡井省二 明野
朝市の飛騨の蕪のあかあかと 山田 静穂
沈みゆく日はあかあかと冬木立 大和 美人
蔦の芽のあかあかおつつけ降り出さむ 高澤良一 ももすずめ
土用の日たちまふ鷺にあかあかと 瀧春一 菜園
東あかあか指の繃帯のようにはぐれる人 西川徹郎 瞳孔祭
灯あかあか寒夜熱して精米所 大野林火 雪華 昭和三十八年
楢栗の幹にあかあか秋日射 山口青邨
日の出前より赤赤と椿炭 平畑静塔
日月のあかあか椿白椿 高澤良一 宿好
俳優のあかあかと立つ夕焼川 平井照敏 天上大風
肺病んで炉火赤々と胸に浴ぶ 中山純子
肺病んで炉火赤赤と胸に浴ぶ 中山純子 茜
梅雨の渋滞テールランプの赤赤赤 高澤良一 素抱
夫婦なれば黙せり炭火あかあかと 山口波津女
浮浪児の目があかあかと焚火育つ 田川飛旅子 『花文字』
仏具屋のあかあか灯りゐる良夜 茂里正治
抱かれし野鯉あかあか鉄砲水 金子兜太
末枯のあかあかと新幹線通過駅 一ノ瀬タカ子
夜業終へ福神漬の赤々と 山口昭男
夜神鳴り肉体あかあかと生木 奥山甲子男
夜徹しの船あかあかと雪の村 長谷川櫂 天球
野は林檎町はあかあか晩鴉に満つ 中村草田男
油障子ともりあかあか猪を売る 山口青邨
夕萱に日やあかあかと谷崎忌 青木綾子
夕日あかあか浴衣に身透き日本人 中村草田男
夕方の日が赤々と磯千鳥 星野立子
夕立の法燈二つあかあかと 高野素十
裏山に日が赤々と秋蚕かな 小笠原和男
鈴蘭の実のあかあかと墓を訪ふ 廣瀬之扶子
藁灰の火のあかあかと雨の雁 福島勲
曼珠沙華天与の時はあかあかと 乾燕子
囀やあかあかと積む松の薪 宇佐美魚目
扁桃腺赤々として雨水かな 仲原山帰来
枸杞の実の夕赤々と人若し 天野龍斗
睫毛は蕊かまくらの中あかあかと 成田千空
鮠を焼く炭火あかあか真室川 田川飛旅子
鰒汁の宿赤々と燈しけり 蕪村

by 575fudemakase | 2018-11-07 09:14 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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