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手紙の俳句

手紙の俳句

手紙

鵙猛る差し出し名のなき手紙 柴田奈美
鱧くれて手紙を書いて呉れといふ きゆう
颱風を来し濡れ手紙鋏剪る 山口誓子
鞦韆に腰掛けて読む手紙かな 星野立子
鞦韆に腰かけて読む手紙かな 星野立子
讀み盡きて手紙こほるゝ紅葉哉 紅葉 正岡子規
螢籠見られて悪き手紙も来ず 鈴木真砂女
蠅除にはさまる手紙曰くあり 鵜沢玻美
蝙蝙や出水明りに書く手紙 久米正雄 返り花
蝙蝠や出水明りに書く手紙 久米三汀
蜥蜴出て長き手紙となりにけり 中村明子
葭戸仕舞うて響也の手紙今日も来る 廣江八重櫻
稍寒く余白の出来し手紙哉 寺田寅彦
朧夜や青いインクで手紙書く 大坪芙美子
悴みてこれを限りの手紙書く 森田峠
帚木に疎むや手紙寄越せしゆゑ 下村槐太 天涯
囀に耳あそばせて手紙かく 星野立子
詫手紙かいてさうして風呂へゆく 山頭火
老友の蚕飼の手紙近江より 高野素十
露の世の又書く手紙墨書もて 星野立子
露の宿附箋の手紙届きけり 川端茅舎
蓮見茶屋箪笥の鐶に手紙さし 星野立子
涙出る手紙読みたり曼珠沙華 細見綾子
緑蔭に長き手紙を書いてをり 上野泰
緑蔭に鞄の手紙われは受く 山口誓子
留守のまの手紙読む灯の涼しけれ 碧雲居句集 大谷碧雲居
立冬や手紙を書けば手紙来る 山口青邨
落葉中傷つきかへりくる手紙 赤松[けい]子 白毫
来ていまだ伏せある手紙春炬燵 村越化石
来し人に手紙たのむや冬の雨 五十嵐播水 埠頭
楊よ蔡よ秋雨前線の長い手紙 和喰博明
夕刊も手紙も無き日寒戻る 松田淳子
優曇華や父死なば手紙もう書けず 森 澄雄
唯とろりとす春昼の手紙焼き 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
野鶏が茜を乱しています手紙下さい 西川徹郎 死亡の塔
夜霧濃きことを手紙の冒頭に 成瀬正とし 星月夜
夜焚火に束ねし手紙焚き加ふ 大木さつき
夜長人たのしみて書く手紙かな 楠目橙黄子 橙圃
夜の*いとど家なき友の手紙長し 成田千空 地霊
紋甲烏賊美味しく朝の手紙書く 攝津幸彦 未刊句集
木蓮や手紙無精のすこやかに 石田波郷
綿ぬきや鞠の手紙も吹て居 中川乙由
姪の手紙急におとなび花芙蓉 鍵和田[ゆう]子 浮標
名月の夜ぞ外つ国に書く手紙 星野立子
霧へ霧妻の手紙は文字のせて 中村草田男
霧ふかぶかとふるさとの手紙来る日か 林原耒井 蜩
眠る下りてゆく真白い手紙書く 阿部完市 絵本の空
蜜柑燒くや太祇の手紙よみながら 正岡子規 蜜柑
貿易風 コロンボ史料の 手紙黄ばみ 伊丹公子 パースの秋
放庵の草刈鎌の礼手紙 高野素十
母の日の母には逢はず手紙書く 角川春樹
母の手紙菫に夜の湿りかな 櫛原希伊子
母の手紙にげほげほと父の咳のこと 栗林一石路
母おもふ子規の手紙や小鳥来る 近藤富士美
片陰や投げ込まれたる師の手紙 佐野青陽人 天の川
兵隊の街に雪ふり手紙くる 片山桃史
文盲の父に手紙や石蕗の花 皆川白陀
文字書かぬ父を淋しくて母の手紙よむ シヤツと雑草 栗林一石路
仏壇にのせある手紙散牡丹 山田弘子
風呂冷めやたのまれ手紙書いて寝る 森川暁水 黴
風涼し妻子の手紙一つ封に 野見山朱鳥 愁絶
風邪押して書くなる手紙激し来ぬ 森川暁水 淀
封切らぬ手紙かたへに豌豆むく 岩崎照子
封すでに切られし手紙雪催ひ 益永孝元
芙蓉落つ出さぬ手紙に塵すこし 谷口桂子
父の日や朝一番に子の手紙 今泉貞鳳
父の日の漱石先生手紙集 高橋可子
父の手紙が今年も深い雪のせいだと貧乏を云うて来る真実なあきらめへ唾をのむ 橋本夢道
夫よりの英文手紙文化の日 寺岡捷子
病人にしげき手紙や雁の秋 吉武月二郎句集
病室に日々来る手紙梅雨ぐもり 高浜年尾
晩霜や手紙の宛名市となりて 右城暮石 声と声
飯粒で封じる手紙雁帰る 有馬朗人
漠と冬母への手紙書き了えて 楠本憲吉 孤客
白鷺が手紙のように着く冬田 小川紫翠
白玉や虚子に似る字も偽手紙 筑紫磐井 花鳥諷詠
蝿除にはさまる手紙曰くあり 鵜沢玻美
梅青しいつそ一切手紙書かず 小池文子
梅雨冷えのあざみを挿してかく手紙 三橋鷹女
梅雨寒し猫が手紙を跨ぐ見て 石川桂郎 高蘆
梅雨の入り一日手紙を破りゐし 山口誓子
読み返すゴツホの手紙麦の秋 角川春樹
読み終へし手紙や秋の蝉遠く 山口誓子
筒鳥に迷ひてつひに書かぬ手紙 稲垣きくの 黄 瀬
湯豆腐や手紙の返事二タ下り 増田龍雨 龍雨句集
湯ざめしてなほ書きつづけゐる手紙 岩崎照子
東へ低き冬山手紙待つ 馬場移公子
冬麗の手紙に封やごはんつぶ 大石悦子 聞香
冬萌のごとき手紙を読み返し 本庄登志彦
冬暖か手紙を書けば泪出て 須佐薫子
冬近し長き手紙のロシアより 有馬朗人 耳順
冬の夜や母の手紙を返し読む 五十嵐播水 播水句集
冬の日の手紙うごかす秤針 秋元不死男
冬の虹姉の手紙のほかは絶ゆ 小池文子 巴里蕭条
冬ざれや一行の手紙再婚します 稲葉千尋
電話より手紙待たるる紅芙蓉 西村和子 かりそめならず
天上の妻への手紙朴の花 大嶽青児
天竺の手紙届きし熱さ哉 暑 正岡子規
天の川ながき手紙を書き終る 山口波津女 良人
庭の梅ほころびたれば手紙書く 山口青邨
鳥帰る捨つと決めたる手紙束 西村和子 かりそめならず
長き手紙書くきりぎりす鳴く家に 大野林火
挑灯で手紙よむ也としの暮 泥足
虫出しの雷文豪の手紙かな 千田百里
虫の声余白に埋めて書く手紙 安田美樟
昼顔や秘すべき手紙などは来ず 片山由美子 天弓
昼の虫手紙はみんな恋に似て 細川加賀 『玉虫』以後
竹の雪おといて来たる手紙かな 十丈
短きは宗祗の手紙鳥帰る 有馬朗人 知命
炭つぐや頬笑まれよむ子の手紙 杉田久女
宅配の林檎大振り手紙書く 椎名靖子
鷹鳩と化してをみなに手紙書く 鈴木鷹夫 千年
大陸から長く手紙が来ない麦の穂を手に 斎藤則
大根漬けてから長い手紙をかく 種田山頭火 自画像 落穂集
袋掛十ばかりして手紙読む 高野素十
怠れる手紙重たく松の蕊 石塚友二 方寸虚実
他人の机に他人の手紙もくれん咲く 寺田京子 日の鷹
足袋のこと手紙追ひ書きしたるかな 細見綾子
霜より来る妻の不満の手紙来る 石橋辰之助
蒼*きゅうの礼の手紙に蚊遣の句 高野素十
草笛のきこゆるごとき手紙かな 加藤三七子
早春や遠い鯰に手紙書く 津川あい
善き手紙胸に置き寝の涼しさよ 野見山朱鳥 愁絶
泉まで来て読む母の手紙かな 村上喜代子 『雪降れ降れ』
雪柳しきりにゆるる手紙書く 山口青邨
雪ぼたる手紙読まれてゐる頃か 内田美紗 浦島草
雪ふる中をかへりきて妻へ手紙かく 山頭火
青北風や港気付の手紙束 工藤義夫
西行忌日本の手紙待たずなりぬ 小池文子
水遊びする子に先生より手紙 田中 裕明
水遊びする子に先生から手紙 田中裕明
水遊びする子に手紙来ることなく 波多野爽波 『一筆』以後
厨の句草萌の句と手紙よむ 高野素十
身のまはり青き湿度の手紙書く 片山桃史 北方兵團
神無月天狗に手紙書きし者 有馬朗人 耳順
寝て書いて長き手紙や種茄子 岸本尚毅 鶏頭
色鳥や心ひそかに待つ手紙 片山由美子 水精
松蝉にふと思出や手紙かく 星野立子
松蝉にふと思ひ出や手紙かく 星野立子
松過ぎの附箋の手紙濡れゐたり 八田木枯
松の内面白き手紙来る事よ 石井露月
少女より貰ふ土筆は手紙のやう 鈴木鷹夫 渚通り
少し滲んで イルカが銜えてきた手紙 伊丹啓子
小満や家居に暮れて書く手紙 森川敬三
小鳥来る母へ手紙を書きをれば 雨滴集 星野麥丘人
小鳥来る手紙秤の針の振れ 須川洋子
小鳥来てをり子の手紙読んでをり 岡田順子
書きて消す手紙一節寒灯下 岸風三楼 往来
書きだめて手紙ふところ青田道 『定本石橋秀野句文集』
書いてゐる手紙見られてゐる炬燵 嶋田摩耶子
初市を終りて書きし手紙とや 高野素十
初桜木曽の手紙に雪がふる 初桜 正岡子規
初燕ひらがなばかりの手紙かな 平山圭子
春立つや子規より手紙漱石へ 榎本 好宏
春雨や藪に吹るゝ捨手紙 一茶 ■文化十四年丁丑(五十五歳)
春雨や薮に吹かるゝ捨手紙 小林一茶
春は名のみと書き出す手紙ペン涸れ勝ち 楠本憲吉 孤客
春の虹手紙の母に愛さるる 寺山修司
春の朝ドアの下から来る手紙 二村典子
春の川手紙まろめて流しけり 内藤鳴雪
春しぐれ遺品の中のわが手紙 内田美紗
出雲へも来よと手紙や松の内 藤田湘子
出雲にて煙のような手紙書く 竹本チヱ子
出さざりし手紙ひそかに焼く焚火 稲垣きくの 黄 瀬
十二月候文の手紙来し 石川魚子
秋霖の濡れて文字なき手紙かな 折笠美秋
秋霖に濡れて文字なき手紙かな 折笠美秋
秋夜ふと机の中のかの手紙 大野林火 早桃 太白集
秋風裡兵への手紙書きつづく 三橋鷹女
秋風や病者に赤き手紙受 有働亨 汐路
秋風に二度まで読みし手紙かな 長谷川零余子
秋晴の玄関手紙来てをらず 上崎暮潮
秋の手紙を郵便受が噛んだまま 中田敏樹
樹々の目がとび色の春手紙書けよ 寺田京子
首締めてと桔梗が手紙書いている 西川徹郎
種を蒔く手紙の返事待つごとく 新井竹志
手毬唄手紙の中にこもるなる 孝作
手袋に明日出す厚き手紙載せ 肥田埜勝美
手紙溜めて一と日短き遠甍 林原耒井 蜩
手紙来てから淋しさにおちて暮れゆく シヤツと雑草 栗林一石路
手紙封じふくらみ紫陽花の事も書きし 細見綾子
手紙燃やすばらばら枯れし葡萄蔓 中拓夫 愛鷹
手紙燃すめらめらと燃え年つまる 菖蒲あや
手紙読むや子がつぎし炭起り来し 碧雲居句集 大谷碧雲居
手紙添へ父の日に着く育毛剤 北原勝彦
手紙置いて愁の眼水鳥に 比叡 野村泊月
手紙先づ至り柚味噌来る事遅し 丸山作楽
手紙焼くとても綺麗な空だから 中山美樹
手紙書く指頭そめたる蚕糞かな 飯田蛇笏 山廬集
手紙書く午後しんしんと春の蝉 中拓夫 愛鷹
手紙書くひまのできたる単衣かな 久保田万太郎 草の丈
手紙書くことののびのびの虫の夜頃となつて シヤツと雑草 栗林一石路
手紙書くきのふの千鳥きこえけり 細川加賀
手紙書かむ書かむと書かずソーダ水 辻桃子
手紙出し暗室の海に鉛筆を置く 内藤晴久
手紙出しがてら月夜を妻と歩す 野見山朱鳥 荊冠
手紙見て困じ果てゐる端居かな 村山古郷
手紙よりこゑが聞えて初諸子 細川加賀 『玉虫』
手紙よみ居れる森の中の風 尾崎放哉 大正時代
手紙やな巨口細鱗と書れたり 三宅嘯山
手紙もつ人はたちまちかすみ哉 霞 正岡子規
手紙には書かねど二百十日かな 黒田杏子
手紙なら何でも言へて冬ぬくし 月足美智子
手紙つきし頃ならん宿の灯る見ゆ 尾崎放哉 大正時代
手紙せず秋を大事と思ふのみ 秋元不死男
手紙が待つていた炬燵におくれて着く 荻原井泉水
手紙かくや蔦に灯を置く夏隣 碧雲居句集 大谷碧雲居
手鞠唄手紙の中にこもるなる 瀧井孝作
若き日は手紙もいのち桜貝 中嶋秀子
蛇の髯に手紙落ちゐし一日かな 石田波郷
紙魚走り素逝の手紙古りにけり 山本歩禅
死者になほ届く手紙や鳥曇 岡本まち子
止みになる觀月會の手紙哉 月見 正岡子規
指呼の赤道 いつしか 手紙をながく書かず 伊丹公子
子へ送る手紙のやうな春の川 鈴木 郁
子の手紙けふ頃来べし帰路の雪 及川貞 夕焼
四月馬鹿手紙が来る四方より 山口青邨
山茶花病みやすし中国より手紙 高田律子
山焼の茶屋に書きたる手紙かな 長谷川余子
笹鳴や母がかたみの仮名手紙 石田あき子 見舞籠
祭人に揉まれ手紙の母が着く 縄田屋朗々 『きりたんぽ』
妻に宛てしむかしの手紙西鶴忌 茂野 六花
根づく早苗声もろともに手紙来る 成田千空 地霊
今年竹手紙かきたく墨すりだす 榎本冬一郎 眼光
今朝の秋手紙を待てば手紙来る 福田蓼汀 山火
獄中の出さざる手紙秋のこゑ 角川春樹
黒わくの手紙受け取る冬籠 正岡子規 冬籠
紅葉明るし手紙よむによし 尾崎放哉
紅葉見て老師に手紙書く日なり 百合山羽公 樂土
紅葉あかるく手紙よむによし 尾崎放哉
紅梅のなか寺の子に手紙来る 大串章
昂り書く手紙よ蚊火の末みだれ 鷲谷七菜子 黄炎
口切の茶壷の側の手紙かな 広江八重桜
光悦の加賀への手紙謡初 宇佐美魚目
枯菊を燃し一通の手紙燃す 辻田克巳
故郷や瓜も冷して手紙書く 長谷川零余子
戸の隙に手紙が刺され雪起し 細川加賀 『傷痕』
戸の隙に手紙が刺さり雪起し 細川加賀
古志郡餅間よりの手紙かな 小枝秀穂女
見も知らぬをんなの手紙三月菜 細川加賀 生身魂
兼好忌不義理の詫の手紙など 水野征男
月夜戻り来て長い手紙を書き出す 尾崎放哉 一燈園時代
月今宵同じ思ひの娘の手紙 松岡巨籟
月高くなりて待たるる手紙かな 藺草慶子
月見草さつきの手紙読みかへす 丸山比呂
月まどか長い手紙を書きにけり 細川加賀
月へ手紙一本出して置く 木村緑平
迎ひ火のかげに及んで手紙かな 琴風
九月尽机の端に手紙かな 高浜虚子
金魚草ひらがなだけの手紙来て 栃木恵津子
金が送れない手紙もちポストをさがす シヤツと雑草 栗林一石路
桐の花呵々と火中の手紙かな 小檜山繁子
極端に字細き手紙雪ぼたぼた 西東三鬼
挟むしろへ取次月の手紙哉 田川鳳朗
去るものは去れ手紙もて羽蟻つぶす 大野林火 冬雁 昭和二十一年
菊の雨仮名の手紙は子へ宛つる 有働亨 汐路
起出でゝ手紙かくなり年の暮 増田龍雨 龍雨句集
起きぬけに手紙一本蝉しぐれ 黒田杏子 花下草上
雁啼くや厚き手紙の届きけり 飴山實 おりいぶ
眼をやめば片眼淋しく手紙かき居る 尾崎放哉 大正時代
眼ばかりのメダカみるよう子の手紙 舘岡誠二
寒柝や長き手紙の封をせり 岡田史乃
寒星や出した手紙はまだポスト 内田美紗 浦島草
寒の暮手紙の束の燃えてをり 木下野生
寒き夜やひとの手紙を枕もと 山口誓子
茅花野を鉛筆書きの手紙くる 能村研三 鷹の木 以後
蒲団著て手紙書く也春の風邪 春 正岡子規
蒲団着て手紙書くなり春の風邪 正岡子規
滑火明滅脛よせて読む手紙かな 櫻井土音
額にいま、火の絹降れり手紙を書く 大井 恒行
額にいま 火の絹降れり手紙を書く 大井恒行
柿据えて子等戦線へ手紙書く 佐野青陽人 天の川
外套重く触るること憂き手紙あり 加藤秋邨
蟹踏まじ暮れて手紙を出しに行く 山口誓子
芽立前手紙断つとき愛ふかし 朝倉和江
蝦夷にある子に手紙書く夜寒哉 正岡子規 夜寒
花の手紙見て頼襄へ廻しけり 花 正岡子規
火曜日は手紙のつく日冬籠 高野素十
夏の手紙青いにじみは海の色 大高 翔
夏に弱き妻なりき妻への手紙に書く 長谷川素逝 砲車
仮名のみの手紙吾子より鵙の晴 高橋馬相 秋山越
下萌ゆる心を込めてかく手紙 星野立子
音読の手紙は山の芽ぶきいろ 和知喜八 同齢
温め酒母の手紙も来ずなりぬ 細川加賀 『傷痕』
鴬や蛇笏氏よりの手紙読む 山口青邨
遠景の蝶蝶とりから手紙くる 寺田澄史
遠蛙母の短い手紙くる 白井米子
遠蛙仮の机に手紙書く 福田蓼汀 山火
煙霧の汀腰紐のような手紙書く 八木三日女 落葉期
英文手紙書きあぐむ子や薔薇の雨 石田あき子 見舞籠
雨蛙みじかき手紙母のため 石田波郷
一葉の手紙を添へて蕗の薹 細見綾子
一通の芭蕉の手紙夏に入る 高野素十
一通の手紙判読小六月 稲畑汀子
一通の手紙を霧の日に読みし 高野素十
一行の手紙露けく送金す 野見山ひふみ
衣更へてたのしき手紙懐ろに 星野立子
慰めの手紙もやらで空は冬 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
案ずるとのみ書く手紙青葉木菟 関成美
わたしなら手紙のように古びるわ あざ蓉子
ルソーの森巻き込む旅の手紙かな 増田まさみ
リラ咲くや人の手紙に我のこと 森賀まり
リラ咲いてほどきたくなる手紙の束 榎本あづさ
よみにくき手紙よむなり花曇 久保田万太郎 流寓抄
ゆきのした昔は手紙白かりき 笠間元一郎
ややながき手紙や崖をくだる霧 加藤秋邨
まだ封を切らぬ手紙とさくら餅 山田弘子
ポストまで手紙を庇ふリラの雨 藤間綾子
ぼうたんの昼闌けて書く巻手紙 桂信子 月光抄
フラミンゴの痛い足かな少女の手紙 井手都子
ふところに母の手紙や青き踏む 大木さつき
ふところに手紙かくして日向ぼこ 鈴木真砂女
ひよんの實と手紙とひよいと置いてある 岡井省二 鯨と犀
ひなたへ机を、長い長い手紙を書く 種田山頭火 草木塔
ひと死ねり黄天に手紙くばりゐる 片山桃史 北方兵團
パンの実の灯を得て青し手紙開く 金子兜太
パリー祭憂鬱な手紙二通書く 関森勝夫
はなむけの手紙沈丁に墨すりて(飴山実さん山口に移る) 細見綾子
はつ午や手紙封じる赤の飯 三宅嘯山
はつなつの手紙をひらく楓樹下 田中裕明 花間一壺
はせを忌の手紙みじかきほど恋し 黒田杏子
ねそべつて書いて居る手紙を鶏に覗かれる 尾崎放哉
ぬれてゆく袂に手紙春の雪 三谷いちろ
とろろ葵をとこも長き手紙書く 亭午 星野麥丘人
となん一つ手紙のはしに雪のこと 西山宗因
どか雪のあとの青空手紙書く 木村敏男
テグジユベリの手紙見てゐる秋思かな 清わかば
すらすらと書けし手紙や花ゆすら 亭午 星野麥丘人
ストーブにくべて悔なき手紙かな 五十嵐播水 播水句集
ストーヴに遂に投ぜし手紙かな 高浜虚子
しろい晝しろい手紙がこつんと来ぬ 藤木清子
しろい昼しろい手紙がこつんと来ぬ 藤木清子
さくら狩泊る手紙は女房まで 早野巴人
ここ迄来てしまつて急な手紙書いてゐる 尾崎放哉 小豆島時代
ガラス器の夜に入りたる手紙かな 大森澄夫
かまつかの繪手紙しみじみ繪のちから 高澤良一 暮津
かの世への梵字の手紙雁渡る 坂本宮尾
かなしい手紙をポストに落す音の夕闇 種田山頭火 自画像 落穂集
かなかなが遠くから来て 手紙囲む 伊丹公子 陶器の天使
うるむ春星亡母に手紙書きたくて 楠本憲吉 孤客
うぐひすや筆噛んで書く詫手紙 秋元不死男
あをぞらに桐の実が鳴り手紙待つ 細川加賀 生身魂
アネモネや手紙短く書き直す 岡本 眸
あぢさゐやきのふの手紙はや古ぶ 橋本多佳子



絵手紙

病む友へ絵手紙描く春灯下 森井初枝
春を待つ絵手紙に黄を重ねつつ 板橋美智代
左手で絵手紙描きぬ豆の花 信崎和葉
絵手紙の毎日とどく避暑地より 小池陽子
絵手紙の匂いの染みる柚子葉付き 小平 湖
絵手紙の短かき便り白木槿 長野迅男
絵手紙の赤白の花梅雨晴間 中家ノブヱ
絵手紙の蚕豆淡し美味しかな 小平 湖
絵手紙の鬼はみ出せり年の豆 阪井貞子
絵手紙の蛙跳びだす夏休 渡部良子
絵手紙のでんでん虫に片思い 佐々木洋子
絵手紙に描く草花や秋めく日 向井リイ子
絵手紙に描く初生りの大とまと 太田みち子
絵手紙からはみ出す花菜真つ黄色 三浦叙之

置手紙

冷し瓜すこし濡れたる置手紙 林 民子
利休忌の白紙にちかき置手紙 上田日差子
夕顔や本に挟みて置手紙 福田蓼汀 山火
木もれ陽にキイ打つ蝶の置手紙 八木三日女
蝿除や焼いたる鮭に置手紙 守屋明俊
梅黄葉して一行の置手紙 黒田杏子 花下草上
朝顔の種播けと子に置手紙 杉山鮎水
遅き日や碁盤の上の置手紙 井上井月
置手紙鳥の舌の震えおる 徳弘純 非望
置手紙のやうな雪渓夜も見ゆる 岩淵喜代子
置手紙ありたる安堵青葉雨 六本和子
置手紙ありさうなかの遠桜 佐藤鬼房
食卓に葡萄一房置手紙 宮坂静生 青胡桃
醤油壜押さえに梅雨の置手紙 高澤良一 素抱
寒菊の一本の香に置手紙 細川加賀
永き日や家出にあらぬ置手紙 大西静城
永き日の鳥になりたき置手紙 済木深起子
やや寒く箸のせてある置手紙 友岡子郷
ぬくもりし助炭の上の置手紙 今井つる女
どこからも落穂田が見え置手紙 中嶋秀子
カレー煮て置手紙して日短 千原 叡子

以上

by 575fudemakase | 2019-02-28 15:27 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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