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豆飯

豆飯

かをりにもまづ目をつむり豆の飯 森澄雄
ころころと笑ふ娘混じり豆の飯 丸山香代
すき嫌ひなくて豆飯豆腐汁 高浜虚子
ダイニングキッチン豆の飯を炊く 後藤比奈夫
ちよこなんと見慣れなき子や豆の飯 上山茅萱
なやらひの豆もて豆飯炊くことも 山口青邨
みんな居る日曜豆の飯噴くよ 都筑智子
もてなしの程良き頃に豆の飯 堀口千穂子
もてなしの豆飯畑の青そらまめ 山口青邨
ゆげゆらら豆飯をまづ韋駄天へ 阿波野青畝
わが家なりきまた豆飯の相談も 中村汀女
一駅で行ける古里豆の飯 三谷淳子
塩加減ほめて夕餉の豆の飯 数井千昌
塩味に舌改まる豆の飯 高浜年尾
家々や雉子としもなく赤豆飯 移竹
顔映る釜抱ききて豆の飯 亀井糸游
恐らくは鉄眼忌にも豆の飯 高野素十
喰積は吉野の坊の豆の飯 鈴木太郎
月の辺をうす雲よぎる豆の飯 原田ゆふべ
好物を知る持て成しの豆の飯 伊原咲子
拘泥を捨て切れぬ夜の豆の飯 北川矩子
妻たらず母たらず生き豆の飯 つじ加代子
妻のことほとんど知らず豆の飯 戸栗末廣(火星)
山妻に豆飯炊かせ同人等 山口青邨
山妻は豆飯を炊く軒に星 山口青邨
産後の娘預りて炊く豆の飯 安野良子 『篝火草』
蚕豆の飯のゆふぐれ待たるるよ 森 澄雄
蚕豆飯にいつまで母を働かすか 岡本庚子
柔かに出来しと詫びて豆の飯 高野素十
助六を見て料亭に豆の飯 森澄雄
女将ある日は豆飯を炊くいとまもつ 鈴木真砂女 夕螢
新茶佳し豆飯も良し独もよし 樋笠文
真青に枝豆飯や一つの忌 甲斐田 久子
人数の定まらぬ会豆の飯 永森ケイ子
炊き上がる頃に戻りて豆の飯 鷹羽狩行
惜別の心づくしの豆の飯 高野素十
戦争を知らぬ子ばかり豆の飯 木田千女(NHK俳壇)
戦中に食ひし豆飯とはちがふ 国見敏子
走りより旬を好みて豆の飯 松尾緑富
知命過ぐわれに母ゐて豆の飯 茂里正治
当てにして来し豆の飯にはあらず 飯島晴子
豆の飯妻は多めに炊きにけり 藤井 忠
豆の飯自負失ひし舌に載せ 小林康治 『虚實』
豆飯がけふ出先にも夕餉にも 藤田湘子 神楽
豆飯がふつくり炊けし山日和 柴田白葉女 花寂び 以後
豆飯といふあたゝかきおもてなし 稲畑汀子
豆飯と遺影と私と夕月と 森本芳枝
豆飯と筍飯ときのふけふ 雨滴集 星野麥丘人
豆飯にのせてたべるや磯のもの 京極杞陽
豆飯に一勺の酒書も読むべく 山口青邨
豆飯に一汁あればよからんか 高野素十
豆飯に呼べど画室に筆おかず 皆吉爽雨
豆飯に幸せさうな児等の顔 今泉貞鳳
豆飯に湯治そろそろ倦んで来し 後藤比奈夫
豆飯に片寄る豆や反抜期 川崎慶子
豆飯の口もごもごと後生楽 藤田湘子 てんてん
豆飯の山巓較べ見ることよ 中原道夫 巴芹
豆飯の柔かし豆柔かし高野素十
豆飯の湯気の立つうちいただかん 高澤良一 寒暑
豆飯の湯気をさまりしみどりかな 星野恒彦
豆飯の湯気を大事に食べにけり 大串 章
豆飯の豆つまみ出す反抗期 能沢和子
豆飯の豆ほどに星鏤めよ 中原道夫
豆飯の豆より飯のうつくしき 川崎展宏
豆飯の豆をよろこぶ盲かな 阿波野青畝
豆飯の匂ひみなぎり来て炊くる 稲畑汀子
豆飯の味褒めおかはり促さる 川村紫陽
豆飯も筍飯も健啖に 阿波野青畝
豆飯や翁の面媼の面壁に 山口青邨
豆飯や佳きことすこしづつ伝ヘ 上田日差子
豆飯や家信に接せざる久し 岸風三楼 往来
豆飯や気の安まればまなざしも 藤田湘子 てんてん
豆飯や客二人とは比古とわれ 高野素十
豆飯や賢く白き電気釜 百合山羽公 樂土
豆飯や軒うつくしく暮れてゆく 山口青邨
豆飯や作務衣を被たる女人たち 阿波野青畝
豆飯や子供は口をあけて泣き 山西雅子
豆飯や児はねむたさの箸落す 塩谷はつ枝
豆飯や週に一度の休肝日 斉藤葉子
豆飯や小鳥のやうに豆を食ふ 上野美智子
豆飯や少女の口の小さきこと 須賀 薊
豆飯や上がり框に腰かけて 河原芦月
豆飯や心やすさの女客 吉田きよ女
豆飯や人寄せごとに心浮き 中村汀女
豆飯や息子の恋を励まして 小田切輝雄(杉)
豆飯や長寿の父の象牙箸 高橋悦男
豆飯や湯気の彼方に戦後あり 高田やすを
豆飯や乳母が娘はおない齢 森澄雄
豆飯や母の襷のこむらさき 山田みづえ 木語
豆飯や母七十年の忌日 山口青邨
豆飯や法話とならず談笑す 高浜きみ子
豆飯や亡夫待てば子の帰り来し 関戸靖子
豆飯や娘夫婦を客として 安住 敦
豆飯や幼なじみの夫婦なる 山田弘子 初期作品
豆飯や齢ばかりは欺かず 石塚友二 玉縄抄
豆飯や彗星世紀の彼方へと 川崎展宏
豆飯をきのふもけふも草の宿 山口青邨
豆飯をきのふも今日もたべて旅 高野素十
豆飯をともに食みともに存へむ 加倉井秋を
豆飯をよろこぶことをよろこびぬ 勝又一透
豆飯をよろこぶ母をよろこびぬ 西片幸子
豆飯をわれ炊きわれの誕生日 下村梅子
豆飯を喜ばぬ子を育てをり 後藤比奈夫
豆飯を供へふたたび斯く集ひ 高野素十
豆飯を供へ故人となられたる 高野素十
豆飯を喰ぶとき親子つながりて 細見綾子
豆飯を炊きても一人もう炊かぬ 古賀まり子
豆飯を炊けと主の所望かな 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
豆飯を待つなり豆も剥かずして 百合山羽公 樂土
豆飯を熱がつてゐるわれらかな 千葉皓史
豆飯を余すひとり身ふりにけり 籤こと
豆飯を余すひとり身古りにけり 籏こと
豆飯炊く日のあるうちに戻り来て 樋笠文
豆飯来病院食は摂らざりき 石田波郷
汝も吾も又豆飯の弁当か 阿波野青畝
日曜はすぐ昼となる豆の飯 角 光雄
猫戻り豆飯が出来主居り 深川正一郎
麦鯛に蚕豆飯を祝ひけり 広江八重桜
箸先に豆飯の豆戯むるる 上村占魚
箸先に豆飯の豆戯るる 上村占魚 球磨
母そはの隣に住みて豆の飯 千原叡子
母の炊く豆飯の豆柔かし 藤間 蘭汀
母は遠しされど七月そら豆飯 細見綾子
母好み子われも好み豆の飯 茂里正治
亡き妻の茶の間の画像豆の飯 河野静雲 閻魔
本山の豆飯の豆皆黄也 高野素十
娘の家へ泊めて貰ふて豆の飯 吉岡 秋青
茂吉忌の豆飯狐色に焼け 富田直治
寮住みの子に母よりの豆の飯 多田 淑子
老いてうからの微酔の汗や豆の飯 赤城さかえ
恙妻豆飯ならば炊きくるる 後藤比奈夫

以上

by 575fudemakase | 2019-03-07 13:07 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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