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白衣

白衣

あるじ白衣の医に老ゆ寒さかな 室生犀星 魚眠洞發句集
うそ寒し紐いつぽんの白衣被て つじ加代子
おささらの白衣の下は着ぶくれて 岸野千鶴子
きさらぎの白衣うすき神楽姫 石原舟月 山鵲
その中の白衣も遺品熊楠忌 小畑晴子
ぬぎ捨てて白衣へなへな夏遍路 渡辺 昭
ネクタイに白衣包丁始かな 黒田杏子 花下草上
ハープ弾く漁港の船の夏至白衣 飯田蛇笏 山響集
はるかの白衣を基督と識リルオーの秋 中村草田男
ふくよかに乾く白衣や冬珊瑚 升本栄子
へんぽんと阿闍梨の白衣青嵐 鷲谷七菜子 一盞
ほころびし白衣八十八夜なり 井上雪
ほころび縫ふ僧の白衣や冬仕度 橋爪良子
よろめくや白衣に浴ぶる冬日ざし 石田波郷
雨乞いに走る白衣ら 砂塵被り 伊丹三樹彦
雨乞いの白衣ら 輪となる 大蛇となる 伊丹三樹彦
雨涼し白衣ながらも肩の幅 阿部みどり女 笹鳴
嬰児の死白衣を脱ぎて女医帰る 西東三鬼
往診の医師の白衣や二月尽 加藤澄子
黄落の学内を行く白衣かな 春名青卯
夏の宵医師の白衣は感傷なし 藤本阿南
花冷えや白衣のままの妻と逢う 福元啓刀
郭公こだま一車より白衣降り 友岡子郷 未草
寒垢離の白衣すつくと立ちあがる 福田甲子雄
寒垢離の白衣を橇に曳ききたる 勝尾佐知子
菊の酒酌むや白衣は王摩詰 芥川龍之介
月宮や白衣の上張り煤払 幽山 選集「板東太郎」
元日というもきのうの白衣着る 向山文子
枯野渡る人の白衣を撲つ日かな 楠目橙黄子 橙圃
糊強く効かせし白衣鴎外忌 有賀三枝子
糊硬き白衣の裾を蜥蜴去る 平畑静塔
五月富士白衣の兵が笑ひ立つ 三橋敏雄
御七夜や法主に見ゆ白衣講 名和三幹竹
御宿海女白衣で鮑つかみ浮く 石井大泉
御神馬に乗り初めと云ふ衛士白衣 小原菁々子
語尾ひいて身を折る白衣黄落期 中島斌男
再びは着まじき白衣さくら散る 古賀まり子 降誕歌
歳晩の人波割れて躄る白衣 伊丹三樹彦
桜冷え看護婦白衣脱ぎて病む 西東三鬼
山法師さながら白衣観音めく 羽部洞然
散る梅にかざし白衣の腕なり 竹下しづの女 [はやて]
室咲きに兵の白衣が座臥横臥 伊丹三樹彦
主治医出勤白衣の膝に通草提げ 石田波郷
秋風や白衣の裾に草の影 阿部みどり女
春の雲睨めつけて白衣短き兵 渡邊水巴 富士
春深し金輪際の白衣脱ぐ 北見さとる
春立つや白衣の袖に小買物 石田波郷
初富士の正装白衣黒ばかま 平畑静塔
初彌撒へ黒衣白衣の尼出仕 保田白帆子
傷兵は冬も白衣に靴穿ける山口誓子
信者みな白衣笹清浄雪清浄 岡田日郎
神も人もむかしは白衣梅花節 林翔
診療の白衣のままに豆を撒く 品川鈴子
身に白衣海女は巡礼かも知れぬ 林 昌華
青すだれ白衣の美人通ふ見ゆ 一茶 ■寛政五年癸丑(三十一歳)
占ひの巫女の白衣も梅雨じめる 桂信子 草影
痩せ案山子祖神の如き白衣かな 有馬朗人 立志
大寒や杜氏の白衣吊れる釘 辻桃子
茶づくりの父の手のぞく白衣われ 堀口星眠 火山灰の道
昼蛙白衣の欠伸見られけり 岩永のぶえ
朝毎に白衣を羽織る春の雪 山中よしこ
田鶴唳きて白衣の君に雪解かな 飯田蛇笏 白嶽
瞳に灼けて鶴は白衣の兵となる 三橋鷹女
如何なる日白衣傷兵枯野を来る 相馬遷子 山国
年暮るる白衣楽師のギターの紐 百合山羽公
年暮るゝ白衣楽師のギターの紐 百合山羽公 故園
梅雨釜や白衣の巫女の言おそろし 桂信子 草影
梅雨冷の白衣着てより夫へだたる 八牧美喜子
白衣いま机上にねむり夏の幹 飯田龍太
白衣きて禰宜にもなるや夏至の杣 飯田蛇笏
白衣とて胸に少しの香水を 坊城 中子
白衣にていもち予防の薬撒く 右城暮石 散歩圏 補遺 頑張れよ
白衣のまゝ春の臭ひを嗅ぎに出る 藤後左右
白衣のまま足踏み入れよ桃畠 柿本多映
白衣の唄羽音で薙いで鳩ら立つ 伊丹三樹彦
白衣の胸ゆたかに隆し虹後の人 岩田昌寿 地の塩
白衣ひとりクローバアよぎる梅雨曇り 金尾梅の門 古志の歌
白衣より春着身につく初茶会 平畑静塔
白衣潔白獄中病舎芽木あかり 平井さち子 完流
白衣脱ぎて己にかへる夕落葉 古賀まり子 降誕歌
白衣着て胡瓜に花を咲かせをり 後藤比奈夫
白衣着て蜑の葬列春の湖 上野泰
富士行者白衣に雲の匂ひあり 正岡子規
富士白衣弾琴しかも唱の声 中村草田男
舞ふ獅子の白衣に蹤きて蝶涼し 伊藤いと子
葡萄熟れ白衣まぶしき老聖女 加藤 春彦
遍路宿白衣ならぬは罪めけり 影島智子
目のほかは白衣の僧や送水会 朝妻 力
籾干して白衣の男女かな 高野素十
野も森も白衣白骨雪の夜は 大屋達治
薬品の穴ある白衣夜濯す 細野和子(青山)
柚の花や親子白衣に小あきなひ 毛塚静枝
涼しさや白衣見えすく紫衣の僧 村上鬼城
涼求む白衣つどへりいつしか語らふ 松崎鉄之介
巫の白衣くもる二日かな 飯島晴子
蠅生まれ早や聖痕の白衣装 沢木欣一 遍歴
醫師若し白衣に炎やす愛の羽根 下村ひろし 西陲集
鮓店や白衣の道者八九人 正岡子規 鮓

以上

by 575fudemakase | 2019-03-18 19:18 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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