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うどん

うどん

うどんうつ隣にくもる樗かな 素覧
うどんのあつもり東京捨て得ぬ母と啖ふ 磯貝碧蹄館 握手
うどん屋にコスモス味噌屋には鶏頭(妙義山麓) 細見綾子
うどん屋の隣かまくら出来にけり 辻桃子
うどん屋へ行念仏なり夜半の雪 其角
うどん屋まで何米の憂き我ぞ 永田耕衣
うどん屋を探して歩く花の冷 稲畑汀子 汀子第二句集
うどん供へて、母よ、わたくしもいただきまする 種田山頭火
うどん供へて母よ、わたしもいただきまする 種田山頭火
うどん煮て山家は秋の夕餉時 村山古郷
うどん食ふ男の顔や透谷忌 秋山巳之流
うどん打ちをる間も鰆走りかな 岡井省二 鯛の鯛
うどん打家や師走の梅の花 朱拙
うどん買ふ小銭出すさへ寒さ哉 小澤碧童 碧童句集
うどん売ると喧しきかな冬の婆 金子兜太
うどん焚空や雨夜の雁の声 樗良
うどん茹でる苗代田圃目の中に 鴻巣又四郎
おぼろ夜のうどんにきつね・たぬきかな 木田千女
かいつぶりひとりはなれてうどんくふ 白石不舎
きつねうどん熱し蛍のゐる町に 前山松花
くさびらの形りも釜揚うどんかな 岡井省二 大日
けふは又二八うどんの月見かな 中川乙由
けふもまたうどんのはいる時雨哉 其角
しばしとやうどん過ての梅もどき 諷竹
ちちははの呼ばわり亡ぶ肉うどん 竹本健司
とある店の素うどんうまし初大師 村山古郷
とも角もうどん屋さがす花の冷 福永正直
ねこ舌にうどんのあつし日短か 久保田万太郎 流寓抄以後
ぼろ市の戻りのおかめうどんかな 水原 春郎
よよとまゐる手打うどんや虫の宿 鈴鹿野風呂 浜木綿
逢ふことの鍋焼うどん食べつつよ 草間時彦
伊勢うどん汁濃し建国記念の日 太秦女良夫
伊勢うどん太ければ寒ゆるみけり 中村☆湖
伊勢に来たからは薄暑の伊勢うどん 飯島晴子
一家かたまりうどんをすすり聖夜なり 菖蒲あや
一茶忌の熱きうどんを啜りけり 伊東泉花
一椀のうどん即ち涅槃非時 高濱年尾
一椀のけつねうどんや秋の風 寒食 星野麥丘人
塩辛きうどん雪暗募りけり 大野林火 方円集 昭和四十九年
黄沙降る飩饂飩うどんかな 岡井省二 鯛の鯛
荻の葉にお見舞申うどん哉 吾仲
音立てゞうどん食うこの妻を見捨ず 細谷源二
音立ててうどん食うこの妻を見捨てず 細谷源二
河衆とたらひうどんや鵙の圏 角川源義
花うどんあふれてきえて波かなし 阿部完市 春日朝歌
花の雨あんかけうどんたべにけり 龍岡晋
花の雨きつねうどんのきつね噛む 今岡直孝
花袋忌のうどん屋に入る穂麦風 小野千枝子
花冷のうまいうどん屋みつけたり 高橋利治
街道のうどん屋にゐる端午の日 小宮山政子
蛙鳴く煉炭の残り火にうどんかける 古沢太穂 古沢太穂句集
寒の雨鈴売りうどん来てかへす 小林康治
亀鳴くや手打うどんのうまき店 光永忠夫
極月やうどんの玉をうりに来る 小澤碧童 碧童句集
隅占めてうどんの箸を割り損ず 林田紀音夫
個性ある顔で鍋焼うどん食う 保坂聖史
枯野の縁に熱きうどんを吹き啜る 西東三鬼
五山の火灯りそろひぬ皿うどん 岡井省二 大日
糠星や一家うどん汁食べて月島はせま苦し 橋本夢道 無禮なる妻抄
歳影やうどん屋を出る用の人 永田耕衣 葱室
冴返るとてうどん屋と決りけり 稲畑汀子
皿うどん配り 日本語使って 老い 伊丹三樹彦
三島忌の帽子の中のうどんかな 攝津幸彦
山国の太きうどんを湯涼みに 下田稔
四温の日踏絵の町の皿うどん 角川源義
四辻にうどん焚火や冬の月 石友
獅子舞の来てゐる町角うどん食ふ 桜井博道 海上
手打ちうどんことこと刻む春隣 染谷栄都子
酒保のうどん太しよく笑ひ兵と啖ふ 伊丹三樹彦
秋はなやかにきつねうどんのあとしぐれ 上田五千石『琥珀』補遺
秋思なしうどん一玉うさぎ二羽 攝津幸彦 鹿々集
春の雪釜揚うどん食うべかり 鈴木真砂女
春の風邪うどんがのびてゐたりけり 阿波野青畝
春雨やもらぬ家にもうどん桶 小西来山
春寒や讃岐うどんの薄き汁 角川春樹
春窮もなかりし讃岐うどんかな 阿波野青畝
春愁の玉子うどんのやうな昼 攝津幸彦 鹿々集
春待つに似たりうどんの薄き味 田沼文雄
春驟雨母のうしろの笊にうどん 宮津昭彦
女患らの夜泣きうどんにさざめくも 石田波郷
色身は反故甘なぶは餅うどん 永田耕衣
深川や熱き浅蜊の味噌うどん 岡部 孝
真菰の馬太きうどんを背負ひけり 笠原古畦
真白なる湯気の釜揚うどんかな 草間時彦
人面に秋の素うどん垂らし込む 攝津幸彦 鹿々集
水沢や冷やしうどんに藻のかをり 上田五千石『天路』補遺
水中花うどん食うても肥りけり 鹿志村利江
数へ日の素うどんに身のあたたまり 能村登四郎
雛の日に讃岐うどんを啜りをり 佐川広治
聖天のまひる釜揚うどんかな 岡井省二 鯨と犀
西鶴忌きつねうどんに揚げ一まい 土生重次
摂待のうどんすすれば鳰寄り来 大野林火 飛花集 昭和四十八年
素うどんに葱たつぷりと送り梅雨 水原 春郎
素うどんの薬味の匂ひ一の酉 鷹羽狩行
早苗饗のうどんの釜の鳴つて居り 合田丁字路
草の穂を重しと思いうどん屋へ 四ツ谷龍
大寒のうどんを滑る卵かな 滝口照影
知らぬ間にあらあら薔薇のうどん粉病 高澤良一 素抱
智積院論義すみたる掛うどん 川澄祐勝
朝のうどんすすれり寒き海を前 佐藤鬼房
鳥帰り汁甘くなる鬼うどん 大木あまり 山の夢
電柱の月にて夜泣きうどんかな 作道放洋
湯疲れうどん涼む売笑の柳腰よ 香西照雄
二日はやうどん見るがに灣はあり 岡井省二 猩々
熱々の鍋焼うどん派出所へ 稲垣恵子
脳天や秋のうどんのために座す 攝津幸彦
梅うどん甍の反りも春の景 角川春樹 夢殿
梅雨晴間うどん粉病をやむ植木 高澤良一 暮津
梅雨霧や港のうどんあつくさせ 高井北杜
萩こぼつ千松うどん城跡に食う 橋本夢道 無類の妻
白妙の湯気の釜揚うどんかな 草間時彦
薄味のきつねうどんや雁渡し 杉本寛
半鐘の鳴り出すや夜鳴きうどん食ふ 村山古郷
飛雪ゆたか狐うどんをすすりをり 村山古郷
肘触れて立食うどん東京朱夏 有光米子
腹底にうどん納り鵙の昼 高澤良一 宿好
母が好きな狐うどんや夜なべ終ふ 村山古郷
万杯のきつねうどんを喫しけり 永田耕衣
霧の山鳩酒とうどんの日の暮れヘ 金子兜太
餅うどん我が反故身の写るのみ 永田耕衣
餅浮べ長命寺うどん望の月 大野林火 方円集 昭和四十九年
悶々と啜りて春の伊勢うどん 中原道夫 巴芹
夜啼うどん食ひ帰去来誰も居ず 後藤綾子
余生とはうどんを吹きて年送る 石田玄祥
冷しうどん去年の花茣蓙青々と 渡邊水巴 富士
霊能者悲観論者と夜鳴きうどん 高橋斗志王
六甲颪とはかくや鍋焼うどん食ふ 山口青邨
凩の槇や念死の餅うどん 永田耕衣
笊にうどんあげて卯の花月夜なる 大熊輝一 土の香
舁いて出す盥うどんや御所野菊 高井北杜
饂飩屋できけば十夜のうどんかな 立花北枝

以上

by 575fudemakase | 2019-05-31 06:32 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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