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砂糖

砂糖

あぢさゐを映せる銀の砂糖壺 千原 叡子
いきいきと砂糖壺より蟻の艶 岡本まち子
おびき出す砂糖の蟻の黒だかり 杉田久女
カステラの底の砂糖や山眠る 飯島晴子
かまつかの朝角砂糖掌に載する 友岡子郷 遠方
きさらぎや砂糖に残る仏の手 亀世
きゅっと鳴る紅茶の砂糖秋の昼 高澤良一 宿好
クリスマスケーキの薔薇は砂糖です 日野草城
くわりん砂糖漬けて雪待つ湖畔村 野見山朱鳥
こがらしや砂糖に溺る砂糖匙 宮坂静生 山開
こほろぎや塩も砂糖もくらがりに 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
しみ~と溶くる砂糖や夏蜜柑 日野草城
しらむめや粥に砂糖をこゝろみん 馬場存義
すいつちよ来て赤き帽子の砂糖壺 宮津昭彦
スキー燦々とけあう二個の角砂糖 橋本和子
とんとんと砂糖スティックアイスティー 高澤良一 随笑
はなれきて砂糖壺には雪いれて 阿部完市 軽のやまめ
ふところに砂糖は買へり寒雀 石田波郷
ポンジュースなどに温もり冬籠(ポンジュースは夏みかん汁入りの砂糖湯) 高澤良一 石鏡
みんみんの響く真赤な砂糖壺 山田径子
愛情のレモンをしぼる砂糖水 瀧春一「燭」
一椀の歳暮の砂糖に童話読む 原子公平
羽箒に砂糖掃なり庵の春 馬場存義
瓜食うなら砂糖が巾を利かす世の 高澤良一 寒暑
屋根赤き砂糖工場も暮春かな 石田波郷
夏ゆくや砂糖で緊める母の菓子 宮坂静生 山開
角砂糖しみじみ溶けて真冬なり 中山純子
角砂糖一個に羆たち上がる 伊藤いと子
角砂糖前歯でかじる枯野の前 西東三鬼
角砂糖中にコーヒー亀鳴いて 石川桂郎 高蘆
角砂糖二つ寄り添ひ聖夜待つ 宮脇白夜
角砂糖壺にころころ梅咲けり 櫛原希伊子
葛餅にままこの砂糖ころびけり 阿波野青畝
蟻対策ほどこしてある砂糖壺 高澤良一 寒暑
蟻入れて終夜にほへり砂糖壷 森澄雄
去年の雪砂糖にとける初日かな 探志
薫風や角砂糖にある背信 浅田孝子
軒ぞ砂糖もみぢの筵豕子餅 露沾 坂東太郎
固まれば砂糖も寒し黄泉の父 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
紅玉煮る砂糖どっさり使ひけり 高澤良一 石鏡
砂糖こぼすきらきら冬の会話の間 篠崎あかね
砂糖より塩美しき今朝の春 二川茂徳
砂糖菓子雪の渚を見つつ崩す 中嶋秀子
砂糖工場青鵐で埋まってしまいけり 津のだとも子
砂糖嘗めて生きてゐよとや旱雲 加藤秋邨
砂糖壷塩壷満たし大晦日 三浦ゆふ
砂糖湯でぬくもり艀寝の夫婦 佐藤鬼房
砂糖壺つかふことなし神無月 石田 波郷
砂糖壺ゆたかに満たしクリスマス 平間真木子
桜散るゆふべ砂糖の壺おろす 橋閒石
笹粽誰分そめて砂糖の露 露旬 坂東太郎
匙にとり減らしし砂糖野は寒し 永田耕衣
三人子の白息砂糖壺に満ち 石川桂郎 含羞
糸瓜忌の紅茶に消ゆる角砂糖 秋元不死男
耳とほき父に暮春の砂糖壷 櫻井博道
珠は鬼灯砂糖は土のごとくなり 素堂
秋行くと砂糖木畠の荒れにけり 行く秋 正岡子規
秋風に出でし子砂糖舐めやまず 伊丹三樹彦
春やスプーンに乗りて一箇の角砂糖 大高弘達
春一番紅茶に沈む角砂糖 夏目暁子
春愁や砂糖こぼるる喫茶店 今泉貞鳳
初荷着く奄美の島の砂糖菓子 池田 英
色なきも砂糖湯一杯松過ぎぬ 中村草田男
水流るもみじのさまに砂糖菓子 対馬康子 吾亦紅
青梅に天(あま)ぎる雪や砂糖漬 椎本才麿
惜春の舌にほろりと砂糖菓子 ふけとしこ 鎌の刃
昔からここに砂糖壺があり妻が居ない 鳥路健一
雪女郎です口中に角砂糖 鳥居真里子
雪夜食む砂糖まぶせし落花生 大野林火 白幡南町 昭和二十八年
早春やすみれの色の砂糖菓子 草間時彦
太宰忌や洋酒の匂ふ砂糖菓子 屋代ひろ子
啄木鳥や貧しき村の砂糖菓子 有馬朗人 天為
丹波黒豆目下砂糖のしみつつあり 池田澄子 たましいの話
茶屋餅屋暫し砂糖ある花の山 井原西鶴
仲秋の深眼に白き砂糖菓子 柴田白葉女 『月の笛』
冬うらら打ちつけて抜く砂糖菓子 木村典子
湯にとけて砂糖のにほふ一の午 宇佐美魚目
内裏雛砂糖の鯛を召し給ふ 山口誓子
梅雨ながし砂糖工場の裾をゆき 石田波郷
白玉にとけのこりたる砂糖かな 高浜虚子
八朔の薄氷といふ砂糖菓子 辻田克巳
飛弾人に棗の砂糖煮手ほどき受く 高澤良一 素抱
氷河踏む氷砂糖を舌の上 鷹羽狩行
氷砂糖はなれてとおくなりにけり 阿部完市 その後の・集
氷砂糖一袋梅咲きそめし 友岡子郷 翌
漂泊やいちごに散らす粉砂糖 駒志津子(響焔)
部屋に鍵さす砂糖の壺に蟻ひそむ 岸田稚魚 雁渡し
方十町砂糖木畠の野分哉 正岡子規 野分
民田茄子の砂糖こぼれぬほとゝぎす 殿村菟絲子 『牡丹』
夜に降りし雪ドウナツの砂糖ほど 右城暮石 句集外 昭和三十六年
薬の日なりし土筆の砂糖漬 後藤比奈夫
葉ざくらや白さ違へて塩・砂糖 片山由美子
梨咲けりパンパン壺に砂糖買ふ 加倉井秋を
立春の砂糖工場船の着く 岩淵喜代子 硝子の仲間
旅に病むくわりん砂糖漬ただあまし 木村蕪城
冷やかや砂糖にも蟻来ずなりし 右城暮石 句集外 昭和四十一年
麗かや砂糖を掬くふ散蓮華 川端茅舎
麗かや砂糖を掬ふ散蓮華 川端茅舎
恋びとよ砂糖断ちたる月夜なり 原子公平
炉火に手を揉んで婆瞽女砂糖湯欲る 竹田菁雨 『瞽女慕情』
老母は砂糖をさはに苺めせ 相生垣瓜人
罌粟の昼キュンと音して砂糖溶け 高澤良一 暮津
蜥蜴出て砂糖工場の裾を攀づ 石田波郷

以上

by 575fudemakase | 2019-05-31 06:36 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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