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弁当

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お弁当ニッコウキスゲに向き合ひて 高澤良一 石鏡
かげろふや今を出がけの茶弁当 許六
キヨスクに弁当あふれ敗戦忌 七田千代子
げんげんに弁当喰ひ居る女かな れんげ 正岡子規
サンドウイッチにも半島の胡瓜とトマト、お弁当です 荻原井泉水
ひとなかに弁当開き孤立せり 冨山としを
ビル壊す男ら日の丸弁当なり 五島高資
やまんばも来てをる弁当始めかな 上野一孝
わだつみをまへにわがお弁当まづしけれども 種田山頭火 自画像 落穂集
烏来る田打弁当置きしあと 高野素十
越瓜やむかしありける野弁当 山口紫甲「新山暦俳句歳時記」
遠出叶はぬ弁当開く運河見て 伊丹三樹彦
横の青年弁当匂わす蟻見ている 金子兜太
下萌えや犬に弁当のぞかるる 水鳥ますみ
花すもも弁当解けば虻の来る 関森勝夫
花見弁当いつも円周上駆ける 相原左義長
花見弁当ひらけば鳩の優しく寄る 高澤良一 石鏡
花見弁当展げる弥陀の来迎図 楠 節子
荷をかげに弁当たぶる枯野かな 金尾梅の門 古志の歌
寒の始発車日傭の弁当のぬくみに触れ 能村登四郎
顔見世や百合根ふつくらお弁当 草間時彦
亀鳴いて弁当の箸あらひけり 鹿志村余迷
空仰ぎ弁当使ふ四迷の忌 中西夕紀「さねさし」
見ぬふりの隣の弁当嫁菜風 上村春子
枯葎弁当殻を支へたる 小路紫峡
股挟み めいめい 朝日眩しむ漁夫弁当 伊丹三樹彦
鯉幟弁当持つて歩きたし 藤田湘子 去来の花
工場弁当眼玉貫かれし魚なり喰ふ 中台春嶺
工門出づ空弁当に西日避け 伊丹三樹彦
広げたる弁当に降る花吹雪 前原茂子
荒南風や枕草子といふ弁当 小林ふく子
行先ちがふ弁当四つ秋日和 松永典子
菜根の花見弁当喪にありし 平畑静塔
笹鳴や二段にひらくお弁当 黒田杏子
山寺に弁当とゞきぬさくら狩 鈴鹿野風呂 浜木綿
山藤や草刈り鎌に弁当結ひ 宮坂静生 青胡桃
子に見せて包む弁当木の芽晴 辰巳奈優美
紫蘇匂ふ京弁当や夕月夜 大島民郎
若草の湿りに弁当つかひけり 奥田千代子
種蒔や妻も子も出て野弁当 種蒔 正岡子規
首に弁当秋の蜂など山が聳え 金子兜太
秋耕の弁当置くや溝の花 久米正雄 返り花
秋立つや今日も今日とて弁当もち 星野立子
出先まで花見弁当とどけられ 上村占魚 球磨
春の弁当を妻も膝にし大裾野 橋本夢道 『無類の妻』以後
春の野や女四五人弁当持 春野 正岡子規
春山にひらく弁当こんにやく黒し 西東三鬼
初茸をはさみて焼や茶弁当 許六
初旅や駅弁当を妻のため 高田風人子
松花堂弁当男雛女雛かな 燕雀 星野麥丘人
松過ぎの弁当つめてもらひけり 清水基吉
焼豆麩弁当なしや花に蝶 許六
植林の弁当を負ひ苗木抱き 青柳志解樹
振袖吹かれの少年 出番へ川原弁当 伊丹三樹彦
真昼時弁当部屋のあつさ哉 暑 正岡子規
杉を背の杣の弁当令法飯 三浦妃代 『花野に佇つ』
聖五月石仏の町弁当買う 新宅みさ子
染飯の庄屋弁当菖蒲園 田中英子
早乙女の弁当を覗く鴉かな 正岡子規 早乙女
大きな弁当をさげて地突女がかたまつてくる シヤツと雑草 栗林一石路
大師けふ弁当閉ぢて入りけり 常 矩
中年工女冬日笑むごと弁当開く 岩田昌寿 地の塩
朝日の畑蓑虫と弁当を木に吊るし 飴山實 おりいぶ
朝日の畑簑虫と弁当を木に吊るし 飴山實 おりいぶ
冬田鴉よ弁当を食ふところなし 皆川白陀
桃咲いて三歳の子の小弁当 林 翔
独弁当香斗(ばかろ)もらせ梢の花 調泉 選集「板東太郎」
突堤に弁当とどく鯊日和 佐藤信子
届きたる花見弁当あたたかし 高野素十
汝も吾も又豆飯の弁当か 阿波野青畝
尼宮に花見弁当届きたる 山口民子
梅弁当に梅散る 老いの怖れに似て 伊丹公子 パースの秋
煤払ひほかほか弁当運ばせて 小玉真佐子
箸で食ふ花の弁当来て見よや
箸の先花見弁当の飯ころげ 上野泰 佐介
膝に解く駅弁当や豊の秋 高田風人子
弁当くふて青きを踏んで遊びけり 正岡子規 青き踏む
弁当にとびくる虻を叱しけり 岸風三樓
弁当に牛蒡うれしく笹子鳴く 岸本尚毅
弁当に玉子焼あり水温む 池田秀水
弁当に秋の蜂つきまつはれり 右城暮石 天水
弁当に醤油しみたり山法師 辻桃子
弁当に醤油のにじみ木歩の忌 渡邉春枝
弁当に酢の香立ちたる曼珠沙華 森澄雄
弁当に日が射す林檎の花の下 細見綾子 花寂び
弁当に葭簀はちりを落すなり 楠目橙黄子 橙圃
弁当のパンかはきゐて咳さそふ 篠原梵 年々去来の花 雨
弁当のパンがわきゐて咳さぞふ 篠原梵 雨
弁当のまはりの塵や松手入 桂信子 草影
弁当の絵のはまなすも花ざかり 後藤比奈夫
弁当の胡麻散る飯や春隣 小川軽舟
弁当の紙飛びたがる花すみれ 辻田克巳
弁当の二重めでたき花の雨 石川桂郎 四温
弁当の輪ゴムが飛びし春の芝 吉崎不二夫
弁当は海桐の花の岬にて 河合大拙
弁当を開けば冬の蝿の来る 高浜虚子
弁当を寄せて大工の焚火かな 矢本 明
弁当を済ませて美童を折りたゝむ 攝津幸彦
弁当を持たされ今日へ押出さる 浜野白蓬
弁当を覗かれている秋曇り 平山道子
弁当を負うて祭の群集かな 高野素十
弁当縁に杣深く入りぬ夏書寺 比叡 野村泊月
弁当忘れても時雨傘忘れるな 坊城 中子
保護帽の虜で つつく弁当灼け 伊丹三樹彦
万緑の車中アルミの弁当食ふ 右城暮石 句集外 昭和四十四年
娘と二人弁当開く春帽子 熊谷彰子
木の弁当神の岳(ヌプリ)に雪ふるか 角川源義
野遊の弁当赤き紐ほどく 深見けん二 日月
野良で食ふ日の丸弁当天高し 小池秋々子
遊船の箱弁当の玉子焼 亭午 星野麥丘人
老人のそぼろ弁当バード・デー 雨滴集 星野麥丘人
蒟蒻は名物花見弁当にも 山口青邨
蜃気楼弁当の紐真つ赤なり 小川軽舟

以上

by 575fudemakase | 2019-06-05 18:33 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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