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運 不運 命運等 の俳句

運 不運 命運等 の俳句

運 運不運 運命 運勢 宿命 宿縁 天命 命運 命数 幸運 僥倖 果報 強運 悪運 吉 ラッキー ラツキー 悲運 不遇 不幸 不運 アンラッキー アンラツキー 凶


【運】

うそ寒や耳うすければ運うすく 野村喜舟
うそ替の木彫の運をふところに 小宮久仁子
これよりの運は変らじさくら餅 鈴木真砂女 都鳥
しもやけやはたらき者に運がなく 龍岡晋
じり~と家運傾く年貢かな 畑 紫星
じりじりと家運傾く年貢かな 畑紫星
ナイターや論議尽きねど運尽きて 水原秋櫻子 蘆雁
また逃げし運を追ふ目や冬帽子 久保田万太郎 流寓抄以後
まゆ玉のことしの運をしだれける 久保田万太郎 流寓抄
めまとひに家運傾くかと思ふ 後藤比奈夫
わが運を信ぜんとする虹に立ち 相馬遷子 雪嶺
一網の鰤に賭けたる家運かな 公文東梨
運すでに尽きゐて独楽の廻るなり 上田五千石『風景』補遺
運ついてまはる破魔矢をうけにけり 山本蓬郎
運といひ命といひ冷奴かな 加藤郁乎 江戸桜
運ひらきくればおのづと秋涼し 鈴木真砂女 夏帯
運やつと向いて来し桃咲きにけり 鈴木真砂女 都鳥
運われにあり玉虫にけふも逢ふ(初蝶創刊) 細川加賀 『玉虫』
運強き女が受けし破魔矢かな 鈴木真砂女 都鳥
運逃す浴衣に糊を濃くきかせ 鈴木真砂女 夏帯
夏帯や運切りひらき切りひらき 鈴木真砂女 卯浪
家運向くや薔薇の盛りのややながし 平井さち子 完流
家康忌晩年運を頼みとし 檜 紀代
花アカシアヘぽろつとこぼす男運 小平 湖
花柘榴家運傾き易きかな 三橋鷹女
海鼠噛み運鈍根の根に執す 下田稔
柿食べる運を歎いてもう一つ 金村眞吾
亀鳴くや手相と運を異にして 鈴木真砂女 都鳥
教師運ことし如何や進級す 堀口星眠 青葉木菟
金魚また死なせてしまふ金魚運 高澤良一 素抱
金魚運強くのこりし錆金魚 百合山羽公 樂土以後
金木犀すでに家運は尽きてゐて 鷹羽狩行
己が手でひらきし運や更衣 鈴木真砂女 夏帯
向日葵が立てり家運を興せよと 鷹羽狩行
子離れの運否天賦や別れ雪 清治法子
秋めくや運よく利根の鯉釣れて 山田幸夫
十六夜の青に染まりし男運 栗林千津
出代の運や釣瓶の軽ひまで 中川乙由
春立つや一生涯の女運 加藤郁乎(1929-)
初句会ふたたび運を賜はりぬ 徳光光女
初午の家運傾かざりし日よ 成瀬櫻桃子 風色
初蝶や親子で同じ運辿り 鈴木真砂女 卯浪
初妙見みくじに試す年の運 夏目美枝子
掌ほどの熊手の運を買ひにけり 荻原朋子
清明の凶と出でたる運の札 加舎逸子
先細る運と思はず草を摘む 鈴木真砂女 都鳥
待宵や引窓たのむ人の運 水原秋櫻子 蘆雁以後
苔の花傾く家運すべもなし 小坂 順子
男運よかりしお蔭参りかな 赤松子
男運よくてたいくつ曼珠沙華 中山美樹
男運選るに苦労の煮大根 井口葉月
着膨れて籤運恃むこともなし 石塚友二
朝皃やむしに喰るゝ花の運 小西来山
亭主運わるき夏帯しめにけり 高橋潤
転業の家運をかけし日覆かな 亀山其園
豚よりも愚で運がよし花南瓜 福田蓼汀 秋風挽歌
梅を結ひ破魔矢文運めでたしや 山口青邨
白絣運傾きてより強気 鈴木真砂女 居待月
麦秋の風に運気を立て直す 中山明代
晩年の運甘からず鰺叩く 鈴木真砂女 居待月
武運長久といふ幻や敗戦日 田中聖夫
武運長久忘れし神社七五三 辰巳比呂史
蕗の薹ようやく運が向いてくる 原弘子
文運を初天神にして思ふ 百合山羽公 樂土以後
無花果や家運かたむけど琵琶抱く 宮武寒々 朱卓
木の実掌に生涯の運逸したりや 安住敦
餅花や運たのまねば明日見えず 上田五千石 天路
餅切るや中年以後の運変じ 鈴木真砂女 夕螢
来る運を待つ気の衣更へにけり 鈴木真砂女 夏帯
霊運もこよひはゆるせとし忘れ 蕪村
屏風売つて家運を興すよしもなし 福田蓼汀 秋風挽歌
螻蛄鳴くやかこちもならぬ女運 上田五千石『天路』補遺
蟷螂の武運拙き最後かな 会津八一
靈運もこよいはゆるせとし忘 蕪村 冬之部 ■ 春泥舎に遊びて
鷽替へてそくばくの運あるごとし 大沢ひろし

【男運 女運】

花アカシアヘぽろつとこぼす男運 小平 湖
十六夜の青に染まりし男運 栗林千津
男運よかりしお蔭参りかな 赤松子
男運よくてたいくつ曼珠沙華 中山美樹
男運選るに苦労の煮大根 井口葉月
春立つや一生涯の女運 加藤郁乎(1929-)
螻蛄鳴くやかこちもならぬ女運 上田五千石『天路』補遺

【武運】

武運長久といふ幻や敗戦日 田中聖夫
武運長久忘れし神社七五三 辰巳比呂史
蟷螂の武運拙き最後かな 会津八一

【運不運】

ふぐ鍋や世にときめくも運不運 村山古郷
運不運ある世の頭巾かぶりけり 新城世
運不運人のうへにぞ雲の峰 久保田万太郎 流寓抄
運不運雪片は地にたどりつく 伊丹三樹彦
蛇苺運不運など始めから 河野多希女 月沙漠
秋風や手相できめる運不運 鈴木真砂女 生簀籠
貰はるる子猫に決まる運不運 八牧美喜子


【運命】


「運命」と云ふ曲の中牡丹散る 加藤知世子 花寂び
わが運命肯ひ寒き運河の辺 桂信子 月光抄
運命が 枝に隠れて 秋の坂 伊丹公子 ドリアンの棘
運命とは理不尽なもの蓮は実に 西永さより
運命に隙間あるべし飛花落花 池田澄子 たましいの話
運命に従ふごとく枯野ゆく 富安風生
運命のひかりをやどす 白木蓮 伊丹公子 機内楽
運命の一糸乱れず枯野星 野見山朱鳥
運命の刻今秋嶺に黙祷す 福田蓼汀 秋風挽歌
運命の手より風船昇りゆく 高澤晶子
運命の神にしたがひ雑煮祝ぐ 占魚
運命の扉に立つ一矢梅雨流れ 野見山朱鳥
運命は笑ひ待ちをり卒業す 高浜虚子(1874-1959)
運命わかる老の坂なりのこる虫 長谷川かな女 花寂び
襖のむこう「色の運命学」占う 松尾しのぶ
音立てて運命夜のパセリ畑 栗林千津
寒紅や暗き翳ある我が運命 下田実花
掬はるる金魚の運命紙一重 山口 速
凶作の運命を負ひて夏炉焚く 高野素十
栗を剥くふたり暮しを運命とし 鍵和田[ゆう]子 未来図
栗を剥くふたり暮らしを運命とし 鍵和田[のり]子
月天心どこかできまりゐる運命 岡本差知子
交響楽運命の黴拭きにけり 野見山朱鳥
咲けば散る運命の花と思ひ見る 川口咲子
詩人を生みし母の運命を蟹かなしむ 中村草田男
次の雨までの 運命(さだめ)の 落花紋 伊丹三樹彦
秋灯や人の運命といふことを 星野立子
秋風やとある女の或る運命 高浜虚子(1874-1959)
鉦叩他人の運命定めをれば 川村紫陽
生きてゆくものの運命に返り花 稲畑汀子 春光
生きてゆくものゝ運命に返り花 稲畑汀子 汀子第二句集
生き残ることも運命や墓掃除 高木鈴子
待つといふ運命に生きてまてばしひ 川口咲子
炭馬の運命をしりてあるきけり 飯田蛇笏 心像
蜘蛛の子のいづれへ散るもはや運命 松住清文
汝も我も運命の児よ銀河濃し
能登の畑打つ運命にや生れけん 高浜虚子
抜かれ行く運命草の芽萌え初むる 稲畑廣太郎
万愚節運命も亦揶揄すちふ 相生垣瓜人 明治草
夜は子らに従い聴かせる童話が奇蹟や良い運命の中の妻 橋本夢道 無禮なる妻抄
幼にして運命数奇炭火濃し 野見山朱鳥
裸子よ羅*ご羅(らごら)の運命僧になれ 中谷興瑞
落花中来て運命を占へる 野見山朱鳥
旅なきを運命と思ヘク口ッカス 飴山實 句集外
侘助や運命は人のつくるもの 原田青児
賽の目の仮の運命よ絵双六 高浜虚子
鮟鱇鍋人の運命をはかりゐる 清崎敏郎

【運命線】

アスピリン運命線は二股で 滝口千恵
てのひらで椿転がる 運命線 伊丹三樹彦
運命線まつすぐにあり木の葉とぶ 鷲谷七菜子 一盞
運命線照らす蛍を掌に 鈴木真砂女 紫木蓮
黄落の葉にまつすぐな運命線 吉田美子
手袋はうつくしつつむ運命線 山口青邨
手袋や運命線も何も無し 阿波野青畝
凧澄んで運命線のひびき居り 中島斌雄

【運勢】

ここに人の運勢うらなう小鳥と居て その爺さん 荻原井泉水
わが運勢王子と乞食新暦 後藤比奈夫
花茨今日の運勢見てしまふ 近藤伸子
行く年の木賊立ちゐて今日の運勢 長谷川かな女 花寂び
春光をてのひらにのせ運勢みる 松本蘭子
小鳥来る運勢欄を見てをれば 西村智恵子
節分に焚かる護摩火に吾が運勢 森定南楽
銭足らぬ運勢は嫌新暦 後藤比奈夫 めんない千鳥
夜寒の灯ひとの運勢立聞きす 原田種茅 径

【宿命】

豪雨に咲いた宿命の向日葵 三橋鷹女
山百合の宿命の班を惜みけり 高田風人子
雌といふ宿命のあり蚕の蝶 きよみ
宿命とあきらめ切れぬ霊迎 大間知山子
宿命とはいかなるものぞ毛絲編む 山口波津女 良人
宿命の星を背負ひて天道虫 佐藤信子
宿命の貌は捨てたし菊の闇 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
石を積む宿命 鳥は水平に翔び 富澤赤黄男
炭火吹き技師の宿命を妻は知る 米沢吾亦紅 童顔
風車持てば宿命のごと走る 仲 寒蝉

【宿縁】

ああ宿縁知覧の桜笑みいたり 亀谷芳枝
団扇とも亦宿縁のある如し 相生垣瓜人 負暄

【天命】

葦原の戦ぐそよがぬ天命かな 坂戸淳夫
寒木瓜の朱に天命をいただきし 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
血の絶ゆることも天命鰯雲 瀬谷昌義
生も偉業も死も天命か沙羅の花 林翔
天命といふ春灯に似たるもの 齋藤愼爾
天命のたまいし石を負う他ない 橋本夢道 無類の妻
天命の余白に大根蒔かんかな 清水能舟
天命は詩に老いてけり秋の暮 加藤郁乎 秋の暮
天命は天にあづけて鴛鴦流る 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
天命や短き骨に草いきれ 和田悟朗
天命を総身で知る欅もみぢ 川崎展宏
天命を待ちくたびれて枯紫苑 塚本邦雄
冬銀河天命はわが掌にありぬ 松村多美

【命運】

命運のそれぞれ違ひ葱坊主 山口法仙

【命数】

智の蛇嗤ふ個の命数の砂時計 中村草田男

【幸運】

幸運な一老人や冬籠 岩木躑躅
松過の幸運それはトランプの 山口青邨

【僥倖】

僥倖を期しつつ星の祭らるる 相生垣瓜人 負暄

【果報】

うつくしき果報もゆゝし杜若 旦藁
さむき身に果報すくなき虱哉 尚白
ふぐ食うて果報といふは待つことに 亭午 星野麥丘人
ふつと来て花見の留主や口果報 寂芝
み仏にはべり果報の白頭巾 高岡智照尼
黄鳥の果報やどんな木に居ても 寥松
黄鳥や耳の果報を算ふ年 桜井梅室
花に酌む式三献の果報かな 尾崎紅葉
思はざる果報を花の虚子館に 藤浦昭代
自然生戴く果報ことしもや 高澤良一 石鏡
煮大根喉をするりと果報なり 竪阿彌放心
焼米を粉にしてすする果報かな 一茶
寝て待ちし果報にあらず山笑ふ 山田弘子 こぶし坂
世果報(よふう)来い世果報来いとて神踊り 沢木欣一 沖縄吟遊集
庭の椿果報やけしてさかぬ哉 鈴木道彦
飯蛸で飲む医師は友果報なり 平田直樹
風の手に酌子果報や竹の雪 中川乙由
墻うちにいりし果報やうめのはな 卓池
梟は果報な鳥よけふの月 正岡子規 今日の月
豕待ッしやくし果報や船子ども 凉菟

【強運】

強運の女と言はれ茎漬くる 波多野爽波
青柚子の疵強運といふことを 飯島晴子

【ラッキー】

元旦に吃驚仰天ラッキー賞 保坂ひろこ

【悲運】

茨も蒲も流さぬ川の悲運かな 金子兜太
羽蟻たつ悲運はひとりのみならず 加藤楸邨「野哭」
羽抜鶏悲運のごとく追はれけり 小林康治
寒椿悲運は将にとどまらず 友岡子郷
春しぐれ悲運の御陵去り難し 関根きみ子
大牡丹いまや崩れん悲運の刻 橋本夢道 『無類の妻』以後
樗咲く悲運の皇子祀る寺 武田房子
鳥の巣の直下悲運の塚傾ぐ 阿波野青畝
悲運にも似たり林檎を枕とし 安東次男 裏山
優曇華や悲運に賭けて妻ねむる 小林康治 『華髪』

【不遇】

たんぽぽは地の糧詩人は不遇でよし 寺山修司 花粉航海
一盞に不遇は言はじ冷奴 日野草城
声なき蝌蚪外に不遇期の道化夫 平井さち子 完流
著莪剪りてわが不遇時の花と挿す 能村登四郎
不遇時のごと花冷えのつづきけり 能村登四郎
冷奴不遇を喞つ膝組んで 小林康治 『虚實』
蜩ききおのが不遇を子は知らずや 成瀬桜桃子 風色
餡ぱんの臍こちら向き不遇の時 田川飛旅子

【不幸】

「山門不幸」の貼紙 水引草交叉 伊丹三樹彦
「山門不幸」山茶花は咲き放題に 北原志満子
うから不幸妻のおほばも遍路に出 森川暁水 淀
かなり倖せかなり不幸に花八ッ手 相馬遷子 山河
きんぽうげ野に咲き人に不幸あり 岸風三楼 往来
この家に桐咲く日々の幸不幸 村山古郷
しばらくはつづく不幸と燐寸の火 徳弘喜子
シミーズに伸びゆく手足不幸なるや 津田清子
づかづかと不幸来てをり麦の秋 鈴木しげを
にんげんの不幸が愉し蕪汁 増田まさみ
ひひらぎの花こまごまと幸不幸 鷹羽狩行
レース着て多かれ少なかれ不幸 宮地れい子
われのみと思ふ不幸や更衣 鈴木真砂女 生簀籠
羽子をつく子等に山門不幸かな 山本歩禅
羽織着の死者に持越す不幸なし 安東次男 裏山
遠き訃や野分からまる不幸の果 後藤一朗 『雪間』
翁草にもこれからの幸不幸 後藤比奈夫 めんない千鳥
黄落や死までの不幸大切に 殿村莵絲子 雨 月
夏服や老います母に兄不幸 杉田久女
蚊柱や不幸に丈のありとせば 鷹羽狩行 平遠
外套重く不幸の末の足病みぬ 森川暁水 淀
喜雨浴びて人の不幸を告げにゆく 上田五千石『琥珀』補遺
幾不幸四月初一に生じけむ 相生垣瓜人 明治草抄
空蝉や不幸に重さのありとせば 齋藤愼爾
戸々紫陽花「多彩な不幸」てふ語なし 香西照雄 素心
幸すこし不幸をすこし走馬灯 岬雪夫
幸不幸言はず同文の夏見舞 管秀郎
幸不幸葱をみじんにして忘る 殿村菟絲子 『牡丹』
幸不幸葱をみぢんにして忘る 殿村莵絲子 牡 丹
幸福といふ不幸ありオキザリス 石寒太
幸福といふ不幸ありヂギタリス 石寒太 炎環
幸福といふ不幸あり蛍草 石寒太
紅梅を去るや不幸に真向ひて 西東三鬼
紅梅を見て来て死なぬ不幸かな 中村苑子
黒穂立つ不幸逆手に生き抜かば 上田五千石『田園』補遺
山門不幸色失ひし庭の石蕗 長谷川きくの
子の不幸背負ひてやりたや十三夜 山本公夫
手袋の幸と不幸を左右に握る 文挟夫佐恵
女の不幸機影青葦を鳴らし過ぐ 竹下しづの女句文集 昭和二十五年
少し不幸にて薄荷の花咲けり 遠山陽子
掌中の不幸てんとうむしだまし 菅原さだを
寝不足は多少の不幸種を採る 鈴木鷹夫 春の門
新雪に足跡残る不幸かな 森田智子
瀬戸夕焼平家不幸と誰が決めし 三好潤子
蘇鉄咲く不幸の極み何来るや 殿村莵絲子 雨 月
僧死して新緑の山不幸なり 山口誓子
霜の通夜不幸が会はすはらからなり 松崎鉄之介
霜を踏み不幸を語りゐたりけり 石原八束 秋風琴
単衣帯勝気が不幸かも知れず 村山古郷
椿落つ赤き不幸の殖ゆるごと 齋藤愼爾
土筆摘む不幸つづきの女弟子 前山松花
冬の虹今は不幸の側に立つ 水谷仁志子
冬海へ山門不幸聳てり 三橋敏雄
凍鶴の翼ひろげて少し不幸 鷹羽狩行
桃すする多かれ少なかれ不幸 岬雪夫
湯豆腐や差し向かひといふ幸不幸 安藤美保
髪多きは女の不幸ほたる籠 長谷川秋子
髪多き女の不幸ほたる籠 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
飯蛸に飯ある不幸旬といふ 杉山やす子 『梅東風』
晩年のなき幸不幸朱鳥の忌 野見山ひふみ
百菊のころを山門不幸とは 依光陽子
病むは不幸田螺泥田に口開けて 石塚友二 曠日
不幸が似合ふ女ではなし草萌ゆる 鈴木栄子
不幸とのみ昭和を言ふな秋燈 藤田湘子 神楽
不幸とは五月の雹のごとくくる 平井照敏
不幸とは床暖房のぬひぐるみ 鈴木鷹夫 千年
不幸なる鮎のかかりし竿あがる 富安風生
不幸なる人より暑中見舞かな 森白象
不幸なる生ひ立ちに似て冬の貨車 大牧 広
不幸な晩年 犀が近よりまた遠のく 伊丹公子 メキシコ貝
不幸にて雑茸汁を賞でて食ふ 細見綾子 雉子
不幸経し眼のふりあふぐ泰山木 中山純子 沙羅
不幸者は満身追懐の金木犀 中村草田男
夫もたぬ不幸はすこし冬ざくら 手塚美佐 昔の香
満月の魚の濡身の不幸かな 橋閒石 荒栲
満天に不幸きらめく降誕祭 西東三鬼
木犀や不幸続きの鯨幕 佐藤鬼房
餅花や不幸に慣るること勿れ 中村草田男
餅花や不幸に慣るゝこと勿れ 中村草田男
夜天に虹を見得るは不幸くつわ虫 中村草田男
羅を着て遠方の不幸かな 長谷川双魚 風形
龍淵に山門不幸なる木札 佐々木六戈 百韻反故 冬の皺
料峭や山門不幸の札立てて 福川悠子
螢放生貌よかりしは不幸 筑紫 磐井
螢放生容貌(かほ)よかりしは不幸(ふしあはせ) 筑紫磐井 婆伽梵
蟇見てをり幸も不幸もなき時間 藤田湘子 神楽

【不運】

ふぐ鍋や世にときめくも運不運 村山古郷
わらひだすまでに不運や鵙たける 加藤楸邨
運不運ある世の頭巾かぶりけり 新城世
運不運人のうへにぞ雲の峰 久保田万太郎 流寓抄
運不運雪片は地にたどりつく 伊丹三樹彦
亀鳴いて己が不運を喞つなよ 安住敦
局地性多雪近江は不運なる 山口誓子
茎立つや不運とおもひ否と思ふ 藤田湘子 途上
虎落笛人の不運に隙間なし 内藤吐天 鳴海抄
蛇苺運不運など始めから 河野多希女 月沙漠
秋風や手相できめる運不運 鈴木真砂女 生簀籠
目刺焼く不運かへつて安らかに 福田蓼汀 山火
貰はるる子猫に決まる運不運 八牧美喜子
夜の森や一寸死にたく冬不運 細谷源二 砂金帯
幼きとき蛇の衣踏みてより不運 成瀬櫻桃子 風色
羅や襟あしうつくしく不運 成瀬櫻桃子 風色

【吉】

みくじは八十番吉、読むに雪つむ松の如しと 荻原井泉水
燕来て巣作る日なり吉き日なり 相馬遷子 山河
夏山に鳴釜鳴りて曰く吉 高野素十
柿の村紋付けふは吉のため 鷹羽狩行
寒むや松枝に結びける凶の籤 清水基吉 寒蕭々
吉か凶か夕べ綿虫群がれる みどり女
吉か不吉か十月の閑古鳥 飯田龍太
吉吉ならず凶凶ならず初みくじ 三宅清三郎
吉書ながら世の消息のせはしなき 嵐雪
吉書也天下の世継物がたり 井原西鶴
吉方は乾(いぬゐ)と出でし雨水かな 星野麥丘人 2005年
吉夢のよりどと立たすほとけこれ 伊丹三樹彦
吉哥一首添てふる哉春の雪 秋之坊
金瓶在上々吉の青田かな 燕雀 星野麥丘人
己と巳とをまちがふ吉書かな 阿波野青畝
御代継の吉書にどよむどんど哉 三宅嘯山
御籤吉冬至のお庭あたたかに 山口青邨
行年や一歩の角は吉にならず 〔ブン〕村
初釜の湯気の白さを吉とせむ 鷹羽狩行
初電話鳴りをり吉か凶か知らず 村山古郷
初夢の漠々たるを吉と解く 上田五千石『琥珀』補遺
松竹の梅のかすれし吉書かな 鷹羽狩行
酔筆と人は見るらむ吉書かな 相生垣瓜人 負暄
大歳の雷とどろくは吉とせむ 角川源義
濁点を打ち忘れたる吉書かな 鷹羽狩行
筑紫まで吉丁虫をさがすべく 亭午 星野麥丘人
天みつととって七ツの吉書かな 加舎白雄
白波を見つゝ松風と吉書かな 飴山實 花浴び
焚火熱しきつそう(吉相)きつそうサンゾーロ(さん候) 津田清子
門松の松ちくと刺す吉か凶か 山口青邨
夜となりて吉夢むさぼる寝正月 金子兜太
厄落し薬師たまへる大の吉 森澄雄
露の世に吉祥天女在しけり 橋閒石 俳句選集 『和栲』以後(Ⅱ)

【凶】

この出会ひ凶かもしれず鵙猛る 柴田奈美
ざくろ散る凶事相次ぐ世となりて 高澤良一 随笑
みくじ凶結びて仰ぐ初茜 鈴木美代子
みほとけを凶夢なけれど吾が恋ふも 伊丹三樹彦
花火殻嗅ぐ凶荒の少年期 佐藤鬼房
寒むや松枝に結びける凶の籤 清水基吉 寒蕭々
吉か凶か夕べ綿虫群がれる みどり女
吉吉ならず凶凶ならず初みくじ 三宅清三郎
凶くれて残り福とは面白し 細見しゆこう
凶つ火に若草を発つ夜の鳩 原子公平
凶と鳴く鳥いて椿食べはじむ 穴井太 原郷樹林
凶の日の大股に行く花野かな 大木あまり 山の夢
凶の籤も胸にたたみて単帯 山口青邨
凶みくじ引くうそ寒の浅草寺 浅倉君子
凶凶と闇に叫べ鷺はとり山 敗色歴然 中勘助
凶荒の夏かもしかの病むに遇ふ 佐藤鬼房
凶作の運命を負ひて夏炉焚く 高野素十
凶事に金泥尽す屏風かな 大石悦子 百花
凶殃の雨背嚢の臭さにて 佐藤鬼房
玉蟲や凶事は飛翔せずきたる 渋谷道
御神籤の凶が出でたる落葉降る
歳凶に師走の市の人淋し 佐藤紅緑
秋晴の宮をうらみぬ凶の籤 山口青邨
春殿の風の凶鴉に日の光り 飯田蛇笏 霊芝
初みくじ凶と出こころ引締る 築谷暁邨
初午の凶のみくじを引き直す 山田節子
初電話鳴りをり吉か凶か知らず 村山古郷
除夜の鐘わが凶つ歳いま滅ぶ 日野草城
清明の凶と出でたる運の札 加舎逸子
青ごもり鳴くは凶鳥不浄鳥 加倉井秋を
戦遠し妻見し凶(まが)の流星も 香西照雄
戦遠し妻見し凶の流星も 香西照雄 対話
島蝶よべの凶夢とかすめ去る 福田蓼汀 山火
乳房消え凶荒のごとそよぐ葦 佐藤鬼房
梅を干す凶の御籤を引いて来て 米川杉南
八月や孔雀の声の凶々し 飯島晴子
豊凶の目安としたる花こぶし 永井きよの
豊凶は御仏まかせ種選ぶ 遠藤善蔵
忘思の凶と出でたる初みくじ 富安風生
門松の松ちくと刺す吉か凶か 山口青邨
列断ちし凶手を知らず列尾の蟻 内藤吐天 鳴海抄
鵙日々にするどしふぐり凶変裡 赤城さかえ句集


以上







by 575fudemakase | 2019-12-22 14:05 | 無季


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by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
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(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
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尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

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[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

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