様子 の類語 関連語 の俳句
様子 の類語 関連語 の俳句
居ずま 佇ま 態度 様子 身なり 雰囲気 見た感じ 姿勢 威儀 有りのまま 有りの儘
実情 実態 実体 状態 有り体 実況 事情 様相 模様 様態 気配 空気 出で立ち 身なり
格好 見てくれ 外面 見た目 見た感 パッと見 メンツ 面子 体面 恰好 見目形 なりかたち 見目 概観
容貌 風貌 風姿 姿かたち 姿態 容姿 外観 見かけ うわべ 見場 見栄え
風月 風土 全景 点景 景物 景観 夜景 風情 絶景 借景 背景 奇観 光景 面影 在り方
色合 ありよう ありよふ 有り様 在り様 ありさま 有り様 有様 あるがま 在るが儘 形相 あんばい 塩梅
加減 度合 そっくり そつくり 相似 酷似 類似 丸写し もどき 擬き 似通 空似 外見 見たところ 外面
そんなこんな 時世 時節 時流 成り行き なりゆき 成行 生きざま 生き様
【姿勢】の俳句
【威儀】の俳句
【模様】の俳句
【気配】の俳句
【空気】の俳句
【見かけ】の俳句
【風情】の俳句
【借景】の俳句
【面影】の俳句
【加減】の俳句
【相似】の俳句
【なりゆき】の俳句
【居ずまひ】
居ずまひを正し白鳥来しと告ぐ 有馬朗人 耳順
居ずまひを正すの語あり初扇 桂信子 草影
居ずまゐを正して添水鳴りにけり 岡本武三
自堕落な居ずまゐ質す大西日 高澤良一 暮津
少女らの居ずまひただし居待月 滝 春一
【佇まひ】
鳥入るを待つらむ雲の佇まひ 相生垣瓜人 明治草抄
【様子】
詠人を出てまつ月の様子哉 半残
鬼灯に寄つた様子のなかりけり 杉野一博
江戸の様子皆までおしやるな山は雪 井原西鶴
江戸の様子皆迄おしやるな山は雪 井原西鶴
今年より夫にボーナスなき様子 高木 晴子
芝生のロダンの像 試験はおわった様子 野田宇竹
秋らしき様子出来けり蚊屋の外 苔蘇
水洟を押へもやらぬ様子かな 高浜年尾
誰もまだ参らぬ様子墓を掃く 丸山綱女
端切れてあがる様子の時雨雲 高浜年尾
朝霧の晴るゝ様子に日ざし来し 高濱年尾 年尾句集
電話して土用の浪の様子聞く 高木晴子 花 季
梅が香や様子のよさに芹を摘 建部巣兆
梅が香や様子の替る伯父の跡 岱水
風の吹く様子知られぬ冬青草 田中裕明 櫻姫譚
別室の炬燵賑はひ居る様子 高浜年尾
【身なり】
クリスマスツリーに関はりなき身なり 桂信子 草影
衣食住足りて白鳥美身なり 百合山羽公 樂土
花火浴び執着うすき身なりけり 重松沙代 『糸桜』
虚子先生語るも露の身なりけり 千原 叡子
銀行へ怪しき身なり花粉症 高崎和音
思ふことある身なりけり獏枕 高橋淡路女 梶の葉
小ざつぱりしたる身なりや針納 高浜虚子
常闇を秋の蕗刈る身なりかな 飯島晴子
畳の目寒し鉄工たる身なり 佐藤鬼房
水餅を老父へ焼きをり病む身なり 清家春起
世にうとくなりゆく身なり歌屏風 鈴木綾園
生業の身なり闘へる国絡がる 伊丹三樹彦
青田中敵に焼かれし身なりけり 石塚友二 光塵
赤い羽根つけて身なりは物売女 森田峠 避暑散歩
先立つも残るも露の身なりせば 岡本眸
戦経て傷みし身なり啄木忌 村山古郷
凍てシャッポ頭にのせ妻子なき身なり 三橋鷹女
膝をつく女身なり春の雲となり 金子皆子
野に住めば身なりかまはず葱坊主 村山古郷
頼む神留守に患ふ身なりけり 三木志げ女
雉子の声冥府に隠れなき身なり 角川源義
【雰囲気】
FMかけそんな雰囲気で待つ未来 しらいししずみ
祇園会の雰囲気運び来たる人 山田弘子 こぶし坂
枝豆やすぐ雰囲気に馴れる性 池田一歩
【有りの儘】
西瓜畑に西瓜の有りの儘なる 山口誓子
ありのままここに日のさし野紺菊 岡井省二 夏炉
ありのまま白髪のまま 初詣 久保まさ子
火祭を見てきたるままありのまま 沢村越石
海棠の愁といふはありのまま 後藤夜半 底紅
月今宵ありのままなり明日のため 斎藤玄 雁道
耕せり憩へりありのまま遠し 津田清子 礼拝
芭蕉忌や風雅といふもありのまま 小杉余子
梅とうぐひす混浴はありのまま 平畑静塔
八十路過ぎ露の齢ぞありのまま 能村登四郎
【状態 実態】
実体(すすたんしや) 朝ぼらけにこそ墨を磨れ 夏石番矢 猟常記
緋牡丹の錯乱状態つづくなり 高澤良一 鳩信
夜の黒猫 雪の白兎 実態のないもの飼い馴らし幻想の街に住む 梓志乃
【事情】
どんなくらしの事情も切り離しまるで真砂のように吹きつのる雪の力 橋本夢道
一気には飛べぬ事情の 蒲の絮 伊丹三樹彦
廻り道する赤蟻に事情あり 高澤良一 素抱
蟹のいふ事情とやらを聞きやらむ 高澤良一 燕音
天高く事情聴取はつづきをり 櫂未知子 蒙古斑以後
【事情】
炎帝へ醜(しこ)の翁と出で立ちぬ 山上樹実雉
出で立ちて長臑比売や砂日傘 日野草城
出で立ちの心に月の宿を辞す 平畑静塔
出で立ちは郷士のさまに群稲棒(むれぼっち) 高澤良一 石鏡
出で立ちは頭寒足熱探梅行 高澤良一 暮津
風呂敷を抱ふ出で立ち春は来ぬ 高澤良一 素抱
霊場巡り水母のやうな出で立ちに 高澤良一 随笑
【格好】
かはせみに格好な枝水上に 高澤良一 随笑
わが足の格好の古足袋ぬぎすてる 尾崎放哉 須磨寺時代
格好いい川崎洋は冬鴎(悼) 高澤良一 石鏡
格好の母に似てゐし秋遍路 保坂伸秋
格好よく帯の結べし薄暑かな 鈴木真砂女 都鳥
今はですか 槌打つ格好の火燵守 伊丹三樹彦
死ねば格好つけようもなし裕次郎忌 楠本憲吉 方壺集
白菊に見合へる母の背格好 高澤良一 燕音
【外面】
すみの香に外面しづまる夜比哉 成田蒼虬
ほととぎす鳴くに首あげガラス戸の外面を見ればよき月夜なり 正岡子規
火とぼすと早初夜告る外面哉 三宅嘯山
外面川蛍流るゝ草覆かな 一笑(金沢)
雛納めしつゝ外面は嵐かな
雛納めしつつ外面は嵐かな 高浜虚子
端居して垣の外面の世を見居る
蝶光りとべる簾の外面かな 高濱年尾 年尾句集
内面(うちづら)に外面かぶせ暑かりき 中原道夫 巴芹
病人に水鶏月夜の外面かな 森田 愛子
霧雨の外面にうごく曇哉 黒柳召波
野分暗しとき~玻璃の外面見る
緑陰を出て外面を構へけり 菊池三千雄
鱠うつ宿の外面やしかの声 大江丸
【見た目】
はなを見た目に払子とれよしの山 亀洞
海を見た目つきも出ず花の雲 向井去来
見た目で買ふ西瓜断ち割り味見せむ 高澤良一 暮津
見た目より重たき桃でありにけり 高澤良一 暮津
見た目より繭玉の数ありにけり 小林草吾
其まゝに花を見た目を瞑がれぬ 正岡子規 花
冷索麺見た目も味の内也と 高澤良一 随笑
【面子】
ふきのたう風に呆けて白面子 高澤良一 燕音
藪入の包かたへに面子打つ 野中ちよこ
蟷螂の面子立たぬといふ貌す 高澤良一 随笑
【恰好】
だう飛んでもこんな恰好になる蝉か 高澤良一 暮津
ばい打ちに恰好の城 廃駅は 伊丹三樹彦
恰好がつく「春愁」とつぶやけば 櫂未知子 貴族
恰好な古き頭巾を買ひ得たり 頭巾 正岡子規
恰好の脛あり秋蚊むさぼれり 高澤良一 暮津
恰好をつけて避寒の旅などと 高澤良一 素抱
月下また死す恰好になりにけり 斎藤玄
三尺寝いまさら恰好つけたとて 高澤良一 寒暑
渋さとは恰好よさとは山茱萸咲く 高澤良一 素抱
大城の不恰好なり春の風 正岡子規 春風
朝の入江ええ恰好して鯔飛べり 高澤良一 素抱
燈火親しむ恰好にして変死体 攝津幸彦 鹿々集
年恰好同じ子連れ立ち宵祭 高澤良一 素抱
避暑地とて好きな恰好して歩く 稲畑汀子
夜寒なり恰好に田の距りて 田波富布
涼しさや人さまさまの不恰好 涼し 正岡子規
躓ける恰好のまま蝉の殻 後藤夜半 底紅
【見目】
見目ぞ佳き明石の浦の桜鯛 和田順子
見目悪しき葡萄甘しや病臥我 高田風人子
十薬の見目うるはしき立石寺 高澤良一 素抱
大服やいとも見目よき女の童 荒川同樂
唐棣踊生ひ先見えて見目すずし 西村和子
髯ぴんとたてて見目よき嫁が君 川添歓一
【容貌】
献盃やいますが如き御容貌 比叡禽化
螢放生容貌(かほ)よかりしは不幸(ふしあはせ) 筑紫磐井 婆伽梵
【風貌】
かの馬の風貌を弾に曝し駈く 三橋敏雄
こおろぎの風貌詩人飯炊くか 高澤良一 随笑
結界に学ぶ風貌さみだるる 遠藤孝明
哲人の風貌しかと蝉の面(つら) 高澤良一 寒暑
武士(もののふ)の風貌に似ず蝉非力 高澤良一 素抱
風貌の堂々として山の梨 津久井紀代
【風姿】
強霜や欅の風姿松の艶 鈴木鷹夫 風の祭
萩に風姿乱せる萩に風 高澤良一 暮津
涅槃会に西行桜枯風姿 平畑静塔
【姿態】
わづか酔うてさめざる姿態や秋女 飯田蛇笏 山廬集
帯結び貰ひつつ手は踊る姿態 川村紫陽
昼寝しても不安抱へる姿態して 岸田稚魚 負け犬
婆寒し荷を負ふ姿態に温泉に入る 岸田稚魚 負け犬
売子らの姿態の春のあらはにも 藤後左右
良夜待つ襖の鶴の八十姿態 荒井正隆 『父嶽』
恋猫の姿態月蝕赤茶け来る 河野多希女 彫刻の森
【容姿】
界隈で一、二の容姿石屋の梅(小松屋石材店) 高澤良一 暮津
春日失せ埴輪はにわの容姿 伊丹三樹彦
【見栄】
かまつかの紅蓮を見栄とおもふ日も 高澤良一 随笑
引つ張りの見栄らしからぬ照葉かな 加藤郁乎
夏山の伊吹ずんぐり見栄えせぬ 山口誓子
掛けて干す見栄えぬものを稲のあと 篠田悌二郎 風雪前
見栄えいまひとつの冬至南瓜かな 鷹羽狩行
見栄えせぬ顔そろいけり年忘 橋閒石
見栄と気品たがえて汗の女の身 鈴木六林男
見栄も無く誇も無くて老の春
見栄坊の烏瓜照る村はづれ 高澤良一 燕音
御祝儀を咥へ見栄切る獅子頭 細井路子
大津絵の鬼が見栄切る年忘 松本幹雄
冬桜あとひと日だけ見栄を張る 上原みすず
楠若葉子供歌舞伎の見栄決まる 坂本 巴
髪洗ふ痩肘張りて見栄もなく 鈴木真砂女 夕螢
睦み添ふ客へ見栄きる菊人形 林 昌華
料峭や男の見栄のうたづくり 上田五千石 天路
【風月】
芋の子もい厭はぬや風月の雲 立独 選集「板東太郎」
仮の世に風月ありて西行忌 釈恒沙
戸を博つて萩しどけなし風月夜 大野林火 雪華 昭和三十四年
七種も痩て風月の始かな 浪化
雪解風月山はまだ天のもの 市村究一郎
雪積みて夜の風月にはしりけり 飯田蛇笏 家郷の霧
風月のゴーフルとゞく避寒かな 久保田万太郎 流寓抄以後
風月の財も離れよ深見艸 松尾芭蕉
風月の霜の劔を折らしけり 乙訓
風月や樫の老樹の花の音 永田耕衣
風月や冨士はやまとの寂しをり 卓池
風月より家業は重し笠の雪 祗徳 一言庭訓
風月夜長身吹かれ父帰る 冨田みのる 『雲雀野』
風鈴に風月清くありにけり 野村喜舟 小石川
鳴竿やひけば風月のすがたある 長翠
羅の臀に風月常新 松瀬青々
【風土】
しめりある茸山の風土も亦 上村占魚 鮎
炎天のわづかなる風土管を抜け 榎本冬一郎 眼光
春の風土佐を遠しと思ふとき 飯田龍太
雪解風土雛売の来初めたり 金尾梅の門 古志の歌
鶴女房日本の風土にいし時代貧しく生きて人を許しき 玉井清弘
独楽澄めば山川風土ひかりあり 佐々木有風
風土手の底音樋にや冬近き 内田百間
【全景】
蛇の目は野の全景をおさめたり 宇多喜代子
水に見る富士の全景芹摘めり 大関靖博
全景おそろし数を垂らせる干蒲團 三橋敏雄
全景が見渡せて花吹雪かな 後藤比奈夫
全景に雨が斜めや浮寝鳥 岡本眸
全景に秋の湖あり瓢酒 森澄雄
全景の宿の絵葉書冬の浪 桂信子 初夏
蜘蛛の囲の瀬戸全景を壊しけり 対馬康子 吾亦紅
冬かもめ神社全景浮舞台 倉橋羊村
冬紅葉遠景にして滝の全景 田中水桜
灘風全景入日・鯛初一念 高柳重信
晩年の全景ならむ裸の木 倉橋羊村
夢に出て我が全景の紅葉狩 小泉八重子
六和塔全景干潟なしにけり 阿波野青畝
薔薇園の全景海へ傾けり 山崎ひさを
鳰潜き沼の全景雪となる 岡本眸
【点景】
いちめんの夏草をふむその点景の私として 種田山頭火 自画像 落穂集
珊瑚拾ふ点景にして大干潟 安田 晃子
点景のやがて絶景鳥帰る 小澤克己
冬耕の点景たるに終始して 上田五千石『田園』補遺
畑打の点景を野のひろがりに 今村青魚
綿虫や点景としてわれが在り 新谷ひろし
鴉点景少女のような野の化粧 椎名弘郎
【景物】
うつたうしき景物としていついかなる行動にも鴨は番なるべし 黒木三千代
【夜景】
いまはむかし夜景とあらば桜咲き 高柳重信
いみじくも漁火の夜景や避暑の宿 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
グラナダの冬の夜景よ旅鞄 島田富美子
スプーンで西瓜夜景の大都会 伊関葉子
ナイフが掠める檻の汚れた空で蒸す夜景 赤尾兜子 蛇
ふたたびす香港夜景落葉坂 中村汀女
ふる里の夜景の中の除夜の鐘 島方峰庵
ポインセチア港に夜景下りてくる 高山郁郎
遠い夜景へ手袋咥へぬぐ青年 藤田湘子
観光夜景のため暗い丘浦上忌 古沢太穂 火雲
高きに見てめつきり秋の夜景なり 能村登四郎
高階に青年とみる涼夜景 能村登四郎
札幌に夜景の戻る雨水かな 川村としえ
死を秘めて鉄骨爽涼たる夜景 大井雅人 龍岡村
春寒の鼻より近き夜景かな 杉野一博
春濤の闇二つある大夜景 鳥居おさむ
職むなしく夜景に追はれ寝まるかな 佐藤鬼房
心頭滅却宝石店の夜景すずし 草田男
新しき夫婦夜景の鯉のぼり 中山純子 沙羅
前橋の夜景は遠く燗熱く 木暮陶句郎
大阪の夜景ななめにラムネ飲む 小西明彦
団扇風函館夜景海へ伸ぶ 湯浅みちえ
島の湖の夜景見過ぐ時冬の雁 村山古郷
湯どころの夜景華やぐ灯に時雨 村山古郷
半夏の雨塩竃夜景母のごと 佐藤鬼房
半夏の雨塩竈夜景母のごと 佐藤鬼房
筆より持たぬ指にて 東京夜景さす 伊丹公子 山珊瑚
父の日なり夜は函館の夜景見て 鈴木栄子
平城宮趾の秋野を夜景かな 桑原三郎
摩耶詣車の二人夜景待つ 丸岡 忍
夜景とは愁ひの灯かや夏の果て 鈴木真砂女 夏帯
夜景涼し暗き浦上にかゝはりつ 殿村莵絲子 遠い橋
落葉ふるふる うつくしき夜景かな 富澤赤黄男
梨買ひて街の八時の夜景かな 阿部完市 無帽
絨緞に水のこぼれし夜景かな 長谷川櫂
餡麺麭に夜景の如き黴のある たかぎちょうこ(藍生)
【絶景】
どの蚊にも絶景見えて柱なす 高山れおな
どろ葱をぬくや絶景入れかはる 松澤昭 麓入
炎天の絶景として鹿立つも 藤田湘子 てんてん
汽車はしる二月一日絶景などへ 阿部完市 春日朝歌
黒氷柱吾が失着もまた絶景 永田耕衣 奪鈔
斜塔となつて見かへれば寒い真赤な絶景 高柳重信
秋夕日風触絶景岩千丈 敷地あきら
正視して絶景秋の人體展 高澤良一 石鏡
絶景といふ宙吊りの烏蝶(太魯閣峡谷) 石原八束 『藍微塵』
絶景に蝶さしかかり落ちゆけり 細井美人
絶景の旅みよしのの春惜む 稲畑広太郎
絶景やそらまめに塩われに君 櫂未知子 蒙古斑以後
絶景や大蛤の開かずの間 豊口陽子
絶壁、滝、絶景なるかな 荻原井泉水
断崖や絶望のために由来絶景 橋本夢道 無禮なる妻抄
地の春に水の絶景はじまりぬ 中村苑子(1913-2001)
点景のやがて絶景鳥帰る 小澤克己
波の絶景 それに雁来る 北の時間 伊丹公子 時間紀行
峯風絶景十六夜秘曲・百済琴 高柳重信
【背景】
「背景がたたかひあふ」代の春暁かや 中村草田男
雲助大勢十一月の背景より 長谷川かな女 牡 丹
牛も独り背景に野を思い創り 永田耕衣
月の背景(かきわり)退場せし母佇立の子 中村草田男
幻影の背景萩は枯れかかる 河野多希女
高浜虚子立つ背景の山笑ふ 成瀬正とし 星月夜
自画像の背景どれも朧なる 小笠原照代
初写真腹切矢倉背景に 山口青邨
申訳のみの背景菊人形 右城暮石 句集外 昭和四十二年
青芝の中なる捩花いっぽんに 背景は消えゆきゆきて夕 吉野裕之
背景に拘つてゐる青蛙 梶山千鶴子
背景のありて落葉の降り易し 比奈夫
背景の空が真青枯本山 高田風人子
背景の変はらぬ涼み芝居かな 森田峠(かつらぎ)
不漁の波の背景で 縫う 若者たち 伊丹公子 メキシコ貝
霧に立つ人に背景何もなし 星野立子
夜の枯木町空明り背景に 高浜年尾
【光景】
光景に関心消えて夏羽織 宇佐美魚目 天地存問
【色合】
葛黄葉遠慮がちなる色合ひに 高澤良一 鳩信
鶏頭の色合ひを見定めしのち 岡井省二 有時
枯葭の黒穂は鴨に色合はず 山口誓子
桜もみぢどっちつかずの色合にて 高澤良一 燕音
実むらさき僧の衣と色合はす 牧野春駒
色合ひのおとなし過ぎる花大根 高澤良一 ぱらりとせ
色合ひも野暮な櫟の芽吹きかな 高澤良一 ぱらりとせ
色合ひをつべこべ云ふな虹は虹 高澤良一 ぱらりとせ
【有様】
ありさまや写経の庵主庭の蛇 尾崎迷堂 孤輪
一むらの尾花これあだし野のありさまなり 加舎白雄
今落て此ありさまに熟柿かな 素覧
雛かざる古き都のありさまや 山口青邨
亡びゆくありさまを見て牡丹焚く 阿波野青畝
尤な皆ありさまや涅槃像 諷竹
有様は我も花より団子哉 一茶 ■文化十一年甲戊(五十二歳)
有様は寒いばかりぞはつ時雨 一茶 ■文化九年壬甲(五十歳)
有様は酒のみに来て花の宿 正岡子規 花
鉋屑の出る有様こそ面白し棟梁はこの朝識りぬ 中塚一碧樓
【あるがまま】
あるがまま、ひぐらし鳴くゆえに日が昏れる 荻原井泉水
あるがままそれ~に咲き草の花 園田玲子
あるがままただそのままに赤のまま 和田俊夫
あるがまま気ままに生きて髪洗ふ 大平保子
あるがまま雑草として芽を吹く 山頭火
あるがまま秋の宮居に額づきし 工藤隆子
あるがまゝ秋の宮居に額づきし 工藤隆子
あるがまま生きて今日あり初明り 菖蒲あや
あるがまま生く人生を恵方とす 苗代 碧
あるがまま生死わからぬ海鼠かな 阿波野青畝
いちまいの壁の夜長のあるがまま 長谷川素逝 暦日
今あるがままを幸とす合歓の花 大石昌代 『清見潟』
残生はあるがままにと沙羅の花 増田治子
新涼の天地に我等あるがまゝ 高木晴子 花 季
雪の段畑鴉とともにあるがまま 村越化石 山國抄
雪達磨私の人生あるがまま 菅原 操
藻も枯れてあるがままなる鴨の水 臼田亞浪 定本亜浪句集
卒業の子の行く道はあるがまゝ 稲畑汀子 汀子第二句集
茶の花にふと立ち夕月あるがまま 松村蒼石
虫絶えて一流水のあるがまま 岡本眸
長梅雨にあるがまゝなることはよき 高木晴子 花 季
冬木かげわが影なべてあるがまま 林翔
如意不如意あるがままなる蟻地獄 三村純也
白地着てあるがままあり今日暮れぬ 薄木千代子
立秋のあるがままなる籐椅子かな 中村汀女
旅師走とてあるがままなすがまま 稲畑汀子
【形相】
みそなはせ形相悉皆花の寺 山口青邨
阿を秘めし吽の形相*かりんの實 上村占魚 『かのえさる』
阿を秘めし吽の形相かりんの実 上村占魚
威銃 羅漢の形相みな異なる 伊丹三樹彦
玩具にされたようなその値に父の形相が澤庵石を投げて庭が凹んでいる 橋本夢道
鬼の形相してみる 沸々さびしくなる 折笠美秋 虎嘯記
急に北風空の形相うち変り 上野泰 佐介
形相の涼しきもあり伎楽面 和田悟朗 法隆寺伝承
後園、竹林の一荒れなくてはすまぬ形相なり 荻原井泉水
死してなほ形相梅雨の雀蜂 小林洋介
冬三日月わが形相の今いかに 鳴戸奈菜
凍激し人は決死の形相に 久米正雄 返り花
明日ゆく寺の形相疲れ寝の夢に 金子兜太
蠣殻を積み形相を恐くする 三橋鷹女
鵙の贄乾き形相見せてをり 鈴木青扇
【塩梅】
塩梅のなれて今年の柚味噌哉 尾崎紅葉
加賀人が酢の塩梅や霜の蟹 霜 正岡子規
傾城の塩梅淡し後夜の蠣 午心 発句類聚
宵闇のあんばいもよし子規 牧童
酢牡蠣塩梅実家の嬶座の代変り 菊池志乃
盆の家いい塩梅に風が抜け 高澤良一 暮津
【そつくり】
ガレのランプとそつくりな毒茸 西脇はま子
そつくりと藁灰になるゆたけさよ 千代田葛彦 旅人木
絵本の絵そつくりな葉と蝸牛 高木晴子 花 季
金鳳華咲き故郷の道そつくり 右城暮石 句集外 昭和四十九年
紅葉をそつくり山の道路鏡 鷹羽狩行
残照をそつくりその儘芒の穂 山口誓子
時化は時の宝石をそつくり見せる 加藤郁乎
実ひまわりそっくり返ってしまはぬか 高澤良一 暮津
春昼の頭そっくり疲れたり 鳴戸奈菜
松かさそつくり火になつた 尾崎放哉
想像がそつくり一つ棄ててある 阿部青鞋(せいあい)(1914-89)
霜柱そつくり乗りし鋤の上 石田勝彦 秋興以後
梅原の薔薇そつくりや牡丹肉 右城暮石 一芸
薄氷そつくり持つて行く子かな 千葉皓史
母と娘の声がそつくり冬支度 今井つる女
法の世や蛇もそつくり捨衣 一茶 ■文政二年己卯(五十七歳)
遊び田をそつくり占めて犬ふぐり 黒坂光博
【酷似】
夏帽や長子その伯父に酷似して 安住敦
馬鹿貝(ばか)の舌雀の舌に酷似して 高澤良一 素抱
【もどき】
「音入」と東司をもどき梅の寺 富安風生
アイリスや洋風もどきの阿佐緒館 山田みづえ まるめろ
シヤンデリヤかゝげてこれやうどもどき 林原耒井 蜩
せわしさのふと梅もどきもう真赤 清水素生
ただやたら冷えて秋雨もどきの雨 高澤良一 素抱
ふとんきて達磨もどきに居りけり 一茶 ■文化十年癸酉(五十一歳)
もどきの絵一枚敷きて獏枕 矢島久栄
河内山宗俊もどきと年の湯に 高澤良一 随笑
鬼やらひせりふもどきになりもする 中村吉右衛門
鬼才もどきがとぐろを巻けり狼(おいぬ)山 佐藤鬼房
黒牡丹もどきの閨とおもひけり 大木孝子
似せ白がたかうな掘るやけつもどき 加藤郁乎
春をしむ富士見西行もどきにて 上田五千石『琥珀』補遺
春宵にたのしむもよしもどき芸 能村登四郎
身がはりに藻魚も成や知もどき 井原西鶴
世の中の分別ものや鰒もどき 信章 江戸広小路
雪祀る問答の笛もどきの笛 西本一都 景色
踏み滑りたるはちゃんちんもどきの実 大橋敦子 匂 玉
汝がくれし卵ひひなのもどき貌 角川源義
梅もどきある人に花を問れけり 加舎白雄
梅もどきにうす紫の暮が来し 細見綾子 桃は八重
父子草もどきが飛ばす梅雨の絮 青木重行
母もどきにあやす裸子青棗 山田みづえ 忘
宝剣岳(ほうけん)の剣もどきの残雪光 高澤良一 鳩信
名をとげて身退くやふくもどき 素堂
木奴の苺子もどきや春の雨 木導
夜神楽のもどきの鬼の草鞋ばき 西本一都
藍畑に抜く青草は藍もどき 平畑静塔
鳫もどき上野見捨て帰けり 調和 坂東太郎
【似通う】
引廻されて草食獣の眼と似通う 林田紀音夫
花人も阿波人形に似通へる 星野立子
似通った彩して芽吹くみな雑木 高澤良一 随笑
村の子の面輪似通ふ開帳寺 大野世思子
避暑名残他人の空似通りけり 行方克己 昆虫記
【空似】
うしろ向く女の空似燕子花 椎橋清翠
横顔の誰ぞに空似羽子板市 高澤良一 鳩信
茄子漬や亡母空似の人の母 百合山羽公 寒雁
空似とは知れどなつかし頭巾人 杉田久女
熊手持つ空似の人や酉の市 高澤良一 宿好
呼び止めて空似に惑ふ藤の寺 木曽鈴子
真菰笠には水の上の空似合ふ 後藤比奈夫
避暑名残他人の空似通りけり 行方克己 昆虫記
【外見】
外見は一見丈夫羽抜鳥 高澤良一 暮津
秋と書きちよつと外見て風と書く 上野 章子
夕立にひとり外見る女かな 宝井其角
【外面】
すみの香に外面しづまる夜比哉 成田蒼虬
ほととぎす鳴くに首あげガラス戸の外面を見ればよき月夜なり 正岡子規
火とぼすと早初夜告る外面哉 三宅嘯山
外面川蛍流るゝ草覆かな 一笑(金沢)
雛納めしつゝ外面は嵐かな
雛納めしつつ外面は嵐かな 高浜虚子
端居して垣の外面の世を見居る
蝶光りとべる簾の外面かな 高濱年尾 年尾句集
内面(うちづら)に外面かぶせ暑かりき 中原道夫 巴芹
病人に水鶏月夜の外面かな 森田 愛子
霧雨の外面にうごく曇哉 黒柳召波
野分暗しとき~玻璃の外面見る
緑陰を出て外面を構へけり 菊池三千雄
鱠うつ宿の外面やしかの声 大江丸
【そんなこんな】
かいつぶりそんなこんなで日が暮れる 安部京子
岳父の世話そんなこんなで一夏過ぐ 高澤良一 暮津
手術などそんなこんなの一年(ひととせ)で 高澤良一 鳩信
【時世】
時世にはつれぬひゝなの姿哉 正岡子規 雛
初時雨その時世塵無かりけり 高浜虚子
朝顔や戦の時世も移りゆく 滝井孝作 浮寝鳥
露消えし鏡に時世ありありと 中村草田男
蟲しぐれ時世のながれ停るなし 飯田蛇笏 家郷の霧
【時節】
やなぎ風に裏おもてなき時節哉 加舎白雄
夏蝶や我が句に時節絶ゆるなし 尾崎迷堂 孤輪
時節さぞ伊賀の山越花の雪 杉風
酒・飯・梨うまくて人間好時節 高澤良一 さざなみやつこ
薄氷の時節も過ぎつ薄氷 永田耕衣
父白うして梅花たるべき時節かな 永田耕衣 陸沈考
乱れあふ時節こそあれ萩に風 露川
嶺の木々落し角春時節かな 尾崎迷堂 孤輪
【時流】
デジタルの時流に乗らず籠枕 坂上香菜(苑)
ひぐらしや祭の笛や時流る 百合山羽公 故園
ぽつねんと時流に乗らぬ水馬 高澤良一 寒暑
ヨットゆく沖には沖の時流る 高 二彦
鮎の瀬に竿流し時流しをり 上野泰
火祭や時流しゆく背戸の川 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
孤鶴凍て美しき時流れけり 福田蓼汀
降る雪に時流れゐる水の中 飯田龍太
高原に落鮎食らい時流す 金子兜太
山萩に時流れはた雲流れ 有働 亨
指冷えて時流れ去る糊口のペン 林翔 和紙
時流れゆく笹鳴と我とにのみ 加藤秋邨
時流れをり師恩あり冬紅葉 廣瀬直人
時流れ時滞り秘仏たり 和田悟朗 法隆寺伝承
時流れ風流れをり花馬酔木 村沢夏風
時流れ蜜峰の音渦となり 林翔 和紙
小説に時流れゐる春炬燵 本岡歌子
霜月の目に見えて時流れたる 相馬遷子 山河
凍鶴の身じろぎのなき時流れ 山下美典
藤房をゆらしてゆるき時流る 大屋達治 龍宮
豊饒の時流れゆく散り紅葉 築山喬子
末枯にもろもろの時流れをり 加藤秋邨
木の芽時いま寛容な時流れ 水野政次
木枯にあをあをと時流れけり 後澤 啼鳥
【生きざま】
かたくなな母の生きざま吾亦紅 北見さとる
ひたすらの螻蛄の生き様愛しかり 牧月耕
一握の生きざま霧笛胸に籠め 佐藤鬼房
一生の生き様ほどく曝書かな 阿部朝子
鉛筆一筆そこに生きざま大暑くる 寺田京子
峡中のひとの生きざま青嵐 飯田龍太
生きざまを妻な笑ひそ初明り 水野 柿葉
生きざまを曝してをりし田螺かな 京極杞陽
夜神楽に鬼の生きざま垣間見し 石崎素秋
老いざまはとまれ生きざま年初め 安住敦
以上
by 575fudemakase
| 2020-03-19 10:29
| 無季

俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase
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▽ある季語の例句を調べる▽
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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