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老 の俳句

老 の俳句

古老 故老 老耄 宿老 老い木 老木 老樹 不死 永らえ 長生 老化 年波 老成 爺むさ* 初老 中老 老年 老境 末路 晩年 高年 高齢 老齢 年配 老女 老婆 老爺 好好爺 老躯 老身 老体 老後 老来 おんぼろ ぼろぼろ シルバー シニア 晩節

【参考】

   【老い 老ゆ】の俳句

    https://fudemaka57.exblog.jp/30014462/


   齢 の俳句

    https://fudemaka57.exblog.jp/30017016/


   齢の類語 関連語 の俳句


【晩年】

【老婆】

【老木】

【晩節】

【老年】

【老女】

【老爺】

【老後】




【古老】

一故老立ちて焼香宗鑑忌 三浦恒礼子
乙字忌や谷地の古老に出羽の山 村山古郷
花御堂守は檀家の古老にて 高澤良一 随笑
寒鴉古老の顔の如く居り 山本歩禅
古老ひとり碧雲居忌の釣堀に 渡辺恭子
古老来て正調もどる祭笛 武田和郎
狐火を語る故老は生きてゐず 阿波野青畝
語り手のわれも古老や震災忌 山口青邨
枝の古老曰く 島を出るため波止場はある 伊丹三樹彦
社会鍋古老の兵士喇叭吹く 糸井 昭
杖の古老曰く 島を出るため波止場はある 伊丹三樹彦 覊旅句集三部作 島嶼派
待花に古老の噂又聞ん 三宅嘯山
瀞和(とろなぎ)と古老の言へり秋の海(能登ヘ) 細見綾子
入村儀礼始まる 杖の古老 加え 伊丹三樹彦 写俳集
餅甘し古老の前にかしこまり 宮津昭彦
厄詣帰りの飯店古老肉(すぶた)食ぶ 高澤良一 暮津
櫓いま故老笛とる踊らめや 皆吉爽雨 泉声

【老耄】

生ひたちと老耄一如曼珠沙華 松村蒼石 雁
庭の菊万蕾青く老耄に 山口青邨
天高し老耄の母走り出て 上田五千石 森林
八十八夜老耄旅をこころざす 松村蒼石 雁
老耄という字をひけばうそ寒し 田中法子
老耄とうす墨にじむ蓮の花 松村蒼石
老耄にだれも気づかぬ夏百日 宇多喜代子 象
老耄のごとわがみどりはやと瓜 和知喜八
老耄のただ見つめゐる冬の蠅 山口青邨
老耄の後なる我の秋日和 相生垣瓜人 負暄
老耄の長命したき蝮酒 河野静雲 閻魔
老耄の童の如く鯉幟 山口青邨

【宿老】

宿老に夜番の供やしぐれ降 小西来山
宿老の横坐さびしやみじかき夜 鈴木道彦
宿老の紙子の肩や朱陳村 蕪村遺稿 冬

【不死】

あるわけはない不死の国桃の花 橋爪鶴麿
蚊不死の見たくない山ばかりなり 飯島晴子
初日浴ぶ不死とも不老ともならず 仙田洋子 雲は王冠以後
雪で不二か不尽にて雪か不死の雪 上島鬼貫
雪残る山襞深し風不死岳 野村幸子
不死を病み永久癒ゆる無き汝に獻る須臾にし腐(くた)る飯と酒(くし)とを 高橋睦郎 飲食
鈴蘭や遥かに風不死丘立つ 有馬朗人 母国拾遺

【長生】

ブラジルに長生したく薬掘る 荒木宗平
阿波しじら身の長生のはじまるや 岡井省二 夏炉
此の村に長生多き岡見かな 黒柳召波 春泥句集
此村に長生多き岡見哉 黒柳召波
桜鯛うかうか網の中泳ぐ 長生青影
七夕や長生殿の水時計 松瀬青々
須く長生すべし青畝の忌 中村一志
弔問に菊祝賀に菊の人生、長生する 荻原井泉水
長生(ながいき)に徳あり姥がすわり餅 園女 俳諧撰集玉藻集
長生に徳あり姥が居(すは)り餅 斯波園女
長生に徳あり姥が居り餅 園女
長生のわれにかへれば桃の花 中尾寿美子
長生の思案しでかす柳かな 杉風
長生の氷らむとする霞かな 永田耕衣
長生の法伝はらむ八重椿 露川
長生の薬尋ねよ春の山 尾崎紅葉
長生やある時間以後揚羽蝶 中尾寿美子
長生やよくよく見たる袋角 岡井省二 五劫集
長生や口の中まで青薄 永田耕衣
長生や口の中まで青簿(すだれ) 永田耕衣
長生や唇にくつゝく燕子花 岡井省二 猩々
長生をあやまつてゐる春袷 大木あまり 火球
長生をするも詮なし蟇 松窓乙二
長生をせよといはれて紅葉見る 星野立子
長生を思へば遠き夜長哉 夜長 正岡子規
転倒すわが長生の賑はひに 中尾壽美子
風薫る長生殿を真中に 寺田寅彦

【老化】

亀鳴くや老化を加齢と直さるる 平井さち子 鷹日和
佐保姫に流し目さるるたび老化 小出秋光

【年波】

草市や寄る年波の鬼灯屋 渡辺桂子
茶莚の帆に年波の早さかな 中川乙由
熱燗やよる年波の弟子一人 鈴木真砂女 夏帯
年波のよるの明りや遠漁 馬場存義
年波や是も帰らぬ麦二俵 旦藁
老憎しつもる年波打ては返らず 年の暮 正岡子規
弖爾乎波(てにをは)と寄る年波に躓けり 内田利之

【老成】

マント着てみみづくよりも老成す 齋藤愼爾
蝿虎稚くも貌老成す 高澤良一 石鏡
老成(ねびる)とはいびることらし寝正月 佐藤鬼房
老成の宇宙なるらん春の霜 永田耕衣
老成も若さも遠し梨をむく 深谷義紀

【爺むさい】

その君が薬掘りとは爺むさい 高澤良一 寒暑
啜るたび爺むさくなるとろろ飯 高澤良一 随笑

【初老】

カビ餅あわれ初老の愛をたしかめあう 瀬戸青天城
云ふならば初老夫婦の夕涼み 高澤良一 素抱
菊つくり得たれば人の初老かな 幸田露伴 江東集
兄弟の似てくる初老茶立虫 落合美佐子
散る紅葉 初老の栞にするがいいと 伊丹三樹彦
秋茄子や初老といふは水に似て 鍵和田釉子
初老とは四十のをんな浮寝鳥 黒田杏子 木の椅子
初老とは木陰に涼むやうなもの 高澤良一 随笑
初老とは欅黄葉を潜るに似て 高澤良一 宿好
初老なり春の枯木が墓地透かす 石塚友二
初老の杖は頬杖むめのはな 馬場存義
浄瑠璃に初老の恋や切山椒 七田谷まりうす
水雲酢の絡みあひしも初老かな 鈴木康久
水仙に鉄の匂の初老かな 殿村菟絲子
戦さ知らぬ人が初老の終戦日 今村映水
短夜を酔ひて初老の兵の唄 佐藤正治 『山川草木』
蝶の羽つまむ初老の不精髭 橋閒石 無刻
天に黄の枇杷や初老の阿弥陀仏 古舘曹人 能登の蛙
冬雲のはなやぎに充つ初老びと 原裕 青垣
冬麗の砂零しては初老の手 高澤良一 宿好
鍋にアルミの蓋をする愚直な初老 山本芒原
日の光初老の坂に春迅し 滝井孝作 浮寝鳥
日向臭しよ初冬初老のぼんの窪 中原道夫
日焼けては初老いよいよ無残なり 石塚友二 磊[カイ]集
百日紅われら初老のさわやかに 三橋鷹女
謠初老いにけらしな人の聲 正岡子規 謡初

【中老】

中老の扇ひらひら屋台曳 高澤良一 石鏡
轍の中老とし行けば栗鼠跳ぶ秋 中村草田男
万物相中老木の芽を起す風 富安風生
蕣の日陰まだあり中老女 其角

【老境】

かぐろさを底に水澄む老境か 大野林火 潺潺集 昭和四十年
夏山河あり老境を焦らざる 荒井正隆 『父嶽』
錦木や老境もまた華にして 佐藤鬼房
紅葉且つ散る老境へまた一歩 岩田千代子
七日粥うまし老境はじまるや 藤原たかを
色古りて風船かづらにも老境 高澤良一 暮津
青杉の凍て老境のさだまれり 飯田龍太
大くさめして老境をひろげをる 佐藤よし子
大嚏して老境の座を保つ 西田孤影
綿木や老境もまた華にして 佐藤鬼房
涼しき雨老境の艶ほくろにも 村越化石 山國抄
老境といふはいつより日向ぼこ 半田陽生
老境に入りしと思ふ年酒酌む 梅田実三郎
老境の海の碧まで鳥世界 高屋窓秋
老境の入口に立ちばらを嗅ぐ 猿橋統流子
老境や空ほたる籠朱房垂れ 能村登四郎
老境や四葩を映す水の底 三橋鷹女

【末路】

アラビヤの波鹽辛き末路かな 横光利一
悪路王の末路とぶらふ座禅草 田中水桜
義経末路の束稲山かけ野分雲 橋本夢道 無類の妻
枯蔓の末路を晒す川っぷち 高澤良一 燕音
紫陽花のうすぼんやりと末路のはな 高澤良一 寒暑
日に夜に末路のやうな白絣 斎藤玄 無畔
芭蕉葉を尺取むしの歩みかな 末路 古句を観る(柴田宵曲)
萩とざす線路いよいよ末路なる 赤松[けい]子 白毫
氷魚網に両手絡まる末路かな 塚本邦雄 甘露
穂芒の末路思はす風吹けり 高澤良一 素抱
野辺といふ鮭の末路に妻つれて 曹人
流灯の末路八十島かき消えし 平畑静塔

【高齢】

遠縁といふ高齢と椋鳥仰ぐ 宮津昭彦
火の中にゐる高齢の玉葱たち 飯島晴子
寒鯉や高齢仙の如く逝きし 中村草田男
故郷は高齢世帯桔梗咲く 後藤澄子
胡桃割る高齢眉の端撥ねて 成田千空 地霊
高齢で吾生みし母大白鳥 和田耕三郎
高齢といふ身のこなし秋の蝶 藤田 京
高齢と相炬燵して従者めく 秋元不死男
高齢のいのち明りに虎が雨 矢吹湖光
高齢のもう起きて掃く夏落葉 高澤良一 暮津
高齢の死の綿布団残りけり 永田耕衣 驢鳴集
高齢の死の綿布團残りけり 永田耕衣
秋燕や高齢にして見ゆるもの 宇佐美魚目
石に雪石に雪母に高齢きて 北原志満子
滝仰ぐ我がもっとも高齢らし 橋閒石
瀧仰ぐ我がもつとも高齢らし 橋閒石 虚 『和栲』以後(I)
八月の北空高齢の死を通す 桜井博道 海上

【老齢】

黍はこぶ共に老齢歩み寄る 友岡子郷 遠方
戸の口に老齢坐り冬の鶸 友岡子郷 遠方
秋の日の老齢ねむりつづけたり 平井照敏
老齢の木を真白に杏咲く 百合山羽公 故園
老齢の柚子に石垣高くせり 岸風三樓

【年配】

年配の色に七夕笹の出来 後藤比奈夫 めんない千鳥

【好好爺】

日向ぼこ熱血教師の好好爺 案田佳子

【老躯】

我が老躯裸の快を記憶せり 相生垣瓜人 負暄
鬼遣りし声を老躯に収めけり 百合山羽公 寒雁
勲章の重さ老躯の初明り 芥川龍之介 我鬼窟句抄
高陽炎老躯を支へ杖キラリ 香西照雄 素心
春雪のゆたかに老躯との距り 品川鈴子
菖蒲湯にしたしく老躯しづめあふ 石原舟月
菖蒲湯に深く老躯を沈めけり 富安風生
老躯には痛き春又痒き春 相生垣瓜人 負暄
老躯にも差さば差すべき緑かな 相生垣瓜人 負暄
老躯にも白き息こそ豊なれ 相生垣瓜人 負暄
老躯も痩躯をも蚊は選ばざる 相生垣瓜人
老躯をも痩躯をも蚊は選ばざる 相生垣瓜人 明治草抄

【老身】

老身と知りてか蟻の登り来し 相生垣瓜人 負暄

【老体】

大寒の老体五名鰻食ふ 佐藤鬼房 「何處へ」以降
棚田畦塗る老体のやすみやすみ 佐藤鬼房
馬降りて葵祭の御老体 辻桃子
片蔭や老体ひとつ忘れられ 綾部仁喜 寒木
老体に近づく裸にも産毛 高澤良一 寒暑
老体に月光沁みし嚏かな 藤田湘子 てんてん
老体の旺んに消入る桜かな 永田耕衣 物質
老体の雪に消え入る別事かな 永田耕衣
老体は素寒貧に似る小豆粥 遠藤 煌
老体を玉にしてみむ冬日和 斎藤玄 狩眼
老体を刺して枯草微塵かな 永田耕衣
老体を氷湖の道がつきぬける 斎藤玄 狩眼
老梅を照らす老体一つ在り 永田耕衣
六月を老体と極めかねて居る 永田耕衣
鱶の鰭乾す老体を襲う濤 鈴木六林男 第三突堤

【老来】

雪のこゑ老来ひしと四方より 飯田蛇笏 心像

【おんぼろ】

島畠におんぼろ峯質裾赤し 大野林火 雪華 昭和三十五年
巴里祭のおんぼろバスの青けむり 辻田克巳
臍の緒やおんぼろ西日湾に栖み 三橋鷹女

【ぼろぼろ】

うらやましきまでにぼろぼろ葱坊主 原田喬
教会の聖書ぼろぼろ花水木 大木あまり 火球
訣るるはことばぼろぼろ紫羅欄花 山崎聡
嫌はれて鴉ぼろぼろ金盞花 岡本眸
雪降るな人間魚雷いまぼろぼろ 山口誓子
哲人のごとくぼろぼろ檻の鷹 鈴木鷹夫 渚通り
冬に入る仕事の手帳角ぼろぼろ 広渡詩乃
麦飯をぼろぼろ食ひて涼しけれ 前田普羅
落人の鎧ぼろぼろ炉火明り 阿波野青畝

【シルバー】

シルバーといふ猫を抱き月の妻 後藤比奈夫
めかり時映画はシルバー料金にて 高澤良一 寒暑
冬あたたかシルバー料金映画にも 高澤良一 石鏡
冬ぬくしシルバー席ある遊覧船 荒 久子

以上


by 575fudemakase | 2020-04-21 12:19 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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