烏賊 の俳句

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烏賊 補遺
きざまれし烏賊そうめんの涼味かな 能村登四郎
つねのごと烏賊売の来て二日かな 鈴木真砂女 生簀籠
ほたる烏賊出そめし木々の芽も育ち 鈴木真砂女 夕螢
テレビ果ててる 軒干烏賊に べたつく月 伊丹三樹彦
一つともり二つ三つ四つ烏賊灯ともる 右城暮石 句集外 昭和三十四年
一燈も減ることなしに烏賊火明け 山口誓子
七月の行方烏賊釣火は沖へ 原裕 青垣
万能の手鉤烏賊糶る鯛を糶る 右城暮石 句集外 昭和四十七年
佐用姫の石となる島烏賊火殖ゆ 阿波野青畝
冷酒や蟹はなけれど烏賊裂かん 角川源義
初燕烏賊の銀座を翻る 阿波野青畝
初買の手を汚したる烏賊の墨 鈴木真砂女 居待月
初霜や肌自き烏賊耀を待つ 阿波野青畝
北国の干烏賊焼け燗を熱うせよ 小林康治 玄霜
半月も烏賊釣舟の燈も暗し 清崎敏郎
只今只烏賊一杯の真炎天 岡井省二 大日
喰う烏賊の 歯応え 島の夜ひらく 伊丹三樹彦
四温の日さうめん囃子の烏賊たまふ 角川源義
土地の人烏賊火に背向け酒を酌む 山口誓子
塩つよき能登の秋烏賊歯ごたえす 細見綾子
墨吐て烏賊の死居る汐干哉 政岡子規 汐干狩
墨吐て烏賊め死居る汐干哉 政岡子規 汐干狩
墨烏賊の墨にまみるる余寒かな 鈴木真砂女 夕螢
夏まけの必死に噛みて烏賊・干鱈 能村登四郎
大年の烏賊のカラスを取り出す 岡井省二 鯛の鯛
大烏賊の腹蔵のもの透けゐたり 上田五千石『琥珀』補遺
寒雲の剥がれゆく日に烏賊洗ふ 木村蕪城 寒泉
寝惜めば烏賊火いよいよ燃ゆるなり 清崎敏郎
尖閣湾内に浮上の烏賊釣人 鷹羽狩行
崎の燈と烏賊火と何をもて別つ 山口誓子
市めく裸灯 時化で陸揚げ烏賊船の 伊丹三樹彦
干烏賊に島の日照雨のいくたびも 清崎敏郎
干烏賊に浜木綿盛り過ぎにけり 清崎敏郎
干烏賊のしたたりつづく雪の上 鷲谷七菜子 游影
干烏賊の影おく冬の青畳 木村蕪城 寒泉
干烏賊の足のもつるる猫じやらし 清崎敏郎
干烏賊を婆返す間も島崩ゆる 能村登四郎
引く網に玉と砕けて火の小烏賊 上田五千石『天路』補遺
弥生尽烏賊が墨吐くはしりもと 石橋秀野
意を燃やせ烏賊大漁の隠岐にあり 金子兜太
我とても墨はく烏賊の迯所 松窓乙二
方舟やあふれて烏賊の墨の水 岡井省二 鯨と犀
日を得ては寒烏賊を干しシャツを干す 木村蕪城 寒泉
日本海沖炎上か烏賊釣火 鷹羽狩行
時雨るるや烏賊より出づるトビカラス 中村草田男
晩涼や沖は烏賊釣舟のもの 鈴木真砂女 居待月
暁暗の大山青し烏賊火消ゆ 松崎鉄之介
暑き日や目をふるかたの烏賊の骨 夏目成美
月に刃物動かし烏賊を洗ふ湖 中村汀女
有礒には尺八烏賊や夏日和 句空
東風出しや烏賊釣りの火の皆またたく 篠原梵 年々去来の花 雨
松過ぎてより寵愛の烏賊徳利 後藤比奈夫
枯蓮に烏賊丸ごとを焼きにけり 安住敦
桜島父とし仰ぎ烏賊を干す 能村登四郎
梅雨の烏賊燐光烏賊の形もて 加藤秋邨
梅雨ふかく烏賊の腸痩せにけり 鈴木真砂女 居待月
槍烏賊の皮はぎやすし花の雨 鈴木真砂女 生簀籠
橋梁の燈の如烏賊火連なれり 山口誓子
欠航のその夜の女烏賊臭し 岸田稚魚 負け犬
歯が抜けて筍堅く烏賊こはし 政岡子規 筍
水揚げの烏賊に雨降る呼子かな 阿波野青畝
汐入の江が曲りをり烏賊襖 阿波野青畝
汐入の江は平らかや烏賊襖 阿波野青畝
汐澄めり烏賊こちら向き泳ぎ寄る 右城暮石 天水
流るる秋糸で曳く舟烏賊の甲 中村草田男
浜しぐれ烏賊の腸抜く女どち 燕雀 星野麥丘人
海上に現じ不夜城烏賊釣火 鷹羽狩行
海上に街道のあり烏賊火点け 山口誓子
海上の新しき村烏賊火群 山口誓子
海上の見知らぬ村は烏賊火村 山口誓子
海峡の中道烏賊燈連なれり 山口誓子
海峡を飛ぶ烏賊通る路の上 山口誓子
海月より小烏賊ははやくながれ過ぎ 加藤秋邨
海鞘食ひて沖の烏賊火も馳走かな 松崎鉄之介
海館の宴は烏賊火を肴とし 山口誓子
漁衣の端乏しき漁の烏賊も干す 能村登四郎
烏賊に触るゝ指先や春行くこゝろ 中川一碧樓
烏賊の墨ながるゝ小家の節句哉 加藤曉台
烏賊の甲や我が色こぼす雪の鷺 西鶴
烏賊の荷のきのふは来しか春の雪 鈴木道彦
烏賊も若布も溶ける秋暑の海鳴りよ 金子兜太
烏賊噛めば隠岐や吹雪と幕るゝらん 石橋秀野
烏賊売にいちまいひらき秋障子 古舘曹人 樹下石上
烏賊売の声まぎらはし杜宇 芭蕉 韻塞
烏賊売の鼻汁ぬぐふ菫哉 紫道
烏賊売りの声涼しきを選び買ふ 林翔 和紙
烏賊市場何升の墨流しけん 阿波野青畝
烏賊干して夕の聖鐘待つこゝろ 能村登四郎
烏賊干して太平洋に沿ふ部落 星野立子
烏賊干して鰈を干して雪に住む 鈴木真砂女 夕螢
烏賊洗ふ烏賊の眼玉は波に遺り 原裕 青垣
烏賊漁る大電球を打つ霰かな 阿波野青畝
烏賊火にてその船団の大を知る 山口誓子
烏賊火にて遠き端れの火は暗し 山口誓子
烏賊火もゆ華やかに燃ゆ音もなし 松本たかし
烏賊火より暗し人住む岸の燈は 山口誓子
烏賊火明るけれど寝るべき時が来し 山口誓子
烏賊火明るし佐渡の月更に明 山口誓子
烏賊火消え春の曉真珠いろ 角川源義
烏賊眩しちさき孤児の眼葬列へ 赤尾兜子 蛇
烏賊舟にゐてかなかなを聞いてをり 飴山實
烏賊舟にゐてかな~を聞いてをり 飴山實 辛酉小雪
烏賊舟のもどりて暁に鬩ぎあふ 古舘曹人 樹下石上
烏賊舟の蝦夷の火となるはるかかな 古舘曹人 樹下石上
烏賊舟は電球もおぼろに汐繋 飴山實 次の花
烏賊船が繋る昔のお舟江に 山口誓子
烏賊船に電の大球連珠なす 山口誓子
烏賊船の江にゐるときは傾きて 山口誓子
烏賊船の電球も磨きて年逝かす 石田勝彦 百千
烏賊船は憚る海の神の前 山口誓子
烏賊裂き むっつり 川面の春は知らない子ら 伊丹三樹彦
烏賊裂きてくれし女も水仙摘む(越前岬十九句) 細見綾子
烏賊襖小学校も包まるる 阿波野青畝
烏賊釣の艤ひや灯火消す 阿波野青畝
烏賊釣りの火が真鶴の灯につづく 篠原梵 年々去来の花 雨
烏賊釣りの灯に灯近づき声かかる 橋閒石 無刻
烏賊釣りの群はなれゐし火が消えし 篠原梵 年々去来の花 雨
烏賊釣火木の間に透きて連なれり 山口誓子
焼烏賊を食ふ霧雨に濡れながら 清崎敏郎
爽涼の日が干烏賊にあたりをり 清崎敏郎
玲瓏と烏賊火の風をふところに 古舘曹人 樹下石上
生烏賊を時雨のやうに細住り 鈴木真砂女 紫木蓮
直線の烏賊火は烏賊の潮に沿ふ 山口誓子
眼ばかりの少女珠玉の烏賊を抱え 金子兜太
短日の磯を汚しゝ烏賊の墨 原石鼎 花影
石屋根の 白に勝りし 烏賊干して 伊丹三樹彦
秋風や烏賊十ぱいの重さ提げ 鈴木真砂女 夕螢
脚結び干して正月用の烏賊 岡本眸
船は見えざれど烏賊火は前進す 山口誓子
花冷えや烏賊のさしみの糸づくり 鈴木真砂女 夕螢
茹でられて白子烏賊の子別れけり 百合山羽公 樂土
菜の花や市なぐれ行餒烏賊 加藤曉台
落にけり風なまぐさき坊主烏賊 西鶴
薄肉の焼烏賊匂ふ海の窟 佐藤鬼房
蝦夷寄りの烏賊燈は蝦夷のものならず 山口誓子
行く春や幽霊烏賊の腕に触れ 岡井省二 鯛の鯛
赤々とまれに青々烏賊火燃ゆ 後藤比奈夫
踊りをりいつさきの衆烏賊の衆 清崎敏郎
身を捩じて見えたるものに烏賊釣火 能村登四郎
軒塞ぐ干烏賊 乳子に火が付いて 伊丹三樹彦
追分の辻となるまで烏賊を干す 阿波野青畝
野育ちの老い母好むさくら烏賊 金子兜太
釣堀や鮫の上散る木の葉烏賊 石塚友二 光塵
銀行員等朝より螢光す烏賊のごとく 金子兜太
門に干烏賊透かせ 居籠る白内障 伊丹三樹彦
陸暗くして烏賊釣の火の旺ん 鷹羽狩行
雨雲の烏賊火明りに垂れにけり 清崎敏郎
雪解川烏賊を喰ふ時目にあふれ(金沢三句) 細見綾子
電球の大をもて知る烏賊船は 山口誓子
霧かかりきしか烏賊火のうるみそめ 清崎敏郎
風烏や身はそれながら烏賊幟 西鶴
飛行機は烏賊の通ひ路越えて飛ぶ 山口誓子
鮮烏賊や世は白妙に衣がヘ 許六
鳥取温泉路上寒烏賊売がゐて 木村蕪城 寒泉
麦の穂に烏賊の雫や市戻リ 野坡
麦熟れて麦烏賊釣の舟ならぶ 水原秋櫻子 新樹
以上
by 575fudemakase
| 2020-05-14 16:57
| 夏の季語
俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase

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尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
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以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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