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【看護婦】

【看護婦】

アメリカに看護婦仲間紅葉晴 坊城中子
いま山頂に汗よろこびて看護婦達 飯田龍太 麓の人
カーディガン青し看護婦と患者われ 黒崎治夫
カーネーシヨン看護婦室に溢れたる 磯貝碧蹄館
かりんの実純白同志の看護婦らに 友岡子郷 遠方
クローバに看護婦も来ぬ快復期 伊東宏晃
コスモスや看護婦ふたり住む官舎 田村了咲
この母に齊齊哈爾(チチハル)の春見せたかり(義母は若かりしころ従軍看護婦として中国へ) 中原道夫
さはやかやことに黒子の看護婦は 森澄雄
すいとんに太る看護婦茄子の花 北見さとる
ストッキング裏側にぬげて明日も看護婦 鈴木和枝
つばくらめこゑの徹れる看護婦来て 高澤良一 ねずみのこまくら
はな水や看護婦老いて耳うとき 河東碧梧桐
パン分つ看護婦の胸春日満つ 岩田昌寿 地の塩
ポプラの流離屋階に体操する看護婦 阿部完市 証
みのむしに触れて看護婦あどけなし 橋閒石 微光以後
よべの火蛾掃きて看護婦交替す 竹本白飛
円満な正月顔の看護婦よ 石塚友二
縁蔭を看護婦がゆき死神がゆく 石田波郷
花衣脱ぎて夜勤の看護婦に 阿久津渓音子
花辛夷吹くや看護婦同色に 斎藤玄 狩眼
我に逆ふ看護婦憎し栗拾てよ 杉田久女
我を捨て遊ぶ看護婦秋日かな 杉田久女
海市見に子供病院看護婦長 折井眞琴
外出して看護婦遅し夜半の秋 杉田久女
蛙の夜美貌看護婦が血を採りに 安住敦
蒲団干す腕も豊かに看護婦達 楠本憲吉 孤客
患者より看護婦ほそし栗の花 星野麥丘人
患者看護婦別箇に仰ぐ冬の虹 橋閒石
看護婦あり穂草矗々と活けくれし 石田波郷
看護婦が七夕の燈をかかげ来ぬ 松崎鉄之介
看護婦が洗ひくるるよ木葉髪 石田波郷
看護婦つれて秋日浴びに出し露台かな 杉田久女
看護婦として春愁を知られまじ 野口てい子
看護婦となりて帰郷やシクラメン 工藤 芳久
看護婦と岸辺駆け出す彼の肺 阿部完市 絵本の空
看護婦と茶飲咄や縷紅草 石田波郷
看護婦と配けていただく雛の菓子 山口青邨
看護婦にころがされつゝ更衣 小山耕一路
看護婦にたばかられたる春夜かな 上村占魚 鮎
看護婦に嫌はれながら蝿ふゆる 後藤比奈夫
看護婦に歳のさまざまシクラメン 飯田龍太
看護婦に身体拭はれ巴里祭 吉田鴻司
看護婦に先づ御慶述べ妻見舞ふ 村木海獣子
看護婦に病名を聞くちゃんちゃんこ 東浦津也子
看護婦に裸拭かるる浅緑 斎藤玄 狩眼
看護婦のこゑ過ぐ柞黄葉かな 寒食 星野麥丘人
看護婦のピアスの金も夏景色 綾部仁喜 樸簡
看護婦のふるさといづこ螢籠 石田波郷
看護婦のマスク布団を干す時も 青葉三角草
看護婦の衣袂にほへり秋風に 山口誓子
看護婦の一と日の疲れ髪洗ふ 水無瀬白風
看護婦の一語納得サイネリア 高澤良一 ぱらりとせ
看護婦の一人髪結ふ芭蕉かな 久保田万太郎 草の丈
看護婦の甘藷掘ることを珍らしみ 山口誓子
看護婦の眼のらんらんと炎天見る 桂信子 草影
看護婦の休日紫苑高く咲け 杉山あけみ
看護婦の胸が現れ消えあらはれ 渡邊白泉
看護婦の胸の広野に母が立つ 渡邊白泉
看護婦の胸の小山を攀ぢて墜つ 渡邊白泉
看護婦の胸の膨らみに渇き覚む 渡邊白泉
看護婦の胸よりもらふ愛の羽根 朝倉和江
看護婦の言葉短き愛の羽根 岡部名保子
看護婦の黒髪深く金亀子 原月舟
看護婦の妻の転勤とりぐもり 山口 剛
看護婦の三っ指遊び雲の峰 飯田龍太
看護婦の散歩ひらひら麦の秋 伊丹三樹彦
看護婦の私語もれてくるクリスマス 佐藤りゆうじ
看護婦の手が出て花の窓を拭く 畠山譲二
看護婦の手さげの中も秋の茄子 高橋栄子
看護婦の手の甲にメモ弥生尽 橋本韶子
看護婦の手元で折れてしまう百合 対馬康子 純情
看護婦の巡視の灯の輪青葉木菟 石田波郷
看護婦の掌の窪小さし寒卵 石田波郷
看護婦の飾る雛や枕元 山口青邨
看護婦の水虫かなし春の雲 西東三鬼
看護婦の雀斑は褪せず日蝕す 石田波郷
看護婦の声かけてゆく夜寒かな 後藤 薫
看護婦の声に短日はじまりぬ 石田波郷
看護婦の青き底意地梅雨の夜 三好潤子
看護婦の双手惜しまず袋掛 石田波郷
看護婦の草矢もつとも飛びにけり 五十嵐 修
看護婦の他けふは見ず秋の暮 石田波郷
看護婦の大き叱声春隣 高澤良一 ぱらりとせ
看護婦の非番の空に雲雀鳴く 高橋富里
看護婦の肘のまろさよ颱風過 石田波郷
看護婦の百姓指の涼しさよ 鷹羽狩行
看護婦の布靴急ぐ花の昼 西村和子 夏帽子
看護婦の父でありたり山田守 瀧澤伊代次
看護婦の恋育て来よ小正月 八木林之助
看護婦の棹さし出づる潟涼し 山口青邨
看護婦は花ばかり嗅いで夜は寝て 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
看護婦は教え子なりき秋深む 尾形思秋
看護婦は春蚊捕へて血を見せず 平畑静塔
看護婦は乳房を持ちし鶴ならむ 栗林千津
看護婦もわが家の家族屠蘇の膳 市村不先
看護婦も一作者たり獺祭忌 清崎敏郎
看護婦も老院長もバラ仲間 後藤比奈夫
看護婦やうたゝ寝さめて蝿を打つ 正岡子規 蝿叩
看護婦や夏痩せたるが美しき 寺田寅彦
看護婦らこゞむほとりに冬水湧く 岩田昌寿 地の塩
看護婦らの声光りあう朝の廻診 住宅顕信 未完成
看護婦ら蹴鞠なせり鋪道に出て 宮武寒々 朱卓
看護婦ら集つて秋夜の屍拭く 岩田昌寿 地の塩
看護婦をやめるときめし単衣縫ふ 増子悦子
看護婦を笑はせて淋しき日始まる 十河霞崖
看護婦睡る永くかすれた航海して 阿部完市 絵本の空
看護婦寮朝の雪掻きはじまりぬ 星野麥丘人
含羞草いつも触れゆく看護婦あり 石田波郷
雁ないて看護婦石となりにけり 片山桃史 北方兵團
吸入器看護婦の手にしづめらる 山口誓子
業卒へて看護婦となる愛しさよ 山口誓子
検温の看護婦の声明易し 野口孝子
検脈の看護婦仰ぎ年の暮 石田波郷
枯草の微唱に目覚め看護婦ら 飯田龍太
五月素朴に看護婦の白靴下よ 伊藤白潮
紅をさす看護婦産院聖夜来る 杉本寛
高い窓に睡る看護婦縄に捲かれ 阿部完市 絵本の空
合歓の月夜勤看護婦さざめき過ぐ 古賀まり子
骨つかみ看護婦裸拭きくるる 石田波郷
坐禅草髭濃き医師と看護婦と 金子兜太
細魚(さより)嬢看護婦(ナース)寝起きの声掛けぬ 高澤良一 鳩信
桜冷え看護婦白衣脱ぎて病む 西東三鬼
産科の廊看護婦の一瞥に愧づ 伊丹三樹彦
屍を運ぶ春丸顔の看護婦達 石田波郷
屍室まで抱きゆく菊を看護婦嗅ぐ 伊丹三樹彦
時計見て看護婦踊より脱けゆく 加藤秋邨
手をあげて過ぎぬ晩夏の看護婦ら 星野麥丘人
秋の風看護婦寮の毀たるる 星野麥丘人
蹴らるゝ氷拾ふは素手の舟津看護婦 岩田昌寿 地の塩
十字架祭看護婦いでて秋花剪る 飯田蛇笏
春の夜を看護婦消灯触れ廻る 高澤良一 鳩信
春燈といふも看護婦詰所のみ 斎藤 玄
除夜の灯を看護婦常の如く消す 砂塔一虹
情強き看護婦の白白鳥は 柴田奈美
新樹下を馳す看護婦面もわかず 石田波郷
深雪踏む白き看護婦呼べばふり向く 西東三鬼
針祭る看護婦寮に立つ灯影 村田 眉丈
水仙や看護婦に腋拭はるる 石川桂郎 四温
聖五月看護婦に白きヘヤーピン 川崎慶子
聖夜休まず看護婦の白き勤め 鷹羽狩行
赤痢の灯医員看護婦白妙に 日野草城
雪まろげ非番看護婦も加はりぬ 星野麦丘人
雪告げに来し看護婦のまぶしくて 原田青児
雪嶺や頭を寄せ合つて唄ふ看護婦 岩田昌寿 地の塩
走馬燈看護婦呼びて灯を入るる 石田波郷
霜晴に舞込む如し看護婦は 伊丹三樹彦
息白き私服看護婦道に見る 鷹羽狩行
息白き早出看護婦等廊に満つ 石田波郷
足袋白し「一日看護婦」立ち居てよ 平畑静塔
卒業の看護婦人の子を抱くも 山口誓子
卒業の看護婦夜雨にさゞめける 五十崎古郷句集
朝寒の光りつつ来る看護婦ら 猿橋統流子
朝空の青さ看護婦の声の高さ 石橋辰之助
冬の雨看護婦の話きいてゐる 藤木清子
冬の朝日看護婦は帽に髪押し込む 田川飛旅子
冬の壁へだて看護婦ひとり怒る 加藤秋邨
日中や汗にほはさぬ看護婦たち 石川桂郎 四温
日溜りの冬鳩看護婦の匂ひ 鷹羽狩行
年の夜の昇降機より看護婦ら 星野麥丘人
肺が綺麗とはげしく看護婦が指す 八木原祐計
筆柿を看護婦も買ふわが後に 石田波郷
百合匂ひ看護婦は死の髪を梳く 橋本多佳子
病院船酷熱看護婦らめまひ 長谷川素逝 砲車
噴水や顎も二重の看護婦等 石田波郷
穂麦三茎コップに活けて夜の看護婦 古沢太穂 古沢太穂句集
毛糸編む看護婦のふと深き息を 藤後左右
夜は暑く看護婦をよぶ声あちこち 長谷川素逝 砲車
夜火事消え看護婦の匂いで立ち去りし 赤城さかえ句集
夜十時より看護婦の年忘 樋口陵雨
夜明け待つもの青萱と看護婦と 飯田龍太
友ら越年病棟看護婦変りゐて 角川源義
涼夜かな紙縒づくりの看護婦に 飯田龍太
力を抜けと看護婦さんよ黄水仙 金子兜太
緑の羽根胸に日曜看護婦たり 松山昌子
緑蔭を看護婦がゆき死神がゆく 石田波郷
老嬢の看護婦長の四月馬鹿 日野草城
薔薇の香に看護婦ら来て祝ぎくるる 石田波郷
褶青き円き看護婦帽夕空 渡邊白泉
跫音高し青きジャケツの看護婦は 石田波郷

以上

by 575fudemakase | 2020-05-21 13:12 | 無季


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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