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小原啄葉季題別全句集を読んで

小原啄葉季題別全句集を読んで
平成23年9月25日 角川書店

共鳴句を挙げさせて頂きました。

雪形が出れば杜氏の父(おど)帰る
昭和の日「シンデモラツパヲハナシマセン」
負鶏を潰すと云ひて提げてきし
涅槃図の皺と見ゆるはみみずらし
揚雲雀剣投ぜし海近し
帰る雁捨田へ積みし捨タイヤ
鴉の巣底が浅くてだだつぴろ
まづ一片さくら吹雪のさきに飛ぶ
花屑の動くと見れば蟇
明け易しまづは齡みる死亡欄
飯粒を肘につけたる大暑かな
村出よか出まいか出よか山背寒む
水害の泥より鯉のごばう抜き
籠枕聴いてゐるのと念押さる
葬儀屋の団扇の風をもらひたる
打水の先砂玉となり転ぶ
遠く見て近くみて田の植直し
さなぶりやおタケもウメも皆死にし
さなぶりに酔うて荷物になりし爺
ラジオより健康講座袋掛
上蔟(あがり)の蚕腰手拭へぶらさがり
泥棒の顔つくりゐる夏芝居
幽霊に鉦の早打ち夏芝居
夕立の先を駆けくる羽抜鶏
老鶯のやりなほす声きいてゐる
口をみてどの子かわかる親燕
公邸に来る礼服の夏燕
足首のふくれてきたる鰻搔
蛍火をかるく握れと貰ひたる
ロッキーへ胸より翔たす天道虫
流さるるくらゐは跳んであめんぼう
かたつむり肉(しし)を余さず仕舞ひけり
青邨におはんの一句紅の花
竜飛まで五里二十町独活の花
一身を捨て夏草の土となる
青芝をしばらく歩む完走者
蓴採る観音堂の灯るまで
老ゆるとは荷を下ろすこと秋涼し
秋晴や鷹の落してゆきし蛇
鱗雲ひとつひとつに月の色
牛小屋のどの窓からも盆の月
店頭にならぶ太刀魚無月なる
玄関に鍬が一丁終戦日
敬老日さうかと草を毟りゐる
跳ねながら跳人の渦へ飛び込める
朝採りのものより売れて草の市
高雲に月の残照風の盆
流し目は笠へ隠して風の盆
袖口を胸へ合はせて風の盆
中元の花咲蟹のぬれて着く
どぶろくの返盃襟に拭きにけり
青邨に訛がすこしぬかごめし
揚燈籠草に置かれて草てらし
書斎より一こゑかけし松手入
冬支度桶の中より人のこゑ
裏畑に穴掘ることも冬支度
一癖のある稲刈機借りて来し
深田刈稲につかまり足運ぶ
種を採る婆の目腐れ眼かな
鮭打つて脂沁みたる石ひとつ
産院へさんさ踊の笠のまま
盆唄やいまはむかしのいびり節
踊唄淫らなところいと低く
お佐代とはわが母の名よ村芝居
村芝居一家移民の幕あがる
盆の僧柱を誉めてをりしかな
生身魂徐州徐州を低唱す
茄子の馬脚はづされて流さるる
釣竿のさきを過ぎゆく茄子の馬
墓参り即ちお詫びまゐりなる
流灯の周りに稚魚の跳ねてゐし
まだすこしあそびたらざる穴惑
嶺かへてまた立ちあがる鷹柱
きのふよりけふの秋燕高きかな
かりがねや襖二枚の合戦図
浮力まだ残り流るるほちやれ鮭
がちやがちやに生れがちやがちや鳴き通す
蝗とぶ雑草園の畳かな
今年また猿に先取りされし梨
柿はかる秤水平に日本海
すこやかなものより落ちし丹波栗
にはとりの過ぎても零余子こぼれけり
稗飯のころはどの家も多産多死
出羽へ来てかはる山の名そばの花
漉入れて濡色のこる山の萩
葛の花馬を馬コといたはりて
とりかぶと町の呼び名の前九年
紅茸は真つ赤な嘘の赤なりし
冬暗き宿痾溲瓶は首長く
冬将軍竜飛岬あたりを根城とす
掃除機が冬至南瓜へよく当る
ことわりはみんな師走のせゐにして
義経の腰越状に暮早し
寝るまへの唱へ小さく冬深し
虎落笛たてがみ立てて曲り来し
したたかに転んで雪を罵れる
目隠しの手のつめたきは雪女
雪をんな椿油の香を残し
地吹雪や「陛下に代りビンタをやる」
地吹雪の底に鳴り出す津軽三味
うんうんと着ぶくれ婆の話聴く
死亡欄見るが日課よ雪ごもり
屋根の上の御慶となりし雪下し
炬燵寝の足が遥かにありしかな
足先で寄する湯たんぽ遠ざかる
一茶忌の障子の穴の大きかり
一葉忌端の焦げたる鯨尺      
乾鮭の貌の反骨青邨忌
鮟鱇の腹を口よりのぞき見る
海鼠切りもとの形に寄せてある
とびからすけさあらそはず初御空
なまはげのなまはげごゑに惚々す
へろへろと立ちてなまはげ酔ひにけり   
松明のなまはげ十鬼吹雪く中
なもみ剥ぎ出立ちまへの四股踏める
酔ひどれのなまはげ出刃を忘れ去る
手を膝にのせかまくらの客となる
ちんぽことはは呼んでゐし紅草石蚕
投扇興酔うて真白き腕見す
寝正月兄に少なき畳の日々
初鶏は吾が家牛ごゑ隣家より

以上


by 575fudemakase | 2020-11-09 08:26 | 句集評など


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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