◆独楽 ◆の俳句(新年の季語)
◆独楽 ◆の俳句(新年の季語)
あばれ独楽わが足元にきて止まる 柊 愁生
あばれ独楽力抜きつつ澄みにけり 大森井栖女
いさぎよく負けをみとめて叩き独楽 三田きえ子
いつまでもとまらぬ独楽が哀しくて 内藤吐天 鳴海抄
いもうとの夢に幼し木の実独楽 佐野美智
おのが影ふりはなさんとあばれ独楽 上村占魚 球磨
お囃子の練習の間の木の実独楽 吉原文音
かしぎつゝ独楽の金輪の摶ちあへる 百合山羽公
くらがりの唸り独楽なる金亀子 石塚友二 光塵
ころんでばかり泣き虫独楽は遊ばれぬ 栗林千津
そのころの独楽の抽斗ありにけり 宮坂静生 春の鹿
たとふれば独楽のはじける如くなり 高浜虚子(碧梧桐とはよく親しみよく争ひたり)
つくるよりはや愛憎の木の実独楽 橋本多佳子
つららの囲独楽澄むように老女いる 渋谷道
てのひらにまだ負独楽の熱ありき 荻原都美子
てのひらの独楽山川を引離す 松浦力
とある漁港に廻り澄む独楽一つ 友岡子郷 日の径
どうじやこの独楽の唸りの心地よき 小川恭生
どんぐり独楽いで湯の宿の卓に澄める 横山房子
はし汚れたる新しき独楽の紐 後藤夜半 底紅
はじめから山へ傾き木の実独楽 山崎聰
はやされてまだまだ廻る木の実独楽 松田美子
ひとしきりふるへて独楽の廻り出す 山本一歩
ひとり子は父忘れめや木の実独楽 及川貞 榧の實
ひとり独楽まはす暮色の芯にゐて 上田五千石
ひと死にて慰問袋の独楽まひ澄む 片山桃史 北方兵團
ふところに勝独楽のあり畦を跳ぶ 神蔵器
べい独楽や佃の路地の行き止り 宮下邦夫
ぼんやりと独楽に乗りたる別れかな 渡辺誠一郎
まてがしの独楽の廻らず倒れけり 副島いみ子
まはされて傷の消えたる喧嘩独楽 若井新一
まはらねば倒るる独楽のさみしさよ 竹谷ただし
むかし祖母廻し呉れたる木の実独楽 飯田 波津恵
ゆき雲におとの弾ける叩き独楽 角川春樹 夢殿
りんりんと独楽は勝負に行く途中 櫂未知子 蒙古斑
わらんべの身を擲つて独楽打てる 藤岡筑邨
カイゼルの髭が近づき独楽を売る 山田弘子 こぶし坂以後
スケートの少女独楽なす円舞曲 西山青篁
ファミコンに疲れし子等に木の実独楽 初川トミ子
ベい独楽のおどけがましう廻りけり 星野麦人
一つだけ回らぬ独楽や転校生 橋本いづみ
一夜経て虫吐きにけり木の実独楽 山田みづえ 木語
一点を探り当てたる独楽の芯 渡部節郎
一片の雲ときそへる独楽の澄ミ 木下夕爾
一芸に優れてまはす木の実独楽 杉若 多美
万緑や木独楽はげしき静を享く 柚木 紀子
五彩独楽喧嘩忘れて飾らるる 河野頼人
仏塔は凍天の独楽影引きて 古舘曹人 能登の蛙
仲直りはいつも兄より独楽回す 頓宮れい
佐紀の子ら独楽打ち合せ麗らなり 水内 鬼灯
倒れては足投げいだす怒り独楽 平井照敏
倒れては遠逃げすなり木の実独楽 皆吉爽雨
倒れんと独楽のへらへら笑ひ出す 中川指月
傷にまた傷を重ねて独楽の胴 戸恒東人
元日の縁に伸びをり独楽の糸 久米正雄 返り花
児とけふの隙間埋むる木の実独楽 馬場移公子
児に巻いて貰ひし独楽を回しけり 樋笠文
全身で回れる独楽のしづかかな 林 たかし
出囃子に江戸独楽走る紐さばき 池森 昭子
加賀殿と名付けてよりのあばれ独楽 宮田勝
勝ち独楽のまだまだ競ふ力あり 冨所冬女
勝独楽と決りぐらりと倒れけり 川村紫陽
勝独楽のなほ猛れるを手に掬ふ 福田蓼汀
勝独楽のぶれながら時稼ぎをり 中村節子
勝独楽のまだ余力あるひかりかな 福田甲子雄
勝独楽の余力掬へる掌 新家豊子
勝独楽の倒るるまでを見おろせり 五十嵐研三
勝独楽の創いたはるや掌 小野恵美子
勝独楽の勢ひを手でおさへこむ 大堀柊花
勝独楽の大いなる輪を一描き 上村占魚 球磨
勝独楽の廻り尽きたる彩を見す 池田秀水
勝独楽の木の実は右のポケツトに 佐土井智津子
勝独楽の澄みたる彩となりにけり 道川虹洋
勝独楽の澄みのきはみの鉄の心 栗生純夫 科野路
勝独楽の胴震ひ手に掬ひけり 和田幸江
勝独楽の鐺磨がれてにほふ鉄 栗生純夫 科野路
勝独楽は愛しも徐々に彩もどる 小賀野恵
勝独楽は派手なジャケツの子供かな 上野 泰
勝独楽も負独楽もなき倒れ独楽 畠山 弘
勝独楽も遠嶺も肩をあげにけり 大嶽青児
勝独楽や傷もみごとに廻りつつ 中島 久子
勝独楽を掌に移しなほ余力あり 川村敏夫
北風や独楽買ふ銭を固く掌に 永井龍男
十六夜の子が目のかたい独楽まはし 林原耒井 蜩
古き良き世をゆっくりと独楽廻る 武田和郎
叩きつけられたる独楽のまはりけり 久保田万太郎 流寓抄
吾子病めりこれやこゝなる独楽童子 石塚友二 光塵
唸り独楽唸る東西南北に 後藤比奈夫 めんない千鳥
唸り独楽少年の目のひたすらに 水原 春郎
喧嘩独楽うらにし磯を走り抜け 猿橋統流子
喧嘩独楽叱咤せしにはやさしかり 北見さとる
喧嘩独楽地球にすこしかすり傷 萩原陽美
喧嘩独楽火花発しておとろふる 加藤憲曠
喧嘩独楽紐に秘訣の脂を塗る 中村たゞし
回らねば仲間失う団栗独楽 保尾胖子
回転の末期酔ひどれ独楽となる 山下美典
団栗独楽椎の実十とかへ事しよ 尾崎紅葉
土凍てて闘ふ独楽の走り癖 内藤吐天 鳴海抄
夕不二やひとりの独楽を打ち昏れて 加倉井秋を
夜は音のはげしき川や木の実独楽 桂信子
大山独楽いそいそと夫購ひぬ 渡辺恭子
大木に負独楽の子の凭れをり 上野泰 春潮
子の独楽を撥ねてゆるがぬ父の独楽 渡部重子
子等の瞳に澄む一点の命独楽 栗林千津
孫の手にどんぐり独楽の良く回はず 森岡 恵女
家出する家なし紐もその独楽も 塩見 恵介
富士山の此処らも裾野独楽廻る 嶋田一歩
小さき独楽殺気帯びゆく海暮れゆき 柴田白葉女 牡 丹
少年のこぶしが張れる独楽の紐 長谷川かな女 花 季
少年の舐めては巻ける独楽の紐 齋藤朗笛
山にまた雲あふれゐて木の実独楽 友岡子郷 翌
山の子が独楽をつくるよ冬が来る 橋本多佳子
山越えて風のはためき喧嘩独楽 鍵和田[ゆう]子 浮標
左利き一人混れり独楽の円 文挟夫佐恵 雨 月
幕間や五色の独楽を買初に 千手和子
廻り冴ゆる独楽や絶えざる澪・轍 成田千空 地霊
廻るうち確かな独楽となりゆけり 前田隆子
弥陀の前童子独楽打つ富貴の里 松本 進
強き独楽もつとも汚れゐたるなり 小西瑞穂
彎曲の砂洲半身に独楽まわる 対馬康子 愛国
心棒のつっぱって独楽ただよえる 宇多喜代子
恙やゝありて廻りし木の実独楽 高垣かず子
息抜けば子の独楽がまづ倒るべし 加藤秋邨 吹越
悪しき日も子の抛つ独楽は薔薇色に 石寒太 あるき神
悪童も素直にまじり木の実独楽 関根東鳳
愉しくてもの言はぬ日の木の実独楽 大石悦子 群萌
憮然たり独楽の崩れの秒刻み 河野南畦 湖の森
我れの影独楽のくづれに慕はるる 河野南畦 湖の森
手のくぼに重さうしなひ独楽まはる 篠原梵 雨
打たれたる独楽の弾みて立ちにけり 坂井建
打ちてより口に咥へて独楽の紐 加古宗也
打ちに打つ腕白の独楽まだ澄めり 安田杜峰 『蛍草』
打ち込みし左利きなる喧嘩独楽 松村筺花
抛てる独楽雀躍とまはりけり 鈴木貞雄
拾得の独楽に無数の創のあと 樋笠文
掌に独楽の回転移りたる 豊田淳応
掌中に珠のひかりや木の実独楽 近藤一鴻
揺らめきのおのれを正し独楽澄めり 新井秋芳
放られし独楽の立ちたる氷かな 石田勝彦 秋興
敗け独楽に故郷の日暮れ来てゐたり 山内佗助
斑鳩の子等は木の実の独楽まはす 有馬朗人
新しき独楽に添寝をせしことも あかぎ倦鳥
新世紀まはる地球で独楽はじく 安井常人
日の先へ先へ発止と独楽を打つ 山田みづえ
日を散らし独楽の崩れの秒刻み 河野南畦 湖の森
春星の悲願廻れる発光独楽 宮武寒々 朱卓
時間停まるときが僕の死独楽放つ 田川飛旅子 『使徒の眼』
暑き地を打ったり独楽を打たんとし 川口重美
暮れてゆくひとつの独楽を打ちにうつ 橋本多佳子
朝の地べたにはねかへる団栗独楽です 人間を彫る 大橋裸木
木の実独楽この子も人に頼らざれ 林翔
木の実独楽ころげ第一反抗期 皿井芳子
木の実独楽すぐつまらなくなりにけり 小林廣芝
木の実独楽それも袴の穿かせあり 後藤夜半 底紅
木の実独楽つくるに父の手をかしぬ 上村占魚 球磨
木の実独楽ひとり子故に離しけり 影島智子 『田神』
木の実独楽ややに多感の膝頭 大石悦子 聞香
木の実独楽マッチの脛を見せて孤独 細谷源二
木の実独楽三つつくりて嫌になる 加倉井秋を 午後の窓
木の実独楽三人の子に三つ作る 関 成美
木の実独楽人生傾斜して廻る 吉田未灰
木の実独楽倒れる前ののゝ字書く 工藤いはほ
木の実独楽兄貴ふたりは征きしまま 下鉢清子
木の実独楽力尽きては実にかへる 山本 牧秋
木の実独楽去年の一つが強かりき 中山 允晴
木の実独楽夜は弾みつつ夫と在りぬ 大石悦子 群萌
木の実独楽子離れてふ語夫になし 中山フジ江 『富士南』
木の実独楽幼の指に応へざる 松尾緑富
木の実独楽廻してみたき仏足石 太田土男
木の実独楽廻り澄むことなかりけり 成瀬正とし
木の実独楽廻り続ける部屋を出る 上野龍子
木の実独楽影を正して回りけり 安住敦
木の実独楽故郷の匂ひして廻る 笹瀬節子
木の実独楽智恵うすき子に友のなし 成瀬桜桃子 風色
木の実独楽父子の会話のまた弾む 斎藤ひろし
木の実独楽狂つて止まり懐疑続出 細谷源二
木の実独楽老眼鏡を飛び出せる 鈴木鷹夫 風の祭
木の実独楽自転に力尽しをり 小川立冬
木の実独楽芯さだまりて澄みにけり 畑佐白城子
木の実独楽触れて弾けて孤にあらず 鈴木 榮子
木の実独楽造れり孫等遠くあり 高橋利雄
木の実独楽遠く住む子へまはしけり 高橋悦男
木地独楽のまだ彩もたぬ雁渡し 野見山ひふみ
枯園の一点光り独楽舞へり 内藤吐天 鳴海抄
枯野の中独楽宙とんで掌に戻る 西東三鬼
梅雨空や独楽屋の独楽のみな横倒れ 細谷源二
母の亡き故の上手か独楽童子 大橋敦子 手 鞠
気にかかること今日はなし独楽日和 鈴木栄子
気負ふものより弾かれて木の実独楽 檜紀代
泣かせたる方が弟木の実独楽 泉浄宝
泣癖をこらへて廻す木の実独楽 高橋 好温
海の音山に鳴る日の独楽澄める 山根仙花
滅多打ちされたる独楽の立ち直る 松井義和
澄みきつて独楽の廻れり冬日和 田中冬二 俳句拾遺
澄み澄みて息長彦や木の実独楽 大石悦子 聞香
火の独楽を廻して椿瀬を流れ 野見山朱鳥
無住寺の独楽傷古りし著莪の花 浜田みずき 『石蕗の花』
父と子とおとがひ同じ独楽まはし 秋山 蔦
父と子の手心もなき喧嘩独楽 市川 玲子
牛小屋の牛に見られて独楽を打つ 大串章
独楽あそぶ子らを見る一の酉すみて 梅林句屑 喜谷六花
独楽うつやなかに見知らぬ子がひとり 村上しゅら
独楽きそふ子がゐて壬生の袋路地 茂里正治
独楽きそふ子に塀越しの父病めり 目迫秩父
独楽とあそぶ壁に大きな影おいて 橋本多佳子
独楽として闘志生れし木の実かな 山内山彦
独楽となる木の実の器量ありにけり 辻口静夫
独楽とまるとき廻転に執着し 河野南畦 『風の岬』
独楽にまでうつる右利き左利き 竹中碧水史
独楽によき団栗ひろふ賢治の忌 角谷昌子
独楽に巻くなみだの紐のはてしなき 澁谷道
独楽の子に唾がくすりのかすり傷 下村ひろし 西陲集
独楽の子に糸まだしろき日中かな 島谷征良
独楽の子に陸前の海渚なき 富安風生
独楽の子の口笛うまくなりにけり 関口謙太
独楽の子の眉間はつしと夕日さす 内藤吐天 鳴海抄
独楽の子をたしなめ羽子の子をかばふ 富安風生
独楽の日や枯れざる竹の中に臥す 石川桂郎 含羞
独楽の精尽きて松籟ごうごうと 内藤吐天 鳴海抄
独楽の精尽きんとす土昏みけり 近藤一鴻
独楽の紐よりも白朮の縄やさし 後藤比奈夫
独楽の紐三椏の木に掛けてあり 山西雅子
独楽の紐子等はゆつくり巻いてゐる 山口誓子
独楽の紐帰りは父の指巻く紐 加倉井秋を
独楽の紐独楽を離れて空を切る 住友和子
独楽の紐締むるに唇を一文字 山田弘子 螢川
独楽の紐蛇の如くに伸び縮む 真山 尹
独楽の緒をもて地を叱咤独楽叱咤 上野 泰
独楽の緒を好みに染めし反抗期 辻 牛歩
独楽の芯坐り少年ふるさとなし 山本つぼみ
独楽の軸やゝ傾くを佳しとせり 池田守一
独楽の辺の猫の白腹また睡し 中拓夫 愛鷹
独楽は回ることが幸せ回らねば 鈴木栄子
独楽まはしひとりとなりし山家かな 赤尾兜子
独楽まはす道の童に梅の影 中村秋晴
独楽まはす間の童心をとゞめおり 吉田恵一
独楽まはり澄めば鉄輪の光り出づ 篠原梵 雨
独楽もたぬ子も来て跼む石だたみ 石崎静女
独楽を回してやるときしゅっと巻きおこる火のような風を子はよろこべり 渡辺松男
独楽を打つモスク広場の大理石 山田弘子 こぶし坂以後
独楽二つながなが回り相触れず 宇多喜代子
独楽二つぶつかり離れ落葉中 星野立子
独楽二つ相打ちゐしが寄り添へる 黒川友子
独楽喧嘩ひとりは耳を患へる 菅原鬨也
独楽回りして立てる子はシャワー浴ぶ 岩崎照子
独楽回りゐて土一色とはいへず 鷹羽狩行
独楽回るその危うさを囃されて 船平晩秋
独楽売りの独楽を廻して老いしかな 樺島八重子
独楽宙に紐の呪縛をはなれたる 平松三平
独楽崩れゆくとき森の泉見ゆ 久保田月鈴子
独楽崩れ己れの脚を投げゐたる 河野南畦 湖の森
独楽工房木の香のたちて涼新た 新井悠二
独楽廻す子に路地裏の川ひかる 中村文彦
独楽廻す少年地球廻しけり 脇本星浪
独楽廻る小さき寒気まきちらし 松本美紗子
独楽廻る青葉の地上妻は産みに 金子兜太「少年」
独楽強しまた新しき色を生み 橋本榮治 逆旅
独楽打ちの子も見ず正月二日かな 小原菁々子
独楽打つて夕日に紐を垂らしたる 大串章
独楽抱いて帰る白壁が痛い 村上雅子
独楽摶つや跳びわかれしが凍テに澄む 原田種茅 径
独楽木地師小屋へ雪虫の橋懸 石川桂郎 高蘆
独楽止り美しき独楽息づける 三好潤子
独楽澄みてやがて静かにとまりたる 榛葉明彦
独楽澄みて夕満月をのぼらしむ 村上しゆら
独楽澄みて日はかがやかに真上なり 山野邊としを
独楽澄むや山空たゞにうすみどり 村田翠雨
独楽澄めば山川風土ひかりあり 佐々木有風
独楽澄めり戦争知らぬ少年に 菅原さだを
独楽疾し行く日来る日の血まみれに 吉田未灰
独楽童子ふところに手をあたためつ 黒川 龍吾
独楽競ふ子がゐて壬生の袋路地 茂里正治
独楽競ふ子に境内の暮色かな 坂口麻呂
独楽買へば木守の柚子か*もぎ呉るる 石川桂郎 高蘆
独楽飛ぶや棒のごとくに紐走り 河野南畦 『試走車』
独楽鳴るや殺気は手より背後より 河野 薫
生も死もひとり舞台や独楽の芯 西川織子
男の子は独楽を手に取り凧を手にとり 阿部みどり女 笹鳴
発光独楽購ふ春泥を後戻り 宮武寒々 朱卓
白き紐たれて手にあり独楽澄める 佐々木郷盛
白馬から飛び下りて騎士独楽廻す 脇本星浪
直前に最も乱れ独楽止まる 花谷清
石坂の継目にをどる勢ひ独楽 朝倉和江
神棚に彩なき独楽や木地師宿 塩原佐和子
秋天に傾きめぐる独楽があり 平井照敏 天上大風
空気引きしぼりて独楽の廻り澄む 嶋田一歩
筒袖の藍匂ひけり独楽遊び 榎本好宏
糸ゆふや里の祭の独楽まわし 陽炎 正岡子規
紐の先舐めて手強き喧嘩独楽 白井新一
紺青の海ひき寄せて独楽回し 鷹羽狩行
絵タイルの独楽まはり出す油照 高橋悦男
総身に傷持つ独楽の舞ひ澄める 井関しげる
縄跳びと独楽廻す子と風花と 永井龍男
翻訳の辞書に遊ばす木の実独楽 角谷昌子
肥後独楽や清正公のみそなはす 磯貝碧蹄館
肥後独楽を打つ少年のまなじりよ 宮部鱒太
自棄酒の呑めぬ拙なさ木の実独楽 文挟夫佐恵 遠い橋
舞ひ澄みて独楽一色になりにけり 上島としえ
芯太き大山独楽を買初に 北澤瑞史
若き父初独楽廻しそこねけり 瀬野美和子 『毛馬堤』
菩提子の独楽おろそかに廻しけり 後藤夜半 底紅
蕪村忌の土堤の日だまり独楽打てり 田中英子
藁へ飛び藁巻きこめる喧嘩独楽 小原啄葉
虹になき色を持ちたる独楽まわす 対馬康子 純情
虹の上独楽廻りじりりじりり虹が消え 高柳重信
街燈の独楽の子北風に連れ去られ 石原八束 空の渚
西国に人の死にたる独楽あそび 田沼文雄
負けん気が過ぎて場外木の実独楽 井上 匡
負けん気の零す涙や独楽の紐 林 八重子
負け嫌ひなる末の子の独楽を打つ 上野泰
負け独楽へ天地傾きはじめたり 瀬戸美代子
負け独楽を愛し勝独楽に目もくれず 富安風生
負け独楽を手に眠らせて帰りけり 森川緑衣
負け癖のつきたる独楽を休めけり 安田 晃子
負独楽に唾くれて紐まきはじむ 佐藤南山寺
負独楽のこつんとかなし空を見て 中尾杏子
負独楽は手で拭き息をかけて寝る 加藤楸邨
負独楽を愛し勝独楽に目もくれず 富安風生
貧しきにあらず椎の実独楽澄めり 石川桂郎 四温
買ひし独楽腰手拭にくくり帰る 羽部洞然
赤き独楽まはり澄みたる落葉かな 立子
赤黄黒まはり澄んだる独楽が好き 上村占魚 鮎
躓きを勢に転じ木の実独楽 村越化石
轆轤見の寒気の泪独楽化粧ふ 石川桂郎 高蘆
逆さ独楽ひよろりふらりと逆立ちぬ 後藤比奈夫 めんない千鳥
逢坂の関の古る道独楽打てる 梅原黄鶴子
道問はむ子らのうしろに独楽目守りつ 原田種茅 径
陸に来てあばれ独楽打つ艀の子 町田しげき
青い目の少女勝ちぬき独楽まはる 柳沢たみ子
頭うちふつて肥後独楽たふれけり 上村占魚 鮎
風浪や貝独楽に賭けたる子の黒眼 柴田白葉女
風音はとほくへ誘ふ木の実独楽 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
飾られて土といふもの知らぬ独楽 田中春生
麻痺の児が笑ってくれた木の実独楽 石井樹氷
人生ゲームのコマのやうなり花八つ手 小林貴子
風待ちのコマの狂いを霧がつゝむ 穴井太 土語
以上
by 575fudemakase
| 2022-04-27 05:08
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俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase
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▽ある季語の例句を調べる▽
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
《方法1》 残暑 の例句を調べる
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次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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