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蝌蚪と蝲蛄

絵本 かこさとし
蝌蚪と蝲蛄
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◆蝌蚪 の俳句

蝌蚪 の例句 (↓ここをクリック)


蝌蚪 補遺

「思わしくない」などまだ無心蝌蚪とりに 古沢太穂 古沢太穂句集
あさあさと日の漣や蝌蚪の水 西島麦南 人音
あやめ濃し蝌蚪も紫光りして 富安風生
あるときはおたまじやくしが雪の中 飯田龍太
ある夜ひそかにいのち無数の蝌蚪の紐 山口青邨
いくさもありしわが道の果数珠子玉 森澄雄
いさよひて蝌蚪の眸あまり小さけれ 三橋敏雄
いそいで踏みつぶすまいぞ蛙の子 種田山頭火 自画像 落穂集
いまだ蝌蚪そのもの乾くには到らず 中村草田男
おたまじやくしたそがれて北暗からず 飯田龍太
おたまじやくし睡蓮の葉に乗ることも 細見綾子
かなたまで蝌蚪のおどろき及びけり 中村汀女
かの日見し蝌蚪いまつくづくと青蛙 加藤秋邨
くはへゐるたばこ火うつり蝌蚪の水 大野林火 冬雁 昭和二十一年
くらやみに蝌蚪の手足が生えつつあり 西東三鬼
こきりこや蝌蚪の踊れる水のなか 桂信子 草影
ここはさびしいま生れし蝌蚪一屯 山口青邨
ことば欲し蝌蚪の後足生ひ出る時 平井照敏 猫町
この池に 生得て 蝌蚪の尾の歓喜 伊丹三樹彦
この蝌蚪の世におくれしを憂へざる 有馬朗人 非稀
この蝌蚪の黒きかたまりいつ現れし 桂信子 草影
この身堕としきて蝌蚪の水またぐ 橋閒石 朱明
こぼしては掬ふ光と水と蝌蚪 能村登四郎
すいすいと電線よろこび野へ蝌蚪ヘ 秋元不死男
すぐ隠る河鹿のおたまじやくしかな 右城暮石 句集外 昭和六十年
たなぞこにひちひち跳ぬる蛙の子 日野草城
ちり~に出て遊びけり蛙の子 村上鬼城
どんぼりの日光あらし蝌蚪の春 飯田蛇笏 山廬集
にはとりも蝌蚪もおどろきをすぐ忘る 中村草田男
にんげんの声わんわんと蝌蚪暮るる 伊丹三樹彦
ひそひそと固めて蝌蚪の夕ごころ 松村蒼石 寒鶯抄
ぴりぴりと近江の蝌蚪が動きだす 平畑静塔
へろへろとおたまじやくしの生まれたて 右城暮石 散歩圏
むきむきにゆく蝌蚪を見て術もなき 山口誓子
むしろ亜流栄える世なり蝌蚪の水 鷹羽狩行
ものに名の生るるときや蝌蚪孵る 加藤秋邨
やゝ古き犬の屍や蛙の子 政岡子規 蛙
ゆく燕数珠子の花はすぎにけり 百合山羽公 春園
ゆらゆらとおたまじやくしの国造り 岸田稚魚 紅葉山
よき水におたまじやくしも田螺等も 右城暮石 天水
わが顔の中一千の蝌蚪およぐ 山口青邨
われがちに頭を押して蝌蚪逃ぐる 野見山朱鳥 曼珠沙華
われ蝌蚪となり幼子の手の中に 松村蒼石 雪
一つ浮く蝌蚪とどまりし水面かな 飯田蛇笏 山廬集
一人の君子即ち蝌蚪を見る 高野素十
一匹の蝌蚪の骸に蝌蚪たかり 野見山朱鳥 曼珠沙華
一匹も死せしものなく蝌蚪群るゝ 右城暮石 上下
一千の蝌蚪を育てていかにせん 山口青邨
一本の杭を蝌蚪押し園満に 山口青邨
一石を投じて蝌蚪をかへりみず 西東三鬼
一蝌蚪の死に遠からず蝌蚪をどる 能村登四郎
一隅の蝌蚪のかたまり墨こぼし 山口誓子
一隅の蝌蚪の偏りひたすらなる 山口誓子
七月の山の秘中の蝌蚪の水 上田五千石『琥珀』補遺
七月の蝌蚪と戯れゐる師の忌はも 上田五千石『琥珀』補遺
三輪山を映すときあり蝌蚪の水 村山故郷
上げ泥に蝌蚪の形の現るる 右城暮石 天水
上の田に蝌蚪生れたり毛越寺 山口青邨
人前に秘めし笑顔を蝌蚪の前 加藤秋邨
人葬る白きもの行き蝌蚪の水 松村蒼石 寒鶯抄
仏生会蝌蚪も新たなものの数 野澤節子 鳳蝶
仏見に道蛙子に長く居し(浄瑠璃寺へ) 細見綾子
代田水引くやもんどり打つて蝌蚪 石田勝彦 雙杵
佛像をあまた見たれば蝌蚪にこゑ 森澄雄
修学院離宮の蝌蚪も杭に鼻 山口誓子
俺の分までもつと腰ふり蝌蚪踊れ 岸田稚魚 雁渡し
俺の分までもつと腰振り蝌蚪踊れ 岸田稚魚 負け犬
僧院の蝌蚪にして黒まぎれなし 伊藤白潮
八雲の居おたまじやくしの堀に沿ふ 阿波野青畝
六月の日の目曇らす蝌蚪の甕 上田五千石『森林』補遺
兼好忌おたまじやくしは蛙の子 飯田龍太
冥加かなおたまじやくしのぴぴぴぴと 飯島晴子
前身は蝌蚪かも知れぬ怯え癖 能村登四郎
十とせ住めり蝌蚪生るゝ池小さくもち 及川貞 夕焼
古水にうじやうじやとゐる蛙の子 日野草城
古草と疑はれたる蝌蚪の紐 阿波野青畝
吉野路は田打おそくして蝌蚪あそぶ 水原秋櫻子 秋苑
君癒えよことしの蝌蚪も生れ出づ 山口誓子
吾のため歌ふ子蝌蚪の水昏るる 佐藤鬼房
呟くは 蝌蚪そのほかの 波紋世界 伊丹三樹彦
啓蟄の四肢わすれきし蛙の子 松村蒼石 寒鶯抄
国貧しや雀蛞蝓おたまじやくし 右城暮石 句集外 昭和二十八年
執拗に創膿生みつ脚出す蝌蚪 岸田稚魚 負け犬
壜の蝌蚪飴色に透くまで愛す 能村登四郎
夕暮の蝌蚪に帰山の僧ゆるく 松村蒼石 雪
夕蛙子の拳銃に胸射たれ 飴山實 おりいぶ
外濠の水くさりけり蛙の子 政岡子規 蛙
夜の蛙子の手にふれて眠るかな(鶴来にて) 細見綾子
夢の端にまぎれし蝌蚪の二三匹 能村登四郎
大切に蝌蚪扱へる漁港の子 右城暮石 天水
大輪にひらく日の暈蝌蚪生る 上田五千石 田園
天日やかぐろきものに蝌蚪の水 鷹羽狩行
太郎次郎三郎そのほかもみんな蝌蚪 上田五千石 琥珀
太陽の黒点の子の蝌蚪泳ぐ 野見山朱鳥 荊冠
子等叫び蝌蚪ほろほろと生れけり 松村蒼石 寒鶯抄
寄辺なき身にて立ち見る蝌蚪の水 上田五千石 田園
寒暖の蝌蚪ふくぶくと泥澄めり 松村蒼石 寒鶯抄
小さき口して蝌蚪平和守りぬく 右城暮石 句集外 昭和四十四年
小山田に蝌蚪の水あかき出雲なり 藤田湘子 途上
少年のわれゐて蝌蚪を苛める 能村登四郎
尾をふる蝌蚪幾万を埋め売地です 加藤秋邨
尾を振って 寄り 蝌蚪の陣立ち直る 伊丹三樹彦
尾を振りつ蝌蚪浮き上る世は新た 香西照雄 対話
尾を振りて蝌蚪のゆく距離ほぼきまり 後藤比奈夫
尾を曳いて血塊蝌蚪のごと眠る 野見山朱鳥 曼珠沙華
峠田は蝌蚪にかがよふ漆の芽 水原秋櫻子 残鐘
巡礼の如くに蝌蚪の列進む 野見山朱鳥 曼珠沙華
幼な児を連れ来て蝌蚪に何与へむ 右城暮石 声と声
庭にいま緑摘むなり蝌蚪の池 森澄雄
彗星の映りてゆきし蝌蚪の沼 津田清子
忍沼や鯰のごとき蝌蚪泳ぐ 山口青邨
息止めて見るや片寄る山の蝌蚪 石川桂郎 含羞
悪寒来る頭脳のひだに蝌蚪たかり 野見山朱鳥 曼珠沙華
惜しみなく女患者に蝌蚪頒つ 石田波郷
愕然とわが面生れぬ蝌蚪散りて 鷲谷七菜子 黄炎
懺悔いまさら ルルドの蝌蚪にも膝折って 伊丹三樹彦
指やりしばかりに蝌蚪の治まらず 上田五千石『琥珀』補遺
放たれてぷるぷるおよぐ蛙の子 日野草城
故里を語らばや蝌蚪生るゝなど 細見綾子
斑点をちりばめてゐる蝌蚪の紐 高浜年尾
旅もいつしかおたまじやくしが泳いでゐる 種田山頭火 草木塔
日光は太陽の塵蝌蚪生る 鷹羽狩行
日輪に髭もぢやもぢやと蝌蚪生る 上田五千石『琥珀』補遺
春に飽き真黒き蝌蚪に飽き~す 西東三鬼
時間水貰ひて蝌蚪もかたまれり 右城暮石 一芸
暮れのこるひとひらの水蝌蚪の水 藤田湘子 途上
暮れ際のさつと紅さし蝌蚪の水 鷹羽狩行
月の出に蝌蚪のさはぎのしづまらず 能村登四郎
月の夜のつづきて蝌蚪に手足生え 鷹羽狩行
有為転変だってあるさと 蝌蚪の国 伊丹三樹彦
朝月に高名ならぬ蝌蚪泳ぐ 秋元不死男
木のはしは磁石のごとく蝌蚪を吸ふ 山口青邨
木の実に根生えそめ蝌蚪は泳ぎそむ 香西照雄 素心
末の子のおたまじやくしを科学する 上野泰
杉の秀に朝日が覗く蝌蚪の水 松村蒼石 雪
来ない便船 少年蝌蚪をすくって 昏れ 伊丹三樹彦
松風をききゐる蝌蚪の薄日かな 松村蒼石 雁
枝蛙子とまねせしに噤みたる 篠原梵 年々去来の花 雨
梅まつりおたまじやくしも売りに出て 飴山實 花浴び
梅雨鴉わめきておたまじやくし散る 西東三鬼
榛の実の吹きちる池や蝌蚪泳ぐ 飯田蛇笏 白嶽
歯を染めし母やむかしの蝌蚪の春 松村蒼石 雪
母亡くて父なくて蝌蚪を愛しいる 赤尾兜子 蛇
水に蝌蚪泳ぐほか皆選挙の声 右城暮石 句集外 昭和二十八年
水のなきところへ上り蝌蚪は死す 山口誓子
水呑んで水吐いておたまじやくしかな 右城暮石 散歩圏
水増えてゆきかふ蝌蚪の高くなりぬ 山口誓子
水増して蝌蚪の寄る岸高くなりぬ 山口誓子
水底はいま創生紀蝌蚪生る 野見山朱鳥 荊冠
水流れ入る方へ蝌蚪泳ぎ寄る 右城暮石 句集外 昭和二十八年
水漬き田の夜は星降りて蝌蚪光る 三橋敏雄
水面に群る蝌蚪風に漂へり 右城暮石 句集外 昭和五十二年
水面に興味もちそめ蝌蚪育つ 後藤比奈夫
河骨の花芽つんつん 蝌蚪ぶるぶる 伊丹三樹彦
油断すなおたまじやくしの腹光る 飯島晴子
泳ぐ蝌蚪 もりあおがえるの巣袋焦げ 伊丹三樹彦
流れ来て次の屯へ蝌蚪一つ 高野素十
流れ行く蝌蚪や再び横ころげ 星野立子
浅き水に泛びて山の蝌蚪あかし 石田波郷
海が見え海を知らざる蝌蚪浮かぶ 右城暮石 句集外 昭和二十七年
渡らむと馬を控へつ蝌蚪の水 相馬遷子 山国
満月やおたまじやくしのゆらりとす 加藤秋邨
澄みて水深きを蝌蚪の分け泳ぐ 右城暮石 句集外 昭和三十一年
爪紅くして蝌蚪の水濁したる 上田五千石 田園
父となり父を忘れて蝌蚪の水 鷹羽狩行
父と子の間にかたまり沈む蝌蚪 佐藤鬼房
独り子にゑくぼ移され蝌蚪の水 鷹羽狩行
猿沢に蝌蚪やこれより佛見に 森澄雄
玻璃くだる雨露病児へ蝌蚪型に 香西照雄 素心
瓶の中蝌蚪まつ黒く蝦うすく 星野立子
生と死の生の暗しや蝌蚪の水 鷹羽狩行
生れきたりてはてなくおたまじやくしなり 加藤秋邨
生れしより蝌蚪に首なし嘘もなし 右城暮石 句集外 昭和二十八年
生れてすぐその名のおたまじやくしかな 右城暮石 虻峠
田の神の寵愛ふかき蝌蚪生る 能村登四郎
田の隅の蝌蚪より暗き空ありぬ 金子兜太
畦の端に水のぞくなる蝌蚪の陣 石川桂郎 四温
病みて長き指をぬらせり蝌蚪の水 石田波郷
百千の泡(あぶく) 光らせ 蝌蚪浮上 伊丹三樹彦
百姓の一女嫁ぎしあとの蝌蚪 右城暮石 声と声
目の位置を低くするとき蝌蚪の池 稲畑汀子
祖父も母も癌にて死せり蝌蚪見をり 草間時彦 中年
禅苑の池にゆたかな蝌蚪の国 森澄雄
税の数字よ小学生の日の蝌蚪よ 加藤秋邨
積む乱石の傾斜すれすれに蝌蚪動く 赤尾兜子 蛇
空漠とてのひらはあり蝌蚪生まれ 三橋鷹女
空白は 空白のまま 蝌蚪のひしめき 富澤赤黄男
竹落葉ひらりと蝌蚪の水の上 山口誓子
粉黛を娯しむ蝌蚪の水の上 西東三鬼
群のなか蝌蚪みづからを失ふよ 津田清子
群はなれ泳ぐ誤植の蝌蚪一つ 有馬朗人 知命
考へてをらない蝌蚪の頭かな 後藤比奈夫
肋切りし日ははや遠し蝌蚪見れば 石田波郷
胡麻粒の黒さにて蝌蚪生れたり 右城暮石 句集外 昭和五十年
脳中に棲む蠢々の千の蝌蚪 能村登四郎
花屑にのりおたまじやくしはやさし 山口青邨
茶色に乾くプールゴツンゴツンと蝌蚪息す 赤尾兜子 蛇
落椿に根のごと生えて蝌蚪うごく 原石鼎 花影
蓴生ひ芹立ち蝌蚪は形を了ふ 石塚友二 磯風
蔓萌えて澤池の雨に蝌蚪澄めり 飯田蛇笏 白嶽
薄明のこころの隅に蝌蚪沈む 能村登四郎
藤房の寸余をあます蝌蚪の上 上田五千石『森林』補遺
蛙の子がふえたこと地べたのぬくとさ 尾崎放哉 須磨寺時代
蛙の子泥をかむりて隠れけり 村上鬼城
蛙の子飼つて孤独の性、子にも 安住敦
蛙子に晴ればれ島の一つ峡 佐藤鬼房
蛙子のこゑのをさなき高野山 飴山實 句集外
蛙子のほろほろかへす汀かな 阿波野青畝
蛙子の風ある方へ泳ぎけり 原石鼎 花影
蝌蚪うごめくピカソの訃報伝へ来て 山口青邨
蝌蚪およぐ溝に小太陽怠惰 鷹羽狩行
蝌蚪しづかすなはち青き天ひたす 三橋敏雄
蝌蚪つまむ指頭の力愛に似て 金子兜太
蝌蚪と同じ黒さにて鱒の零年魚 右城暮石 句集外 昭和三十三年
蝌蚪に向け弾なき空気銃を撃つ 右城暮石 句集外 昭和二十七年
蝌蚪に打つ小石天変地異となる 野見山朱鳥 曼珠沙華
蝌蚪に病み波郷の歳を四つ越ゆる 斎藤玄 狩眼
蝌蚪に脚見えて空しきことつづく 松村蒼石 雪
蝌蚪のこる不思議さに水澄みにけり 水原秋櫻子 蘆雁
蝌蚪のごと首ふれば知恵湧くらむか 能村登四郎
蝌蚪のぞくわれや何時まで蝌蚪に似る 林翔 和紙
蝌蚪の上キユーン~と戦闘機 西東三鬼
蝌蚪の国ありて牝丹の別の国 森澄雄
蝌蚪の国戦争もせず失せにけり 藤田湘子 てんてん
蝌蚪の国見えきし歩みはばかられ 上田五千石『琥珀』補遺
蝌蚪の息ひこひこ日の輪揺れやまず 鷲谷七菜子 銃身
蝌蚪の春やまほほじろの音を曳きぬ 松村蒼石 寒鶯抄
蝌蚪の春瓜人舊廬をへだつなく 百合山羽公 春園
蝌蚪の死ぬ土くれ投げつ嘆かるる 石田波郷
蝌蚪の水いづこの緑うつるらん 大野林火 早桃 太白集
蝌蚪の水とろけて寄るべなかりけり 百合山羽公 故園
蝌蚪の水には見覚えのある暗さ 後藤比奈夫
蝌蚪の水ふめば崩るゝ泥の色 石橋秀野
蝌蚪の水ふるへどほしの葬かな 石田勝彦 雙杵
蝌蚪の水わたれば佛居居へり 水原秋櫻子 葛飾
蝌蚪の水四方にみなぎる田廬かな 西島麦南 人音
蝌蚪の水地球しずかに回るべし 橋閒石 微光
蝌蚪の水我越え吾子の越ゆる待つ 能村登四郎
蝌蚪の水掬び少年活気づく 伊藤白潮
蝌蚪の水湧くがごとしや野かがやき 藤田湘子 途上
蝌蚪の水紅き火の粉のとび来る 山口誓子
蝌蚪の水覗く夢殿遠におき 山田みづえ 忘
蝌蚪の水跨ぎ山守若夫婦 中村汀女
蝌蚪の水飽かず鶸鳴き頬白鳴き 右城暮石 句集外 昭和二十一年
蝌蚪の池蒼空すこしうつしをり 上村占魚 鮎
蝌蚪の溝とぶに力を出し尽す 山口誓子
蝌蚪の穴にビル傾けてガラス拭 古舘曹人 能登の蛙
蝌蚪の紐あはれ光れりいのちあれば 山口青邨
蝌蚪の紐なまなま牡丹莟稚きを 山口青邨
蝌蚪の紐継ぎ目無きこの長きもの 右城暮石 上下
蝌蚪の紐置きて蛙のかげもなし 右城暮石 声と声
蝌蚪の群焦土に子等を置きにけり 加藤秋邨
蝌蚪の群鉛筆をもてかき乱す 右城暮石 句集外 昭和四十九年
蝌蚪の貌ふくよか天津日水にあり 山口青邨
蝌蚪の辺に胎児をささぐごとくかつ 佐藤鬼房
蝌蚪の阿鼻叫喚今日の日沈むと 西東三鬼
蝌蚪の黒塊 わたしははたと途方にくれる 富澤赤黄男
蝌蚪は火星人雑草園は雑沓す 山口青邨
蝌蚪ひとつ散りのこりつつ光負ふ 能村登四郎
蝌蚪ふとり子育ち教師老へ一途 能村登四郎
蝌蚪ふゆる音なきものは紫に 古舘曹人 能登の蛙
蝌蚪ほどの誤植と笑ひとばしけり 能村登四郎
蝌蚪むれて且平らかに水流る 百合山羽公 故園
蝌蚪よりも黒き雲来る草の家 山口青邨
蝌蚪を見てゐて隙だらけかも知れず 能村登四郎
蝌蚪を追ひ継母だものと少年言ふ 有馬朗人 母国
蝌蚪を飼ふ加減乗除の技拙く 三橋鷹女
蝌蚪ノ カタマリ ノ クロイ時間ヨ 富澤赤黄男
蝌蚪一つ唇ひろぐればぼたん散る 永田耕衣
蝌蚪一つ鼻杭にあて休みをり 星野立子
蝌蚪乱れ一大交響楽おこる 野見山朱鳥 曼珠沙華
蝌蚪太り来しよ農婦に似て来しよ 右城暮石 上下
蝌蚪小さし浮かびて消ゆる水泡よりも 中村草田男
蝌蚪尾なし四五冊の書をさまよへば 加藤秋邨
蝌蚪掬ひ掌とはつくづく大きかり 林翔
蝌蚪揺れぬ有明の月きゆるころ 松村蒼石 寒鶯抄
蝌蚪散つて天日のみの残りたる 桂信子「草影」以後
蝌蚪散つて旅のやすらぎ水にあり 鷲谷七菜子 銃身
蝌蚪暮れし上ともなくて鴉とぶ 山口誓子
蝌蚪曇りなほ三月の日のごとき 山口誓子
蝌蚪曇るまなこ見ひらき見ひらけど 西東三鬼
蝌蚪死んで腹中の足死ににけり 平井照敏 猫町
蝌蚪池に生れて庭掃くこともなし 及川貞 夕焼
蝌蚪沈む太陽の恩しか知らず 鷹羽狩行
蝌蚪泳ぐ円光をはやひとつづつ 藤田湘子 てんてん
蝌蚪游ぎ游ぐいのちは揺れやまぬ 林翔
蝌蚪濁し濁世の水といふべかり 後藤比奈夫
蝌蚪濁るとき愚の職と想ひ出づ 小林康治 玄霜
蝌蚪生まるおとといもとは紐の中 林翔
蝌蚪生るなべて小をんなまめまめし 鈴木真砂女 都鳥
蝌蚪生る水泡も雲も汚れ果て 鷹羽狩行
蝌蚪生る絵の夕焼は横裂きに 古舘曹人 能登の蛙
蝌蚪生れて手のひら熱く子と夕 細見綾子
蝌蚪生れて未だ覚めざる彼岸かな 松本たかし
蝌蚪生れて蝌蚪生れて旅つゞけゝり 星野立子
蝌蚪生れて黒塊をまだ解かず 右城暮石 句集外 昭和五十四年
蝌蚪生れ大学生も新学期 高野素十
蝌蚪生れ木賊の縄はなほ解かず 古舘曹人 砂の音
蝌蚪真黒牡丹岩に蟠り 富安風生
蝌蚪群のひるがへらざる一蝌蚪よ 能村登四郎
蝌蚪群るる限り君癒えよ我は否 石田波郷
蝌蚪育つご破烈山の山水に 右城暮石 句集外 昭和四十六年
蝌蚪育つ鉄気の水に鋼色 中村草田男
蝌蚪見たり黒より白に裏返る 山口青邨
蝌蚪見るや医師たり得ざる医師として 相馬遷子 山国
蝌蚪見れば孤児院思ふ性を葉てよ 中村草田男
蝌蚪見をり胸底に蝌蚪棲まはしめ 草間時彦 中年
蝌蚪足を翼のごとくふりあへる 加藤秋邨
蝌蚪踊る貯炭場の水よきことあれ 小林康治 玄霜
蝌蚪飼ふやはてなき貧と思へども 小林康治 四季貧窮
蝌蚪黒し汽笛が山にへだてられ 右城暮石 声と声
蝌蚪黝く足がうまれて游ぐなり 下村槐太 光背
見古せし蝌蚪としごとに幼なくて 松村蒼石 雪
見落せしものあり蝌蚪へ引き返す 右城暮石 句集外 平成三年
讃美歌やおたまじやくしは日を喜ぶ 細見綾子
跫音の聞える蝌蚪の耳に興 後藤比奈夫
跫音の過ぎてしづかや蝌蚪の水 西島麦南 人音
跳ねる蝌蚪口惜しがる性まだ残り 能村登四郎
身震いを持ち寄る ここに 蝌蚪の陣 伊丹三樹彦
逃げ場なき水にかたまり蝌蚪生る 右城暮石 句集外 昭和四十八年
遠くより来て一塊の蝌蚪を見る 藤田湘子
遠景は動かず暮れて蝌蚪の水 岡本眸
都より来りて蝌蚪に執着す 山口誓子
醜きやはた聖なりや蝌蚪の紐 山口青邨
金閣寺身のほど知らぬ蝌蚪泳ぐ 鷹羽狩行
銀鱗を蝌蚪の中より釣りし男 中村草田男
陶然と浮きくるおたまじやくしかな 岸田稚魚 紅葉山
難かしき顔に覗かれ蝌蚪の水 藤田湘子 てんてん
雨上る雲あたたかに蝌蚪の水 松村蒼石 寒鶯抄
零といふ無限を追ひて蝌蚪およぐ 能村登四郎
電柱を根より映して蝌蚪の水 鷹羽狩行
青蛙子にわが蕉葉を譲りけり 相生垣瓜人 明治草
風吹いてうちかたまりぬ蛙の子 村上鬼城
飛び散つて蝌蚪の墨痕淋漓たり 野見山朱鳥 曼珠沙華
食用蛙のおたまじやくしは大きな嘘 金子兜太
飽食の子のかへりみず蝌蚪の水 石川桂郎 含羞
鬼蓮植うるに蝌蚪の水掻い出され 岡井省二 猩々
麺麭屑を蝌蚪にやる他の生もなし 石田波郷
黒く赤く太しや吾子の描きし蝌蚪 能村登四郎
黒づくめおたまじやくしに水浅し 石川桂郎 高蘆

◆蜊蛄

*ざりがにのむくろくれなゐ秋澄めり 小島健 木の実
*ざりがにの雨さえ敵に回したる 鈴木孝信
*ざりがに採る意外に白い子のうなじ 岩間民子
ざりがにあまた中の二匹の争へり 小澤實 砧
ざりがにに乗るざりがにや蓼の花 藤田湘子 去来の花
ざりがにのそっくり返るはこけおどし 高澤良一 鳩信
ざりがにのはさみ蒼くて雷雨かな 岸本尚毅 鶏頭
ざりがにのバケツに降つて桜蕊 藺草慶子
ざりがにの万歳往時の突撃も 高澤良一 素抱
ざりがにの劫つめたきは曼珠沙華 松村蒼石 春霰
ざりがにの流されてゆく施餓鬼かな 岸本尚毅 鶏頭
ざりがにの流れ歩きの蘆間かな 綾部仁喜 寒木
ざりがにの稲掴みゐる落し水 白岩 三郎
ざりがにの鋏かざして後づさる 小川ユキ子
ざりがにの飼はるる瓶に爪立てて 佐藤信子
ざりがには壊れた沼のこどもです 栗林千津
ざりがには戦ひ麦は青みけり 日原傳
ざりがには構え童はまたたかず 板坂壽一
ざりがにを無上の愛として茄でる 折笠美秋 虎嘯記
ざりがにを腕白なりし父が獲る 沼田牧子
ざりがにを釣る花の間に糸垂らし 細田恵子
つぶやきて*ざりがに取の一人かな 中田勘一 『雪礫』
まづ鋏上げてざりがに歩み出す 斎藤正仁
ザリガニの音のバケツの過ぎにけり 山尾玉藻
ザリガニを取るうちふえてくる仲間 月足美智子
ペット屋にざりがに入荷五連休 高澤良一 石鏡
大井川渡りざりがに採りにゆく 高澤良一 暮津
少年時代と云へばざりがに捕の島田 高澤良一 随笑
川向うざりがに捕りの金谷かな(懐古) 高澤良一 石鏡
弱腰のざりがに飼つて父の日よ 樋笠文
草茎の蜊蛄脱皮したてなる 茨木和生 倭
蜊蛄のことりと鳴りし大盥 小野寺信一郎
蜊蛄の身を構えたる踊りかな 小谷よしを
通せんぼして蜊蛄の仁王立ち 増子愛子
防空頭巾の家族写真*ざりがに食みし ひらきたはじむ
飼ひ飽きてざりがに放つ溝の川 初川トミ子

以上

by 575fudemakase | 2022-05-08 16:54 | ブログ


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
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探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
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[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

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