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砂漠 の俳句

砂漠 の俳句
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●砂漠
あたたかし砂漠に消ゆる川想ひ 矢島渚男 延年
ありありと見ゆる砂漠に動くものなくて無数の襞はしづまる 佐藤佐太郎
おぼろ夜の胸の砂漠をだれか行く 長浜聰子
しんしんと砂漠に冷ゆるピラミッド 田中清子
ところどころ緑萌え立つ砂漠かな 草萌 正岡子規
はじめに神砂漠を創り私す 津田清子
ぽつねんと砂漠の果の山笑ふ 有馬朗人 天為
みどり子に砂漠の果ての煌々と 大西淳二
わが砂漠出発点か終点か 津田清子
ゴビ砂漠埃除けして綿取女 井上 たか女
ゴビ砂漠夜寒に佇ちて星を見る 松枝まち代
ニューメキシコの砂漠に舞ひし蜆蝶 仙田洋子 雲は王冠
ミサイルの実験砂漠白く炎ゆ 仙田洋子 雲は王冠
ラクダ行砂漠の月のいまだ出ず 広田祝世
レモンスカッシユのんで砂漠にゐたりけり 多田薙石「鶴俳句選集」
一草もなくて砂漠を越えし蝶 田原けんじ
人間の枷を砂漠の何處で解く 津田清子
冬ざれの砂漠に群れて化石売 都筑智子
唇に砂漠いちまい畳まれたり 増田まさみ
唾すれば唾を甘しと吸ふ砂漠 津田清子(1920-)
地の塩が白を凝らせり灼け砂漠 品川鈴子
地の果てに秋天尽くやゴビ砂漠 籠田幸鳴
夏蝶は砂漠の影に入らず舞ふ 仙田洋子 雲は王冠
夜の砂漠に夏灯が綴る幾何図形 林 翔
夜間飛行砂漠の薔薇は見えますか 鷲田 環
大岩が歩く砂漠の幾世紀 川村柳月
大揚羽砂漠の風をまとひ来し 原 朝子
大根を蒔きて砂漠を私有せむ 津田清子
大砂漠一匹の蝿音もなし 永井敬子
天の川砂漠へ下車のトルコ帽 大森弘子
天山のスイカを乗せてゴビ砂漠 溝口博子
天山南路九月の砂漠河消えて 久保武
天球の一角おぼろなる砂漠 澤田 緑生
夾竹桃東京砂漠灼けはじむ 千代田葛彦
女には乳房が重し夜の砂漠 津田清子
妹よ淀は砂漠の水車 鈴木六林男 悪霊
子ら泳ぐ川は砂漠に消ゆる川 木暮剛平「飛天」
戦争の砂漠が写り蜆汁 沢木欣一
新大陸ノ中心ノ砂漠ニ深ク句点ヲ打テ 夏石番矢 真空律
春暁や砂漠が貌を持ちはじむ 宇咲冬男
月に酌む砂漠の民のひと屯ろ 山田弘子 こぶし坂
月の砂漠に死にゆけるひとの数 黒田杏子 花下草上
月の砂漠へ行く自衛隊菜の花忌 伊津野功一
月の砂漠わが佇ちて生む月の陰 つじ加代子
月の砂漠をはるばると壷のまわり 和知喜八 同齢
月光に砂漠は襞を生みにけり 山田弘子 こぶし坂
朝あり夕ありて砂漠は老けこむよ 津田清子
極寒の月も砂漠も遥かなり 門脇静子
機内やや暑し砂漠の上を飛び 猿橋統流子
死の砂漠展けて遠き雪の嶺 セリグマン和佳人
毛布敷く春愁の砂漠ひろげつつ 宮津昭彦
毛皮被て東京砂漠歩むかな 山田弘子 螢川
涯てに砂漠廃車沈める秋の水 小池文子 巴里蕭条
渋柿を喰うて砂漠となりし口 坊城俊樹
湾岸危機回避できない砂漠のガラガラ蛇 古川克巳
火事のごと砂漠町現れ夕焼くる 嶋田摩耶子
灯の尽くるかなたは砂漠髪洗ふ 小池文子 巴里蕭条
炎日やどこかきらりと砂漠の目 加藤秋邨 死の塔
無方無時無距離砂漠の夜が明けて 津田清子(1920-)
熱砂降る砂漠の薔薇と言ふは石 小池文子 巴里蕭条
燐寸摺りてゴビの砂漠の虫を見き 加藤楸邨
父母と居て砂漠の如し去年今年 青木重行
狼を飼うて砂漠に住む女 保田白帆子
玄奘も見しや砂漠の蜃気楼 長谷阪節子
眼を閉ぢて月の砂漠に暫し立つ 池内友次郎 結婚まで
着ぶくれて震災砂漠歩きけり 本橋 節
砂漠かと姥が来ている夏の寺 和田悟朗 法隆寺伝承
砂漠かなコンサートホールにかなかな 金子兜太 皆之
砂漠から山羊を連れ戻さねばならぬ 津田清子
砂漠なる土蹴つてたつ*ばったかな 依田明倫
砂漠には壺を抱きて寝る駱駝 対馬康子 吾亦紅
砂漠には砂漠の時間昼寝して 稲畑汀子
砂漠にも木下闇あり葡萄棚 品川鈴子
砂漠にも草の絮とぶ未来あり 水田むつみ
砂漠に一滴目薬落ちて炎上す 八木三日女
砂漠に妻匂う一直線に真黒に 和田悟朗
砂漠に病みし日より天の川ものを言ふ 加藤秋邨 怒濤
砂漠に立つ正真正銘津田清子 津田清子
砂漠の家族 ガラスに指紋 高橋比呂子
砂漠の映画見て海雨の街傘ささず 田中英子
砂漠の木 I DO NOT KNOW 日本人 津田清子
砂漠の木の棘は愛なり生命なり 津田清子
砂漠の木百里四方に友はなし 津田清子
砂漠の木神の像をして立てり 津田清子
砂漠の木老太陽を友として 津田清子
砂漠の木自らの影省略す 津田清子(1920-)
砂漠の風智恵の木の実の熟れ季ぞ 津田清子
砂漠への積み荷のなかの団扇かな 坊城としあつ
砂漠より戻りし髪を洗ひけり 藺草慶子
砂漠千里小草も見えず雲の峯 雲の峯 正岡子規
砂漠戒第一条眼を瞑るべし 津田清子
砂漠戒第二条耳塞ぐべし 津田清子
砂漠来て崑崙の水に夜濯ぎす 田中英子
砂漠越ゆ女神たのみの春飛行 松村多美
砂漠近き夜の仮の世の牡蠣すする 小池文子 巴里蕭条
砂漠近き夜の太鼓や春寒し 小池文子 巴里蕭条
秋風の砂漠の駅に着きにけり 池内友次郎 結婚まで
穀象に砂漠の如く米を干す 松原恭子
穢土浄土月の砂漠の賭博都市 保田白帆子
糞ころがしに砂漠の太陽顔を持つ 加藤秋邨 死の塔
純白の砂漠に死にし黄金虫 仙田洋子 雲は王冠
耳鳴りの砂漠に出れば春霞 斉藤夏風
自らを墓標となせり砂漠の木 津田清子
茂る夢咲く夢も見る砂漠の木 津田清子
葡萄干す民に砂漠の地平線 岩淵喜代子 硝子の仲間
虫鳴いて砂漠の町の裏通り 山口牧村
蝶炎えて赤き砂漠に落ちにけり 仙田洋子 雲は王冠
蟻の列赤き砂漠を横切れり 池田すみ子
血に渇く砂漠は巨大蟻地獄 山本五十鈴
襖絵の砂漠に独りをりにけり 宮澤さくら
逃水や砂漠に貝の化石売 石野冬青
遅日なほ砂漠の翳の起き伏しは 澤田 緑生
鍬入れの砂漠に挙がる鯉のぼり 飯隈球子
降誕祭の曙光に染まる砂漠かな 仙田洋子 雲は王冠
霾天や砂漠が抱く月の湖 山田凉子
駝鳥現れ砂漠の時空駆けぬけし 津田清子
駱駝の背砂漠に春を惜しみけり 長屋きみ子
駱駝負ふ都会の砂漠花曇り 渡辺恭子
驢馬連れて砂漠の町の夜長人 山田弘子 こぶし坂
髑髏磨く砂漠の月日かな 津田清子
鱗雲砂漠を覆ひつくせざる 品川鈴子
鳩の目に砂漠が見える朝の寺 前田 弘
黄河より砂漠へとんで蝿着きぬ 落合水尾
黙々と砂漠に雪が降るこわさ 対馬康子 愛国
●沙漠
たゞ沙漠なりし眺めに蜃気楼 桑田青虎
まるまると陽を吸ひ落す沙漠かな 横光利一
まろび草駆けて涯なき沙漠道 吉良比呂武
わが影のたちまち冷ゆる灼け沙漠 伊藤いと子
ガラスのコップ 沙漠をよぎる影 富澤赤黄男
ユッカ咲き沙漠の日暮れ怪しけれ 平田縫子
卓の百合夜となる沙漠やすらへる 有働亨 汐路
吾にとどかぬ沙漠で靴を縫ふ妻よ 佐藤鬼房 海溝
夏の日は沙漠の天を匍ひまはる 有働亨 汐路
夏の月義眼沙漠の翳をひく 小松崎爽青
夏蝶は沙漠の影に入らず舞ふ 仙田 洋子
夕焼褪め沙漠は東より昏るる 奥田智久
夜の沙漠に夏灯が綴る幾何図形 林翔 和紙
夾竹桃咲けば華やぎ沙漠町 吉良比呂武
強東風にけぶれる沙漠車駆る 吉良比呂武
悔いまだかうかうとして月沙漠 河野多希女 月沙漠
日に焼けて沙漠の民ら何思ふ 下村梅子
月に酌む沙漠の民のひと屯 山田弘子
月光に沙漠は襞を生みにけり 山田弘子
汝、山河、濡れたる麻薬死にみちてたづねる沙漠 高柳重信
沙漠炎え揺らぐ日の出に眼痛む幸 林翔 和紙
沙漠草なし獅子ゆうゆうと雲の峯 雲の峯 正岡子規
沙漠越すひと日百合揺す食堂車 有働亨 汐路
沙漠銀河吾が持ち時間あと幾許 高須ちゑ
沙漠風吹き来て羅府の秋暑し 吉良比呂武
渺々と沙漠のはてや月一つ 月 正岡子規
灼けつくす沙漠の月は色なさず 石原舟月
炎天を照り返したる沙漠哉 炎天 正岡子規
炎日やどこかきらりと沙漠の目 加藤楸邨「死の塔」
熔岩の原を沙漠の秋の蝶 保田白帆子
燐寸摺りてゴビの沙漠の虫を見き 加藤楸邨
父の日や書斎の沙漠写真集 塩見 恵介
登山でもゴビ沙漠でも大丈夫 櫂未知子 貴族
糞ころがしに沙漠の太陽顔を持つ 加藤楸邨
舞ふや失せ沙漠の果の蜃気楼 加藤知世子
蝙蝠や沙漠に銀の飛翔線 加藤知世子
行き行けど日永の沙漠続くのみ 吉良比呂武
行く程に消えぬ沙漠の蜃気楼 吉良比呂武
開拓を待ちゐる沙漠花ユッカ 吉良比呂武
雲の傘ありて沙漠路暑からず 吉良比呂武
風沙漠頭蓋を離れゆく骨ら 小檜山繁子
鷹一羽舞ひて茫漠たる沙漠 吉良比呂武
●オアシス
オアシスに厄日ともなき風を見し 山田弘子 こぶし坂
オアシスに汲む水蒼し星月夜 田中俊尾
オアシスの流れ少年馬冷す 中島真沙
オアシスの色を酒泉の澄む水に 稲畑汀子
喫茶店はオアシス青空よく映る 野木桃花
妻は子のオアシス蟻が日を負ひ来 野中 亮介
秋灯の書肆をオアシスとも思ふ 岩崎照子
絹糸草オアシスはすぐ移動する 堀之内長一
●砂丘
*はまなすの咲き広がつてゆく砂丘 嶋田一歩
*はまなすの咲ける砂丘の捨小舟 佐藤木実
*はまなすの棘に掻かれつ砂丘越 徳永山冬子
*はまなすの砂丘の中の一路かな 上牧芳堂
*はまなすの砂丘の果を作る海 稲畑汀子 春光
*はまなすの砂丘左右に波三里 石原八束 空の渚
*はまなすの砂丘縮まる傘のうち 古舘曹人 能登の蛙
*はまなすや砂丘がくれの大番屋 鈴木洋々子
あえ出でて化粧をいそぐ夜の砂丘 岸田稚魚 筍流し
ある挿話砂丘に伏せる二枚貝 伊藤敬子
いきいきと妻の素足や大砂丘 水原 春郎
いつぴきの もんしろの行方が 砂丘のむこうにある 吉岡禅寺洞
うぐひすや砂丘昨日の砂ならず 津田清子
うちつゞく砂丘辣韮畑かな 細田乃里子
かげろひて波より来たり砂丘馬車 古藤みづ絵
かげろふに消えては浮び砂丘馬車 森藤千鶴
かげろへる砂丘に道の歪み消ゆ 中杉隆世
くくだちや砂丘がくれに七尾線 猿橋統流子
さくさくと砂丘冷たき良夜かな 石川星水女
どこにでも坐れる砂丘花火見る 松本穣葉子
はたはたや径といふもの砂丘になし 樋笠文
はまなすの砂丘の果を作る海 稲畑汀子 汀子第二句集
はまなすや砂丘にたたかい砂丘に墓 古沢太穂「捲かるる鴎」
ばつたとて砂丘の広さ飛び切れず 桔梗きちかう
ひとりゆく砂丘の雪や大初日 飯田蛇笏 春蘭
みぞれ降る砂丘羽毛を得てひかる 原 和子
わが息にわが身の温み枯砂丘 加倉井秋を
わたる鴨はなれはなれの寒き砂丘 森川暁水 淀
アカシヤの花に乗り換え砂丘馬車 山口登喜子
サロマ湖の砂丘明るく蝦夷黄菅 須貝としこ
ハイレグのきみが擘く砂丘かな 山岸竜治
ベルリンの、砂丘の夜露負ふ雑書 竹中宏 句集未収録
ロケーション後日の砂丘秋の蝶 百合山羽公 寒雁
一匹の蜂に逢ひたり砂丘行く 高木晴子 晴居
一条の轍がつづく寒砂丘 島村 正
一粒砂悴かみ移動する砂丘 黒岩有径
人間の匂ひ砂丘に腐れトマト 有働亨 汐路
体より砂丘があついよレクイエム 池田澄子
傾けし日傘の中の砂丘かな 石田阿畏子
冬ふかむさびしさ限りなき砂丘 伊東宏晃
冬川の刃の削ぎとりし一砂丘 福田蓼汀 秋風挽歌
冬晴の砂丘に我を小さく置く 高木石子
冬浪と砂丘と夫と吾とのみ 山口波津女 良人
冬烏砂丘はどちらへも歩ける 高橋沐石
冬砂丘はためくものを地に留めず 樋笠文
冬砂丘先住のものみな消して 百合山羽公 寒雁
冬砂丘母恋ふ一歩父恋ふ二歩 成瀬桜桃子 風色
冬醫師やせめて砂丘を真一文字 藤後左右
冷まじや砂丘に嵌る足二本 渡辺恭子
凧下りて日も落つ標なき砂丘 吉田 芙水
初ひばり声がひかりとなる砂丘 鷹松 月女
初時雨われに降りゐて砂丘に降る 町田しげき
初東風や試射音もなき大砂丘 文挾夫佐恵
初砂丘新しき砂海に延ぶ 百合山羽公 寒雁
北風の砂丘を指す馬ならば嘶かむ 金子無患子
千鳥翔ぶ砂丘と聞けば去り難く 鷹栖美代子
卒哭の身に秋風の砂丘あり 有働 亨
南風吹く砂丘は生きてをりにけり 井桁蒼水
南風落ちて力を抜きし大砂丘 岸田稚魚 筍流し
吾れを吹く砂丘秋風いくへとも 大岳水一路
囀や夫婦づつなる砂丘漁夫 大岳水一路
土用波砂丘くれゆく洲を抱く 及川貞 榧の實
土用浪砂丘駱駝を友とせず 百合山羽公 寒雁
埋もれて砂丘によべの雁のこゑ 百合山羽公 寒雁
夏天まで遊佐の砂丘といふならむ 吉田紫乃
夏赤き月を砂丘に嘆くなり 有働亨 汐路
夕凪ぎて砂丘余熱を徐々に吐く 竹中碧水史「基壇」
夕雲雀関節が鳴り砂丘ゆく 岸田稚魚 筍流し
大砂丘の裏側通る秋の暮 岸田稚魚 筍流し
大砂丘歌碑も穂草もとがるなり 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
天の川なにかわびしく砂丘越ゆ 飯田蛇笏 春蘭
天高し足跡も無き大砂丘 古江重美
女の素足紅らむまでに砂丘ゆく 岸田稚魚 筍流し
寒き鵜を砂丘行く身のあてどとす 佐野美智
寒の鳶一つ砂丘の歌碑一つ 木村蕪城 寒泉
寒の鳶天に砂丘に光無し 木村蕪城 寒泉
寝ころびて砂丘は白し秋の風 引田逸牛
寝ても思ふ砂丘にとめし泉の色 有働亨 汐路
寺の屋根見えて砂丘に風車 和田耕三郎
屯して砂丘の狂気サングラス 植村通草
幌馬車に砂丘がひらけ野菊晴 静 より子
幻を啣へ砂丘の夏がらす 百合山羽公 寒雁
幾砂丘かぎろふ宙を越え行くや 山口草堂
待宵の砂丘女身となりて泛く 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
怒濤うち鴨を砂丘へ追い上げぬ 水原秋桜子
怒濤打ち寄せて砂丘の冬ざるる 伊藤玉枝
恋ざめか砂丘のとんぼ横流れ 樋笠文
我が影の遠く初冬の砂丘かな 池田歌子
我歩むところ道なり砂丘冬 福田蓼汀 秋風挽歌
戻りたがる馬をなだめて砂丘こゆ 横山白虹
掴みたる砂丘の馬車の焦げ毛布 加藤かけい
摺鉢に入りてあたたか大砂丘 石川桂郎 高蘆
旅の歩を砂丘に残す五月かな 山内山彦
旅人に砂丘の星と鳥の巣と 小林貴子
早春の巻貝殻は砂丘の耳 有馬朗人 母国
早春の砂丘なゝめに駈け下る 大橋敦子
春しぐれ虹の松原砂丘越え 石原八束 空の渚
春の月砂丘越ゆればなかりけり 森田峠 避暑散歩
春の砂丘女人の胸をゆくごとく 三嶋 隆英
春の砂丘未来あたりの起伏せり 今瀬剛一
春の蟻砂丘にのこる風の紋 八木透
春浅き砂丘に立ちて人を待つ駱駝の背の紅き鞍掛 昌子明
春風で砂丘の神の砂あそび 辻田克巳
春風といふにはあらき砂丘かな 田村木国
昼の虫砂丘の底に鳴きゐたる 有働亨 汐路
昼顔や砂丘の果ての波の音 鈴木文野
晩涼の砂丘一村こぼれ住む 有働亨 汐路
暖冬や砂丘をのぼる身の重さ 秋元不死男
暦びらき輝く砂丘あらはるる 海野廸子
月のぼる砂丘風葬の虫けらよ 岸田稚魚 筍流し
月荒き砂丘は古邑うづむとや 森川暁水
月荒く赫き砂丘も白かりき 森川暁水 淀
月見草砂丘に月を十階に 杉原昌子(雪解)
有刺線砂丘の泉囲みけり 高繁泰治郎
朝曇一人砂丘の遊子たり 菊池育子
朝焼や砂丘下げゆく宿の下駄 有働亨 汐路
末枯や砂丘に命零しつつ 河野美奇
東西に砂丘冷たき鰯曳 百合山羽公 寒雁
松の花砂丘さみしく黄に乾く 西本一都 景色
松笠の影引いてゐる砂丘かな 高木晴子 晴居
松露なくなりし砂丘の砂貰ふ 百合山羽公
松露掘り先に不毛の大砂丘 百合山羽公
松露掻く砂丘は白いページです 本田ひとみ
枝道は砂丘に消えて実*はまなす 鍵和田[ゆう]子 未来図
桜咲き砂丘のように雨が降る 坪内稔典
梅雨寒の砂丘の帰路はあらあらし 古館曹人
梅雨月夜砂丘はどこか流れをり 白岩 三郎
梨の芯吐けば砂丘の海怒る 森川暁水 淀
梨一つ食うて立去る砂丘かな 里村麻葉
梨咲くと轍を重ね砂丘馬車 神尾季羊
椿咲く家も砂丘にかこまるる 内藤吐天 鳴海抄
歩くほかなし砂丘いづこも蟻地獄 野澤節子 花 季
歳旦の砂丘涅槃のごとくにも 中島南北
水鶏鳴くや月代の砂丘も見ゆ 金尾梅の門 古志の歌
汐踏の十八神輿砂丘より 町田しげき
江ノ電の昔千鳥の翔ぶ砂丘 高澤良一 寒暑
沙丘灼け長き兵列天に入る 片山桃史 北方兵團
波どんどん生まるる春の砂丘かな 井上弘美
浜ひるがほ咲きのさかりの幾砂丘 大竹孤悠
浜大根咲いて三里の砂丘鳴る 白井眞貫
浜昼顔砂丘へ一花一花寄る 兒玉南草
浜豌豆陽にも風にも砂丘動き 野澤節子
浪荒れて見ゆる砂丘の月夜雨 石原八束
海ぬれて沙丘の風に桃咲けり 飯田蛇笏 雪峡
海女葬る砂丘の南風夕なぎぬ 麦南
海蘿籠曳きずり来ては干す砂丘 信太和風
渡り鳥砂丘いよいよ現はれて 岸田稚魚 筍流し
温むなき砂丘の泉砂を噴く 山口草堂
漁夫眠く暁軽快に砂丘の火 大井雅人 龍岡村
漁始砂丘こゆれば出てをりぬ 大橋櫻坡子 雨月
潮騒や砂丘に触るゝ二日月 那須乙郎
灼くる砂丘このまま流人とはならむ 都筑智子
炎天の八方砂丘なだれ合ふ 山口草堂
点の人点々の人砂丘夏 石本登也
犬の蚤寒き砂丘に跳び出せり 西東三鬼(1900-62)
犬も砂丘に西日の帰影試射絶えいつ 古沢太穂 古沢太穂句集
男にもつきて砂丘のゐのこづち 星野麦丘人
白き蝶砂丘を越える夏景色 鈴木真砂女
白南風や砂丘へもどす靴の砂 中尾杏子「ながさき曼陀羅」
盛上がる春潮迫る大砂丘 松田碧霞
着ぶくれて砂丘に並び日の出待つ 都筑智子
矢車の鳴りて砂丘の昼深し 吉田 素直
石狩の砂丘よ今は実*はまなす 佐藤洸世
砂の上砂吹かれゆく灼け砂丘 松田多朗
砂丘いくつ梅の漁村をいくつ越えし 猿橋統流子
砂丘いくつ越えてたしかむ冬の光 細見綾子
砂丘きて負籠の中の冬菜青し 澄雄
砂丘こそ国引の綱さくら貝 河野頼人
砂丘ただ炎ゆ異国の轍のふかく荒く 太穂
砂丘つみ重ねて僅か松露あり 百合山羽公 寒雁
砂丘つゞき海音暮れて夏木立 冬葉第一句集 吉田冬葉
砂丘とは別の秋風海に濃し 百合山羽公 寒雁
砂丘なすわが蔵書なり飯の汗 守谷茂泰
砂丘には砂のふところ春蜥蜴 百合山羽公 寒雁
砂丘には砂丘の草や枯れいそぐ 高木晴子 花 季
砂丘にも末枯色といふがあり 谷口 君子
砂丘にも草生ふところ夏ひばり 田代朝子
砂丘に身沈めて月を待ちにけり 京極杞陽
砂丘の女手袋ぬげば海盤車になる 有馬朗人 母国
砂丘の客駱駝に仁義きりぎりす 百合山羽公 寒雁
砂丘の虹風紋いづこよりゆるぶ 鷲谷七菜子 花寂び
砂丘の蝶一基の墓に辿りつく 山口草堂
砂丘は秋風の犬つれて少女が遠くなってゆく 小澤武二
砂丘ひろがる女の黒き手袋より 有馬朗人 母国
砂丘へとつづく起伏や梨の花 堀江典子
砂丘への登り口なる虫の宿 鈴鹿野風呂 浜木綿
砂丘へ月力を溜めて走り出す 岸田稚魚 筍流し
砂丘まだ仄かに見えて月見草 松本光生
砂丘ゆくわがまばたきに月荒き 森川暁水 淀
砂丘ゆくパラソルの色海の色 藤崎久を
砂丘ゆく人すぐ遠く冬ふかむ 伊東宏晃
砂丘ゆく人点となり木の芽風 杉山古能
砂丘ゆく秋の蟻みな大きかり 人見幾生
砂丘ゆく秋晴の海見ゆるまで 松尾緑富
砂丘ゆく蝶小刻みに墜ちんとす 山口草堂
砂丘よりかぶさつて来ぬ鶸のむれ 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
砂丘より放つ携帯ばうふう咲く 淵脇護
砂丘より足跡ゴールデンウィーク 檜 紀代
砂丘より青はたはたが海へ飛ぶ 篠田悌二郎
砂丘を吹き秋風吾を吹きのこす 有働亨 汐路
砂丘世に出して藺草を端に干す 百合山羽公 寒雁
砂丘冬妻にひとりの乳児匂ふ 原裕 葦牙
砂丘冬火へ流木を曳きしあと 大岳水一路
砂丘吹く風の砂立たず夏の月 乙字俳句集 大須賀乙字
砂丘四方にチューリップ村の写生展 桂 樟蹊子
砂丘寒く折れば乳噴く花黄なり 森川暁水 淀
砂丘昏れ五月夜空を青が占む 岸田稚魚 筍流し
砂丘晩夏この淋しさに海は鳴る 豊長みのる
砂丘来て影売りし人のごと寒し 川村紫陽
砂丘沃ゆ西瓜の黝き蜑の昼 飯田蛇笏 霊芝
砂丘灼けつひにひとりの影尖る 山口草堂
砂丘灼け天日あをき灘に照る 伊東宏晃
砂丘灼け巫女出さうな濤の牙 河野南畦 湖の森
砂丘畑煙草の花を掻きゐたり 野村多賀子
砂丘白し帰る燕の瀬戸際に 百合山羽公 寒雁
砂丘白肌見せて薄暑の酒田港 大野林火
砂丘秋色あれは乳房ここは臍 鈴木鷹夫 春の門
砂丘薄暑空の香水瓶ころがる 有働亨 汐路
砂丘行き秋燕を見しばかりなり 松本たかし
砂丘越え来て冬の雨路に降る 木村蕪城 寒泉
砂丘越え雁行に逢ふ浪の際 大野林火
砂丘風紋翅ひろげゐる揚羽の屍 山口草堂
砂丘馬のうるみ眼や辣韮畑 畠中久枝
砂丘馬車匂ふ熱風過ぐる度 竹中碧水史
砂時計めく炎天の砂丘かな 広渡詩乃
秋の蝶砂丘は砂のきめ光る 百合山羽公 寒雁
秋ふかき砂丘女体の円さもち 伊東宏晃
秋冷の砂丘を雨の堅め降る(駿河濱岡砂丘) 上村占魚 『石の犬』
秋天や崩れ落ち来る砂丘壁 仙田洋子 橋のあなたに
秋天を射たる砂丘の光り物 百合山羽公 寒雁
秋寂びて砂丘行く眼は濤にあり 鈴木鷹夫 春の門
秋意濃し砂丘がくれにゐたる人 木村蕪城
秋立ちぬ砂丘に手突き指埋まり 林翔 和紙
秋風に乗りて砂丘の端に立つ 岸田稚魚 筍流し
秋風の砂丘ゆかむと旅せきぬ 森川暁水 淀
秋風や砂丘は生きてゐて動く 山本杜城
空林に投網捨て積み寒砂丘 加藤耕子
空瓶の首も砂丘に雁かへる 百合山羽公 寒雁
糞少しして朝焼の砂丘に出づ 岸田稚魚 筍流し
自由で少し不安で灼けし砂丘行く 津田清子 礼 拝
草の絮とべる砂丘のむなしさに 西本一都 景色
荒天に砂丘ただありきりぎりす 木村蕪城
荒海と枯野を隔つ砂丘かな 松尾白汀
虚子ゆきし砂丘すずしき起伏かな 石飛明子(城)
蜻蛉や砂丘のかげに直江津が 高浜虚子
螢火や砂丘に闇のつばさ垂れ 有働亨 汐路
行く春のわが佇つ砂丘風に痩す 羽部洞然
裘砂丘案内の女馬子 加藤三七子
裾すこし冬の草ある砂丘かな 大石暁座
誰も来ぬ砂丘の陰のほたる草 樋笠文
貝塚や砂丘十里も雁のころ 桂樟蹊子
赤とんぼ海を慕うて来し砂丘 阿部みどり女
赤蜻蛉砂丘は音も影も消す 石原 透
足埋まる浜坂砂丘冬の虹 柳田睦子
足音をもたず朧の砂丘ゆく 羽部洞然
足首まで埋もれ五月の砂丘ゆく 神谷翠泉
蹄跡のつづくに濡れてゐる砂丘 横山白虹
蹤く妻に砂丘の月は風起たす 森川暁水 淀
蹤く妻に砂丘の萩は砂を這へり 森川暁水 淀
躬を軽くなさんと鰈沙丘をゆく 三橋鷹女
辣韮や千里の砂丘を埋めつくす 磯野充伯
逃げ水や浜にんにくの幾砂丘 佐藤南山寺
逝く秋の砂丘の空の鳴つてゐし 鈴木鷹夫 春の門
過去などは皆海が呑みあつい砂丘 遊田礼子
過去は過去砂丘にとばす夏帽子 三橋 迪子
銀漢や砂丘砂散る未明音 鷲谷七菜子 花寂び
鏡中におさない砂丘踏まれけり 増田まさみ
闇呼び込む砂丘の鴉秋怒濤 杓谷多見夫
陽炎の砂丘起伏やいづこまで 青峰集 島田青峰
雁がねの砂丘帰れば灯す家 大岳水一路
雁のこゑ長き砂丘を伝ひくる 百合山羽公 寒雁
雁渡し砂丘にこぼす黄粉菓子 田中水桜
雁渡し砂丘は生きて砂奔る 豊長みのる
雁見えずなりて砂丘のあるばかり 松本穣葉子
雪しまく砂丘を海へずらさむと 品川鈴子
雪の中砂丘の雪を鳴かせゆく 阿部ひろし
雪砂丘われ人間の姿して 津田清子
雪積みて巨き砂丘は天にあり 森川暁水 淀
雪空に人あらはるゝ砂丘かな 大橋櫻坡子 雨月
雲の峰まぶしみて発つ砂丘馬車 伊藤京子
雲居の日低く砂丘の雪厚き 森川暁水 淀
雲雀鳴く砂丘空気のびつしりと 岸田稚魚 筍流し
霙うつ夜見の砂丘の汽笛かな 加藤楸邨
青葉風らくだと共に砂丘行く 元林和子
靴底に砂丘は固し年暮るる 大野林火
風はフルート 砂丘で髪が絶望して 伊丹公子 メキシコ貝
風紋が生きて居るなり寒砂丘 池谷 修
風紋の夕づく砂丘月見草 小原菁々子
風紋も消えて砂丘の走り梅雨 三隅含咲
風花や砂丘に浅き靴の跡 森田 操
風薫る石狩砂丘一樹なし 高橋抱石(葦牙)
鰯雲砂丘へ網を打ちし如 小川玉泉
鰹船帰る砂丘も鼓動して 百合山羽公 寒雁
鳥わたる砂丘に痩せて在るにもつ 渋谷道
鳥取の砂丘に小さき日傘かな 宇都木水晶花
鳥帰る砂丘の夕日膨れきり 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
鳥肌を立つる砂丘や霙打つ 林逸茂
鳥雲に砂丘風紋消えやすし 豊長みのる
鳴く千鳥雪の砂丘の眩しさに 服部鹿頭矢
鴉翔く砂丘濡色枯れに似る 吉野義子
鴎かけて砂丘の古墳春暮るる 飯田蛇笏 雪峡
鴨引くや風紋淡き幾砂丘 和田祥子
鶏頭はひと恋ひのいろ砂丘村 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
鷹の洞ひろへり砂丘はれわたり 横山白虹
黒い金魚買つて砂丘に棲む女 加倉井秋を
●砂塵
きこく垣に春の砂塵やコーヒー欲し 細見綾子
アパートを見に行く砂塵花大根 鍵和田[ゆう]子 未来図
サラダ菜の二つふくよか砂塵の卓 小池文子 巴里蕭条
バザールの砂塵まみれの鷹の爪 山下智子
パドックの砂塵たちまち春塵に 川崎展宏 冬
傍観者たり得ず基地の熱砂塵 内藤吐天 鳴海抄
内灘の霰たばしる砂塵かな 桑田青虎
内灘や砂塵礫となる時雨 桑田青虎
冬ざれや砂塵巻きあぐ大井川 吉田百合子
夏富士や赭き砂塵の着弾地 松木敏文
夏帽子飛ばし砂塵を巻き上ぐる 稲畑汀子 ホトトギス汀子句帖
息つめ見まもる砂塵の渦の中の夕日 三谷昭 獣身
春浅し砂塵まみれの橄欖も 小池文子 巴里蕭条
暗い鉄扉が砂塵舞い立つ夕日の前 三谷昭 獣身
月明の冬の砂塵の行方かな 高柳重信
母病む冬砂塵の落日大きく見て 桜井博道 海上
熱砂砂塵こころ庇ふに限りあり 小池文子 巴里蕭条
牽引車に昼寝の足見ゆ砂塵の空 田川飛旅子 花文字
甘藷の芽やたちまち砂塵襲ふなる 小池文子 巴里蕭条
男ばかり砂塵びつしり日覆に 小池文子 巴里蕭条
砂塵さびしき忠清南道あるく人は 小川双々子
砂塵に顔そむけて花の女王立つ 右城暮石 上下
砂塵のあと秋風となり耳を過ぐ 桜井博道 海上
砂塵の町 狐火ふうに煎餅焼く 伊丹公子 機内楽
砂塵失せゐし敦煌の星月夜 稲畑汀子 汀子第三句集
砂塵立つ校庭の声青麦まで 桜井博道 海上
砂塵舞ふ沼田城下の達磨市 小片黄楊子
秋風や人のあと踉いて砂塵さみし 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
茉莉花の砂塵洗へばこぼれけり 小池文子 巴里蕭条
蝌蚪生るる砂塵は淡き水残し 小池文子 巴里蕭条
豊年やかなたの砂塵閃々と 飯田龍太
酷熱のおのが砂塵のなかをゆく 長谷川素逝 砲車
野馬追や馬場の砂塵を浴びる席 柳澤仙渡子(玉藻)
金輪際石榴は咲けり砂塵被て 小池文子 巴里蕭条
青冬日めがけ火の山駈く砂塵 羽部洞然
駒草や砂塵逆巻く山の風 田村恵子
驢馬ちぎる垣の葡萄や砂塵立つ 小池文子 巴里蕭条
鼓蟲や砂塵ふりむく車上の僧 竹中宏 饕餮
●砂嵐
初髪にスフィンクスより砂嵐 品川鈴子
春嵐アフリカよりの砂嵐 高木晴子 花 季
歯固めに子は何を噛む砂嵐 赤尾恵以
砂嵐止めば千鳥の磯ならん 中村美子
空席も華なり春の砂あらし 田口満代子
酌みかはすビール一夜の砂嵐 藺草慶子
霾よりも悲しサハラの砂嵐 後藤比奈夫 めんない千鳥
●熱砂
あげ舟の如く熱砂に駱駝伏す 中村草田男
ぎじぎじと熱砂は口をねばらする 長谷川素逝 砲車
ぐすぐすと熱砂を踏めり旅の神 原裕 青垣
ゴビ熱砂蝶きしきしと消えにけり 鍵和田釉子
ピラミッド叩けば熱砂こぼしけり 矢島渚男 釆薇
人骨に似たる熱砂の枯珊瑚 秋光道女
俺に似た少年兵が熱砂ゆく 五島高資
壘を獲し熱砂のけむりあがりたれ 大橋櫻坡子 雨月
大西部熱砂に蝶と人の影 仙田洋子 雲は王冠
果てしなき熱砂に両親揃わぬ子 対馬康子 吾亦紅
流木や熱砂に消ゆる河なれど 鳥居おさむ
渚まで熱砂跳ねゆく跣かな 高澤良一 素抱
漁夫の葬舟を熱砂に曳き上げて 津田清子 礼 拝
熱沙ゆく無限X駱駝の脚 小檜山繁子
熱沙冷え星間に魚の目を思ふ 小檜山繁子
熱砂さめ寮の全灯一指で点く 友岡子郷 遠方
熱砂に漁婦泣き「日本の巡査かお前らは」 古沢太穂 古沢太穂句集
熱砂ゆくなほ白靴を捨てきれず 野澤節子 花 季
熱砂ゆく捨て猫と化し街に出る 対馬康子 吾亦紅
熱砂ゆく老婆のこゑもせずなれり 山口誓子
熱砂ゆく老婆の声もせずなれり 誓子
熱砂万里生きとし生けるものミクロ 金子如泉
熱砂砂塵こころ庇ふに限りあり 小池文子 巴里蕭条
熱砂行く老婆のこゑもせずなれり 山口誓子「青女」
熱砂降る砂漠の薔薇と言ふは石 小池文子 巴里蕭条
熱砂降る飼はれて黙す亀の上 小池文子 巴里蕭条
熱砂駆け行くは恋する者ならん 三好曲「空港」
爆音のあと死の谷(デスバレー)の熱砂のみ 仙田洋子 雲は王冠
玉虫の熱沙掻きつゝ交るなり 中村草田男
発掘の熱砂に転ぶ泪の壺 殿村菟絲子 『牡丹』
秋暑し熱砂にひたと葉つぱ草 杉田久女
羊の血熱砂流るるまでもなく 中戸川朝人
荒荒と熱砂に羊皮乾きけり 小池文子 巴里蕭条
蛾を食みし蜥蜴熱砂に口拭ふ 佐野青陽人 天の川
踏めば鳴る離島の白き熱砂かな 橋本榮治 麦生
軍配昼顔熱砂をにじりつつ咲けり 堀口星眠 青葉木菟
針・刄物・鏡・ひかがみ熱沙越ゆ 小檜山繁子
鞁(むながい)置く熱砂さみしく波立たせ 対馬康子 愛国
駅馬車の道は熱砂へ還りけり 仙田洋子 雲は王冠
骨拾ふまして熱砂ののど仏 宮本みさ子
黙深く戦の島の熱砂踏む 土田桃花

以上

by 575fudemakase | 2022-05-22 14:55 | ブログ


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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