人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ガラス 類語関連語(例句)

ガラス 類語関連語(例句)

●硝子●玻璃●クリスタルガラス●磨りガラス●ギヤマン●ビードロ●ステンドグラス●浄玻璃


●硝子 
あをあをと硝子の馬に夏来る 曽野 綾
いくさ経し罅硝子戸の冬日かな 徳永山冬子
いつまでも硝子の裏の蝸牛 森賀 まり
いわし雲空港百の硝子照り 福永耕二
うすづきて硝子の聖母藤の房 子郷
うどんげや棺に別れの硝子窓 秋元不死男「甘露集」
うらゝ今それが硝子の色にして 松瀬青々
うるむ灯や小樽しぐれの硝子館 的場 敏子
お障子の人見硝子や涅槃寺 河野静雲 閻魔
かいつぶり硝子の沓を宙に見す 磯貝碧蹄館
くずきりや硝子のような少女たち 市江久枝
こと~く硝子戸閉てし冷かに 久保田万太郎 草の丈
さくらんぼ硝子細工に似て少女 山口貞子
すすき新穂硝子戸に透き人生きる 中山純子 沙羅
すり硝子に女は翳のみ花八つ手 中村石秋
どこかが火事硝子と変る野菜屑 寺田京子 日の鷹
どこやらに硝子が割れぬ桐の花 楸邨
ひとり祷る絵硝子つるべ落しかな 出口孤城
ふえてゐし雀のたごを硝子越し 下村槐太 天涯
へな~とゆがめる月が硝子越し 立子
もぐさ屋の硝子戸ひびく寒九かな 桂信子
アトリエのひゞ割れ硝子緑光 右城暮石 声と声
オルガンに絵硝子の夏日灯と紛ふ 殿村菟絲子
セルを着て硝子の破片踏みて戻る 細見綾子 花 季
ゼリーたべ硝子の皿と匙残る 田村了咲
ニコライ堂総硝子の藍涼しかり 児玉真知子
ピアノ疾し夏来る硝子湖にむき 柴田白葉女 牡 丹
一升星硝子戸越しに冬至風呂 田中冬二 若葉雨
一枚の硝子かがやき年明くる 石寒太 炎環
一枚の硝子につづく春夕焼 高浦銘子
下町に硝子切る音春寒し 笠原祐子
五月青し硝子の部屋に光堂 原田青児
人妻の素足の季節硝子の家 鷹羽狩行
今朝摘みしパセリの透ける硝子鉢 青木起美子
元日の犬の憂鬱硝子越し 桂信子 花寂び 以後
六月や硝子小皿の薄荷飴 中村千久
冬の蜂病舎の硝子抜けがたし 西東三鬼
冬青き湾にむかひて硝子きる 加藤秋邨 山脈
冷奴はや硝子皿のみ残る 徳永山冬子
処女の背に雪降り硝子夜となる 西東三鬼
切凧の絵硝子打ちて落ちにけり 小西 藤満
初夢に硝子の靴をはいてみし 朝倉和江
初日影透く絵硝子の聖母子像 瀬川苳喜子
初蝉や硝子コツプひとつこわれない 中尾よしこ
初雷や飯終へて立つ硝子窓 雑草 長谷川零餘子
北風吹く硝子戸に鍵かけてある 川島彷徨子 榛の木
午後の白南風ガラスのこころを硝子屋拭く 磯貝碧蹄館 握手
原宿や硝子の子宮の少女たち 高野ムツオ 蟲の王
友欲しく匂ひ硝子を庭に埋む 攝津幸彦
受難日の絵硝子のほか燭も消え 八牧美喜子
吾ひとり蠅孤り硝子へだてをり 林翔 和紙
和菓子屋の大硝子戸よ木の芽風 園部白雨
咳けば痰硝子一枚だけ新し 榎本冬一郎 眼光
啓蟄や曇り硝子に灯のともり 桂信子 花影
嚏や硝子おどろく闇の果 石塚友二 光塵
囀や血の硝子絵の昇天図 野見山朱鳥
土竜打店の硝子戸震はせて 菅 大元
墓に甘えあそびおる子ら硝子の霜 寺田京子 日の鷹
夏服の前に硝子の扉あり 不破博
夏終る*えいの煽りを硝子越し 小檜山繁子
夕焼と木枯を濾す硝子のビル 田川飛旅子
夕焼のどの階も硝子割れをり 榎本冬一郎 眼光
夕蛙硝子戸すでに内外なし 林火
夜に着きて硝子戸多き冬館 右城暮石
夜の目の家族青柿硝子越し 桜井博道 海上
夜は聾するほど硝子戸に春の魂 高野ムツオ 陽炎の家
夜更の灯うつし硝子に雪つもる 川島彷徨子 榛の木
大寒の硝子が痛きまで澄みて 柴田白葉女
姫百合や硝子張り越しそらなみだ 仁平勝 花盗人
子が病めば野分硝子戸弓なりに 小林康治 四季貧窮
宙吹きの硝子やはらかさくらどき 平井さち子 紅き栞
家中の硝子戸の鳴る椿かな 長谷川櫂 天球
家建ちて硝子戸入るゝ枯野かな 渡辺水巴 白日
寒すずめとび立つひびき硝子戸に 林火
寒の百合硝子を声の出でゆかぬ 野澤節子 黄 瀬
寒夕焼硝子細工の馬車を攻む 櫛原希伊子
寒復習障子硝子に雪降つて 大橋櫻坡子 雨月
寒波来る硝子積まれて海の色 河村静香
寒鯉の生簀硝子戸被せたる 茨木和生 遠つ川
小祠の切子硝子や春立てる 辻桃子
山手十番館色硝子醒む夜の秋 文挟夫佐恵 雨 月
山茶花や半日こもる擦硝子 長谷川櫂 古志
岬へ旅雛の硝子に映りきぬ 宮坂静生 山開
巴里祭硝子器磨き寝てしまふ 鍵和田[ゆう]子 浮標
庭中にサルビア硝子の馬買いたし 中北綾子
廃校の硝子戸透けり黄落期 茨木和生 遠つ川
御降や牡丹のむろの硝子窓 会津八一
意識のすぐ北側に丘硝子器散り 阿部完市 絵本の空
拭かるる肌に春の雪舞う硝子へだて 赤城さかえ句集
拳銃の影硝子戸に庭つつじ 宮武寒々 朱卓
摩天楼硝子音階初明り 仙田洋子 雲は王冠
放魚提げ凍む硝子無き窓見上ぐ 宮武寒々 朱卓
数え日の力が入る硝子拭 高澤良一 随笑
新緑や生れし子に逢ふ硝子越し 福永 耕二
日脚伸ぶ硝子が割れて少年消え 藤岡筑邨
春の蝿しばらく舐めし硝子拭く 小林康治
春愁をたとふればすり硝子かな 千田百里
春昼のさびしき色に硝子玉 伊藤乃里子
春昼の嵌め殺しなる硝子窓 辻桃子
春昼や息吹き込んで硝子出来 山本歩禅
春潮に窓の硝子戸罅うかす 川島彷徨子 榛の木
春逡巡煮炊きにくもる硝子窓 長谷川櫂 古志
春風といふもう一枚の硝子 本庄登志彦
春鮒釣り硝子戸のある家に帰る 加倉井秋を
晩節やポッと藻の咲く硝子鉢 秋元不死男
曇り硝子しめても向うの杉菜 北原白秋
曇り硝子銀杏の照葉十日まり 滝春一
曇硝子鎖すや太陽そこに燃ゆ 川島彷徨子 榛の木
月涼し硝子のように眠る人 早乙女知宏
朧夜や湯殿の窓の磨硝子 寺田寅彦
木枯の夜の硝子越し土明るし 田川飛旅子 花文字
木枯や布に包める硝子切 長谷川櫂 天球
松の葉とがる硝子戸の静けさ冬 人間を彫る 大橋裸木
松の蕊硝子戸みがきたる日かな 槐太
枯蔦や藍ことに濃き色硝子 久米正雄 返り花
枯野へ向く硝子の英字裏より見ゆ 田川飛旅子 花文字
柿熟るる真夜の硝子の光りけり 仙田洋子 橋のあなたに
栓さしてありし硝子戸枯木見ゆ 後藤夜半 底紅
桜餅雨のとびつく硝子窓 片山由美子 風待月
梅雨に入る机上に硝子の舟細工 高澤良一 素抱
梅雨の落暉を硝子の傷がとり囲む 田川飛旅子 花文字
梅雨の蝶油のごとき硝子板 長谷川櫂 古志
残雪へ絵硝子を見しあとの飢ゑ 田川飛旅子
母子犬之図と三月の硝子戸と 山西雅子
水を欲る被爆の手あり硝子器に 国武十六夜
水中の硝子器くもり久女の忌 宮本きみ子
水仙の香のして硝子切られゆく 谷口美紀夫
水霜の絵硝子ユダを容れにけり 長谷川双魚 風形
永き日の絵硝子の紺そして赤 日原傳
汽車の厚き硝子雪浪かがやかす 西村公鳳
没日いま夏蜜柑いろ硝子はこぶ 桜井博道 海上
河の闇硝子戸に蛾が貼りつきて 三谷昭 獣身
洋上飛行青き硝子の中の涼 野澤節子 遠い橋
海鼠腸の瓶厚硝子海鼠腸みゆ 小澤實
涙をためバスの硝子ら四月一日 寺田京子 日の鷹
涼しすぎぬ薩摩硝子の涼しさよ 川崎展宏
深秋や硝子ケースの琵琶の丈 藤井尚子
温室の硝子一枚壊れて夏 北原白秋
温室の硝子微かなれども吾を映す 加倉井秋を 午後の窓
温泉の色硝子ごし雪の山 京極杞陽 くくたち下巻
滞る血のかなしさを硝子に領つ 林田紀音夫
火へ幾度戻りし秋の硝子壷 田邊香代子
炎昼や硝子の束の運ばるる 安保冬二
煤掃くや硝子戸多きことかこち 星野立子
熱帯魚沈むも浮くも硝子の中 加藤拝星子
白魚火や硝子に写る肋骨 各務耐子
直系やはなびら色の硝子器生む 穴井太 土語
眼を張れる蛾や硝子戸を雨垂りて 桂信子 黄 炎
眼前に暗き硝子戸越前泊り 金子兜太 旅次抄録
短夜や神の繪硝子舟顕れて 柚木 紀子
硝子(びいどろ)の魚おどろきぬ今朝の秋 與謝蕪村
硝子に映る折れた月日の黒い眼玉 林田紀音夫
硝子のなかの微笑 あまたの 都市夕景 伊丹公子 ドリアンの棘
硝子の側にても脂肪のなき桃よ 赤尾兜子
硝子の新緑光今朝来た蠅 北原白秋
硝子の泛子ごろり夏場の大間崎 高澤良一 随笑
硝子の魚おどろきぬ今朝の秋 蕪村遺稿 秋
硝子ケースくもり鴬餅の息 北川英子
硝子切る音を乳房がさきに聴く 田邊香代子
硝子割り誰にも知れず年暮れぬ 殿村莵絲子 花寂び 以後
硝子割れ病者に春の雲ぢかに 西東三鬼
硝子吹く暮色の火玉蜜柑色 三谷昭 獣身
硝子吹く沖にあらはる蜃気楼 八牧美喜子
硝子吹く男の眉間稲妻す 北見さとる
硝子吹く胸汚したる裸かな 村上鬼城
硝子器に山女するどき北の国 飯田龍太
硝子器に日の落し子の寒苺 野澤節子 黄 炎
硝子器に水の形象立夏かな 小檜山繁子
硝子器に硝子器の影シャワー浴ぶ 秋篠光広
硝子器に箸の当りて夏の音 高澤良一 鳩信
硝子器に風ためており麦の秋 熊坂てつを
硝子器の底はや見えてさくらんぼ 藤南桂子
硝子器の白魚水は過ぎゆけり 赤尾兜子
硝子器をきゆんきゆん磨く夜の秋 野村春音
硝子器を清潔にしてさくら時 細見綾子(1907-97)
硝子器重し曇天に桜満ち 桂信子 花寂び 以後
硝子売り歩む枯木の巴里を負ひ 小池文子 巴里蕭条
硝子屋が綿雲見張る私の街 阿部完市 絵本の空
硝子屋に硝子が重ねられて夏至 岡崎光魚「薔薇未明」
硝子屋のアロエの鉢に冬の月 横山房子
硝子屋の来てゐるつくし恋し哉 中尾寿美子
硝子屋は硝子をかさね春の雪 長谷川櫂
硝子戸から刃物研師が出でて秋 吉田 海
硝子戸にはんけちかわき山眠る 久保田万太郎 流寓抄
硝子戸にひゞく銃声何撃ちし 右城暮石 上下
硝子戸にゆらめく湖景春暖炉 亀井糸游
硝子戸にゝ(ちゅ)と雨粒や桃の花 辻桃子
硝子戸にスキーの先の触れてをり 後藤 章
硝子戸に傘立透ける葉鶏頭 岡本眸
硝子戸に元日の人通りけり 石川日出子
硝子戸に冬帽の顔うつしみる 田中冬二 俳句拾遺
硝子戸に夏山睡り父死顔 中拓夫 愛鷹
硝子戸に夕明りなる蠅あはれ 室生犀星 犀星発句集
硝子戸に夜寒の人の映りゐる 田中冬二 若葉雨
硝子戸に天鵞絨の如虫の闇 茅舎
硝子戸に山へだたりし寒さかな 太田鴻村 穂国
硝子戸に嶺々が真蒼し春炬燵 宮坂静生 青胡桃
硝子戸に指紋五月は悪の季 加倉井秋を
硝子戸に日影うすれしが霙れ来し 青峰集 島田青峰
硝子戸に星満ちて咳ゆるびをり 鷲谷七菜子 黄 炎
硝子戸に月のぬくもり枇杷の花 矢島渚男 采薇
硝子戸に梅が枝さはり固きかな 室生犀星 魚眠洞發句集
硝子戸に洗ひたてなる春の闇 上田五千石
硝子戸に海の歪める壺焼屋 青山 丈
硝子戸に濤の攻め来る寒卵 鍵和田釉子
硝子戸に田植の映る駐在所 猿橋統流子
硝子戸に痩身映す掃納 北村量子
硝子戸に硝子戸うつり明けやすし 柴田白葉女 雨 月
硝子戸に肩衝たりたる黒揚羽 長谷川櫂 古志
硝子戸に藪の影さし初夜の雁 下村槐太 光背
硝子戸に雪原あふる卒業歌 有働亨 汐路
硝子戸に露凝り居れり獺祭忌 田中冬二 行人
硝子戸に顔おしあてて春の雪 細見綾子
硝子戸に風ふきつくる蜻蛉かな 道芝 久保田万太郎
硝子戸のうちそと灯りさくらんぼ 桜井博道 海上
硝子戸のがたつき一木裸なり 臼田亞浪 定本亜浪句集
硝子戸のこなたに浴びて二月の日 石塚友二 光塵
硝子戸のすべる迅さや冬隣 仁平勝
硝子戸のつくろひ貼や梅の花 吉田ひで女
硝子戸のべかりべかりと秋の風 太田鴻村 穂国
硝子戸のわが顔と逢ふ稲びかり 福永耕二
硝子戸のハンカチ剥がし今日為すこと 細川加賀 『傷痕』
硝子戸の中に猫ゐる寒雀 遠藤梧逸
硝子戸の中の句会や漱石忌 瀧井孝作
硝子戸の中の平穏黄落期 加藤 耕子
硝子戸の中の幸福足袋の裏 細見綾子 花 季
硝子戸の中の静かや春逝く日 青峰集 島田青峰
硝子戸の中の静かや風邪心地 青峰集 島田青峰
硝子戸の外は聞こえず露の山 永田耕一郎 方途
硝子戸の夜ごとの守宮とほき恋 鍵和田[ゆう]子「風月」
硝子戸の夜の空耳や月の山 中拓夫 愛鷹
硝子戸の奥に母ゐる桃の花 鎌倉佐弓 潤
硝子戸の姥捨山がかたちなす 森下草城子
硝子戸の守宮の腹の息づける 上村占魚 球磨
硝子戸の明るくなりて凧あがる 臼田亞浪 定本亜浪句集
硝子戸の景つつがなく漱石忌 村上光子
硝子戸の晴るゝ日曇る日さくら草 松本たかし
硝子戸の枠真新らし冬籠 右城暮石 上下
硝子戸の片すみにある枯枝かな 臼田亞浪 定本亜浪句集
硝子戸の磨き抜かれし梅二月 馬場移公子
硝子戸の終の夕日や鵯がゐて 中拓夫 愛鷹
硝子戸の薄い寒さや地震のあと 有働亨 汐路
硝子戸の青葉にそまる夜あけかな 川上梨屋
硝子戸も障子も閉ざし菜種梅雨 田中冬二 俳句拾遺
硝子戸を人の過ぎゆく古雛 鍵和田釉子
硝子戸を拭く音に覚め牡丹かな 中田剛 珠樹
硝子戸を開いて桜葉となりぬ 山西雅子
硝子戸を開きて海へ鬼やらふ 山口波津女 良人
硝子戸開けて情濃き海女や湖の秋 宮武寒々 朱卓
硝子瓶の中の帆船明早し 長崎玲子
硝子瓶まず日を容れて辣韮漬く 野村和代
硝子窓拭きて日暮れぬ春支度 則近文子
硝子窓隅にゆくほど夕焼濃し 川島彷徨子 榛の木
硝子絵のよな初富士の浮く浦輪 久米正雄 返り花
硝子絵の騎士新緑の窓へ向く 柳田 稔
硝子街に睫毛睫毛のまばたけりこのままにして霜は降りこよ 浜田到
硝子負い寒波の天を映しゆく 田川飛旅子 『外套』
硝子障子は曇天のいろ笹子鳴く 中尾寿美子
硝子食器に魚の骨鳴る中流家族 永島靖子
磨硝子ごしの紅白シクラメン 山中弘通
秋の雲ピント硝子に映りけり 籾山庭後
秋嶺を収む硝子戸蜂歩む 大野林火
秋晴や硝子磨くに出つ入りつ 長谷川櫂 蓬莱
秋灯に音を忘れし硝子器具 浅賀渡洋
秋空へ大きな硝子窓一つ 星野立子(1903-85)
秋雨や硝子戸入れしかゝり船 楠目橙黄子 橙圃
積雪が映ゆ硝子戸の全面に 右城暮石 上下
窓硝子一枚は板冬ざるる 松原那美
竹酔日くもり硝子に日がにじむ 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
紫陽花咲きやがて硝子工となりゆく 塩野谷 仁
絵硝子にまどろむ蛾あり神父留守 大島民郎
絵硝子に冬日の咲ける葬儀ミサ 大石悦子 百花
絵硝子に百合に木椅子の固からず 桂樟蹊子
絵硝子に秋磔像の肉ひかる 鍵和田[ゆう]子 浮標
絵硝子に透けて秋風鮮かに 照子
絵硝子のひかりの中へ山の蟻 朝倉和江(馬酔木)
絵硝子のやうな星出づ夕野分 朝倉和江
絵硝子のイエスも梅雨に入りにけり 細川加賀 『玉虫』
絵硝子のユダとイエズス冬旱 長谷川双魚 『ひとつとや』
絵硝子の一色の寒すみれ買ふ 神尾久美子 桐の木
絵硝子の初日に頬を染めてミサ 水田むつみ
絵硝子の外は枯葉のしきり降る 丹羽好岳
絵硝子の彩染む木椅子露けしや 内藤吐天 鳴海抄
絵硝子の日にやすらへり冬の蝶 一瀬 昭子
絵硝子の秘色をぬすむ揚羽蝶 朝倉和江
絵硝子の羊まどろむクリスマス 大島民郎
絵硝子の聖母の素足リラの花 沢木欣一
絵硝子の聖母明るし春の雪 内藤吐天 鳴海抄
絵硝子の藍の涼しき神学部 石田克子
絵硝子の見える裏道 飛ぶ天使 伊丹公子 時間紀行
聖堂の絵硝子 密に 深い夏 伊丹公子 メキシコ貝
聖夜の燭絵硝子わづか浮かびけり 小池文子 巴里蕭条
聖絵硝子涼しゆかりはさだめへと 平井さち子 完流
職工喫煙所硝子の外に鉄置けり 細谷源二 鐵
肋を彫つて火の玉の硝子吹く 林田紀音夫
舟宿の硝子戸磨く小六月 川口崇子
芍薬や硝子戸はめて古楼衙府 楠目橙黄子 橙圃
花げしのひとむら硝子透明に 柴田白葉女 花寂び 以後
花すけて波打硝子吉野建 長谷川櫂 虚空
花捨ててむしろ涼しき硝子花器 朝倉和江
荒地野菊世界は硝子作りなり 高野ムツオ 鳥柱
菊焚いて硝子戸に顔映りけり 岸本尚毅 鶏頭
菜の花にうづまつてゐし硝子瓶 亀割 潔
落葉季くもり硝子の敏感に 猪俣千代子 堆 朱
葛切に硝子の箸のみゆるかな 長谷川櫂 天球
蒲団敷く硝子戸一重山桜 右城暮石 上下
藤房のゆれて硝子の音立てぬ 中嶋秀子
虎がる故にわれあり脳眠の硝子屋にわれる 加藤郁乎
虹といふ聖なる硝子透きゐたり 誓子
蛾を打つて硝子の海の夜をまぶす 河合凱夫
蝸牛聖パウロの絵硝子に 細川加賀 生身魂
蟷螂の硝子の斧を日にかざす 上井正司
蟹の鋏が硝子を擦つて満月なり 豊山千蔭
街おぼろ硝子張りなる昇降機 北元 多加
裂傷もつホテルの硝子冬怒濤 寺田京子
裏口五月硝子を磨くミナゴロシの唄 寺田京子 日の鷹
裏庭のいつしか雪に擦硝子 長谷川櫂 古志
転勤雑沓駅の硝子は耳で埋まる 寺田京子 日の鷹
通夜が明けたる硝子戸の凍てついた青空 人間を彫る 大橋裸木
遠景を硝子が歪め桜草 上田五千石 琥珀
都をどり硝子のやうな舞妓の目 沖 久治
重ねたる硝子の蒼し冬の雷 深川淑枝
釣竿屋硝子戸しめて寒の雨 増田龍雨 龍雨句集
雛の間が空いて鎮まる硝子の夜 林英男
雨となり硝子器に茂るみどり児 阿部娘子
雪の不二障子硝子の中にあり 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
雪晴の人の額に硝子の字 田川飛旅子 花文字
雫の青年たち朝の硝子を過ぎ 森下草城子
雲映す防弾硝子夏に入る 櫂未知子 蒙古斑以後
霊魂の しばらく留まる 聖硝子 伊丹公子 パースの秋
青バナナ逆立ち太る硝子の家 西東三鬼
青騒の竹林大硝子の全面 益田清
音高く硝子戸しめぬ春嵐 野澤節子
風の値を硝子に聞けよ秋隣 高橋睦郎 稽古
風花や眼鏡ごし窓硝子ごし 池田澄子 たましいの話
颱風のその極まりの硝子割れ 相馬遷子 雪嶺
飛航硝子張りつく雪は父の眉 寺田京子 日の鷹
餐館の窓辺つちふる硝子絵 下村ひろし 西陲集
高坏は琉球硝子遊蝶花 文挟夫佐恵 遠い橋
鰯雲ペン皿硝子ペンも硝子 田村了咲
鳥交る硝子にみたしゆく真水 夏井いつき
鴨引きし硝子戸に雨ぱらぱらと 岸本尚毅 鶏頭
鵺啼くや闇いちまいの大硝子 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
鹿の子百合曇硝子に五つの朱 阿部みどり女
いちまいのガラスの向う山滴る 池田岬
いつも机に虹漬けてあるガラス壜 蔦 悦子
うこんの花ガラス器に活けみんな透明 福富健男
かまつかやガラス戸のうち留守らしき 川崎展宏
すでにガラスの粉の匂いの光の麦 中村ヨシオ
ばらばらになって春待つガラスびん 津沢マサ子 風のトルソー
ひとりいて梨目ガラスに若葉かな 神谷美和
ほととぎす鳴くに首あげガラス戸の外面を見ればよき月夜なり 正岡子規
アルペンホルン吹くやうガラス工の朱夏 平井さち子 鷹日和
ガラスあることを忘れて慈しむ 和田悟朗 法隆寺伝承
ガラスにも血の気はありぬ暮の秋 山崎十生
ガラスに押した鼻に風ある小学校 蕪島雪郎
ガラスに熱落ちたる西日への接点 波多野 健
ガラスのコップ 沙漠をよぎる影 富澤赤黄男
ガラスの体に汗のドレスをありがとう 夏石番矢 人体オペラ
ガラスの壺めきし命や去年今年 徳武和美 『梅の香をり』
ガラスの家に棲みて魚眼の冬構 岸本砂郷
ガラスの眼して万緑に入る男 小泉八重子
ガラスの硬度に映る直線 東京首夏 伊丹公子 山珊瑚
ガラスの空からもらった色の 青罌粟咲く 伊丹公子 機内楽
ガラスまだ未生の火玉秋気澄む いのうえかつこ
ガラス切る音を短く冬銀河 対馬康子
ガラス器と芒種の湖とがやがやす 金田咲子 全身 以後
ガラス器にゼリーの揺れて恋育つ 福川悠子
ガラス器にバラを浮かべて客迎ふ 寺田順子
ガラス器に旅人の影木の芽どき 平北ハジム
ガラス器に無花果を盛る濡れしまゝ 川崎展宏
ガラス器の夜に入りたる手紙かな 大森澄夫
ガラス器の屈折街の極暑みえ 片山嘉子
ガラス器の彩になじみてくずざくら 住田歌子
ガラス器を磨きてしまふ九月尽 種市清子
ガラス屋が寒夕焼を背負ひくる 森 酒郎
ガラス屋が来る春愁の戸を入れに 野見山ひふみ
ガラス屋のガラスみな爆ぜ大西日 森本青三呂
ガラス屋の修理ふれゆく浅き春 福田愛子
ガラス屑しみみと踏むも秋思なる 憲吉
ガラス戸に動かぬ素振り冬の蝿 井上燈女
ガラス戸に描かれてメリークリスマス 行方克巳
ガラス戸に磨かれし跡冬の月 川崎展宏
ガラス戸に藪の影さし初夜の雁 槐太
ガラス戸に額を当てて短き日 深見けん二
ガラス戸の中に猫ゐて春の雪 長谷川櫂 蓬莱
ガラス戸の内側拭けば雪嶺見ゆ 津田清子 二人称
ガラス戸の冬の銀河に寝竦みぬ 下村槐太 光背
ガラス戸の夕日拭きゐる年の暮 中村みさを
ガラス戸の外めぐる雪や黒く見ゆ 高濱年尾 年尾句集
ガラス戸の外を飛び行く胡蝶哉 胡蝶 正岡子規
ガラス戸の緑の中に捕虜の蠅 上野泰 佐介
ガラス戸の隅隅にまで秋の海 阿波野青畝
ガラス戸の青みどろなり後の月 西山泊雲 泊雲句集
ガラス戸は外がしづかで足焙 下村槐太 天涯
ガラス戸や暖爐や庵の冬搆 冬構 正岡子規
ガラス戸を全身で打つ瑠璃*たては 木村久美子
ガラス戸を圧してくる山ぼたん鍋 山本千代子
ガラス戸を距てて春の潮かな 川崎展宏
ガラス戸を開いて春の潮かな 川崎展宏
ガラス戸を開け放ちたる紅粉花の風 斉藤夏風
ガラス拭くたびラグビーのポール見ゆ 徳弘純 麦のほとり
ガラス拭く御用納めの気象台 辻田克巳
ガラス浮子真青に積まれ夏怒濤 川村紫陽
ガラス玉これ雪女の義眼です 橋本薫
ガラス窓に上野も見えて冬籠 冬籠 正岡子規
ガラス窓に蛾の眼爛々と夜の秋 佐野良太 樫
ガラス窓に鳥籠見ゆる冬こもり 冬籠 正岡子規
ガラス窓壊れてしまふよい天気 富澤赤黄男
ガラス窓深く良夜の女写す 八木三日女 紅 茸
ガラス箱のあおい魚族となる地下街 飯塚明子
ガラス箱の中に尼僧と曼珠沙華 磯貝碧蹄館
ガラス絵の如き寒月母の忌に 堀口星眠
ガラス絵の空は五月かまこと青 文挟夫佐恵 黄 瀬
ガラス絵を買ふ水無月の蚤の市 鈴木 晶
ガラス越しに灯うつりたる牡丹かな 牡丹 正岡子規
ガラス越しの雀に見られ夏の灸 北原志満子
ガラス越しカーテン越しや秋桜 高野冨士子
ガラス越し刈田人生四十過ぐ 津田清子 二人称
ガラス越し雨がとびつく無月かな 阿波野青畝(1899-1992)
ガラス越に冬の日あたる病間哉 冬の日 正岡子規
ガラス越に日のあたりけり福壽草 福寿草 正岡子規
シャワーキャツプ透く 有彩の窓ガラス 上藤京子
ホトゝギス月ガラス戸ノ隅ニアリ 時鳥 正岡子規
ヨーロッパ枯れる日の雨ガラス戸に 大峯あきら
ラムネ飲むやすゞしき音をガラス玉 八木絵馬
ヴエネチアの古きガラスを買ふ月夜 有馬朗人 知命
一枚のガラス隈なく秋の空 小林嘉子
七月はガラスの力みなぎらせ 対馬康子 純情
万緑の森に入る目をガラスにして 正木ゆう子
五月来てガラスの翳に光る縞 工藤克巳
亡びゆく羽子板つつむガラス紙 百合山羽公 寒雁
体内の水傾けてガラス切る 須藤徹
何ものかの誕生大ガラス戸を抜けてゆく 上月章
倒れしは一生涯のガラス板 桑原三郎 春亂
僻地校枯れの中にてガラス透く 加藤水万
優曇華や夕日差したる窓ガラス 平岡修
元日の日暮れ磨かれたるガラス 大井雅人 龍岡村
兎跳びしてガラス戸を過ぎる子のうしろ民話の野は青むなり 春日真木子
冬うらら立寄るガラス工芸店 石川周子
冬ざれの家にガラスの運ばるる 鈴木伸一
冬のガラスにビラを剥ぎたる四隅残る 田川飛旅子 花文字
冬の日のガラス越しなる観世音 ふけとしこ 鎌の刃
冬籠る今戸の家や色ガラス 冬籠 正岡子規
冷麦や昔めきたるガラス鉢 広瀬美保(玉藻)
凍蝶よ瞬時にくもる夜のガラス 遠藤秀子
凩のいづこガラスの割るゝ音 梶井基次郎
初霜やガラス隔てて吾子と会ふ 高橋悦男
北風とガラスのような二人かな 二村典子
千人針はガラスの向こう敗戦日 神谷冬生
午後の白南風ガラスのこころを硝子屋拭く 磯貝碧蹄館 握手
原色の琉球ガラス買ふ五月 野上 水穂
古代ガラスの中が灯りぬ遠き雷 加藤瑠璃子「蒼き隠岐」
右手衰へ曇りガラスの中の冬 柿本多映
吊橋に突立つ一本のガラス棒 宮川としを
吸入器激しガラスの筒曇る 田川飛旅子 花文字
吹き付ける雨の落葉やガラス窓 会津八一
咳込んで瀬音微塵にガラス展 茂里美絵
啓蟄にガラス袋の金魚来る 百合山羽公 寒雁
喪歌響きダリヤのうしろガラス感 和田悟朗
囀りの今朝は高きにガラス拭き 川端康成
囀りやガラスの箱を積み上げる 森 章
夏がゆくガラスの犬の空しき胴 渋谷道
夏めくや出窓に飾るガラス玉 山下典子
夏逝くやガラスの奥のわからぬ絵 桂信子 花影
夏霧や森のガラスの美術館 永井登久枝
夕陽連れガラス運べり葛の花 鍵和田[ゆう]子 未来図
夜雨のガラスわたしの瞳だけ消せない 松本恭子 二つのレモン
大虚を孕み割れたるガラスびん 津沢マサ子
大蟷螂ガラスの内で枯れゆくも 鍵和田[ゆう]子 浮標
天窓のガラスに雪の厚みかな 滝井孝作 浮寝鳥
天道虫防弾ガラス下りてくる 大石雄鬼
太虚を孕み割れたるガラスびん 津沢マサ子 空の季節
如月やガラスの如くある平和 中尾弘美
妻に影ありガラスは唾液にとけて 志摩一平
子規庵の素通しガラス戸冷まじや 高澤良一 随笑
学問や閉せど冬の破れガラス 古沢太穂 古沢太穂句集
安曇野のガラス工房北塞ぐ 米澤慶子
寐待月ガラスに木影月の影 高木晴子 晴子句集
寒さうな外の草木やガラス窓 寒し 正岡子規
寒晴れや切子ガラスの藍深く 釘宮のぶ
寝待月ガラスに木影月の影 高木晴子 晴居
實南天ほの赤くガラス戸曇れり 竹の門句集 筏井竹の門、木津螢雪編
小鳥来る朝のガラスの結露して 中條睦子
小鳥来る森にガラスの美術館 阪井節子
少年の夏の終りのガラス笛 対馬康子 愛国
山吹と見ゆるガラスの曇哉 山吹 正岡子規
山吹の雨やガラスの窓の外 山吹 正岡子規
山国の春の寒さのガラス市 星野石雀
山眠るガラス工房懐に 北原富美子
山粧ふパン工房四方ガラス張 高橋美智子
当然乾いた布で遺影のガラス拭く 五十嵐研三
思い出せぬ初夢窓ガラスに指紋 池田澄子
摺りガラスましろに月のかげを堰く 篠原梵 雨
文鎮のガラスを抜けてくる 冬日 ふけとしこ 鎌の刃
新涼や木馬に碧きガラスの瞳 吉田ひろし
日永さの息あて顔よせガラス拭く 岩田昌寿 地の塩
昆虫の頭蓋ころがるガラスの城 加藤青女
春の雷ガラスばかりに囲まれて 和田耕三郎
春の風ガラスを珠にふくらます 坂本ひろし
春一番窓のガラスが右に鳴り 前田保子
晩夏にてガラスの犬・鶏・山羊睦ぶ 能村登四郎 枯野の沖
曇ガラス八ツ手の花の触れてをり 川崎展宏
曼珠沙華ガラスの城のごとしとも 京極杞陽
曼珠沙華ガラス繊維の蘂を持ち 安田鈴彦
望の夜のガラスの部屋の物語り 福島ときみ
朝のガラスに富士がきており暗し 森下草城子
朝凪や一枚ガラスの日本海 西島みね子
朝焼の大ガラス戸を脱けゆく死者 熊谷愛子
木の実いろいろガラス器に殺戮感覚 岡 あきら
木の芽風あかき玉吹くガラス工 山本 勇
木曾の秋ガラス瓶より煙草買ふ 栗田やすし
東京やガラスの箱に冬すみれ 茅根知子
松の蕊ガラス戸磨きたる日かな 下村槐太 天涯
板ガラスの切り口青く揃う寒 田邊香代子
枯原に四方ガラスの家を建つ 八木三日女 紅 茸
枯山に眠り枯山はわがガラス細工 高野ムツオ 陽炎の家
桜貝灯台のガラス緑濃く 田川飛旅子
椿滲む結晶ガラス仮病の昼 鍵和田[ゆう]子 未来図
水中花人はガラスの家に棲む 横坂けんじ
池の底数箇のガラス玉寄れる 金子晉
洗はれてガラスのごとき三葉芹 中嶋秀子
浅蜊煮てガラスの音す鰯雲 猪俣千代子 堆 朱
海に砲鳴りガラス戸ひびく大晦日 栗林一石路
海亀と頭突く子 都心のガラス黙り 伊丹啓子
淡雪やうたふガラスのオルゴール 仙田洋子 雲は王冠
温室の蕾ふくらむガラス越し 竹内鈴子
溶けたのはガラスのうさぎ 鳥 魚 大井恒行
火のガラス冷えゆく聖母マリアとし 柚木 紀子
火を潜りきしガラス器のうすみどり 岡崎淳子
灯ともさんガラス燭台五月の夜 文挟夫佐恵 黄 瀬
熱燗やガラス戸重き岬茶屋 添野光子
版画展ガラスに写る吾寒し ふけとしこ 鎌の刃
琉球の泡立ちやまぬ吹きガラス 穴井太 原郷樹林
百姓の一家の寝顔ガラス戸越に 細谷源二 砂金帯
百歳に遠しガラスの指紋拭く 高澤晶子(1951-)
皿乾くガラスに残る夏の唇 対馬康子 純情
砂漠の家族 ガラスに指紋 高橋比呂子
祈るとき踵はガラスでできている 鎌倉佐弓 天窓から
秋の女はガラスの破片かしら 藤後左右
秋の日にガラス磨くも我が流離 玖保律子
秋の昼ガラスの中の金色堂 川崎展宏
秋はもうガラス細工の魚たち 大西泰世
秋燕や宙に枝あるガラス吹 上野章子
秋風にガラス散るなり遠い木々 対馬康子 吾亦紅
秋麗ガラスの如く村ありぬ 大橋敦子
稲妻や「ガラスは何を食うのかね」 夏石番矢 人体オペラ
空の冷え集めしガラスふるふると夕ぐれ五時の街の鐘なる 原田汀子
突然に夏が 遠くで光る何のガラス 伊丹公子 メキシコ貝
窓ガラス一枚拭いて大晦日 森田孝子
竹に風ガラス器ならぶ夏厨 柴田白葉女 花寂び 以後
箸置きにガラスの一葉夏館 軍司路子
紙ガラスの主の手より入る晩夏光 関 保子
絵ガラスのひと色が好き赤とんぼ 北川みよ子
絵ガラスのマリアにふれて桜散る 杉本寛
絵ガラスの紅に溶けたる海紅豆 木内岳南
絵ガラスの聖書物語新樹光 守屋房子
総ガラスのビル夕焼の立方体 星野明世
繭玉や額のガラスにわが臥像 佐野良太 樫
胎内の水傾けてガラス切る 須藤 徹
自動車でガラス戸が来て蝶が来た 池田澄子 たましいの話
色ガラス嵌めて飴湯を煮る屋台 菅裸馬
花店のガラス戸のなか梅雨深し 長谷川櫂 蓬莱
花海芋ガラスの筒に差してをく 長谷川櫂 蓬莱
花疲れかもガラス器で割るたまご 辻美奈子
若布なびく海女の全身すりガラス 松田 進
茎さしてガラス瓶透く土用波 桂信子 遠い橋
葉柳や肉売る軒の色ガラス 寺田寅彦
葛餅のガラス菓子器に異国めく 宗圓あき
葭簀張るガラスの火玉吹く職場 塚腰杜尚(天狼)
薄ガラス二重鍵かけ寒気とまぼろしくる 寺田京子 日の鷹
虹の盆地生涯半ばガラス截る 和田悟朗
蜩やガラスの中に泣く赤子 柿本多映
蜩や夕日さし入るガラス窓 会津八一
蝌蚪の穴にビル傾けてガラス拭 古舘曹人 能登の蛙
蝶も透くガラスのやうな沓下はく 中山純子 茜
西日籠りのガラス籠りの泡ひとつ 池田澄子 たましいの話
西東忌ガラスの花で耳飾る 松村多美
西瓜の赤封じこめたるガラス函 沢木欣一 塩田
親しい鬼火のホール ガラス器に二・三人 星永文夫
訃の一方の窓ガラス夜空を貼る 林田紀音夫
走る音してはガラスを凧よぎる 飴山實 少長集
達磨忌の肝病む北のガラス透き 大中祥生
野が見ゆるガラス障子や冬籠 冬籠 正岡子規
野の秋とガラス一枚隔てをり 赤尾恵以
陽炎にガラスの都会揺らぎけり 白崎冨美
雛の間のガラス戸妻子ゐて曇る 辻田克巳
雨季の皿はガラスがいいわ 切れそうでも 伊丹公子 時間紀行
雫の青年たち朝のガラスを過ぎ 森下草城子
霜の阿蘇を風防ガラスが点描す 石原八束 空の渚
霜柱踏めばガラスの音を出す 西川みさを
青葉冷ガラスの中の製菓工 中拓夫
鞍置けばガラスの馬も枯野まで 宮坂つる
韮の花活けて光らすガラス壺 上野さち子
風に吊るガラスの魚に緑さす 吉井操子
風のガラスに顔つけている中学生 森下草城子
風の小雪ガラスの城に嬰の微笑 柴田白葉女 花寂び 以後
馬車窓のべこつくガラスで冬青い海見る 人間を彫る 大橋裸木
鮨にぎる手がガラス越し春霰 桂信子 遠い橋
鳶見えて冬あたゝかやガラス窓 小春 正岡子規
鶴かへる空ありガラス割れにけり 藤田湘子 てんてん
麦秋のガラスの靴でありにけり 朝吹英和
麦秋の寺にガラス屋来てをりぬ 今井妙子
黒いガラスに金環の笑みスラムの肩 古沢太穂
●玻璃 
あたたかやうすむらさきの玻璃の玉 川島彷徨子 榛の木
かくて外を玻璃がへだてゝ夜の秋 高木晴子 花 季
かなぶんに玻璃戸を引きて助け船 高澤良一 ぱらりとせ
かまきりの玻璃戸をのぼり雷うかがふ 臼田亞浪 定本亜浪句集
ががんぼのせうことなしに玻璃せせる 高澤良一 さざなみやつこ
ががんぼの玻璃一枚を迷ひをり 名護靖弘
ががんぼの雨に追はれて玻璃にくる 高澤良一 素抱
きしきしときしきしと秋の玻璃を拭く 三橋鷹女
くだけゐる玻璃それぞれに春霰 中田剛 珠樹
けさ秋の白山うつる天の玻璃 中川博秋 『加賀野』
このはずく夜更けて曇る大玻璃戸 石井雅子
しぐれひとしきり人形つつむ玻璃 中田剛 珠樹
しまく玻璃とざす魚屋火を裡に 木村蕪城 寒泉
たんたんと降る月光げよ玻璃きづつく 鈴木しづ子
にはたづみみな玻璃なせり今朝の冬 高橋睦郎 舊句帖
のぼる日に玻璃の面となり雪解滝 井沢正江 一身
ばら開き海光玻璃戸つつみたる 中村汀女
ひつそりと守宮来てをり夕玻璃戸 野島牽牛
ひと待てば聖夜の玻璃に意地もなし 桂信子 女身
ひややかに且つあきらかに玻璃戸立つ 有働亨 汐路
ぶんぶんに玻璃くろがねの関なすや 石塚友二 光塵
みのむしや朝の乳煮る玻璃戸ぬち 宮武寒々 朱卓
アイスクリーム色なめらかに玻璃に透く 小菅みどり
カーテンと玻璃とのあひだ桜草 森田 峠
ササン朝ペルシャの玻璃や百千鳥 佐藤映二
サルビアの紅に雨降る玻璃戸越し 因藤周一
テレビあをし枯崖の暗玻璃一重 右城暮石 上下
フレームや黒潮の玻璃めぐらすか 加藤三七子
マッチ摺れば玻璃戸に燃えて雪の夜半 西山泊雲 泊雲句集
リルケ読む書斎の玻璃に金亀子 酒井美知子
一寒星燃えて玻璃戸に炬のごとし 相馬遷子 山国
三方の玻璃戸の泊り山の月 上野泰 春潮
三方の玻璃輝きて春隣 上野章子
不惑へ結ぶ玻璃から直線に二月富士 磯貝碧蹄館 握手
二度玻璃戸きらとし西日衰へし 上野泰 佐介
仏生会玻璃戸に雨の流れけり 岡田理子
何をどう勘違いして玻璃へ蝉 高澤良一 寒暑
光り合ふ枯野と玻璃の美術館 竹田登代子
六角堂玻璃八枚の秋の濤 林 翔
冬に入る玻璃戸を見れば澄めりけり 室生犀星
冬の浜理髪店のみ総玻璃戸 香西照雄 対話
冬の蜂勢ひを玻璃にとりもどし 阿部みどり女
冬の蜂玻璃に勢をとりもどし 阿部みどり女
冬の蜂落ちてはのぼる玻璃の影 阿部みどり女 月下美人
冬の蝿玻璃の太虚にとどまれり 小路紫峡
冬の蝿玻璃戸のかげるまでのこと 高田秀子
冬の雨飼ふうろくづの玻璃くもる 柳芽
冬晴れのまこと美くし玻璃拭ふ 星野立子
冬没日玻璃の汚れにとどまりぬ 堤高嶺
冬浪の音断つ玻璃に旅寝かな 佐土井智津子
冬海を眺める玻璃に蝿もゐる 岩淵喜代子 硝子の仲間
冬空と極楽鳥花玻璃一重 森田峠 逆瀬川
冬空の汚れか玻璃の汚れかと 波多野爽波 鋪道の花
冷やかに青める玻璃の器かな 上村占魚 鮎
冷ゆる玻璃頬すり母を磨きだす 蓮見露仁
凍てまさる玻璃の月光停電す 飯田蛇笏 雪峡
凍玻璃戸太陽あをくありにけり 吉田陽代
切に生きたし玻璃に春星磨きしごと 小檜山繁子
初霜の降る音聞いてゐる玻璃戸 梶尾黙魚
削り氷の溶けゆく青き玻璃の碗 柴田白葉女 牡 丹
台風に寝てマンションは玻璃一重 品川鈴子
喪籠りのある日春雪玻璃につく 猿橋統流子
囮鮎早瀬を映す玻璃に群る 羽部洞然
夏の雲天航く玻璃に露凝らす 橋本多佳子
夕焼へ真紅の玻璃扉ひらき出づ 鷲谷七菜子 黄 炎
夜の刺繍玻璃に雪華のアラベスク 佐藤喜代子 『水の綺羅』
夜学淋し運河の破船玻璃に峙つ 橋本鶏二
大玻璃に裏富士荒るゝ煖炉焚く 勝俣泰享
大玻璃の杉の直立あたたかし 阿部みどり女
大玻璃の瑞雲見惚れ四月馬鹿 榛谷美枝子
大玻璃の霧家々を遠くしぬ 阿部みどり女 月下美人
大玻璃戸一ぱいに舞ひ春の雪 高浜年尾
大玻璃戸冬山収め余りあり 上野泰 佐介
大玻璃戸拭き秋天を拭いてをり 泰
大玻璃戸立てゝ枯蓮へだゝりぬ 阿部みどり女 笹鳴
天道虫玻璃を登れり裏より見る 津村貝刀
夫婦して磨く玻璃戸の年の塵 高澤良一 随笑
好きなものは玻璃薔薇雨駅指春雷 鈴木しづ子
妻遅し冬の三日月玻璃の隅に 加畑吉男
子を叱す妻の声あり寒の玻璃 石寒太 翔
子規庵の玻璃曇りなき枯芙蓉 松原幸恵
守宮出て真青な夜が玻璃に満つ 加藤楸邨
室花の精に曇りて大玻璃戸 山本歩禅
寒夕焼高層ビルの玻璃弾く 井澗道子
寒月のいびつにうつる玻璃戸かな 高浜虚子
寒月や玻璃戸の内に刃物売る 大橋敦子 母子草
寒波来るや山脈玻璃の如く澄む 内藤吐天
寒潮のとゞろく玻璃に身をかこふ 西島麥南
寒雷やびりりびりりと真夜の玻璃 加藤秋邨 寒雷
小夜時雨玻璃におさへて灯かがやく 川島彷徨子 榛の木
小春日や玻璃窓広きレストラン 大下 健二
小鳥来る人の暮しと玻璃隔て 稲畑汀子
山の分校玻璃を真碧に冬休み 森澄雄
島唄に更けし玻璃戸の守宮かな 三原清暁
布白くレタスのみどり玻璃に透く 小柳佐武郎
年つまる星がぴしぴし玻璃を打つ 宇咲冬男
幾校舎玻璃かがやけり冬休 中田 樵杖
彩玻璃に復活の主はいづこなる 山本歩禅
忌明けの玻璃拭ふ娘に燕来ぬ 松村蒼石 寒鶯抄
懸大根越の高窓玻璃二重 福田蓼汀 秋風挽歌
戦車来ぬ玻璃を二月の街をゆすり 岸風三楼 往来
戯れか必死か鶺鴒玻璃戸打つ 百合山羽公 寒雁
手術まつ遅日の玻璃戸灯りぬ 石原舟月 山鵲
手術場の玻璃のちゝ色くもりぬれ 横山白虹
打水の玻璃の衣着し椿かな 上野泰 春潮
抱き起す父に玻璃透き光る枯木 菖蒲あや
放射能雨か冷玻璃へ増す銀の刺 香西照雄 対話
故郷や玻璃にぶつかる銀やんま 中沢城子
新樹山玻璃一杯に納まれり 高澤良一 素抱
新涼や朝の麺麭積み玻璃曇る 宮坂静生 雹
新緑のアパート妻を玻璃囲ひ 鷹羽狩行(1930-)
日を透す玻璃に人形師走影 阿部みどり女 月下美人
日日夕やけ生き抜かむには玻璃赤し 細谷源二 砂金帯
早春の雲浮く玻璃をみがくなりいつも二十歳の母と並びて 佐伯裕子
昃る玻璃野牡丹今日も崩れざる 小松崎爽青
昃れば玻璃戸すぐ閉め日短か 高濱年尾 年尾句集
明易きひかりを玻璃に手術了ふ 下村ひろし
明易し玻璃戸の霧は動かねど 殿村莵絲子 花 季
春さむうきびしくぬぐふ玻璃の塵 鈴木しづ子
春の夜の玻璃戸の外の波の音 星野立子
春の日は天鵞絨に褪せ玻璃に歪み 右城暮石 声と声
春の月花卉園の玻璃濡れにけり 宮武寒々 朱卓
春の雲眺めひねもす玻璃戸中 茅舎
春塵の玻璃に展示の能衣裳 長谷川かな女 花寂び
春夜の街見んと玻璃拭く蝶の形に 横山白虹
春宵となりゆく玻璃の水明り 山田弘子 懐
春宵の玻璃戸は鏡みな映る 高木晴子 花 季
春手套また春手套玻璃扉押す 後藤夜半 底紅
春昼や玻璃一枚の内と外 今井千鶴子
春暁の玻璃戸や椅子の庭向きに 島村元句集
春暁の鳥叫び玻璃戸かゞやかし 金尾梅の門 古志の歌
春潮に音あるか玻璃開きみる 高木晴子 花 季
春灯の流されてをる雨の玻璃 上野泰 佐介
春雷や玻璃戸を透きて日本海 杉本寛
春黙の麦の眼鏡の玻璃厚き 森川暁水 黴
時雨ひとしきり人形つつむ玻璃 中田剛 珠樹以後
晴着着て行く先々の玻璃を鏡 津田清子 二人称
暖爐焚くや玻璃窓外の風の松 暖炉 正岡子規
書庫守に声なきラグビー玻璃戸走す 中村草田男
書架整理雪降りそめし玻璃戸かな 橋本鶏二 年輪
月祀る定座は大玻璃戸のほとり 高澤良一 随笑
朝露夜露冬の玻璃戸は楽しき盾 香西照雄 対話
木葉木菟夜更けて曇る大玻璃戸 石井雅子
松飾り妻は玻璃拭き空澄ます 今村米夫
栗の花玻璃の曇りの幽かにて 加藤楸邨
梅雨あけや玻璃戸にのこる子の指紋 玉城一香
梅雨の玻璃阿弥陀籤めく雨滴かな 高澤良一 素抱
梅雨兆す聖玻璃はまた磔刑図 堀口星眠 営巣期
正月の人来し声のひかる玻璃 升水砂光
母が死にゆく深夜の玻璃に燃ゆる火事 加藤秋邨 まぼろしの鹿
水中花玻璃のそとにも咲くごとし 井沢正江 以後
水仙に玻璃戸の月のまんまろき 金尾梅の門 古志の歌
水戦玻璃の破片の如く飛び 上野泰 佐介
氷水とけし玻璃器へ湖の青 羽部洞然
氷紋も星座も玻璃に釘づけに 長尾虚風
氷雨伝う玻璃ごしに貨車よれよれに 田川飛旅子 花文字
汝を抱けば春の玻璃窓青く燃ゆ 文挟夫佐恵 黄 瀬
法師蝉校舎の北の玻璃ひびく 中拓夫 愛鷹
波くらき玻璃戸朧の顔点る 鷲谷七菜子 雨 月
浄玻璃におどろき貌の金魚飼ふ 井沢正江 以後
浄玻璃の鏡も曇らむこの暑気に 高澤良一 ももすずめ
浴場の玻璃をぬぐへば烏賊釣る火 横山白虹
浴槽の玻璃のむかうに蛾の眼玉 横山白虹
海の曲昂る玻璃へ黒揚羽 下田稔
海苔干すをわが家の玻璃に見飽きたり 山口波津女 良人
淑気……その玻璃戸に拭いたあとがある 池田澄子
淡雪や曇る玻璃戸に談笑す 高濱年尾 年尾句集
深夜稿玻璃に守居の腹を見つ 青柳志解樹「楢山」
混浴や玻璃に山百合触れんばかり 川村紫陽
温室せまし洋蘭玻璃にふれ咲きて 田中七草
温室のくもる玻璃越し香具師の動作 右城暮石 声と声
湖凍てて療園の嬉戯玻璃のうち 木村蕪城 寒泉
湯気立つや濤の高さを玻璃越しに 鷲谷七菜子 黄 炎
湯気籠るパンの玻璃棚母恋し 香西照雄 対話
澄み深き玻璃戸の菊の黄にひらく 太田鴻村 穂国
灯取虫にたてられし玻璃戸ありにけり 青峰集 島田青峰
灯台の玻璃はみどりに花大根 伊藤敬子
煤掃や玻璃に黒影の蜜柑山 中拓夫 愛鷹
燈涼しく総玻璃聖堂山頂に 吉良比呂武
燈濃き玻璃多き長屋ぞ春の月 香西照雄 対話
燈籠の燃え映りたる玻璃戸かな 中尾白雨 中尾白雨句集
燕来と工房の玻璃みな澄みぬ 下村槐太 天涯
牡丹雪飛びつく玻璃戸日ざしつつ 柴田白葉女 遠い橋
独立祭金魚は玻璃を占め泳ぐ 大野林火「冬雁」
玻璃うちに提琴をはる青あらし 桂樟蹊子
玻璃うちの日向炬燵をして老婆 高濱年尾 年尾句集
玻璃くだる雨露病児へ蝌蚪型に 香西照雄 素心
玻璃くもり壁炉の上に古マッフ 栗原とみ子
玻璃ごしに見てゐる限り春の空 稲畑汀子
玻璃ごしの沖夕づけり洗ひ鯛 荒井正隆
玻璃ごしの湖荒れてゐるシクラメン 江中真弓
玻璃さむく地震びんと過ぎ鉄工忌 細谷源二 鐵
玻璃しばしかがやき震ふ春疾風 桂 信子
玻璃すこしよごれて時雨来りけり 深見けん二
玻璃すだれ美容師花に水させる 麦南
玻璃につく蛾の大小や日記閉づ 石田あき子 見舞籠
玻璃に亡き母の指紋や朝ざくら 中拓夫
玻璃に守宮眠れぬ夜の星遠く 長島千城
玻璃に来て鉦叩とは知られけり 山田弘子 懐
玻璃に照る一樹や椿狂ひ咲く 岡部義男
玻璃に緑陽がしたたらし湯舟干す 宮坂静生 青胡桃
玻璃に蛾の蒼暗の刻はじまれり 高野ムツオ 鳥柱
玻璃に触る青栗讃美歌はるかより 柴田白葉女 遠い橋
玻璃に触れ離れては触れ秋の蜂 倉田春名
玻璃ぬちに母の顔ある雪あそび 藤本至宏
玻璃のうち曇らせ聖樹外にひさぐ 木村蕪城 寒泉
玻璃の中手鞠は彩をしづめたる 大橋敦子 手 鞠
玻璃の外の風を見てゐる日向ぼこ 高濱年尾 年尾句集
玻璃の外ほら雪が降る夜泣子よ 中村明子
玻璃の外ソウルの霜夜ならむかな 河野美奇
玻璃の桟黄金分割蜜柑の樹 上野泰 佐介
玻璃の檻に金魚脱糞獄は見せじ 香西照雄 素心
玻璃の気泡路上にうつす寒夜の灯 川島彷徨子 榛の木
玻璃の海全く暮れし煖炉かな 杉田久女
玻璃の蝉腹部まじまじ見られをり 高澤良一 寒暑
玻璃の靴欲し薄氷を踏むときの 辻美奈子
玻璃へだつおなじひと夜を金魚なる 大館史子
玻璃みがく色無き風の見ゆるまで 村山志げ子
玻璃よりも青き舗道や桜餅 宮坂静生 青胡桃
玻璃を透く冬日の中にゐる懈さ 高澤良一 寒暑
玻璃一面卯月の空と海一枚 田淵佳根
玻璃内の眼を感じつつ親雀 高浜虚子
玻璃叩き睡りさまされ熱帯魚 中村汀女
玻璃屋根に夏めく雨や灸すうる 宮武寒々 朱卓
玻璃戸にも野づらの寒さ来て凍る 占魚
玻璃戸に羽顫ふ雪の雀かな 雑草 長谷川零餘子
玻璃戸の玻璃も風霜経たり生身魂 中村草田男
玻璃戸みな火の山据ゑて秋澄めり 野上水穂
玻璃戸開け雨の紅葉の庭見よと 武原はん女
玻璃打つて鶯の子の落ちにけり 原石鼎 花影以後
玻璃拭くと木の芽をさそふあめのいろ 鈴木しづ子
玻璃拭くはひとり遊びよ鳥雲に 寺井谷子
玻璃拭けば幸住むごとき雪の山 柴田白葉女 花寂び 以後
玻璃拭けば満天の星降る初湯 山蔦京子
玻璃拭けば疵あらはれて今朝寒し 森田峠 避暑散歩
玻璃暑し為すことあまたある机 飴山實 『おりいぶ』
玻璃曇り庭の映らず春嵐 長谷川かな女 花 季
玻璃槽の魚介燈に映ゆ颱風裡 宮武寒々 朱卓
玻璃瓶にものを根付かせヨハネの日 宮田和子
玻璃瓶に児の手大いなり金魚捕る 青峰集 島田青峰
玻璃皿に熟柿の照りや夜の炬燵 遠藤 はつ
玻璃皿の梨蒼くなり瓦斯ともる 長谷川かな女
玻璃皿の耀りに輪切りのパイナップル 住吉一枝
玻璃盞の相触れて鳴る星月夜 日野草城
玻璃盤に露のしたゝる苺かな 夏目漱石
玻璃硬し裸木ゆらぐ風聞かず 原田種茅 径
玻璃磨き乙女が冬の湖澄ます 設楽紫雲
玻璃磨く小春の空の透けるまで 鈴木英子
玻璃窓にストーブの火映り園烈風 西山泊雲 泊雲句集
玻璃窓に来て大きさや春の雪 高浜虚子
玻璃窓に霰たばしる夜半かな 寺田寅彦
玻璃窓の夜空うつくし乙字の日 金尾梅の門
玻璃窓を鳥ゆがみゆく年の暮 西東三鬼
玻璃覗き消ゆ風花の迷ひ子も 香西照雄 対話
玻璃越しにスケート場に茶房あり 高濱年尾 年尾句集
玻璃越しに凍む信長の太刀兜 渡辺恭子
玻璃越しに寒星も身を震はせつ 相馬遷子 山河
玻璃越しに見える篝火虫の宿 互井節子
玻璃越しに見てゐる限り寒さなく 稲畑汀子 春光
玻璃越しに雀を覗く寒がり屋 高澤良一 宿好
玻璃越しに髪洗ふ妻乙女さび 高橋六一
玻璃越しの三寒の空鳥過ぎし 河野南畦 湖の森
玻璃越しの夜空うつくし乙字の日 金尾梅の門 古志の歌
玻璃越しの海の暗さや海鼠噛む 吉田ひろし
玻璃越しの甲冑一領黴寄せず 一橋アキ子
玻璃越しの雨山茶花に鳥の来る 金尾梅の門 古志の歌
玻璃鏘然ふとしも畠山重忠 塚本邦雄 甘露
玻璃障子の午後を曇らし時雨来し 青峰集 島田青峰
球場の百の玻璃窓蔦枯るる 小路智壽子
畚編む雪の玻璃戸に火色写し 西形佐太郎 『てんご』
病む妻と倚る元朝の大玻璃戸 本井英
発端は朝の玻璃戸の守宮より 土谷倫
白焼の諸子に曇る玻璃戸かな 田中英子
白蛾の目玻璃に紅彩原爆忌 原田孵子
目立たしき玻璃の汚れや秋の雨 高濱年尾 年尾句集
磨かれし玻璃にそそる嶺新学期 木村蕪城
神田囃子玻璃に隙なき貸間札 江緋子
秋の蚊を追ひ詰めて打つ玻璃戸かな 久米正雄 返り花
秋思ふと高層ビルの玻璃の壁 池田佳子
秋晴れも午後となりたる玻璃の色 川崎展宏
稲妻のあをき翼ぞ玻璃打てる 篠原鳳作 海の旅
穂芒や遠き団地の玻璃光り 館岡沙緻
空青しフレームの玻璃したたりて 金子麒麟草
竹生島くもらす玻璃や鴨料理 岩崎照子
笹鳴の玻璃戸なきごと近づき来 西井五山
節分や玻璃越しに酒量らるる 木村蕪城 寒泉
精養軒の玻璃窓光り花の中 龍胆 長谷川かな女
紅梅の見えるところの玻璃くもり 登四郎
納戸仏泣く泣く在す梅雨の玻璃 堀口星眠 営巣期
紙で貼りたる玻璃に来る春子を愛す 磯貝碧蹄館 握手
繭玉や陽に愛されて玻璃戸拭く 鍵和田[ゆう]子 浮標
聖き夜の鐘なかぞらに魚玻璃に 西東三鬼
聖日の花廛の玻璃に幽らき秋 飯田蛇笏 霊芝
聖母祭近き玻璃拭くマリア園 古賀まり子 緑の野以後
聖燭祭新生児室玻璃厚く 平原玉子
聖玻璃に透く秋光や跪坐少女 中島 初
聖玻璃の五彩西日に強めらる 津田清子 礼 拝
聖玻璃の原色燻ゆる海夕焼 下村ひろし 西陲集
聖玻璃の受胎告知や百合匂ふ 荒井書子
聖玻璃の守宮も使徒のうちなるか 山田ひさし
聖玻璃の翳るは畦火横なぐり 下村ひろし 西陲集
聖玻璃を摶ちて蛾の翅弱くなる 津田清子 礼 拝
肉病むのみ寒風玻璃戸を平手打 香西照雄 対話
舟虫や灯台の玻璃どれも厚し 楠本憲吉
艇の玻璃夏の海光はじき航く 五十嵐播水 埠頭
芭蕉破れかかり玻璃戸にすきとほり 京極杞陽 くくたち下巻
花の如くに黴ひろがりし玻璃戸かな 雑草 長谷川零餘子
花束ねをり木枯の玻璃のうち 猪俣千代子 秘 色
花火映るリキユーグラスのうすき玻璃 内藤吐天 鳴海抄
萩咲くやひかりかへさぬ書肆の玻璃 大島民郎
落葉とぶ玻璃戸がら~閉めて病む 中尾白雨 中尾白雨句集
葉鶏頭雨のはげしさ玻璃越しに 中拓夫 愛鷹
藁屋根の下の玻璃戸や秋日和 比叡 野村泊月
藤活けて小虫の多き玻璃戸かな 島村元句集
蛞蝓の玻璃にあるまま灯をともす 波多野爽波 鋪道の花
蝿一匹玻璃窓広き美術館 丸谷光江
螢火が玻璃戸にすがるあはれさよ 山口波津女 良人
誓子病む夕ベ落花の玻璃しめて 岸風三楼 往来
谿の稲バスの玻璃刷くみのりかな 林原耒井 蜩
輝る波の玻璃にひびける寒の午後 桂信子 花寂び 以後
近隣の音玻璃に断ち冬に入る 山口波津女
遠い燈の玻璃戸に映りゐる師走 臼田亜浪 旅人
重態の玻璃にくるめく青嵐 加藤知世子 黄 炎
野火の色濃くなつてゐる玻璃戸かな 佐野良太 樫
金魚飼ふや玻璃の水色まだ寒き 富田木歩
鉢藤や蜂のうなりは玻璃の外 阿部みどり女 笹鳴
銃砲店玻璃かがやきて一挙に冬 平川光子
銭亀に玻璃器すべりてかなしけれ 富安風生
門松立て玻璃戸中なる鋸目立て 北野民夫
陽の玻璃に蜂が日々来る何とかなる 川口重美
雀も寒げ玻璃戸しずかな信号所 鈴木六林男 第三突堤
雨しぶき玻璃戸にかかり暑くゐる 原田種茅 径
雨の日は雨の紫蘭を玻璃越しに 高澤良一 宿好
雨粒の大混線や梅雨の玻璃 岩崎照子
雨粒の滂沱たる玻璃春めきぬ 山本歩禅
雪の夜の玻璃を鏡に踊子は 野中亮介
雪女真夜の玻璃戸をひた敲く 加藤 耕子
雪静まれり玻璃面上を水動く 高濱年尾 年尾句集
雷や玻璃戸の中の大花瓶 高濱年尾 年尾句集
露の庭玻璃戸あくれば身に迫る 山口波津女 良人
露の音人は寐る燈を玻璃に消す 岡本差知子
青葉木菟校舎の玻璃のみな眼なす 服部覆盆子
青蔦のあそびごころを窓の玻璃 ほんだゆき
青蛙啼くや玻璃戸に踏んばつて 山本宵蔭
風光る海の広さを玻璃に置く 稲畑汀子 春光
風強き日の枯萩を玻璃ごしに 高濱年尾 年尾句集
風強き玻璃戸のうちの日向ぼこ 上野泰 佐介
颱風や船室のごとく玻璃よごれ 山口波津女 良人
餃子の耳綴じつつ玻璃の雪聴きつつ 平井さち子 完流
馬追のしばらくをりし玻璃の闇 斉藤夏風
高層の玻璃叩く喜雨傘寿の師 奈良文夫
高館の玻璃にゆがみて代田見ゆ 栗生純夫 科野路
魚のため灯をのこす玻璃雪せめぐ 中戸川朝人 星辰
鳥影の玻璃にたはむれ大石忌 長谷川洋児
鴨鍋や雪が玻璃打つ音を聞き 高濱年尾 年尾句集
鵙の尾と覚しきものが玻璃の端に 高澤良一 随笑
鶴日誌ありて玻璃戸に鶴来る 藤間 蘭汀
●クリスタルガラス
●磨りガラス 
磨硝子ごしの紅白シクラメン 山中弘通
朧夜や湯殿の窓の磨硝子 寺田寅彦
山茶花や半日こもる擦硝子 長谷川櫂 古志
裏庭のいつしか雪に擦硝子 長谷川櫂 古志
●ギヤマン 
かなしきはギヤマンの瞳の毛皮の瞳 三橋鷹女
ギヤマンにくづれやすきよ冷奴 武原はん
ギヤマンにちぐはぐなる日や夏時間 殿村 莵絲子
ギヤマンに星屑ひとつ入りにけり 谷口加代
ギヤマンの如く豪華に陽炎へる 茅舎
ギヤマンの涼しなつかし旧市街 宇咲冬男
ギヤマンの深鉢に盛る葛桜 八木綾子
ギヤマンの箸置おいて夏料理 森信坤者
ギヤマンの藍に夏来る港町 坂根白風子 『彩雲』
ギヤマンの酒官僚に遠くをり 藤田湘子 てんてん
ギヤマンの鉢重代や冷奴 野村喜舟
ギヤマンの雛の調度や成巽閣 田中明美
ギヤマンは遥けき冬の海の色 山本歩禅
ギヤマンを見し目くらがり蝶の昼 野川釈子 『苗』
リラ匂ふギヤマン窓の旧校舎 仙田洋子 雲は王冠
初詣ギヤマン耀ふ櫓門 須賀遊子 『保津川』
白酒のギヤマンといふ一揃ひ 高野素十
精霊舟ギヤマンの星夜焦し燃ゆ 野見山朱鳥
葛切のギヤマン雷火奔りけり 水原秋櫻子
●ビードロ 
ビードロが割れて巨人の出て行きぬ 小笠原 裕子
ビードロに洗ひ鱸を並べけり 正岡子規
ビードロに洗鱸を並べけり 正岡子規
ビードロの*かうがい冴ゆる出島跡 平田幸子
ビードロの根付を帯に小町の忌 西村弘子
ビードロの皿に盛りたる葡萄哉 寺田寅彦
吹き竿のビードロ流れ汗ながれ 甚上澤美
浮世絵の女ビードロ吹く賀状 戸倉完二
涼風やビードロになる砂を採る 涼風 正岡子規
紫陽花やビードロを買ふ坂の街 正林 白牛
あぢさゐをびいどろ色の雨つつむ 高澤良一 ねずみのこまくら
びいどろに夏の蘇苔真青なる 加藤楸邨
びいどろの出何處何處ぞ冷し酒 高橋睦郎 金澤百句
びいどろの曇り生涯戦後なり 永島靖子
びいどろの花器からつぽの秋まひる 楠本憲吉
びいどろや十勝にしづむ甜菜野 古舘曹人 樹下石上
びいどろや氷柱をかざす笄売 露遊 選集「板東太郎」
びいどろや葡萄酒の色の殉教史 文挾夫佐恵
びいどろを吹く坂の町鰯雲 山崎不二子
びいどろを蹴りをりし春の土いづこ 加藤楸邨
冷めがての飴はびいどろ夏祭 林翔 和紙
吹上やびいどろしたゝる菊の水 西望 選集「板東太郎」
姫子国のびいどろ割りや竹の皮 加藤郁乎
氷とくる水はびいどろながしかな 貞徳
氷屋のびいどろが鳴り灯りけり 岸風三楼 往来
灼熱のびいどろを吹き夏深し 渡辺 立男
硝子(びいどろ)の魚おどろきぬ今朝の秋 與謝蕪村
●ステンドグラス 
まうしろのステンドグラス朧なり 須藤徹
ステンドグラスに挑む黒蝶 外人村 伊丹公子 メキシコ貝
スモッグに包まれステンドグラスの眠り 八木三日女 落葉期
教会のステンドグラスに夏日透く 中井啓子
春光のステンドグラス天使舞ふ 森田峠 避暑散歩
春灯の洩れるステンドグラスかな 丸山よしたか
火のいろのステンドグラス暮早し 田元延代
色鳥やステンドグラスに露西亜文字 和気久良子
蝶降りしきるステンドグラスの隣家恐し 西川徹郎 瞳孔祭
青柿やステンドグラス割つてみたし 皆吉司
●浄玻璃 
浄玻璃におどろき貌の金魚飼ふ 井沢正江
浄玻璃の鏡も曇らむこの暑気に 高澤良一 ももすずめ

 
以上

by 575fudemakase | 2022-06-25 04:30 | ブログ


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

カテゴリ

全体
無季
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
ブログ
自作j
自作y
未分類

以前の記事

2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...
魚屋三代目日記
My style

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

外山滋彦著「俳句的」の指摘し..
at 2024-03-28 07:13
山本覚馬
at 2024-03-28 05:53
【桜餅】といえばどっち派?全..
at 2024-03-27 05:17
あまおう」と「とちお...
at 2024-03-24 03:42
一茶 生きもの句帖 小学館文..
at 2024-03-18 13:28
シュリンクフレーションという..
at 2024-03-13 05:15
ザッピングzapping?き..
at 2024-03-11 01:51
書道 書・筆・墨・硯の俳句
at 2024-03-08 10:04
しょどう
at 2024-03-08 09:38
すずり
at 2024-03-08 09:35
筆の俳句
at 2024-03-08 09:26
墨の俳句
at 2024-03-08 09:04
書の俳句
at 2024-03-07 18:12
佐々木敏光句集 富士山麓・秋..
at 2024-03-07 05:49
山口昭男著 波多野爽波の百句..
at 2024-02-26 02:57
ザッピングzapping?
at 2024-02-24 00:32
私の俳句入門 大野林火編 有..
at 2024-02-21 01:39
茨木和生著 右城暮石の百句 ..
at 2024-02-20 03:20
季寄せを兼ねた 俳句手帖「春..
at 2024-02-11 18:17
我が家の梅 2024/02/..
at 2024-02-06 13:51

外部リンク

記事ランキング