最近の嘱目句あれこれ5 2024年 (高澤良一)
最近の嘱目句あれこれ5 2024年 (高澤良一)
◼️春
嗅ぎもする蕾明らむ鼻の先
白梅に目もと赤らむ鳥の来て
鏡台に残る妻の香娘の香
ペルシャ絨毯
鳥雲にカシャーンの絨緞鳥獣文(もん)
永き日のわが愛用のちび鉛筆
鳥雲に舌出しアインシュタインが好き ❤️
宮津昭彦さんに「争ひを仏嘉する裸押し」の句あり
渡辺昭さんに「裸押し肩ぐるまして子も裸身」の句あり
立ちはだかる先達のホ句「裸押し」
風船を持つ子の前を過ぐ楽隊
かげろふの腹の辺りはあいらしく
泥跳ねのしたたかな道ぺんぺん草
◼️夏
風鈴もびっくりの風軒抜けて
吹きちぎらる風鈴の舌何処ぞに落つ
金華山味噌煮のサバをかっ喰らひ
朝餉にはキムチの小分け小皿に盛り
花紫薇のうすむらさきに棒の雨
杏仁豆腐皿にふるふる朝餉の卓
自問
ビデオ撮り撮るのはどっち夜の秋
牛乳に氷落として喉涼み
賞味期限
25・5とよ朝餉のサバ煮缶
廃棄物の点検むつかし夏の月
花紫薇の抜け殻溜まる奥の庭
目眩く紫薇の白花夏(げ)百(ひゃく)日(にち)
蛇いちご真っ赤な偽(いつは)り云ひさうな
紫薇の幹ぬんめり濡らしゆく蕭雨(しょうう)
つるつるの紫薇の幹這ふかたつむり
大き風送る房総団扇なり
紫薇に降る雨驚天の瞋怒雨(しんどう)ぞ
町内の皆んなによいよい夏祭
花紫薇にバサリかむさる黒揚羽
烏揚羽樹間抜け出て意気揚揚
羽抜鶏雄たけび上げて意気軒昂
紫薇に吊るす鉢数数多夏(げ)百(ひやく)日(にち)
烏蝶返す翼で蒼天切る
落ち蝉に寝返る力無かりけり
桑の葉に白髪(しらが)太郎を見咎めし
飛んで来て人家怪しみ見る火虫
ずん抜けて溌溂たるは樟の幹
ぼうたんを砕きに来たる昼の雨
冒頭の殺人事件蕗の雨
佐々木まなび著 芸術新聞社刊
「雨を、読む。」本に執着 青梅雨季(どき) ☔️
マンゴー味等
江崎グリコ発売氷菓「アイスの実」
ビアジョッキ軽々持って髭もじゃおやじ
昼は寝て暑さおさまる頃買物
呑み鉄本線 五能線
ビール飲み六角精児のダベリ線
落とした氷片拾へば私の手が馬鹿に
岩木山こんな感じで鳴く郭公
海豚もゐて見渡すかぎり白砂の島 🏝️
羽田
飛行機がゲリラ豪雨に立ちむかふ ✈️
めでたしや鶴と亀との和三盆
TV
画面ぶれゲリラ豪雨の発生中
京干菓子ちょっとかりっと有平糖
エンディングに本人写真杉浦千畝
たべはるとおいしい州浜(すはま)の和三盆
夏休みはあと一週ぞ猛プッシュ
すんなりと詰め物の入る菓子木型
詰め物は蟹の爪など和三盆 🦀
桐匣に干菓子詰めるは一仕事
菓子木型職人磨くお家芸
和三盆滝をイメージして富嶽
進物に口解けのよき和三盆
中原道夫に「初夢のいくらか銀化してをりぬ」の句あれば
コーヒーに合せて銅化の和三盆
堰守りに瞋(しん)怒(ど)雨(う)ドカと頭上より
原っぱを叩き初めの蕗の雨
静寂を破りて緋鯉われに寄る
水面に漂ふうきくさ雨模様
「雨、読む」本に執着丸坊主
蟻の影細しく見せて手帖の上
炎天にふらつき出でて辿る帰路
昼花火
すと揚がり初手のあいさつ「こんにちわ」
「こんばんわ」と初手の花火のごあいさつ
するするとあがり花火はパリと消ゆ
花火の夜地元のみなさん「こんばんわ」
もち変へて利き目の落ちしアイスノン
アイスノン活躍したる中昔
アイスノン小脇に抱え応待す
膝小僧に手を置き立てる冷房裡
板の間のひやっと訪問せる家は
案内さる家の設え唯簡素
頬に当て小設えのアイスノン
傲然と青田を襲ふ一雨哉
電子レンジでチンして煮鰈召し上がれ
リズム風扇風機もて夕餉の座
煮びたしの鰈の味はこんなもの
自覚してこれでも摂生しょっぱいもの
始まる夏減塩対策今からよ
汗かくは無理な躰でない証拠
冷蔵庫氷同志が抱きついて
暑い盛りは
朝昼晩おかげおかげの簡単食
連日の猛暑にめげず水遣りも
蟻がきてあっちうろうろこっちうろろ
腕時計少しぶかぶか夏痩せか
皮剥いてぬんめりバナナ食うところ
虚子に次句「川を見るバナナの皮は手より落ち」あれば
落ちさうなバナナは手より虚子さんも
高地栽培フィリピン産の熟れバナナ
減塩のおすすめあるも
医師の眼をたまに盗んで塩こんぶ
朝餉にて塩ふる回数数えられ
看護士曰く
塩辛は駄目よとやさしくハッキリと
からだには益なき塩は駄目と医師
打撲のあとアザが浮き出てわが裸体
暑けりゃ食減退エンジンかからずよ
問いつめれば
扇ぎつつそんなの別にと云ふをんな
TV ガイヤの夜明け
事故らないシニアドライバー新時代
ふむふむの深夜番組にでっくわした
湯を出でてだらりと涼む濡れ縁に
点々と白樺林に貼り付く蝉
たまゆらの花火の上がる一本道
川風が窓から入る帰省かな
川風が撫でゆく花火桟敷かな
村々に灯の入り初めて盆花火
雲暗澹花火追ひやる雨頻り
花火舟大波に乗りどんぶらこ
鬱々たる雲垂る沖合い花火待つ
暗澹よ徒(あだ)波に乗る花火舟
◼️秋
江戸府内 絵本風俗往来
盂蘭盆市繁昌土器(かわらけ)・線香(せんこう)・数珠(じゅず)
川供養魂棚水瓜(すいか)・桃並べ
魂棚に閻魔王像安置して
布施僧は鐃鈸鳴らし往来す
水替りに何とも甘い水蜜桃 🍑
信州の銘柄にして水蜜桃
取り寄せの秋田小町は銘柄米
各々に薬が待ってる秋の夜半
朝顔を遅れて植えて今盛り
プラム食ふ核(さね)のとんがり指に当て
月の下(もと)いとむつかしの廃棄処理
ねずみ花火も猿飛佐助も跳ね上手
肉喰らふは噛み切る感じ生姜焼
大木の根もとを飾りまんじゅさげ
砂飛んで勝負の決まる土俵際
仕掛けるは勝手知ったる土俵脇
抜かりは無し力士の顔を見る限り
どぶろくに御託並べて空けぬ席
紅葉どきかわらけ投げをたのしめり
リリリリと風呂場辺りか鳴ける虫
しおからの前傾姿勢ゆく夏よ
立侫武多素戔嗚尊い行く五所川原
立ちんぼの侫武多は「暫」睥睨す
令和の米騒動
異口同音申し訳なし米不足
米不足伝ふに頭を下げる國
米を筆頭言っていられぬ値段のことは
値段のことは先づは捨て置く米不足
台風の上陸予想にいろいろあり 🌀
解説あり台風日本直撃図 🇯🇵
立秋には何か始まりさうだがさて
細く遠く息つぎながら寒蝉鳴く
私は立ちんぼの交通案内役でした
表札は大野のふた文字明日は処暑
袋しぼりしぼるは酒造好適米
気象のニュースゲリラ雷雨と台風10号 🌀
立侫武多素戔嗚尊い行く五所川原
豊の秋吸って吐いて吸って吐いてランニング 🏃 🏃♀️🏃
ゆく雁に思ふはブレーメン音楽隊
小柴港前
鰯雲訪(とぶら)ふパン屋はブレーメン
期待せしけふの花数白むくげ
色褪せる墓地の花々盆の雨
駅前の高野道場蔦がらみ
充分な働きしたるアイスノン
注目は次の台風来る進路
ほっと息つける間もなく又台風 🌀
長芋の紐解きすったもんだして
すり鉢は足もて支ふ長薯擦り
あかとんぼ隠亡(おんぼう)けふも草むしり
えんのしたこほろぎの貌どんな貌
御難の餅参拝の客絶え間無く
紅帯びて走りの芙蓉の薄なさけ
しほからの好みの暗さの小径あり
蜻蛉釣だぶつき気味の糸廻し
すいっちょは平仮名書きがよく似合ふ
これは変くつくつぼうしあちこちに
啼き終る時が迫りておーーしいつく
籠の中銀・ちゃん・鬼・墨・青とんぼ
えっへんと云ひそな殿様ばった哉
きちきちと云はねばとべぬきちばった
追ひ立ててきちきちばったきちばった
野っ原に露ちりばめて草の市
ぎすすいっちょ万物の裡(うち)サステナブル
自ずからお腹が鳴って昼の虫
ちんちろりん雨はとっくに上がりをり
精霊ばった米を搗いたり砕いたり
🌀風の盆一連🌀
ふむふむの風の盆説その由来
元々は豊年踊り風の盆
元禄の不作によるもの風の盆
町流し遠くから来て遠く去る
この踊り踊り手四名地方四名
これは粋羽二重羽裏はトランプ柄
料亭にてお座敷おわら炎上中 🔥
目指すのは素人芸よおわら節
はらからは西瓜食べつつおわら談
泣き節の胡弓はおわらに活(かつ)を入れ
笠ちょと上げ月を見る所作酒注ぐ所作
お座敷おわらおもつているよりおごそかに
諏訪町
町中の電気を消して町ながし
見て聞いてからだに刻むおわら節
男踊りは稲穂垂る様鍬打つ様
をんな踊りは蛍狩る様しめやかに
父は胡弓その他は三味よ風の盆
東新町総勢五十の町流し
しんがりは早乙女衣装の娘っ子
町流し東新町の高処より
はやしのしんちゃんはやしはやしてきたさぁーのさー
この道の第一人者曰く 兎に角目立ってはいけない
立ち弾きの胡弓にのびある音色欲し
胡弓弾きの極意とは
こほろぎの様八尾の町に溶け込むこと
蚕養宮
手水鉢はまゆ形蚕の宮にして
連綿と受け継ぐ芸ごと八尾びと
花街で芸ごとの町鏡町
コロナの流行った頃は
帰省して何とかなった風の盆
輪踊りの法被の胸に東新町
胡弓弾きの極意とは
こほろぎの様八尾の町に溶け込むこと
帰省してやっぱやっぱのローティーン
きざはしに客も鈴なり鏡町
八尾高等学校
猛特訓八(やつ)高(こう)郷土芸能部
先づは地方三味掻き鳴らしおわら節
八尾よいとこおわらの本場垂り穂の舞ひはこうやって
踊り手は歯科衛生士帰省して
◼️冬
むかふ向きだんまり鳥のゐる枯木
尾も口も炭となりたる焼け柳葉魚(ししゃも)
かぶりつく柳葉魚は少し煤っぽく
土曜日のゴミ出し落葉を袋詰
旧約聖書
年変り東の方から尋ね人
誤嚥した経験餅を苦手とす
咳の子もおどけてアーメンクリスマス
ジングルベルベルベロベルベロクリスマス
雪積る宿屋のお風呂に長浸り
顔洗ふ仕草面白飼兎
締めの紅白言ひ方の妙宮田輝
で何でしたっけ熊撃つ話
見て居れば蓮田にホース突っ込んで
紙つぶて張りつく仁王の横っ腹
日没はいっぺんに来るハケの道
◼️新年
今年にてやめたき年賀と端書に
初刷やちょっと擦ってみる新聞
初刷を脇抱え来る朝の道
浪越徳次郎
初笑ひの名人にして徳次郎
はばたける羽音ありあり三ヶ日
山妻
あらたまの三年日記を繰り珍事
あたたまの輪ゴムをたんと置く机
舞初めのしなふ躰を稍起こし
勝独楽の終に止まるよ笑ひこけ
石段をすたすた登り年新た
齢なりに年改まりゆく年ぞ
凧揚げに意気揚々と漁師の子
空ら響きする家鼓の初稽古
正月場所
座布団持ち例の附人すたすた来
中原道夫に「初夢のいくらか銀化してをりぬ」の句あれば
初夢の我らは銅化してをりぬ
吹き初めは勝手知ったる人許り
料理下手で俺らに雑煮ちょいと無理
階段を下りる破魔矢を鷲掴み
七福神詣はためく旗沿ひに
白朮火に白朮詣の顔浮かせ
略式よデパ地下で買ふ鏡餅
おばんですと歳神煤け顔
裏白の反る家何処か端(はした)なし
山賤が石ころ退けて鍬始
山始め一升瓶を奉(たてまつ)り
小柴
穴子等が揚がる海ぞや漁始
どんどこと船を繰り出す漁始
進化の謎
初閻魔ホ句の友垣とり巻きて
津軽の夜炙られノドグロぐびぐび酒
野ざらしに錆び噴く除雪車#101
五能線リゾートしらかみ颯爽と
五能線先頭車両で三味弾かせ
下手くそな文字書く賀状今年もや
下手なるも味ある文字ぞこの賀状
年寄れば乱雑也の賀状書き
賀状書く漢字は一画づつ確と
福引のガラガラポンと云うのを遣る
福引に当たる商品見す店頭
万が一の悪夢もあらむ宝舟
陽子殿
寝正月するかと問へばうふふんと
羽子つくは近所の子等か一頻り
手毬唄怪しきところは素っ飛ばし
子守り唄うたふは寝かしつけるやう
書きたくない賀状のこともちょっぴりあり
愚問 妻に聞いてみれば
骨休めする気などなし寝正月
我もゐて空想上の宝舟
金沢区の場合は
松とれてももそっと先かどんどの日
散歩 小柴
松とれて家の立て込む漁師町
餅花を鏡の中に履き物屋
唐土の鳥もう来ぬ里となり幾とせ
過疎かにて村は絶滅飾り跡
ご立派な構えと云はれ鳥総松
餅花は餅花めでたき街は街
餅花にもそっと寄れと撮られをり
団子花売り娘(こ)の売り方ちょっと雑
どってんと浜辺に倒れ込むとんど
ぶっ倒れる予感的中どんど焼き 🎯
左義長の崩れし跡に焦げ達磨
転げ落つ火の粉達磨に息を呑む
火崩れの始まり火の粉挙ぐとんど
ちゃっきらこ一寸豪華な家の前
白む空とんどの灰もしらしらと
きゃっと声家の隅よりなもみ剥
かさつけるナマハゲの去る一軒家
懐かしくも古めかしくもあり骨牌(かるた)
たのしめり正月遊びの福笑
福笑
其の所作を笑ひこけるがこの遊び
双六 渡し
人足の川止め喰らふ大井川
めんこくて衝動買ひの福寿草
ちょろちょろと抜けゆく水音(みおと)根白草
忍性は大和の國より御形かな
鎌倉に七つの切通し
裏白や朝比奈口は岩隠れ
すずしろと気どって云ひて何処吹く風
金沢動物園
おうへいな歩き方する犀太郎 🦏
鎌倉へ
峠守る歯朶が屈強朝比奈口
楪やいつしか空き家となりゐし家
初烏看取るは九十八翁 🐦⬛
◼️雑
俳諧は単刀直入モットーに
無礼にもズケズケ申すはホ句の為
上岡にて
ディズニーの映画はインサイドベッド2
上映中 ソニー
タイトルが魅力よ「ねこのガーフィールド」
高澤陽介君へ
紙芝居うんこ太郎は長男作
昼餉とす俺さのパンは八枚切り
熱っ熱っのパンにはやつぱりとろけバター
絵本描くにいちぢく浣腸(かんちょう)お手の物
診察あればはばれっご飯けさのこと
誤嚥避け物には手順ある教え
起ち上がる膝を叩いて日曜日
出勤には時間をかけて月曜日
火曜日のゴミ出しけふは何だっけ
歯医者にて虫歯の治療木曜日
通院する妻の付き添ひ金曜日
ボトル、チューブ、カップ等等水曜日
デザートは云はずもがなの杏仁豆腐
放映中
買物ブギ連続ドラマのハイカラさん
忍びの武器手裏剣(しゅりけん)・撒菱(まきびし)・鎖鎌(くさりがま)
ホ句作り言葉づかいはハイカラに
原っぱはいつか格上げ屋上に
スマホのこと知らんが猫カフェ大バズり
浅草寺
鳩の居るお寺に訪日外国人
この配慮踏切ちゅうは平仮名で
まみゆるは遮光器(しゃこうき)土偶宇宙人 👽
TV
空港ピアノショパン知らぬが曲ショパン
空港ピアノ誰にも勝るビートルズ
進化の謎
進化する鳥が獲得せし知見
山妻
ときたまだが指圧よろしと肩揉みす
五能線乗っては飲んで降りては飲んで
五能線各々駅に降り立ちて
感じよき指圧は他人様のもの
ナレーターは檀蜜昼餉はそろそろです
飲みにゆく助走はいつものRy Cooder
ちょうちんが呼んでる津軽のいい所
リニューアルホテルは盛況元空き家
隠れた魅力がありてWi-Fi使へる島 🏝️
島巡ればあるあるハートのモニュメント ❤️
鳴子温泉♨️
究極はこけし探しのマンホール
TV 昭和は輝いていた
毎日がビューティフルサンデー初写真
TV 懐古番組を見ていて
御当人今では電波の裏の人
NHK
チコちゃんも登場ほっこりする番組
分析進む
骨粉からアステルオニスは草食獣
うぃ酔ふた呑み鉄本線日本旅 🇯🇵
再会し俺も頑張る約束酒
老人を荒使いする外待雨(ほまちあめ) ☔️
私(わたくし)雨 別名 「片雨(へんう)」「我儘雨(わがままあめ)」
瞋(しん)怒(ど)雨(う)を喰らえと水の番する人
口あーんと開け置きえいと歯の治療 ❤️🩹🦷
碧天に向かふ直なるホルトの木
葉上(ようじょう)にさざめき渡る私(わたくし)雨
じゃけんにされアルミ硬貨のまんめんじん
Naturの訳語は「自然」 老子に「無為自然」音読みで「しぜん」「じねん」 現今流行りの「サステナブル」に通ず
自ずから然り万物サステナブル
以上
(妄言陳謝)
【参考】以下は小生の好みのものを選別した。 💦
○八尾よいとこ おわらの本場 <キタサノサードッコイサノサ> 二百十日を 出て踊る
○来たる春風 氷が解ける うれしや気ままに 開く梅
○虎は千里の藪さえ越すに 障子一重が ままならぬ
○仇やおろかで 添われるならば 神にご苦労は かけやせぬ
○恋の病も なおしてくれる 粋な富山の 薬売り
○狭いようでも 広いは袂 海山書いたる 文の宿
○話するなら 小松原の下で 松の葉の様に こまごまと
○おわら踊りの 笠着てござれ 忍ぶ夜道は 月明かり
○待てど出てこず 出る時ゃ会えず ほんにしんきな 蜃気楼
○蛍こいこい 八尾の盆に 夜の流しの 道照らせ
○鳴くなこおろぎ 淋しゅうてならぬ お前一人の 秋じゃなし
○私ゃ野山の 兎じゃないが 月夜月夜に 会いにくる
○手っ甲脚絆に 紅緒の襷 可愛いやな早乙女 風の盆
○唄で知られた 八尾の町は 盆が二度来る 風の盆
○唄の町だよ 八尾の町は 唄で糸取る 桑も摘む
○花や紅葉は 時節で色む 私ゃ常盤の 松の色
○あなた今着て 早お帰りか 浅黄染めとは 藍足らぬ
○八尾おわらを しみじみ聞けば むかし山風 草の声
○鹿が鳴こうが 紅葉が散ろうが 私ゃあなたに 秋(飽き)がない
○城ヶ島から 白帆が見える 二つ三つ四つ 有磯海
○来るか来るかと 待たせておいて 何処へそれたか 夏の雨
○八尾よいとこ 蚕の都 秋は野山も 唐錦
○八尾八尾と 皆行きたがる おわらよいとこ 唄の里
○可愛い鳥だよ 鶫(つぐみ)の鳥は 柿をつついて 紅つけた
○月は満月 夜はよいけれど 主に逢わなきゃ 真の闇
○月に焦がれる すすきの花は 枯れてしおれて また招く
○針の穴から 浮名がもれる 逢うて逢われぬ 人の口
○粋な小唄で 桑摘む主の お顔見たさに 回り道
○別れが辛いと 小声で言えば しめる博多の 帯がなく
○仇な色香に 迷いはせねど 実と情けにゃ つい迷う
<古謡>
○歌うて通るに なぜ出て逢わぬ つねにきく声 忘れたか
○つねにきく声 忘れはせぬが 親の前では 籠の鳥
○姉まどこへ行く 三升樽下げて 嫁の在所へ 孫抱きに
○あなた百まで わしゃ九十九まで ともに白髪の 生えるまで
○二百十日に 風さえ吹かにゃ 早稲の米喰うて 踊ります
○山へ登れば 茨が止める 茨離しゃれ 日が暮れる
○咲いた桜に なぜ駒つなぐ 駒が勇めば 花が散る
○竹に雀は 品よくとまる とめてとまらぬ 恋の道
○飲めや大黒 踊れや恵比寿 亀の座敷に 鶴の声
<八尾四季>
○揺らぐ吊り橋 手に手を取りて 渡る井田川 春の風
○富山あたりか あのともしびは 飛んでいきたや 灯とり虫
○八尾坂道 別れてくれば 露か時雨か ハラハラと
○もしや来るかと 窓押し開けて 見れば立山 雪ばかり
<鏡四季>
○積もる思いも 角間の雪よ 解けて嬉しい 梅の花
○主の心は あの釣橋よ 人に押されて ゆらゆらと
○八尾坂道 降り積む雪も 解けて流れる おわら節
<五文字冠り>
○雁金の 翼欲しいや 海山越えて 私ゃ逢いたい 人がある
○桜山 桜咲さかねば ありゃただの山 人は実がなきゃ ただの人
○ポンと出た 別荘山から 出た出た月が おわら踊りに 浮かれ出た
○色に咲く あやめ切ろうとて 袂をくわえ 文(ふみ)を落とすな 水の上
○白金の ひかり波立つ 海原遠く 里は黄金の 稲の波
○朝顔に 釣瓶とられて わしゃ貰い水 どうしてこの手を 放さりょか
○月の出の 坂を抜け行く 涼風夜風 盆が近いと 言うて吹く
○十五夜の お月様でも あてにはならぬ 四五日逢わなきゃ 角が立つ
○奥山の 一人米搗く あの水車 誰を待つやら くるくると
○花咲いて 幾度眺めた あの海山の 色に迷わぬ 人はない
○諏訪様の 宮の立石 主かと思うて ものも言わずに 抱きついた
○今返し 道の半丁も 行かない内に こうも逢いたく なるものか
○今しばし 闇を忍べよ 山ほととぎす 月の出るのを 楽しみに
END
by 575fudemakase
| 2024-08-26 17:43
| ブログ
|
Trackback
俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase
カテゴリ
全体無季
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
ブログ
自作j
自作y
j
未分類
以前の記事
2024年 10月2024年 09月
2024年 08月
more...
フォロー中のブログ
ふらんす堂編集日記 By...魚屋三代目日記
My style
メモ帳
▽ある季語の例句を調べる▽
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
検索
タグ
お最新の記事
美しい秋の風景 |
at 2024-10-10 05:04 |
最近の嘱目句あれこれ10月 .. |
at 2024-10-10 02:38 |
小沢信男 俳句世がたり 岩波.. |
at 2024-10-08 07:58 |
句集 鎌倉是空 前田吐実男を.. |
at 2024-10-07 05:29 |
最近の嘱目句あれこれ13 .. |
at 2024-10-01 06:05 |
最近の嘱目句あれこれ12 .. |
at 2024-09-27 10:23 |
山本健吉「ことばの歳事記」(.. |
at 2024-09-27 07:41 |
【やませ 山背】 |
at 2024-09-27 04:34 |
最近の嘱目句あれこれ11 .. |
at 2024-09-19 06:32 |
俳句結社 童子(2024年9.. |
at 2024-09-18 04:06 |
最近の嘱目句あれこれ10 .. |
at 2024-09-13 09:41 |
最近の嘱目句あれこれ9 2.. |
at 2024-09-11 00:12 |
最近の嘱目句あれこれ8 2.. |
at 2024-09-08 09:32 |
一徹 |
at 2024-09-02 13:26 |
最近の嘱目句あれこれ7 2.. |
at 2024-09-01 15:12 |
最近の嘱目句あれこれ6 2.. |
at 2024-08-30 16:47 |
少年時代の蓮田 |
at 2024-08-29 05:53 |
台風接近 |
at 2024-08-27 03:07 |
最近の嘱目句あれこれ5 20.. |
at 2024-08-26 17:43 |
最近の嘱目句あれこれ4 20.. |
at 2024-08-21 05:08 |