最近の嘱目句あれこれ22 2025年 (高澤良一)
最近の嘱目句あれこれ22 2025年 (高澤良一)
◼️春
指鹿為馬 馬鹿の由来や万愚節
(指鹿為馬とは始皇帝の2代目が自分の権力を認めるか否かの判定に何使った言葉)
パンジーの縁かじれるは如何な虫
春泥てふ云ひ方一寸だらしなく
日本フラワー&ガーデンショウ
午からの天気的中啼く蛙
鴉の巣真青に八幡宮の杜
其処此処に花のほころび千鳥ヶ淵
二、三片これから始まる花の修羅
ほころびはここから始まる花ふぶき
花の雨あとぞんざいに降るばかり
新調と聞こえて春の小鳥の声
登校の子の傘通る花の雨
菜の花の茎立ち後追ふ登校児
木五倍子咲く文庫の裏山一人攀づ
昼顔種蒔くぞと壜にふやかして
小春日に酔ひて椿のよいよいよい
視力まだ老ゆる訳にはかすみ草
相性よしカーネーションと霞草
花束にあくまで脇役かすみ草
谷戸朧竹林のうへまた竹林
新社員趣味を聞かれてへどもどす
その辺りつるっとしさうな春の泥
ぎしぎし長けアスリート等の貸切る宿
強まりし寒さ二月のこゑを聴く
菜の花の海霧に霞める朝迎へ
花吹雪熱田神宮ある街の
獺魚を祀るミロ展長居せり
祖母クニのひっつめ髪や入り彼岸
薄紅に祖母のおもかげ春火鉢
散りやすく掃き難きもの柳の葉
魚氷に上り勉学そもそも論
桜二分咲ぽかぽか陽気の神田川
朝っぱらからうぐひすケキョケキョ遣ってをり
きさらぎの深浦産のぼたん海老
鳥雲に投げ槍ざまに老いん哉
春節の炒飯一盛り餃子三ケ
大人びて朝のあいさつ一年生
見栄えよくうぐひす餅の仕上りぬ
古民家の葺替百七十余年経て
蜘蛛の囲の小さく生れ後大破
バレンタインデー微妙な距離の猫二匹
林道にて白樺百本あふぐ人
猫の手も借りたいところ甘茶寺
昼霞絶景スポット亀老山
切れ悪き二月の高枝切鋏
珍しや放映梅の輪違い
アナウンスのこゑにもぬくみ深夜便 (ラジオ深夜便)
春昼の電話長閑な呼び出し音
能登の春一つ一つ力が集まり復興へ
「映画見に」とメモして外出春の昼
見ての通りアットホームな能登の銭湯
灰均しつゝ赤金(あかがね)の春火鉢
朧夜を昭和ごころで歌ふ唄
からからに乾ける土筆ツンと立ち
雀の槍下校告げゐる拡声器
四月馬鹿どうでもよくない字の書き順
◼️夏
紙魚喰うはベストセラーの根南志具佐(平賀源内作)
湯上りや世界の夏の先走り
涼しさの魚類図鑑や衆鱗図
木霊にも奥行のある谷戸花火
火だるまの毛虫の暴走まだ脳裡
火を懸けし新聞紙の上(へ)毛虫乗せ
ベトコンの焼身自殺青葉梅雨
古扇子いつもの景を引出しぬ
雨のち霽れ濡れて乾いてクレマチス
衝動買ひ武蔵鎧の名に惹かれ
さみどりに映り込む空早苗束
山古志の丘といふ丘植田冷え
山古志の丘といふ丘代田寒
青梅雨の仁王門借り雨宿り
退院やタクシー呼び出す青葉雨
筍出づ寺の竹藪覗きゆく
手のかかる薔薇の類ひは敬遠す
近頃の青年華奢や矢車草
葉上は洋上にして山法師
母ならぬ妻七十の胡瓜揉み
当節の一寸小振りな柏餅
この人の草笛上手とは云へず
菖蒲苑しかじかの径巡り了へ
徒然に匙もて苺潰す午
ウインドサーフィン蔵ふ艇庫も帆の容
鱚釣の舟の戻るや弁天屋
飛来せり乙鳥のごと検針員
鉄線の花砕け散るその邊り
鉄線花がらりと霽れし午の穹
鉄線の花了らむと蕊見せて
鉄線の大敵の風吹き出せり
鉄線の大敵の風湧き起り
ズックにソックス好みの色は中間色
館林の土産ものなら麦落雁
虚子の云ふ寫生が下手で羽抜鶏
気の利いた配慮当然水中花
浮いて来ぬ仕懸け必要水中花
漬けらっきょの味見一言「まあいいか」
水道水じゃぶじゃぶ入れて水中花
七里ヶ浜辺りか水着の古写真
店頭に昭和の水泳写真かな
サングラスかけてあれこれ盗み見る
是非は別何でも盗み見サングラス
サングラス一ケあったら充分だ
穴を出しモグラがしさうなサングラス
泰山木この角度よりよく見えて
浮草をコップに浮かべ愉しめり
布袋草水に浮べて涼しめり
布袋草皆に先んじ一番花
布袋草水干上れば雨足して
水盤に河童の置物玄関口
泰山木見るには極めてよき一角
まだまだ高値
さくらんぼこんな処とその値札
鯉幟高い高いは児の遊び
筍飯お腹摩って満腹と
昔の物は大方よろし豆飯も
間食にバナナいっぽん錦織圭 (試合途中)
相性よしカーネーションと霞草
カーネーションに囲まる薔薇は親方風
男女の性抜きとるものにサングラス
鰻生る台風銀座この辺り
木苺摘む黄金の季(とき)待たれけり
夜宮撮る写メール夜の杜わたつみ彩
雨止んでツーツーレロレロ水馬
虹顕つやエッフェル塔を背景に
ちぇと云ひてしけた花火をなじる声
蝉の脱皮しっかり俳句にしてやりたし
ぶょ曰く山がおしゃれをし始むと
ぶょ曰く山がおしゃれを決め込むと
どうせなら茅の輪潜りは弾みをつけて
鉄線花乾く間も無し又雨が
偶感 古川緑波
又降られわしゃかなはんと逃ぐ五月蠅
篠の子に波砕け散り野島崎
肉買ふも挽き肉程度麦の秋
初物の蚊柱に貌ぶつけたる
夕立に呑まれる猫のこゑ須臾の間
チリチリポタ線香花火が了りたる
野外映画無音に進む潜水艦
ベイブリッジ東京湾に盈つ夏汐
海の家真水を浴びて一息つく
砂あそびしてジャリジャリの海水着
かまぼこの具魚グチ、ハモ、スケトウダラ
かに風味のかまぼこ日本席巻す
台風の発生鰻の生る海
灼熱の地べたに這ひつくばる雀
独り居や端然と降る白雨見て
コンビニの貸傘五本通り雨
コンビニに立寄り夕立遣り過ごす
血抜き石鯛刺身に地場もの旬のもの
こんちきしょう蛭の奴めと田草取
手を上げて足を運べば阿波踊
保存会披露の御陣乗太鼓かな
脚早やに雲影すすとお花畑
夏暁の我流体操スクワット
大曲駅にて
花氷当駅長の計らいで
武家の子は菖蒲を尚武と云ひ替へて
カミソリで刃られたやうや蛭剥がす
鍋・釜底洗ふや亀の子古束子
菖蒲湯や鼻の辺りの喫水線
やっとこさ麻座布団に納まりぬ
麻座布団踏んではいけない正座です
おもたせの菓子によもやま帰省談
金魚の糶り夢見るやうな糶でした
柿の葉鮨の駅弁持ち込む吉野線
葭すだれ尻をからげて荒涼と
苔を苔たらしむ御山の真水なり
心エコー大暑の壁に真向ひて
防火水槽のぼる孑孒おいちにのさん
百合と百合くっつきさうな径ゆく
左右より百合しなだるゝ道であり
金輪際触れてはならぬ百合の蘂
糸のごと滝なだれ込む黒部峡
疎開先 静岡県島田
汗し食ふ皮靴チャップリン白黒映画
ワイパーの引っ切り無しや迎へ梅雨
多佳子忌のダンスホールに猫のモモ
夏大佛ここに座って七百年
道教の神も仏座に蓮の花
蟻に飽きやっぱり猫は猫同士
小柴港
猫の手も借りたい処蝦蛄殻むき
青あらし吾は鏑矢となりペダル漕ぐ
青嵐吾は弾丸となり自転車漕ぐ
持病
脊柱管狭窄にして蝸牛の歩
夏魚得てしてこれも深海魚
石の階裂け目見つけて夏の草
玉すだれ廃れずにあり通学路
峯雲佇ちばつてん長崎坂の街
水盤に活け込む河童のゴム人形
金魚鉢縁近き程藍濃くて
草むらに夏の日返す捨て缶カラ
植田過ぐ白雲合掌造の村
菖蒲田の翳に深浅みづすまし
サングラス顔の大きな冨士眞奈美
蚊にもある貧乏ゆすり篤と見て
栃木にいろいろ雨のたましいもいたり 阿部完一 あれば
雨がへる喜ぶ栃木のざんざ降り
トワイライトゾーンの何処かにダイオウイカ誘引
ずぼらの我を隠すつもりのサングラス
御老体隠すつもりのサングラス
鳴く海猫を伴ひ晩夏の佐渡航路
キャッチボール夏草黄ばむ原っぱにて
目の前の蟻も石段攀づところ
能登震災テレビを見つゝ
避難所を抜け出る術無く蝉を聞く
競馬
残念の一馬身とは馬券のこと
次から次蝉生まれ来て糺の森
夏果てのボートのオール傷だらけ
探し当つ青葉新館梅雨の路地(中華街)
中華街で精進落しや半夏雨
炎天下神事の進行恙無く
疎開先にて(静岡県)
青田波向うに島田第二小
未だ見ゆるバスの背那須の大夏野
飛瀑音背にして森林抜け来たる
甚兵衛は紐より成れる人は水
甚兵衛のよろよろの紐結び了ゆ
ハンカチを裏返し其処使ひけり
老妻が缶詰開けろと夏の朝
箱庭を頭の中に設計中
永久に咲く花の明け暮れ水中花
金魚玉金魚でろりと裏反る
学童に配布さる
鳥の子餅横浜開港記念日の
百千船横浜開港記念の日
腕時計重る炎天に打って出る
菖蒲の根鼻の辺りに寄せ銭湯
一足早く浴さんものをと買ふ菖蒲
老鶯の絶品のこゑ拝聴す
渡し場の旗のぐったり真炎天
動物園岩窟住ひの蚊喰鳥
巌の一部が動くと見えしは山椒魚(はんざき)よ
澄みに澄む水音山椒魚育み
大胆に出目金掬ふ女の子
でんでん虫背中つままれ投げられぬ
河鹿笛下流下流へ音の細り
釣れるとき小躍りをして鰻竿
天牛の髭を放せと啼き喚く
生来のやんちゃ地でゆくあめんぼう
義経の八艘飛びめく蠅虎
めまとひの中に突っ込む女子マラソン
草蜉蝣大きな腹して難儀だろう
濁り水ドドと落とせる湯滝かな
蜘蛛の糸の訓話説くなりお釈迦さま (芥川龍之介の小説「蜘蛛の糸」より)
潜りゆく椎の香むっと木下闇
青芭蕉ばっさり遣りたき風のなか
芍薬の名札並べり整然と
疣疣に指当て朝採り胡瓜かな
夏雲映す棚田を往き来す影法師
澱粉を好んで食べる紙魚と知り
デング熱流行らす悪しき虫藪蚊
体毛の豪華絢爛馳す毛虫
開花宣言黴にも有りたきものぞかし
真夜中のピーポー何處へ熱中症
◼️秋
軽妙の一語に尽きる小鳥声
脱穀の音の抜けゆく峡の空
獣害阻止防鳥網と云ふしろもの
猪垣程ごつくはないもの防鳥網
鎌倉に教会幾つ秋の空
生身魂十歩に三ヶ漏らせる屁(先師 大野林火に「咳に伴れぽぽぽぽと出る屁のあはれ」あれば)
爆ぜさうにポップコーンも嬰児(やや)の手も
新涼の白球ダウン・ザ・ラインの上(ナイスサーブ)
梅の下ことし初見の蚊柱が
害鳥は退散金秋防鳥網
防鳥の為の素秋のきらきら棒
霧のなか多面体為す亀虫は
霧の研ぐ鋭峰妙義山左傾せり
霧霽れて一山生ず又一山
鰻生る台風銀座この辺り
霧突き抜け竹幹鎌倉報国寺
霧のなか道を聞かれてへどもどす
栗拾ひ拾ふ目安は先づ光沢
栗拾ひ中継霧の丹波より
霧抜けて傾山の淡き影
あんぐりと霧に呑まるゝ鞍馬口
名物の栗の名高麗川マロンとや
青栗のたわわ村営栗林
掌を蹴飛ばす螻蛄の糞力
須臾の間の小鳥映せる水たまり
大堤これある限り彼岸花
秋の航雲波打って雲の海
稲刈って富士を大きくせる里人
着弾は欅の根もと曼珠沙華
灼熱の記憶が薄る原爆忌
群れ為して椋鳥の旋回黄昏時
祭壇に捧ぐここちのしてゑのころ
雌日芝の寧けさ雄日芝の強情
伸縮自在の蛇腹小秋(こあき)のバンドネオン
めっけてもめっけなくても小秋(こあき)かな
リズムに乗り仕掛けた踊は止められぬ
一人踊軽妙足・腰・団扇捌きなど
ヤットサーと掛け声掛ければ阿波踊
満月を浴び立つ島の弁財天
雀蛤に一物仕立てと云う至芸
江之島の良夜を満喫弁財天
菊の節供日本流に受容され
新酒にして生っぽい味試飲して
新秋や床屋は決まってカットのみ
秋立って畳を擦れる足音す
山寺の和尚さんの唄満月下
里芋など亀の子束子で洗ひもの
鎌倉の秋の一日黄金(くがね)波
修身の畳半畳暁蜩
雁来月あかつきの鐘山の手より
夜の底に鯊のごとくに潜伏す
石の階裂け目見つけて夏の草
三味寂びて長崎見番秋の雨
向日葵の種貰ひしよガーデニングショウ
秋の夜を泉ピン子の長科白(せりふ)
林火の忌南無を強めて誦せる僧(大野林火)
繕いの美にして金継ぎ美濃の秋
おっ死ぬと云う言葉あり秋蝉に
三時間計り又寝て暁蜩
◼️冬
凍て航跡乾燥し切った青空に
心不全精査加療の日向ぼこ
夕づつや穹晶晶と凍てにけり
カーリングシーズン到来
カーリング始まる横浜アリーナで
ロコ・ソラーレクレイジースイパー飛び出して
アイスの癖読みそこねては一大事
局面打開ダブルねらいの一投で
なじみ声ロコ・ソラーレの彼の女(ひと)の
こけしの塵指もてぬぐふ小六月
見納めの寒牡丹園最終日
なんとなく来てなんとなくゆく十一月
極寒の紙魚の一挙手一投足
一畳の寒さ身に沿ふ禅林に
3分で判るミロ展春近し
火事場へと向ふサイレン遠のく夜半
おお寒と箸握り締めとる朝餉
茲に一句人生枯木になぞらへて
名の木枯る月光研ぎに研ぎすまされ
老人達朝は寒しとくっちゃべる
このところ冷やっこい朝がつづく毎日
尿に起つ寒夜の布団ぐちゃぐちゃに
コンビニへ懐炉を貼って自転車漕いで
特急リゾートしらかみ
雪の夜行くまげらが発つ五所川原
いざ出陣アラミド繊維の防火服
寒造り醗酵音のしゅはしゅはと
寒造り醗酵音に耳攲て
黒石のつゆ焼きそばにあったまる
いちめんの雪原弘前黒石間
雪原を一望弘前黒石間
忘年会「麦と兵隊」口衝いて
襤褸を上手に使ったジャケット目新し
熱燗にとってつけたる讃辞の弁
立冬の切り絵の紙音清々し
真夜中の身体摩ってこの寒さ
しんしんと冷ゆ夜布団にうづくまる
烈震に家が突き上げられ玄冬
お布団に鯨のごとく潜れる子
布団延べ潜水艦のごと闖入
襤褸布団に潜水艦のごと潜伏
あやとりに脳の一部が勉強中
理不尽を承知の上の寒泳者
熱川で一泊金目鯛尽し
星ケ岡茶寮
魯山人手焙り火鉢を抱く写真
酷寒の鱗犇めくごと浮草
称名寺
壊したき氷一枚阿字ケ池
火鉢抱く浜っ子関東長火鉢
火の文化囲炉裏に炭のある暮し
茶事たのし炭の移ろひたのしめり
いろりに火絶やさぬ古民家三渓園
菊炭をあれこれ使ひ炭手前
囲炉裏と落語どちらも落ち着くこと目指す
話し聴く囲炉裏に手の甲焙りつゝ
忘年会「月も知ってる俺等の意気地」(村田英雄 王将)
天辺に三羽仲良く寒すずめ
うるうるとフランク永井年の暮れ
紅白で熱唱合せ鏡のピーナッツ
君恋し絶唱紅白歌合戦
かぢかんでぶつけしくるぶし痛かりし
この年の歌ひ納めはもちひばり
納豆の糸引く朝餉けふ節分
ちっちゃい頃見て寝た紅白見たことし
細うで繁盛期、新珠三千代、冨士眞奈美
口衝いて静岡弁の「寒いづら」
秋田山形
両県にまたがる積雪もううんざり
日本海の雪雲鰐の背の辺り
潜水艇に接近バケアオザメの大きな目
雲脂掻いて小春日和に倦める日々
第九などまともに聞くよな柄じゃなし
繕いや鍋の把手の枯木の棒
寒夜の暖房あたたかさうな音立てゝ
山蔭の田んぼリンクは糞寒し
ふるさとの田んぼリンクでスケートす
田舎出と知れたりたかがスケートで
竹馬の友ヘッピリ腰でスケートす
紙魚の棲む極寒の本読み漁り
もう居ない筈の蠅ゐて冬座敷
殺風景そのもの冬の沈下橋
冬に入る身ほとりに殖ゆ擦過音
キッと鳴る秒針冬の掛け時計
潔く白息弓に矢をつがへ
◼️新年
初日の出息殺し合ひ見つむ空
心不全精査加療の日向ぼこ
初景色世界に刺さる日本の漫画
初上映室町無頼グランメゾン
日の昇る東(ひんがし)の空伊予柑いろ
初夢の東京何處だかまよふ道
初句会拙句採らるはこそばゆし
新調のがま口目出度の「青海波」
年賀状止められぬ年重ね来て
松過ぎのゴミ捨てゴミ箱はみ出るゴミ
どことなくさえない私初鏡
これが吾と暫し佇む初鏡
心疾患に付きものの痣四日かな
初日の出しみじみ海の端山の端に
新年の一計季題詠むべしと
山形は雪にもめげず加勢鳥を
昔は佳し海苔餅砂糖醬油餅
◼️相撲
何處取っても勝ってゐるとの相撲評
◼️雑
平賀源内
源内極む本草学と文學と
西洋婦人図貧家銭内作と聞く(貧家銭内は平賀源内の別名)
一心に海に向かって石投げる人
キャンデーズさよなら公演をみて
もうすぐ春ですネ私も九十
突き当りが海の鎌倉散策す
昔の物は大方よろし豆腐汁
マドリード大会(庭球)
赤土はスペインの色エースでとる
雪舟画 慧可断臂図を思ふて
心エコー壁に向ひて慧可のごと
外郎など名古屋ぽいもの買うて旅
コンビニに駐車これより雨宿り
俳句との出合い
モダンな草城好きで入りたるホ句の道
草城の世も遠くなりタイピスト
いやほゝと半能の鼓高砂や
呑み助は元魚屋の某(なにがし)と
舟木一夫舟出するごと歌ひ出す
ボーイッシュ佐良直美の「品」ある歌
進一の海峡の歌枕崎(森進一)
旅姿はるみの「おっととっといけないよ」(都はるみ)
三郎はザンギリ頭で「君住む町を」(北島三郎「加賀の女」)
戦後のどさくさ街頭録音てふ番組
回虫が腹から出て来るアレ戦後(疎開先にて)
敵(かたき)役憎々しげに冨士眞奈美(ドラマ 細うで繁盛期)
潜水艇百鬼夜行の深海へ
震災の廃材銭湯のたきつけに
能登の為昔やんちゃをやって来たから
五線譜にそっぽ向くよな奴ばかり
お目当ては「中華酒場」の上海ガニ
長寿粥の「青葉新館」何處かいな(中華街にて)
鳳林にて雨宿り兼ねジャージャー麺
焼ソバの梅蘭本店十年(ととせ)ぶり
西部劇ねっから好きでゲイリークーパー
一穢なき取り皿に海老取り分けん
紐綴の背中掻き棒部屋隅に
空気おくるにゴム管の鳴る聴診器
以上
(妄言陳謝)
by 575fudemakase
| 2025-04-14 08:24
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俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
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尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
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[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
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[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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