最近の嘱目句あれこれ24 2025年 (高澤良一)
最近の嘱目句あれこれ24 2025年 (高澤良一)
◼️春
民宿の婆の早起き磯菜摘み
民宿の具にする磯菜摘めて婆
梅は先づ幹見て枝見て花を見て
磯風に飛び砂防風繁殖地
うぐいすの深雪のあとの地鳴きかな
金盞花ぼってり花に雪が乗り
足に当たる馬珂貝獲らむと腰振って
湖の波そぞろに花屑寄せてをり
俄雨マックでパクつく穀雨のスパチキ
銭湯のスタンプラリーきさらぎより
銭湯に程よき客や花の雨
花も終盤天気よけれどごろごろす
雨降りの獺魚を祭る日となれり
海の碧さ石蓴の青さこころ旅(NHK BS こころ旅を見ながら)
へたくそな我が字が踊る種袋
間延びして長閑竹竿売のこゑ
日は長く長く暮春のはないちもんめ
花、絵巻、春日大社は藤尽し
春の雲土塀だらけの萩市内
めずらしや桜に宿木陶の里
静岡匂の苗木何とか根付いたか
イートインから丸見え春の坊主山
燈篭を海辺に並べ敷松葉(伊藤博文別邸)
◼️夏
荒波の上を飛ぶ鳥鰹時
磯鵯(ひよ)は欲ばり鳥の別名持ち(イソツグミの別称あり)
路線図の端っこで降り海水浴
海苔篊の乾ける音の中へぶよ
こりゃ何事手筒花火を脇抱え(遠州新居)
地べたより飛び発つ感じ手筒花火(てづつ)とは
迷ひなく一気に衝ける心太
はつなつの牛に向かってお早うと
東海の雨にびしょ濡れ蛇いちご
亀の子ののこのこ這ひ出す御前崎
蟹漁の網上げ大漁ザラザラと
蛇いちご群るこの辺で道尽きて
この歳まで深夜の蟹漁四十年(さる漁師曰く)
干涸びて市松模様の海蘿かな
のっぺらぼうの畑車窓に麦の秋
口先を突き出し居る魚皮剥とぞ
根腐れの始まってゐる布袋草
萍の雨に打たれて小躍りす
老鶯の真っこと徹る声であり
夾竹桃水はごくごく飲むべかり
手に当たる雨やボートを漕ぎ続け
プールより上がりし足跡点々と
梅雨出水あちこちに草突っ伏して
棕櫚は黄をでろりと見せて質屋の樹
店頭にお目見え苦瓜「ほろにがくん」(商品名)
若冲が描き漏らせし漏らせしもの五月蠅
金蠅のいきなり発てる汚物より
水飯や梅の核(さね)には天神をるぞ
踊る日の髪洗ふにもしーくわーさ
岩盤浴酸味がよしと菰まとひ(玉川温泉)
父子して藤づる切りに雑木山
庭の蠅いつしか居間に紛れ込み
水遣りの水に蜥蜴のトト走り
夜光虫燈台光を投げる海
◼️秋
鳥威しひねもす金ぴか田んぼの中
願い数多の七夕竹と云へば病院
蜻蛉の影投げかけて蓮の上
朝顔の押し広げたる花の淵
爽やかに球場飛び出すホームラン
要支援1を卒業爽やかに
秋色の山古志村の牛合はせ
短針に長針重なる爽やかに
窓枠のパテの真白き秋旱
船上のデッキひろびろ秋乾く
お茶の水ムーンライトと云う茶店(月光)
三日月の傷を眉間に俳優(わざおぎ)は(月形龍之介)
お茶の水駅前良夜の待合せ
十六夜の水母来たるは冥土より
無言にて残念無念の雨月かな
雨嫌ひ真夜中の月遁走す
宵闇の迫ればフランク永井の歌
云うてみる嘶くやうにタイフーン
鮭颪羆の谷を通り抜け
桟橋は水に浸かりて雁渡
芋嵐そっち方へ意を変えて
秋雨は投げやりな雨もう上る
秋霖のつつつと草を土を打ち
愚図愚図して行く気失ふ秋曇
稲妻が斬って捨てたる太刀の跡
そこはかと旅愁ただよふ秋の虹
秋夕焼ひょっこりひょうたん島の沖
下山行絶えず濃霧に遮られ
道探す滅法深き霧のなか
芋の露揺らしやるのももう飽きた
秋川の流木流れ着きしまゝ
秋川の渦巻く処しゃがみ見て
水澄みに澄む大川でありにけり
瀬音立て大井川支流の水の秋
大川は無音に徹し水の秋
これ以上透ける筈無き水の秋
畳なはる秋山模糊と遠江
ケーブルカー乗り継ぎ登る山の秋
刈田道脇をちょろちょろ水の音
穭穂のちょぼちょぼ遍き光の中
秋の海礁に祀る弁財天
秋の田の百人一首はこれ取らねば
装う山真正面にケーブルカー
盆荒の江之島沖に舞へる鳥
秋潮が礁を打てる音たぷたぷ
足跡の何處までつづく浜の秋
どびろくの字面まったり五郎八と
掻っ込んで腹に納まるはららご飯
べい独楽愉し勝てば官軍負ければ賊軍
干柿にふすぼるごとく盆地の日
ご自慢の新蕎麦打って流行る店
皮を剥くことの単純きぬかつぎ
むらさきに溺るゝごとく菊膾
勉学子の夜食に大きおにぎりを
川沿ひに灯の点く湯町親しめり
パタパタとおすもうさんの秋団扇
難読の一字ありけり秋扇
秋簾傾き放題放題釣具店
火恋し恋しと寄れる炉端かな
植木屋の代も変りて松手入
はらはらと松葉零せる松手入
よれよれとなりても案山子なほ佇てる
苔庭に音の吸はるゝばつたんこ
コンバイン日がな音して扇状地
空ら響きして脱穀のコンバイン
種採の素顔を秋の日に浮かせ
月見酒だいぶ食らひて顔のっぺり
老骨も誘ひに乗って運動会
菊作り我流も我流お恥ずかし
簡単なものよと説明菊作り
一文字菊に感心園のとっつき
菊人形楠木正成忠義のお方
妻記すメモ書きを読む賢治の忌
糸瓜忌の屋根這ひ廻る糸瓜蔓
鬼やんまかっと眼開き死んでをり
塩辛とんぼ敏感にして日の翳り
その辺り一偏見たきりかげろふ死す
落蝉に係わりのなく発てる風
耳許にその声淡く残る蝉
よく通るかすかな声で暁蜩
残る時間百も承知でおおしいつく
蟲すだく原っぱ歳々無くなりて
雑音に過ぎなき声や月齢児
こほろぎの貌思い出す音色より
しくしくと痛む虫歯や虫しぐれ
座布団を枕替りに居眠れる
鉦叩虚子さん忘れてゐて久し
チョンギースと長鳴き心に沁みるもの
ガチャガチャと麻雀してゐる轡虫
きちきちと云うて飛ぶ虫ありにけり
その不様みんなが囃すおんぶばった
害虫の顔のありあり実盛虫
又の名の拝み太郎を拝命す(枯蟷螂)
暗がりに異様な形して隠座頭(茶立虫)
悪童の矯めつ眇めつへっぴり虫
鉢の土空ければ飛び出す柚子坊が
髭長のいとどが風に吹かるゝ図
小癪にも溢蚊わが顔刺しに来ぬ
螻蛄鳴くや荒唐無稽な声発し
こゑ殺し地虫鳴く夜の腹話術
実際は螻蛄の声てふ蚯蚓鳴く
稲雀悪事働くやうにも見え
大食の鵯(ひよ)の図体他を圧す
大食の鵯(ひよ)来て啄む実南天
どう見ても椋鳥は小心持ちの鳥
鵲に纏はる薀蓄聴きゐたり
鉢巻してブナの木突っつく鳥ならん(啄木鳥)
渡り鳥撮らんと人の頭数
まだ見えてゐるなり里を去ぬ燕
譬ふなら帰燕の軌道ブーメラン
鰡飛んで横浜未来都市の空
鯊釣や缶からひねもす前にして
捌くまへ真鰯の眼の充血す
鮭昇る川沿ひを吾も又上る
太刀魚の伸びきりし体船端に
馬肥ゆるおすもうさんも又肥ゆる
猪の賢さを云ふ婆再三
踏ん切れず迷ってばかり穴惑
鳳仙花「あの娘が欲しい」はもう止めよ
白粉花やたらに咲いて安っぽし
鶏頭の本数数へる迄も無く
雁来紅その顛末は無惨なり
コスモスの凭れ合ひつゝ花了る
コスモスや一天抜けるばかりなり
蘭展の変てこな蘭人集り
柿紅葉一心不乱に掃く下男
石畳銀杏黄葉に埋もれけり
散るいてふ水舎すっぽり包みけり
黄落の掘割巡る手漕ぎ舟
柳散る千代田の城の奥深く
一葉落つ慧可断臂図を心中に
だだっ広き皇居広場や新松子
木犀に錆色の雨一日中
廃屋に近き母屋や竹の春
木の実独楽その人のひととなり語るかに
藤の実や抜刀気合ひ諸共に
団栗がどっさり捨てあり搦手門
椎の実がここだく大使館門前
実を降らす榧は錆つく木となれり
茱萸えぐしへどもどしてゐる子が沢山
これから下山この雨上がれ山ぶだう
濃紺にひたすら無心桔梗なり
金気水稲株犯し始めけり
降り出してゑのころ草にまろぶ雨
朝まだき何時まで咲くやブルーヘブン
◼️冬
石蕗が咲き舟立ち寄れる島日和
マーガレット意気消沈の霜夜なり
にほどりに浮かぶ瀬あれば沈む瀬あり
ジャッカルは豹の手技や彼の姫野(和樹)
人生は半分酸っぱし酸茎もまた
酸茎作りやんちゃな嫁程すっぱしと
手間かけて藤布作りや雪解川
ここいらで一息ついて十二月
年金を小分けに師走の払ひ込み
年跨ぎ借りる本あり大晦日
年の空あと幾年を斯く眺め
初心不完徹まわれ右の年なりし
粉雪を吹いて確かむからから度
初氷手水鉢より外し来ぬ
狐火や千住の狐書き足しぬ
つららつらら天下無双のつららなり
風邪薬利くの利かぬのどっちなんだい
芙蓉の実小春日和にとうぜんと
息白く参ずる坐禅は建長寺派
振り飛車に頭悩ます懐手
臼杵が通路をふさぐ年の市
天候と歩数のみなる日記果つ
賀状書く親戚筋を手始めに
小作りに門松二本飾り了え
バルコニーから白波一望年の宿
吹きっさらしにある日突然門松売る
年の塵すすすさささと掃納
びっくりする赤さの鳴門を晦蕎麦
年の火の紅映ゆる火掻棒
年の火のどどどと落ちて焚き終(じまひ)
ぶり返す寒気度々避寒宿
みぶるひして海より上がる寒泳者
探梅の遠廻りして山の野辺
寒釣や露伴の幻談思ひつゝ
今日もまた水雷艦長冬休
夜咄や声をひそめておしら様
竹馬が上手になったと駈けて見せ
竹馬の乗り方上手とほめてやり
雪丸げずいずいずっころばしの歌が出て
フィギュアスケートスピンをもって完了す
ラグビーのスクラムみしと組み上がる
シュプールの野をへめぐりて自然体
苦労して作り上げたる雪兎
カトレアの口紅むらさきビニールハウス
横濱の坂東橋のお酉さま
帯解は遠き昔のことなれど
山門をすり抜ける風終(しまひ)弘法
天空へ鶴が羽ばたく銭湯絵
冬至湯に何かリセットされ退出
うっすら点る夜色楼台蕪村の忌
随筆で一旗上げぬ漱石忌
焼き過ぎの潤目鰯(うるめ)を噛めばかったるし
くちゃくちゃと歯に粘着す焼き潤目鰯(うるめ)
寒鯉は川底をゆく潜水士
干し物の氷下魚を焼けば湖の味
捌かんか海鼠の頭をひっ掴み
十三湖蜆がとれて出稼ぎ止めしとよ
寒蜆砂地豊富な枝川に
松葉蟹タグを付けられ出荷待つ
牡蠣割女何とかかんとか云ひながら
鰰の羽ばたき音頭とる如く
凍蝶が羽ばたつかせ石の上
冬の蜂巣守る気力まだありぬ
冬の蚊の亡霊めきてついと消ゆ
枯蟷螂センサー並みの感度持ち
綿虫の着ぶくれ奴風に乗り
水仙や一年二組の渚ちゃん
萎れぬやう新聞濡らしてシクラメン
ポインセチア円形球場見ゆ茶房(羅馬にて)
室咲きのぼってりストック伊戸土産(房総 伊戸集落にて)
山茶花の砕かれ心密やかに
花八つ手小寒き雨に白誇り
音なしの構へと云はん枇杷の花
枇杷の花古武士然たること止めず
息に息対峙ひひらぎ咲ける日の
まばらなるそれが心情冬青の実
木の葉散るいろはにほへと学ぶ子に
髪たとふなら霜枯の泡立草
朴落葉ばっさばっさと踏みゆけり
いっぽんの杖を頼みに冬木道
寒林の向うに根岸競馬場
カリフラワーに代はり目下はブロッコリー
大根擦り白子の上にこんもりと
人参のゴロゴロカレー平らげぬ
正月用慈姑高くて見送りぬ
寒芹を洗ふ水音ぴしゃぴしゃと
鱈ちりの鍋物白煙どっと上げ
冬苺スカイベリーは頼もしく
冬苺今の流行りは栃おとめ
木守柿見上げて雑談村の衆
冬林檎この先だうなる温暖化
麦の芽や渡瀬川の川向う
函買ひの蜜柑を妻に大奮発
悴む手でがちゃりと湯屋の下足札
雪嶺不二新幹線の窓越しに
寒鰤の煮付にご飯おかわりす
狂言の足袋ひたひたと橋掛かり
年の瀬にゴミ出し当番廻り来て
なまはげ詠む面々鉄ちゃん、地元の衆(「濱主催」松崎鉄之介の仲間裡の愛称は 鉄ちゃん)
◼️新年
顎外さむばかりの古女にとりかかり
あらたまの絹の光沢持つ繭玉
正面に湯呑と箸置く四方の春
昇る日や海に遍くお元日
側溝より白煙上がる大旦
寝て食って無為に遊んで三ヶ日
三日早や映画心の蠢きぬ
散歩先寝床に思ふ二日かな
昨年の二日は何をしていたっけ
地下鉄の出口を探す五日かな
釣堀を車窓より見る四日かな
ぎいと鳴く鳥の来てゐる七日かな
城郭の姿正して松の内
大正月ありてのそもそも小正月
松過ぎの鉛筆削り空回り
松過ぎの開け閉め出来ぬ古門扉
魚(いを)好きの頭(かしら)正月愉しめり
骨正月築地通ひの祖父たりき
初御空くうと啼きうち過ぎるもの
淑気満ち堰にたっぷり溜まる水
初茜さすと云うよりつらぬけり
船笛の太く短く初東雲
つつつつと湖面結氷初日影
御降が聞こえなんだり聞こえたり
初凪や江之島丸ごと海の上
万物の息吹き返す御降に
初霞汽笛ぼうつと東京湾
初松籟嘯くやうに吹くことも
初松籟ずんずと道は林抜け
民間衛星打ち上げ成功星新た
鏡餅私の贔屓は鏡里
真似事の屠蘇とて何処か有難き
長男に先づ注ぐ年の酒の音
雑煮摘む湯気の中なる面構
お雑煮を食うぶお箸の片ちんば
雑煮餅・舌もねっとり同類ぞ
数の子や重箱に目を遊ばせて
満遍なく五万米は噛めと祖母の教え
青葱を横たへ俎始かな
年賀状ことし限りと云うのも来
諸行事をみんな絵にして初暦
すうすうと昔のまんまの初湯殿
湯加減はこんな処と若湯かな
初刷の新聞あちこち読み漁り
初刷の新聞二、三抱へ来て
元日の初電話にして長電話
初刷を買ひに出掛けぬコンビニまで
妻書き込む五年日記と云うやつを
常夏のオアフ島より初便り
草石蚕てふおもしろきもの買うてみる
この草石蚕形も味もへんてこで
お隣へ訪問礼者らしきもの
寺前の神社に参り年の礼
黒ダイヤモンドめくなりこの黒豆
いつまでも続く年賀状しんどいもの
ポチ袋に美雨(みう)としたためお元日(孫)
年賀状てふ遣り取り息がキレて来た
ていねいに昔の人は初鏡
部屋隅の埃かぶれる初鏡
玄関に散らばるズック新年会
初笑顔声帯模写の江戸屋猫八
初夢に股旅姿の錦之介(萬屋)
金語楼例の笑顔で笑初め(柳家)
読初めの黄表紙岩波文庫本
真ん中に弁財天や宝舟
床へ塵きらきら舞はせ初箒
初針や母は「直し」で生計立て
しとしと雨朝っぱらから寝正月
初夢を五年日記に記す妻
泣初の終(しまひ)はしゃっくりしてけろり
初乗の電車すと出て大師まで
初飛行音の接近東(ひんがし)より
御用始空気のうまい霞ヶ関
旅始雪嶺不二を車中より
初日の出正月さまの正面に
初喧嘩映画の中の錦之介(萬屋)
姫始古式ゆかしく深雪の夜
長編の映画三日の股旅もの
飛行機のビラ撒きゆける初授業
新年句会の崩れのだべり居酒屋にて
雪ちらちら新年会の帰り道
遠来の客のあいさつ初句会
一音の選句の名乗り初句会(岡田鉄さんの「テッ」は絶品)
初相場ちんぷんかんの「株」用語
初荷旗はたはた靡かせ東海道
初売の加湿器上ぐる白蒸気
初売のライト皓々ヨドバシカメラ
ガサばってめでたき色味の福袋
乗初の京急川崎後にして
送迎バスひっきりなしに達磨市
目力の強さうな奴福達磨
買初のセンサーライトヨドバシにて
鍬始カキンと一つ石の音
初山に雄叫び挙ぐる鳥は何
初漁の真鯛を捌く船の上
漁始ギョギョとするよな青ブダイ
気っ風よき小柴の漁師漁始
坊主めくりありゃまぁ等と呟きつ
オブラートに包む四日の粉薬
獅子舞の推参二日の午前中
獅子舞の獅子は消防団員にて
福笑顔から鼻が遠ざかり
へたくそを絵に描いたやう福笑
福笑そのままにして子供部屋
絵双六三つ進みて大井川
べいごまにべいごま重ぬをガッチャと云ふ
流行りの季語投扇興の句は採らず
福引のがらんごろんとどぶ板通り
(横須賀 汐入)
子供等の痩せ、太っちょのスイミング
謡初しもた屋裏の一軒家
弾初の顎を当てがふバイオリン
へちゃむくれ顔の円鏡初高座
初っ端から五十鈴出て来て初芝居(山田五十鈴)
三平の初席辺り見廻して(昭和の爆笑王 林家三平)
左卜全とぼけて笑ひ取る年初
いいやうに解釈をして初御籤
鎌倉まで山を歩いて初詣(少年時代)
初護摩のけむりの向うより円歌(三遊亭圓歌)
初っ端から煙草咥えて初狂言
白朮火をくるくる廻す又一人
浅草寺鳩も出張って初観音
何となく行先決まり初大師
亀の子せん土産に亀江戸初天神
えらければ順番制に七福神
これはみんな破魔矢納めに来し人達
臨済宗建長寺派円応寺
初地蔵しばられ・とげぬき地蔵へと
初読経なむからたんのとらやーやー
七種の笑顔揃ひし朝の卓
福笹を提げ来る足許弾むなり
我流にて妻の作りしなずな粥
海の風とんどのほむら一煽り
長沢や雪のちらつくどんど焼(京急 長沢海岸)
紛れなきとんどの火の粉でありにけり
宝恵籠の夜半と呼ばれ尊ばれ
餅花のもちもちするを団子状
俳諧の詠み手押しかけちゃっきらこ
成人式祝ふ親爺の目出度顔
大阪や夕霧逝く日暗澹と
良寛忌てんてんてんまり手を外れて
実朝忌今に引き継ぐ万葉ぶり
義士中の義士でありしが義仲忌
義仲・巴・芭蕉と連なる線いっぽん
初声の鴉越えゆくトタン屋根
cock-a-doodle-dooとは外国風(とつくにふう)(初鶏)
初雀参拝の人何のその
初鴉平屋ばかりの我が町内
初鳩や鎌倉宮の大臣山
嫁が君今夜は二日と心得て
楪は常緑高木にして目出度し
裏白のはがされがちに浜の風
裏白や熊野神社の急階段
福寿草笑ひの絶えぬ福禄寿
御鏡の上に橙ちょこなんと
千両の枯れ茎かりかり刈り取れり
葉牡丹の三本仕立て三溪園
葉牡丹を早めに飾りペットショップ
啄ばまるゝことなど決してなき万両
◼️相撲
番付
めでたさもちう位なり一山本
鏡餅私の贔屓は鏡里
◼️雑
燭点し十二神将籠る堂
一人旅で地方の何気ないラーメン
こころ旅心の絶景愉しみに
正平の後釜さばけた女でかわいい(火野正平の自転車旅の継承者)
海を一望石垣残る萩市内
こころ旅魚の葬式ある國を(金子みすゞの詩を思うて)
沖乗りの船が北上松前へ(北前船)
ちゅんちゅんと朝告げ鳥は井戸端に
我が生き様眼横鼻直もっぱらに
森鬱蒼自然の中に仏を見る
口衝いて浪曲念彼観音力刀尋段段壊
部首がらみの俳句
厂(ガンダレ)の雁風呂流木焼べ足して
几(ツクエ、カゼカンムリ)の凧(いかのぼり)正月の空高く
宀(ウカンムリ)案山子の翁おかんむり
口(クニガマエ)囮使って勝つ戦
虫偏の蟻・蛆・蚤等泳げぬ者
以上
(妄言陳謝)
by 575fudemakase
| 2025-04-25 22:18
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俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
《方法1》 残暑 の例句を調べる
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(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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