人気ブログランキング | 話題のタグを見る

最近の嘱目句あれこれ34 2025年 (高澤良一)

最近の嘱目句あれこれ34 2025年 (高澤良一)

◼️春
白っちゃけた若布の残骸朝の浜
看板に「ルールを守って」潮干狩
看板に稚貝の採取禁止します
看板にやんわり浅蜊の採取方
片栗の羽根打ち畳むやうな花
親指で感知干潟の此処遠浅
近海の鯛ならではの銀鱗
オホーツクの海を見ながらカフェ「流氷」
流氷は漂ふ沖と岸の間
学校は思い出作り卒業ま近か
コメバツガザクラ咲く尾根蔵王晴れ
遠刈田温泉足下に燕の巣
白子干しSNS栄えする段々畑
オオセグロカモメ岩間の雲丹漁る
忘れ潮飛び出す小海老透き通り
鉢のパンジー腹へり鳥に千切られ放題
吊り鉢にすみれ植え込み春を待つ
啄まれ嘸(さぞ)痛かろう花すみれ
検便の提出余寒の森医院
ぶちまけぬほうれん草を茹でしお湯
干潟の端上げ潮に早や犯されて
棒切れが唯浮いてゐて水温む
有難や嘘も方便万愚節
春泥を泳ぎ歩きをして渡る
茎立とは薹がたつこと「そうでしたか」
花菜ちっとも実用的な花なんかじゃない
葱坊主を「葱の擬宝」とはよう云うた
水菜とは壬生菜の類い吸物に
生醤油で甘み楽しむほうれん草
木の芽時リリとおらぶは何鳥か
ままごとのやうなやりとり雛あそび
退出を余儀なくされる受験生
木の零す雨はつめたし桜の芽
濡れそぼち河津桜は盛り過ぎ
春暁の室外機音はたと止み
浜に来て変われる天気あめふらし
彩色の手品師にして海牛
江之島の裏庭礁の春怒濤
おかめ桜は千客万来今朝のこと
雨漏りのやうな囀り朝まだき
透明になるまで待てり芹採る辺
芹を採る水を濁して芹をとる
芹を採る水を濁して谷戸の衆
春信のしなだれかかる画にうらら(鈴木春信)
野をゆけば空がすかっときんぽうげ
蕗の薹塔をおっ立て花菜に雨
おぼろ夜の時計朦朧終(しまい)の湯
鳥は啼きヒトはめげずに耕す畑
大いてふの枯枝の剪定電動鋸
老樹の剪定フォークリフトを上げ下げし
万作は向日山茱萸は屈託無く
シャボン玉触れて壊れてビルの壁
国道に堰かれて野火の立ち往生
耕人は豆粒伊豆の海の端
ちょろちょろと野火八方へ夕まぐれ
顔熱く大室山は今火中(山焼)
山焼の音のだんだん強くなる
物種蒔く地表をなめるやうに見て
丘の上柴の漁師の春田打
種物屋せちがらき世をながらへて
市民農園麗らか漁村の道登り
風船の残像ビルの壁伝ひ
春水の耀ふ小川沿ひの径
思ひきってやることのある春なれや
此処のとこ待てよと推敲春の晝
ほうほけきょいとおおらかな春が来て
ばかばかとののしる声や春の家
横道の多き鎌倉春の昼
春の雪首都圏交通ずたずたに
傘に重る三月の雪手のしばれる
春蒔きのなりものばかり市民農園
塗畦に亀裂おてんとうさまはニコニコ
堅牢な塗畦硬さはコンクリ並み
花種を序でに買へりグリーンファーム
花種を序でに買へり百貨店
種袋に記す大輪・変化の文字
竹箸で穴ぽこ作り種子蒔けり
木の芽時カメラが相棒ひとり旅
おぼろけ川小石敷き詰めうぐひ漁
外国人山菜採に山奥まで
一寸強(こは)処は捨てゝ山菜料理
重曹でアク抜き山菜鄙ぐらし
わらび等灰でアク抜き山暮らし
自生する山菜アク強き蕨
田舎料理独活のしゃぶしゃぶ等如何
古民家で山菜料理此処出雲
奈良土筆山形は独活日本の山菜
楤の芽の天麩羅ぱらりと塩まぶし
生魚、納豆、山菜日本の食材
山菜の苦味で感じる取る春なれや
Cool Japanの本日のテーマ「山菜」
日本は山国楤の芽ブランド化す
楤の芽の側芽大切触れて見ぬ
楤の芽栽培耕作放棄地生き返らせ

◼️夏
保冷剤一寸古いがアイスノン
カレンダー気味よくぶち切り七月へ
カレンダーぶち切る快音七月へ
七月一日(いっぴ)烏柄杓の生ふ日にて
はつなつの絵になる景色エッフェル塔
強力な顎もつ紙魚の兄さんでした(至近距離にて眺むれば)
風鈴の夜更けて高鳴る其の音色
逢魔時こんな時間に海水浴
蝉声の何處かと思へば松林
蝉声の切れぎれ届く磯渚
太陽は雲を破って海水浴場
風鈴の風強ければリリで了ゆ
御清水(おしょうず)の野菜洗ひ場水清く(福井)
ラジオ体操完結蝉音聴きながら
香ばしき油をアラーに夜の秋
赤塗りのやぐらライフセーバー等の
海水浴監視所兼迷子案内所
真っ昼間の海月の深度見て涼む( 滝頭 堀割り川脇 バス停にて)
朝まずめ浜木綿のはな花火咲き(「朝まずめとは」朝日が差して来るまでの時間)

日和見の海月に徹し鰹の烏帽子
主義が重荷になって海の底へ沈むより、日和見を沢山決め込んで波間に浮かんでいたほうがいい。(スタンリー・ボールドウィン)

人間は大きな海と夏痩せガンジー
人間は大きな海だ。二つ三つのしずくが汚れても、海は汚れない。(マハトマ・ガンジー)
これ見よと水を得た魚熨斗(のし)てふ泳法
至近距離よく見りあ蟹の戯けた眼
蝸牛待てば海路の日和あり
アロハ着て浪路はるかなハワイ迄
戦車今熱帯魚の漁礁ロタ島沖
鼻先にチョウチョウウオ等シュノーケリング
油壺海底見する油凪(三浦半島にて)
辺(へ)つ風に浜昼顔の吹かれづめ(海辺や海岸を吹く風)
耳掠め相撲の四股名の時つ風(ころあいよく吹く風。満潮時に吹く風)
海の辞典諸々を載せ盛る夏(海の辞典 雷鳥社 中村卓哉)
新緑のみどりに魅せられ只見線
水遣りも大変阿蘇の駅花壇
日向湖の蛸漁準備いそいそと(福井県)
ざうざうと風の強弱扇風機
白昼のひつじの綿雲とうなんしゃあぺい
軒風鈴リリと時折舌を噛み
軒風鈴ちりんと一つ谺せり
風鈴の連打痛打の響きあり
雷鳥に遠雷三度谺せり
金魚掬いねらいはブチの黒金魚
稲光りせる中北上七尾線
水中花又買うて来て沈めおく
小雨来る木槿の花と葉を打ちて
苧殻焚く焔(ほむら)はのっぺり薄むらさき
上げ潮の昔浜辺に土左衛門
木片の匙で掬って水羊羹
花火屑波打ち際に四散して
タクシーの出払ってゐる駅前炎天
土喰って蚯蚓は延命計りけり
蠅取リボン糞バエ捕っても捕ってもや
蚊遣り豚のとんちゃん夏の風物詩
蚊取り線香活躍キャンプやバーベキュー
蚊取り線香必需キャンプやバーベキュー
蚊取り線香の形、液体、個体、エアゾール
蚊取り線香渦巻き型のそもそもは
エアコンで薬剤拡散蚊を殺す(蚊取り線香の進化形)
煙出ない電気式蚊取りベープとぞ
長時間、壊はれ難き線香は渦巻き型(工夫の最終型は渦巻型)
線香の歴史辿れば除虫菊
荒地でも育つ植物除虫菊
我が水撒き蚊に刺されても屁の河童
待宵草林立京急車両基地
かんかんにかんかん夏日差しにけり(幼児語)
アウトドアレジャーで線香荒稼ぎ(キャンプ、バーベキュー等)
油蝉(あぶら)鳴く中をえっちらシネマ観に
昔ながらの電源要らずは強みの蚊取り(屋外では未だ勝負力有り)
蝉捕りの消しゴムハンコリアルである
苔紹介擬岩の出来栄えいい感じ
蛇苔の赤目四十八滝水族館
命名の仔牛の名前は何と夏丸
尾道は蝉を素通し千光寺
田鰻のTシャツナウイとディスクジョッキー
新幹線より見下ろすお濠鯉泳ぐ
生まのまゝ三原生れの蛸天丼(隠し味にワサビ)
夏の旅山陽本線・呉線と
氷菓食べ足湯し中一の女の子
蔵王据え乳を搾れば牛もうもう
向日葵見て時計廻りに日比谷公園
ゆるゆる流る小川に小蟹小さな旅
タケノフサイソガニ隙間が大好きで
切り立った巖(いわお)なめるやカシュニの滝
キツネ寄せつけぬ岩棚海猫巣食ふ
浪曲選聞いて炎暑の昼過ごす
南風文様の観光列車エトセトラ(銀次)
オペ跡の手ざはりザラと夜の秋
筏めくフライドポテトを揚げ薄暑
呼鈴押しても誰も出て来ぬ家真夏
プールの底の落葉掻くなり半ズボン
走り出し海海海と素足にて
殻抜けの蝉は軽しや青銅いろ
まひまひの手足の生める四光輪
自販機のどすんとボトル吐き出す真夏
自販機のどすんとボトル吐き出す炎昼
土中より掘り起こすもの原爆忌
黒々と影と覚しきもの被曝
そのまんま流され長躯のあめんぼう
まひまひの丸く遊べる影法師
堰切って入る湯屋根赤の菖蒲湯ぞ(亀遊館)
ある時は整然ある時は憮然の梅雨
新築の家に似合いの木香薔薇
蝉行者心身脱落説けるなり
噛み心地など楽しんできゅうりもみ
口もとのきゅっとしまるやきゅうりもみ
人力車人生汗し川越で
鴨南蛮(かもなん)と決めて分け入る夏のれん
バッサリと遣りたきドームの青芭蕉
浮草の一つ一つに日差しかな
バナナの葉閉じ込めぬくとき大温室
むし暑き夜を過ごして明日胃カメラ
明日胃カメラ呑む約束をして虫の闇
珍妙なツノゼミ見むと操る図鑑
かき氷アイスクリームはその後のこと
お椀かぶせたやうな啼き方する蝉も
突然にテレビ視るなと蝉しゃんしゃん
イオウ山火口のなかでキャンプして(アイヌ語 アトサヌプリ)
道塞ぐ這松掻き分け掻き分け登山
チングルマ雪渓渡ればお花畑
イオウ山縦走旅のクライマックス(火山活動中)
縦走路より猛々しラウス岳
麦秋や今日もあの娘は長井線
最上川舟もて下る川開き(船頭は元トラック運転手)
松川は出水で浸水七十所帯
遅き田の水入れ五月半ば過ぎ
川漁師投網えっさと瀬付き漁(最上川)
広大な海見るラウンジ湧く峯雲
船旅やサーモンサンドでアフタヌーンティー
清原のあの映像は走馬灯(清原和博)
スキーガイド案内の夏場谷川岳
蛇紋岩滑りやすきよ薄雪草
日光黄菅天神平のお花畑
ジュラシックパーク封切り期待の夏
天城山若葉輝く稜線ゆく
天ノ城の象徴山毛欅の大夏木
峠の山小屋稜線からも御来光
夏布団ふんわり雑魚寝愉しめよ
ベッド生活(ぐらし)で忘れて居った夏布団
ビッグプレイ続出夏の甲子園
代打者はコンパクトな振りの一年生(甲子園)
華麗なるユニホーム着て青森泰斗(甲子園)
高校野球目まぐるしきこそ本領ぞ
貨物船尻っ尾落とせる蜥蜴に似
送りバント再三成功甲子園
メガホンを叩き応援甲子園
甲子園バントの素顔大写し
応援の圧力掛け合い甲子園
熱戦の投守きびきび甲子園
水臭き西瓜をご馳走海の家
プレミアムモルツあほれり一息に(麦酒)
甲子園バント駄目ならヒッティング
驚きのボリューム生蟹てんこ盛り
疑打バント成功夏の甲子園
辣韮に歯の浮くライスカレー山盛り
街サウナ汗を流して水風呂へ
浦賀水道追い越し禁止の夏
中辛の辛さのスープカレーの夏
福神漬ポリポリ野菜カレーの夏
宙吹きの津軽びいどろいと涼しげ
びいどろの勾玉沈め金魚鉢
兜虫一年余りの寿命とは

◼️秋
八月も一日(いっぴ)夜の雨深更に
水撒いて残暑厳しい日が続く(庭木に水)
処暑処暑と稲田垂り穂重たげに
ひつじ雲流れゆく空はや立秋
幻の市電街ゆく八月六日(広島)
幻の市電街ゆく八月九日(長崎)
お爺さんもお婆さんもござーれござーれこの明り(鳥取見海辺のお墓参り 迎え火)
虫音甚深夜のプラットホームかな
ボーイッシュなその声爽やか裕次郎
八月は戦後に直結実向日葵
忍び足で来て一過性の雨カンナ濡らす
砂浜にその根を張って相撲草
泡沫(うたかた)の夢に高浪襲ふ日ノ本
風颱風防波堤打つ第一波
焼津港放映台風第一波
青海波連ね野分の江之島沖
百川に学んで新月渡る海(海に至るすべての川の教訓)
防波堤で根釣する人夕まずめ
蕺草の平原渡る稲光り
はだけたる女房の姿態稲つるみ
雀の他小鳥音痴の私の秋
スイッチひねれば侫武多が画面いっぱいに
入植して酪農百年馬肥ゆ秋
酪農これ餌やり、草刈り、乳搾り
藷育て蔵王麓の火山灰(よなばい)畑
喰い千切る嘴跡鵙の仕業ならむ
楊梅の添え木もとより末枯るゝ
まるっきり天使のやうにさへづる小鳥
縁起物日田の盆鱈たらふく食べ
盆料理鱈胃(たらおさ)煮る香どの家より
薄氷踏む思ひと云ってよこす処暑(暑中見舞)
一位の実黒部ダム湖の底知れず
氷頭膾すうっと汗の退く気分
じんわりと処暑の背筋に滲むもの
紅玉の光湛へて籐の笊
赤黒き紅玉童女の頬っぺのいろ
明星よりキラキラ朝の鳥威し
野分の関東すっぽり入る予報円
義経の八艘飛びを蓮(はちす)の実
滑川鯉を沈めて澄む真水
苗札に油性ペンもてヘブンリーブルーと
種袋に記す大輪・変化の文字
日課とす老いのすさびのあさがほ作り
あさがほは土を破りて芽出し雨
あさがほは土を破りて誕生す
あさがほは土を破りて双葉出す
土割ってあさがほひょっこり貌出せり
濡れ縁で育つあさがほ今双葉
朝顔のまだ咲くつもり如何にせむ
秋曇り石州瓦鈍色に
虫すだく温泉津温泉石切り場
虫すだく石見銀山手掘りの跡
ワイン片手にイクラとノルウェー産ポーチドサーモン
コスモスのゆらゆら暮れの停車場の
スナック菓子剥き栗味はふ一粒づゝ
剥き栗の自然の甘味舌覚え
熟れ桃の優しさ強さの裏返し
秋晴れのバイクで見に来た熱気球
藤袴秋の七草にして大柄
処暑てふは秋が半分残暑が半分
金柑の腹に刃を入れの助
雁来月始めて雁の飛来月
立秋の早々暦の上のこと
八月の涼風至る八日かな

◼️冬
菜の花のさきがけ福井の魦漁
魦漁春が其処まで来ているよ
深海魚ちょうちんあんかう灯を点し
深海に生きる魚のように自ら燃えねばどこにも光はない(明石海人)
鯨一匹捕れば七浦潤う熊野
直進す海の絶対王者サメ
雪しんしん絶景鉄道只見線
羆の子じゃれあふ景も知床ぞ
岩礁に鯨の死骸大ご馳走(羆漁る)
知床の王者羆は何漁る
潮引けばげっそり岩礁厳寒知床
尾の白き鷲を育てる巖(いわお)知床
尾白鷲育む階段状柱状節理
横浜市の健診久々ジャンパー脱ぎ
一寸ばかり背が縮まるのは寒波の所為
痩せ気味の五體ひゃっこし体重計(はかり)の上
健診結果は五體満足やれやれの冬
介党鱈(すけとう)の魚群探知す時化の海
父ちゃんに感謝と漁婦のどんがら汁(鱈)
ダヴィンチの活躍話し春隣(心臓オペ)
駅弁はスケトウ鱈の棒鱈よ
廃れずにハエ縄で捕るスケトウ鱈
この年も豊漁なれよと鱈祀る
からっきし楽譜は読めぬが第九聴く
鱈担ぎ村人この浦練り歩き
穴釣りやほっぺに飛雪張りつく中
老いぬればラクダの着脱まどろっこし(ラクダのシャツ)
暖房費代に万札廻しけり
暖房費代に万札消えにけり
暖房費代に万札費えけり
冬野菜の物価高には泣きまする
歯応へよきセロリかぢれり馬のやう
熱燗に洗ひざらいをぶちまけをり
油を取る花とは興醒め油菜
夕刊を配る足音日短
寒水と呑むのみ錠剤残りけり
コットンの普段着召す娘はうさぎのやう
衿立てゝ林道をゆく寒さかな
ちょっかい出し鳶に追はるゝ寒鴉
木の葉の如舞ひ下り一鳥真水のむ
藁しごと藁馬・藁沓・藁箒
ほっこりする笑顔振りまき焼藷売
寒晴や鹿の女(め)ごゑの徹る奈良
水底の巖(いわお)ありあり真冬日に
北斎の春画に遊び春まぢか
大空を渡る日輪冬たけなは
ママチャリの弾丸走行寒波の朝
手袋を落としてゆきしは自転車か
杉林立雪中の永平寺
大つごもり溜まりたまる壜の蓋
きっぱりと鬼やらふこゑ隣家より
雪はひたすら道元禅師の御寺なり
振鈴で始める一日雪の堂(永平寺)
越前の深雪雲水百五十
もう少し大きな声でと鬼やらひ
井水汲むポンプ三寒四温の音
経誦して生きとし生けるものの白息
導師入堂氷る畳に素足擦り(永平寺)
凍る背にビシと警策音炸裂
雪作務は楽しみスコップ突っ立てゝ
洗顔の水痛き程雪の朝
濡れ縁に冬物なんぞ干してあり
正臣の眼光鋭しきつね並み(近藤正臣)
横なぐり国会議事堂つつむ雪
連れ舞の青竜赤竜石見神楽
仮面ライダーよりも夜神楽大好きと
蝦夷羆親子連れらし尾根をぶらぶら
春を待つ日々天麩羅にして土筆

◼️新年
防波堤に詣でる人数朝まずめ
粛々と切り了えお飾り紙の鯛
東北のお飾り大黒・ゑびすさん
辛うじて覚えてゐたりひめ始め
下り坂下りっぱなしの夢始め
変な初夢人生下り坂の一生
初夢はバイクですってんころりの助(テレビ 男はつらいよ)
ニュージーランドラガーのエンブレムは歯朶

◼️相撲
やむを得ず封じ手使ふ阿武咲(おうのしょう)
髷掴む羽目に至れり阿武咲
大の里負けた相撲はアレレレノレ

◼️雑
おいちゃり雄ゆくぞよ声掛け登り坂(火野正平)
来客の相手一手にもふもふ猫
門番がお仕事真っ黒もふもふ猫
おーいお茶の缶から握りしめがぶ飲み
返盃やまあその内と口濁され
ブラボーバタヤン「鴎ゆくなら男の心」(田端義夫)
ボーイッシュなその声たまらぬ裕次郎
颯爽と昭和駈け抜け裕次郎
ブランデーグラス片手にタフガイ裕次郎
浮き浮きす啼くな小鳩の岡晴夫(吊り上がる歌、心)
洗ひ物東京ブギのリズムに乗り(笠置シズ子)
買ひ物ブギー笠置シズ子の鼻濁音
ラジオ体操解散人々黙礼して
サンルーム叩く雨音二階より
狂瀾(きょうらん)の時化押し寄せてゐる深夜
人類を呑み込む虎狼難(コロナ)一波及
臍の緒沿ひに聞きし轟き母なる海
夫婦して調理分担老いの坂
徒波がどどんと江之島岩屋かな
赤道直下船は帆でもつ太平洋
赤道直下船は帆でもつ印度洋
海容(かいよう)の心堀江を大海に(海洋冒険家 堀江謙一)
日航の『波路』に乗りてハワイ着(JALハワイ線)
日本の錆付く戦車ラグーンに突出(サンゴ礁)
大海原タヒチか何処かのグラビア版
乾坤一擲水際戦術効奏す
一斉に魚影旋回水族館
海牛目(かいぎうもく)生物マナティ御機嫌好う
海牛目(かいぎうもく)生物ジュゴンこんにちは
ライフセーバー沿岸流を横目に見て
トロール船往き来する沖三角波
頻波(しきなみ)をよくよく見れば潮の筋
砕け波万回漁港の防波堤
ちゃぷちゃぷで始まるひょっこりひょうたん島
ちゃぷちゃぷがザブーンに潮上げて来る
黒と赤茶の合いの子海老茶色(えびちゃ)の魚礁かな
民謡の歌詞ではないが「会津さ来い」
アルマイトのお皿に焼き蕎麦地下鉄街
浅草のメトロでレトロな占い稼業
留萌よりバッサリその先駅廃止
懸命に育てゝ仔牛わが息子
阿蘇へめぐり車窓風景楽しめと
ながらへて驛の年令九十七歳
東京駅から始まる小説「点と線」(松本清張)
推理小説時刻表置き首っ引き
鉛筆書き清張の構想メモ(松本清張)
猫鼻を掻い撫でくしゃみ十回程
猫同士の挨拶頭ごっつんこ
猫トコトコ下り来る日蔭の石畳
にゃんとも云はず猫の形の伊万里焼
ネズ公出たら退治するのが猫のお勤め
毬に髭よくよく見たら猫の顔(岩合演出)
尻尾ちょろちょろ振って白猫ご満悦
猫放し飼いにし十年猫の島
釣人のお裾分け待つ島の猫
釣り上げし魚をあらら咥へ猫
白昼の島の石段猫見下ろす
猫活写宝刀神社の境内を
アランラッド主演のシネマ「大平原」(西部劇 シェーン)
シネマスコープ歌もなかなか「黄色いリボン」
ネズ公の天井散歩朝まだき
敬意表す俳句沢山選びたし
蛇笏賞が終点なんて思ふ大莫迦
引き起こす迄は自転車倒れしまゝ
昭和百年迄の命と嘘ぶいて
しとしとと小雨辺りを打つ気配
西部劇黄色いリボンはジョン・ウエイン主演
トビケラの住居何処と学芸員
念の為にと男の子は七歳男湯へ(銭湯の注意書き)
試合の納め方レジェンドカーショーの(大リーグ)
投手戦シャーザーカーショー好投の(サイ・ヤング賞共に獲得 大リーグ)
サイ・ヤング賞受賞のレジェンド両ピッチャー(大リーグ)
獣医師になることが夢牛が好き
船賃は手渡し加算チャオプラヤ(アユタヤ)
瀬戸内海は進行方向左旅
大海原に筏の気分の宿作り(尾道)
宿作りは和製ガウディドイツ壁
お化け屋敷みたいな空家を旅宿に
正平がいつも乗る処先頭車
牛は好奇心旺盛にして臆病と
篠竹払ひ蔵王開墾入植地
齢老うても毎週蔵王に登る会(会員70余名)
その昔父が愛した山蔵王
県内に収まる川や最上川(山形県内)
飛ぶ練習何度もオオセグロカモメの子
颯爽と銀次時代を経し風合い(観光列車)
浪曲選人間国宝幸枝若(京山幸枝)
老斑の素手うち眺め温泉(ゆ)に長居
湯屋の板の間時間のかかる衣の着脱
オペ跡をなぞりてぬくし医師(くすし)の手
恰好いっしょのいっしょを強く迅(はや)く(若者言葉のイントネーション)
君知るやホワイトデーとは何の日や
目の廻る程のアイテムZOZOTOWN
詰将棋のやうな俳句の何処が好き
詰将棋のやうな俳句のスリルが好き(推敲)
詰将棋のやうな俳句の何処が好き
走り根を踏んづけ下山のわがズック
走り根を踏んづけ下山のスニーカー
嵐寛寿郎(あらかん)の鞍馬天狗に湧く映画(正月映画)
嵐寛寿郎(あらかん)の鞍馬天狗にやんやと拍手
ママチャリの声こそ出さぬが「あらよっ」と
牛若丸のヤットウ鞍馬天狗仕込み
芳年の五条橋の図色どりよく(月岡芳年)
東北の手仕事めんこき左馬
脚の甲垢の皚々ぼろぼろと(銭湯にて)
気泡湯に小股を濯ぎ上がりけり
湯上がり客お股またいでゆきにけり
温泉(ゆ)は身体によしと孔子も権助も(式亭三馬 浮世風呂)
問題や湯に三時間入る人
道元の典座佛法只管打坐
今更何を云っても極東裁判
俳句に持ち味推すならこの人大牧広(戦争詠)
通り雨に喰ってかかってペンキ塗り
こんちきしやうこんな天気に誰がした
順番の町内班長節替り
百僧の諷経かんぜおんぼうさつ(永平寺)
朝は粥典座教訓凍みる餉ぞ
目は半眼老子面壁して座禅
修行中脚気になることざらと云ふ
口すっぱく云ふのみ座禅は唯座る
回廊の掃除箒で雑巾で(永平寺)
漆喰の白とび抜けて飛鳥寺
山紫水明道元死んで七百年
神々しくお天道さまは海の端
あたたかいおしっこ躰を出てゆく朝(あした)
口語調のずんだう俳句其れが好き
風貌は志村喬にそっくり正臣は(近藤正臣)
小夏さんおはこは酒田甚句とぞ(酒田舞妓)
銭湯絵朝日に白帆沖に飛島
二人なれど酒田舞妓は未だ健在
芭蕉達に一句詠ませた大河の流れ(最上川)
あなたに貰ったものは大きくあなたに返せるものは少ない

出航やカモメのジョナサン乱舞して(ジョナサン・リヴィングストン)
船室は北欧モダンバイキングクルーズ
出航ややっぱ巨きいバイキング・スカイ(スコットランドからエディンバラへ)
自分にご褒美地球状のスコッチウィスキー
船内にサウナ流石や北欧船
世界一周船旅で編むキルトかな
大満足サラダ・クラブを前菜に
宝永火口過ぎて終点剣ヶ峰
米栂の林を抜けて大菩薩
天城山年間降水量多大(アマゴ居る)
寅さんの「男はつらいよ」マドンナは誰
寅さんの相部屋泊まり旅生活(ぐらし)(テレビ 男はつらいよ)
貨物船船長大のアニメ好き
北海道より牛乳積んで巨大船
キーンとヒット試合は十回ふり出しに
通過時刻11時30分(ひとひとさんまる)金華山沖
タイル張りサウナ室皆無音
心臓は冷や水どっぷり街サウナ
灰を使って渋み、えぐみ、を抜き料理
北海道よりの荷製薬オロナミン
生前の写真一葉辻桃子(童子2025年7月号 主催急逝のお知らせ)
日本は山国苦味は大人の味


以上
(妄言陳謝)

by 575fudemakase | 2025-08-17 20:50 | ブログ | Trackback


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

カテゴリ

全体
無季
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
ブログ
自作j
自作y
j
未分類

以前の記事

2026年 01月
2025年 12月
2025年 11月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...
魚屋三代目日記
My style

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

俳句年鑑2026年版を読んで..
at 2026-01-17 22:31
最近の嘱目句あれこれ46 2..
at 2026-01-03 05:49
最近の嘱目句あれこれ45 2..
at 2025-12-16 16:16
最近の嘱目句あれこれ44 2..
at 2025-11-17 10:38
辻桃子句集 水蜜抄を読んで ..
at 2025-11-06 07:28
角川 俳句賞(2025年)を..
at 2025-10-26 07:29
最近の嘱目句あれこれ43 2..
at 2025-10-24 01:30
最近の嘱目句あれこれ43 2..
at 2025-10-24 01:11
樹令
at 2025-10-24 00:17
最近の嘱目句あれこれ42 2..
at 2025-10-04 11:56
最近の嘱目句あれこれ41 2..
at 2025-10-02 06:12
最近の嘱目句あれこれ40  ..
at 2025-09-15 00:50
最近の嘱目句あれこれ39  ..
at 2025-09-08 08:51
最近の嘱目句あれこれ37 2..
at 2025-09-04 19:58
最近の嘱目句あれこれ38 2..
at 2025-09-04 19:52
最近の嘱目句あれこれ36 2..
at 2025-08-28 03:10
最近の嘱目句あれこれ35 2..
at 2025-08-19 21:35
最近の嘱目句あれこれ34 2..
at 2025-08-17 20:50
尾山篤二郎 国文学者、歌人 ..
at 2025-08-14 16:00
最近の嘱目句あれこれ33 2..
at 2025-07-28 18:41

外部リンク

記事ランキング