最近の嘱目句あれこれ53 2026年 (高澤良一)
最近の嘱目句あれこれ53 2026年 (高澤良一)
◼️春
シーグラスの曖昧が好き春の磯
朝顔の種まき奮発して五袋
若草に大中小の雨の粒
這ひつくばり午前朝顔の土作り
参道に干されしシラス目を凝らす
船腹のたぷたぷたぷと若布刈舟
精出して朝早くから若布干し
土竜塚連ねて戸塚の一里塚
かけられてくろがね光り甘茶仏
ばっけ顔出す家の裏手と云う処
煮ふくめて蕗のしうとめどんなしうとめ
飛花追えばきりなしここらでやめとくか
畦塗るや九十真近き生身魂
空席の目立つ連休出勤す
俳句作りは即戦蜂の巣落とす如
俳句作りは無心に限る竹の秋
割れに割れてシャボン玉百億個
小流れの綺羅そそくさと芹の川
連凧のうねり終日上総沖
花屑に風起つ兆候見逃さず
花疲れ夕暮れ酒場でそれ癒す
スライスされた映像繋いで今年のさくら
遠浅の干潟にへばりつくこと半日
読み甲斐がある亀の句が数多登場
花人は痴人に似て花の山
かばかりの花の時間を斯く推敲
たんぽぽの日を満面に田舎道
八十の我公園に来てふらここ
うぐひすに心ゆだねて朝寝かな
田螺鳴く星岡茶寮この辺り
ほっと咲き一安心の桃の花
春の沼水尾の緩衝愉しみつ
花屑のとどこる処直ぐ見つけ
みちのくより堅香子の花函送り
いい加減摘んで満足鼓草
長い長い滑り台まんさくの斜面
磯巾着の原色めまい起しさう
仏壇からおろして来たりかすていら
八百潮の引くにまかせて遠干潟
花を見て巡る東京くったくた
薄氷踏むことたじたじとなってくる
薄氷の隙間ぽこりと水の鳴る
遠足子ぶら下げている鳩サブレ
センサーライト数多仕掛けてある春夜
探梅の道のあやふや五年ぶり
唯降って唯止む雨や春林に
石段の隙間餅草席捲す
始めてのことチューリップ植えて見ん
白梅は一重文武の会津此処
凧あげて関八州の日本晴れ
暦どほり春は来にけり梅にうぐひす
生ま生まと咲いて方丈の梅ま白
その冗談かえすがえすもエプリルフール
刃(やいば)めきつばくろ地べた掠めゆく
笹起きる音立て続け宗谷岬
笹起きる音立て続け猿仏辺り
花びらを拾ふ子踏む子蹴飛ばす子
海苔搔きの重装備にて黒合羽
ガツンと突く薄氷子供達も真似
雨に落花の杏子いちごミルク状
梅林へニッカボッカの二人連れ
突風にやられ首垂れ喇叭水仙
歩行器の面と向かって三椏の花
春宵の腹に食い込むパジャマのゴム
あてもなく歩いて観梅駅前解散
一瞬のレ点を返す初つばめ
山茱萸が先づ咲き続いて万作も
一輪挿しにスタイリストのスイトピー
春じよをんずっと続くや散歩道
君子蘭放ったらかしや縁側に
ほしいまま朝日を浴びて新海苔採り
草餅の焼き過ぎ餡がにょきと出
茎の筋のごときが残る蓬餅
蝌蚪捕って大よろこびの地元の子
旧正の注連ひらひらと海風に
鳥曇り洗車は泡に包まれて
早梅の咲く辺に鼻先持ってゆく
観梅や空の回廊巡るかに
春寒のクロネコ便で届くもの
観梅の人人人の中抜けて
このダムの貯水率零花ぐもり
国道に沿う長走り春のマラソン
権禰宜の挨拶建国記念の日
あちこちにばっけの芽吹き勃発めき
ちうちうと吸ひて熱々蜆汁
正面から向き合ふ東寺の白梅に
残る雪兼六園に人まばら
朝ドラをかけっ放しに蜆汁
観梅のはしごと云ふはよか気分
雑木の芽起してをらん一夜風
波返す音の単調干潮の洞(江之島)
残雪のありありのこるその一画
寝ぎたなく青春過ごした覚えなく
蝶番の具合よさそう大蛤
浅蜊売るその日その日の最後の日
食べあきて昼餉がはりのよもぎ餅
草餅や話は飛んで選挙のこと
春日差し牡丹は深く藁かむり
旧道出て新道に入るつばくらめ
ハミングして悠久の空渡る蜂
おぼろ影宿す田螺の深ねむり
落椿すたすたすたと去る足音
召し上がれ先づはアク抜きコシアブラ
おすすめは山の幸山独活のたんざく切
山菜料理いかすよ花イカダの天麩羅
蕗を煮る時折泡が吹き上げて
とんかつのキャベツ大好き人間にて
◼️夏
お値段が一桁違ふ枇杷の旬
この道をゆけば果たして浦島草
変電所のわすれられざる螢袋
置いてあるピアノの向うの新樹晴
鯉幟下ろされ地べたに横たはり
喜雨叩くやさしく叩く山女の腹
外は雨のザザ降り鯵のたたきかな
父の日を孫に贈らるブーゲンビリア
肉嫌ひ魚好き我の夏休
上司罵る酒止め八十の羽抜鶏
箱根より飛びくる兜虫(かぶと)に灯をかかげ
突き放される如く夕焼けの只中に
医書の背の並んでゐたり西日中
雲海を平らに平らに日雷
身ほとりに夏暁のスマホ・タブレット
チャリ漕いでいつものパン屋へ半ズボン
西日の店のミートソースは赤錆いろ
こけし選る時折雷の遠刈田
吸ひ込まれさうな青空急登攀
急登攀あっけらかんの空の果
ガイドとゆくあっけらかんの空の果て
菖蒲の根嗅いでくらくら湯を上がる
卯の花の突っ伏すやうに花零す
覗き込む我が顔其処に植田水
硝子屋が硝子を運ぶ薄暑光
仰天の金魚よろしく渡世の私
梅雨の関東 東海はけふからと
仕事は仕事峯雲は峯雲係わらず
八幡様の闇抜けてくる祭笛
大山を魁伊勢原の山開
屯して早池峰山頂権現舞
とんかつにデミグラスソースをぶっかけて
炎天に放っておけ大口叩く人
峯雲の頭いきなり動き出す
こんな色こんな背丈の山あぢさゐ
安価にてガリガリ君と云ふ氷菓
木の棒と氷塊合体してキャンデー
翡翠の何を目指すか一直線
たじろげる一瞬の瑠璃シャッター音
夕づける坂をとぼとぼ浦島草
遠富士をのぞむ月夜の月見草
トベラ咲くこんなところに不動尊
萍は漂ひそこね干上がりぬ
砂蟹のダンスのステップ小気味よし
蛇苺其処此処目移りして困る
赤手蟹道なき道を突き進み
ゾロゾロと森を出てくる赤手蟹
稚児蟹のダンス始まる油壺
ぷつぷつと蟹の念佛油壺
山妻の肉じゃが調味料いい加減
馬頭尊苔生す谷戸の道路際
次から次朽ちゆくマーガレットの花摘み
暗闇に街浮上る雷一打
尺蠖の五体ぼっちは何処まで
垂直に向日葵 水平に地平線
断崖のきりりとありぬ透かし百合
なめくじりにめぐんでやれりオルトラン剤(おるとらん)
どう遣りぁよい蛍袋の殖やし方(大船植物園に問い合わせてみた)
オルトラン剤撒かれなめくじりおたおたす
柏餅つつむ葉っぱの大きこと
柏餅少々小さめになった感じ
自家製氷で梅酒のオンザロックかな
梅酒飲む自家製氷の割り水で
羽虫狩る蜘蛛の百戦錬磨かな
粋はどっち鉄砲百合か透かし百合
粋はこっち鉄砲百合より透かし百合
螳螂生(しょうず)突っかえ棒のやうな前脚
両の手に挟み移動のさつき鉢
夜濯を二階へ抱えあげ干せる
なめくじの仕業はあきらか金の糸
虹その後再起とばかり気合入れ
今日こそは薔薇見に行こう雨も種切れ
雷神は声もろともに落つ下野国(しもつけ)
その目付きこはごは線香花火の着火
水ぬるむや鯰は大きな欠伸して
ぶちまけらる千の氷雨にはっと声
かたばみの顔出す沓脱石の隙
片端から抜く蕺草の根のしろじろ
雷過ぎるまで雨宿り女衆
夕立の如立ち退く幡随院長兵衛
引っこ抜かれ天向く向日葵ひまさうに
くちなはに脚すくみ来ておたおたす
五十、六十若手あつかひされ祭
短夜のなにかといへば牛丼屋
台所煮え来る蕗の匂ひして
人んちの蛍袋をとりたくなる
この居間に踏み込みし蚊は皆殺し
電気蚊取り線香の香は毒毒し
夏向きのひんやりシーツけふよりぞ
朝焼にバッタ出合へり伊良湖崎
用事チャチャと済ませてドトールアイスティ
朝市のみたらし団子餡団子
水無月の両手にくるむ若木の胴
自転車の籠に病葉そんな時節
大喝の雷豪雨伴ひて
河東碧梧桐忌と暦にあり
生きのよさどうして計る幽霊海鞘
庭暗(くれ)に鉄砲百合の呆然と
ぷっくりとこれは蚊のあとあの時の
捕って何日生きるこのおし蝉
お手本のやうな引き際ごろごろさん
スクターあやつり薄暑の郵便夫
朝草刈次々朝露浴びながら
今晩はトマトのマリネ愉しむよ
とんかつに胡瓜のぬか漬けポリポリと
目を閉じて山梔子かほる庭にをり
白濤寄す太平洋を一望に
日傘の下カフェーは満席巴里祭
丹念におむかひの人袋掛
海のギャングウツボ干せるや老漁師
干しそら豆つまみにビールぐびぐびと
酒のつまみ干しそら豆の止まらずよ
朝顔の植替え朝ドラ終はつたら
ギンリョウソウにじっくり見入る女衆
ひょっこりとこんな処にギンリョウソウ
急上昇してほうたるの青信号
作務衣着て動作すっきり蕗を摘む
華やかな気分で牡丹の下見かな
かたばみの一輪挿しとしてコップ
顔に差す川面のひかり柿田川
妻夏風邪の皿洗ひ手伝うて
朝焼けにバッタリで合ふ伊良湖崎
雷つんざく東京湾やフェリー運航
起き抜けに老鶯一声元気を貰ふ
日だまりに藁着の牡丹むつつりと
蓮田に日差したっぷり池の端
花火大会とり止めの談たらたらと
樟脳の匂ひ抜きをり葬(はふり)前
こいのぼり越後の空に凜々しかり
ご近所に分けるつもりの朝顔作り
誰かこぼせし黄な粉がありて蟻屯
八月の飲食円卓囲む家人
古土の修繕夏の日晒しに
日に当てがひ古土干せり夏帽子
痩せぎすのかたばみ育て夏日差し
見えてゐる前のバス停日傘の客
夜は更けて蟻のうろつくタブレット
南風の中カットしたての首たてゝ(散髪)
南風の中斜め上りに歩道橋
青信号見つめて横断薄暑の中
梅雨極まったりあぢさゐのどどめ色
植えられて日影愉しむインパチェンス
日本一臭い蒜ピンチ状
鰹のたたきそれには蒜土佐赤球
蒜のやっつけ仕事先づは臭い抜き
子供の日イヤイヤザウルスごねてゐる
蚊取り線香仕掛けておいて一つ風呂
シャワー浴びし子居間をよぎりて二階へと
湯殿より出勤前のシャワー音
手を膝に初夏の晩酌手順踏み
昼飯はギョウザギョウザと祭囃子
この炎天精力つけねばレバステーキ
湯上がりの晩酌小皿に新しょうが
勝浦にて出て来い伊勢海老出て来い鮑(孤独のグルメ)
伊勢海老漁港で調達烏賊フライ
放置さるポット漆黒梅雨深し
コンクリや酷暑の雑草が分離帯
◼️秋
もう思ひ出さなくてよい終戦
重宝で使い勝手のよき秋風
大空に月は昇るの渡るのか
木犀の匂いのお通りこれみよがし
月見よと山妻のこゑ嘸やさぞ
レタス食す気分は空を馳すツグミ
七夕竹背負ふて帰るおねえさん
保育園へ寄贈の七夕竹すっくと
七夕竹立てかけ保育園の門
秋の浜ポンポン弾むキャッチボール
鬼やんま発つ時一寸大きな音
生身魂生き埋めになる土俵下
満腹の豚汁美味くて有り難し
ずるずると吸い込む八十路のとろろ飯
その到来使ひ勝手のよき秋風
きつね火まつり始まる前の濁酒
月影を宿して田貫湖の容姿
くっちゃべることが楽しみ生身魂
指に乗せ見する七味の零し屑
秋暑の今後退をして啼ける蝉
芋水車ゴットンコトリといいリズム
精霊バッタ毀れた脚を引きずって
かくれんぼした路地彷彿月明り
不風流少し離れて鼻提灯
ほうじ茶に躰ぬくもる栗饅頭
屋敷林邪魔して月の上がる道
煮えっくりかえるほうじ茶所望今朝の秋
雲流れ放題無月焦ったし
センサーライトひとりでに消ゆ秋の闇
山崎のぶだう入りパンむしゃむしゃと
苧殻焚マッチ擦らんとすれば風
純褐色にして隠れ花ヒューケラ
地番なき田畑はるかを渡る鳥
青空につんとばかりにスカイツリー
手入れよき庭に先づ来る小鳥達
白き糞ぴちゃとサドルに今朝の秋
無人燈台廃れてバッタの出番なく
どぶろく遣り酩酊浪曲灰神楽
朝寒の煮魚ほぐす象牙箸
冬瓜を届けにチャリのペダル踏む
自然薯売るいつもと同じ出でたちで
名月や椅子のぬくもりかこちつつ
風船かづら破けし処一つと無く
唄は堂々巡り新宿駅裏赤とんぼ
こゑ枯らすものの一つにきりぎりす
うしろ髪ひかれるやうに立侫武多
いっときは網打つやうに稲雀
蜻蛉は呑気な顔して田んぼ道
塩辛蜻蛉(しおから)の灰色閻魔の使ひめく
けふの月すすき活けるに最適よ
唐辛子モッにかければモッまんま
◼️冬
八手咲き私の師走始まれり
出し抜けのべっとうけふは漁休
遠浅の海へぽちゃんと虚貝
だんまりの綱繕や磯日向
ありつけぬ権現様の石垣苺(東照大権現徳川家康)
なにはともあれ風邪引くな冬はこれから
深山のおほかみの眼の爛々と
一切れづつスライスしてお通しの酢海鼠
大嚔して傾けるわが体軀
みかん好き舌が黄色とベロを出す
節分の鬼の相場は誰が決む
大き穴掘って神社の除夜焚火
大晦日の火屑きらきら大き穴
ひとりしゃぶしゃぶどんどんしゃぶしゃぶ堪能す
さざれ石謡ふ御仁の自己陶酔
かいぼりは富士の膝元おほがかり
撫でられし処削られ雪だるま
ひかげれば咳コンコンと採氷夫
男比良の湖面をすいすいかひつぶり
風花の舞一頻り明日退院
配膳車ガラガラ到着凍れる廊下
白湯をのみ薬をのんであとごろ寝
採氷の鋸の断面瑞々し
福助は障子あかりを背なにして
寒牡丹藁苞の傘隙だらけ
玄冬の風送り継ぐ並木
年がゆく年が来るでは未だ凡句
毬のごと散る正体は寒雀
お初の雪どんと踏み込み北海道
がま口より師走の小銭摘み出す
長電話気が気でなかり鍋料理
ずわい蟹どんと据え直ぐ解体
雪どんと落ちし辺りの屋根見上げ
寒の水口にふふみつ洗ひ物
寒鴉持ち去るものにハンガーも
大根を両手で持って年の市
山妻の味出ていつもの鍋料理
持ち運び出来る穴釣、今度はこの穴
スケートの二人抜いたり抜かれたり
煮凝りをひっくり返せば真っ白く
テイクアウトの牛丼行火のごとあたたか
昔鯨捕って美味しくいただいた
三寒のすり傷四温のぶゆぶよおでき
山々はスクラム組んで深睡り
年度末の配管工事スロモー
年逝かすにぼうじそわかのはんにゃしんぎょう
嘘つきを承知師走の年頭詠
氷柱見にちょっと危ういが崖っぷち
万両の棒立ちにして不愛想
抽出の奥に温存手漉和紙
雪はひさびさ 雨はちょぼちょぼ
躰ごと空に吸はるる日本晴れ
水上を白無垢の鶴進みをり
寒肥を撒き来て番茶すすりけり
体格(がたい)馬鹿でかく売店のずわい蟹
しゃくりなどして暦の上の立冬
販売機ガチャンとホットミルクティー
浜っ子には雪がいやだと云う奴なし
全員で守りて攻めるがサッカーと
今背丈地べたに積める雪の嵩
昨夜残せしおでんの残り片さねば
臘梅の笑みのこぼれてわらわらと
チュチュチュチュと朝からおしゃべり寒雀
河東碧梧桐忌と暦にあり
草津湯巡りドタリドタリと雪踏んで
湯畑の雪踏んづけて観光客
焼藷を妻と二つにあちちちち
おまわりさんに借りたお金を返しにゆく冬(小学生時代初詣で借金)
水上を白無垢の鶴進みをり
寒肥を撒き来て番茶をすすりけり
濁声で暁告ぐる寒烏
飛ぶ雪の張り付く越後の雪だるま
ビル風にあおられながらスケートす
トカトンと冬の音立て板金屋
指さしてこれが羆の爪跡よ
ぎうぎうと固め固めに雪だるま
家裏へどっと落雪屋根なだれ
シーツを干す竿真っ直ぐに氷りをり
雪卸しうんざり眺めて夕景色
雪こんこん地べたの際のもう判らず
臘梅の笑みの零れてわらわらと
山歩き梅探らむと腰達者
晴れたかと思へば霰前途は多難
齢には負けてはをれぬけふの応診
何が降ろうと浮寝鳥びくともせず
隣の孫と交はすバイバイ花八手
あまり寒ければしゃぁない二度寝する
仮止めの其処押へてと障子はる
早や師走今年も何とかなると「適当」
雲一つなきアリューシャン開戦日
忘年会鼻歌風に「二人酒」
体力を削り削られ熱狂サッカー
納豆の糸切り仕草面白し
納豆の糸切り仕草人それぞれ
納豆は交ぜただけ応へてくれる有難飯
◼️️新年
三ヶ日の新聞たんと買い漁り
松過ぎの小さき門松片す妻
失せしもの眼鏡何処ぞのお正月
失せものの眼鏡を探す大旦
お年寄り座り直して大福茶
オーブンに張りつき餅を焦がすまじ
門松の受付は一時どんど焼
春着脱ぎ心臓打診の超音波
どんど焼達磨焼かれて白佛
初日差す谷戸の川面に鯔の跳ね
紙に書く物音しんと初句会
◼️相撲
◼️雑
せんさあらいとやたらに配置尿(いばり)の細道
戸締りや長男帰ったか次男戻ったか
私には遠く聞こえる草葉の陰(昭和二桁生れ)
片付けの精神 夫婦して残り物
「容」「心」どこか外してみっともない
無意識ではあるが一茶を追いかけて(LASUTO)
当面の私の関心「物故者欄」
来訪者もうなき外灯消しに発つ
説明を要せぬものコレ俳句
直球の曲りも計算ホームラン(大谷正平)
哀草果の、母の、落款無き色紙(結城哀草果)花嫁修行とて
山寺の千段攀づ人下る人
フェリーの航跡白浪の日本海
一石路さんからさそひの手紙遥かな昔
豪勢にも木製職場休日出勤(日本電気株式会社)
葉書束此奴も此奴ももう鬼籍
ご褒美の先づ筆頭がカツカレー
タイムカードのそっけない音早退けす
野毛で飲みだうした訳かゲイの店
退院の運びを祝い中華蕎麦
過去も過去会社生活大昭和
要支援同士の朝のラジオ体操
給食当番の昔に還るパン屋に来て
カレーパンの放つ匂いか工場がパン屋
鵜の目鷹の目パン屋のパンの並べ方
パンの販売あたかも給食のをばさん然
給食もこなすパン屋へ一番乗り
長男はペンキ屋青空の東京へ
縁遠きものの一つにシャンパングラス
オムライス昭和を感じる食堂で
花殻摘み他人はどうでも私の時間
中古自転車は私の眼と鼻アナログ大事
よく切れる血液型はAB型
ハローワークはいつも横目で私は老人
ログアウトして取り敢えずの安寧
見るに耐えぬ濁世頼みは現世の初期化
地のものもいっぱい頂き呑み鉄旅(六角精児)
老人の日々後日談糧にして
朝っぱらから鴉の嬌声何を予告
持主の生きてるやうに蔵書印
点滴機の厄介連れて長話
茶を喫す庵のいかつき床柱
眼ぢからの婆娑羅大将仁王立ち
星光ゲと云へばワルツや誰が唄
赤線でくくる領域メルト・ダウン
小沢昭一嘘こくやうにハモニカ吹く
雑草に洗濯物を乗せてをり
年を食うではなく置いてきぼりを食う
縄跳の縄快音を立てる夕
警策の一打二打大寺の懐に
日経の何プレ切り取り投げ渡し
パタパタとはたいちゃいけない大福の粉
深海に生かされてマグマのバクテリア
想像上の動物象と成りはてぬ
草くってトリケラトプスぷとおなら
人間を辞したきか君そりゃ不遜
取り敢えずの私のあだ名大先生
老の朝餉は簡単指向「ふりかけご飯」
槍投げの槍がお辞儀をして困る(選手曰く)
ののさんにほうじ茶あげる妻のこゑ(なみあみだ)
牛乳のんで思い出しをる青荷の湯(青荷温泉)
穏やかに呆けたらよろし云うがままに
目薬の外れたるやうに天気予報も
老いの繰り言 語ると云うや愚痴ると云うや
寄せ返す波をアレンジ北斎は(神奈川沖浪裏)
小気味よきもの絶品凱風快晴
ワイパーのどうした訳か汚してる
多作に継ぐ多作ひたすらモットーに
とうとう来たかとバスの運ちゃんワイパー始動
ままごとの目を細め云ふかわいい嘘
赤ベコの首筋突かれ駅前店
石畳ろうせき色の八幡宮
使ひ古したナプキン色にシチュー煮え
末代まで存え親の七光り
爺婆のアイドル健在浜木綿子
祖母の言世間とあまり離れずに
白っぽくこめの研ぎ汁ちょろちょろと
一遍は旅仕度して遊行寺(銅像)
我が出で立ち吊りズボンとは二昔(写真)
帰り際白無垢の手をばいばいと
当然と降る雨アプリは正鵠にして
二百円丁度と豆腐屋のおかみさん
消沈の我飲み過ぎの目が坐り
母偲ぶに母の好物黄身しぐれ
心中にいつもクミコのケセラセラ
アンパイア自信あり気なストライク
歩行と云ふ筋肉疲労齢だなぁ
ガチャポンに嵌まる下校の女の子
山林を歩いてみよと云ふ時節
早々とガーデンライトの点る家
大欠伸これで三度め地蔵の湯(草津)
時計屋の主が俳人草津泊(「濱」古参同人)
ランドセルカタカタ鳴らせ孫帰宅
日めくりの剥ぎ取り日課のわが山妻
鉛筆でがり版刷りの作文集
映画見んとサクマのドロップ舌に転がし
鉛筆をとがらせておく手帖の上
地をなめるやうに草原馳す夕日
俳句でもやってみようかは不埒
何はともあれ俳句は俺っぽいそれがよし
雑食で生きた私の八十五年
いかにもペンキ屋風の男の仕事飯(孤独のグルメ)
バレー決戦あっち向いてほいのアタック成功
橋幸夫の子連れ狼十八番とす
エノケンのギョギョギョの目んたま忘られず
長政が忠誠ちかふ寝釈迦の國(タイ、アユタヤ)
この雨は利かん坊雨と一くさり
激流の岩噛む他は地の深閑
並み盛りのつゆだく牛丼持ち帰り
直立のコップにストロー45度
イエス様少し違へて親子の貌
夜は華麗関東学院循環バス
近海の海老入り海鮮かき揚げ丼
島民はコロッケが好きかぶりつく
島宿の名物海鮮かき揚げ丼
ブータンのうひょう辛さのうま料理(孤独のグルメ)
勝浦にて出て来い伊勢海老出て来い鮑(孤独のグルメ)
食堂で三人三様豚料理
暁暗の庭木の葉叢鬱蒼と
隣客もつ煮定食とはすご腹
長男の朝のルーチンシャワー音
涎垂れ垂る一人台湾爆食飯(孤独のグルメ)
天麩羅、きんぴら何よりシャキシャキ感
以上
by 575fudemakase
| 2026-06-18 11:03
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俳句の四方山話 季語の例句 句集評など
by 575fudemakase
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《方法1》 残暑 の例句を調べる
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探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
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尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
《方法1》 残暑 の例句を調べる
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探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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