2018年 06月 09日 ( 3 )

地平線 の俳句

地平線 の俳句

地平線

あこがれはあおあおと引く地平線 仲財けんじ
じやがいもの花の起伏の地平線 稲畑汀子
暗黒の宇宙を負へり灰色のクレーターのさき月の地平線 宮柊二
鰯雲地平線まで羊群れ 西 之子
花サビタ半ばくもれる地平線 松崎鉄之介
牛青むまで草青む地平線 田中徹男
啓蟄やクレパスで描く地平線 栃木絵津子
畦焼の夜は地平線となりて燃ゆ 佐分靖子
犬橇の突つ込んでゆく地平線 小野寺敏子
見えてこそある地平線クローバー 依田秋葭
虎尾草や風拡げゆく地平線 今井茅草(鯱)
向日葵の王道ずんと地平線 高澤良一 随笑
行き行けど菜の花の黄の地平線 藤丹青
指切りの野道も女身も地平線 小泉八重子
種を蒔く人のうしろの地平線 美馬風史
地平線 手をあげて 手の影はなし 富澤赤黄男
地平線に種を蒔くすぐ人形生える 山田緑光
地平線パプロ・カザルスまで引けり 田中亜美
地平線ふみて麦踏み終らざり 西村藻頭児
地平線へ女歩く地図深く裂け 和田悟朗
地平線までの春ぞら雁のみち 平井さち子 紅き栞
地平線まで冬耕の人を見ず 片山由美子 風待月
地平線一引く蝦夷の牧びらき 阿部慧月
地平線丸き蝦夷地や蕎麦の花 織田秀子
地平線見たくて旅の小晦日 土屋草子
地平線向けて馬鈴薯植ゑ進む 森田 峠
地平線羊ましろく生殖す 富澤赤黄男
鳥雲に入るカーナビの地平線 内田美紗 魚眼石
土煙 地平線への一鍬ごと 伊丹三樹彦 写俳集
日の沈む地平線まで藷畑 本間 登世
葡萄干す民に砂漠の地平線 岩淵喜代子
文机の地平線より蟻現るゝ 高澤良一 素抱
暮れかねて跳ばずにくぐる地平線 仁平勝 東京物語
磨崖佛のひとみに 日の燃えおつる 地平線がない(臼杵石佛) 吉岡禅寺洞
沛然と地平線より雷雨急 加藤耕子

地平線 補遺

じやがいもの花の起伏の地平線 稲畑汀子
花サビタ半ばくもれる地平線 松崎鉄之介
機関車疾駆三方青き地平線 草間時彦 中年
鯉幟地平線てふもの見たし 中村草田男
地平線 汚血したたる をとこの手 富澤赤黄男
地平線 空間にあり 人なにを祈る 富澤赤黄男
地平線 手をあげて 手の影はなし 富澤赤黄男
地平線の果に郷愁たぎらせゐむ 伊丹三樹彦
地平線らんらんと炎え兵覚めず 伊丹三樹彦
地平線失語のつづく春ならん 高屋窓秋
土煙 地平線への一鍬ごと 伊丹三樹彦
冬の夜のこと地平線夢に引く 平畑静塔
蟇鳴くや月のためらふ地平線 鷲谷七菜子 黄炎

以上

by 575fudemakase | 2018-06-09 07:21 | 無季 | Trackback | Comments(0)

水平線 の俳句

水平線 の俳句

水平線

いさざ籠水平線のうすまぶた 金子篤子
オリオンは水平線に姫始 福島せいぎ
かりがねや水平線は果てならず 嶋田摩耶子
きりぎりすぴくりと動く水平線 高澤良一 ぱらりとせ
サイダーを一気に飲む水平線 今瀬剛一
ひまわりが水平線を越えてくる 大西泰世 椿事
まっくろな水平線に鮫の花嫁 夏石番矢
一碧の水平線へ籐寝椅子 篠原鳳作
稲光水平線をななめぎり 斎藤昭子
卯波濃し水平線に島一つ 星野 椿
卯浪濃し水平線に島一つ 星野椿
夏の潮水平線を盛り上げて 柳沢たみ子
夏帽子水平線の上に置く 落合水尾
火の島と水平線と雲の峰 三川明美
海苔掻くや水平線に日が沈む 福田千津
外套ひとり水平線を胸に引き 友岡子郷 遠方
寒凪や水平線に船生れし 東 容子
亀の目や深くて遠い水平線 対馬康子 吾亦紅
空 想 の 水 平 線 の 花 雌 蘂 富澤赤黄男
茎立と水平線とありにけり 森田峠
月見草水平線の上に吹かれ 高澤良一 ねずみのこまくら
現れし水平線や稲架を解く 宮崎 寒水
弧を描く水平線の放つ春 岡村清美
向日葵の倒れる日まで水平線 和田浩一
甲板と水平線とのあらきシーソー 篠原鳳作
紅梅や水平線の上と下 鎌倉ひろし
座りても立ちても秋の水平線 岩淵喜代子 螢袋に灯をともす
雑草を水平線のように越ゆ 対馬康子 吾亦紅
種を蒔き水平線は水浸し 北川邦陽
秋怒涛水平線よりたたみくる 田中久仁子
春の馬水平線は疲れている 本田ひとみ
春の夢水平線の近くまで 足立礼子
春はどこから水平線に島浮かび 館岡沙緻
春潮の水平線を引き寄せし 西村和子 窓
春嵐水平線の定まらず 島田和子
初景色水平線のほかあらず 岡本まち子
初冬の水平線のかなたかな 角谷幸子
身を投げてみせよと水平線の藍 鎌倉佐弓 天窓から
針納め碧き水平線も針 三好潤子
水平線ごつごつとある椿かな 井上弘美
水平線せり上げ傾ぐ観潮船 谿昭哉 『航跡』
水平線たしかに丸し秋の潮 角川照子
水平線の一瞬の張り鰡がとぶ 本間愛子
水平線の虹が捧ぐる朝の空 欣一
水平線はつきり見えてゐて寒し 池田秀水
水平線へにが虫を捨てる 青木京子
水平線まるし瑞々しきいのち 藤木清子
水平線より秋声の届きたる 稲畑廣太郎
水平線より太陽の初笑ひ 吉原文音
水平線より低うして雲丹の漁 平井さち子 紅き栞
水平線永遠に新し夏の航 小川軽舟
水平線丸しよ雲丹丼たひらぐる 奈良文夫
水平線空引き寄せて霞みたり 鈴木一明
水平線見えぬ午後なり花ミモザ 景山薫
水平線見つづけ一と日夏の旅 嶋田摩耶子
水平線午後は明るしアロエ咲く 永方裕子
水平線皿に残ったパセリかな 岩崎香代子
水平線船の日覆に容れて航く 右城暮石
水平線大きな露と思ひけり 大串 章
水平線凍て命終の心電図 平井さち子
水平線波立ち見ゆる寒日和 大橋敦子 匂 玉
水平線溶けどこまでも春の空 市ヶ谷洋子
蝉生る水平線の濃き日なり 栗山政子
草の穂しづかな水平線を見てゐる シヤツと雑草 栗林一石路
大いなる水平線や春を待つ 宮崎 寒水
大干潟水平線を人歩む 池谷 晃
昼顔や水平線に触れて咲く 北澤瑞史
長雨や金魚玉にも水平線 土肥あき子
展けたる水平線の御慶かな 山崎十生
冬雲のおもおも水平線迄覆ふ 高澤良一 石鏡
冬晴や水平線を強調す 服部美穂
冬晴れて利久ねずみは水平線 平井さち子 完流
南風の航逃ぐる水平線を追ひ 大橋敦子
二十五去る眉の高さに水平線 川口重美
日の高さ水平線までひきおろし海が繰り出す波を見てゐる 久我田鶴子
日傘まはして水平線も子も遥か 福本五都美
梅雨明けの河口に海の水平線 右城暮石 上下
白きタンカーおくりて寒き水平線 野澤節子 黄 炎
晩涼の水平線に弛みなし 石井とし夫
飛魚跳んで跳んで水平線退る 高澤良一 ねずみのこまくら
姫始水平線は空にあり 高木 智
文化の日水平線のあなたまで 佐々木千代恵
墓刻む水平線をひき寄せて 渋川京子
暮れさうで暮れぬ零下の水平線 高澤良一 暮津
望郷や秋刀魚は青き水平線 秋尾 敏
防風摘む立てば沈みし水平線 猪股洋子
北窓の障子の穴の水平線 江草一美
夢ばかり見て夏の日の水平線 大高 翔
夕焼けの終の光の水平線 高澤良一 燕音
陽炎や母といふ字に水平線 鳥居真里子
流氷の揺さぶつてゐる水平線 増田豊子
蓮浮葉水平線の見えてくる 森田智子
浪割るゝ水平線に能登の雪 前田普羅 能登蒼し
蜻蛉の目水平線を見て曇る 斎藤 梅子

水平線 補遺

はまなすに水平線の今しるし 清崎敏郎
安房の夏水平線の彼方より 鈴木真砂女 紫木蓮
夏の天飛ぶ雲海に水平線 山口誓子
夏みかん歯ぐきにしみて水平線(金石海岸二句) 細見綾子
駆くる子にどこまでも夏の水平線 大野林火 早桃 太白集
空想の水平線の花雌蘂 富澤赤黄男
湖の水平線や秋の風 高野素十
七つ島涼し水平線濃ゆし 星野立子
若布舟出て断ち切れる水平線 右城暮石 句集外 昭和二十八年
秋晴や水平線に神の指 高野素十
春の蝉いま水平線棒のごとし 飯田龍太
松の葉やわが朝の水平線をおく 荻原井泉水
水平線もとより分かずひた霞む 清崎敏郎
水平線弓形なせり岩燕 能村登四郎
水平線春日の馬の四肢に澄む 大野林火 冬雁 昭和二十一年
水平線垂直に鳥湧けるかな 高屋窓秋
水平線船の日覆に容れて航く 右城暮石 虻峠
水平線撓めり桔梗つぼむと記す 橋閒石
蝉絶えて急に水平線ちかし 橋閒石
船を生む水平線や春の海 日野草城
電線に燕水平線遠し 大野林火 早桃 太白集
冬の虹水平線に蒼白に 中村苑子
冬浪の沖ゆるぎなき水平線 右城暮石 句集外 昭和五十四年
冬濤の濤垣水平線も無し 中村草田男
梅雨明けの河口に海の水平線 右城暮石 上下
浪割るゝ水平線に能登の雪 前田普羅 能登蒼し
鵙暮れて水平線も消えにけり 阿波野青畝

以上

by 575fudemakase | 2018-06-09 07:19 | 無季 | Trackback | Comments(0)

漁り火 の俳句

漁り火 の俳句

漁り火

*かや風や漁火の明滅思ひ寝る 金尾梅の門 古志の歌
いみじくも漁火の夜景や避暑の宿 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
つぎつぎに漁り火を出す夜の梅 中戸川朝人
よべの漁火飛び来しごとく凌霄花 猿橋統流子
暗き夜や伊豆の山火を漁火と 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
闇涼し漁火島の灯より混み 石井とし夫
一聯の漁火つらぬける夜の新樹 福田蓼汀
稲城よりあまた震へる漁火の見ゆ 西村公鳳
烏賊釣りの漁火遠くよされ節 櫛田と志子 『繭玉』
烏賊釣りの漁火鬼の目ん玉大 高澤良一 随笑
沖は漁火降る雨の灯に崖もみぢ 及川貞 榧の實
沖遠き漁火に梅雨上りけり 金尾梅の門 古志の歌
海胆汁や漁火うるむ塩屋崎 古市枯声
茅の輪くぐりて漁火の海に立つ 古賀昭子(玉藻)
喜雨の中しづかに漁火をつゞりけり 佐野まもる 海郷
久々や旅の端居も漁火も 石井とし夫
漁り火にかじかや浪の下むせび 芭蕉
漁り火に鰍や浪の下むせび 松尾芭蕉
漁り火のいろも凍ると書き送る 佐野まもる 海郷
漁り火のにはかにしげき雛の窓 佐野まもる 海郷
漁り火のひとつへ星の流れけり 岬雪夫
漁り火のほかは闇なり天牛よ 小林一枝
漁り火の一灯もなき盆の海 飯塚やす子
漁り火の沖を賑はす避寒宿 鈴木真砂女
漁り火の果てに連なる天の川 稲垣一雄
漁り火をななつ数えて父黙す 山崎冨美子
漁火が遠いよ稲の咲くころは 今井杏太郎
漁火すでに遠いひびきや麻畑 伊藤淳子
漁火に向き浜木綿は海女の花 神尾久美子 掌
漁火に似て庄内の梅雨灯 橋本榮治 麦生
漁火に通ひて峯の燈籠かな 支考 (長崎にて)
漁火に飛び入りせんと星流れ 松岡悦子
漁火のある刻うすき秋の闇 中田勘一 『雪礫』
漁火のちかぢかとある年忘 勢力海平
漁火のひときは明き秋思かな 鈴木真砂女
漁火のぽつんと野分あとの海 長田等
漁火の遠き沖あり避寒宿 勝谷茂子
漁火の遠くにありて秋深む 晴風
漁火の沖につながる天の川 別府雅美
漁火の間近におぼろ誓子の忌 千田一路
漁火の月下にあるはあはれなり 五十嵐播水 埠頭
漁火の座のゆうべとおなじ秋の潮 内藤吐天 鳴海抄
漁火の三つがかなし千鳥城 岸田稚魚 筍流し
漁火の消え 葱畑から声が 大西敏子
漁火の焦がせる真夜の鰯雲 松本美簾
漁火の真昼に照るやちやつきらこ 長谷部千代子
漁火の陣ほどきつつ 夜明けの蝉 平井幸子(青玄)
漁火の置きたるごとく花の上 五十嵐播水 埠頭
漁火の中に暗き火寒に入る 伊藤京子
漁火の灯る夜長は沖にあり 池内たけし
漁火の北に片寄る夜長かな 鈴木真砂女
漁火の北へ片寄る夜長かな 鈴木真砂女
漁火は冬の祭の夜店の灯 中拓夫
漁火も蜃気楼も見有磯海 久家希世
漁火やあまりに高く五月闇 楠目橙黄子 橙圃
漁火や胸先ひたす秋の闇 徳田千鶴子
漁火や函館山は星月夜 古澤活水
漁火や岬の山は冬を待つ 小鳥幸男
漁火よりも星座が近し冷し酒 冨山青沂
漁火をあふひが隠す避暑の宿 松藤夏山 夏山句集
漁火をときをり消して雪しまく 林 民子
漁火をはなれ黒雁浮寝かな 佐藤宣子
漁火を以て裏の牆とすちちろ虫 下村槐太 天涯
漁火布陣避寒地の灯にうちつづき 皆吉爽雨 泉声
襟巻や早や漁火は沖に満つ 中村汀女
銀漢へ地は漁火をもて応ふ 加藤 耕子
月見草沖は漁火かざりそめ 徳永山冬子
五月闇隠岐の漁り火かも知れず 森田峠
佐渡の灯も漁火も消え天の川 桑田明子
飼屋の灯漁火よりもくらかりき 五十嵐播水 埠頭
秋風の漁火いつまでも一つ 高橋謙次郎
宵闇に漁火鶴翼の陣を張り 松本たかし
消えがてに漁火ちら~と夕霞 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
新涼の沖に漁火濡れて点く 桜井まゆみ
新涼の漁火に風あるらしき 西村和子 かりそめならず
真野湾に漁火一つ夏ちかし 古川京子
神代より対馬の月よ漁火よ 岡本麻子
水天に無月の漁火のありやなし 亀井糸游
星飛んで漁火一つなかりけり 玉川鴦鳴
増えてゆく漁り火の数ビヤガーデン 秋沢 猛
村雨に漁火消ゆるあら涼し 大須賀乙字
仲秋や漁火は月より遠くして 山口誓子
長き夜の漁火一つ湖の上 宮坂てる
天の川漁火沖にふえてきし 丸山 久
田草取沖に漁火ともるまで 杉田久美子
冬闇の広袤漁火と汀白のみ 香西照雄 素心
島に覚め秋暁残る漁火とあり 林 翔
島人に漁火あかき夜の秋 荒川あつし
白魚の漁火となん雪の中 花蓑
半夏生北は漁火あかりして 千田一路
氷見川の河港焦がすは鰤の漁火 黒田桜の園
病むひとに冬もや漁火を隠すなり 及川貞 夕焼
風除や虚空と海と漁火と 松崎靖弘
平鰤の黄線躍る漁火の底 ひらきたはじむ
峯の鹿高瀬の漁火に鳴きにけり 廣江八重櫻
蜜柑島夜は漁火もて囲む 三好 曲
籾を焼く火か漁火か羽前羽後 秋沢 猛
夜の秋汝が横顔と漁火と 幸田充子
獺祭忌漁火ひとつ明るくて 千田一路
鰆村いねて沖には鰆漁火 秋光泉児

漁り火 補遺

おののく漁火は国籍不明 遠眼鏡 伊丹三樹彦
こほろぎの闇や漁り火高うして 山口誓子
それでも漁火 明滅 荒浪隠れにだ 伊丹三樹彦
またたかず秋暑の凪の漁火二点 上田五千石『森林』補遺
逢えない旅 漁火がただ僕見詰む 楠本憲吉 方壺集
沖の漁火濡るるに間なし秋の雨 山口誓子
沖は漁火降る雨の灯に崖もみぢ 及川貞 榧の實
蚊遣火燃え直す島の夜 遠い漁火も 伊丹三樹彦
海いかに寒きや漁火を見せじとす 山口誓子
街の燈に漁火おもふ晩夏かな 鈴木真砂女 卯浪
寒き夜は漁火ある海にのみ惹かる 山口誓子
紀三井寺漁火の上なる春灯 川端茅舎
漁り火となるべく航くや葉月潮 岡本眸
漁り火に 蟹喰う前の湯の 浮身 伊丹三樹彦
漁り火の海(わだ)の都も夜長かな 松本たかし
漁り火や月下に出でて遠からぬ 山口誓子
漁り火をひらめかすなりいなびかり 山口誓子
漁り火を星の遠さに夏料理 鷹羽狩行
漁り火を望む莨火 暗黒航 伊丹三樹彦
漁火が彩る旅路若きは酔いやすく 金子兜太
漁火どつとふえ春色の沖に在り 大野林火 雪華 昭和三十九年
漁火なくば海と思はず暗く寒し 山口誓子
漁火に引くカーテン 眠剤での旅寝 伊丹三樹彦
漁火のひときは明き秋思かな 鈴木真砂女 夏帯
漁火の沖を賑はす避寒宿 鈴木真砂女
漁火の三つがかなし千鳥城 岸田稚魚 筍流し
漁火の北へ片寄る夜長かな 鈴木真砂女
漁火は流るるその中に島人の灯かや 荻原井泉水
漁火もほつ~と夏料理かな 高野素十
漁火よりも遠き月下の燈のならび 山口誓子
漁火を以て裏の牆とすちちろ虫 下村槐太 天涯
漁火を見る我に蒲団の早敷かれ 川端茅舎
漁火寒し歩を近づくることもなく 山口誓子
漁火澄しや麦播きし夜を平安に 大野林火 白幡南町 昭和三十三年
漁火赤くして海の梅雨終りけり 山口誓子
漁火明うなるや月下にまたたきて 山口誓子
金星と またたきあうは 父の漁火 伊丹三樹彦
月下にて漁り火のみは紅を帯ぶ 山口誓子
月下の灯漁火をもつとも遠きものに 大野林火 飛花集 昭和四十六年
月更けてすこし縮まる漁火の列 能村登四郎
月高くして漁火それぞれの座につけり 荻原井泉水
月明の漁火悲しむは感傷か 山口誓子
軒の下一線の漁火竝びゆれ 松本たかし
幻の二三加へて漁火の秋 上田五千石『琥珀』補遺
玄海に連なる漁火や窓涼み 杉田久女
秋めくや漁火につらなる岬の燈 上田五千石 森林
春果ての漁火の初点をさびしとも 上田五千石『風景』補遺
春月や雫の如く漁火が 野見山朱鳥 曼珠沙華
宵闇に漁火鶴翼の陣を張り 松本たかし
聖夜またたく漁り火の消ゆるころ 鷹羽狩行
西南に漁火蝟集せり岬夜長 松本たかし
青年と寝る一夜 星増え 漁り火増え 伊丹三樹彦
端居してわがゐる故に動く漁火 山口誓子
仲秋や漁火は月より遠くして 山口誓子
吊舟草暮れっちまって 漁火増えて 伊丹三樹彦
冬闇の広袤漁火と汀白のみ 香西照雄 素心
島に覚め秋暁残る漁火とあり 林翔
二度とは跳ばぬ大魚 遥かな漁火揺れて 伊丹三樹彦
病むひとに冬もや漁火を隠すなり 及川貞 夕焼
明月に仕ふる星も漁り火も 鷹羽狩行
夜勤者に月光の海とほき漁火 大野林火 早桃 太白集
林火忌の近むや漁火の沖に殖ゆ 松崎鉄之介

漁り火 続補遺
夏川や岸に漁火の燃残り 高桑闌更
漁火をかぞへて嬶がすゞみかな 井上士朗

以上

by 575fudemakase | 2018-06-09 07:17 | 無季 | Trackback | Comments(0)


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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