2018年 06月 17日 ( 1 )

2018年 6月 ねずみのこまくら句会の諸句

2018年 6月 ねずみのこまくら句会の諸句



 かの鶯名残りでありしその後聞かず

 ぐづぐづと積む本崩れ部屋薄暑

(ぐづぐづと?あれこれと)

 スコンクの句会帰りや梨花月夜

蜜豆や歌舞伎座の灯のとどきたる

(位置関係を含め「とどきたる」が判り難い。)

 ドタバタを逃れて啜る心太

 トルストイ自筆の書簡紙魚寄せず

(悪くはない。が、この型いっぱいある。例えば 天皇の宸筆 紙魚寄せず とか)

 ペダル踏み茅花流しに逆らへる

 ほうたる来い蛍袋がささやけり

(がささやけり?もささやくか)

 みな大漁ねらふ出で立ち鮎解禁

 ランニングマシン新樹へひた走る

 一言に心円かとなり涼し

 雨夜座しハエ取り蜘蛛の視界のなか

(ハエ取り蜘蛛?蠅虎 視界に対し虎視眈々と言う言葉があるあるじゃあないですか?どうして蠅虎という漢字を使わないのか?)

 雲の峰履かぬ仁王に替え草鞋

(語順が? 替え草鞋履かぬ仁王や雲の峰)

 夏服にブル-ベリーを摘みにゆく

(「夏服に」の手軽さがよい)

 花びらの回りてをりぬ蜘蛛の糸

 花栗の匂ふ里曲に産屋かな

 近づけどなほ筒鳥の遠音かな

(面白いところを衝いている)

 原生林に絶えず啼く鳥明易し

 狐の提灯いよよ裏木戸古びたり

 五つ玉算盤机上に鉄線忌

(松崎鉄之介師が税理士であったことを踏まえた挨拶句)

 鯉過ぎる尾鰭にゆるぶ蝌蚪の紐

(過ぎる?擦りて 若しくは 触れて)

 荒梅雨に呂川律川音乱る

 黒子なるひそかに演じゐて涼し

(なる?をば)

 黒南風や彼の兄弟の撥捌き

(津軽三味線の有名な兄弟名前は何って言うんでしたっけ?吉田兄弟?季語の引き当てもよい)

 祭礼の大幟見え途中下車

(旅中の寅さんのようで微笑ましい)

 参道に蚯蚓ひからぶ九品仏

 山鳩の啼きて「ホ」で止む走り梅雨

(芸が細かい)

 山門に入るや目に沁む若楓

 子ども列車若葉へ汽笛ひびかせて

 終点の駅舎出てよりほととぎす

(「ほととぎす」のところ「遠郭公」の方がハッキリするか?)

 祝婚に噴水の穂の高らかに

 乗馬終へポニーに礼す子の涼し

(涼し?すゞやか すゞやかは清々しくて爽やかの意 秋の季語になろう)

 新樹光湧水池の揺れ止まず

 新緑の溶け込んでゐる錦川

 森を出て見上げる泰山木の花

 深呼吸にけふの始まる茄子の花

(俳句の種は身辺些事にあることを気付かせて呉れる一句である)

 青年のゆるがぬ倒立雲の峰

(青年?上の子 青年はあまりにも整い過ぎている。真偽の問題は別にして…)

 待つほどに一番蛍名乗り出づ

 泰山木天辺に咲きファンファーレ

(少し分かり難い表現だが、咲きざまはファンファーレの如しと言っている様だ)

 鳥立ちてこぼす木雫梅雨に入る

 辻説法跡地引き継ぐ夏鶯

 吊橋の揺れ人の揺れ朴の花

 滴りの間遠は刻の止まるごと

(滴りの間遠なる音の何時消滅 とか。 原句では未だ句意が伝わり難い)

 田に水の張られて昏し近江富士

 田草取り束の間ならば買つて出る

(束の間ならば?小半時なら)

 日の差せし水底数珠子揺れ合へり

 梅雨に入る指にほのかよ書の湿り

(入梅を詠んで、なかなか繊細な句と思った)

 梅雨茸鮮やかすぎて手を触れず

 梅雨入りや衣桁に羽織るもの掛けて

 柏餅濃き葉脈を選びをり

(葉脈の濃き柏餅選びけり)

 麦の秋大きな風を通しけり

(大景ゆえ大きな風としたか? これ力説すれば秀句かも? いやそうじゃないかも?い)

 父の忌や飴色なせる籐寝椅子

(壺に嵌まった。この手の俳句、よくあるんじゃない?)

 武蔵野の空の深さへ今年竹

(深さ?深き)

 風貰ひ遊んでゐるよ余り苗

(「風貰ひ」とざっくりと言い退けた処に味がある。大人振りの句である)

 噴水の大空残し止まりけり

 母の日の八十路いまだに母の役

(「いまだに」の本音がいい)

 毎年の習ひ十薬軒に吊る

 野良疲れしばしわするる冷やし汁

 陵へ翡翠の碧一直線

 冷奴今日はお酒にしませうか

(今日?けふ 古風に「しませうか」とやっているんだから、「けふ」と表記も古臭く辻褄をあわせるべき)

 筍堀りに猪の来たると方丈さん

(「方丈さん」と言う表現の磊落さが気に入った)

 薔薇の家いまベランダのティータイム

(提案句とどちらがよきか? 薔薇の家ベランダにてのティータイム 。原句の「いま」は果して利いて要るや?)

聴いているだけの電話や走り梅雨

(漏れ聴こえてくる電話をさりげなく一句に仕上げた)

墨東にありて団扇を放さざり

(句意は作者が墨東在住者なのか、単なる一過客なのかに依って変わる。一過客なら、「団扇」のところは「扇子」でよかろう。さて当句会メンバーで墨東在住者が居るかと言えばノーである。では一体これは何なのだ。そこら辺がスッキリしない。句の作者は句の主(あるじ)であることを徹底すべきだ。)


下記二句の形(表現)なら、最終選に残したと思う。

黒子をばひそかに演じゐて涼し

薔薇の家ベランダにてのティータイム


以上



by 575fudemakase | 2018-06-17 17:56 | ねずみのこまくら句会 | Trackback | Comments(0)


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[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

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いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

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