2018年 09月 11日 ( 1 )

昭和 の俳句

昭和 の俳句

昭和

あかぎれが疼くよ昭和ひとけたよ 宇咲冬男
あかつきの死色浮かびぬ花の窓(昭和三十九年四月五日三好達治先生逝く) 石原八束 『操守』
いちじくや昭和倦くなき媼の邑 和田悟朗 法隆寺伝承
うすうすと昭和の終り蓑虫鳴く 石寒太 翔
おもかげに荒草まじる昭和かな 永末恵子
サイタサイタ昭和も昏れて年迎う 穴井太 原郷樹林
ざら紙の昭和の戦史黴匂ふ 老川敏彦
しんがりに昭和一桁花筏 山崎 聰
スキーバス轟々昭和終る夜も 堀口星眠
ステテコや彼にも昭和立志伝 小沢昭一
するすると絵馬の蛇消え昭和消え 寺井谷子
ソメイヨシノ昭和の端を歩いてきた 岡崎淳子
たっぷりと昭和に生きて毛虫焼く 藤原美峰
ところてん昭和がふつと顔を出す 藤田湘子 てんてん
なづな粥すする昭和の消え行く日 町田しげき
なづな粥泪ぐましも昭和の世 沢木欣一
はづかしき昭和戦史や残花余花 三橋敏雄
ぴいぴい昭和のテレホンカード鳥雲に 望月たけし
ひたひたと昭和曳きゆく夜の蝉 酒井弘司
ビル街より海近からむゆるゆると昭和晩期を渡るかりがね 篠弘
ポケットに星屑ありし昭和かな 高野ムツオ 蟲の王
ほたる袋のぞいてみれば昭和かな 中村寿子
みどりの日昭和一桁老いにけり 稲畑広太郎
阿部定にしぐれ花やぐ昭和かな 筑紫磐井
綾取のひとつひとつに昭和かな 神郡 貢
暗がりに外套ならぶ昭和かな 徳弘純
一月七日昭和が終る水飲めり 宮田カィ子
永かりし昭和の松を納めけり 綾部仁喜 樸簡
温め酒男の昭和終らざり 吉田比呂志
夏の夜の宴昭和のタップかな 高澤良一 暮津
嫁が君厳しき昭和なつかしき 濱田淡水
花見するたびに昭和の遠ざかる 鈴木蝶次
蚊帳吊りし昭和の釘の残りけり 成井 侃
海ゆかば海に橋なし昭和果つ 沼尻巳津子
海胆の生殖己に昭和の過ぎゆける 和久井幹雄
開戦の目に沁むばかり冬菜の霜(昭和十六年十二月八日) 田川飛旅子 『花文字』
角々に昭和の兵士結氷期 米花紺子
寒行の鈴に昭和の遠ざかる 岡林博茂
寒濤へ昭和の落暉呑まれゆく 甲斐すず江
寒蜆昭和ひと桁またも死ぬ 辻田克巳
干飯噛む錆びし昭和の金歯かな 五島エミ
汗をかき日々を勇んでああ昭和 高澤良一 随笑
眼鏡の露より昭和はじまれり 攝津幸彦
顔ぶれも昭和生まれの踊人 高澤良一 随笑
既に陳(ふ)る昭和の書あり曝すなり しづの女
鬼燈の透けて余命の昭和かな 石寒太 翔
去りまして永き昭和の寒さかな 山田みづえ 草譜以後
胸底に昭和居すわる寒暮光 吉見弘子
鏡中に昭和果てたる床柱 桂信子
桐の花大正昭和四姉妹 松丸とわ子
茎石や昭和さんざん泣かせたる 齊藤美規
月日貝置き忘れたる昭和かな 高橋健文
元禄も昭和も末世大雪解 西本一都
枯蓮の水の明るさ昭和果つ 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
後ろ手に襖を閉めて昭和亡し たむらちせい
更けゆくや雨降り変はる夜の雪 碧童 (昭和十二年二月一日碧師病歿、通夜)
黒葡萄いささか渋き昭和かな 鍵和田「ゆう」子
忽然と昭和をはりぬ夕霧忌 森竹須美子
今もなほ昭和が好きで籠枕 池田琴線女(うぐいす)
今日のみの昭和しるせりカルテ数枚 八木三日女
最も永き昭和のばらの咲きはじむ 阿部みどり女 『石蕗』
菜の花や昭和の色に暮れている 仁田脇一石
冴返り冴返りつつ逝く昭和 中嶋秀子
錆釘も漬けて昭和を赦しおり 大津淳
残花散る昭和の証言上下巻 川崎展宏 冬
四方山の紅葉疲れを昭和びと 三橋敏雄
思ひつめゐる明眸の昭和雛 倉橋羊村
七種を摘む間に昭和終らむと 小泉八重子
七草の粥ふつふつと昭和終ゆ 斎藤節子
七草粥今日をかぎりの昭和かな 福川八重子
七草粥吹いて昭和を送りけり 三嶋隆英
七日粥一炊の間の昭和かな 菅野洋々
七日爪飛ばし昭和と別れけり 持田経子
煮凝や還暦といふ昭和の子 宮岡計次
車中の夕日昭和が溺死していたり 高野ムツオ
若かりし昭和も老いぬ七五三 相馬遷子 雪嶺
若菜野に雨降りやまず昭和逝く 垣迫俊子
手錠が光っているだけの昭和だった 青倉人士
手焙の燠消えてゐて昭和過ぐ 大屋達治
種ふくべ昭和の果を見てゐたり 黛執
種袋昭和の音と違ひけり 脇本星浪
終らぬ昭和シベリアの匙むきだしに 小田 保
春雨や昭和を生きし井戸閉ざす 太田裕子
春眠し昭和一桁ことに眠し 大牧 広
春眠の昭和のはじめまだくらし 小川双々子
初むかし掌に書く昭和かな 宮崎とき女 『雪椿』
初島に遊んでをれば昭和果つ 鈴木鷹夫 春の門
昭和いつまで骨の音する蘆を刈る 上中章逸
昭和すでに撫子はみな何処へ行きし 苑子
昭和とは雪降る夜の悲恋に似て 七田谷まりうす
昭和ながかりし麦稈帽古りぬ 舘岡沙緻
昭和など忘れて久し春時雨 高野ムツオ 蟲の王
昭和の銀座へ冬帽を取りにゆく 小原洋一
昭和の子供と生れて老いぬ更衣 鈴木鷹夫 風の祭
昭和の子食うても食うてもそら豆 川崎展宏
昭和の松焚き平成の達磨買ふ 永井敬子
昭和の色大正の色錦鯉 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
昭和の世ひた惜しみ松納めけり 中本 柑風
昭和は過去白りんだうの先充つる 松村多美
昭和ますます遠くなりゆく小豆粥 行川行人
昭和また遠しと言はむ散り椿 所山花
昭和また銅像に雷近くなる 徳弘純 麦のほとり
昭和より流謫の日々や霜柱 斎藤慎爾
昭和一桁鯛焼のうらおもて 手塚 美佐
昭和永し旅路いづこも泡立草 安江緑翠 『枯野の家』
昭和遠し冷しトマトといふ肴 伊藤伊那男
昭和果つ七日の波頭すべて鎖 熊谷愛子
昭和経し身に冷え冷えと夕桜 川崎展宏 冬
昭和時代水銀燈の櫻の園 山口誓子 方位
昭和終りしてふサハリンの夏望む 山本つぼみ
昭和終るタイヤが咥えたる石と 鈴木六林男
昭和十一といふ大いなる年暮るゝ 富安風生
昭和塾出でて孔子木落葉かな 青木重行
昭和衰へ馬の音する夕かな 三橋敏雄
昭和逝くタンカーは鴎を曳いて 児玉悦子
昭和逝く七日の夜の雨の音 関森勝夫
昭和逝く七日の夜を髪洗ふ 蓬田紀枝子
昭和日暮の蚊帳吊草を吊る遊び 柿本多映
昭和畢るとて悪声の寒鴉 倉橋羊村
昭和夢見し少年倶楽都鳥渡る 高橋康菴
昭和余年平成後年寒椿 大井恒行
松飾焚き悲しみの昭和果つ 小松崎爽青
障子貼り昭和を遠く生きている 岡本寿美子
上野池の端町を歩く昭和も五十年 村尾草樹
色変へぬ松や昭和の傷深く 片山由美子 風待月
人日の雲層々と昭和果つ 中村明子
人日の戸に昭和果つ雨の音 加藤 耕子
人日の日もて終りし昭和かな 稲畑汀子
人日の野辺に昭和の終る雨 落合水尾
人日や昭和を楯のわれも老ゆ 江ほむら
水虫は父の勲章昭和果つ 飯田綾子
水餅にかび浮き昭和遠きかな 福山良子
睡蓮に辿りつきたる昭和かな 徳弘純
星を見て爛れて我は昭和の子 攝津幸彦 鹿々集
正月のさてもなんきんたますだれ拡ぐるかなた昭和のけぶる 土井紀枝
生きるなり白息昭和より重ね 志摩知子
生き抜きし昭和がこころ紅葉酒 時野穂邨
西日さす昭和文学全集や 池田澄子
青き踏む昭和の恋の微熱めく 宮下裕大
青蚊帳を泳ぐ昭和の日暮かな 柿本多映
石炭も昭和も父も遠くなり 小田嶋典子
雪くれて昭和彷う黒マント 浅井愼平
雪に印す昭和を生きし靴の裏 佐々木春蔵
蝉鳴くや消えざるものにわが昭和 板津堯「雪起し」
戦いの昭和を生きてちやんちやんこ 寺西安子
双六の絵図に残りし昭和かな 赤井よしを
草を摘む昭和一桁雑食派 本宮鼎三
霜の土昭和無辜の死詰めて逝く 古沢太穂
足湿る冬日の巨象昭和逝く 柴崎左田男
大正・昭和・平成の人草を刈る 遠藤ひろし
大正も昭和も生きてさんま食ふ 深見けん二 日月
卓袱台は昭和の匂ひ四日かな 端山日出子
短足の昭和一桁浜蒲公英 中村棹舟
男らは戦争に行き昭和雲 高澤晶子
茶立虫修羅の昭和も晩年に 岩村蓬
茶立虫昭和一日づつ遠し 木内彰志
転がして掌にあそびたるかたつむり昭和果てゆくひかりならむか 三枝昂之
田作や昭和と同じ齢重ね 宮武章之
都鳥昭和の白のながれゆく 津根元潮
冬座敷かつて昭和の男女かな 宇多喜代子
冬山のいま終りたる昭和かな 中杉隆世
冬鳥の行衛の杳と昭和尽く たむらちせい
冬薔薇の蕾のままに昭和果つ 五島久子
道をしへ跳ね跳ね昭和永きかな 平畑静塔
読初の胸中熱し昭和篇 西田妙子
日寂然聞くは昭和のほとゝぎす 林原耒井 蜩
熱燗や昭和引ずり出して飲む 宮田よりを
白玉や つるんと昭和胃に落ちる 星永文夫
白地着て顔の見えざる昭和の夜 鴨下 昭
鉢叩いまだ昭和の終らざる 原裕 出雲
反芻をしてわれ生きむ馬くさき昭和の入口昭和の出口 山田富士郎
蕃茹に塩たっぷり昭和生まれなる 高澤良一 石鏡
飛花落花昭和を忘れたい人に 室生幸太郎
病むものの頸くらくらとゆれおりて昭和末期の日本の夏 糸川雅子
貧乏な鯵の開きの昭和色 田原俊夫
父の老凍雲起伏来し昭和 森 白樹
父ははの昭和も過ぎぬ蕗のたう 大木あまり 火球
平成も昭和も嫌ひ韮・蒜 攝津幸彦 鹿々集
名残梅雨斂葬をもて昭和逝く 泉治人
毛糸解く昭和の初め見えてくる 宮川三保子
夜半の冬昭和レトロの小津映画 大西恒生
野毛山の桜昭和の戦見し 高澤良一 随笑
厄落し昭和の維新遠くする 武井宝舟
油絵に昭和の暗さ夏館 長嶺千晶
輸入鮭吊つて遠のく昭和かな 小川笹舟
冷え冷えと刻の手裏剣昭和逝く 火村卓造
炉ふさいで炉を枕とす亡犀星(昭和三十七年三月二十六日犀星詩人逝く、室生家にて) 石原八束 『空の渚』
翅休め昭和の遺物扇風機 高澤良一 暮津
霙降る幾裏山や昭和終ふ 金箱戈止夫

昭和 補遺

ところてん昭和がふつと顔を出す 藤田湘子 てんてん
はづかしき昭和戦史や残花餘花 三橋敏雄
わが昭和血と酒にほひ易かりき 三橋敏雄
永かりし昭和は人日にて結ぶ 阿波野青畝
既に昭和二十七年のしづかな闇 日野草城
去りまして永き昭和の寒さかな 山田みづえ まるめろ
鏡中に昭和果てたる床柱 桂信子 樹影
金魚売昭和末期の声は褪せ 鷹羽狩行
限りなき外套の黄の昭和かな 桂信子 「草影」以後
枯赫く昭和あらあらしき世かな 岡本眸
咲きやすき櫻や昭和以後忽ち 三橋敏雄
四方山の紅葉疲れを昭和びと 三橋敏雄
若かりし昭和も老いぬ七五三 相馬遷子 雪嶺
春寒や昭和と古りて戦災記 上田五千石『天路』補遺
春深し遺る昭和に身を置けば 岡本眸
初日うらうら昭和元禄の花ふらし 山口青邨
昭和すでに撫子はみな何処へ行きし 中村苑子
昭和また一つ老いたり寒燈 藤田湘子
昭和果つかたまつてゆく裘 桂信子 樹影
昭和穴居の煙出しより春の煙 西東三鬼
昭和五十五年五月五日の那智御瀧 百合山羽公 樂土
昭和時代水銀燈の桜の園 山口誓子
昭和十五年終る日没す枯木かな 星野立子
昭和出征惨たり銃に巻く繃帯 三橋敏雄
昭和衰へ馬の音する夕かな 三橋敏雄
昭和平成その次知らず灯取虫 藤田湘子 神楽
人日の日もて終りし昭和かな 稲畑汀子
大晴れの昭和四十四年終る 高野素十
大正昭和二月の雪は深かりし 桂信子 草影
逃水の昭和元禄はてもなし 百合山羽公 樂土以後
道をしへ跳ね跳ね昭和永きかな 平畑静塔
不幸とのみ昭和を言ふな秋燈 藤田湘子 神楽
塀越す薔薇 戦後昭和を倦む勿れ 伊丹三樹彦
万愚節昭和無駄なく我にあり 藤田湘子 神楽
皺手の甲抓み引張るや昭和果つ 三橋敏雄
蜻蛉とぶ鎌倉時代昭和時代 高田風人子

以上

by 575fudemakase | 2018-09-11 06:07 | 無季 | Trackback | Comments(0)


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検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
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[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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