人気ブログランキング |

拙句 【桜】 (高澤良一)

拙句 【桜】 (高澤良一)

桜 朝桜 夕桜 夜桜 大桜


鳥入れてさくらのうつらうつらかな ねずみのこまくら

追ひ追ひに池の廻りのさくら咲く さざなみやつこ

横浜絵

野毛山のさくら馬上に魯西亜(おろしや)人 さざなみやつこ

曙のさくら一鳥抱へをり ぱらりとせ

幹に花咲かせてさくらはちきれさう ぱらりとせ

海渡りさくら咲かせに一暖雨 ぱらりとせ

宿毎に伊那路のさくら愛でゆくも 鳩信

怪童の腕(かいな)のやうなさくらの枝 鳩信

夫婦して見にゆくさくらありにけり 鳩信

昃りてさくらに彩の戻るなり 鳩信

名庭園ならんとさくらの木も努める 燕音

ソメイヨシノ

人間が構ってやって咲くさくら 燕音

俳句仲間へ

もう十年程ご一緒にさくらの世 燕音

奥山のさくらは白く舂づける 燕音

つくづくとさくら花満ち日に重る 宿好

北国の餅肌いろのさくら咲く 宿好

をととひのさくらがふっと泛かびくる 素抱

人気(ひとけ)なきときをさくらの旺んなり 素抱

人ごゑが近みさくらがそはそはす 素抱

平日の山のさくらを一人占め 石鏡

大石の昼行燈にさくらは似 暮津

枝張りも根張りも石割大桜 宿好

山中に達者なりけり大桜 随笑

山中に何時かは亡ぶ大桜 寒暑

根っこより見上げ端山の大桜 石鏡

朝の気の漲る石割桜是 宿好

北上川の朝の水勢さくら満つ 宿好

この静寂(しじま)破るものなく朝ざくら 素抱

墨堤の浮浪者に湧く朝ざくら 石鏡

蛇口より水迸り朝ざくら 石鏡

朝桜禽掻い潜り掻い潜り 暮津

夜桜にあがる焔の二タ柱 さざなみやつこ

夜桜に誘ってみてはと付け足せり 鳩信

夜桜にしこたま冷えて戻りけり 鳩信

夜桜もぼんぼりの灯もほたほたと 宿好

夜桜の雪洞尽きるところまで 宿好

夜桜の人に混じりて華やがん 寒暑

道後公園

貸し練炭貸し茣蓙夜桜真っ盛り 寒暑

夜桜の冷え込み上着一枚分 寒暑

夜ざくらを口あんぐりと開けみる児 暮津

夜桜の雪洞高くここ低く 暮津

たんたんと咲く夜ざくらに飛行音 暮津

夜ざくらに酔ふて地に置く紙コップ 暮津

夕桜すっと色調落しけり 宿好

夕風に揉まるる桜ここから帰路 暮津

人の出も日増しにソメイヨシノかな ぱらりとせ

ひよひよと大島桜吹かれをり ぱらりとせ

鳥らいそいそ河津桜の原木へ ぱらりとせ

幹ずんと押し出しのよき里桜 ぱらりとせ

行水所コヒガンザクラ明りして 鳩信

長官愛づ櫻なりきと顎引く 鳩信

横須賀安浦旧鎮守府長官官舎

鎮守府の櫻の上に海展け 鳩信

なかなかの櫻と幹に手を掛けて 鳩信

満開の心を一に濠桜 鳩信

このとほり櫻は場所を選ばない 燕音

櫻の幹叩き鼓舞せる男あり 燕音

大櫻之ある哉の裁判所 燕音

日本の櫻を他国に植う話 燕音

雨ありてあとは櫻の花次第 燕音

振り返る桜がそこにあればなり 燕音

沿線の桜見ながら汽車ぽっぽ 燕音

曙の桜どの木も気を張りて 燕音

年寄ったなりの咲き方桜もす 燕音

咲く桜暦代りの世も絶へて 燕音

思ひも見よ山の桜の根の張り方 燕音

桜には桜の営みそを通す 燕音

野暮天のソメイヨシノといふ勿れ 燕音

一わたり歩き身延の沢櫻 (いずくにて死に候とも墓を身延の沢にさせ候べく候 日蓮) 燕音

風はたと絶えし桜の日に重る 宿好

石割桜

石割のえらい桜を一目見ん 宿好

あれまあと石ぶち割って咲く桜 宿好

野毛の桜昭和の戦見て来しと 随笑

先手取るごとく咲き出すこの桜 随笑

桜誉むこゑもいろいろ女衆 随笑

奢るとはめっそうもなき家桜 随笑

鳥がゐて写真家がゐて桜の木 寒暑

お天道様山の桜に花授け 寒暑

一雨のあと立ち直る桜かな 寒暑

瀬戸内の桜見え来て機は下降 寒暑

都内にしてもう咲く大島桜かな 素抱

失敬す大島桜の花房を 素抱

ひとびとは立ち去り櫻は残りけり 素抱

この山の一押し桜咲きにけり 素抱

枝のさきまだ咲く余地のある桜 素抱

散りしきる桜に欲しき越天楽 素抱

模糊と見て桜のなかに末期の眼 素抱

スタジオに持ち込む河津の初桜 石鏡

平日の桜の中を通りけり 石鏡

水道で洗ふ掌赤し初ざくら 石鏡

馬の背みち山の桜はまばらが佳し 石鏡

横須賀海軍鎮守府

鎮守府の苔むす桜何見て来し 暮津


以上


# by 575fudemakase | 2019-07-13 09:16 | 春の季語 | Trackback | Comments(0)

拙句 【花】(高澤良一)

拙句 【花】(高澤良一)

花 花の山 花の昼 花の鳥 花堤 花の風 花明り


(末尾は句集名)


他愛なく花を見てゐる旅ごころ 燕音

花なんぞ見向きもせざる畑鴉 石鏡

花見むと来しリハビリに気散じに 暮津

花咲くと鳥もすっかりその気になり 燕音

早咲きの花のいたづら心かな 寒暑

勘違いして咲く花に相違なき 寒暑

花ほつほつ咲き出す山に悪路なし 寒暑

可借(あたら)花散らしその形大き鳥 ももすずめ

鵯飛来花散るからに散るからに 鳩信

花散らす風の無理強ひしたりけり 素抱

酔どれのそれそれそれと散る花を 暮津

花の間鴨広がりて広がりて 随笑

千鳥ケ淵

花の間を何処まで飛翔長き鳥 随笑

花の間尾長が通り過ぎしのみ 寒暑

鳥ごゑに奥行き深き花の山 ぱらりとせ

だっこしてまたおんぶして花の山 随笑

花の山絶えず子供のこゑがして 寒暑

上からも下からも人花の山 素抱

見通して奥行のある花の山 素抱

禽ごゑのひろがりすぼまり花の山 素抱

花の山騒がしにくる目白かな 素抱

鳥よりも人よく遊ぶ花の山 素抱

精米所横よりのぼる花の山 素抱

いぶりがっこキザミがっこに花の昼 宿好

花の昼人を焼く間の腹ごしらえ 石鏡

垂直に上枝に移る花の鳥 燕音

来年も又来ておくれ花の鳥 燕音

花の鳥あれこれいふを聞き遣りぬ 燕音

間近に来目許くりくり花の鳥 随笑

枝移りして花の鳥こゑ大きく 素抱

すいと来てこんどは小柄花の鳥 素抱

何事かまくし立てたり花の鳥 素抱

桧木内川高堤いま花堤 宿好

花堤万の莚を敷き詰めて 宿好

花堤さてとここらで折り返そ 寒暑

飛来せる一羽花間へもぐり込む ももすずめ

花房に縋れる鳥の紡錘形 ももすずめ

首伸ばしすくめつ鵯の花食める ももすずめ

鳥の尾の上下頻々花隠り ももすずめ

花を発つ鳥の胴より翼出で ももすずめ

木を替へて花ついばめる鳥営々 ももすずめ

雨に風加はり花を駄目にする ももすずめ

花このまゝ仏生会までもたせたし さざなみやつこ

一体に海岸ぷちの花早し さざなみやつこ

ときめける花に湿りをくれに雨 さざなみやつこ

花乏し降られづめなる鵯に さざなみやつこ

ほころぶと告ぐる言葉の花より浮く ぱらりとせ

花の風鯉の背鰭を吹きにけり ぱらりとせ

鉛筆を走らす花鳥諷詠漢 ぱらりとせ

言語野に射して言の葉花明り ぱらりとせ

当たりゐし山の日を花逸したり ぱらりとせ

雨ありし上野の山の花の首尾 ぱらりとせ

花揺るゝは船酔に似て昼日中 ぱらりとせ

何もって本復巷は花の頃 鳩信

高遠花祭り

花に浮かれ来たる奴に高遠城 鳩信

藩校の教場抜けて花の風 鳩信

一雨に花崩れたり北の丸 鳩信

真っ白な花に群がる風一目 鳩信

その説に服しぬ花よ鳥よと詠む 燕音

折角の花が霞んで仕舞ひけり 燕音

ゆとりより生るゝものに花の風 燕音

藤右衛門さんのはちまき花談義 燕音

花も又花を了へたら一服す 燕音

花噴いてぼこんぼこんの桜の幹 燕音

花開くまでいろいろな事があり 燕音

気ふさぎの重たき花となりにけり 燕音

花を押す南アルプスよりの風 燕音

内船寺

花の下先師のおはち頭かな 燕音

老若の一切を度す花の風 燕音

割烹

対岸の花を肴に枕流亭 宿好

中尊寺

清衡が夢みし花の仏国土 宿好

花は楚々岩は恢々厳美渓 宿好

魁(さきがけ)の一花百花の気概もて 宿好

花照る中チンパンジーは何誇示す 随笑

白隠の書画踏み破る花ごころ 随笑

この先も斯うした花の日和あれ 随笑

むさき身を花の押照る中に入れ 随笑

花畳なはり大観の朦朧体 随笑

かんばせに受けて花吹き余る風 随笑

花房へすうっと鳥の首が伸び 随笑

花つきのよき木とあふぐ二人連れ 随笑

朝夕の殊に夕べの花の相 随笑

花眩しむ人を眩しみ通りたり 随笑

花は花椨は椨にて押し通す 随笑

宴闌けて花びらいろの貫主さま 随笑

花は葉に東鑑にのる社 随笑

花の情一入なれば酒にせん 寒暑

花は今高知の城下に来てみいや 寒暑

かんばせに靖国神社の花の風 寒暑

えらき坂の花の靖国神社かな 寒暑

御社に花の東京の標準木 寒暑

満開のけふを逃して何とする 寒暑

無理強いをして花奪ふ風の暴 寒暑

大鴉姿くらます花の奥 寒暑

動くもの一物もなき花の景 寒暑

走り根の傍へが花の死に処 寒暑

一昼夜風に揉まれて花濃くす 寒暑

五人百姓花に広ぐる風流傘 寒暑

称名寺古図には無かり花の布置 寒暑

さきほどの花も佳けれど此も佳し 素抱

さゑずりのありかは花の奥の奥 素抱

大岡川観桜

おしどりに吹雪ける花の余り風 素抱

棒切れで地図を描ける花の許 素抱

野毛花見

花愛づる毛唐の大首横濱絵 素抱

横濱の花を観るなら掃部山 素抱

花愛でて今様本田平八郎 素抱

花啄まむと鵯身をひねり 素抱

かるめ焼きなど賞味して花の人 素抱

花の蜜くすねに来たる大き鳥 素抱

しばし居る木椅子は花のつめたさに 石鏡

花の日々御飯ふっくら炊きあがり 石鏡

写生の眼花と画帖を往き来して 暮津

花奪ふ風に尻尾のあるごとし 暮津

日曜画家絵筆に含ます花のいろ 暮津

花の下ベルのよく鳴る三輪車 暮津

十日程花遅れたり建長寺 暮津

沿線の花に急かされゆくごとし 暮津

いちにち雨心に烟る花を観て 暮津

空耳に盈ち盈つ花のせりふかな 暮津


以上


# by 575fudemakase | 2019-07-13 09:15 | 春の季語 | Trackback | Comments(0)

拙句 【花】(高澤良一)

拙句 【花】(高澤良一)

花 花の山 花の昼 花の鳥 花堤 花の風 花明り


(末尾は句集名)


他愛なく花を見てゐる旅ごころ 燕音

花なんぞ見向きもせざる畑鴉 石鏡

花見むと来しリハビリに気散じに 暮津

花咲くと鳥もすっかりその気になり 燕音

早咲きの花のいたづら心かな 寒暑

勘違いして咲く花に相違なき 寒暑

花ほつほつ咲き出す山に悪路なし 寒暑

可借(あたら)花散らしその形大き鳥 ももすずめ

鵯飛来花散るからに散るからに 鳩信

花散らす風の無理強ひしたりけり 素抱

酔どれのそれそれそれと散る花を 暮津

花の間鴨広がりて広がりて 随笑

千鳥ケ淵

花の間を何処まで飛翔長き鳥 随笑

花の間尾長が通り過ぎしのみ 寒暑

鳥ごゑに奥行き深き花の山 ぱらりとせ

だっこしてまたおんぶして花の山 随笑

花の山絶えず子供のこゑがして 寒暑

上からも下からも人花の山 素抱

見通して奥行のある花の山 素抱

禽ごゑのひろがりすぼまり花の山 素抱

花の山騒がしにくる目白かな 素抱

鳥よりも人よく遊ぶ花の山 素抱

精米所横よりのぼる花の山 素抱

いぶりがっこキザミがっこに花の昼 宿好

花の昼人を焼く間の腹ごしらえ 石鏡

垂直に上枝に移る花の鳥 燕音

来年も又来ておくれ花の鳥 燕音

花の鳥あれこれいふを聞き遣りぬ 燕音

間近に来目許くりくり花の鳥 随笑

枝移りして花の鳥こゑ大きく 素抱

すいと来てこんどは小柄花の鳥 素抱

何事かまくし立てたり花の鳥 素抱

桧木内川高堤いま花堤 宿好

花堤万の莚を敷き詰めて 宿好

花堤さてとここらで折り返そ 寒暑

飛来せる一羽花間へもぐり込む ももすずめ

花房に縋れる鳥の紡錘形 ももすずめ

首伸ばしすくめつ鵯の花食める ももすずめ

鳥の尾の上下頻々花隠り ももすずめ

花を発つ鳥の胴より翼出で ももすずめ

木を替へて花ついばめる鳥営々 ももすずめ

雨に風加はり花を駄目にする ももすずめ

花このまゝ仏生会までもたせたし さざなみやつこ

一体に海岸ぷちの花早し さざなみやつこ

ときめける花に湿りをくれに雨 さざなみやつこ

花乏し降られづめなる鵯に さざなみやつこ

ほころぶと告ぐる言葉の花より浮く ぱらりとせ

花の風鯉の背鰭を吹きにけり ぱらりとせ

鉛筆を走らす花鳥諷詠漢 ぱらりとせ

言語野に射して言の葉花明り ぱらりとせ

当たりゐし山の日を花逸したり ぱらりとせ

雨ありし上野の山の花の首尾 ぱらりとせ

花揺るゝは船酔に似て昼日中 ぱらりとせ

何もって本復巷は花の頃 鳩信

高遠花祭り

花に浮かれ来たる奴に高遠城 鳩信

藩校の教場抜けて花の風 鳩信

一雨に花崩れたり北の丸 鳩信

真っ白な花に群がる風一目 鳩信

その説に服しぬ花よ鳥よと詠む 燕音

折角の花が霞んで仕舞ひけり 燕音

ゆとりより生るゝものに花の風 燕音

藤右衛門さんのはちまき花談義 燕音

花も又花を了へたら一服す 燕音

花噴いてぼこんぼこんの桜の幹 燕音

花開くまでいろいろな事があり 燕音

気ふさぎの重たき花となりにけり 燕音

花を押す南アルプスよりの風 燕音

内船寺

花の下先師のおはち頭かな 燕音

老若の一切を度す花の風 燕音

割烹

対岸の花を肴に枕流亭 宿好

中尊寺

清衡が夢みし花の仏国土 宿好

花は楚々岩は恢々厳美渓 宿好

魁(さきがけ)の一花百花の気概もて 宿好

花照る中チンパンジーは何誇示す 随笑

白隠の書画踏み破る花ごころ 随笑

この先も斯うした花の日和あれ 随笑

むさき身を花の押照る中に入れ 随笑

花畳なはり大観の朦朧体 随笑

かんばせに受けて花吹き余る風 随笑

花房へすうっと鳥の首が伸び 随笑

花つきのよき木とあふぐ二人連れ 随笑

朝夕の殊に夕べの花の相 随笑

花眩しむ人を眩しみ通りたり 随笑

花は花椨は椨にて押し通す 随笑

宴闌けて花びらいろの貫主さま 随笑

花は葉に東鑑にのる社 随笑

花の情一入なれば酒にせん 寒暑

花は今高知の城下に来てみいや 寒暑

かんばせに靖国神社の花の風 寒暑

えらき坂の花の靖国神社かな 寒暑

御社に花の東京の標準木 寒暑

満開のけふを逃して何とする 寒暑

無理強いをして花奪ふ風の暴 寒暑

大鴉姿くらます花の奥 寒暑

動くもの一物もなき花の景 寒暑

走り根の傍へが花の死に処 寒暑

一昼夜風に揉まれて花濃くす 寒暑

五人百姓花に広ぐる風流傘 寒暑

称名寺古図には無かり花の布置 寒暑

さきほどの花も佳けれど此も佳し 素抱

さゑずりのありかは花の奥の奥 素抱

大岡川観桜

おしどりに吹雪ける花の余り風 素抱

棒切れで地図を描ける花の許 素抱

野毛花見

花愛づる毛唐の大首横濱絵 素抱

横濱の花を観るなら掃部山 素抱

花愛でて今様本田平八郎 素抱

花啄まむと鵯身をひねり 素抱

かるめ焼きなど賞味して花の人 素抱

花の蜜くすねに来たる大き鳥 素抱

しばし居る木椅子は花のつめたさに 石鏡

花の日々御飯ふっくら炊きあがり 石鏡

写生の眼花と画帖を往き来して 暮津

花奪ふ風に尻尾のあるごとし 暮津

日曜画家絵筆に含ます花のいろ 暮津

花の下ベルのよく鳴る三輪車 暮津

十日程花遅れたり建長寺 暮津

沿線の花に急かされゆくごとし 暮津

いちにち雨心に烟る花を観て 暮津

空耳に盈ち盈つ花のせりふかな 暮津


以上


# by 575fudemakase | 2019-07-13 09:12 | 自作 | Trackback | Comments(0)

拙句 【桜】 (高澤良一)

拙句 【桜】 (高澤良一)

桜 朝桜 夕桜 夜桜 大桜


(末尾は句集名)


鳥入れてさくらのうつらうつらかな ねずみのこまくら

追ひ追ひに池の廻りのさくら咲く さざなみやつこ

横浜絵

野毛山のさくら馬上に魯西亜(おろしや)人 さざなみやつこ

曙のさくら一鳥抱へをり ぱらりとせ

幹に花咲かせてさくらはちきれさう ぱらりとせ

海渡りさくら咲かせに一暖雨 ぱらりとせ

宿毎に伊那路のさくら愛でゆくも 鳩信

怪童の腕(かいな)のやうなさくらの枝 鳩信

夫婦して見にゆくさくらありにけり 鳩信

昃りてさくらに彩の戻るなり 鳩信

名庭園ならんとさくらの木も努める 燕音

ソメイヨシノ

人間が構ってやって咲くさくら 燕音

俳句仲間へ

もう十年程ご一緒にさくらの世 燕音

奥山のさくらは白く舂づける 燕音

つくづくとさくら花満ち日に重る 宿好

北国の餅肌いろのさくら咲く 宿好

をととひのさくらがふっと泛かびくる 素抱

人気(ひとけ)なきときをさくらの旺んなり 素抱

人ごゑが近みさくらがそはそはす 素抱

平日の山のさくらを一人占め 石鏡

大石の昼行燈にさくらは似 暮津

枝張りも根張りも石割大桜 宿好

山中に達者なりけり大桜 随笑

山中に何時かは亡ぶ大桜 寒暑

根っこより見上げ端山の大桜 石鏡

朝の気の漲る石割桜是 宿好

北上川の朝の水勢さくら満つ 宿好

この静寂(しじま)破るものなく朝ざくら 素抱

墨堤の浮浪者に湧く朝ざくら 石鏡

蛇口より水迸り朝ざくら 石鏡

朝桜禽掻い潜り掻い潜り 暮津

夜桜にあがる焔の二タ柱 さざなみやつこ

夜桜に誘ってみてはと付け足せり 鳩信

夜桜にしこたま冷えて戻りけり 鳩信

夜桜もぼんぼりの灯もほたほたと 宿好

夜桜の雪洞尽きるところまで 宿好

夜桜の人に混じりて華やがん 寒暑

道後公園

貸し練炭貸し茣蓙夜桜真っ盛り 寒暑

夜桜の冷え込み上着一枚分 寒暑

夜ざくらを口あんぐりと開けみる児 暮津

夜桜の雪洞高くここ低く 暮津

たんたんと咲く夜ざくらに飛行音 暮津

夜ざくらに酔ふて地に置く紙コップ 暮津

夕桜すっと色調落しけり 宿好

夕風に揉まるる桜ここから帰路 暮津

人の出も日増しにソメイヨシノかな ぱらりとせ

ひよひよと大島桜吹かれをり ぱらりとせ

鳥らいそいそ河津桜の原木へ ぱらりとせ

幹ずんと押し出しのよき里桜 ぱらりとせ

行水所コヒガンザクラ明りして 鳩信

長官愛づ櫻なりきと顎引く 鳩信

横須賀安浦旧鎮守府長官官舎

鎮守府の櫻の上に海展け 鳩信

なかなかの櫻と幹に手を掛けて 鳩信

満開の心を一に濠桜 鳩信

このとほり櫻は場所を選ばない 燕音

櫻の幹叩き鼓舞せる男あり 燕音

大櫻之ある哉の裁判所 燕音

日本の櫻を他国に植う話 燕音

雨ありてあとは櫻の花次第 燕音

振り返る桜がそこにあればなり 燕音

沿線の桜見ながら汽車ぽっぽ 燕音

曙の桜どの木も気を張りて 燕音

年寄ったなりの咲き方桜もす 燕音

咲く桜暦代りの世も絶へて 燕音

思ひも見よ山の桜の根の張り方 燕音

桜には桜の営みそを通す 燕音

野暮天のソメイヨシノといふ勿れ 燕音

一わたり歩き身延の沢櫻 (いずくにて死に候とも墓を身延の沢にさせ候べく候 日蓮) 燕音

風はたと絶えし桜の日に重る 宿好

石割桜

石割のえらい桜を一目見ん 宿好

あれまあと石ぶち割って咲く桜 宿好

野毛の桜昭和の戦見て来しと 随笑

先手取るごとく咲き出すこの桜 随笑

桜誉むこゑもいろいろ女衆 随笑

奢るとはめっそうもなき家桜 随笑

鳥がゐて写真家がゐて桜の木 寒暑

お天道様山の桜に花授け 寒暑

一雨のあと立ち直る桜かな 寒暑

瀬戸内の桜見え来て機は下降 寒暑

都内にしてもう咲く大島桜かな 素抱

失敬す大島桜の花房を 素抱

ひとびとは立ち去り櫻は残りけり 素抱

この山の一押し桜咲きにけり 素抱

枝のさきまだ咲く余地のある桜 素抱

散りしきる桜に欲しき越天楽 素抱

模糊と見て桜のなかに末期の眼 素抱

スタジオに持ち込む河津の初桜 石鏡

平日の桜の中を通りけり 石鏡

水道で洗ふ掌赤し初ざくら 石鏡

馬の背みち山の桜はまばらが佳し 石鏡

横須賀海軍鎮守府

鎮守府の苔むす桜何見て来し 暮津


以上



# by 575fudemakase | 2019-07-13 08:18 | 自作 | Trackback | Comments(0)

拙句 末枯 (高澤良一)

拙句 末枯 (高澤良一)

末枯れの百草を刺す野路の雨 暮津
(末尾は句集名)

以上

# by 575fudemakase | 2019-07-12 13:03 | 自作 | Trackback | Comments(0)


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

プロフィールを見る
更新通知を受け取る

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

カテゴリ

全体
無季
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
未分類

以前の記事

2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

拙句 【桜】 (高澤良一)
at 2019-07-13 09:16
拙句 【花】(高澤良一)
at 2019-07-13 09:15
拙句 【花】(高澤良一)
at 2019-07-13 09:12
拙句 【桜】 (高澤良一)
at 2019-07-13 08:18
拙句 末枯 (高澤良一)
at 2019-07-12 13:03

外部リンク

記事ランキング