カテゴリ:夏の季語( 1846 )

さるをがせ の俳句

さるをがせ の俳句

さるをがせ

さるをがせかなしみ深し三十三才 角川源義
さるをがせそよぐあたりに鳴く目細 山谷春潮
さるをがせつけてかなしき年木かな 安富風生
さるをがせてふ幽玄な涼しさに 竹下陶子
さるをがせほの~かゝり木々芽だち 高濱年尾 年尾句集
さるをがせまとひて枯木湖に沈み 高浜年尾
さるをがせ翁の鬚もここの産 中原道夫
さるをがせ気の衰へは声に出て 朝倉和江
さるをがせ見えざる風も見ゆるなり 眞鍋呉夫「雪女」
さるをがせ湖の冷え吹きのぼる 金箱戈止夫
さるをがせ山もこゝらは霧荒く 横山圭洞
さるをがせ雫せるのみ霧襖 福田蓼汀 山火
さるをがせ実に山姥は衣装持ち 中島たけ子
さるをがせ秋風の穂のゆき違ひ 岸田稚魚 筍流し
さるをがせ女は霧に飛ぶごとし 古舘曹人 砂の音
さるをがせ深山の霧の捲き来たり 矢島無月
さるをがせ大石楠花にかゝるあり 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
さるをがせ頭にのせてから呉れぬ 神田ひろみ
さるをがせ夕霧富士を駆け下る 阿部悦子
戸隠の夏は短しさるをがせ 阿波野青畝
御岳の峰に雲湧くさるおがせ 田島君子(圓)
山姥の衣かと思ひさるをがせ 龍神悠紀子「花文字」
山中に貝の化石や松蘿 原 天明
松蘿石松寺も禁葷酒 北嶋弥生
新雪に何か声澄むさるをがせ 飯田龍太
積まれ*きられ冬材太きさるをがせ 古舘曹人 能登の蛙
風の詩まとう太樹や松蘿 成田淑美
霧いよゝ迅く流るゝさるをがせ 大橋櫻坡子 雨月
霧よりも吹かれやすしよ松蘿 矢島渚男 延年

さるをがせ 補遺

*さるをがせに枯れけん樹々や山躑躅 河東碧梧桐
さるおがせ はびこる 山男の髭も 伊丹三樹彦
さるをがせかなしみ深し三十三才 角川源義
さるをがせつけてかなしき年木かな 富安風生
さるをがせなどひつかけし鹿の角 岡井省二 鯨と犀
さるをがせまとひて枯木湖に沈み 高浜年尾
さるをがせ雫せるのみ霧襖 福田蓼汀 山火
さるをがせ秋風の穂のゆき違ひ 岸田稚魚 筍流し
さるをがせ女は霧に飛ぶごとし 古舘曹人 砂の音
さるをがせ白樺よりもしろきあり 水原秋櫻子 晩華
戸隠の夏は短しさるをがせ 阿波野青畝
雌阿寒の霧ゆけば見えさるをがせ 加藤秋邨
新雪に何か声澄むさるをがせ 飯田龍太
積まれ*きられ冬材太きさるをがせ 古舘曹人 能登の蛙

以上

by 575fudemakase | 2018-12-08 09:13 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

常磐木落葉 の俳句

常磐木落葉 の俳句

常磐木落葉

おとずれのなくて常磐木落葉かな 長谷川葉子
お岩木の山よりひらと夏落葉 高澤良一 寒暑
この椅子に人在らぬ日の夏落葉 中村苑子
さらさらと夏落葉敷きかさねたり 松村蒼石 雪
ひざの上に常磐木落葉してありぬ 本田あふひ
ひとの死の遽かに軽し夏落葉 神尾久美子
ほろほろと樫の落葉や山凄し 常磐木落葉 正岡子規
また夢を見るために覚め夏落葉 鳥居美智子
引き上げし生簀の底に夏落葉 茨木和生
雨マントばさと兵ゆき夏落葉 平井さち子 紅き栞
雲やどる杉の下葉のこぼれけり 常磐木落葉 正岡子規
下鴨の夏落葉母のうしろにも 田中裕明 花間一壺
夏落葉 あ 皇の咳払ひ 高橋明江
夏落葉さへ美しく降る館 高木晴子
夏落葉しんしんと子にことば満つ 川田由美子
夏落葉とがりて土になじまざる 柴田白葉女 花寂び 以後
夏落葉一枚のせて力石 中村和子
夏落葉祭のあともよく散るよ 高澤良一 素抱
夏落葉祭の済みし杜に降る 高澤良一 素抱
夏落葉寺に見馴れぬ女の靴 福田甲子雄
夏落葉嫉妬と言ふ字女偏 植田みつ女
夏落葉船のけむりの来て匂ふ 中戸川朝人 尋声
夏落葉掃きつつ命厭ひけり 殿村莵絲子 雨 月
夏落葉増上寺門たもとほり 高澤良一 素抱
夏落葉大磐石にとまりけり 行方克己 知音
夏落葉男の齢首すぢに 西村和子 窓
夏落葉卑弥呼ひみこと風起す 河野多希女「卑弥呼の風」
夏落葉浮かびて親し独鈷の湯 下里美恵子
夏落葉復元住居を覆ひけり 長崎小夜子
夏落葉焚く煙とて真白かな 高木晴子 花 季
夏落葉焚く朦朧と余生の烟 鈴木石夫
夏落葉母が掃きゐる母の音 中村明子
夏落葉有髪も禿頭もゆくよ 金子兜太
夏落葉檻の中まで掻きすすむ 石川文子
夏落葉訃のつづきしも親疎あり 河野南畦 湖の森
季羊忌や巫女の掃きゐる夏落葉 近藤峡子
詰め髪が肩にためらふ夏落葉 河野多希女 両手は湖
旧道は細々常磐木落葉みち 高澤良一 素抱
見れば降るくらやみ坂の夏落葉 藺草慶子
見極めて大きかりけり夏落葉 杉野一博
高き音たて紫烟草舎の夏落葉 飯島晴子「八頭」
高齢のもう起きて掃く夏落葉 高澤良一 暮津
刻いつもうしろに溜まる夏落葉 岡本眸
罪人を追ひやりし橋か夏落葉 鍵和田[ゆう]子 浮標
山蛙常盤木落葉時しらず 臼田亜浪
山蛙常磐木落葉時しらず 亜浪
山神のあたり激しき夏落葉 澤井とき子(山繭)
山中に人来ればまた夏落葉 清水径子
師の墓前踏みしめて行く夏落葉 斉藤草水
寺男朝な手古摺る夏落葉 高澤良一 さざなみやつこ
樹の下に泰山木の夏落葉 今井杏太郎
拾得のうそぶきやまず夏落葉 遠所るり実(夏爐)
重くなるといふ程でなく夏落葉 小林 たか子
消え去るは君のみならず夏落葉 阿部みどり女
城山の崖掃きおとす夏落葉 松村蒼石
常盤木の落葉に鳥の声凄し 常磐木落葉 正岡子規
常磐木の落葉十句や我勝ちぬ 常磐木落葉 正岡子規
常磐木の落葉重なり山深し 常磐木落葉 正岡子規
常磐木落葉のせたる石の寂とあり 白井 爽風
森の奥しんと明るく夏落葉 今井千鶴子
水音に朝のひらかず夏落葉 松澤昭 神立
水中に風の見えゐて夏落葉 手塚 美佐
生玉子供へて神や夏落葉 岩田由美
生卵供へて神や夏落葉 岩田由美 夏安
石畳かつんと打ちて夏落葉 高澤良一 暮津
石壇は常磐木の落葉許りなり 常磐木落葉 正岡子規
石燈籠打ちて常磐木夏落葉 高澤良一 素抱
掃き寄せて常磐木落葉汐にほふ ほんだゆき
掃き集め常盤木落葉ばかりなる 高浜年尾
掃き集め常磐木落葉ばかりなる 高浜年尾
早雲寺常磐木落葉して墓域 高澤良一 石鏡
足揃ふ小鳥のむくろ夏落葉 松本詩葉子
弾み落つ月の出頃の夏落葉 斉藤夏風(屋根)
沈みつゝ流れてゆきし夏落葉 芦川 巣洲
渡り漁夫宿裏山の夏落葉かな 今井杏太郎
土塁といふ歴史の窪み夏落葉 有我タカ子
東西南北夏落葉夏落葉 黒崎治夫
東大の終りのバスや夏落葉 斉藤夏風
磐石にあぐら居の詩碑夏落葉 下村ひろし 西陲集
飛び石は昔の歩幅夏落葉 藤森貞子
飛石の大小の妙夏落葉 村山古郷
百ヶ日杉の落葉を掃ひけり 常磐木落葉 正岡子規
敷石に雨の常磐木落葉かな 高浜年尾
舞殿の屋根を滑りて夏落葉 田中裕明 櫻姫譚
焚くほどの嵩とはならず夏落葉 林昌華
木の花の散るも混じれる夏落葉 岩田由美 夏安
木犀の落葉掃きけり白丁花 常磐木落葉 正岡子規
木槲の落葉を掃ふ茶の湯かな 常磐木落葉 正岡子規
木槲の落葉掃きたる茶の湯哉 常磐木落葉 正岡子規
黙示満ち常磐木落葉香に立てり 伊丹さち子
目礼の巫女に掃かれて夏落葉 雨宮抱星
楊梅の赤夏落葉方円に 高澤良一 素抱
旅信書く卓橄欖の夏落葉 中村汀女
連歌師の墓を常磐木落葉摶ち 高澤良一 石鏡
老母が見し常磐木落葉霊なれや 安西 篤

常磐木落葉 補遺

あめんぼの静寂界へ夏落葉 林翔
さらさらと夏落葉敷きかさねたり 松村蒼石 雪
ほろほろと樫の落葉や山凄し 正岡子規 常磐木落葉
井戸蓋の上に乾きゆく夏落葉 桂信子 草影
雲やどる杉の下葉のこぼれけり 正岡子規 常磐木落葉
夏落葉しぐれといはん木陰あり 飴山實 句集外
夏落葉ふと定めなき教師像 廣瀬直人
夏落葉ふむ古道も利根に出づ 村山古郷
夏落葉掻き分けて 知る 寝墓の銘 伊丹三樹彦
夏落葉足すりぬけて弱雀 古沢太穂 捲かるる鴎
夏落葉踏みてはじまる一行脚 後藤比奈夫
夏落葉有髪も禿頭もゆくよ 金子兜太
海からの風の吹くたび夏落葉 飴山實 句集外
寄りて箕へ常寂光寺夏落葉 古沢太穂 捲かるる鴎
高き音たて紫烟草舎の夏落葉 飯島晴子
山蛙常磐木落葉時しらず 臼田亜郞 定本亜浪句集
常盤木の落葉に鳥の声凄し 正岡子規 常磐木落葉
常磐木の落葉十句や我勝ちぬ 正岡子規 常磐木落葉
常磐木の落葉重なり山深し 正岡子規 常磐木落葉
人込の湖畔は憂かり夏落葉 佐藤鬼房
石壇は常磐木の落葉許りなり 正岡子規 常磐木落葉
辰砂敷く神籬(ひもろぎ)に散る夏落葉 松崎鉄之介
天主堂潮傷みして夏落葉 清崎敏郎
飛石の大小の妙夏落葉 村山古郷
百ヶ日杉の落葉を掃ひけり 正岡子規 常磐木落葉
病む目には華ひとひらの夏落葉 佐藤鬼房
方丈の廂うつ音は夏落葉 村山古郷
木洩れ日をよぎり散りつゝ夏落葉 飴山實 句集外
木犀の落葉掃きけり白丁花 正岡子規 常磐木落葉
木槲の落葉を掃ふ茶の湯かな 正岡子規 常磐木落葉
木槲の落葉掃きたる茶の湯哉 正岡子規 常磐木落葉
与一詣でし神の御前の夏落葉 村山古郷
幼子の肌着をかへる夏落葉 飯島晴子
旅信書く卓橄欖の夏落葉 中村汀女
怡土城趾ホルトの赤き夏落葉 松崎鉄之介
閻王の堂のめぐりの夏落葉 雨滴集 星野麥丘人

以上

by 575fudemakase | 2018-11-09 13:26 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

夏の落葉 の俳句

夏の落葉 の俳句


常磐木落葉

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柏落葉

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松落葉

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樫落葉

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椎落葉

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樟落葉

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杉落葉

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以上


by 575fudemakase | 2018-11-09 13:10 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

柏落葉 の俳句

柏落葉 の俳句

柏落葉
柏落葉厭ふべきものに顔ひぬ 草間時彦 櫻山
陵の埴輪に柏落葉かな 森無黄「新派句選」

以上

by 575fudemakase | 2018-11-09 13:03 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

樟落葉 の俳句

樟落葉 の俳句

樟落葉
日履にその日その日の楠落葉 富安風生「古稀春風」
樟落葉首塚といふ石囲 高橋喜祐(若竹)
いつまでも樟落葉掃く音つづく 山口青邨
人待てばおろかに嵩む樟落葉 福永耕二
樟落葉踏みつつ思惟の歩を延ばす 藤原たかを

樟落葉 補遺
樟落葉間遠にちりて歩々の苔 飯田蛇笏 家郷の霧
石楠花に聚碧園の樟落葉 飯田蛇笏 家郷の霧
楠落葉降ること~宮仕ヘ 高野素十
いつまでも樟落葉掃く音つづく 山口青邨
楠落葉に点火 教会裏を嘆き 伊丹三樹彦

以上

by 575fudemakase | 2018-11-09 12:44 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

沢蟹 の俳句

沢蟹 の俳句

沢蟹

きらきらと沢蟹の泡ことばとなる 中山純子
わさび田の畦の沢蟹みづみづし 石井青歩
一群の沢蟹に序のあるらしく 村田一峯
一匹となりて沢蟹岩の上 石寒太 炎環
鬼連れてさらば沢蟹の村よ 林唯夫
峡の田を沢蟹はしる出水あと 太田 蓁樹
山びとや沢蟹ほどのひかり負う 森下草城子
山峡に沢蟹の華(はな)微かなり 金子兜太 早春展墓
山峡に沢蟹の華微かなり 金子兜太
人はたしかに沢蟹の清流をかえり 金子皆子
水に入りたる沢蟹の水の色 湯浅桃邑
藻の上に沢蟹遊ぶ古江かな 高橋淡路女 梶の葉
沢蟹が廊下に居りぬ梅雨深し 矢島渚男 延年
沢蟹と一年生は水の中 中山保夫
沢蟹に花ひとひらの花衣 矢島渚男 船のやうに
沢蟹に白頭映す家郷かな 金子兜太 皆之
沢蟹のあらがふことを愛しとす 富安風生
沢蟹のいきなり走り平家村 安江緑翠 『枯野の家』
沢蟹のカタンと転けて宇津谷道 高澤良一 随笑
沢蟹のだまつて抜ける通し土間 湯沢セウ
沢蟹のつきあたりたる一の杉 鳥居美智子
沢蟹のとことこ宇津谷地蔵盆 高澤良一 燕音
沢蟹のハサミカリカリ夜の秋 鈴木勘之
沢蟹のむらさき透いて甲斐の国 瀧澤和治
沢蟹のやは腰育てに日が昇る 磯貝碧蹄館 握手
沢蟹の臆するときの爪白し 長谷川秋子
沢蟹の寒暮を歩きゐる故郷 飯田龍太
沢蟹の桔梗いろの肯を押ふ 高澤良一 さざなみやつこ
沢蟹の脚すりぬけて奔る水 高澤良一 さざなみやつこ
沢蟹の穴へ神の井汲みこぼす 山田弘子 懐
沢蟹の死んでゐたりし春氷 茨木和生 倭
沢蟹の小石をあゆむ別れ霜 松村蒼石 寒鶯抄
沢蟹の水きらきらと母は風 栗林千津
沢蟹の水へしだるる濃山吹 市川つね子
沢蟹の水をはなるる爽気見ゆ 松村蒼石
沢蟹の赤さを祖母の戦後とす 岩淵喜代子 硝子の仲間
沢蟹の大小しづむ秋の水 中田剛 珠樹以後
沢蟹の沢で柩がぐらりとす 栗林千津
沢蟹の沢を流れる遊びして 河井末子
沢蟹の爪見せてゐる秋の水 ふけとしこ 鎌の刃
沢蟹の吐く泡消えて明け易き 芥川龍之介
沢蟹の濡眼たてをり遠き雷 加藤知世子
沢蟹の背の八色の一つが毒 宇多喜代子
沢蟹の背を打ち榧の実の転ぶ 三木隆子
沢蟹の飯つぶ喰める桜かな 小川軽舟
沢蟹の歩むその先靴で堰き 高澤良一 燕音
沢蟹の泡ふくさまを見てゐたり 谷口雨女
沢蟹の末裔のごと人集まる 大口元通
沢蟹の夢の中でもわれを過ぐ 足利屋篤
沢蟹の流れて来たる溝浚ひ 茨木和生 三輪崎
沢蟹の両眼立てて沖ゆく艦 細川加賀
沢蟹の榧の実運び尽しけり 水原秋桜子
沢蟹の鋏もうごくなづなかな 蓼太
沢蟹も雨にもみづる凹凸竄(おうとつか) 高澤良一 宿好
沢蟹やほとほとぬるき古湯の温泉 下村ひろし
沢蟹をかりりと焼くや山の秋 長谷川櫂 蓬莱
沢蟹をここだ袂に入れもちて耳によせきく生きのさやぎを 原阿佐緒
沢蟹を押さへて甲斐の乙女たち 廣瀬直人
沢蟹を獲る手真赤にしてゐたり 茨木和生
沢蟹を食べれば雪の恵那に月 鈴木貞雄
沢蟹を伏せたる籠もみぞれゐる 飯田龍太
沢蟹を蹤いてくる子に不意にやる 加藤秋邨 怒濤
沢蟹生れ生れて夜を短くす 川村三千夫
朝戸出て直ぐあり沢蟹の猛(たけ)き匂い 金子兜太 遊牧集
豆咲いて田に沢蟹の甲かわく 田島秩父
年年歳歳沢蟹すばしこくなりぬ 山根 真矢
母は沢蟹冬夕焼の音となり 高野ムツオ 蟲の王
霧深し挫けごころと沢蟹と 田口満代子
来ては去る沢蟹垣もなき庭に 井上光人
老い始む沢蟹さりりと炒る人も 上林裕

沢蟹 補遺

わが墓穴青き沢蟹一つ這ふ 飯島晴子
阿佐緒亡し沢蟹の季いたるとも 佐藤鬼房
卯の花と沢蟹が友春雷句碑(冨谷春雷さん句碑) 細見綾子
夏炉在り土間を沢蟹走る音 大野林火 飛花集 昭和四十八年
危きに遊ぶ沢蟹穴を出て 鷹羽狩行
狂気の沙汰霧の厠に沢蟹が 金子兜太
窟あれば足る沢蟹を噛みしだき 佐藤鬼房
笹舟と沢蟹涙拭き給へ 佐藤鬼房
山峡に沢蟹の華微かなり 金子兜太
厨芥に沢蟹総出 麦刈る島 伊丹三樹彦
沢蟹・毛桃喰い暗らみ立つ困民史 金子兜太
沢蟹があるく夕日の瓶の中 加藤秋邨
沢蟹とりて帰りて君が家に興ず 中村草田男
沢蟹に白頭映す秩父かな 金子兜太
沢蟹のはづかしがりて逃ぐるのみ 右城暮石 句集外 昭和六十一年
沢蟹の寒暮を歩きゐる故郷 飯田龍太
沢蟹の甲あをあをと雨月かな 大野林火 方円集 昭和五十一年
沢蟹の小石をあゆむ別れ霜 松村蒼石 寒鶯抄
沢蟹の恥づかしさうに鋏抱く 右城暮石 一芸
沢蟹の木に登りをり盆夕立 石田勝彦 雙杵
沢蟹の榧の実運び尽しけり 水原秋櫻子 旅愁
沢蟹を隠して秋の水躍る 百合山羽公 樂土
沢蟹を噛んで朧を酔うてけり 飴山實
沢蟹を手どる女童冬ぬくし 山口青邨
沢蟹を伏せたる籠もみぞれゐる 飯田龍太
沢蟹を蹤いてくる子に不意にやる 加藤秋邨
沢蟹食べ口辺秋をただよはす 能村登四郎
昼酒の酔いほぐれゆく沢蟹雑多 金子兜太
朝戸出て直ぐあり沢蟹の猛き匂い 金子兜太
噫銀河行沢蟹をすりつぶし 佐藤鬼房

沢蟹 続補遺

沢蟹のあゆみさしけり秋の暮 加舎白雄
沢蟹の鉾いからせて秋の風 支考
沢蟹の鋏ミも赤し今朝の霜 琴風
沢蟹の鋏もうごくなづなかな 蓼太 蓼太句集初編

以上

by 575fudemakase | 2018-10-31 18:45 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

葛切り 拙句

葛切り 拙句


(高澤良一)


葛切の一縷口中滑らせて

ギヤマンの器に葛切あるにはある

葛切の噛みきれざるに齢と知る

葛練や山の肩より山覗き 高澤良一 ぱらりとせ


以上


by 575fudemakase | 2018-10-31 07:43 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

パパイヤ の俳句

パパイヤ の俳句

パパイヤ

パパイアに行先のこる地図濡らす 鷹羽狩行「遠岸」
パパイアの青果たわわに額(ぬか)さむし 金子兜太 少年/生長
パパイヤの青果押し合ひ圧し合ひて 高澤良一 さざなみやつこ
パパイヤへ銀の額をもてる朝 高澤良一 ぱらりとせ
パパイヤを食ひたらねども離台の期 永田青嵐
パパイヤ熟れ母子の会話海より来 岸本マチ子
雨光りパパイヤ青き残波岬 鳥越憲三郎
炎天のパパイヤよりぞ睡魔かな 高橋馬相 秋山越
嫁ぐ日の青きパパイヤ空に鳴る 岸本マチ子「一角獣」
完熟のパパイヤそれを賞味せん 高澤良一 鳩信
大寒のパパイア青き西表島 富田 要
目に入りて拳大なる青パパイヤ 高澤良一 さざなみやつこ
夕空ゆパパイヤの実を受けとむる 千代田葛彦 旅人木

パパイヤ 補遺

パパイアに行先のこる地図濡らす 鷹羽狩行
パパイアの雄花いづれぞ温室の中 杉田久女
パパイヤに陽の乱反射 魚板打つ 伊丹三樹彦
パパイヤのこちら 乳牛の乳房みのり 伊丹三樹彦
温室のパパヤ雄花の花盛り 高野素十
声明に 帰依の足音 パパイヤ熟れ 伊丹三樹彦
町空の鳥籠 パパイヤを 椰子を凌ぎ 伊丹三樹彦
馬の尻 洗うは 磨くは パパイヤ樹下 伊丹三樹彦
木瓜(パパヤ)うましスーブニールの匙そへて 山口青邨
鈴生りパパイヤ 影絵芝居は裸灯一つ 伊丹三樹彦
恋猫のふぐり パパイヤの茂みに消え 伊丹三樹彦

以上

by 575fudemakase | 2018-10-28 06:38 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

葈耳 の俳句

葈耳 の俳句

(オナモミは夏の季語、メナモミは秋の季語)

葈耳
めなもみや早瀬日暮るる匂ひして 柿沼茂
をなもみや東京の人早歩き 日野たんぽぽ(童子)
おなもみを振りむく夫の胸に投ぐ 池松幾生(円)
巻耳(をなもみ)を勲章として死ぬるかな 福田甲子雄「草虱」
人恋しかりをなもみもめなもみも 後藤比奈夫 めんない千鳥
をなもみをくつつけ合うておくれゆく 近藤忠
*めなもみの誰にでも付きバカと呼ぶ 福田甲子雄
めなもみや御握一つ転げ落つ 佐藤鬼房
をなもみの実のたかり合ふ寂しさよ 三橋敏雄
オアシスの灌漑水路めなもみ生ふ 松崎鉄之介

以上

by 575fudemakase | 2018-10-27 08:37 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

葈耳 の俳句

葈耳 の俳句

(オナモミは夏の季語、メナモミは秋の季語)

葈耳
めなもみや早瀬日暮るる匂ひして 柿沼茂
をなもみや東京の人早歩き 日野たんぽぽ(童子)
おなもみを振りむく夫の胸に投ぐ 池松幾生(円)
巻耳(をなもみ)を勲章として死ぬるかな 福田甲子雄「草虱」
人恋しかりをなもみもめなもみも 後藤比奈夫 めんない千鳥
をなもみをくつつけ合うておくれゆく 近藤忠
*めなもみの誰にでも付きバカと呼ぶ 福田甲子雄
めなもみや御握一つ転げ落つ 佐藤鬼房
をなもみの実のたかり合ふ寂しさよ 三橋敏雄
オアシスの灌漑水路めなもみ生ふ 松崎鉄之介

以上

by 575fudemakase | 2018-10-27 08:13 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)


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by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
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[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

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