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カテゴリ:夏の季語( 1881 )

蚤・虱・ダニ の俳句

蚤・虱・ダニ の俳句


蚤の俳句

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虱の俳句

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蝨(ダニ)の俳句

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by 575fudemakase | 2019-06-14 02:30 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

虱の俳句

虱の俳句

『ごめんくださいお茶やです』ああシラミ潰しに歩いてくる 橋本夢道 無礼なる妻
うそうそと蝨はひけり菴の春 初春 正岡子規
うつるとも花見虱ぞよしの山 一茶
うれしくも虱にさはる冬至かな 成美 はら~傘
お僧見られよ庵は大蚤大蝨 正岡子規 蚤
かゝる身を虱のせむる五月かな 凡兆
からになる虱も寒し大内桐 琴風
かんこどり樹下に虱を捫る時 高井几董
こゝもはや馴て幾日ぞ蚤虱 惟然
ここもはや馴れて幾日ぞ蚤虱 惟然
この庵や虱捫るへき花の蔭 尾崎紅葉
さむき身に果報すくなき虱哉 尚白
すすき原まつぱだかになつて虱とる 種田山頭火 自画像 落穂集
ため置きし虱遁げけり冬籠り 会津八一
たれ人か虱とるあり土用干 東皐
つばくらの虱うつるなほとゝぎす 素覧
とりきれない虱の旅をかさねてゐる 種田山頭火
なつ衣いまだ虱を取りつくさず ばせを 芭蕉庵小文庫
ばせを忌やことしもまめで旅虱 一茶 ■年次不詳
ひるがほに虱のこすや鳶のあと 嵐蘭
ひるがほに虱残すや鳶のあと 亡-嵐蘭 芭蕉庵小文庫
ひるがほに蝨のこすや鳶のあと 嵐蘭 芭蕉庵小文庫
ほのかにも色ある花見虱かな 森川暁水
やよ虱這へ~春の行方ヘ 一茶 ■文化十一年甲戊(五十二歳)
やよ虱這へ這へ春の行く方へ 一茶
衣がへ虱もいつしよに捨てる 種田山頭火
羽虱を花に落すな村がらす 水田正秀
卯の花や弱法師の袖に蝨ちる 卯の花 正岡子規
永き日をつぶしかねたる虱哉 正岡子規 日永
夏衣いまだ虱を取りつくさず 松尾芭蕉
夏衣いまだ虱を取り尽くさず 芭蕉
夏衣十年の蝨未だ死せず 正岡子規 羅
夏衣未だ虱をとり尽さず 芭 蕉
花に身を汚して育つ虱哉 井上井月
花下に残す曾我殿原の虱かな 尾崎紅葉
花見虱のわくまで病んでゐたりけり 長谷川かな女 雨 月
花見虱払ふ仕草と見たりけり 茨木和生
花守や虱ふるへばちる桜 散桜 正岡子規
蚊か蝿か蚤か蝨か孑孑か 蚊 正岡子規
蚊やり火におもはぬ石の虱哉 百里
我味の柘榴に這はす虱かな 一茶 ■文政三年庚辰(五十八歳)
寒菊や虱をこぼす身のいとま 加舎白雄
汗虱掻かする人を思ひけり 尾崎紅葉
義太夫に花見虱のつきにけり 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
錦にも藤の虱は憎からじ 其角
襟元に蝨這出す袷かな 袷 正岡子規
形代に虱おぶせて流しけり 一茶 ■文化十三年丙子(五十四歳)
月華の虱振はん旅合羽 露川
今朝は先虱忘れて更衣 中川乙由
山頭火虱つれしと言ふ勿れ 百合山羽公 樂土以後
煮あがりし千人針の虱かな 渡辺白泉
秋日和の母の白髪の虱とる、ふるさとに来て 橋本夢道 無礼なる妻
秋蝨とふ文字のありたる便りかな 中村汀女
春の日や八十八の虱とり 百里
春の野や虱噛合ふ夫婦馬 東皐
春の虱も忘れ参じし師の訃かな 長谷川かな女 雨 月
宵の間は虱もなくて古蒲団 百池
寝筵や虱忘れてやゝ寒き 一茶
真っ先に赤い羽根つけ街の蝨 右城暮石 上下
雀の子はや羽虱をふるひけり 一茶 ■文化五年戊辰(四十六歳)
世紀終る蚤や虱が復活す 金子兜太
霜がれや番屋に虱うせ薬 一茶 ■文政五年壬午(六十歳)
脱かへて花見虱に別れけり 抱一
炭やきの身に快楽なる虱かな 秋之坊
天堂の絨緞に住め蚤虱 幸田露伴 谷中集
冬ごもり燈光虱の眼を射る 蕪村遺稿 冬
冬籠燈光虱の眼を射る 蕪村
蚤に足らず虱にあまる力かな 正岡子規
蚤に足らず蝨にあまる力かな 正岡子規 蚤
蚤虱知らず育ちて情うすき 上原白水(泉)
蚤虱馬の尿(ばり)するまくらもと 翁 六 月 月別句集「韻塞」
蚤虱馬の尿するまくらもと 芭蕉
蚤虱馬の尿する枕もと 松尾芭蕉
蚤蝨へつて浪人のうそ寒し うそ寒 正岡子規
俳諧の冬の虱をひねりけり 佐々木六戈 百韻反故 吾亦紅
八合に鵜の虱干すあつさ哉 北鯤
髪虱ひねる戸口も春野かな 一茶
封人の家にもうゐぬ蚤虱 藤原初子(樹氷)
風流も何かは花見虱とて 山口青邨
陽炎や敷居でつぶす髪虱 一茶 ■文化十二年乙亥(五十三歳)
蓮の花虱を捨るばかり也 一茶
老鳶の虱おとすな桐の花 寥松
佗人の虱尽して花ごろも 黒柳召波
虱あり袖に露あり自黙居士 百里
虱されば蚤は来にけり更衣 五明
虱と蚊の暁ちかき別れかな 竹村秋竹
虱などわいて味気ながりにけり 森川暁水 黴
虱にもせめて似よかし坊主子蚊 幸田露伴 谷中集
虱よひねりつぶしたが 種田山頭火
虱草さわぐ女に附きやすし 入江伸以知
虱着て昼中もどる古郷かな 小林一茶
虱背をのぼりてをれば牢しづか 秋元不死男
蝙蝠の虱おとすなほし祭 曲翠

以上

by 575fudemakase | 2019-06-12 08:03 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

蝨(だに)の俳句

蝨(だに)の俳句

あなをかし家ダニの歌茂吉にあり 日野草城
わが螫され妻もさゝれぬ家ダニに 日野草城
家ダニにやすいしなさね妻もわれも 日野草城
家ダニのことより言はず寝覚の妻 日野草城
家ダニの視れば居るなり一つならず 日野草城
家ダニの十まり七つとらへける 日野草城
家ダニの螫処はひとに告げかぬる 日野草城
家ダニは微塵のごとし而も螫す 日野草城
工場の家ダニ騒ぎ雨腐す 高井北杜
壁蝨の口肉に喰い込み根づきおり 北山河「山河」
痒しともかゆし家ダニの螫痕は 日野草城

以上

by 575fudemakase | 2019-06-12 08:03 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

蚤 の俳句

蚤 の俳句

言巧ニ蚤取粉売ル夜店カナ 正岡子規 蚤
思ひ出すことはといへば蚤取粉 岬雪夫
寝しときにしばしつめたき蚤取粉 山口誓子
大足や蚤取粉撒くひとりの夜 下村槐太 天涯
田祭や蚤取粉打つて小百姓 前田普羅
蚤取粉たんねんにまきいざや寝ん 保田ゆり女
蚤取粉にほひつゝあり寝ねゆけり 小川萱夫
蚤取粉ふれば住大の走り出す 葉貫琢良
蚤取粉一茶の蔵になかりけり 川崎展宏
蚤取粉黄なるをふりて寝入りたり 山口誓子
蚤取粉撒きつつ夜半の独り言 伊丹三樹彦
蚤取粉撒くにも馴れてすぐ寝落つ 伊丹三樹彦
蚤取粉自滅の道を辿るなり 中原道夫
蚤取粉買ひに御僧や夜の町 河野静雲 閻魔
蚤取粉買ふや夜の雲いらだたし 大野林火
蚤取粉弥陀の裾にも撒きにけり 村山古郷
不吉なる音立て蚤取粉を噴ける 平畑静塔
老犬の死してのこりし蚤取粉 後藤比奈夫

あけがたのひかりに蚤を殺したり 山口誓子
あちへ逃けこちへ逃げ蚤のにくらしき 正岡子規 蚤
アフリカに蚤の季節といふがあり 嶋田峰生
あるじ我病みをり蚤にふえられて 林翔
ある日雨つめたく蚤のゐない夜 高田風人子
あれにけり蚤の都のおもてがへ 松意
いっぴきの蚤の行方や暁へ 伊丹三樹彦
いにしへの旅の心や蚤ふるふ
いまだ天下を取らず蚤と蚊に病みし 正岡子規
お僧見られよ庵は大蚤大蝨 正岡子規 蚤
かゝる時蚤にも痩よ草莚 荷兮
ががんぼの蚤ゐる寝屋をいとひけり 百合山羽公
カミユを語り蚤のあと掻く蜑乙女 岸田稚魚 負け犬
ガラス絵を買ふ水無月の蚤の市 鈴木 晶
カンバスに跳ぬる画室の蚤となりぬ 皆吉爽雨
きぬぎぬに蚤の飛び出す蒲団哉 正岡子規 蚤
きられたる夢はまことか蚤の跡 其角
くやしくも蚤蚊にふるや称名寺 鈴木道彦
けだもの猿の蚤をとる子猿か子の親をおもう 荻原井泉水
こゝもはや馴て幾日ぞ蚤虱 惟然
ここもはや馴れて幾日ぞ蚤虱 惟然
しふねくも喰ひつく蚤の力かな 正岡子規 蚤
すこしづつ子を押し真夜の蚤をとる 篠原 梵
せめてもの秋くちの夜を蚤の夜々 篠田悌二郎 風雪前
それにさへ願ひ絶えめや金んの蚤 服部嵐雪
それにさへ願ひ絶めや金ンの蚤 嵐雪
そろばんを枕の旅人春の蚤 宮武寒々
たなばたや蚤に目覚て夜の閑 加舎白雄
どこまでも追ひつめて見ん舟の蚤 正岡子規 蚤
とべよ蚤同じ事なら蓮の上 一茶 ■文政二年己卯(五十七歳)
とりついた蚤と覗く老人の手品 橋閒石
ねぬや人蚤より大なるはなし 夏目成美
ねやさみし人さし指にとる蚤も 赤松[けい]子 白毫
はやらざる湯宿の蚤に食はれけり 阿波野青畝
ひとりひとり 生活のるつぼから 蚤の市にきている 吉岡禅寺洞
ひとりをかし旅の蚤はた家の蚤 千代田葛彦
ふためきて我とおかしや蚤と指 三宅嘯山
まち~て蚤かく犬の戸すりかな 来山
みじか夜や蚤ほとゝぎす明のかね 横井也有 蘿葉集
むく起に蚤はなちやる川辺哉 一茶 ■寛政年間
やけ土のほかり~や蚤さはぐ 一茶 ■文政十年丁亥(六十五歳)
やけ土のほかりほかりや蚤さはぐ 一茶
わが血により生き跳びゐたる蚤ぞこれは 篠原梵 雨
わが蚤をもらひし妻の虔しや 加藤楸邨
わが臍を襲ひし蚤を誅しけり 日野草城
わが閨は刺ある如く蚤ひそむ 相生垣瓜人 微茫集
庵の夜や蛙春の蚊春の蚤 蛙 正岡子規
杏村腿に小花の蚤の痕 小檜山繁子
一疋の蚤をさがして居る夜中 尾崎放哉
嘘つくや豆粒程の蚤なりと 星野麦人
炎天や蚤掻出す赤がしら 三宅嘯山
猿芝居猿の蚤取る楽屋哉 正岡子規 蚤
縁先を片足下りて蚤振ふ 山口誓子
縁側に弾みし蚤を見失ふ 中野輝子
横町に蚤のござ打月夜哉 一茶 ■寛政十年戊午(三十六歳)
夏の夜や寝ぬに目覚す蚤の牙 言水 選集「板東太郎」
夏やせを蚤にくはれるあつさかな 夏痩 正岡子規
蚊か蚤か南京虫か目が覚めた 堺利彦 豊多摩と巣鴨
蚊か蝿か蚤か蝨か孑孑か 蚊 正岡子規
蚊の宵と思へば蚤の夜明かな 尾崎紅葉
蚊ハ名乗けり蚤虫ハぬす人のゆかり 榎本其角
蚊や蚤や人はすなはちはりねずみ 阿部[しょう]人
皆来れ日本の者は蚊も蚤も 蚊 正岡子規
芥子咲くや蚤のひろ程昼の夢 浜田酒堂
芥子咲や蚤のひろ程昼の夢 洒堂
凱風快晴朝に蚤をふるひけり 龍岡晋
蒲公英の野に出でて取る犬の蚤 田川飛旅子 花文字
乾坤のしづかなるとき蚤がさす 阿波野青畝
空山に蚤〔を〕捻て夕すゞみ 一茶 ■文化九年壬甲(五十歳)
傾城のぬけ殻に蚤のはねる哉 正岡子規 蚤
景清もあきれし蚤の行方かな 椎本才麿
畦道の蚤の綴りを受け継ぎて 佐々木六戈 百韻反故 冬の皺
畦道の蚤の綴を継承す 佐々木六戈
隙明(ひまあき)や蚤の出て行く耳の穴 内藤丈草
隙明や蚤の出て行耳の穴 丈草
欠伸猫の歯ぐきに浮ける蚤を見し 原月舟
犬の蚤寒き砂丘に跳び出せり 西東三鬼
見事なる蚤の跳躍わが家にあり 西東三鬼
古き夫婦蚤の七月をいたわりあう 細谷源二
虎にねて豊干は蚤にくはれけり 中勘助
五合庵の蚤とも遊び給ひけむ 檜野飄歩
江戸だちや蚤に別るゝ衣がヘ 許六
講戻り蚤つき来しと帯をとく 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
今朝冬の出店少なき蚤の市 面地豊子
混むバスの中にて背にたしか蚤ゐる 篠原梵 雨
山の気といふ神覚え蚤とべり 岡井省二 鹿野
山の姿蚤が茶臼の覆かな 松尾芭蕉
山の蚤暁け来て畳目にかくる 長谷川かな女「川の灯」
山伏の皺づらおかし蚤いらち 諷竹
四高跡蚤の市立つ晩夏かな 高村俊子
子が泣や蚊をうち蚤を探る夜半 長翠
死なざりし横腹を蚤にくはれける 日野草城
紙魚わかぬついでに蚤の咄しかな 松窓乙二
紫のつやゝけき蚤見失ふ 山口誓子
時鳥水鶏に蚤を迯しけり 一笑(金沢)
手の行ぬ背中を這や蚤の知恵 尚白
秋がそこに来ている蚤の夫婦かな 橋石 和栲
秋の蚤しばらく衿を歩きつつ 阿波野青畝
宿直の申おくりに蚤のこと 黒田甫夕
春の蚤うすべり這うてかくれけり 原石鼎
春の蚤のがれ新聞うちひびかす 原田種茅 径
春眠も甘し蚤起も苦からず 相生垣瓜人 明治草
暑き朝蚤の歌など放送す 相生垣瓜人
女のつよさ 蚤の市 あすもつづく 吉岡禅寺洞
松陰に蚤とる僧のすゞみ哉 正岡子規 納涼
松島や名所の蚤のわれをくふ 正岡子規
燭台に枯葉とまるや蚤の市 小池文子 巴里蕭条
寝覚の淵きのふは蚤に喰れけり 一鉄 選集「板東太郎」
寝台の風樹も九月蚤の市 小池文子 巴里蕭条
新秋の高野の蚤にくはれけり 日野草城
新涼の蚤がせゝると板屋かな 『定本石橋秀野句文集』
水音と蚤の記憶の薄あかり 飯田龍太
酔ひし眼に蚤の跳躍見失ふ 富田直治
世のさまや身に身をかくす猫の蚤 来山
世紀終る蚤や虱が復活す 金子兜太
星になる寸前の猫に蚤生まる 夜基津吐虫
星月夜われらは富士の蚤しらみ 平畑静塔
青ぐらき幼時をうつつ蚤の舟 佐藤鬼房
青空や蚤をつぶして寂かな爪 秋元不死男
石菖に蚤飛び移る朝戸かな 几董
赤き蚤柩の前を歩きをり 永田耕衣
切られたる夢はまことか蚤の跡 宝井(榎本)其角
切られたる夢は誠か蚤の跡 榎本其角
川越や蚤にわかるる横田川 彫棠 六 月 月別句集「韻塞」
戦後久し犬には犬の蚤がいる 田中久子
膳さきへかたむく桑や蚤の宿 飯田蛇笏 山廬集
痩せ蚤の這ひ出る肩や旅枕 丈草「幻の庵」
痩蚤の這出るかたや旅枕 丈草
草の屋に蚤見る袖の蛍哉 一笑(金沢)
草の戸の寝物語に蚤ちくと 山口青邨
草の戸や扇の箔に蚤のつく 寥松
袖に見むみよしのゝ蚤三輪の蟻 加藤曉台
太陽の銀盤が 窓にかゝつて 蚤の市のどよめき 吉岡禅寺洞
打つけに蚤のはなしや旅帰り 桜井梅室
大さわぎ書生両手て蚤おさへ 正岡子規 蚤
大正の手枕頬杖蚤の市 攝津幸彦 鹿々集
大粒な蚤とびありく畳哉 正岡子規 蚤
大鰐の蚤をもらひて旅了る 山口青邨
嘆ずるは君鼻のこと吾蚤のこと 細谷源二
朝がほや稚き足に蚤のあと 高井几董
朝の間や蚤に寐ぬ夜の假枕 井上井月
朝夷奈の蚤とりかぬる鎧かな 内藤鳴雪
朝々の蚤に怒りや人ごゝろ 三宅嘯山
朝風に蚤蚊の跡をさましけり 河東碧梧桐
珍しう蚤のくふ夜や春の雨 横井也有 蘿葉集
爪でもて潰せし蚤のたしかな血 岩田尚
爪をもて蚤おしつぶし直ぐ忘る 西東三鬼
提灯をふつて蚤とるかごや哉 正岡子規 蚤
天堂の絨緞に住め蚤虱 幸田露伴 谷中集
店先の猿餌に飽きて蚤を取る 正岡子規 蚤
塗桶にはまるや蚤の運の末 尚白
冬の蚤畳の痛き目を蹴つて 佐々木六戈
冬虹や足し合ひて来し蚤夫婦 小島千架子
桃の花もう絶滅の蚤しらみ 堀之内長一
桃の香のなかに夜明けの蚤帰る 飯田龍太
桃の香の中に夜明けの蚤帰る 飯田龍太
灯ともしてひとり蚤取る小先達 正岡子規 蚤
灯と真顔一点の蚤身に覚ゆ 中村草田男
独りをかし旅の蚤はた家の蚤 千代田葛彦
二兎を追ふ蚤二匹とも逃しけり 会津八一
猫の子が蚤すりつける榎かな 一茶 ■文化十二年乙亥(五十三歳)
猫の蚤わが足に来て火花せり 山崎愛子
年と共に蚤の句なども殖えてゆく 相生垣瓜人 微茫集
蚤がつく身を屈しゆく草なき道 橋閒石 無刻
蚤がとびまはるごとくに草虱 阿波野青畝
蚤かゆき家を出てより五十秋 三橋敏雄
蚤が跳ぶごとく闘魚はあそびをる 阿波野青畝
蚤が背をそばだつ夏も過ぎにけり 山口誓子
蚤が這ふ午睡の右の小指かな 星野立子
蚤せゝる明日は用事のある身かな 松藤夏山 夏山句集
蚤とばす枕銭より集金す 下田稔
蚤とぶ朝のよんでしまつた新聞 尾崎放哉 小浜時代
蚤とりて有明の月は出にけり 夏目成美
蚤とり粉の広告を読む床の中 正岡子規 蚤
蚤とんで愚かしき吾のこりけり 川口重美
蚤とんで失せぬ雷火に村打たれ 宇佐美魚目 秋収冬蔵
蚤と蚊に一夜やせたる思ひ哉 正岡子規
蚤と寝て襤褸追放の夢ばかり 竹下しづの女
蚤ならぬ蚊ならぬ虫も戒めむ 相生垣瓜人 微茫集
蚤に覚めをり百憂忘れしに 篠田悌二郎 風雪前
蚤に起きて嬉しや月物干にあり 尾崎紅葉
蚤に泣くうまごかな夜も雨しげき 臼田亜郞 定本亜浪句集
蚤に泣く子等や障子を張りいそぐ 石橋辰之助
蚤に似て押へし虫の哀なり 百里
蚤に手のとゝきかねたり相撲取 正岡子規 蚤
蚤に寝ぬ夜の衣をかへしけり 尾崎紅葉
蚤に足らず虱にあまる力かな 正岡子規
蚤に足らず蝨にあまる力かな 正岡子規 蚤
蚤に逃げられたる顔どこにかたづけん 加藤楸邨
蚤のあと消る迄見ん筑波山 松窓乙二
蚤のくふ足もじもじと読書哉 鳴子
蚤の音師走をきざむ如くなり 阿部みどり女 笹鳴
蚤の記は茂吉にありて子規になし 相生垣瓜人 明治草
蚤の句を詠まざらむとも力めけり 相生垣瓜人
蚤の子の子供らしきを飛ばしめつ 清水基吉 寒蕭々
蚤の市立つ十月の楡の下 鈴木しげを
蚤の迹かぞへながらに添乳かな 一茶
蚤の迹それもわかきはうつくしき 一茶 ■文化十年癸酉(五十一歳)
蚤の迹山路にかゆく愚人なる 中村草田男
蚤はずむ畳ながらに日の出かな 石橋秀野
蚤はむらさきに背を伸ばし朝の体操 荻野雅彦
蚤は刺す身の裏側になるところ 山口誓子
蚤ひとつ連城の璧曳きにけり 龍岡晋
蚤ひとつ魯般の梯子のぼりけり 龍岡晋
蚤ひねる二朱のにくさやとしわすれ 舎羅
蚤ひろふ猿の胡座や苔の花 蓼太
蚤ふえし家に薊を活けにけり 百合山羽公
蚤ふるふ願人坊や花木槿 加藤曉台
蚤ふるふ袖行合ぬ今朝の秋 松岡青蘿
蚤ふるふ夜更の土もかく乾き 相生垣瓜人 微茫集
蚤も馬も神の位に冬はこべ 菅原多つを
蚤も亦世に容れられず減りゆけり 藤田湘子
蚤を追ふこゝろや唐のよし野まで 加藤曉台
蚤を捕る手と眼とあつちこつちかな 鈴木晴亭
蚤一つ跳ねて地球を沈ましむ 石塚友二 曠日
蚤逸す木曽川下り舟の中 龍岡晋
蚤蚊にもやどの名残よ合歓の花 秋之坊
蚤居らずなりたる世かな丸裸 三橋敏雄
蚤共ニ卵ツブルゝ音高シ 正岡子規 蚤
蚤紅く逃げむとすなる美しさ 山口誓子
蚤殺すにも渾身の力以て 山口誓子
蚤取てゐれば秋たつ衣かな 田川鳳朗
蚤取のこと孝経に伝へけり 安住敦
蚤狩に賤が朝戸は暮にけり 来山
蚤出でて霜夜を擾すことをせり 相生垣瓜人 微茫集
蚤出でて蜑たちを刺すわれを刺す 山口誓子
蚤出でぬ夜は淡々と過ぎてゆく 相生垣瓜人 微茫集
蚤焼て日和占ふ山家哉 一茶 ■文政八年乙酉(六十三歳)
蚤振ふへき千仭の岡もかな 尾崎紅葉
蚤跡や房鎖しいそぐ高射砲 秋元不死男
蚤鼠詩性拳銃餓死議事堂 鈴木六林男 荒天
蚤地獄臥すより陥ちて夜もすがら 石塚友二
蚤昼寝時々油断見すまされ 正岡子規 蚤
蚤跳ねし音など妻はよく眠る 香西照雄
蚤跳ねる誕生近き日なりけり 堀川甲子雄
蚤鈍くなる薄明の来りけり 山口誓子
蚤把つて颱風の夜に放ちけり 山口誓子
蚤蝿にあなどられつゝけふも暮ぬ 一茶
蚤蝿の里かけぬけて夏の山 夏山 正岡子規
蚤飛ぶや草の庵の青畳 赤木格堂
蚤飛ぶや長坐の客の尻の跡 守屋青楓
蚤飛や指にはたらく御曹司 白雪
蚤飛んで葵の花にまぎれけり 五十嵐播水 播水句集
蚤飛んで茅舎の畳夜明けたり 村山古郷
蚤飛んで素破やと起きて忘れけり 清水基吉 寒蕭々
蚤飛んで仲間部屋の人もなし 正岡子規 蚤
蚤捕ふことに雨夜の農の妻 豊山千蔭
蚤喞つ夜半の臥床に身を起し 山口誓子
蚤虱知らず育ちて情うすき 上原白水(泉)
蚤虱馬の尿(ばり)するまくらもと 翁 六 月 月別句集「韻塞」
蚤虱馬の尿するまくらもと 芭蕉
蚤虱馬の尿する枕もと 松尾芭蕉
蚤蝨へつて浪人のうそ寒し うそ寒 正岡子規
蚤蠅〔に〕あなどられつゝけふも暮ぬ 一茶 ■文化十年癸酉(五十一歳)
蚤蠅も相手に成し暑さ哉 野径
蚤蠅も追ふや足羽の白和幣 露川
蝿叩きついでに蚤も叩かばや 正岡子規 蝿叩
板の間に出てや蚤も桂馬飛 支考
煩へば連も捨けり蚤の宿 野坡
飛ばせ見る寝巻の蚤やゆりの花 紫道
飛蚤の事ともせぬや向ふ風 田川鳳朗
美事なる蚤の跳躍わが家にあり 西東三鬼
膝立て蚤取猿や岩の上 凉菟
富士の山蚤が茶臼の覆かな 松尾芭蕉
敷革の毛わくる蚤のゆくへ哉 正岡子規 蚤
父ゆ受けし一羅さへなし蚤の跡 秋元不死男
封人の家にもうゐぬ蚤虱 藤原初子(樹氷)
風呂敷を蚤が茶磨や不二の山 凉菟
母恋ひし手ふれし蚤濡れてゐて 川口重美
明燈の下をとんだり秋の蚤 百合山羽公 故園
木賃とは蚤にせゝられ鶏の声 正岡子規 蚤
夜鷹啼く夜は夜半なり蚤いらち 内藤丈草
夜鷹啼夜は夜半也蚤いらち 丈草
夜明けの蚤瀬音のなかに汲む音す 友岡子郷 遠方
夜々にかまけら〔れ〕たる蚤蚊哉 一茶 ■享和元年辛酉(三十九歳)
憂かりける蚤の一夜の宿なりし 高浜虚子
有明や不二へふじへと蚤のとぶ 一茶
洋服の背中に蚤のいたき哉 正岡子規 蚤
欄干に江山低し蚤ふるふ
旅の蚤多くなりしと筑紫行く 阿波野青畝
旅やすし蚤の寝巻の袖たゝみ 正岡子規 蚤
力入レテ蚤ノ卵ヲツブシケリ 正岡子規 蚤
緑さす机の角に蚤殺す 百合山羽公 寒雁
恋衣起きては蚤を振ひけり 尾崎紅葉
露こだまして山姥の蚤取石 岡井省二 明野
老が身をしたひ来にけん舟の蚤 松窓乙二
倭王の蚤取りまなこは第二の天罰だ 夏石番矢 神々のフーガ
雙六や我も出羽路の蚤の宿 水原秋櫻子 蘆雁
寐ぐるしや明石にも蚤須磨の蠅 井上士朗
臂を蚤にかゝげる女房かな 東皐
臍を噛む蚤もおかしや韮の宿 会津八一
茣蓙敷いて蚤の市たつ初観音 鈴木真理子
虱されば蚤は来にけり更衣 五明

以上

by 575fudemakase | 2019-06-12 08:02 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

夏料理

夏料理

いさゝかな料理出來たり土用干 蕪村遺稿 夏
えび赤きみる貝白き夏料理 高野素十
ギヤマンの箸置おいて夏料理 森信坤者
ことごとくこまごまと出て夏料理 鷹羽狩行
さら~と多摩の源流夏料理 都倉蕉治
しばらくの向島なり夏料理 小島健 木の実
せせらぎの音も馳走の夏料理 桜井カツエ
その中の人参朱き夏料理 中井川草舟
ナプキンを花鳥に折りて夏料理 鷹羽狩行
ひとつひとつ名を聞いてをり夏料理 能村研三
ひとまづは草のいほりに夏料理 田中裕明 櫻姫譚
ひんがしに満月を見て夏料理 川上としゆき
まつすぐに雨が降るなり夏料理 川崎展宏
まなかひに樹の空があり夏料理 岡井省二 五劫集
よき宿の夏料理よりはじまりぬ 稲畑汀子
ワイン酌む白より赤へ夏料理 水見寿男
伊勢海老は髭がいのちよ夏料理 鈴木真砂女 居待月
一卓にナポレオンあり夏料理 池谷 陶魚
一品は葉に盛られたる夏料理 橋本白木
運ばれて熱きグラタン夏料理 稲畑汀子
塩漬けの桜の香る夏料理 秋川ハルミ
横長き皿をま横に夏料理 鷹羽狩行
夏はぜや滝の下なる菴料理 芙雀
夏久し初めに向ふ料理かな 林紅
夏山や水のいろ香の鯉料理 原裕 『青垣』
夏蜜柑まろぶ道来て磯料理 水原秋櫻子 餘生
夏料理てふ附録読み臥す身かな 国分咲子
夏料理ほゝけ防風反りを打つ 前田普羅 普羅句集
夏料理ましろき紙のかぶせある 井上弘美
夏料理何を作るも一人分 北原志満子
夏料理河童が食べて帰りたる 高見尚之
夏料理火の立つものの運ばれし 小原啄葉
夏料理貝の名訊いて忘れけり 雨滴集 星野麥丘人
夏料理岩牡蠣殻のまま盛られ 宮津昭彦
夏料理岩牡蠣殼のまま盛られ 宮津昭彦
夏料理燦たり昏れゆく河口背に 楠本憲吉
夏料理燦たり暮れゆく河口背に 楠本憲吉
夏料理時のあはれを尽くしけり 岸本尚毅
夏料理床下を水走らしめ 川村紫陽
夏料理薪きいきいと裏で切る 宮坂静生 青胡桃
夏料理水ふんだんに使ふなり 高澤良一 暮津
夏料理世を去る人へそよぎけり 熊谷愛子
夏料理川の杳きに灯を点し 赤尾恵以「春意」
夏料理大いに月の傾きし 高野素十
夏料理灯台の灯も見ゆる頃 飯田美恵子(惜春)
夏料理日本海のものばかり 村中聖火
夏料理年経し幹は黐ならむ 飯田龍太
夏料理壁に芋銭の河童掛け 川村紫陽
火を通すものをまじへて夏料理 鷹羽狩行
花の邊に傘を閉づれば夏料理 田中裕明 櫻姫譚
海に日の沈みてよりの夏料理 深見けん二 日月
海見ゆることも一品夏料理 太田一石
割箸の杉の柾目や夏料理 勝田たつし
帰国して箸の軽さの夏料理 川中千寿子
紀の浦の怒濤あがれり夏料理 古賀まり子 緑の野以後
漁り火を星の遠さに夏料理 鷹羽狩行
漁火もほつ~と夏料理かな 高野素十
教材の牛乳パセリ夏料理 大西ヒロコ
極道の隣に食べる夏料理 三浦北曲
隅田川越えて落着く夏料理 京極高忠
月の出の待たるる海や夏料理 古賀 雁来紅
懸崖の菊のさはりし料理かな 松藤夏山 夏山句集
交のさめて亦よし夏料理 其角
高きへ流るる南画の川や夏料理 中村草田男
今年また須臾の家族や夏料理 池田守一
座敷且つひとりに廣し夏料理 森澄雄
山を褒め川を称へて夏料理 黛 執
山褒めて川を称へて夏料理 黛執
借景の山を象り夏料理 中戸川朝人 星辰
寂莫と一汁あつし夏料理 前田普羅
寂寞と一汁あつし夏料理 前田普羅
小鰯を手で裂き瀬戸の夏料理 山脇幸子
小料理といふ商売の障子貼る 鈴木真砂女 夏帯
鐘の音や箸持つのみの夏料理 中村草田男
鐘の音や箸待つのみの夏料理 中村草田男
食材は夕網のもの夏料理 山田ひろし
真中に鮑が坐る夏料理 鈴木真砂女
真中に鮑が座る夏料理 鈴木真砂女
水音も一品として夏料理 渡辺ユキ子
水音を一品にして夏料理 榎本栄子
水貝は歯に合はざりし夏料理 高浜年尾
杉箸を染むるはなにか夏料理 前田普羅
清流を借景とせり夏料理 大塚梅子
川しもは船々の灯や夏料理 大橋櫻坡子 雨月
川上に雨のありたる夏料理 青山克子
川甚に来れば雨やむ夏料理 村山古郷
川幅をあふるる夜風夏料理 鷹羽狩行
船酔のすこし残りし夏料理 池田秀水
帯ちらと葉がくれに去り夏料理 阿部みどり女
帯ちらと葉がくれに咲き夏料理 阿部みどり女「光陰」
大き樹に大き空ある夏料理 浅田青篁
大湖の波やゝ荒き夏料理 有馬正二
大皿を廻し廻して夏料理 星野 椿
大盛に奄美の首夏の豚料理 邊見京子
大鯛の尾をはね上げし夏料理 館岡沙緻
卓の年輪を大きく夏料理 鷹羽狩行
竹林の風しなやかに夏料理 松岡也寸志
中庭の竹が風呼び夏料理 片山由美子 水精
朝日と夕日どちらが重い夏料理 栗林千津
跳ね上がる鰡近く見て夏料理 太田嗟(俳句研究年鑑)
剃跡青き亡父現れ来よ夏料理 中村草田男
冬瓜のほめられてゐる夏料理 岩田由美 夏安
灯の映るものの多くて夏料理 鈴木鷹夫
燈の映るものの多くて夏料理 鈴木鷹夫
猫鮫を生簀に放ち夏料理 三浦晴子 『晴』
箸割れば杉の匂ひや夏料理 福原紫朗
箸置の鮎背を反らす夏料理 境チヱ子(アカシヤ)
箸置も橋のかたちに夏料理 北光星
美しき緑走れり夏料理 星野立子
美しく平家は亡び夏料理 鈴木真砂女 都鳥
姫神山の稜きはやかに夏料理 斎藤夏風
不消化な料理を夏の祭りかな 祭 正岡子規
部屋いくつ通りすぎたる夏料理 西海由美子
風筋に運んでゆきぬ夏料理 藺草慶子
本堂に百人前の夏料理 久田踏青
名披露目の紺手拭や夏料理 足立靖子 『梨花』
裏富士にわたしが棄てた夏料理 攝津幸彦 鹿々集
流れゆく水に声あり夏料理 角川春樹「いのちの緒」
緑談のとんとんすすみ夏料理 鈴木伊都子

以上

by 575fudemakase | 2019-06-05 18:36 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

拙句 ホタル 及び 蛍袋

拙句 ホタル 及び 蛍袋


ほたる灯京ほたる連れ立ちて 高澤良一 随笑

断崖にほたるぶくろの塔ノ沢 高澤良一 暮津

の出(で)問ひ合はせれば昨夜五頭 高澤良一 暮津

ほたるぶくろ悼みは時を経て薄らぐ 高澤良一 暮津

袋山土蒸れし香を放ち 高澤良一 石鏡

柵の中袋の変電所 高澤良一 鳩信

暗がりにの一つ目小僧かな 高澤良一 素抱

そこそこそこと指さすさき 高澤良一 素抱

風出でての宿の早仕舞ひ 高澤良一 素抱

大風にあはてゝ落っこちぬ 高澤良一 素抱

迅きこと飛脚のごときなり 高澤良一 素抱

上っぱりいつか湿りて狩 高澤良一 素抱

突如吹く風にの灯を落とす 高澤良一 素抱

との交信何を以てせん 高澤良一 素抱

たつ粋な噂のたつごとく 高澤良一 素抱

棲み分けてここは源氏の谷 高澤良一 素抱

風絶えての宿は藪臭き 高澤良一 素抱

風前の灯しび点りけり 高澤良一 素抱

風の綾捉えて上昇中 高澤良一 素抱

林なす太藺の下がかな 高澤良一 素抱

魁のが先か雨先か 高澤良一 素抱

小走りに袋に駆け寄る子 高澤良一 素抱

袋夢二の面長乙女めき 高澤良一 素抱

露零す袋に道草す 高澤良一 素抱

ずぶ濡れの袋の一輪挿し 高澤良一 素抱

往き交へる大きな方を追ふ 高澤良一 素抱

の数問い合はせれば昨夜三頭 高澤良一 素抱

臭き掌をおし広げ見せにけり 高澤良一 随笑

竹林の宿はこの奥に 高澤良一 随笑

降下わくわくする子らへ 高澤良一 随笑

なまなまと葉を透き歩く草 高澤良一 随笑

出づ時分そろそろ足下暮れ 高澤良一 随笑

ホタルの句書き取る暗さ如何せん 高澤良一 随笑

一匹は上ずるやうに飛ぶ 高澤良一 随笑

見に行かんと軽く腹拵え 高澤良一 随笑

出る迄の四方山話かな 高澤良一 随笑

人指し指袋に闖入す 高澤良一 随笑

ほたるにも戀の鞘当てありぬべし 高澤良一 宿好

妻伴れて来ぬ日のほたる暗く飛ぶ 高澤良一 寒暑

更けぬればこのままの宿借らん 高澤良一 寒暑

さてさてと見の腰上げにけり 高澤良一 寒暑

狩戻りがてらの街明り 高澤良一 寒暑

隠り沼に遅まきながらと出づ 高澤良一 寒暑

木道をあるくの速さかな 高澤良一 寒暑

ときに雄渾ときに可憐に風ほたる 高澤良一 寒暑

ほたるにも気に喰わぬ風あると見え 高澤良一 寒暑

この谷に月と私と草 高澤良一 寒暑

火を団扇に受けて粋な女(ひと) 高澤良一 寒暑

ほたる火の人に當たるもおかまいなく 高澤良一 寒暑

ほたる待つ谷戸にわくわくしてゐたり 高澤良一 寒暑

トンボ切るやうにの軽業師 高澤良一 寒暑

をじさんと云はれの出を問はる 高澤良一 寒暑

ほたる火の真直ぐ昇る茎ならん 高澤良一 寒暑

平家薄きひかりを曳きにけり 高澤良一 寒暑

まろまろとの糧のサカマキガイ 高澤良一 寒暑

源氏疾うに平家これから谷 高澤良一 寒暑

禅窟の岩場のほたるぶくろかな 高澤良一 寒暑

去り状を見て来てほたるぶくろの辺 高澤良一 寒暑

狩知り合ひのゐて声かはす 高澤良一 ぱらりとせ

山峡を一つほたるの急行便 高澤良一 ぱらりとせ

トパーズいろサファイアいろのとぶ 高澤良一 ぱらりとせ

よろよろと平家の草隠り 高澤良一 ぱらりとせ

目の前をずんと明るき過ぐ 高澤良一 さざなみやつこ

川の音ほたるさっぱり出なくなり 高澤良一 さざなみやつこ

くさむらに転げ込んだりほたる火が 高澤良一 さざなみやつこ

がやがやとほたるぶくろの辺を通る 高澤良一 さざなみやつこ

鼻先へすうつと臭き風 高澤良一 ももすずめ

つぱごとむずとほたる火掴みけり 高澤良一 ももすずめ

竹林に発しと一川と 高澤良一 ももすずめ

ほたる火に一幹ぬつと現れにけり 高澤良一 ねずみのこまくら

摘まずともほたるぶくろの裡知れり 高澤良一 ねずみのこまくら

老人ホームほたるぶくろの道のさき 高澤良一 ねずみのこまくら



(末尾は句集名)

以上


by 575fudemakase | 2019-05-26 04:53 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

拙句 夏空

拙句 夏空


夏空馳すアンパンマンは強かりき 高澤良一 素抱

積まれたる石の放熱夏空に 高澤良一 宿好

太平洋側は夏空嘘のやう 高澤良一 寒暑

パントマイム天使の輪っか夏空に 高澤良一 寒暑

夏空が救ひのやうにある日なり 高澤良一 燕音

シートベルトかちゃりと締めて夏空へ 高澤良一 燕音

翼打つ音のばっさり夏空より 高澤良一 燕音



(末尾は句集名)

以上


by 575fudemakase | 2019-05-26 04:21 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

拙句 天道虫

拙句 天道虫


炎天を天道虫の活動家 高澤良一 暮津

よそゆきの水玉模様天道虫 高澤良一 素抱

冬ざれの天道虫は能く歩く 高澤良一 素抱

古草を渡り歩きの天道虫 高澤良一 燕音

屯して天道虫のローティーン 高澤良一 ぱらりとせ

十勝晴れ天道虫が肩に来て 高澤良一 ぱらりとせ

教団の使者とし来たる天道虫 高澤良一 ぱらりとせ

天道虫ハイカラな星七つかな 高澤良一 ももすずめ



(末尾は句集名)

以上


by 575fudemakase | 2019-05-26 03:53 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

拙句 さくらんぼ

拙句 さくらんぼ


さくらんぼ茎を抛るが面白き 高澤良一 暮津


のどちんこ程の赤さのさくらんぼ 高澤良一 暮津


けふも又雨かやれやれさくらんぼ 高澤良一 暮津


さくらんぼつまみて食へば雨の味 高澤良一 暮津


さくらんぼ片目つぶりてまだ酸しよ 高澤良一 暮津


「あ、雨」桜桃口へ運びつゝ 高澤良一 暮津


さくらんぼ下ろす遺影に断りて 高澤良一 暮津


丁度よきおかずの数やさくらんぼ 高澤良一 暮津


さくらんぼ撥音便のん韻(ひび)く 高澤良一 鳩信


めんこさもこけし程なるさくらんぼ 高澤良一 素抱


さくらんぼ熟れし証しの一光点 高澤良一 素抱


さくらんぼ天近きほど甘きとぞ 高澤良一 素抱


試食してピンからキリのさくらんぼ 高澤良一 素抱


さくらんぼ狩をある日の天童晴れ 高澤良一 素抱


さくらんぼナポレオンとは豪奢也 高澤良一 素抱


さくらんぼ狩のツアーのごいっとうさん 高澤良一 素抱


さくらんぼ狩の観光バス横付け 高澤良一 素抱


さくらんぼ甲乙丙の丙の味 高澤良一 随笑


手仕事にふんぎりつけてさくらんぼ 高澤良一 寒暑


団欒の灯のゆきわたりさくらんぼ 高澤良一 ねずみのこまくら


よく食べる子にはさくらんぼが出るぞ 高澤良一 ねずみのこまくら

(末尾は句集名)


以上


by 575fudemakase | 2019-05-22 05:34 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)

拙句 病葉

拙句 病葉


病葉の散るがきっかけ降り出せり 高澤良一 暮津

飴色の病葉落ちて骨の音 高澤良一 鳩信

病葉をひたと水面(みおもて)受け止めて 高澤良一 素抱

病葉の降る混浴の隅占めぬ 高澤良一 素抱

病葉の水にしづめる一つかな 高澤良一 素抱

病葉の何處かに落ち度あるならむ 高澤良一 素抱

未明降る病葉広き水の上 高澤良一 素抱

うたた寝覚むあなた病葉降れるなり 高澤良一 素抱

病葉落つ鋼(はがね)の音を立てゝ落つ 高澤良一 素抱

蜘蛛の囲に病葉二、三ちらし掛け 高澤良一 素抱

土牢へ病葉にほふのぼり道 高澤良一 寒暑

病葉の朽つ香萬年上人塚 高澤良一 寒暑

雨あとの磴打ち泰山木病葉 高澤良一 ももすずめ


(末尾は句集名)


以上


by 575fudemakase | 2019-05-22 04:03 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)


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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
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全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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