カテゴリ:秋の季語( 1314 )

飯桐の実の俳句

飯桐の実の俳句


飯桐の実を飯桐の木が揺すり 千葉皓史

空凍つる飯桐の実の赤ければ 名和未知男

醸造元飯桐の実のたわわなる 高澤良一 鳩信

飯桐の実こそ赤けれ白秋忌 中村わさび

飯桐の実のおほかたの日を逸し 鈴木貞雄


以上


by 575fudemakase | 2018-10-20 15:17 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

秋薔薇 の俳句

秋薔薇 の俳句

秋薔薇

あさましく秋立つ卓の薔薇かな 会津八一
かはたれの秋ばら瑠璃の色そへて 角川源義
じやがいも売り且秋の薔薇たばね売る 小池文子 巴里蕭条
ショパンなほ続く妹の秋の薔薇 横光利一
トレエドや赫き地に散る秋の薔薇 小池文子 巴里蕭条
ふと憎し秋の薔薇を穹へ投ぐ 谷中隆子
わがゆくて秋芽いろなす薔薇の門 草村素子
奥飛騨の旅愁に求む秋の薔薇 大倉義明
王家絶え宮殿遺り秋薔薇 嶋田摩耶子
群衆が光り秋ばら奏でけり 柴田白葉女 『夕浪』
今日生きて無傷の日なし秋薔薇 仲田美智子
山芦屋らしき暮しの秋薔薇 山田弘子
手に秘めし薔薇捨てばやな秋の風 横光利一
手術場へいくつある扉や秋の薔薇 朝倉和江
秋の風再び薔薇の蕾かな 秋風 正岡子規
秋の薔薇茜色買ふさむき手に 小池文子 巴里蕭条
秋の薔薇意地悪ごころ紙一重 小島千架子
秋の薔薇雲はハープのかたちして 仙田洋子 雲は王冠
秋の薔薇英吉利晴れてゐるらしき 梶千秋
秋の薔薇海へ夕日をひろげたる 宮津昭彦
秋の薔薇句読点めくご命日 中山純子
秋の薔薇天高ければ高く咲く 阿部ひろし
秋の薔薇夕日を海へひろげたる 宮津昭彦
秋土用四季咲薔薇の花に虫 橋本禾牛
秋薔薇に袖垂れ去ぬる懺悔僧 菅裸馬
秋薔薇に立つダイアナ妃逝かれしと 高田風人子
秋薔薇のカリフォルニアに住み慣れて 大峯あきら 宇宙塵
秋薔薇の高さに白き船懸る 原田青児
秋薔薇や彩を尽して艶ならず 松根東洋城
秋薔薇妹の骨壷まだぬくし 清水靖子
書肆街の茶房古風に秋の薔薇 西島麥南
女王の名もて呼ばるるか秋薔薇 林昌華
真紅なる薔薇抱かされぬ秋灯裡 石塚友二
声にする聖書一行秋薔薇 那須淳男
肺腑まで見せて秋日の薔薇真つ赤 木村敏男
白は供華赤は書斎に秋薔薇 稲畑 汀子
薄雲へ色透き昇る秋の薔薇 水谷郁夫
暮の秋きびしく白き薔薇咲ける 細見 綾子
鬱の日は秋の薔薇でも咥へてみよ 津幡龍峰
薔薇園に海の気とどく秋日和 槫沼けい一
鵞ペンさすインキの壺や秋の薔薇 秋 正岡子規
鵞ペン立てしインキの壺や秋の薔薇 秋 正岡子規

秋薔薇 補遺

見舞ひたる秋の薔薇よく開きけり 松崎鉄之介
釈儺渓居のおどろなり秋の薔薇 佐藤鬼房
秋の風再び薔薇の蕾かな 正岡子規 秋風
秋の薔薇ひとつ開きて含羞める 日野草城
秋の薔薇重らかなるを鋏みたり 能村登四郎
秋の薔薇濡れきつて手術終りけり 加藤秋邨
秋の薔薇碧天深く花を入れ 山口青邨
秋薔薇は崩るるために挿されけり 石田勝彦 百千
秋薔薇赤しハイデルベルグの夜 稲畑汀子
丈高く咲いて秋ばら通り雨 佐藤鬼房
真紅なる薔薇抱かされぬ秋灯裡 石塚友二 玉縄抄
白は供華赤は書斎に秋薔薇 稲畑汀子
暮の秋きびしく白き薔薇咲ける 細見綾子
名ぐはしく名忘れ易く秋の薔薇 林翔
目の高さにて秋薔薇の赤となる 波多野爽波
薔薇園の秋思 眉間に一指立て 伊丹三樹彦
鵞ペンさすインキの壺や秋の薔薇 正岡子規 秋
鵞ペン立てしインキの壺や秋の薔薇 正岡子規 秋

以上

by 575fudemakase | 2018-10-18 05:36 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

秋の宵 の俳句

秋の宵 の俳句

秋の宵

あはあはと一日終へつ宵の秋 阿部次郎
うかと出て町の灯明し秋の宵 三宅孤軒
たはむれせむとアラブ幾千宵の秋 小池文子 巴里蕭条
ブランデー手に温もりて秋の宵 斎藤 夏子
客われをじつと見る猫秋の宵 八木絵馬
言葉少く別れし夫婦秋の宵 杉田久女
語り出す祭文は何宵の秋 夏目漱石
降りかけの路に灯つづる宵の秋 富田木歩
山の灯の星にまぎるる宵の秋 角川源義
秋の夜やまだ街道の宵の口 尾崎迷堂 孤輪
十六夜や薄ささやく宵の秋 浜田酒堂
出かかれば来かかる人や宵の秋 樗堂
畳替錐残りをる秋の宵 横光利一
静すぎてものゝ声恋ふ宵の秋 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
大蛾舞ひ小蛾しづまる秋の宵 前田普羅 春寒浅間山
沈黙にジャズすべり込む秋の宵 木暮陶句郎
電車降りて一人となれり秋の宵 佐久間法師
白頭のバイオリニスト秋の宵 佐久間慧子
夜着の香もうれしき秋の宵寝かな 支考
淋しさにつけて飯くふ宵の秋 夏目成美
淋しさに灯を明るうす秋の宵 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣

秋の宵 補遺

幽谷の崖湯の宵の秋の雨 上田五千石『天路』補遺
山河豚の噛み出いささか宵の秋 上田五千石『琥珀』補遺
大蛾舞ひ小蛾しづまる秋の宵 前田普羅 春寒浅間山
衰へをひとに言はるる秋の宵 日野草城
言葉少く別れし夫婦秋の宵 杉田久女
山の灯の星にまぎるる宵の秋 角川源義
抱き起す子のあたたかな宵の秋 飯田龍太
秋の宵の闇だくだくと兵駆くる 山口誓子
尺八が転がる畳秋の宵 波多野爽波

秋の宵 続補遺

十六夜や薄さゝやく宵の秋 洒堂
夜着の香もうれしき秋の宵寝哉 支考

以上

by 575fudemakase | 2018-10-11 09:28 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

酔芙蓉 の俳句

酔芙蓉 の俳句

酔芙蓉

*ぼく東の日は入りたがる酔芙蓉 是枝よう子
あかつきの清気真白の酔芙蓉 河野静雲
あらまあの語気に呑まるゝ酔芙蓉 高澤良一 暮津
うすうすと刻を染めゆく酔芙蓉 岡田 和子
おわら果て八尾の町の酔芙蓉 佐野和子
はなびらを風にたゝまれ酔芙蓉 川崎展宏
ひるからの雲に敏くて酔芙蓉 下村非文
もう許そう意地ほどほどに酔芙蓉 永山守東
もの憂さはよべの名残か酔芙蓉 片山暁子
ややありてこれぞ正しく酔芙蓉 高澤良一 暮津
ゆったりと着こなす齢酔芙蓉 奥野晴山
ルビで読む般若心経酔芙蓉 池田澄子
ロゼといふ色に出でたる酔芙蓉 後藤比奈夫
阿修羅像は美少年なり酔芙蓉 白石司子
哀歓の常に酒あり酔芙蓉 福田 蓼汀
花びらを風にたゝまれ酔芙蓉 川崎展宏
曲らねば町を出る道酔芙蓉 鈴木俊策
金星にいざなはれ閉づ酔芙蓉 田中 葵
君が家の鯉いろいろや酔芙蓉 森澄雄
決断のあとの未練や酔芙蓉 岸野幸子
健次忌の海鳴り遠く酔芙蓉 鳴瀬芳子
午後三時酔芙蓉なほゑひもせすん 山田 弘子
紅を刷く志功の天女酔芙蓉 黒川芳穂
行く秋や白きままなる酔芙蓉 羽部洞然
高々と夕日とゞめて酔芙蓉 星野椿
今日は今日昨日は昨日酔芙蓉 川口咲子
晒裁つ妻に色なす酔芙蓉 青木重行
十字架の聖堂の島酔芙蓉 岡 秀雄
人の世にひと日染まりし酔芙蓉 大岳水一路
酔芙蓉 長ホースから湯が飛び出す 中村富貴子
酔芙蓉かく含羞の萎えゆける 中原道夫
酔芙蓉ドミノ倒しに老い痴らふ 文挾夫佐恵
酔芙蓉ひと戻るとき震へけり 河野多希女
酔芙蓉むかしこの川壕備へ 中戸川朝人
酔芙蓉をはりの花は酔ふかし 水原秋櫻子
酔芙蓉をんなの耳の透きゐたり 原田ともゑ
酔芙蓉阿国塚とて岩ひとつ 高島筍雄
酔芙蓉雨の日の酔浅かりし 種田豊秋
酔芙蓉鎌倉夫人にもならむ 原 霞
酔芙蓉観世は水も澄むところ 下村ひろし 西陲集
酔芙蓉君にいちばんいい毒を 中村浩治
酔芙蓉紅ささやくと見る間かな 中村汀女
酔芙蓉昨夜を持ち越す色のあり 西山雅子
酔芙蓉辞儀いくたびもして別る 大石悦子 群萌
酔芙蓉主人南派の画を善くす 五十川茶村
酔芙蓉十歩あるいて歩き足す 攝津幸彦 鹿々集
酔芙蓉女形の蛇の通りけり 宮里晄子
酔芙蓉酔はぬ酔はぬと深酔す 加藤憲曠
酔芙蓉酔へば一と日の力尽き 宇川紫鳥
酔芙蓉正午の彩となつてゐし 高村美智子
酔芙蓉聖女のねむりかへらざる(森茉莉さん逝く) 石原八束 『幻生花』
酔芙蓉台無しにする雨ならめ 高澤良一 暮津
酔芙蓉天に言霊はじけゐて 仙田洋子 橋のあなたに
酔芙蓉日を経てつのる喪のこころ 朝倉 和江
酔芙蓉白雨たばしる中に酔ふ 水原秋櫻子
全身で来ぬ電話待つ酔芙蓉 苗代 碧
禅林や即今庭の酔芙蓉 尾崎迷堂 孤輪
素顔にて男は足らふ酔芙蓉 田中水桜
存へて浮世よろしも酔芙蓉 森澄雄
待ちびとを持たぬ気やすさ酔芙蓉 岩切青桃
地蔵坂朝は素面の酔芙蓉 旭蝸牛
恥らひの色を見せけり酔芙蓉 高澤良一 暮津
虫喰の葉を従へて酔芙蓉 稲畑汀子
朝風にまだ素面なる酔芙蓉 富田道子
天井に奏づる天女や酔芙蓉 田口冬生
燈台は白に徹せり酔芙蓉 山口超心鬼
白といふはじめの色や酔芙蓉 鷹羽狩行
補陀落といふまぼろしに酔芙蓉 角川春樹
暮れてなほ空のみづいろ酔芙蓉 徳田千鶴子
夜来の雨払ひて今朝の酔芙蓉 長谷部菊江
約束にあしたかがやく酔芙蓉 勝野八重子
余生にもあるときめきや酔芙蓉 江間 蕗子
葉は虫に食はせて宵を酔芙蓉 河野頼人
裏富士の水の音聞き酔芙蓉 有馬朗人 耳順
恋ならぬ逢瀬もありぬ酔芙蓉 松永静雨
壺の口の鳴りおり酔芙蓉 日野雅規

酔芙蓉 補遺

いたりつつその紅のとき酔芙蓉 岡井省二 有時
さかづきのめぐりそめけり酔芙蓉 水原秋櫻子 蘆雁以後
つゆけさの一輪殊に酔芙蓉 水原秋櫻子 殉教
マダム・バタフライのごとし酔芙蓉 鷹羽狩行
ロゼといふ色に出でたる酔芙蓉 後藤比奈夫
一輪のはや大酔や酔芙蓉 水原秋櫻子 殉教
君が家の鯉いろいろや酔芙蓉 森澄雄
雑草園女の客や酔芙蓉 山口青邨
秋風をいろづけせむと酔芙蓉 阿波野青畝
初花の葉がくれ酔へり酔芙蓉 水原秋櫻子 蘆雁
酔態をへだてし葉あり酔芙蓉 水原秋櫻子 蘆雁以後
酔芙蓉すぐ午後が来て夕ベきて 安住敦
酔芙蓉のこして拓く駐車場 水原秋櫻子 餘生
酔芙蓉ヨハネ村上忌も過ぎて 燕雀 星野麥丘人
酔芙蓉よりいささかの酔おくれ能村登四郎
酔芙蓉溝より鼠跳びにけり 岡井省二 猩々
酔芙蓉雪膚花顔と詩にも言ふ 水原秋櫻子 蘆雁以後
酔芙蓉白雨たばしる中に酔ふ 水原秋櫻子 殉教
酔芙蓉倚らしむ月日ありにけり 寒食 星野麥丘人
袖の如ひるがへる葉や酔芙蓉 水原秋櫻子 殉教
存へて浮世よろしも酔芙蓉 森澄雄
大酔を微醺かこめり酔芙蓉 水原秋櫻子 蘆雁以後
中々に酔はざる白さ酔芙蓉 高浜年尾
忘れ得ぬ日や初花の酔芙蓉 水原秋櫻子 餘生
霧ふかく酔いまだしや酔芙蓉 水原秋櫻子 殉教
露ながら一瓣すでに酔芙蓉 水原秋櫻子 晩華
老人の妻も老人酔芙蓉 亭午 星野麥丘人

以上

by 575fudemakase | 2018-10-11 08:36 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

菊の傍題 の俳句

菊の傍題 の俳句
【白菊】【黄菊】【黄菊白菊】【小菊】【菊畑】【菊の香】【菊日和】【菊師】
【白菊】
【黄菊】
【黄菊白菊】
【小菊】
【菊畑】
【菊の香】
【菊日和】
【菊師】

by 575fudemakase | 2018-10-10 16:41 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

【黄菊白菊】

【黄菊白菊】

黄菊白菊お六の像は厨子の中 山口青邨
黄菊白菊そのほかの名はなくもがな 服部 嵐雪
黄菊白菊その外の名はなくもがな 嵐雪 其袋
黄菊白菊その外はなくもがな 服部嵐雪
黄菊白菊てんぷら揚がる市場の中 穴井太 土語
黄菊白菊一もとは赤もあらまほし 正岡子規 菊
黄菊白菊皆枯草の姿かな 正岡子規 枯菊
黄菊白菊柿赤くして澁し 正岡子規 柿
黄菊白菊菊作者いま白に触れ 橋本多佳子
黄菊白菊稽古の果ては供華とせり 中嶋秀子
黄菊白菊雑然と咲き我が家なる 金子麒麟草
黄菊白菊自前の呼吸すぐあへぐ 石田波郷
黄菊白菊酒中の天地貧ならず 夏目漱石 明治二十八年
黄菊白菊相倚るごとき墓二つ 小澤碧童 碧童句集
黄菊白菊其の外の名はなくもがな 服部嵐雪
黄菊白菊其外の名はなくもがな 嵐 雪
黄菊白菊其外の名は無くもがな 嵐雪
黄菊白菊茶室は声を裹みたり 鍵和田[ゆう]子 浮標
黄菊白菊通夜の盃をんなにも 寒食 星野麥丘人
黄菊白菊俳諧仏となり給ふ 中川宋淵
黄菊白菊鞐もうすき女足袋 石川桂郎 含羞
我庵や黄菊白菊それもなし 正岡子規 菊
絵に書くは黄菊白菊に限りけり 正岡子規
垣の根の黄菊白菊ちびけたる 寺田寅彦
忌ふたつ黄菊白菊手向くべし 福田蓼汀 山火
近海を黄菊白菊遠ざかる 宇多喜代子
月もあり黄菊白菊暮るゝ秋 暮の秋 正岡子規
山寺や黄菊白菊皆膾 野村喜舟
数へ日の黄菊白菊布団柄 森澄雄
生け捕りの黄菊白菊あたかかし 大西泰世
喪の花の黄菊白菊闌けてあはれ 日野草城
髪に挿す黄菊白菊にほへども狂はねば告げ得ざらむこころ 藤井常世
父の忌の黄菊白菊朝日充ち 伊東宏晃
面白う黄菊白菊咲きやたな 正岡子規 菊
嵐雪が黄菊白菊庵貧し 正岡子規 菊
嵐雪の黄菊白菊庵貧し 正岡子規 菊
繪に書くは黄菊白菊に限りけり 正岡子規 菊

by 575fudemakase | 2018-10-10 16:30 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

【小菊】

【小菊】

お十夜の小菊嗅がれて買はれけり 高澤良一 ねずみのこまくら
ぎつしりと小菊つつみし新聞紙 京極杞陽 くくたち上巻
きらきらと山羊に小菊がこゑかけて 飯田龍太
くれといへはしたゝかくれし小菊哉 正岡子規 菊
これが一茶の土蔵か既に雪おく枯れ小菊 橋本夢道 無類の妻
さりげなき小菊の白や十三夜 野村喜舟 小石川
しぐるゝや地を這ひ咲ける小菊の黄 大場白水郎 散木集
たむけばや霜の小菊のひたしもの 梢風尼
どの路地も小菊咲かせて不景気ね 菖蒲あや
なほ残る小菊さし替へ一葉忌 立花豊子
はら~と気の楽さうな小菊哉 雪芝
ひえびえと海に色ある小菊かな 藺草慶子
ひとさをは河東にぬめる小菊かな 加藤郁乎 江戸桜
ほどほどに生きて小菊に囲まるる 松本進
もののうれし小菊の莟鳥の声 正岡子規
ものゝうれし小菊の莟鳥の聲 正岡子規 菊
ゆふべ来てわれらささぐる玉小菊 山口青邨
わざくれに小菊買けり霄薬師 几董
暗澹と小菊むらがる夕日かな 草間時彦
伊師浜の鵜捕切戸の磯小菊 石原八束
一鉢にしてこぞり立つ小菊かな 藺草慶子
一分も酸素外さず夏小菊 石田波郷
一葉忌小菊に庭をゆだねけり 鈴木真砂女 夏帯
雨に伏す小菊曼陀羅の中のわれ 山口青邨
浦山に砂のかよひ路霜小菊 上田五千石『風景』補遺
下谷黒門町地鶏屋の小菊かな 大木孝子
家妻に小菊咲きたり常(とこ)めずら 松本たかし
家妻のあはれつましき小菊咲く 松本たかし
家毎に咲いて明るし小菊むら 杉田久女
花時計六時の小菊濡れてをり 早川志津子
垣朽ちて小菊枯れたり妹が家 正岡子規 枯菊
刈上や小菊上げたる仏さま 高野素十
寒紅や小菊にぬぐふくすり指 星野麦人
旗汚れ垣は頽れて小菊かな 正岡子規 菊
去る人と知らず小菊に文を書く 長谷川かな女 雨 月
玉あられ小菊の綿がこぼれける 土芳
近松をまつりし小菊のこりけり 水原秋桜子
金色の小菊入りぬ枯葎 耕衣
君は今小菊のもとにくるみ焼き 阿部みどり女
月待や外の小菊のわかれまで 怒風
糠のごと小菊が咲きて灸寺 宮津昭彦
菜に混ぜて小菊商ふ嵯峨の口 飴山實
作り~作らぬ誇る小菊かな 幸田露伴 拾遺
三錢と札の付いたる小菊哉 正岡子規 菊
山下りて黄小菊に夕はつきりす 細見綾子
姉だけに小菊の中に残るかや 娘-いち 俳諧撰集玉藻集
師の庭も小菊乱れて気易けれ 殿村莵絲子 花 季
死者の家昨日の小菊に昨日の虻 林翔 和紙
試歩疲れ小菊のつぼみ金色に 鍵和田[ゆう]子 浮標
蒔絵師に冬の小菊を誰か挿す 黒田杏子 水の扉
蛇笏忌や振つて小菊のしづく切り 飯田龍太
手向ばや霜の小菊のしたしみの 梢風尼
春寒やきざみ鋭き小菊の芽 杉田久女
春寒や刻み鋭き小菊の芽 杉田久女
書きゐつつ白き小菊とともにあり 篠原梵 年々去来の花 皿
小菊いま芳紀のいろの花ざかり 飯田龍太
小菊にも埋もれがちの遺影なる 山田弘子 こぶし坂
小菊黄に桑名十里の道しるべ 角川源義
小菊咲く母の小さな庭なりし 星野 椿
小菊畑つい後手になりゐたる 飯島晴子
小菊剪る直なるはなき短かさよ 遠藤 はつ
松を伐てうれし小菊に旭のあたる 正岡子規 菊
照葉して小菊の気品定まれり 及川貞
剰し挿すコップの小菊身に親し 篠田悌二郎 風雪前
心すぐに妻子にもどる霜小菊 能村登四郎
心愉し菊のなかなる小菊買ふ 福永耕二
心愉し傷のなかなる小菊買ふ 耕二
新酒賣る家は小菊の莟かな 正岡子規 新酒
身ひとつの海女の家路に夏小菊 下田稔
水洟や小菊清らに押しもあて 野村喜舟
水洟をかむたくさんの小菊紙かな 日野草城
瀬波より白き小菊や鵜の供養 辻恵美子
生きのこる小菊も吾も何恃む 杉山岳陽 晩婚
霜いたみ少しも見せず黄の小菊 右城暮石 句集外 昭和十年
霜の小菊に鶏鳴はあとかたもなし 飯田龍太
大菊に吾は小菊を愛すかな 正岡子規 菊
男なり小菊ながらも白を咲く 正岡子規 菊
仲見世に小菊の塵や菊供養 桑原志朗
猪口才や忍者の小菊宙に咲き 秋元不死男
朝市の花屋の小菊よく売れる 岡本眸
朝霧や奈良阪下る小菊賣 正岡子規 菊
天長節小菊結びて轅かな 村上鬼城
土砂積みの車輛が唸る小菊垣 佐藤鬼房
冬枯の中に小菊の赤さかな 冬枯 正岡子規
冬小菊黄菊植松豆腐店 星野麥丘人
冬小菊海照らふ日の海人の家 篠田悌二郎
冬小菊祝ぎの百花の手に重し 石田あき子
湯の山の村村おなじ小菊かな 泉鏡花
道ばたに伏して小菊の情あり 風生
日あたりて冬をさかりの小菊かな 渡辺 光子
日でりどし伏水の小菊もらひけり 蕪村 秋之部 ■ 十三夜の月を賞することは、我日のもとの風流也けり
富士の雲散つて裾野の小菊かな 幸田露伴 拾遺
父の忌や掴み挿したる冬小菊 山田みづえ 忘
仏前や婆が小菊のくそつかみ 尾崎紅葉
母が活けし菊に小菊を挿しそへぬ 三橋鷹女
母捨てしごとく死なしめ夏小菊 八田木枯
墨東や萩も小菊も箱づくり 角川照子
妹が垣伏見の小菊根分けり 村上鬼城
門川の橋に小菊の鉢おいて 山口青邨
野分して葎の中の小菊哉 正岡子規 菊
露団々小菊を跨ぎ過たず 林原耒井 蜩
藁屋根の雫に痩する小菊哉 正岡子規 菊
犇き咲く小菊よ妻は癒えしなり 草間時彦 中年
簇れ伏して露いつぱいの小菊かな 杉田久女

by 575fudemakase | 2018-10-10 16:29 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

【菊畑】

【菊畑】

あきつ羽の光りつめたし菊畠 内藤吐天
あさましき桃の落葉よ菊畠 蕪村 秋之部 ■ 菊に古笠を覆たる畫に
うづくまる女ばかりよ菊畑 宮坂静生 雹
おばさんを先生にして菊作り 高澤良一 石鏡
おもひ出て菊作りけりことしより 露印
かかるのは手間のみ「如何菊作り」 高澤良一 燕音
かの世でも菊作りして過ごされよ 大井戸辿
きのふけふ鴨湧く空や菊作り 菊地一雄
きよらかな井のふか~と菊畠 日野草城
けふに成て草臥(くたびれ)おかし菊作り 千代尼
けふに成て草臥おかし菊作り 千代尼
この暗き坂の途中の菊作り 永末恵子
したたかに生きて母似の菊づくり つじ加代子
すてた餌に鶏もとる菊畠 正岡子規 菊
そろそろと菊畑らしきいろのかず 鷲谷七菜子 天鼓
ためらはず歩は向いてをり菊畑 菅家瑞正
つと入は節供にも有菊畠 中川乙由
どの家も多少多少や菊畑 是木 二楽
まいた餌に鶏もどる菊畠 正岡子規 菊
みな持てる詩人の首よ菊畠 斎藤玄 狩眼
みほとけに菊畑のこす年用意 山田孝子
よべの虫生きて明るし菊畑 碧雲居句集 大谷碧雲居
ろくろ師の木屑掃き出す菊畠 冨田みのる
異人館通りに老いて菊作り 山田弘子 懐
一月の菊畑つづく当麻みち 南部憲吉
雨ながらさすがあかるし菊畠 土芳
浦風や砂ふきかくる菊畠 万子
雲間より降り注ぐ日は菊畠に 杉田久女
雲渉り老いの匂いの菊畑 寺井谷子
炎帝の下に盾並め菊作り 齋藤玄 飛雪
黄昏のうつすらとのる菊畑 蓬田紀枝子
我としを花にたしけり菊作り 小西来山
芥焼く朝のけむりや菊畠 河野静雲 閻魔
丸太木を池に残菊畠かな 右城暮石 句集外 昭和九年
岩木山菊畑より聳えけり 増田手古奈
顔痩せて花肥やしたり菊作り 李由 九 月 月別句集「韻塞」
顔痩て花肥したり菊作り 李由
菊作りひとりたのしむ胸の内 高澤良一 宿好
菊作り一途に生きて美しく 田辺粧洋
菊作り菊に倦みふとみまかりぬ 林原耒井 蜩
菊作り教室の菊人集め 高澤良一 燕音
菊作り仕へ老いたる僕かな 小原菁々子
菊作り子に叮嚀におしへけり 三宅嘯山
菊作り答えがでると勧めをり 高澤良一 燕音
菊作り読本仕立てに難易度付し 高澤良一 石鏡
菊作り汝ハ菊の奴かな 蕪村 秋之部 ■ 菊に古笠を覆たる畫に
菊作り門札見れば左京かな 夏目漱石 明治四十三年
菊作り顏に疱瘡のある男なり 正岡子規 菊
菊畑おくある霧のくもり哉 杉風
菊畑にたゝづみをれば銃の音 大橋櫻坡子 雨月
菊畑にのこる星あり後の月 横井也有 蘿葉集
菊畑に影と聳ちたる大江山 鷲谷七菜子 天鼓
菊畑に何の響や山の寺 長谷川零余子
菊畑に菊剪る姥や浄妙寺 松本たかし
菊畑に手鞠はひりぬ菊にほふ 山口青邨
菊畑に水引き入るる鬼貫忌 岡井省二 鹿野
菊畑に欅の落葉はじまりぬ 清崎敏郎
菊畑のラジオが報ず正午かな 鈴木鷹夫 春の門
菊畑の人に近づくその妻か 鈴木鷹夫 風の祭
菊畑の大きく傾ぎたるに住む 岡井省二 有時
菊畑の日輪霜をはなれけり 飯田龍太
菊畑の夜霧にも言ひそびれける 日野草城
菊畑へ物申とゞく節供かな 中川乙由
菊畑も暮れぬ雲より寒さくだる 千代田葛彦 旅人木
菊畑やけふ目に見ゆる足の跡 千代尼
菊畑や床に久しき具足櫃 杉風
菊畑や大空菊の気騰る 飯田蛇笏
菊畑や竹田の里の生薬屋 窪田桂堂
菊畑や暮れのこる白のところ~ 森鴎外
菊畑や夢に彳(たたず)むむ八日の夜 千代尼
菊畑や夢に彳む八日の夜 千代尼
菊畑や隣りは紅の摘残り 千代女
菊畑をかたづけてゐる烟かな 岡井省二 山色
菊畑見かけ奥羽路北上す 星野立子
菊畑笑ひて人の誠かな 岡井省二 鹿野
菊畑先へ進むは亭主かな 正秀
菊畠にわつと薄暮の嵩の殖ゆ 藤村克明
菊畠に干竿躍りおちにけり 杉田久女
菊畠に式の子散りぬ明治節 阿部みどり女
菊畠に髪置の子を歩かせし 長谷川かな女
菊畠や大空へ菊の気騰る 飯田蛇笏 山廬集
菊畠奥ある霧の曇りかな 杉風
菊畠晴れて夜の山裾ひきぬ 石原舟月 山鵲
菊畠南の山は上野なり 正岡子規 菊
泣きしあとの心すが~し菊畠 杉田久女
去ん候これは名もなき菊作り 夏目漱石 明治二十八年
月代に霧ながれをり菊畠 石原舟月
見通しに菊作りけりな問れがほ 炭太祇
紅ミうらや今七寸の菊作り 野坡
荒星を風が磨くよ菊づくり 大木あまり 火のいろに
今様の花形を説や菊づくり 三宅嘯山
咲分の根も一つ也菊畑 荷兮
傘添へにゆく暮れ方の菊畑 加藤 耕子
山の日が一尺とびぬ菊畑 萩原麦草 麦嵐
山々や友なりはひの菊畑に 及川貞 榧の實
山入りも数ふるほどに菊作り 宇佐美魚目 天地存問
姉が目の敵に菊畑の斑雪 塚本邦雄 甘露
寺近く住みなりはひの菊作り 村上喜代子
柴の戸や暖簾にあまる菊畠 素行
手向には何をかれたる菊畠 魚日
小菊畑つい後手になりゐたる 飯島晴子
鐘ひとつ撞いてきたりし菊畑 関戸靖子
千仏も一仏よりぞ菊づくり 秋之坊
霜月や日ごとにうとき菊畑 高浜虚子
太古の粥のあるじや菊作り 野坡
大家に住やこゝろの菊づくり 露川
単線のホームに駅長菊作り 内海節代
通らせてもらふ小春の菊畠 上田五千石 琥珀
摘み移る日かげあまねし菊畠 杉田久女
田の色の平群に多き菊畠 森澄雄
灯移りを妻子に見せつ菊畠 三宅嘯山
徳利のかけも有べし菊畑 荷兮
日の柱立ちて動かぬ菊畑 斎藤玄 玄
廃れたる海苔粗朶裏の菊作り 能村登四郎
背の高き菊作りけり松の露 田川鳳朗
八十の翁なりけり菊作り 正岡子規 菊
斑鳩や菊焚いてゐる菊畑 角川春樹
晩晴をけふの奢りに菊畑 鷹羽狩行
浮気なる一年好きや菊畑 許六
褒めあうて競ひ合ひをり菊づくり 市川敏雄
万蕾のことごとく露菊畑 岡本眸
霧見えて暮るゝはやさよ菊畑 汀女
霧見えて暮るる早さよ菊畑 中村汀女
名に持て月もはいるや菊畠 土芳
夜長びと濤のごとくに菊づくり 宇佐美魚目 天地存問
夕づつやわけても艶に菊畑 手塚美佐
夕影のいつ濃くなりし菊畑 中村苑子
夕凪や菊畑の人ものをいふ 有風
落し文菊畑照るに出でにけり 岡井省二 鹿野
老医師の菊作りして休診日 添野光子
颱風のあとの菊畑匂ひ立つ 日野草城

by 575fudemakase | 2018-10-10 16:28 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

【菊の香】

【菊の香】

この人に充ち白菊の香に発す 加藤秋邨
どこもかも菊の香オリンピアドとて 石塚友二 曠日
ともすれば菊の香寒し病上り 松窓乙二
みほとけの白菊にほの立たせける 伊丹三樹彦
闇にただよふ菊の香三十路近づきくる 中嶋秀子
雨風や菊の香うちへ皆はいる 桜井梅室
運ばれて百菊の香の駅となる 山田弘子 こぶし坂
影待や菊の香のする豆腐串 松尾芭蕉
火のはしるより枯菊の香に立てる 大橋敦子
花に月に雪にわけては菊の香に 正岡子規 菊
寒むけれど菊匂ふ壷を前うしろ 臼田亞浪 定本亜浪句集
寒菊の香を守り来て二十年 水原秋櫻子 殉教
帰来て菊の香に在るしばし哉(帰庵) 石井露月
起こさずば残菊匂はずにすみし 加倉井秋を 『真名井』
起さずば残菊匂はずにすみし 加倉井秋を
菊どきは菊の香ばかり仏の間 角川 照子
菊の香とふるし表具の一文字 露川
菊の香にあらためてしや月夜ざし 鈴木道彦
菊の香にありしんしんと夜の深さ 岸風三楼 往来
菊の香にあるだけの椅子並べ置く 田島星景子
菊の香にある吉凶の記憶かな 右城暮石 散歩圏
菊の香にうもれて瞼伏せにけり 松村蒼石 寒鶯抄
菊の香にえびは一、二度反りあがる 松本恭子 二つのレモン 以後
菊の香にくもりくも九日かな 除風
菊の香にくらがり登る節句かな 松尾芭蕉
菊の香にこゝろかよわくひとを呼ぶ 中尾白雨 中尾白雨句集
菊の香にさすが山路の雪踏哉 嵐雪
菊の香にしたしみの眸つぶやける 石原舟月 山鵲
菊の香になくや山家の古上戸 北枝 俳諧撰集「有磯海」
菊の香にもまれてねばや浜庇 向井去来
菊の香にやすんずるまもなきまくら 飯田蛇笏 家郷の霧
菊の香に一坐しばらく黙りけり 桜井梅室
菊の香に羽織の紐をむすびけり 田中冬二 麦ほこり
菊の香に寄りてかたむく鼻やさし 日野草城
菊の香に今朝あらはるゝ下戸の当 怒風
菊の香に山路は嬉し病あがり 支考
菊の香に始終を細目菊売りは 能村登四郎
菊の香に鳩も硯の水添へり 仙化
菊の香に夫を想ひて昼しづけき 桂信子 月光抄
菊の香に風炉すさまじき数寄屋哉 浪化
菊の香に鳰も硯の水添ん 嵐雪
菊の香のくらき仏に灯を献ず 杉田久女
菊の香のくらき佛に灯を献ず 杉田久女
菊の香のしづめ課せし埃り哉 田川鳳朗
菊の香のそゞろなる間へ通さるゝ 日野草城
菊の香のにがく晴れたり一茶の忌 鳥居おさむ
菊の香のはやみ仏の吾子拝む 田淵ひで 『木椅子』
菊の香のひとつを残すにほひかな 上島鬼貫
菊の香のまださめやらで月の庭 芦角
菊の香のまつすぐ立てり北斗立つ 加藤秋邨
菊の香のわけて身に入む嵐雪忌 服部嵐翠
菊の香の闇ふかければ眠るなり きくの
菊の香の闇や秘仏の曲線見ゆ 加藤知世子 花寂び
菊の香の身におのづからそひ来なる 久保田万太郎 流寓抄以後
菊の香の身に移されし芸すこし 松本たかし
菊の香の大顔見世となりにけり 水原秋櫻子 餘生
菊の香の朝や節供のあら莚 素覧
菊の香の堂の金色われをつつむ 加藤知世子
菊の香の匂ひのぼるや椴の末 卓袋
菊の香の夜の扉に合掌す 高野素十
菊の香の髯に薫する翁かな 尾崎紅葉
菊の香も市のへだてや下地窓 松岡青蘿
菊の香やあたたかきもの參らせてむ 日夏耿之介 婆羅門俳諧
菊の香やぎくりと懸かる河童図 石田波郷
菊の香やたぶさよごれぬ箙さし 其角
菊の香やつれなくだまる障子骨 野紅
菊の香やならには古き仏達 松尾芭蕉
菊の香やひとつ葉をかく手先にも 炭太祇
菊の香やふるき難波の呑手共 千川
菊の香やみほとけをまのあたりにて 伊丹三樹彦
菊の香やめがねはづして睡るとき 渡邊白泉
菊の香ややれ誰やらがうしろ影 唯次妻 俳諧撰集玉藻集
菊の香や一間したゝか唐めかす 尾崎紅葉
菊の香や一葉世代の母なりき 横山康子
菊の香や雲井に近き朝朗 正岡子規 菊
菊の香や何かにうつる小盃 桃妖
菊の香や何も映らず夜の鏡 中村汀女
菊の香や加賀の鶴来の板庇 栗田やすし
菊の香や花屋が灯むせぶ程 炭太祇
菊の香や花売が身の袂にも 黒柳召波 春泥句集
菊の香や垣の裾にも貴船菊 水原秋桜子
菊の香や観音経は誰も誦し 野村喜舟 小石川
菊の香や幾鉢置いて南縁 夏目漱石 明治四十三年
菊の香や亀の卵も見たあたり寥松
菊の香や鶏の声張る平群谷 中御門あや
菊の香や月夜ながらに冬に入る 正岡子規 立冬
菊の香や見ればゆかりの袖と袖 りん女
菊の香や古人のごとく山を観る 徳永山冬子
菊の香や故郷遠き国ながら 夏目漱石 明治二十八年
菊の香や吾子の瞳に菊うつり 杉山岳陽 晩婚
菊の香や御器も其の僅宵の鍋 支考 俳諧撰集「藤の実」
菊の香や御器も其儘宵の鍋 支考
菊の香や紅裏見ゆる繩簾 吾仲
菊の香や座の定て糸仕事 朱拙
菊の香や妻と子と孫と碑のまえに 浅原六朗 紅鱒群
菊の香や桜は文で申べし 風国
菊の香や山路の旅籠奇麗也 炭太祇
菊の香や思ひにからむセレナード 日野草城
菊の香や指しなやかに伎芸天 西脇妙子
菊の香や慈悲の手ながき観世音 島田万紀子
菊の香や持古したる杖の色 木導
菊の香や酒に薬の呑ごゝろ 舎羅
菊の香や十日の朝のめしの前 黒柳召波 春泥句集
菊の香や初心を以て貴しと 桂信子 花影
菊の香や食にも茶にも井戸一つ 許六
菊の香や親子三人が亨けし氏 米沢吾亦紅 童顔
菊の香や厨子をひらきて鬼子母神 百合山羽公 春園
菊の香や水音もする垣の白 桜井梅室
菊の香や静かに暮るる能舞台 中村智子
菊の香や騒人常に苦味の中 中村草田男
菊の香や太古のままに朝日影 飯田蛇笏 山廬集
菊の香や只三人に夜の更くる 正岡子規 菊
菊の香や茶に押し合ふもこの日より 千代尼
菊の香や茶に押合ふも此日より 千代尼
菊の香や鶴はしづかに相よれる 水原秋櫻子 新樹
菊の香や庭にきれたる沓の底 ばせを 芭蕉庵小文庫
菊の香や庭に切れたる靴の底 松尾芭蕉
菊の香や灯めぐる竹のおく 井上士朗
菊の香や灯もるる観世音 高野素十
菊の香や灯もるゝ観世音 高野素十
菊の香や踏切小屋の赫きに 野村喜舟 小石川
菊の香や奈良には古き仏たち 松尾芭蕉
菊の香や奈良は幾世の男ぶり 松尾芭蕉
菊の香や日待ち明け行く橡の先 ぜぜ-探芝 俳諧撰集「藤の実」
菊の香や日待明行椽の先 探志
菊の香や芭蕉の襤褸(つづれ)金色に 川端茅舎
菊の香や芭蕉をまつる燭ひとつ 水原秋櫻子 晩華
菊の香や盃なりに大江山 りん女
菊の香や白粉の香や酒五合 尾崎紅葉
菊の香や鼻からぬけて露時雨 吾仲
菊の香や瓶より余る水に迄 其角
菊の香や父の屍へささやく母 草間時彦 中年
菊の香や風漸々に窓の破 路健
菊の香や鮒の魚拓のまだ濡れて 水原秋櫻子 霜林
菊の香や母をたたへし書の重み 稲垣光子 『絵付筆』
菊の香や民生れ増しつしかも彦 石塚友二 方寸虚実
菊の香や命惜しみしまでにして 石田波郷
菊の香や木隠れ墓の捨聖 角川源義
菊の香や裏をつけたるひとへもの 日野草城
菊の香や旅の姿を乾する 凉菟
菊の香や旅籠の主帯刀を 山口青邨
菊の香や陵王の舞強く軽く 林翔
菊の香や淋しき奥に銭の音 嵐青
菊の香や礼のかへしを小短冊 舎羅
菊の香や連舞の手の良く合ひて 足立靖子 『梨花』
菊の香や露と雫は替りけり 芙雀
菊の香や麓の里のそここゝに 尾崎迷堂 孤輪
菊の香や鬚ある人の思はるゝ 正岡子規 菊
菊の香よ露のひかりよ文化の日 久保田万太郎
菊の香をかゝえて残る九月哉 李由
菊の香をまとひて男児生まれけり 今泉貞鳳
菊の香をもてしづめたる硯哉 夏目成美
菊の香をやや遠ざけて消燈す 石田波郷
菊の香を扇に汲むで山路かな 支考
菊の鉢提げて菊の香のぼりくる 蓬田紀枝子
菊衣替へ菊の香も著せ替ふる 恩地れい子
菊匂う深きより水湧くごとく 橋閒石 微光
菊匂ひ或は秋刀魚輝けり 相生垣瓜人 明治草
菊匂ひ石鹸匂ひ洗面所 波多野爽波 鋪道の花
菊匂ふ深きより水湧くごとく 橋間石
菊匂ふ大往生といふ今宵 赤尾恵以
菊匂ふ白鮫着せの飾太刀 中戸川朝人 尋声
菊匂ふ夜の静けさを病臥せり 青山緑葉
菊畑に手鞠はひりぬ菊にほふ 山口青邨
枯れてなほ焚けば菊の香たしかなる 千原 叡子
枯菊の香を愛しともむなしとも 西島麦南
講堂に菊の香満ちて君が代や 寺田寅彦
今生の白菊にほふ別れかな 佐藤国夫
山里を行きつゝ菊の香に触れぬ 石橋辰之助 山暦
小雨して小袖に菊の香をしたむ 正岡子規 菊
埴輪観る画廊は菊の香に満てり 西島麦南 人音
新米に菊の香もあれ小六月 正岡子規 小六月
身うごけば菊の香のして忌に籠る 下田実花
人隔て菊の香隔てられぬ垣 一宮十鳩
生て世に菜汁菊の香目に月夜 支考
谷ふかく残菊匂ふ在所かな 幽軒
乳児の力ぐいぐい闇に菊の香あり 加藤知世子
猫の瞳の奥より菊の香のすなり 後藤眞吉
白菊にほのと黄のさす日和かな 鷹羽狩行
白菊の香りを高く逝かれけり 川崎展宏 冬
髪に挿す黄菊白菊にほへども狂はねば告げ得ざらむこころ 藤井常世
筆擱けば真夜の白菊匂ひけり 日野草城
百菊の香をあつめてや後の月 洒堂
仏壇の十日の菊の香かな 蝶夢
暮るるまで菊活け菊の香に眠る 古賀まり子 降誕歌
末弟子菊の香およぶ果にあり 能村登四郎
霧の香のなかの菊の香一葉忌 飯田龍太
夜に入れば白菊の香の虚空より 飯田龍太
俤は菊の香深き墨絵かな 除風
檜の香は白菊の香よ木倉冷ゆ 松崎鉄之介
鼈甲の帆船すすむ菊の香に 山口青邨

by 575fudemakase | 2018-10-10 16:27 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

【菊日和】

【菊日和】

いつしかに入り来し墓地の菊日和 森田峠
かざしみる眼鏡に汚れ菊日和 高澤良一 素抱
かち渡る杣のしぶきや菊日和 大峯あきら 鳥道
ざわめける廻転寿しや菊日和 長田美智子
その母の裲襠(うちかけ)似会ふ菊日和 水原秋櫻子 緑雲
つぎつぎに風が木を出て菊日和 飯田龍太 遅速
つくばひをうつ鶺鴒や菊日和 水原秋櫻子 磐梯
なかなかにもちこたへゐし菊日和 後藤比奈夫
まなじりのやさしき皺や菊日和 松永美重子
まゝごとの姉妹の静か菊日和 石井とし夫
みどり子の覚めては眠る菊日和 大峯あきら 宇宙塵
ものの蔭に貧苦ひそめり菊日和 成瀬桜桃子
よき便り立ち読む庭や菊日和 伊東麦秀
レーダーに応ふる船や菊日和 中村汀女
ロートレツク見し目を解きて菊日和 稲畑汀子 春光
わが為の菊日和とも思はるゝ 高浜年尾
阿波木偶の錦繍纏ふ菊日和 堀北久子
安達太良の応えつづける菊日和 山本貫志
胃カメラがするりと通る菊日和 吉沢野露
医王山朝日下り来て菊日和 水原秋櫻子 玄魚
一戸も日当らぬはなく菊日和 鷹羽狩行
一村は南部曲り屋菊日和 三船魯帆
一姫二太郎菊日和なる蝶もふたつ 花田春兆
一本を活けて厠も菊日和 鷹羽狩行
一万円借りて返すや菊日和 星野麥丘人 2002年
蔭あれば蔭に入りたし菊日和 品川鈴子
浦安の俄出水や菊日和 水原秋櫻子 晩華
浦安の鯊もしまひの菊日和 清崎敏郎
嬰児を抱かせてもらふ菊日和 滝 志げ子
園丁の仰臥を許す菊日和 品川鈴子
縁の日のふたたび嬉し菊日和 杉田久女
遠きゆゑ会釈を深く菊日和 鷹羽狩行
奥の間のはや暮れかかり菊日和 大峯あきら 宇宙塵
音白く聖書をめくり菊日和 上田五千石 風景
下駄にのる踵小さし菊日和 鈴木真砂女
下駄に乗る踵小さし菊日和 鈴木真砂女
花はみな四方に贈りて菊日和 宮沢賢治
花嫁が来しと駈けだす菊日和 永方裕子
我に又別の世ひらけ菊日和 深川正一郎
我のみの菊日和とはゆめ思はじ 高浜虚子
海見ゆる簷の炊煙菊日和 石原舟月 山鵲
海道を一碧として菊日和 百合山羽公 故園
廓外に楽市楽座菊日和 多々良敬子
鰍沢も市川大門も菊日和 田中冬二 麦ほこり
割れし石いつまで尖る菊日和 中村草田男
干すものに知らるる貧富菊日和 成瀬桜桃子 風色
棺の中物音もなし菊日和 原裕
顔みせに初孫の来る菊日和 詫摩まつ子 『卒寿』
菊の蜂部屋をめぐりて菊日和 阿部みどり女
菊守のごとくたたずみ菊日和 鷹羽狩行
菊日和 欠伸の涙のごわずに 伊丹三樹彦
菊日和いづこにゆくも子が重荷 福永耕二
菊日和いねて寝不足をとりかへす 水原秋櫻子 霜林
菊日和いろのさめたる小風呂敷 長谷川櫂 古志
菊日和かくあるべしと今日を待ち 高濱年尾 年尾句集
菊日和かさねてさらに菊月夜 水原秋櫻子 餘生
菊日和がらんと昆虫標本館 右城暮石 一芸
菊日和くづれさうなる虻となる 後藤比奈夫
菊日和この朝明の老のこと 中村汀女
菊日和ゴルフに夫を捕られまじ 水野由美子
菊日和さらに蜂鳥日和かな 加藤耕子
菊日和シヤベルは砂利を掻鳴す 川端茅舎
菊日和たまたま箒売も来て 安住敦
菊日和なくて菊咲月の過ぐ 鷹羽狩行
菊日和また稲架日和じりじりと 石塚友二
菊日和もぐらの道は直ならず 鷹羽狩行
菊日和らくだの瘤に亡娘をのせむ 角川源義
菊日和虻の饗宴蜂の饗宴 高浜虚子
菊日和虻連れ立ちて来たるかな 高田風人子
菊日和羽織をぬいで縁に腰 大橋櫻坡子 雨月
菊日和縁に百姓野に百姓 橋本鶏二 年輪
菊日和嫁ぐ子の髪結ひじまい 花田みすず
菊日和菊人形は燈をもらひ 八染藍子
菊日和空に小旗のあるやうな 柿本多映
菊日和靴下の穴見えたかな 永末恵子 留守
菊日和獄出しひとの言葉しづか 伊丹三樹彦
菊日和師のてのひらの日をおもふ 千手 和子
菊日和死ね死ぬ死なぬ女なり 高澤晶子 純愛
菊日和出戻り患者にまた逢へり 角川源義
菊日和書塾の子らの行儀よく 山口青邨
菊日和浄明寺さま話好き 松本たかし
菊日和身にまく帯の長きかな 鈴木真砂女
菊日和人生百か二十五か 攝津幸彦 鹿々集
菊日和生くるとは残さるること 渡邊千枝子
菊日和祖師の門前煎餅買ふ 山口青邨
菊日和大なめくぢのまかり出づ 和田耕三郎
菊日和天皇(すめろぎ)幸く在せ民と 日野草城
菊日和塗抹無菌と告げにくる 角川源義
菊日和働きて杼に艶加ふ 加倉井秋を
菊日和道を放射に環状に 川端茅舎
菊日和奈良の最中を貰ひたる 高澤良一 石鏡
菊日和猫がわづかなものを吐く 鈴木鷹夫 春の門
菊日和馬は直ちに汗に濡れ 中村汀女
菊日和拍手の中に男ゐる 菅原鬨也
菊日和美しき人にばかり逢ふ 松原地蔵尊
菊日和美しき日を鏤めぬ 星野立子
菊日和暮れてすなはち菊月夜 福田蓼汀
菊日和夜はまどかなる月照りぬ 水原秋櫻子 古鏡
菊日和夜は満月をかかげけり 富安風生
菊日和夕さむくして鶴鳴けり 水原秋櫻子 新樹
菊日和羅漢福耳もてあます 河野南畦 湖の森
吉日をえらむ弘めや菊日和 永井荷風
牛市へ出す牛磨く菊日和 阪上史琅
金婚の鯛の骨抜く菊日和 藤田トヨ
吟味して刃物買ひけり菊日和 鈴木真砂女
銀翼に鵯の谺や菊日和 川端茅舎
銀翼の光飛び末ぬ菊日和 川端茅舎
軍鶏の貌朱に爛れたり菊日和 水原秋櫻子 残鐘
鶏鳴のしはがれてゐる菊日和 山本洋子
見事なるはたはた下りぬ菊日和 水原秋櫻子 蘆雁以後
古書店に父の書披く菊日和 水原春郎
古利根も見ゆ門の菊日和かな 古郷
枯れたるをとりあへず焚き菊日和 鷹羽狩行
五島より杜氏の来たる菊日和 岡村武子
御机といふ山里や菊日和 阿波野青畝
御空より発止と鵙や菊日和 川端茅舎
御空より発矢と鵙や菊日和 川端茅舎
工夫らの藥鑵の大き菊日和 原田青児
校倉の壁に日の差す菊日和 井上けい子
国原や到るところの菊日和 日野草城
彩廟の南庭にして菊日和 千代田葛彦 旅人木
歳時記の師の句友の句菊日和 藤谷十三子
雑菊に足るべき我の菊日和 相生垣瓜人 負暄
山に開く土蔵の小窓菊日和 福田蓼汀 山火
山国の残菊日和惜みつつ 福田蓼汀 山火
残菊に残菊日和贈られし 相生垣瓜人 負暄
残菊の刻のゆくまま菊日和 斎藤玄 雁道
四五日の旅行く妻に菊日和 石塚友二
師若く弟子ら老いたり菊日和 相馬遷子 雪嶺
紙を干す山家のわざも菊日和 水原秋櫻子 霜林
時計巻く音の庫裡より菊日和 田中英子
自分史の海にすとんと菊日和 岩田柳堂
手のひらのわづかな日さへ菊日和 水原秋櫻子 蘆雁以後
珠と受く医師のひと言菊日和 島村久枝 『矢作古川』
種子島雲と伏しゐる菊日和 米谷静二
祝ぎごとの大皿を出す菊日和 朝倉和江
少し離れて歩み共にす菊日和 嶋田麻紀
乗鞍はもつとも近し菊日和 山口青邨
杖の老爺 五六歩止まり 菊日和 伊丹三樹彦
真珠採る沖島かけて菊日和 水原秋櫻子 玄魚
真綿ひく祖母に手を貸す菊日和 古賀まり子 降誕歌
正しくは黄菊日和と云ふらしも 相生垣瓜人 負暄
正装は妻を寡黙に菊日和 廣井國治
石垣の家のいづこも菊日和 鷹羽狩行
赤子地に降せば歩む菊日和 伊丹さち子
洗濯にふやけし指や菊日和 鈴木真砂女 生簀籠
船つくる音のなかなる菊日和 飯田龍太
船頭に犬ついてくる菊日和 足立香織
全旗して舳をそろへ祝ぐ菊日和 五十嵐播水 埠頭
息吸うて息吐くひまの菊日和 橋閒石 荒栲
足袋踏まれたりし憂ひや菊日和 鈴木真砂女 夏帯
村山源氏寂聴源氏菊日和 山田弘子 こぶし坂
帯合せ一度で決まる菊日和 北原智香
大鯉は影を重ねず菊日和 鷹羽狩行
大門は開け放ちある菊日和 千原叡子
第二芸術や吾が句集成る菊日和 橋本夢道 『無類の妻』以後
長寿者の訃報つぎ~菊日和 河野静雲
長身の喪の家族なり菊日和 赤松[けい]子 白毫
辻が花一度は着たし菊日和 鈴木真砂女 都鳥
鶴鳴いて郵便局も菊日和 杉田久女
庭に出て主の欠伸菊日和 高澤良一 石鏡
提げ歩く供華に虻来る菊日和 大橋敦子 手 鞠
梯子段とんとん降りる菊日和 藤岡筑邨
天棚を捲きあげしより菊日和 遠藤梧逸
電卓に指の弾みて菊日和 藤原照子
湯の沸きのいささか早き菊日和 鷹羽狩行
働きて日曜のあり菊日和 久保ともを
縄跳びの下手な子混り菊日和 奈田菜摘子
南縁の焦げんばかりの菊日和 松本たかし
南椽の敷居の浅き菊日和(福沢諭吉旧居二句) 鷹羽狩行
汝が肩にわが手のありぬ菊日和 田中冬二 冬霞
二面石いづれも善に菊日和 渡辺恭子
日に酔うてひとまどろみも菊日和 福田蓼汀 山火
日は空の奥へしりぞき菊日和 鷹羽狩行
妊るを娘に知らさるる菊日和 安野良子 『篝火草』
熱気をも孕みたりける菊日和 相生垣瓜人 負暄
白絹に待針を打つ菊日和 佐藤 緑
鉢の菊門より見えて菊日和 水原秋櫻子 餘生
斑猫も此處にありたる菊日和 相生垣瓜人 明治草
晩年のこの街が好き菊日和 林 友次郎
膝の上に日溜りつくる菊日和 水原秋櫻子 蘆雁以後
百々御所を曲りて路地の菊日和 古賀まり子
貧しさの差なき十戸の菊日和 鷹羽狩行
風呂の火を焚きつけてあり菊日和 大峯あきら 鳥道
仏壇の菊冷え庭の菊日和 鷹羽狩行
噴く水の田毎に白し菊日和 石川桂郎 含羞
母と似し人と乗り合う菊日和 林 恵子
蜂たかく脚そろへゆく菊日和 篠田悌二郎
北国の菊日和蝶よそ~し 高野素十
木型から干菓子うちだす菊日和 長谷川櫂 蓬莱
門内の空の深さや菊日和 西山泊雲
夜を咳けば昼はねむりつ菊日和 水原秋櫻子 霜林
夜半の咳おのれは知らず菊日和 水原秋櫻子 餘生
野菊の碑訪ねし今日の菊日和 鈴木鷹夫 千年
野良猫に名をつけてよぶ菊日和 加藤 修
薬師寺へ仏納めに菊日和 深田三玉
柚子倉をほそめに開き菊日和 古賀まり子 緑の野以後
窯一つ師弟の守りて菊日和 瀧春一 菜園
理髪所や十時過なる菊日和 尾崎紅葉
裏山を百舌鳥宰領す菊日和 大峯あきら 宇宙塵
立てぬ日は這うて部屋掃く菊日和 国弘賢治
和服の胸張りていそいそ菊日和 高澤良一 随笑
巫女(かんなぎ)のひとりは八重歯菊日和 飯田龍太
掟の火いまに絶やさず菊日和 角川源義
蜻蛉の翅音のひゞく菊日和 片山桃史 北方兵團
鶺鴒の歩き出て来る菊日和 松本たかし

by 575fudemakase | 2018-10-10 16:26 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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