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飯桐の実の俳句

飯桐の実の俳句


飯桐の実を飯桐の木が揺すり 千葉皓史

空凍つる飯桐の実の赤ければ 名和未知男

醸造元飯桐の実のたわわなる 高澤良一 鳩信

飯桐の実こそ赤けれ白秋忌 中村わさび

飯桐の実のおほかたの日を逸し 鈴木貞雄


以上


by 575fudemakase | 2018-10-20 15:17 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

散歩 の俳句

散歩 の俳句

散歩

あたたかき今日は何せむまづ散歩 新明紫明
オペラ果て町逍遙の白夜かな 岩崎照子
お花畑雲の空中散歩かな 高澤良一 宿好
ここに亦漫ろ歩きの蝸牛 高澤良一 暮津
シードラゴン搗布林を散策す 高澤良一 ぱらりとせ
だんでいな老人散歩さざんか咲いた 柴田美代子
ちゃんちゃんこ着せて住人の犬散歩 高川芳之介
とく起きて散歩かゝさず蓼の露 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
ぶんぶんをつけて戻りし朝散歩 後藤比奈夫
モネの絵の池畔を散歩夢はじめ 大野雑草子
るんるんるんさやちゃん散歩赤い靴 おおしろ健
袷着て人の世のぞく散策に 井沢正江 晩蝉
卯の花くだし上りぬセルを著て散歩 清原枴童 枴童句集
雲と子の散歩ふはふは日の永き 近藤 伸子
雲の散歩わたしの散歩春立ちぬ 石井百合
雲雀野へ何時か伸ばしてゐる散歩 稲畑汀子
炎帝に追ひ返されし散歩かな 相生垣瓜人 明治草抄
黄昏を閉戸先生の散歩かな 尾崎紅葉
温泉の宿の朝の散歩のつるでまり 高浜年尾
夏の月弟妹多き散歩かな 久米正雄 返り花
夏曉の散歩の顔の血色よき 高澤良一 素抱
海見えて真砂路遠き散歩かな 尾崎紅葉
楽屋入までの散歩や朝桜 片岡我当
菊目石ひろひたる避暑散歩かな 岩崎照子
空蝉を机上に置いて散歩果つ 高澤良一 素抱
犬の好きな散歩コースやきりん草 植木登志
犬の美醜競ふ避暑地の散歩かな 谷口桂子
犬老いて散歩をきらふ冬の朝 萩原まさえ
犬蓼にけふの散歩はここ迄と 高澤良一 宿好
見えてゐる海まで散歩風薫る 稲畑汀子
後園の接木を覗く散歩哉 接木 正岡子規
高原の銀河は低し夜の散歩 塙告冬
国喪の夜 ほら屋根裏に散歩者が 江里昭彦 ロマンチック・ラブ・イデオ口ギー
桜しべ踏んで散歩のブルドッグ 川崎展宏 冬
山鳩のあゆむに蹤きて避暑散歩 岸野千鶴子
散策に春夜の北斗擡頭す 山口誓子
散策の遅日の道を伸ばしけり 田原幹一郎
散策圏出でず綿虫光り飛ぶ 樋笠文
散歩から帰りさし出す松ぼくり 太田富士子
散歩して少しのぼりぬ登山道 比叡 野村泊月
散歩して紐外れきし秋のセル 百合山羽公 寒雁
散歩の杖もちて 此の日 ぶどうの雲の下 あるく(勝沼) 荻原井泉水
散歩圏伸ばして河鹿鳴くところ 右城暮石
散歩杖二本を縁に避暑ふたリ 皆吉爽雨
散歩人行き交ひ小路帰り花 野口和子
散歩途上出合ひし犬も冬着着て 高澤良一 寒暑
散歩又七時のニユースカンナの家 上野泰 春潮
蛇となり水滴となる散歩かな 富澤赤黄男
主人散歩のそりのそりと竃猫 山口青邨
秋気澄む伊能忠敬的散歩 佐々木六戈 百韻反故 初學
秋出水散歩の芝も泥の中 国久黄実
秋潮のにほふ散歩は胸張って 高澤良一 石鏡
秋日濃し縁側散歩されし縁 上野泰
秋日和散歩唱歌も忘れゐし 相生垣瓜人
春暁の散歩どこかで戻らねば 小野恵美子
春暁や片足散歩の音はじまる 加藤知世子 花 季
春風のやさしき散歩車椅子 窪田佐以
春風の句を案じつゝ散歩哉 春風 正岡子規
春隣しんじつ死人と散歩せり 攝津幸彦 鹿々集
初茜犬との散歩変わりなく 青山郁子
初雲雀鳴くや常なる散歩圏 徳永山冬子
初鴨のつきし湖畔と朝散歩 小原菁々子
初声に驚きて且つ散策す 小川武夫
初蝉を遠くにききぬ夕散歩 内田八重子
初鴉わが散策を待ちゐたり 相生垣瓜人
上の瀬に鮎釣るゝ見て漫歩かな 比叡 野村泊月
杖捨てて手をふる散歩春暮るる 皆吉爽雨
杖振つて単りの散歩薔薇の朝 中尾白雨 中尾白雨句集
新緑の名城公園散策す 籠谷充喜
森の奥ではしすしすしすひとめをしのぶ蛇性の散歩 高柳重信
水に沿ふけふの散歩は柳まで 矢島渚男 延年
水鳥の江に沿うて散歩眼明らか 清原枴童 枴童句集
雀隠れ母の散歩のポストまで 古賀まり子 緑の野以後
世界との距離か白バラまで散歩 坪内稔典
星涼し遊歩甲板の籐椅子に 岸風三楼 往来
青瓢ふらり散歩に出でしまま 櫛原希伊子
雪虫や犬の散歩に道ゆづる 山下喜美子
船を出て月に散歩す遊女町 月 正岡子規
選句半日遊歩半日唐がらし 百合山羽公 寒雁
霜朝のしやれた服着し犬散歩 戸沢綾乃
大根引く畑にそふて散歩哉 大根引 正岡子規
大露の寺前町の散歩かな 高澤良一 暮津
朝霧に散歩の下駄の緒の緩し 高澤良一 素抱
吊し柿文學散歩バス連ね 石田あき子 見舞籠
哲学の道沿ひ鴨も散歩する 高澤良一 宿好
冬帽を着そめぬそこら散歩にも 皆吉爽雨
藤村の墓へ散歩の落し文 伊澤織江
踏み外しさうな歩板を避暑散歩 森田純一郎
入学の出でゆくあとを祖父散歩 皆吉爽雨
梅雨晴間ぷらんぷらんと母散歩 高澤良一 寒暑
梅遠近そぞろあるきす昨日今日 夏目漱石 明治三十二年
被害妄想者そこらを散歩冬の蝶 山口青邨
避暑散歩奥の院まで行かずとも 坂本杜紀郎
避暑散歩手作りジャムの小店まで 高間礼子
百歩にて返す散歩や母子草 水原秋櫻子
文学散歩墨東に来て黄落期 長谷川かな女 花 季
漫々と散歩満天星芽を用意 清水清山
木の芽ふく十坪の庭を散歩かな 木の芽 正岡子規
木犀の花屑カレー粉めく散歩 高澤良一 石鏡
木犀を歴訪すべき散歩かな 相生垣瓜人
木苺をたうべ足らひて朝散歩 和田暖泡
餅腹を空かさんそこらまで散歩 木内悠起子
門火して西方入日にと散歩 皆吉爽雨
夜の散歩銀河の岸にそふ如し 井沢正江
遊歩杖あづかられ二科の階上ヘ 日野草城
夕河岸や散歩がてらの泊り客 信太和風
夕蟇を杖にかけたる散歩かな 池内たけし
夕餉すみて濱の散歩や鰯網 鰯 正岡子規
竜宮の森を散策大海馬 高澤良一 燕音
老神父カーネーシヨンを持ち散歩 星野立子
藁草履みなよろこべり避暑散歩 山本さい
曼珠沙華にこゝろ置きつゝ散歩かな 五十崎古郷句集
漱石の散歩どこまでぬかごまで 坪内稔典
蜻蛉や散歩の教授細面 柴田白葉女 遠い橋
麥を蒔く畑にそふて散歩哉 麦蒔 正岡子規
麥を蒔く畑に出でゝ散歩哉 麦蒔 正岡子規

散歩 補遺

いづくへと檜の垣つづく避暑散歩 阿波野青畝
おしやべりを変へしせせらぎ避暑散歩 阿波野青畝
お迎へに来し車椅子避暑散歩 阿波野青畝
コーヒーを飲みに出るのが避暑散歩 阿波野青畝
つくづくし散歩の道の伸び縮み 鷹羽狩行
つくり雨蛙がそぞろあるきする 阿波野青畝
ハブをらぬ安けさ蘇鉄林漫歩 上村占魚
ぶんぶんをつけて戻りし朝散歩 後藤比奈夫
ホールよりホールヘと皆避暑散歩 阿波野青畝
よろづ枯れ散歩の父の見えたまふ 山口誓子
炎帝に追ひ返されし散歩かな 相生垣瓜人 明治草
夏深し縁側散歩の縁側も 飯島晴子
果圃の朝ブロォチ散歩せり光る 伊丹三樹彦
街散歩人が愉快やあたたかに 高田風人子
郭公の森が散歩をつづけたり 平井照敏
寒き船上遊歩引返し引返し 三橋敏雄
寒影を伴ひたりし散歩かな 相生垣瓜人 負暄
看護婦の散歩ひらひら麦の秋 伊丹三樹彦
雁の夜や鼻を先立て散歩する 永田耕衣
牛留守の枯高原に日の漫歩 角川源義
虚子がせし縁側散歩身に入みぬ 阿波野青畝
金閣をおりて漫歩や花曇 日野草城
銀漢や酔余の漫歩とゞまらず 日野草城
元日の散歩を猫に声出して 平畑静塔
虎の尾が膝がしら博つ散歩かな 阿波野青畝
後園の接木を覗く散歩哉 正岡子規 接木
沙羅双樹春の朝日の庭散歩 星野立子
散策の道に坂あり鴎外忌 上田五千石『風景』補遺
散策の歩をのばさむと春の足袋 角川源義
散策や野末に得たる月まどか 日野草城
散策圏南限樗咲かせけり 安住敦
散歩して紐外れきし秋のセル 百合山羽公 寒雁
散歩又七時のニユースカンナの家 上野泰 春潮
使ひ捨てする写真機よ避暑散歩 阿波野青畝
試験官屋上散歩大試験 山口青邨
試歩と言ひたるも可成の避暑散歩 阿波野青畝
蛇となり水滴となる散歩かな 富澤赤黄男
若葉濃し雨後の散歩の快く 久女
秋日和散歩唱歌も忘れゐし 相生垣瓜人 明治草
秋風に突き当られし散歩かな 百合山羽公 樂土以後
淑気濃し乃ち衝きて散歩せり 相生垣瓜人 負暄
出戻りの美人の散歩麦の秋 日野草城
春潮や遊歩甲板きよらかに 日野草城
春風の句を案じつゝ散歩哉 正岡子規 春風
春落葉近頃会はぬ散歩翁 百合山羽公 樂土
初蝶を声援すべき散歩かな 相生垣瓜人 負暄
初鴉わが散策を待ちゐたり 相生垣瓜人 負暄
宵散歩懐中燈に霧たかる 山口誓子
新樹等に憐まるべき散歩かな 相生垣瓜人 負暄
甚平でいづる散歩をとどめられ 水原秋櫻子 緑雲
酔うて漫歩接骨木の芽のさかしまに 山口青邨
船を出て月に散歩す遊女町 正岡子規 月
選句半日遊歩半日唐がらし 百合山羽公 寒雁
霜消えし後蒼黄と散策す 相生垣瓜人 明治草
大根引く畑にそふて散歩哉 正岡子規 大根引
知らぬ方敢へて行くべき避暑散歩 阿波野青畝
朝散歩しぐるるほどのうれしさに 阿波野青畝
通勤に見て散策に摘む土筆 鷹羽狩行
哲学散歩みち綿虫は日和虫 平畑静塔
冬木冬木一列縦隊義足で散歩時間です 荻原井泉水
二科を出てわが遊歩杖手に還る 日野草城
二日酔金く知らぬ避暑散歩 阿波野青畝
梅雨晴や午後の屋上遊歩園 日野草城
白鳥も森林浴の散歩かな 平畑静塔
被害妄想者そこらを散歩冬の蝶 山口青邨
避暑散歩とは局へ稿搬ぶこと 阿波野青畝
避暑散歩パラボラまでは行けずとも 阿波野青畝
避暑散歩ポニーの速歩抑へたる 阿波野青畝
百歩にて返す散歩や母子草 水原秋櫻子 餘生
病快し雨後の散歩の若葉かげ 久女
片道の哲学散歩枯れてこそ 平畑静塔
慕散歩目借時には非らずとも 阿波野青畝
木の芽ふく十坪の庭を散歩かな 正岡子規 木の芽
木犀の香に飽きたりし散歩かな 相生垣瓜人 負暄
木犀を歴訪すべき散歩かな 相生垣瓜人 明治草
遊歩杖あづかられ二科の階上ヘ 日野草城
夕餉すみて濱の散歩や鰯網 正岡子規 鰯
葉牡丹畑散歩圏内に見事なり 水原秋櫻子 蘆雁
立ちいでし散歩に温くき枯野かな 石橋秀野
廊下散歩降り出して梅雨はじまるか 大野林火 月魄集 距和五十七年
涸池を散歩袖ふれ合はざるまま 永田耕衣
筍香を覚ゆべきなる散歩かな 相生垣瓜人 負暄
鵙聞いて散歩の杖を一振りす 山口誓子
鵙聞けば散策のわが胸進む 山口誓子
麥を蒔く畑にそふて散歩哉 正岡子規 麦蒔
麥を蒔く畑に出でゝ散歩哉 正岡子規 麦蒔

散歩 続補遺
もつれつゝ散歩行けり水馬 三宅嘯山

以上

by 575fudemakase | 2018-10-18 06:36 | 無季 | Trackback | Comments(0)

薔薇の俳句 あれこれ

薔薇の俳句 あれこれ

薔薇

秋薔薇

冬薔薇

以上

by 575fudemakase | 2018-10-18 05:40 | 無季 | Trackback | Comments(0)

秋薔薇 の俳句

秋薔薇 の俳句

秋薔薇

あさましく秋立つ卓の薔薇かな 会津八一
かはたれの秋ばら瑠璃の色そへて 角川源義
じやがいも売り且秋の薔薇たばね売る 小池文子 巴里蕭条
ショパンなほ続く妹の秋の薔薇 横光利一
トレエドや赫き地に散る秋の薔薇 小池文子 巴里蕭条
ふと憎し秋の薔薇を穹へ投ぐ 谷中隆子
わがゆくて秋芽いろなす薔薇の門 草村素子
奥飛騨の旅愁に求む秋の薔薇 大倉義明
王家絶え宮殿遺り秋薔薇 嶋田摩耶子
群衆が光り秋ばら奏でけり 柴田白葉女 『夕浪』
今日生きて無傷の日なし秋薔薇 仲田美智子
山芦屋らしき暮しの秋薔薇 山田弘子
手に秘めし薔薇捨てばやな秋の風 横光利一
手術場へいくつある扉や秋の薔薇 朝倉和江
秋の風再び薔薇の蕾かな 秋風 正岡子規
秋の薔薇茜色買ふさむき手に 小池文子 巴里蕭条
秋の薔薇意地悪ごころ紙一重 小島千架子
秋の薔薇雲はハープのかたちして 仙田洋子 雲は王冠
秋の薔薇英吉利晴れてゐるらしき 梶千秋
秋の薔薇海へ夕日をひろげたる 宮津昭彦
秋の薔薇句読点めくご命日 中山純子
秋の薔薇天高ければ高く咲く 阿部ひろし
秋の薔薇夕日を海へひろげたる 宮津昭彦
秋土用四季咲薔薇の花に虫 橋本禾牛
秋薔薇に袖垂れ去ぬる懺悔僧 菅裸馬
秋薔薇に立つダイアナ妃逝かれしと 高田風人子
秋薔薇のカリフォルニアに住み慣れて 大峯あきら 宇宙塵
秋薔薇の高さに白き船懸る 原田青児
秋薔薇や彩を尽して艶ならず 松根東洋城
秋薔薇妹の骨壷まだぬくし 清水靖子
書肆街の茶房古風に秋の薔薇 西島麥南
女王の名もて呼ばるるか秋薔薇 林昌華
真紅なる薔薇抱かされぬ秋灯裡 石塚友二
声にする聖書一行秋薔薇 那須淳男
肺腑まで見せて秋日の薔薇真つ赤 木村敏男
白は供華赤は書斎に秋薔薇 稲畑 汀子
薄雲へ色透き昇る秋の薔薇 水谷郁夫
暮の秋きびしく白き薔薇咲ける 細見 綾子
鬱の日は秋の薔薇でも咥へてみよ 津幡龍峰
薔薇園に海の気とどく秋日和 槫沼けい一
鵞ペンさすインキの壺や秋の薔薇 秋 正岡子規
鵞ペン立てしインキの壺や秋の薔薇 秋 正岡子規

秋薔薇 補遺

見舞ひたる秋の薔薇よく開きけり 松崎鉄之介
釈儺渓居のおどろなり秋の薔薇 佐藤鬼房
秋の風再び薔薇の蕾かな 正岡子規 秋風
秋の薔薇ひとつ開きて含羞める 日野草城
秋の薔薇重らかなるを鋏みたり 能村登四郎
秋の薔薇濡れきつて手術終りけり 加藤秋邨
秋の薔薇碧天深く花を入れ 山口青邨
秋薔薇は崩るるために挿されけり 石田勝彦 百千
秋薔薇赤しハイデルベルグの夜 稲畑汀子
丈高く咲いて秋ばら通り雨 佐藤鬼房
真紅なる薔薇抱かされぬ秋灯裡 石塚友二 玉縄抄
白は供華赤は書斎に秋薔薇 稲畑汀子
暮の秋きびしく白き薔薇咲ける 細見綾子
名ぐはしく名忘れ易く秋の薔薇 林翔
目の高さにて秋薔薇の赤となる 波多野爽波
薔薇園の秋思 眉間に一指立て 伊丹三樹彦
鵞ペンさすインキの壺や秋の薔薇 正岡子規 秋
鵞ペン立てしインキの壺や秋の薔薇 正岡子規 秋

以上

by 575fudemakase | 2018-10-18 05:36 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

ビュッフェ の俳句

ビュッフェ の俳句
ビュッフェ館へ道の裸木線描画 関森勝夫
落日のビュッフェの裸木殺到す 桜井博道 海上
冬景色殊にビュッフェの垂直線 高澤良一 宿好
切り刻むビュッフェの描線卓と百合 高澤良一 宿好
シャガールの月にビュッフェの一枯木 高澤良一 さざなみやつこ
ビュッフェの垂線に蜘蛛垂りにけり 中戸川朝人 尋声
遠嶺まだ雪失意のビュッフェ窓・孤客 楠本憲吉 方壺集
ビュッフェで酔う 誰彼来ない旅終幕 楠本憲吉 楠本憲吉集
葉桜にビュッフェの貌となりて佇つ 草間時彦 中年
以上

by 575fudemakase | 2018-10-18 04:26 | 無季 | Trackback | Comments(0)

新宿 の俳句

新宿 の俳句

新宿

あはあはと虹立つ新宿副都心 大森いく
オーバーぬがず新宿夜話を語り去り 成瀬正とし 星月夜
すすきのの新宿横丁十二月 鈴木のぶ子
どの流木も故郷消して着く新宿 鷹島牧二
ほたる籠新宿風の真夜となる 石橋秀野
ぽつと出の社員に新宿秋夕焼 高澤良一 さざなみやつこ
マフラーや銀座新宿人違ふ 高田風人子
鰯雲渋谷新宿池袋 星野昌彦
雨の来る新宿にをり健次の忌 福原知子
花の旅新宿の灯に了りけり 久保田万太郎 流寓抄以後
空中に新宿うかぶ無月かな 松野苑子
殺戮/札束/新宿の夜に/<逝>く少女 林 桂
手術終へ新宿の町天高し 近藤良一
秋霖や新宿長き地下歩廊 石塚友二 方寸虚実
暑にかすむ新宿が見え烏龍茶 高澤良一 ももすずめ
新宿(しんやど)は麦に穂がつく春の暮 中村史邦
新宿に荷馬ならぶや夕時雨 時雨 正岡子規
新宿に会ふは別るる西鶴忌 石川桂郎
新宿に山の荷とあり十三夜 望月たかし
新宿に星の流るる秋燕忌 佐川広治
新宿に灯が点き鰯雲紅し 京極杞陽 くくたち上巻
新宿に風つれて来し赤とんぼ 廣田 幸子
新宿に落葉一枚ふみし音 皆吉司
新宿のしぶとき暑さ盆の月 下鉢清子
新宿のノエルのたたみいわしかな 池田澄子
新宿の空は凸凹薄暑来る 中村明子
新宿の最上階に月祀る 上田日差子
新宿の女も老いぬ桜桃忌 木下ひでを
新宿の地価折り込みの氷水 高澤良一 随笑
新宿の町外れなる時計草 岸本尚毅「健啖」
新宿の日中に売る初螢 阿部みどり女
新宿はいつも場末やさくらもち 山口青邨
新宿ははるかなる墓碑鳥渡る 福永耕二
新宿は鍵の無い空春の暮 前田保子
新宿は朝より雨の三の酉 石川桂郎 高蘆
新宿は麦に穂がつく春の暮 史邦 芭蕉庵小文庫
新宿もここらはさびし夕燕 山口青邨
新宿や春月嘘つぽくありて 山元文弥
新宿や冬夕焼のすぐさめて 石田郷子
新宿や氷河の色のラムネ瓶 後藤眞吉
新宿を洗はむ霧のかかりをり 辻美奈子
新宿を夜の雨洗ふ西鶴忌 大嶽青児
新宿伊勢丹虹目高(グッピー)の胎落ちさうな 宮坂静生
新宿二丁目にて優曇華の合唱す 高野ムツオ 雲雀の血
草の実を付け新宿に降り立ちぬ 前田玲子
大試験子と新宿でカレー食ぶ 栗田やすし
短夜の新宿の灯の汚れをり 成瀬正とし 星月夜
凍ててなほ蛍光ペンを抱いて新宿 櫂未知子 貴族
灯の海の沖に新宿年守る 片山由美子 風待月
舗道に血梅雨の新宿劇に似て 成瀬正とし 星月夜
夕焼や新宿の街棒立ちに 奥坂まや
夕立性一雨新宿駈け抜けり 高澤良一 暮津
腋毛より暗い森なり新宿は 高野ムツオ 蟲の王

新宿 補遺

バスに乗れば風船のとぶ新宿に 山口青邨
ほたる籠新宿風の真夜となる 石橋秀野
マフラーや銀座新宿人違ふ 高田風人子
秋霖や新宿長き地下歩廊 石塚友二 方寸虚実
初荷の本おろす新宿雑閙裡 山口青邨
新宿に荷馬ならぶや夕時雨 正岡子規 時雨
新宿のよべぞセル著てゆくべかり 三橋鷹女
新宿の空一片の落花あり 山口青邨
新宿の御苑すゐれん紅葉して 細見綾子
新宿の人ごみ暮るゝ春の雨 古郷
新宿の雪に買ひ来し豆ラムプ 三橋鷹女
新宿の猫原宿のねこじやらし 亭午 星野麥丘人
新宿はいつも場末やさくらもち 山口青邨
新宿は呼ぶよ野川に水草生ひ 山口青邨
新宿は朝より雨の三の酉 石川桂郎 高蘆
新宿もここらはさびし夕燕 山口青邨
風花や新宿のひとに圧されゆく 角川源義

新宿 続補遺
新宿は麦に穂がつく春の暮 史邦

以上

by 575fudemakase | 2018-10-17 09:30 | 無季 | Trackback | Comments(0)

栗鼠 の俳句

栗鼠 の俳句

栗鼠

こけももの実と栗鼠の眼とまだねむし 中戸川朝人
さかしまに栗鼠のはりつく冬木かな 日原傳
スキー戻りの車中や栗鼠の骸携げ 北野民夫
すたれたる井戸の小径ゆ栗鼠ひとつー跳びて林にかくれたるかも 三好達治 俳句拾遺
つゆ霜に栗鼠のしはぶく林かな 三好達治 俳句拾遺
つゆ霜に木鼠啼くや佛國寺 三好達治 路上百句
てのひらに栗鼠の齧りし木の実かな 井上弘美
どんぐりに栗鼠の歯型よ新月なり 村越化石 山國抄
はじけさう木の実を詰めし栗鼠の頬 小堀亜起
ぼろ市や児を釘づけに栗鼠の籠 佐藤 瑠璃
リスの子に筆の穂ほどの芽からまつ 吉野義子
リス走りゆれる小枝や新松子 常原公子
リス跳ねて雨の重さの八重桜 吉野義子
リス跳んでからまつの露こぼしけり 関森勝夫
暗転や貂のみちより暁けの栗鼠 平井さち子 紅き栞
餌付栗鼠空飛んで来る紅葉晴 棚山波朗
夏百舌鳥の騒ぐは栗鼠に挑むらし 堀口星眠 営巣期
蝦夷栗鼠の胸白く夏冷えにけり 堀口星眠 営巣期
芽吹くものばかりでリスの速さを追う 内海かつ子
寒施行栗鼠も来てゐる屋敷神 水上 勇
寒林の栗鼠が落ちこむ空ま青 龍居五琅
幹なめて人忘れをり春の栗鼠 堀口星眠 営巣期
幾つもの死がありてとぶ枯葉栗鼠 和知喜八 同齢
峡の子の栗鼠を飼ひつつ夏休み 加藤楸邨
強霜や栗鼠と遊びて日の出待つ 伊藤敬子
金網の秋の空栗鼠に尾の豊かに飛べり 安斎櫻[カイ]子
栗を売る少女の頸の栗鼠に似て 川端青踏
栗拾ふ栗鼠の歯型のつくものも 田中佳嵩枝
栗鼠あそぶ今日を祭の布留の宮 水原秋桜子
栗鼠あそぶ氷河の裾の花野かな 城谷文城
栗鼠がかくれし木の穴へ雪降り出せり 田川飛旅子 花文字
栗鼠が子を咥へ小走る木下闇 星紫陽子
栗鼠が食む木の実のすべてうまさうな 鈴木貞雄
栗鼠が踏み傾けにけり山の蕗 田川飛旅子 『植樹祭』
栗鼠が捧げ 大森林へ消える神託 伊丹公子
栗鼠つひに胡桃を割りし日暮時 堀口星眠 営巣期
栗鼠となる女体若葉を駈けのぼる 柴田白葉女 花寂び 以後
栗鼠と懸巣が棲む大学の胡桃の木 伊藤敬子
栗鼠にパン盗まれしてふキャンプかな 岡田安代
栗鼠のごとし聖菓包装する指は 辻田克巳
栗鼠の子に見つめられゐる涼しさよ 仙田洋子 雲は王冠
栗鼠の子に胡桃落して森は母 山田孝子
栗鼠の死に青深みゆく秋摩周 文挟夫佐恵 黄 瀬
栗鼠の春並木の果に塔光り 有働亨 汐路
栗鼠の尾のひらりと胡桃若葉せり 遠藤夕星子
栗鼠の尾の土牢を掃き春遅し 大木あまり 山の夢
栗鼠はしりゐる春泥の葡萄園 仙田洋子 雲は王冠
栗鼠はしる音に歩を止む木の芽晴 つじ加代子
栗鼠も来て土はしたしや秋近き 室生とみ子
栗鼠を呼ぶなんと貧しき英語にて 対馬康子 吾亦紅
栗鼠を追ひ異国の露に膝濡らす 毛塚静枝
栗鼠走りゆく廃線となる鉄路 対馬康子 純情
栗鼠跳ねしあとゑくぼなす春の雪 宮津昭彦
栗鼠跳ねて深山落葉の音覚ます 鷲谷七菜子 花寂び
栗鼠跳んで背の縞遺る霧の崖 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
栗鼠跳んで尾の炎めく花胡桃 杉山やす子 『梅東風』
栗鼠跳んで露の日輪森を出づ 堀口星眠 火山灰の道
栗鼠渡る秋深き樹を皆仰ぎ 阿部みどり女
栗鼠馴れて榧の実かくす寺の畑 黒木野雨
栗鼠入れしボールころがる箪 中戸川朝人 尋声
栗鼠飛んで夏の朝日は白樺に 中山砂光子 『納沙布』
栗鼠飛んで爽涼騒ぐ樅の枝 石塚友二
枯るる頭を潜望鏡のやうにリス 高澤良一 ぱらりとせ
胡桃・栗・花咲く小屋よ栗鼠呼んで 八牧美喜子
胡桃割る栗鼠となりゐて夜の家族 猪俣千代子 堆 朱
考える栗鼠 針葉樹から 陽の散弾 伊丹公子 アーギライト
三月やうつつに栗鼠のよこぎりて 小池文子 巴里蕭条
山寺や月見てあれば栗鼠が鳴 露月句集 石井露月
山門の栗鼠はつとせり椿落つ 八木林之介 青霞集
時頼忌親しみ貌に栗鼠現れて 河野南畦
縞栗鼠の跳ねてはゆらぐちんぐるま 行廣すみ女
秋風や栗鼠が驚く尾を立てて 羽部洞然
秋立つとしきりに栗鼠のわたりけり 久保田万太郎
熟睡子を栗鼠来てのぞくハンモック 野辺祥子 『遠野火』
春の靴齧りに駆けて来る栗鼠よ 仙田洋子 雲は王冠
初富士の輝やく窓にリス踊る 碓井のぼる
小学校 日暮 尻尾の重たい栗鼠がきて 伊丹公子 アーギライト
小綬鶏よぶ方へ誘はれ栗鼠に逢ふ 平井さち子 紅き栞
小雀居てリス居て島の展望台 山田裕理子
鐘楼に栗鼠とび移る青嵐 池田慶子
新緑に栗鼠の神出鬼没かな 神田貴代
水霜の芝生にあそぶ小リスかな 左右木韋城
青胡桃飛ばして栗鼠ぞ木がくるゝ 石塚友二
雪の栗鼠樹のうら側へ葬の楽 田川飛旅子 花文字
雪の山からくる栗鼠に林檎置く 和知喜八 同齢
素早さは栗鼠の身上青木の実 田中水桜
草は実に栗鼠の尾ほのとさまよふも 小池文子 巴里蕭条
走りてもとびてもリスと青ぐるみ 高木晴子 花 季
谷の梅栗鼠は瀟洒に尾をあげて 飯田蛇笏 春蘭
探梅や栗鼠の声する円覚寺 駒形祐右子
団栗を栗鼠より先に拾ひけり 鈴木はつ子
朝から栗鼠のごとく働き秋草挿し 鈴木栄子
朝涼や栗鼠がきて食ふ花メロン 軽部烏頭子「*さしの花」
電気柵すたこらさつと夏のリス 加藤知世子 花 季
冬の栗鼠樅の青波乗りゆけり 堀口星眠
冬山の窪みはリスの貸金庫 百木千木
冬霧にぼう~としてリスの尾よ 高橋馬相 秋山越
髪梳いて胡桃の栗鼠をこころ待ち 稲垣きくの 黄 瀬
避暑期きて栗鼠おどろかすことばかり 稲垣きくの 黄 瀬
美しき栗鼠の歯型やーつ栗 前田普羅
美しき栗鼠の歯形や一つ栗 前田普羅
百千鳥酣にして榛の栗鼠 飯田蛇笏
墓域抽く櫟直々栗鼠とばし 成田千空 地霊
墨の香や栗鼠の聴耳すずしとも 宮坂静生 山開
牧神の髭白しと栗鼠は巣にひそむ 内藤吐天 鳴海抄
霧の栗鼠胡桃噛む音をこぼすこと 小林康治 玄霜
霧未明栗鼠の総身ふくらみ飛ぶ 加藤知世子
木の実だく栗鼠木がくれに秋しぐれ 飯田蛇笏
木鼠の葡萄棚這ふ月夜哉 寺田寅彦
木鼠の落す実猿が植ゑにけり 安斎桜[カイ]子
夕露に栗鼠の逃げたるあたりかな 銀漢 吉岡禅寺洞
落胡桃運び去りしは栗鼠のわざ 花津谷鼓草
裏山の栗鼠が来てをり避寒宿 堤 京子
旅人に栗鼠は木の実を抱きたる 中島 藤女
露涼し芝生につきし栗鼠の径 神田九思男
六月のストーヴ栗鼠にのぞかれて 平井さち子 紅き栞
凩の樹を木鼠のはひ下りる 高田蝶衣
囀や幹の蔭より栗鼠のぞき 山本歩禅
囀りも栗鼠も石斫るおとに馴れ 西本一都 景色
灌木を三月の栗鼠生剥ぎに 高澤良一 素抱
臘八会栗鼠が走りて塵少し 牧岡歌子
藪巻のふところがくれ栗鼠あそぶ 掛札常山
飄々と栗鼠跳ぶ迅さ十二月 堀口星眠 営巣期

栗鼠 補遺

いのちひそかに黎明の栗鼠の歯音 飯田龍太
からまつの芽立ち女が栗鼠見付く 大野林火 雪華 昭和三十七年
リスめく少年 灯台で知る沖の丸さ 伊丹三樹彦
リス跳ぶや富士も友らも朝早き 古沢太穂 捲かるる鴎以後
記憶を持たざるもの新雪と跳ぶ栗鼠と 中村草田男
飢えがはしゃぎの リスら 梢の雪をこぼし 伊丹三樹彦
峡の子の栗鼠を飼ひつつ夏休み 加藤秋邨
栗園の焚火接待栗鼠も出し 平畑静塔
栗鼠あそぶ今日を祭の布留の宮 水原秋櫻子 緑雲
栗鼠くるかピーターパンまで落葉径糸 山口青邨
栗鼠すずし末子を趨(お)ひて孫有つ 中村草田男
栗鼠のごと手足揃へて菊に寝る 右城暮石 句集外 昭和十八年
栗鼠のパン乾き切りたり桜咲く 右城暮石 句集外 昭和五十六年
栗鼠の居ぬその巣や孫の昼寝時 中村草田男
栗鼠の智慧月へ月へと泪ひく 赤尾兜子 蛇
栗鼠はしり草の実小径晴れやすし 鷲谷七菜子 花寂び
栗鼠は粟鼠で 木の実転がし サルナート 伊丹三樹彦
栗鼠失せて露の巨幹と老の枝 中村草田男
栗鼠走り日あたる雪間恋ひにけり 阿波野青畝
栗鼠跳ねて深山落葉の音覚ます 鷲谷七菜子 花寂び
栗鼠跳んで満天星紅葉越え行けり 水原秋櫻子 蘆雁
栗鼠覗く古城日光シエリのごとし 橋閒石 風景
肩に栗鼠のせ炎天を買物に 野見山朱鳥 愁絶
胡桃四五箇栗鼠の巣小舎に雪来つつ 石田勝彦 百千
喉元をすぎる氷片消えたる栗鼠 橋閒石 風景
耳張つて栗鼠走せ満目露の光 中村草田男
樹の栗鼠に蔓の鴉は通草啄む 飯田蛇笏 山響集
秋夜塗る吾子の芝居の栗鼠の帽 能村登四郎
小鳥屋の栗鼠の子に梅雨まだ明けず 岸田稚魚 紅葉山
森の栗鼠口に手をあて不安心 三橋敏雄
青胡桃栗鼠が夕闇はひ出でて 松崎鉄之介
大き葉の舞ひ来と見しが栗鼠渡る 佐藤鬼房
谷の梅栗鼠は瀟洒に尾をあげて 飯田蛇笏 山響集
団欒の焚火とて栗鼠樹を下りし 平畑静塔
柱廊に武二の口笛 栗鼠の愛語 伊丹三樹彦
朝の間の露の木に来て栗鼠遊ぶ 高浜年尾
朝涼や栗鼠は木瘤になりすまし 鷹羽狩行
朝涼や飼はれて山の赤毛栗鼠 能村登四郎
跳躍の栗鼠石楠花を出つ入りつ 阿波野青畝
轍の中老とし行けば栗鼠跳ぶ秋 中村草田男
天に鳶 地に栗鼠 神の廻し者 伊丹三樹彦
道のさき白雨の過ぎしあとに栗鼠 大野林火 飛花集 昭和四十四年
白露や栗鼠来る森の話も出で 大野林火 青水輪 昭和二十六年
磐座に 尾立ての栗鼠の 消えて 現れて 伊丹三樹彦
尾で払ふ栗鼠の頭上の露すずし 中村草田男
尾で睦む栗鼠に カジュラホ仏の媚態 伊丹三樹彦
美しき栗鼠の歯形や一つ栗 前田普羅 飛騨紬
百千鳥酣にして榛の栗鼠 飯田蛇笏 山響集
葡萄垂る野鼠のため栗鼠のため 津田清子
仏蹟に キリ・リル・キリ・リル 雌呼ぶ栗鼠 伊丹三樹彦
霧の栗鼠胡桃噛む音をこぼすこと 小林康治 玄霜
鳴く栗鼠ら ヒンズー石祠の天上楽 伊丹三樹彦
木の実だく栗鼠木がくれに秋しぐれ 飯田蛇笏 春蘭
木耳の耳より栗鼠の尾を垂らす 阿波野青畝
夜神楽の灯に 尾であそぶ梢の栗鼠 伊丹三樹彦
落葉ふむわれにつきくる栗鼠いとし 山口青邨
落葉径リス死んでをり瞑目す 高田風人子
落葉松にけじめなし露の迷ひ栗鼠 中村草田男
瑠璃鳴けば栗鼠が顔出す夏の空 飯田龍太
珈琲豆挽く山番 床に栗鼠走らせ 伊丹三樹彦
臘梅の日向を栗鼠の走りけり 亭午 星野麥丘人

栗鼠 続補遺
月日の栗鼠葡萄かづらの甘露有 其角

以上

by 575fudemakase | 2018-10-15 06:35 | 無季 | Trackback | Comments(0)

朝吹英和句集を読んで

朝吹英和句集を読んで

現代俳句文庫 ふらんす堂 20189・2・5発行


共鳴句を挙げる。


遠浅の海に腕組む晩夏かな

潮の香や二の鳥居まで蝉時雨

一棹の箪笥に余る夏の海

水澄むや黒曜石の鏃研ぐ

噴煙の上がらぬ浅間ばつた飛ぶ

黒犀の喇叭の耳や野分来る

撃鉄に指のかかりし星月夜

聖体を拝領したるきりぎりす

フルートの開く地平や冬薔薇

マーラーの凍てしホルンや座礁船

脚注の多き書物や御降りす

調律の単音高し深雪晴

ピッコロに金のイニシャル風光る

背表紙の糸の緊りや濃山吹

梅雨鯰玉かんざしを咥へけり

聖堂に青きサーベル巴里祭

焼玉の焦げし匂ひや雲の峰

終点に持ち越す話竹煮草

炎昼のトロンボーンの欠伸かな

草田男忌車軸の雨となりにけり

遠き日へ降りる階段蝉時雨

隠れ家に忘れし時間蛇の衣

風待ちのグライダーまで秋の蝶

とんばうの眼に悲しみよこんにちは

恐竜の卵を統べし星月夜

霜月のネガより起こす時間かな

風花や一音欠けし自鳴琴

石庭に亀の足音初時雨

息の根を止めるつもりの氷柱かな

書き写す聖書の言葉梅真白

梅東風や吊りもの多き玩具店

花冷えや聖杯騎士の槍長し

永き日の水の廻廊ボレロ鳴る

吾もまた地に還るもの草青む

五線譜を零れし音符鳥交る

降り注ぐラヴェルの和音新樹光

サルトルの蒼き横顔熱帯魚

仲見世の裏側赤き梅雨入りかな

夏暁やカミオカンデに犀沈む

瓜冷やす水に映りし孤心かな

機関車の率ゐて行きし晩夏かな

小太鼓にボレロのリズム秋澄めり

糸口を芒ヶ原に探しけり

一線は越えゆくものぞいぼむしり

星雲のことなどしばし暖炉燃ゆ

ストーブを囲みし髭の白さかな

消壺に取り込む冬の夕焼かな

フルートの麗人春の使者ならむ

瞑想のチェロの森より春の鹿

恩師みな天上のひと辛夷咲く

三本のホルンに春の虹立ちぬ

春陰の奈落に軋むチューバかな

先陣を切りしフルート聖五月

母の日や老犬の背さすりつつ

サックスに抱かれし女明易し

ひとしきりアラスカのこと星涼し

二重線増えし名簿や土用波

黒帯の少女の蹴りや天高し

角材の切口香る年の暮れ

果てしなき死者の点呼や虎落笛

追悼 磯貝碧蹄館

握る手の永遠の温もり花月夜

弔問の途切れし櫻吹雪かな


以上



by 575fudemakase | 2018-10-14 13:50 | 句集評など | Trackback | Comments(0)

秋の宵 の俳句

秋の宵 の俳句

秋の宵

あはあはと一日終へつ宵の秋 阿部次郎
うかと出て町の灯明し秋の宵 三宅孤軒
たはむれせむとアラブ幾千宵の秋 小池文子 巴里蕭条
ブランデー手に温もりて秋の宵 斎藤 夏子
客われをじつと見る猫秋の宵 八木絵馬
言葉少く別れし夫婦秋の宵 杉田久女
語り出す祭文は何宵の秋 夏目漱石
降りかけの路に灯つづる宵の秋 富田木歩
山の灯の星にまぎるる宵の秋 角川源義
秋の夜やまだ街道の宵の口 尾崎迷堂 孤輪
十六夜や薄ささやく宵の秋 浜田酒堂
出かかれば来かかる人や宵の秋 樗堂
畳替錐残りをる秋の宵 横光利一
静すぎてものゝ声恋ふ宵の秋 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
大蛾舞ひ小蛾しづまる秋の宵 前田普羅 春寒浅間山
沈黙にジャズすべり込む秋の宵 木暮陶句郎
電車降りて一人となれり秋の宵 佐久間法師
白頭のバイオリニスト秋の宵 佐久間慧子
夜着の香もうれしき秋の宵寝かな 支考
淋しさにつけて飯くふ宵の秋 夏目成美
淋しさに灯を明るうす秋の宵 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣

秋の宵 補遺

幽谷の崖湯の宵の秋の雨 上田五千石『天路』補遺
山河豚の噛み出いささか宵の秋 上田五千石『琥珀』補遺
大蛾舞ひ小蛾しづまる秋の宵 前田普羅 春寒浅間山
衰へをひとに言はるる秋の宵 日野草城
言葉少く別れし夫婦秋の宵 杉田久女
山の灯の星にまぎるる宵の秋 角川源義
抱き起す子のあたたかな宵の秋 飯田龍太
秋の宵の闇だくだくと兵駆くる 山口誓子
尺八が転がる畳秋の宵 波多野爽波

秋の宵 続補遺

十六夜や薄さゝやく宵の秋 洒堂
夜着の香もうれしき秋の宵寝哉 支考

以上

by 575fudemakase | 2018-10-11 09:28 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)

酔芙蓉 の俳句

酔芙蓉 の俳句

酔芙蓉

*ぼく東の日は入りたがる酔芙蓉 是枝よう子
あかつきの清気真白の酔芙蓉 河野静雲
あらまあの語気に呑まるゝ酔芙蓉 高澤良一 暮津
うすうすと刻を染めゆく酔芙蓉 岡田 和子
おわら果て八尾の町の酔芙蓉 佐野和子
はなびらを風にたゝまれ酔芙蓉 川崎展宏
ひるからの雲に敏くて酔芙蓉 下村非文
もう許そう意地ほどほどに酔芙蓉 永山守東
もの憂さはよべの名残か酔芙蓉 片山暁子
ややありてこれぞ正しく酔芙蓉 高澤良一 暮津
ゆったりと着こなす齢酔芙蓉 奥野晴山
ルビで読む般若心経酔芙蓉 池田澄子
ロゼといふ色に出でたる酔芙蓉 後藤比奈夫
阿修羅像は美少年なり酔芙蓉 白石司子
哀歓の常に酒あり酔芙蓉 福田 蓼汀
花びらを風にたゝまれ酔芙蓉 川崎展宏
曲らねば町を出る道酔芙蓉 鈴木俊策
金星にいざなはれ閉づ酔芙蓉 田中 葵
君が家の鯉いろいろや酔芙蓉 森澄雄
決断のあとの未練や酔芙蓉 岸野幸子
健次忌の海鳴り遠く酔芙蓉 鳴瀬芳子
午後三時酔芙蓉なほゑひもせすん 山田 弘子
紅を刷く志功の天女酔芙蓉 黒川芳穂
行く秋や白きままなる酔芙蓉 羽部洞然
高々と夕日とゞめて酔芙蓉 星野椿
今日は今日昨日は昨日酔芙蓉 川口咲子
晒裁つ妻に色なす酔芙蓉 青木重行
十字架の聖堂の島酔芙蓉 岡 秀雄
人の世にひと日染まりし酔芙蓉 大岳水一路
酔芙蓉 長ホースから湯が飛び出す 中村富貴子
酔芙蓉かく含羞の萎えゆける 中原道夫
酔芙蓉ドミノ倒しに老い痴らふ 文挾夫佐恵
酔芙蓉ひと戻るとき震へけり 河野多希女
酔芙蓉むかしこの川壕備へ 中戸川朝人
酔芙蓉をはりの花は酔ふかし 水原秋櫻子
酔芙蓉をんなの耳の透きゐたり 原田ともゑ
酔芙蓉阿国塚とて岩ひとつ 高島筍雄
酔芙蓉雨の日の酔浅かりし 種田豊秋
酔芙蓉鎌倉夫人にもならむ 原 霞
酔芙蓉観世は水も澄むところ 下村ひろし 西陲集
酔芙蓉君にいちばんいい毒を 中村浩治
酔芙蓉紅ささやくと見る間かな 中村汀女
酔芙蓉昨夜を持ち越す色のあり 西山雅子
酔芙蓉辞儀いくたびもして別る 大石悦子 群萌
酔芙蓉主人南派の画を善くす 五十川茶村
酔芙蓉十歩あるいて歩き足す 攝津幸彦 鹿々集
酔芙蓉女形の蛇の通りけり 宮里晄子
酔芙蓉酔はぬ酔はぬと深酔す 加藤憲曠
酔芙蓉酔へば一と日の力尽き 宇川紫鳥
酔芙蓉正午の彩となつてゐし 高村美智子
酔芙蓉聖女のねむりかへらざる(森茉莉さん逝く) 石原八束 『幻生花』
酔芙蓉台無しにする雨ならめ 高澤良一 暮津
酔芙蓉天に言霊はじけゐて 仙田洋子 橋のあなたに
酔芙蓉日を経てつのる喪のこころ 朝倉 和江
酔芙蓉白雨たばしる中に酔ふ 水原秋櫻子
全身で来ぬ電話待つ酔芙蓉 苗代 碧
禅林や即今庭の酔芙蓉 尾崎迷堂 孤輪
素顔にて男は足らふ酔芙蓉 田中水桜
存へて浮世よろしも酔芙蓉 森澄雄
待ちびとを持たぬ気やすさ酔芙蓉 岩切青桃
地蔵坂朝は素面の酔芙蓉 旭蝸牛
恥らひの色を見せけり酔芙蓉 高澤良一 暮津
虫喰の葉を従へて酔芙蓉 稲畑汀子
朝風にまだ素面なる酔芙蓉 富田道子
天井に奏づる天女や酔芙蓉 田口冬生
燈台は白に徹せり酔芙蓉 山口超心鬼
白といふはじめの色や酔芙蓉 鷹羽狩行
補陀落といふまぼろしに酔芙蓉 角川春樹
暮れてなほ空のみづいろ酔芙蓉 徳田千鶴子
夜来の雨払ひて今朝の酔芙蓉 長谷部菊江
約束にあしたかがやく酔芙蓉 勝野八重子
余生にもあるときめきや酔芙蓉 江間 蕗子
葉は虫に食はせて宵を酔芙蓉 河野頼人
裏富士の水の音聞き酔芙蓉 有馬朗人 耳順
恋ならぬ逢瀬もありぬ酔芙蓉 松永静雨
壺の口の鳴りおり酔芙蓉 日野雅規

酔芙蓉 補遺

いたりつつその紅のとき酔芙蓉 岡井省二 有時
さかづきのめぐりそめけり酔芙蓉 水原秋櫻子 蘆雁以後
つゆけさの一輪殊に酔芙蓉 水原秋櫻子 殉教
マダム・バタフライのごとし酔芙蓉 鷹羽狩行
ロゼといふ色に出でたる酔芙蓉 後藤比奈夫
一輪のはや大酔や酔芙蓉 水原秋櫻子 殉教
君が家の鯉いろいろや酔芙蓉 森澄雄
雑草園女の客や酔芙蓉 山口青邨
秋風をいろづけせむと酔芙蓉 阿波野青畝
初花の葉がくれ酔へり酔芙蓉 水原秋櫻子 蘆雁
酔態をへだてし葉あり酔芙蓉 水原秋櫻子 蘆雁以後
酔芙蓉すぐ午後が来て夕ベきて 安住敦
酔芙蓉のこして拓く駐車場 水原秋櫻子 餘生
酔芙蓉ヨハネ村上忌も過ぎて 燕雀 星野麥丘人
酔芙蓉よりいささかの酔おくれ能村登四郎
酔芙蓉溝より鼠跳びにけり 岡井省二 猩々
酔芙蓉雪膚花顔と詩にも言ふ 水原秋櫻子 蘆雁以後
酔芙蓉白雨たばしる中に酔ふ 水原秋櫻子 殉教
酔芙蓉倚らしむ月日ありにけり 寒食 星野麥丘人
袖の如ひるがへる葉や酔芙蓉 水原秋櫻子 殉教
存へて浮世よろしも酔芙蓉 森澄雄
大酔を微醺かこめり酔芙蓉 水原秋櫻子 蘆雁以後
中々に酔はざる白さ酔芙蓉 高浜年尾
忘れ得ぬ日や初花の酔芙蓉 水原秋櫻子 餘生
霧ふかく酔いまだしや酔芙蓉 水原秋櫻子 殉教
露ながら一瓣すでに酔芙蓉 水原秋櫻子 晩華
老人の妻も老人酔芙蓉 亭午 星野麥丘人

以上

by 575fudemakase | 2018-10-11 08:36 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)


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by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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